JPH081032B2 - インクジエツト捺染方法 - Google Patents

インクジエツト捺染方法

Info

Publication number
JPH081032B2
JPH081032B2 JP61217228A JP21722886A JPH081032B2 JP H081032 B2 JPH081032 B2 JP H081032B2 JP 61217228 A JP61217228 A JP 61217228A JP 21722886 A JP21722886 A JP 21722886A JP H081032 B2 JPH081032 B2 JP H081032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
printing
reactive
dye
printing method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61217228A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6372584A (ja
Inventor
祥司 小池
康子 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP61217228A priority Critical patent/JPH081032B2/ja
Publication of JPS6372584A publication Critical patent/JPS6372584A/ja
Publication of JPH081032B2 publication Critical patent/JPH081032B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0041Digital printing on surfaces other than ordinary paper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0041Digital printing on surfaces other than ordinary paper
    • B41M5/0064Digital printing on surfaces other than ordinary paper on plastics, horn, rubber, or other organic polymers

Landscapes

  • Coloring (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インクジェット捺染方法に関し、特に、木
綿、麻、キュプラ、レーヨン等の如く、反応染料で染色
可能な繊維からなる織布または不織布あるいはこれらの
繊維と他の合成繊維からなる混紡織布あるいは混紡不織
布と捺染に適したインクジェット捺染方法に関する。
(従来の技術) 従来、木綿、麻、キュプラ、レーヨン等の如く、反応
染料で染色可能な繊維からなる織布または不織布あるい
はこれらの繊維と他の合成繊維からなる混紡織布等の捺
染には、ローラー捺染、スクリーン捺染、転写捺染等の
捺染方法が用いられ、また一部にはインクジェット方式
による捺染方法も提案されている。
(発明が解決しようとしてしている問題点) しかしながら、従来の一般的な捺染方法は、捺染用プ
ラント版を作成する必要があり、これらの版、例えば、
捺染用版胴やスクリーン版の作成が高価であり、また転
写捺染においても転写紙を印刷するための版の作成が高
価であるため、かなりの量を生産しない限り、コストが
合わない。また、一般にプリント布の模様の流行期間が
短いため、その都度製版するのは更にコストアップとな
り、それらの流行に迅速に対応できず、大量の在庫をか
かれることがあるという重大な問題がある。これらの欠
点を解決すべくインクジェット方式による捺染も提案さ
れている(特開昭61−132687号公報参照)。該方法は、
予め単一条件でアルカリ性物質を繊維構造物を含浸せし
め、その後に反応染料を含むインクを印捺するものであ
る。この方法によれば上述の問題は、ある程度解決され
るもののインク中の反応染料の種類や濃度によってはイ
ンク調製時に染料が完全に溶解していても、放置してお
くと、沈澱物が生じる等インクの保存安定性に問題があ
った。また多様な捺染模様を形成するには複数の反応染
料インクが必要となり、インクの品質管理およびコスト
の面でも問題が生じる。
更に従来の版を用いた捺染方法では、使用する捺染糊
は多色であることもあるが、それら一色でみれば同じ組
成の捺染糊を使用するため、捺染される部分は一様に捺
染され、形成される図柄に自由に濃淡を付与するのが困
難であるという欠点がある。
従って、本発明の目的は、インクの品質管理が容易で
あり、上述の如き従来の一般的な捺染方法における経済
的な問題、精確なプリントが得られないという問題、更
に、形成される図柄の濃淡が単調であるという問題を同
時に解決し得るインクジェット方式による捺染方法を提
供することである。
このような本発明の目的および他の目的は以下の本発
明によって達成される。
(発明の開示) すなわち、本発明は、未反応のアルカリ反応性の反応
染料により下潰された布帛に、該反応染料を布帛に染着
するためのアルカリ剤、水及び有機溶剤を含有し、25℃
における粘度が30cps以下、表面張力が35〜65dyne/cmの
範囲にあるインクを、インクジェット方法によりパター
ン状に付与する過程および加熱により染色する過程を有
することを特徴とするインクジェット捺染方法である。
本発明を更に説明すると、本発明の主たる特徴は、従
来の捺染方法における各種の印捺方法に代えて、インク
ジェット方式を採用し、且つインクとして従来の如き高
粘度の捺染糊や染料を高濃度に含用するインクを調製す
る必要のない、アルカリ剤を含有した液体を捺染イン
ク、すなわちインクジェット用インクとして用いた点に
ある。
すなわち、このようなインクは単にアルカリ剤を含有
する水溶液でもよいため、その濃度、粘度、表面張力等
は自由に変更でき、且つ不溶分や析出性成分を有さない
ため、インク供給経路やノズルの目詰りが生じない等、
従来の捺染糊や染料を含有するインクジェットインクと
は異なり、その安定性やインクジェット適性が極めて良
好であり、装置上の問題が全く生じない。
また第二の主たる特徴は、上記の如きアルカリ剤を含
有するインクを予め未反応のアルカリ反応性の反応染料
により下漬けされた布帛に印捺し、加熱により染色する
点である。このようにすることにより、アルカリ剤が付
与された領域においてのみ、反応染料が染着して固定さ
れ、他の部分は後処理によって除去されて、所望の図柄
が形成される点である。
また、本発明の好ましい実施態様では、インクの付与
条件を変化させることにより、布帛に付与されるアルカ
リ剤濃度が変化し、反応染料に染着率がアルカリ濃度に
従って変化し、所望の濃淡差を有する図柄が形成され
る。すなわち、本発明者の詳細な研究によれば、インク
ジェット方式により捺染を行うに当っては、種々の利点
が生じるものであったが、捺染される部分は、図柄全体
において濃度が一様であり、形成される図柄に任意の濃
淡差を形成するのが困難であった。本発明者は、インク
ジェット方式による捺染の場合には、従来のシルクスク
リーン方式等とは異なり、アルカリ剤を含有するインク
の付与は極めて簡単であり、且つそれらの付与量、イン
ク中のアルカリ剤の濃度、あるいはアルカリ剤の種類を
変更することが非常に容易であり、このようなインクの
付与条件を変更することによって、布帛にインクが付与
された部分において全て染料が染着するのではなく、必
要に応じてそれらの染着率を変えることができ、従って
濃色(大部分が染色された領域)−中程度の濃度(ある
程度染色された領域)−淡色(大部分が染色されない領
域)−白色(全て染色されない領域)の如く、布帛の染
色率のコントロールが自由にでき、その結果、従来の図
柄の単調性という問題を解決され、任意の濃淡を有する
多彩な図柄が形成されることを知見したものである。
本発明の第一の過程で使用し、本発明を第一に特徴づ
けるインクジェット方式とは、インクをノズルより効果
的に離脱させて、射程体である布帛にインクを付与し得
る方法であれば、いかなる方法でもよく、それらの方法
の代表的なものは、例えば、アイイーイーイー トラン
ス アクションズ オン インダストリィー アプリケ
イションズ(IEEE Trans actions on Industry Applica
tions)Vol.IA−13、No.1(1977年2、3月号)、日経
エレクトロニクスの1976年4月19日号、1973年1月29日
号および1974年5月6日号に記載されている。これらに
記載の方法は、本発明の捺染方法に好適なものであり、
その幾つかを説明すると、先ず静電吸引方法があり、こ
の方法では、ノズルとノズルの数mm前方に置いた加速電
極との間に強電界を与えて、ノズルよりインクを粒子化
して次々に引出し、引出したインクが偏向電極間を飛翔
する間に情報信号を偏向電極に与えて記録する方法と、
インク粒子を偏向することなく、情報信号に対応してイ
ンク粒子を噴射する方法とがあり、いずれも本発明の捺
染方法に有効である。
第二の方法としては、小型ポンプでインクに高圧を加
え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることに
より、強制的に微少インク粒子を噴射すると方法であ
り、噴射されたインク粒子は噴射と同時に、情報信号に
応じて帯電させる。帯電したインク粒子は偏向電極板間
を通過する際、帯電量に応じて偏向される。この方法を
利用した別の方法としてマイクロドットインクジェット
方式と称される方法もあり、この方法では、インク圧
力、励振条件をある範囲の適性値に保ち、ノズル先端よ
りも大小二種類のインク液滴を発生し、この中小径液滴
のみを記録により利用するものである。この方法の特徴
は、従来並みの太いノズル口径でも微少液滴群を得るこ
とができる点にある。
第三の方法としてはピエゾ素子方法があり、この方法
では、インクに加える圧力手段として、他方法の如くポ
ンプの様な機械的手段でなく、ピエゾ素子を利用する。
ピエゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生じさせる
ことにより、インクに圧力を加え、ノズルより噴射させ
る方法である。
また、特開昭54−59936号公報に記載されている方法
で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式も有効に使
用することができる。
本発明では、以上の如きインクジェット方式により、
アルカリ剤含有インクを未反応のアルカリ反応性の反応
染料により下漬けされた布帛にインクを付与する。好ま
しい実施態様では、このインクの付与条件を変化させつ
つパターン状に付与し、次いで必要に応じて乾燥し、次
いで、例えば、スチーミング法、HTスチーミング法、サ
ーモフィックス法等の加熱過程によってパターン状に付
与されたインクの存在する部分が反応染料により染色さ
れ、その他の部分はソーピング等により除去され、染着
した染料によるパターンが生じる。また、インクの付与
条件を変化させた場合には、インクの付与条件に従っ
て、染料の染着率が変化して染色される。このようにし
て形成された図柄のインク付与部分はすべて一様に染色
されるというのではなく、インクの付与条件に従って濃
厚に染色された部分と淡色に染色された部分からなる図
柄となっている。
上記の如き方法において、インクの付与条件を変化さ
せる好ましい方法としては、例えば、 (1)インクの付与量を変化させ、比較的多量に付与さ
れる部分は十分に染色され、インク付与量の減少に従っ
て染色率を低下させる方法。
(2)アルカリ剤濃度の異なる複数のインクを付与して
上記(1)と同様に染色率を変化させる方法。
(3)アルカリ剤の種類の異なる複数のインクを付与し
て、上記(1)と同様に染色率を変化させる方法。
(4)上記方法を組み合わせる方法。
等が有用である。
本発明で使用し、本発明を第二に特徴づける捺染イン
クとは、アルカリ剤の水溶液を主体として、これにイン
クジェット記録適性を付与したものである。
本発明に使用するインクにおいて使用できるアルカリ
剤とは、アルカリ反応性の反応染料を布帛に反応させ得
るアルカリ剤であればいずれでもよく、例えば、水酸化
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、低級アルカノールアミン等が挙げられる。
これらの化合物は当業者によって、市場から容易に入
手できるものであって、布帛の種類、染料の種類等によ
って適宜選択し、且つ使用し得るものでる。
本発明で使用するインクジェット捺染用インクは、上
記の如きアルカリ剤を媒体中に約0.01〜10重量%の濃度
に溶解して使用する。インク用の媒体としては、水単
独、好ましくは水と有機溶剤からなるが、水と混合して
使用する有機溶剤として、例えば、水酸基やアミノ基等
の如く反応染料と反応する活性水素を有しない有機溶剤
を使用することが好ましい。
このような反応染料と反応しない好ましい有機溶剤と
しては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン等が挙げられるが、特に好まし
い有機溶剤としては、ポリオキシエチレン(付加数1〜
15個)のジアルキル(炭素数1〜4個)エーテル、ポリ
オキシエチレン・オキシプロピレンブロック(またはラ
ンダム)ポリマー(付加モル数1〜15個)のジアルキル
(炭素数1〜4個)エーテル等が挙げられる。
このような有機溶剤は単独でも混合物としても使用で
き、このような有機溶剤は水との混合物として混合物中
で約1〜60重量%を占める割合で使用するのが好まし
い。
また反応染料と反応する有機溶剤であっても、染料の
染着率の低下において実質上問題のない範囲であればイ
ンク中に使用することができ、例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル(分子量200〜600)、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、チオジエチレングリコール等のグリ
コール類およびそのモノアルキル(炭素数1〜4個)エ
ーテル、グリセリン等が挙げられ、インク中に1〜20重
量%の割合で使用することができる。
本発明で使用するインクの必須成分は上記の通りであ
るが、その他従来公知の各種の分散剤、界面活性剤、粘
度調製剤等を必要に応じて添加することができる。勿論
これらの添加剤も反応染料と反応しないものを選択して
使用するのが好ましいが、使用量が非常に少量であれ
ば、反応性のものであっても実質上問題は生じない。
必要に応じて添加し得る分散剤あるいは界面活性剤と
しては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エス
テル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系
分散剤若しくは界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセ
リン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレン
ブロックポリマー等のノニオン型分散剤あるいは界面活
性剤が重要である。
粘度調整剤としては、カルボキシメチルセルロース、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アラビ
アゴム、スターチ等の主として水溶性の天然あるいは合
成高分子物が好ましい。
また、インクを帯電するタイプのインクジェット記録
方法に使用されるインクを調合する為には、塩化リチウ
ム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムの無機塩類等の
非抵抗調整剤が添加される。
尚、熱エネルギーの作用によってインクを吐出させる
タイプのインクジェット方式に適用する場合には、熱的
な物性値(例えば、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等)が
調整されることもある。
また、上記三種の添加剤以外についても必要に応じ
て、例えば、消泡剤、浸透剤、防カビ剤等を適宜添加す
ることができる。
以上の如き本発明で使用するアルカリ剤含有インク
は、特にその粘度を約30cps以下、そして表面張力を約3
5〜65dyne/cmの範囲(いずれも25℃)に調節することに
よって、最も優れたインクジェット適正を得ることかで
きる。
本発明に使用する捺染用インクは、基本的には上記の
如き成分および性状からなり、前記の如きインクジェッ
ト方式により、未反応のアルカリ反応性の反応染料によ
り下漬けされた布帛にパターン状に付与し、次いで加熱
工程および後処理により所望の図柄を形成する。また、
インクの付与条件を変化させる態様では、各種の染色率
の異なる濃淡模様を形成するものである。
本発明で使用する布帛とは、木綿、麻等の天然繊維、
キュプラ、レーヨン等の再生繊維等、反応染料で染色可
能な繊維からなる織布あるいは不織布あるいは上記の如
き繊維からなる混紡の織布あるいは不織布を未反応のア
ルカリ反応性の反応染料により下漬けされたものであ
る。これらの布帛のうちで特に好ましいのは布帛として
は、いわゆるセルロース系および再生セルロース系のも
のであり、これらセルロース系の布帛を用いると、布帛
自体が高い親水性および親アルカリ剤性を有するため、
水性インクの吸収性が良好であり、布帛がインクの付与
条件に従って正確に染色されるので、繊細な図柄が形成
できる。これに対して、親水性の低い布帛を用いる場合
には水性インクの吸収性が劣る点から、付与されたイン
クが滲んだり、流れたりして繊細な図柄を形成できない
場合もある。勿論このような欠点は、布帛を親水性化し
たり、インクの成分を変更することにより解決すること
ができる。
また、上記セルロース系繊維の含有率が70%以上であ
れば、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維
との混紡の織布あるいは不織布であっても不都合は生じ
ない。
このような布帛は予め、従来良く知られている耐アル
カリ剤性に優れた塩基性占領、直線染料、酸性染料、反
応染料、反応分散型染料、分散染料、建染染料、可溶性
建染染料、硫化染料、媒染染料、酸化染料、ナフトール
染料、各種顔料等によって、染色される色相とは異なる
色相に、あるいは同一色相であるときは濃度に差をつけ
て染色しておいてもよい。このようにすれば、非染色部
分(インクが付与されない場合)は、これらの染料の色
となり、染色部分はこれらの染料とアルカリ反応性の反
応染料の混色となる。
以上の如くしてインクを付与された布帛、あるいは付
与条件を変えてインクが付与された布帛の染色方法自体
は、いずれも前述した従来公知の加熱方法に準じてアル
カリ反応性の反応染料で染色することによって行われ
る。未反応の反応染料を布帛に下漬けする方法として
は、染料を酸性または中性の状態で付着させておく方法
であり、布帛を染料溶液中に浸漬したり、染料溶液をパ
ディングする方法等である。
本発明を第二に特徴づけ、本発明において使用するア
ルカリ反応性の反応染料とは、それ自体公知の材料であ
り、繊維の染色あるいは従来の捺染において広く使用さ
れている水溶性のアゾ系、アントラキノン系、フタロシ
アニン系その他の染料である。これらの反応染料は、そ
の構造中にスルホン酸基やカルボキシル基の如き水溶性
の基を有し、且つ繊維の水酸基またはアミノ基と反応し
て繊維と共有結合を生じ得る基、例えば、ジクロルトリ
アジン基、モノクロルトリアジン基、トリクロルピリミ
ジン基、モノクロルジフルオロピリミジン基、クロルベ
ンゾチアゾール基、ジクロルピリダゾン基、ジクロルピ
リダジン基、ジクロルキノキサリン基、エポキシ基、3
−カルボキシピリジニオトリアジン基、−SO2CH2CH2OSO
3H、−SO2NHCH2CH2OSO3H、−NHCOCH2CH2OSO3H、−NHCOC
H2CH2Cl、−NHCOCH=CH2、−SO2CH=CH2、−CH2NHCOCCl
=CH2、−NHCOCBr=CH2−NHCOCH2Cl、−NHCH2OH、−PO3
H等の基を有するものである。
本発明においては、これら従来公知の反応染料はいず
れも使用することができ、本発明において好ましい反応
染料としては、 C.I.リアクティブイエロー2、3、13、15、17、18、
23、24、37、42、57、58、64、75、76、77、79、81、8
4、85、87、88、91、92、93、95、102、111、115、11
6、130、131、132、133、135、136、137、139、140、14
2、143、144、145、146、147、148、151、162、163; C.I.リィアクティブオレンジ5、7、11、12、13、1
5、16、35、45、46、56、62、70、72、74、82、84、8
7、91、92、93、95、97、99; C.I.リアクティブレッド3、13、16、21、22、23、2
4、29、31、33、35、45、49、55、63、85、106、109、1
11、112、113、114、118、126、128、130、131、141、1
51、170、171、174、176、177、183、184、186、187、1
88、190、193、194、195、196、200、201、202、204、2
06、218、221; C.I.リアクティブバイオレット1、4、5、6、22、
24、33、36、38; C.I.リアクティブブルー2、3、5、8、10、13、1
4、15、18、19、21、25、27、28、38、39、40、41、4
9、52、63、71、72、74、75、77、78、79、89、100、10
1、104、105、119、122、147、158、160、162、166、16
9、170、171、172、173、174、176、179、184、190、19
1、194、195、198、204、211、216、217; C.I.リアクティブグリーン5、8、12、15、19、23; C.I.リアクティブブラウン2、7、8、9、11、16、
17、18、21、24、26、31、32、33; C.I.リアクティブブラック1、5、8、13、14、23、
31、34、39等が上げられる。
以上の如き本発明によれば、アルカリ剤を溶液として
且つインクジェット記録適性を付与したインクとして使
用し、且つこのようなインクをインクジェット方式によ
って未反応のアルカリ反応性の反応染料により下漬けさ
れた布帛に適用して、その部分にのみアルカリ反応性の
反応染料を染着させて図柄の形成を行うものであるた
め、従来の捺染方法の如く高価なプリント版等の作成が
不要であり、インクジェット装置に連結したコンピュー
ターによって容易且つ任意に各種の画像が作成でき、直
ちにその画像を捺染に使用できるので、プリント布の模
様の短い流行期間にいつでも追従でき、必ずしも大量性
生産しなくてもコストが合うことになり、少量多種生産
が可能となった。
また、従来方法の如く、高粘度の捺染糊や多量の染料
を含むインクを使用することは必要であるので、これら
高粘度の捺染糊や染料含有のインクに基づく種々の問題
点、特に形成される模様の色むらや不要の斑点および滲
み等が生じるという問題更にはインクジェットノズルの
目詰り等の装置上の問題も生じることがない。
また、本発明において、アルカリ剤含有インクの付与
にあたって、インクジェット方式を利用する点から、こ
れらのインクの付与条件を任意に変化させることが容易
にできるので、布帛の任意の濃度差の染色が可能である
ため、濃厚な部分から淡色に至る範囲で種々の染色が可
能であり、その結果非常に多彩な図柄を形成でき、従来
技術の図柄の単調性という問題が解決された。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、文中、部または%とあるのは特に断りのない限り
重量基準である。
参考例1(実施例に用いるアルカリ含有インクの調製) グリセリン 5部 テトラエチレングリコールジメチルエーテル 20部 エチレングリコール 5部 水 70部 上記全成分を2時間撹拌し、ベースインクとした。次
にベースインク100部に対して下記第1表に示したアル
カリ剤を加え3時間撹拌後、フロロポアフィルターFP−
100(商品名:住友電工製)にて濾過して本発明の実施
例に用いるインク(A〜D)を得た。
尚、第1表に各インクの25℃における物性値も同時に
示した。
第 1 表 インクA 無水炭酸ナトリウム 5部 (表面張力=55、粘度=3.7)インクB 無水炭酸ナトリウム 2部 (表面張力=55、粘度=3.4)インクC 無水炭酸ナトリウム 0.5部 (表面張力=55、粘度=3.3)インクD 水酸化ナトリウム 0.5部 (表面張力=54、粘度=3.3) 尚、表面張力(dyne/cm)は、KYOWA CBVP SURFACETEN
S IOMETER A−1(東亜電波工業製)にて25℃で測定
し、粘度(cps)は、VISCONIC ELD(東京計器製)にて2
5℃で測定した。
参考例2(下漬布帛の調製) 反応染料C.I.リアクティブブルー27 5部 (商品名;Remazol Brill.Blue B.ヘキスト製) 塩化ナトリウム 10部 水 85部 上記全成分を10℃にて2時間混合し、酢酸にてpHを4
に調整した染浴に、綿100%サテン布地を浴比1:30で10
分間浸した。マングルにて絞って乾燥して本本発明で使
用する染色布帛(イ)を得た。
参考例3(下漬布帛の調製) 参考例2における綿100%サテン布地を予め直接染料
(商品名;Sumilight Supra Red 4BL 170%、住友化学
製)にて浸染(染浴;染料5% 水溶液、浴比;1:50 85
℃ 60分間で処理)処理したものを用いた以外は参考例
2と同様な処理を行い本発明で使用する染色布帛(ロ)
を得た。
実施例1 ピエゾ素子を利用したインクジェットプリンタ−PJ−
1080A(商品名;キヤノン製、以下プリンター(甲)と
云う。)の4本ノズルのうち3本の参考例1中で示した
インク(A〜C)をそれぞれ搭載し、参考例2の下漬布
帛(イ)に対して各ノズルから直線上に各300個のドッ
トを10列印捺した。
乾燥後、100℃、1分間のスチーム処理を行いソーピ
ングを繰返した。
(結果) インク(A)による印捺部は濃色にブルーに染色され
たが、インク(B)、(C)となるに従って染色濃度が
低下して中間的な捺染となった。このようにアルカリ剤
濃度の異なるインクを複数用いることで捺染模様の多様
化が達成できた。
また10列の直線状捺染部分はエッジが極めてシャープ
であり、且つ目視では殆ど判別できない程度の同一性を
示した。従来の版を用いた捺染方法に比較して正確さを
および再現性の点で明らかに優れていた。
実施例2 熱エネルギーを利用したインクジェットプリンターBJ
−80(商品名;キヤノン製、以下プリンター(乙)と云
う。)にまず参考例1中のインク(C)を搭載し、参考
例2の染色布帛(イ)に対し10本のノズルから直線上に
各100ドットの印捺をした。次にインク(C)に代えて
インク(D)を用いて同様な印捺を平行して行った。
乾燥後、実施例1と同様な染色処理を行った。
(結果) インク(C)とインク(D)はアルカリ剤濃度が等し
いが、染着率はインク(D)を使用した方が高かった。
このようにアルカリ剤の種類の異なるインクを複数用い
ることで捺染模様の多様化が達成できた。また直線状捺
染部分はいずれもエッジが極めてシャープであり正確さ
および再現性の点で優れていた。
実施例3 実施例1における下漬布帛(イ)の代わりに参考例3
の下漬布帛(ロ)を用いた以外は実施例1と同様な処理
を行った。
(結果) インクの載らない部分は直線染料による地染めのレッ
ドが残り、インク(A)の印捺部分は鮮明なバイオレッ
トに発色した。インク(B)、(C)の印捺部分はその
中間色に発色され着色抜染調の染色模様が達成できた。
実施例4 プリンター(乙)に参考例1中のインク(B)を搭載
し、参考例2の染色布帛(イ)に対し10本のノズルから
直線上に各100ドットの印捺を行った。熱エネルギーに
よってインクを吐出させるヒーターにかかる電圧を測定
したところ24Vであった。次にヒーターにかかる電圧を2
2Vおよび26Vに設定してインク付与量を変化をさせ、同
様な印捺を平行して行った。
乾燥後、実施例1と同様な染色処理を行った。
(結果) 捺染部を観察すると電圧が増すに従って捺染部のドッ
トが大きくなり、染料の染着率も高くなった。アルカリ
剤含有捺染インクのインク付与量を変化させることで捺
染模様の多様化が達成できた。
(発明の効果) 本発明は一液によるインクジェット記録方法による捺
染方法を提供するものである。
本発明によれば従来の版による捺染方法における経済
的な問題と正確なプリントが得られないという問題を同
時に解決するばかりか、従来のインクジェット捺染用イ
ンクと異なりインク中に染料を含有しないためインクの
保存性、品質管理の点での問題をも解決することによ
り、従来の捺染方法では得られなかった微細模様を製版
工程なしに得ることが可能となる。
またインク付与条件を変化させる場合には、種々の捺
染方法が可能となり非常に多彩な捺染図柄が形成でき
る。従来技術の図柄の単調性という問題も解決される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未反応のアルカリ反応性の反応染料により
    下漬された布帛に、該反応染料を布帛に染着するための
    アルカリ剤、水及び有機溶剤を含有し、25℃における粘
    度が30cps以下、表面張力が35〜65dyne/cmの範囲にある
    インクを、インクジェット方法によりパターン状に付与
    する過程および加熱により染色する過程を有することを
    特徴とするインクジェット捺染方法。
  2. 【請求項2】インクの付与条件を変化させる特許請求の
    範囲第(1)項に記載のインクジェット捺染方法。
  3. 【請求項3】インクの付与を、インクの付与量を変化さ
    せて行う特許請求の範囲第(1)項に記載のインクジェ
    ット捺染方法。
  4. 【請求項4】インクの付与を、インクのアルカリ剤濃度
    を変化させて行う特許請求の範囲第(1)項に記載のイ
    ンクジェット捺染方法。
  5. 【請求項5】インクの付与を、アルカリ剤の種類を変化
    させて行う特許請求の範囲第1項に記載のインクジェッ
    ト捺染方法。
  6. 【請求項6】アルカリ剤の含有量が、インク全重量の0.
    01〜10重量%の範囲にある特許請求の範囲第(1)項に
    記載のインクジェット捺染方法。
JP61217228A 1986-09-17 1986-09-17 インクジエツト捺染方法 Expired - Fee Related JPH081032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61217228A JPH081032B2 (ja) 1986-09-17 1986-09-17 インクジエツト捺染方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61217228A JPH081032B2 (ja) 1986-09-17 1986-09-17 インクジエツト捺染方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6372584A JPS6372584A (ja) 1988-04-02
JPH081032B2 true JPH081032B2 (ja) 1996-01-10

Family

ID=16700852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61217228A Expired - Fee Related JPH081032B2 (ja) 1986-09-17 1986-09-17 インクジエツト捺染方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH081032B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69333919T2 (de) * 1992-07-27 2006-08-17 Kanebo, Ltd. Bedruckter stoff und verfahren zur herstellung
DE4306433A1 (de) * 1993-03-02 1994-09-08 Hoechst Ag Ink-Jet-Einphasen-Reaktivdruck
JP4668558B2 (ja) * 2004-07-13 2011-04-13 セーレン株式会社 インクジェット捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5077679A (ja) * 1973-11-19 1975-06-25
JPS616365A (ja) * 1984-06-18 1986-01-13 東レ株式会社 インクジエツト染色による防抜染法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6372584A (ja) 1988-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3376002B2 (ja) インクジェット捺染インク、インクジェット捺染方法、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、捺染された布帛および布帛の加工品
JP3584094B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、捺染方法及び捺染物
JP2952128B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法及び捺染物
US4969951A (en) Cloth jet printing method using aqueous ink having hydroxyl or amino-reactive disperse dye
KR970001689B1 (ko) 잉크제트날염법 및 날염제품
JP3391922B2 (ja) インクジェット捺染用布帛の製造方法、布帛の処理方法及びインクジェット捺染方法
US5635970A (en) Printing process, and print and processed article obtained thereby
KR0142485B1 (ko) 날염 방법 및 이에 의해 얻어지는 날염물
JP2895696B2 (ja) インクジェット捺染用布帛、それを用いたインクジェット捺染方法及び捺染物
JP3176223B2 (ja) 捺染方法および捺染物
JPH08127981A (ja) インクジェット捺染用インク及びインクジェット捺染方法
JPH06184955A (ja) インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法及び捺染物
JP3413112B2 (ja) インクジェット染色用布帛処理剤、インクジェット染色用布帛処理液、インクジェット染色用布帛、捺染方法及び捺染物
JPH081032B2 (ja) インクジエツト捺染方法
JPH0657651A (ja) 捺染方法及び該方法により得られる捺染物
JPS6366386A (ja) インクジエツト抜染方法
JPS6372585A (ja) インクジエツト防染方法
JPS61250077A (ja) 記録液
JP3387812B2 (ja) インクジェット染色用布帛、布帛用前処理剤、捺染方法、捺染物、布帛の製造方法及び捺染物の品位を向上させる方法
JP3387845B2 (ja) インクジェット染色用布帛、布帛用前処理剤、捺染方法及び捺染物
JPH06207382A (ja) インクジェット方式による着色防染方法
JPH0742428B2 (ja) インクジェット捺染方法
JPH0657649A (ja) 捺染方法及び該方法により得られる捺染物
JP2506618B2 (ja) インクジエツト着色抜染方法
JPH0657650A (ja) 捺染方法及び該方法により得られる捺染物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees