JPH08104738A - エポキシ樹脂硬化剤 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤

Info

Publication number
JPH08104738A
JPH08104738A JP27385994A JP27385994A JPH08104738A JP H08104738 A JPH08104738 A JP H08104738A JP 27385994 A JP27385994 A JP 27385994A JP 27385994 A JP27385994 A JP 27385994A JP H08104738 A JPH08104738 A JP H08104738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
xylylenediamine
epoxy resin
reaction
curing agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27385994A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsushi Ichikawa
哲史 市川
Kiirou Seki
喜位郎 関
Yutaka Kono
豊 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP27385994A priority Critical patent/JPH08104738A/ja
Publication of JPH08104738A publication Critical patent/JPH08104738A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、硬化塗膜の白化を解消で
き、かつ硬化途中の塗膜に水滴を滴下した際に生じる激
しい白化を防止でき、また重ね塗りした場合の層間密着
性に優れたエポキシ樹脂用硬化剤を提供することにあ
る。 【構成】 キシリレンジアミン、キシリレンジアミンと
フェノール系化合物及びアルデヒド化合物とのマンニッ
ヒ反応による変性物、キシリレンジアミンとエポキシ化
合物との反応による変性物、キシリレンジアミンとカル
ボンキシル基を有する化合物との反応による変性物、も
しくはキシリレンジアミンとアクリル系化合物とのマイ
ケル反応による変性物のうち少なくとも1種を含むポリ
アミン化合物(A)と、脂肪アミン化合物(B)とから
なるエポキシ樹脂硬化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ樹脂硬化剤、及
び該エポキシ樹脂硬化剤とエポキシ樹脂とからなるエポ
キシ樹脂組成物に関するものである。詳しくは、塗料、
床材、金属やコンクリートなどの防食等に用いられる被
覆材料等に有用であるエポキシ樹脂硬化剤、及びエポキ
シ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種ポリアミン化合物はエポ
キシ樹脂硬化剤として広く知られている。特に、脂肪族
ポリアミン化合物は常温硬化用のエポキシ樹脂硬化剤と
して広く用いられており、このような常温硬化タイプの
エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂硬化剤の用途として、塗
料、床材などがある。 上記脂肪族ポリアミンの中で、
キシリレンジアミンは他の脂肪族ポリアミンにくらべ、
低温硬化性に優れ、耐薬品性が優れた硬化物を与える等
の特徴を有している。しかし、キシリレンジアミンは、
大気中の二酸化炭素や水蒸気を吸収してカルバミン酸塩
が生成しやすいために、エポキシ樹脂硬化剤として使用
した場合に硬化エポキシ樹脂塗膜が白化し、塗膜外観が
低下する、重ね塗りした場合の塗膜の層間密着性が低下
するという欠点を有している。また、硬化途中に塗膜上
に水滴を滴下するとその部分の白化が激しくなるという
現象がある。
【0003】そのため、キシリレンジアミンは、未変性
でエポキシ樹脂硬化剤として使用されることは少なく、
上記の欠点を改善するために種々の変性物として使用さ
れる。代表的な変性方法として、以下に挙げる変性方法
が知られている。 (1)フェノール系化合物及びアルデヒド化合物とのマ
ンニッヒ反応による変性 (2)エポキシ化合物との反応による変性 (3)カルボキシル基を有する化合物との反応による変
性 (4)アクリル系化合物とのマイケル反応による変性 (5)3級アミン化合物、フェノール化合物等の硬化促
進剤の添加 しかしながら、キシリレンジアミンの欠点は上記の方法
では十分に解消されるには到らない。しかも、(5)の
ように硬化促進剤を添加すると可使時間が短くなり、作
業性が悪くなるという問題も生じる。
【0004】また、不飽和ポリエステル樹脂におけるパ
ラフィンワックスのように、塗膜の表面を覆って空気中
の二酸化炭素や水蒸気の吸収を防ぐ方法もあるが、パラ
フィンワックスはエポキシ樹脂やエポキシ樹脂硬化剤と
は容易に混合しにくいという欠点があり、さらにパラフ
ィンワックスで覆った塗膜上にさらに重ね塗りをする
と、塗膜の層間密着不良を生じやすく、いわゆる層間剥
離が起きやすい。そのため、パラフィンワックスのエポ
キシ樹脂分野への適用は困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、キシ
リレンジアミンもしくはキシリレンジアミンの変性物を
エポキシ樹脂硬化剤として使用しても硬化塗膜の白化を
解消でき、かつ硬化途中の塗膜に水滴を滴下した際に生
じる激しい白化を防止でき、また重ね塗りした場合の層
間密着性に優れたエポキシ樹脂用硬化剤を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、キシリレンジアミンおよび/またはキシリレ
ンジアミンの変性物と脂肪アミン化合物からなるエポキ
シ樹脂硬化剤を使用することにより上記課題を解決でき
ることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、キシリレンジアミ
ン、キシリレンジアミンとフェノール系化合物及びアル
デヒド化合物とのマンニッヒ反応による変性物、キシリ
レンジアミンとエポキシ化合物との反応による変性物、
キシリレンジアミンとカルボキシル基を有する化合物と
の反応による変性物、もしくはキシリレンジアミンとア
クリル系化合物とのマイケル反応による変性物のうち少
なくとも1種を含むポリアミン化合物(A)と、脂肪ア
ミン化合物(B)とからなるエポキシ樹脂硬化剤、及び
該エポキシ硬化剤とエポキシ樹脂とから本質的なるエポ
キシ樹脂組成物に関する発明である。
【0008】本発明で使用されるエポキシ樹脂硬化剤
は、キシリレンジアミン、キシリレンジアミンとフェノ
ール系化合物及びアルデヒド化合物とのマンニッヒ反応
による変性物、キシリレンジアミンとエポキシ化合物と
の反応による変性物、キシリレンジアミンとカルボキシ
ル基を有する化合物との反応による変性物、もしくはキ
シリレンジアミンとアクリル系化合物とのマイケル反応
による変性物のうち少なくとも1種を含むポリアミン化
合物(A)と、脂肪アミン化合物(B)とからなるエポ
キシ樹脂硬化剤である。
【0009】ポリアミン化合物(A)としては、キシリ
レンジアミン、キシリレンジアミンとフェノール系化合
物及びアルデヒド化合物とのマンニッヒ反応による変性
物、キシリレンジアミンとエポキシ化合物との反応によ
る変性物、キシリレンジアミンとカルボキシル基を有す
る化合物との反応による変性物、もしくはキシリレンジ
アミンのアクリル系化合物とのマイケル反応による変性
物のうち、いずれか1種でよいが、2種以上含まれてい
てもよい。
【0010】本発明で使用されるキシリレンジアミンと
しては、メタキシリレンジアミンが代表的でなものとし
て挙げられる。
【0011】本発明で使用されるキシリレンジアミンの
フェノール系化合物及びアルデヒド化合物とのマンニッ
ヒ反応による変性物とは、メタキシリレンジアミンとフ
ェノール系化合物及びアルデヒド化合物との反応生成物
が挙げられる。上記変性に用いられるフェノール系化合
物として、フェノール、クレゾール、ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール等が例示できる。また、アルデヒ
ド化合物として、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等が例示できるが、一般的はホル
ムアルデヒド水溶液が用いられる。変性の際のメタキシ
リレンジアミンとフェノール系化合物及びアルデヒド化
合物との反応比率は、ゲル化を回避でき、かつ得られる
反応生成物が活性水素を持つアミノ基を含有する様な割
合であれば特に限定はされない。
【0012】本発明で使用されるキシリレンジアミンの
エポキシ化合物との変性物は、メタキシリレンジアミン
とエポキシ化合物との反応生成物が挙げられる。変性に
用いられるエポキシ化合物として、ブチルグリシジルエ
ーテル、フェニルグリシジルエーテルなどのモノエポキ
シ化合物やビスフェノールAジグリシジルエーテル等の
ジエポキシ化合物が例示できる。 これら変性に用いら
れるエポキシ化合物は、1種のエポキシ化合物でも数種
のエポキシ化合物の混合でもよい。変性の際のメタキシ
リレンジアミンとエポキシ化合物との反応比率は、ゲル
化が回避でき、かつ得られる反応生成物が活性水素を持
つアミノ基を含有する様な割合であれば特に限定はされ
ない。
【0013】本発明で使用されるキシリレンジアミンと
カルボキシル基を有する化合物との変性物は、メタキシ
リレンジアミンとカルボキシル基を有する化合物との反
応生成物が挙げられる。変性に用いられるカルボキシル
基を有する化合物としては通常ダイマー酸と総称されて
いる重合脂肪酸、アジピン酸、セバシン酸等のジカルボ
ン酸、トール油脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸等の
モノカルボン酸が例示できる。変性の際のメタキシリレ
ンジアミンとカルボキシル基を有する化合物との反応比
率は、ゲル化が回避でき、かつ得られる反応生成物が活
性水素を持つアミノ基を含有する様な割合であれば特に
限定はされない。
【0014】本発明で使用されるキシリレンジアミンと
アクリル系化合物とのマイケル反応による変性物は、メ
タキシリレンジアミンとニトリル基もしくはカルボニル
基に隣接した炭素−炭素二重結合を有する化合物との反
応生成物を挙げることができる。具体的に変性に用いら
れるアクリル系化合物の例として、アクリロニトリル、
メタクリル酸メチル等が挙げられる。変性の際のメタキ
シリレンジアミンとアクリル系化合物との反応比率は、
ゲル化が回避でき、かつ得られる反応生成物が活性水素
を持つアミノ基を含有する様な割合であれば特に限定さ
れない。
【0015】本発明で使用されるポリアミン化合物
(A)には、上記のキシリレンジアミン、キシリレンジ
アミンの各変性物が2種以上含まれていてもよい。
【0016】また、本発明で使用されるポリアミン化合
物(A)には、上記のキシリレンジアミン、キシリレン
ジアミンの各変性物以外のポリアミン、及びポリアミン
の各変性物が含有されていてもよい。これらの他のポリ
アミン、及びポリアミンの各変性物の含有量はキシリレ
ンジアミンの特徴や本発明の効果を損なわない程度の量
であることが望ましく、ポリアミン化合物全体の50重
量%以下であることが望ましい。
【0017】本発明において、脂肪アミン化合物がエポ
キシ樹脂硬化剤に含有されていることが特徴である。本
発明で使用される脂肪アミン化合物(B)は主に脂肪酸
または高級アルコールを原料として製造される1級アミ
ン、2級アミンおよび3級アミン化合物であり、炭素数
が8以上が望ましく、特に1級アミンを有する化合物で
あることが望ましい。
【0018】本発明で使用する脂肪アミン化合物(B)
は炭素数が8以上であることが望ましく、具体的には、
オクチルアミン、ドデシルアミン、ヤシアルキルアミ
ン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタ
デシルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、牛脂アルキル
アミン、オレイルアミン、大豆アルキルアミン、ダイマ
ーアミン等の1級アミンを有する化合物を挙げることが
できる。
【0019】本発明では脂肪アミン化合物(B)がエポ
キシ樹脂硬化剤に含有されていることが特徴であるが、
炭素数が上記範囲未満の炭素数のアミン化合物では、本
発明の課題である塗膜の白化の解消や耐水性の向上を期
待することができない。
【0020】本発明に使用されるエポキシ樹脂硬化剤の
成分組成比、すなわち、ポリアミン化合物(A)と脂肪
アミン化合物(B)の配合割合は、ポリアミン化合物
(A)100重量部に対し、脂肪アミン化合物(B)を
2〜8重量部含むことが望ましい。脂肪アミン化合物
(B)の配合割合が上記2重量部以上で、塗膜の白化の
解消や耐水性の向上をはかることができ、一方、上記8
重量部以下でポリアミン化合物(A)との相溶性を低下
すること無く、エポキシ樹脂硬化剤が常温で均一かつ透
明性を維持できる。
【0021】また、エポキシ樹脂硬化剤の組成によって
は常温でもエポキシ樹脂硬化剤が白濁を生ずる場合、ポ
リアミン化合物(A)と脂肪アミン化合物(B)以外に
第三の成分を添加すると、常温で均一かつ透明なエポキ
シ樹脂硬化剤を得られることがある。この第三の成分と
して、ベンジルアルコール、メタキシレンとホルムアル
デヒドとの反応生成物(三菱ガス化学(株)製、商品
名:ニカノールY)等が挙げられる。
【0022】本発明で使用されるエポキシ樹脂は常温、
すなわち15℃〜30℃において液状のものが望まし
く、代表的なものとして、ビスフェノールAとエピクロ
ルヒドリンの重合生成物またはビスフェノールFとエピ
クロルヒドリンとの重合生成物が挙げられる。また、こ
れらのエポキシ樹脂にブチルグリシジルエーテル、フェ
ニルグリシジルエーテルなどの反応性希釈剤やベンジル
アルコール等の非反応性希釈剤が含まれていてもよい。
また、本発明のエポキシ硬化剤またはエポキシ樹脂組成
物中に充填剤、顔料が含まれていてもよい。次に、実施
例により、この発明をより詳細に説明する。
【0023】
【実施例】実施例、比較例中の塗膜評価方法を以下に記
す。 外観:塗膜の光沢、透明性および平滑性を目視判定
により評価する。 耐水試験:塗装1日後および7日後水を浸した脱脂
綿を塗膜上に置き、1日後に脱脂綿を除き、塗膜表面の
変化を評価する。 層間剥離試験:一層塗装7日後にもう一度同じ組成
物をその上に塗装し、さらに23℃で7日間硬化させ
た。続いて、碁盤目テープ法(JIS K5400、す
きま間隔2mm/ます目数25)による試験を行い、塗
膜層間の密着性を評価する。
【0024】実施例、比較例中の塗膜の評価結果の表示
は、以下の表示による。 ◎:優秀、 ○:良好、 △:やや不良、 ×:不良 白化状態 EX:全く白化なし、 G:わずかに白化あ
り F:白化あり、 P:激しい白化
【0025】参考例1 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管、滴下ろう
とおよび水受器を備えた反応容器にメタキシリレンジア
ミン272g(2mol)とフェノール188g(2m
ol)を仕込む。窒素気流下、撹拌しながら90℃でホ
ルマリン(8%メタノール含有37%水溶液)108g
を約1時間で滴下し、滴下終了後100℃に昇温し、
1.5時間反応を行った。さらに脱水しながら2時間か
けて150℃まで昇温し、1時間反応を行った。得られ
た反応生成物は淡黄色透明の液体であった。この反応生
成物をアミンAとする。
【0026】参考例2 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ろうとを備えた反応容器にメタキシリレンジアミン27
2g(2mol)を仕込む。窒素気流下、撹拌しながら
80℃でビスフェノールAジグリシジルエーテル(エポ
キシ当量190g/eq)152gを約1時間で滴下
し、滴下終了後100℃に昇温し、2時間反応を行っ
た。得られた反応生成物は淡黄色透明の液体であった。
この反応生成物をアミンBとする。
【0027】参考例3 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管、滴下ろう
とおよび水受器を備えた反応容器にメタキシリレンジア
ミン272g(2mol)とダイマー酸231g(酸当
量289g/eq)を仕込む。窒素気流下、撹拌しなが
ら180℃で1時間、200℃で1時間、230℃で2
時間反応を行い、縮合水を留去した。得られた反応生成
物は褐色透明の液体であった。この反応生成物をアミン
Cとする。
【0028】参考例4 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ろうとを備えた反応容器に参考例のアミンC245gを
仕込む。窒素気流下、撹拌しながら180℃で1時間、
200℃を仕込む。窒素気流下、撹拌しながら80℃で
P-S-ブチルフェニルグリシジルエーテル67g(0.2
8mol)を約1時間で滴下し、滴下終了後100℃に
昇温し、2時間反応を行った。得られた反応生成物は褐
色透明の液体であった。この反応生成物をアミンDとす
る。
【0029】参考例5 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ろうとを備えた反応容器にメタキシリレンジアミン27
2g(2mol)を仕込む。窒素気流下、撹拌しながら
80℃でアクリロニトリル53g(1mol)を約1時
間で滴下し、滴下終了後100℃に昇温し、2時間反応
を行った。得られた反応生成物は淡黄色透明の液体であ
った。この反応生成物をアミンEとする。
【0030】参考例6 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ろうとを備えた反応容器にメタキシリレンジアミン27
2g(2mol)を仕込む。窒素気流下、撹拌しながら
90℃でメタクリル酸メチル100g(1mol)を約
3時間で滴下し、滴下終了後1時間反応を行った。さら
に170℃まで1時間かけて昇温し、3時間反応を行っ
た。得られた反応生成物は淡黄色透明の液体であった。
この反応生成物をアミンFとする。
【0031】実施例1〜13 メタキシリレンジアミンまたは参考例で示したポリアミ
ン化合物、脂肪アミン化合物及び希釈剤を表1及び表2
に示した割合で混合し、加熱等により均一な状態にして
室温まで冷却し、エポキシ樹脂硬化剤を調製した。それ
ぞれのエポキシ樹脂硬化剤に表1及び表2に示すような
実施例番号1〜13を付した。続いて、エポキシ樹脂と
エポキシ樹脂硬化剤とを表4及び表5に示す割合で混合
し、冷間圧延鋼板上に200μmの厚さに塗装し、23
℃で7日間硬化して、塗膜を作製した。これら塗膜につ
いて外観の評価、耐水試験および重ね塗りによる層間剥
離試験を行った。評価方法は以下に示した通りである。
結果を表4および表5に示す。
【0032】比較例1〜7 表3の比較例1〜7に示したように、脂肪アミン化合物
を添加しない配合組成のものをエポキシ樹脂硬化剤とし
て使用し、実施例1と同様の方法で評価を行った。結果
は表6に示す。
【0033】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂硬化剤を使用する
ことにより、従来キシリレンジアミン系エポキシ樹脂硬
化剤の欠点であった塗膜の白化が解消され、耐水性に優
れ、かつ層間密着性に優れたエポキシ樹脂塗膜が得られ
る。しかも、その塗膜は光沢、透明性、平滑性に優れる
ものである。
【0034】 表1 エポキシ樹脂硬化剤の組成実施例番号 1 2 3 4 5 6 7 組成(重量比) MXDA1) 95 − − − − − − ポリアミンA − 98 98 96 − − − ポリアミンB − − − − 98 96 96 ヤシアルキルアミン − 2 − − − − − ヘキサデシルアミン 5 − − − − − − オクタデシルアミン − − 2 − 2 − − オレイルアミン − − − 4 − 4 − 大豆アルキルアミン − − − − − − 4 ベンジルアルコール 25 − 25 − 25 − − ニカノールY50 − − − 10 − 10 10 表中の略号 1)メタキシリレンジアミンの略
【0035】 表2 エポキシ樹脂硬化剤の組成実施例番号 8 9 10 11 12 13 組成(重量比) ポリアミンC 98 − − − − − ポリアミンD − 95 98 92 − − ポリアミンE − − − − 95 − ポリアミンF − − − − − 98 ヤシアルキルアミン − 8 − − − − ヘキサデシルアミン 2 − − − 5 2 オクタデシルアミン − − 2 − − − ベンジルアルコール − − − − 25 25
【0036】 表3 エポキシ樹脂硬化剤の組成比較例番号 1 2 3 4 5 6 7 組成(重量比) MXDA1) 100 − − − − − − ポリアミンA − 100 − − − − − ポリアミンB − − 100 − − − − ポリアミンC − − − 100 − − − ポリアミンD − − − − 100 − − ポリアミンE − − − − − 100 − ポリアミンF − − − − − − 100 ベンジルアルコール 25 25 25 − − 25 25 表中の略号 1)メタキシリレンジアミンの略
【0037】 表4 塗膜の特性実施例番号 1 2 3 4 5 6 7 樹脂配合(重量比) エポキシ樹脂主剤1) 100 100 100 100 100 100 100 エポキシ樹脂硬化剤 22 37 47 47 41 39 34 塗膜の評価 外観 白化状態 EX EX EX EX EX EX EX 光沢 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 透明性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 平滑性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性 1日後 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 7日後 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 層間密着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
【0038】 表5 塗膜の特性実施例番号 8 9 10 11 12 13 樹脂配合(重量比) エポキシ樹脂主剤2) 100 100 100 100 100 100 エポキシ樹脂硬化剤 41 56 56 56 43 46 塗膜の評価 外観 白化状態 EX EX EX EX EX EX 光沢 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 透明性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 平滑性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水性 1日後 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 7日後 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 層間密着性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 表中の略号 2)ビスフェノ−ルAジグリシジルエーテルの略(エポキシ当量1 90g/eq)、表6においても同じ
【0039】 表6 塗膜の特性比較例番号 1 2 3 4 5 6 7 樹脂配合(重量比) エポキシ樹脂主剤2) 100 100 100 100 100 100 100 エポキシ樹脂硬化剤 22 48 40 41 56 43 46 塗膜の評価 外観 白化状態 P G G F F F F 光沢 △ ◎ ○ △ △ △ ○ 透明性 × ○ ○ △ △ △ △ 平滑性 ○ ○ ○ △ ○ ○ △ 耐水性 1日後 × △ △ △ △ △ △ 7日後 △ △ △ △ △ △ △ 層間密着性 × ○ ○ △ △ △ △

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリレンジアミン、キシリレンジアミ
    ンとフェノール系化合物及びアルデヒド化合物とのマン
    ニッヒ反応による変性物、キシリレンジアミンとエポキ
    シ化合物との反応による変性物、キシリレンジアミンと
    カルボンキシル基を有する化合物との反応による変性
    物、もしくはキシリレンジアミンとアクリル系化合物と
    のマイケル反応による変性物のうち少なくとも1種を含
    むポリアミン化合物(A)と、脂肪アミン化合物(B)
    とからなるエポキシ樹脂硬化剤。
  2. 【請求項2】 ポリアミン化合物(A)100重量部に
    対し、脂肪アミン化合物(B)を2〜8重量部配合して
    なる請求項1記載のエポキシ樹脂硬化剤。
  3. 【請求項3】 脂肪アミン(B)の炭素数が8以上であ
    る特許請求項1に記載のエポキシ樹脂硬化剤。
  4. 【請求項4】 キシリレンジアミン、キシリレンジアミ
    ンとフェノール系化合物及びアルデヒド化合物とのマン
    ニッヒ反応による変性物、キシリレンジアミンとエポキ
    シ化合物との反応による変性物、キシリレンジアミンと
    カルボキシル基を有する化合物との反応による変性物、
    もしくはキシリレンジアミンとアクリル系化合物とのマ
    イケル反応による変性物のうち少なくとも1種を含むポ
    リアミン化合物(A)と、脂肪アミン化合物(B)とか
    らなるエポキシ樹脂硬化剤、およびエポキシ樹脂とから
    本質的になるエポキシ樹脂組成物。
JP27385994A 1994-08-10 1994-11-08 エポキシ樹脂硬化剤 Pending JPH08104738A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27385994A JPH08104738A (ja) 1994-08-10 1994-11-08 エポキシ樹脂硬化剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18839994 1994-08-10
JP6-188399 1994-08-10
JP27385994A JPH08104738A (ja) 1994-08-10 1994-11-08 エポキシ樹脂硬化剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08104738A true JPH08104738A (ja) 1996-04-23

Family

ID=26504900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27385994A Pending JPH08104738A (ja) 1994-08-10 1994-11-08 エポキシ樹脂硬化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08104738A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999029756A1 (fr) * 1997-12-09 1999-06-17 Kansai Paint Co., Ltd. Agent de durcissement a base d'amine, composition de resine durcissable contenant cet agent et composition de revetement anticorrosion contenant ledit agent
JP2000044653A (ja) * 1998-07-31 2000-02-15 Mitsubishi Chemicals Corp 床材用樹脂組成物
JP2002302535A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Asahi Denka Kogyo Kk 床用抗菌性エポキシ樹脂組成物
JP2007197701A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂組成物
US7267877B2 (en) * 2000-12-26 2007-09-11 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composition for coating having a gas barrier property, coating and coated film having a gas barrier property used the same
US7425598B2 (en) * 2001-09-05 2008-09-16 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Adhesive of epoxy resin and curing agent with xylylene diamine structure
JP2010274617A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc 多層体
JP2011011460A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc 多層体
JP2011099025A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc エステル含有物品の保存方法
JP2011098474A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc エステル含有物品の保存方法
CN109942795A (zh) * 2019-02-12 2019-06-28 中南民族大学 没食子酸基水性含磷环氧固化剂及其制备方法
CN117205718A (zh) * 2023-08-21 2023-12-12 青岛理工大学 一种捕集和固定co2的复合材料及制备方法、co2吸收装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999029756A1 (fr) * 1997-12-09 1999-06-17 Kansai Paint Co., Ltd. Agent de durcissement a base d'amine, composition de resine durcissable contenant cet agent et composition de revetement anticorrosion contenant ledit agent
JP2000044653A (ja) * 1998-07-31 2000-02-15 Mitsubishi Chemicals Corp 床材用樹脂組成物
US7267877B2 (en) * 2000-12-26 2007-09-11 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composition for coating having a gas barrier property, coating and coated film having a gas barrier property used the same
US7271224B2 (en) * 2000-12-26 2007-09-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Composition for coating having a gas barrier property, coating and coated film having a gas barrier property used the same
JP2002302535A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Asahi Denka Kogyo Kk 床用抗菌性エポキシ樹脂組成物
US7425598B2 (en) * 2001-09-05 2008-09-16 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Adhesive of epoxy resin and curing agent with xylylene diamine structure
JP2007197701A (ja) * 2005-12-28 2007-08-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂組成物
JP2010274617A (ja) * 2009-06-01 2010-12-09 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc 多層体
JP2011011460A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc 多層体
JP2011099025A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc エステル含有物品の保存方法
JP2011098474A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Mitsubishi Gas Chemical Co Inc エステル含有物品の保存方法
CN109942795A (zh) * 2019-02-12 2019-06-28 中南民族大学 没食子酸基水性含磷环氧固化剂及其制备方法
CN109942795B (zh) * 2019-02-12 2021-03-19 中南民族大学 没食子酸基水性含磷环氧固化剂及其制备方法
CN117205718A (zh) * 2023-08-21 2023-12-12 青岛理工大学 一种捕集和固定co2的复合材料及制备方法、co2吸收装置
CN117205718B (zh) * 2023-08-21 2024-05-14 青岛理工大学 一种捕集和固定co2的复合材料及制备方法、co2吸收装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5279176B2 (ja) エポキシ樹脂用硬化剤および塗料組成物
EP0680502B1 (en) Automotive refinish primer surfacer
CN1207266C (zh) 苯烷基胺衍生物、其作为环氧树脂组合固化剂的用途及含有这类化合物的可固化环氧树脂组合物
US5204385A (en) Water reducible epoxy resin curing agent
JPH06145295A (ja) 水分散性ポリアミン−エポキシアダクト及びエポキシ塗布組成物
JPH08104738A (ja) エポキシ樹脂硬化剤
JP2001163955A (ja) エポキシ樹脂硬化剤および組成物
WO2019225186A1 (ja) 水系エポキシ樹脂用硬化剤、水系エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
CN116034125B (zh) 环氧树脂固化剂、环氧树脂组合物和胺组合物的用途
JPS63284167A (ja) モノエポキシドと選択されたジアミンの付加物
JPH083282A (ja) エポキシ樹脂硬化剤
KR920000196B1 (ko) 부분적 가수분해된 에폭시 수지와 폴리아민의 부가물
JP5526618B2 (ja) エポキシ樹脂硬化剤及びエポキシ樹脂組成物
JPS64992B2 (ja)
EP0929591B1 (en) Stable, one package coating compositions and process for coating
JPS58147425A (ja) カルボキシル基含有反応性ポリマ−、その製法及び粉体塗料バインダ−成分としての使用
JPS59182817A (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物
JPH1129622A (ja) エポキシ樹脂硬化剤
JPH1045878A (ja) 硬化性エポキシ樹脂組成物
US3356647A (en) Curing epoxy resins with hydroxy amino aliphatic nitriles
JPH09194574A (ja) エポキシ樹脂用硬化剤組成物
JPS5815514A (ja) 被覆用樹脂組成物
US20230348655A1 (en) Epoxy resin compositions and coating systems
JPH10292028A (ja) エポキシ樹脂用硬化剤
JPH0485370A (ja) 防食塗料組成物と防食被覆方法