JPH08108329A - 負圧生成手段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアー供給源から高圧エアーの供給量を減少
させて小型化及び経費節減が図れるようにした、負圧生
成手段を提供する。 【構成】 高圧エアーを供給するエアー供給源と、この
エアー供給源と連通し負圧を生成する減圧手段と、この
減圧手段と連通し作用域を含む真空系と、この真空系に
連通し減圧によって作動する作動手段と、この作動手段
の作動が伝達されて前記エアー供給源のエアー供給量を
調整するエアー量調整手段と、を少なくとも含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、精密研削装置のチャッ
クテーブル等に関連して設けられる負圧生成手段に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】半導体ウェーハ等をダイシングする精密
切削装置は、例えば図３に示すようにチャックテーブル
Ｔを備えており、このチャックテーブルＴはウェーハＷ
（粘着テープＮを介してフレームＦに貼着されている）
を吸引保持し、チャックテーブルＴを移動してアライメ
ント手段Ａによるアライメント工程及び回転ブレードを
備えた切削手段Ｂにて切削工程を遂行するようになって
いる。この場合、チャックテーブルＴには吸引機構が設
けられ、且つ吸引機構に関連して負圧生成手段が装着さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の負圧生成手
段は、エアー供給源からベンチュリー管等の減圧手段に
高圧エアーを供給すると共にこれを排気することによ
り、作用域即ちチャックテーブルの吸引機構をほぼ真空
まで減圧するが、その真空状態を保持するために高圧エ
アーの供給を続行しなければならずエアーの供給量が著
しく増大する。このため、エアー供給源は比較的大型で
高能力のものを必要とし、設置スペースを多く取るばか
りか諸経費が増大する等の欠点がある。本発明は、この
ような従来の問題点を解決するためになされ、エアー供
給源からの高圧エアーの供給量を減少させることにより
小型の使用を可能とし、経費の節減も図れるようにし
た、負圧生成手段を提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を技術的に解決
するための手段として、本発明は、高圧エアーを供給す
るエアー供給源と、このエアー供給源と連通し負圧を生
成する減圧手段と、この減圧手段と連通し作用域を含む
真空系と、この真空系に連通し減圧によって作動する作
動手段と、この作動手段の作動が伝達されて前記エアー
供給源のエアー供給量を調整するエアー量調整手段と、
を少なくとも含む負圧生成手段を要旨とするものであ
る。

【０００５】

【作 用】エアー供給源から高圧エアーが供給され、作
用域を含む真空系を真空状態にすると、作動手段が作動
しその作動手段から伝達された作動によりエアー量調整
手段が働き、エアー供給源からの高圧エアーの供給を自
動的に調節することが出来る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳説する。図１において、１はコンプレッサ等のエアー
供給源であり、ベンチュリー管等の減圧手段２に接続管
３を介して接続され、接続管３の途中の要所にバルブ機
構４ａを有するエアー量調整手段４が設けられ、エアー
供給源１から減圧手段３に高圧エアーを供給出来るよう
にしてある。

【０００７】５は前記減圧手段２と接続管６を介して連
通する作用域例えばチャックテーブル等の保持手段であ
り、減圧手段２の減圧作用によって真空系７を形成し、
保持手段５の上に載置されたフレーム付きウェーハＷを
吸引保持することが出来る。

【０００８】８は作動手段であって、シリンダ８ａ内に
スプリング８ｂを介してピストン８ｃが装着され、スプ
リング８ｂ側の開口端は分岐管９にて前記接続管６に接
続され、ピストン８ｃ側の開口端からはピストンロッド
１０が突出している。

【０００９】１１は作動手段８からの作動を伝達する操
作アームであり、その一端側は前記ピストンロッド１０
の先端部に枢支され、他端側は前記エアー量調整手段４
のバルブ機構４ａに装着され、この操作アーム１１を介
してバルブ機構４ａを操作出来るようにしてある。

【００１０】本発明に係る負圧生成手段１２は、上記の
ように構成されその作用について説明すると、前記保持
手段５の上にウェーハＷが載置されるとエアー供給源１
から高圧エアーが減圧手段２に供給され、接続管６内が
減圧されて真空系７が形成される。この結果、保持手段
５は負圧となってウェーハＷを吸引保持する。

【００１１】この時、エアー量調整手段４のバルブ機構
４ａは開状態であるが、前記真空系７の作用によって分
岐管９内も負圧となり、作動手段８のピストン８ｃが吸
引されてスプリング８ｂを縮めながら図１の右方向に移
動する。すると、ピストンロッド１０が右方向に引っ張
られて操作アーム１１を時計方向に回動し、この回動に
伴って下の添え図のように前記バルブ機構４ａが閉じる
方向に回転する。従って、スプリング８ｂの復元力と真
空圧とのバランスがとれるようにエアー供給量が制御さ
れ、エアー供給源１からの高圧エアーの節約がなされ
る。

【００１２】真空系７の真空圧が解除されると、作動手
段８のスプリング８ｂの復元力によってピストン８ｃが
図１の左方向に押し戻されて元の位置に復帰し、これに
伴ないピストンロッド１０を介して操作アーム１１が反
時計方向に回動されてエアー量調整手段４のバルブ機構
４ａも開状態に復帰される。

【００１３】図２は本発明の他の実施例を示すもので、
基本的構成は図１の実施例と同じ（同一部材は同一符号
を付す）であるが、減圧手段２に関連させて逆流防止弁
１３を設けた点が構成上異なっている。即ち、接続管６
の途中に逆流防止弁１３が設けられており、前記エアー
量調整手段４のバルブ機構４ａが完全に閉じられたとし
ても、逆流防止弁１３は実線で示す位置となってエアー
が真空系７に逆流せず、このためウェーハＷが保持手段
５に吸引保持された状態が維持され且つエアーの使用量
を前記実施例以上に節約することが出来る。尚、かかる
構成では、ウェーハＷを取り外す際真空系７が大気に開
放出来るよう大気開放バルブ１４を設ける必要がある。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
チャックテーブル等の負圧生成手段において、作用域で
ある保持手段を含む真空系に連通させて作動手段を設
け、この作動手段により操作アームを介してエアー量調
整手段のバルブ機構を操作出来るように構成したので、
真空系が真空圧に達した時にエアー量調整手段のバルブ
機構を閉じる方向に回動させ或は完全に閉じてエアー供
給源からの高圧エアーの供給量を減少させることが出来
る。従って、エアー供給源は従来のものより小型化して
設置スペースを減少出来ると共に、電力等諸経費も節減
出来る効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例を示す全体構成の説明図であ
る。

【図２】 本発明の他の実施例を示す全体構成の説明図
である。

【図３】 精密切削装置の一例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…エアー供給源 ２…減圧手段 ３…接続管
４…エアー量調整手段 ４ａ…バルブ機構 ５…保持手段 ６…接続管
７…真空系 ８…作動手段 ８ａ…シリンダ ８
ｂ…スプリング ８ｃ…ピストン ９…分岐管
１０…ピストンロッド １１…操作アーム １２…
負圧生成手段 １３…逆流防止弁 １４…大気開放バルブ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高圧エアーを供給するエアー供給源と、
   このエアー供給源と連通し負圧を生成する減圧手段と、
   この減圧手段と連通し作用域を含む真空系と、この真空
   系に連通し減圧によって作動する作動手段と、この作動
   手段の作動が伝達されて前記エアー供給源のエアー供給
   量を調整するエアー量調整手段と、を少なくとも含む負
   圧生成手段。