JPH08101928A - 駅務装置 - Google Patents

駅務装置

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JPH08101928A
JPH08101928A JP23761094A JP23761094A JPH08101928A JP H08101928 A JPH08101928 A JP H08101928A JP 23761094 A JP23761094 A JP 23761094A JP 23761094 A JP23761094 A JP 23761094A JP H08101928 A JPH08101928 A JP H08101928A
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Takahiro Nemoto
本 高 広 根
Kiyoshi Kaseya
瀬 谷 潔 加
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J R HIGASHI NIPPON MECHATRONIC
J R HIGASHI NIPPON MECHATRONICS KK
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J R HIGASHI NIPPON MECHATRONIC
J R HIGASHI NIPPON MECHATRONICS KK
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型軽量、低コストで安全性も高く、メンテ
ナンスも容易で発券も速く行なえ、しかも学生割引に対
応できるとともに不正な定期券等の購入を未然に防止で
きる優れた駅務装置を提供すること。 【構成】 発券案内と客が情報入力操作する接客操作表
示部と、顧客識別カードの挿入を受け付けカードの内容
の読み取りおよび排出を行なうカード処理装置と、券の
発行を行なう券処理装置と、発券の是非を判断しカード
の精算処理および記録を行なって券処理装置に発券を実
行させる制御・記録部と、回線を通して通信を行なう通
信処理部とを備え、硬貨処理装置、紙幣処理装置および
金庫を内蔵せず、全ての発券および出納処理を顧客識別
カードに基づいて実行するようにした。また、学割対応
が可能で、不正な発券防止を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駅において乗車券、特
急券、指定券、周遊券、定期券等の発券業務を行なう駅
務装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7および図8は従来のこの種の駅務装
置の構成を示している。図7および図8において、32
は硬貨投入口、33は紙幣挿入口、34はカード挿入/
取出口、35は発券を案内し、発券を希望する客が入力
操作をする接客操作表示部、36は券発行口、37は釣
銭受皿、38は紙幣返却口である。39は硬貨処理装
置、40は紙幣処理装置、41は金庫、42はカード処
理装置、43は券処理装置、44は制御・記録部、45
は係員操作表示部、46は電源部である。
【0003】次に上記従来例の動作について説明する。
例えば、乗車券の発行を希望する客は、接客操作表示部
35の表示内容を見ながら行き先までの運賃を確認し、
硬貨投入口32または紙幣挿入口33から必要な現金を
投入するか、またはカード挿入/取出口34からプリペ
イドカードを挿入し、接客操作表示部35で金額ボタン
を押す。投入された硬貨、紙幣またはプリペイドカード
は、それぞれ硬貨処理装置39、紙幣処理装置40また
はカード処理装置42により、認識、判別、保存等が行
なわれ、投入された現金は金庫41に格納され、釣銭が
ある場合は、釣銭受皿37およびまたは紙幣返却口38
から返却され、乗車券は券処理装置43により印刷され
て、券発行口36から発行される。これらの動作はすべ
て制御・記録部44で制御され、記録される。装置が誤
作動した場合やリセット等の必要がある場合は、係員が
係員操作表示部45から操作する。
【0004】このように、上記従来の駅務装置でも、現
金またはプリペイドカードにより必要な券を購入するこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の駅務装置では、硬貨処理装置39、紙幣処理装置4
0および金庫41が内蔵されているために、装置全体が
大きく重量もあり、コストも高く、現金を扱うので安全
性に問題があり、メンテナンスも面倒であった。また、
継続定期券の発行は、使用中の定期券に書かれている磁
気情報を読み取ることで短時間に発行可能であるが、新
規の定期券の発行には、乗車経路、氏名、年令、性別、
電話番号等を改めて記入しなければならず、時間がかか
るという問題があった。また定期券等の購入者には社会
人もいれば学生や小中学生もおり、後者の場合は学生割
引による発券処理が必要であるが、従来の駅務装置では
このような特別な発券処理は対応できないという不具合
があった。さらに、いわゆるキセルといわれる、乗車駅
付近と降車駅付近に分けて不正な定期券や乗車券の購入
が行なわれる場合があるが、従来の駅務装置ではこのよ
うな不正に対して有効な防止策がとれないという不具合
もあった。
【0006】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、小型軽量、低コストで安全性も高く、メ
ンテナンスも容易で発券も速く行なえ、しかも学生割引
に対応できるとともに不正な定期券等の購入を未然に防
止できる優れた駅務装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、発券の案内をし、また発券を希望する客
による情報入力操作を受け付ける接客操作表示部と、客
の情報が格納された顧客識別カードの挿入を受け付ける
とともに、カードの内容の読み取りおよび排出を行なう
カード処理装置と、客の希望する券の発行を行なう券処
理装置と、接客操作表示部およびカード処理装置からの
情報を基に発券の是非を判断し、発券を行なえない場合
はその旨を案内表示部に表示させ、発券を行なう場合
は、挿入された顧客識別カードの精算処理および記録を
行なって券処理装置に発券を実行させる制御・記録部
と、回線を通して通信を行なう通信処理部とを備えたも
のである。
【0008】また本発明の別の態様によれば、顧客識別
カードに登録される購入者層には少なくとも小学生から
社会人でが含まれ、顧客識別カードには個々の購入者の
全ての情報が格納されている一方、制御・記録部には信
用照会手段が設けられており、また顧客識別カードに
は、定期券や乗車券の過去の購入状況を記録する購入履
歴データ格納部が設けられている。
【0009】
【作用】したがって本発明によれば、硬貨処理装置、紙
幣処理装置および金庫を内蔵せず、すべての処理をクレ
ジットカードに基づいて行なうので、装置を小型軽量化
でき、低コストで安全性も高く、メンテナンスも容易で
発券も速く行なうことができる。また、顧客識別カード
の情報をカード処理装置が読み取って学生割引の適用有
無を制御・記録部により判断するとともに、回線を通し
て信用照会する。さらに、今回の購入に際して、購入履
歴データをカード処理装置で読み取り、制御・記録部に
より判断するとともに回線を通して信用照会すること
で、定期券や乗車券の不正購入を防止する。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例における駅務装置の
構成を示すものである。この駅務装置は、定期券、乗車
券、特急券、指定券、周遊券などの交通機関を利用する
ための通行券のうち少なくとも1種或いは2種以上の発
券業務を遂行することができる。発券に使われる紙はプ
リカット紙でもロール紙であってもよい。図1におい
て、1は発券の案内をし、発券を希望する客による情報
入力操作を受け付ける接客操作表示部であり、例えば画
素数640×480ドットの10.4インチTFTカラ
ー液晶ディスプレイおよび赤外線方式のタッチパネルを
備えている。この接客操作表示部1における情報入力は
タッチパネルに表示される案内メッセージにしたがって
パネル表面の指定された部位を押すようにしてもよい
し、或いは押しボタンを押すことによって入力する方式
でもよい。2は接客操作開始に当たって顧客識別カード
3を挿入し、また操作終了に当たって顧客識別カード3
が取り出されるカード挿入/取出口、4は発券された定
期券や乗車券が排出される券発行口である。顧客識別カ
ード3としては、ビューカード(View Card)
等のクレジットカード或いはICカード等個人の情報が
格納されるカードが用いられる。そして、この実施例に
おいては、顧客識別カード3には個人の情報として、単
に住所、氏名のみならず、勤務先データ、通学する学
校、学年データ、親の身元保証の有無、などのデータが
顧客情報格納部3aに格納される。親の身元保証や学生
割引の適用可否は会員登録時に必要に応じて学生証など
の証明書を提出させて行なう。また、一定の期間(例え
ば1年)毎に、学校、クレジットカードを発行するクレ
ジット会社、鉄道会社との間で情報交換を行ない、個人
情報に変更(例えば留年、退学、転校等)が生じた場合
には個人情報を更新し、学生の卒業、退学などの状況変
化に対応する。さらに、顧客識別カード3の中には、顧
客データ格納部3aに加えて、その顧客識別カード3を
使って過去に定期券等を購入したときの購入状況を記録
する購入履歴データ格納部3bが設けられている。
【0011】5は顧客識別カード管理会社や鉄道会社の
ホスト装置との間で通信を行なう通信処理部、6はカー
ド挿入/取出口2から挿入された顧客識別カードを受け
付けるとともに、そのカードの内容の読み取りおよび排
出を行なうカード処理装置、7は客の希望する券の発行
を行なう券処理装置であり、乗車券、定期券、指定券等
の形式の異なる2種類以上の券を発行するために、磁性
膜付きの複数の用紙を収容するホッパーと、磁性膜に記
録する磁気エンコーダと、用紙に駅名、期間、日時等を
黒字および赤字で印刷するサーマルプリンタ等を備えて
いる。8は装置各部の動作および信号の制御、発券デー
タの記録、演算、および外部とのインターフェイスを制
御する32ビットのマイクロプロセッサと、フロッピデ
ィスク装置やハードディスク装置等の外部記憶装置を有
するプログラム制御方式の制御・記録部である。この制
御・記録部8には信用照会手段12が設けられており、
顧客識別カード3に格納された情報から購入者の身分を
判断して信用照会をしたり、或いは今回の購入に際し
て、購入履歴データを判断して信用照会する等の動作を
行なう。
【0012】9は係員操作表示部であり、照明付き液晶
表示器、スイッチ、ランプ、パネルスイッチ等からな
り、係員に装置全体の状態を表示したり、係員の方から
異常時の処置を指示したり、各データ(売上げ集計な
ど)の処理を行なわせたりする。この係員操作表示部9
は、駅務装置のメンテナンス用に設けられ、一定期間毎
に駅務装置が正しく作動しているか否かの稼働状況をチ
ェックしたり、或いは作動不良のとき、どの個所が不良
であるのかを検索するものである。しかし、このような
係員操作表示部9を設けないで、前記接客操作表示部1
の機能をメンテナンス動作にまで拡張するとともに切替
スイッチ(図示してない)を設け、スイッチ切り替えに
よって接客操作表示と係員操作表示との両動作を選択で
きるようにしてもよい。10は電源部であり、外部から
AC100Vの電源を受け入れて装置の各部に供給する
とともに、漏電ブレーカ、電源ヒューズ、機内灯スイッ
チ、保守用コンセント、警報ブザー、警報ランプ等を備
えている。11はこれらを収容する筐体である。筐体1
1は、前面および後面が扉構造になっていて開閉可能で
ある。また、筐体11の内部にはレールが敷設されてい
るとともに、通信処理部5、カード処理装置6、券処理
部7など各種機能部がレール上を前方へも後方へも移動
可能に支持されることにより、引き出し構造になって収
容されている。このため、上記各種機能部5、6、7は
筐体の前面、後面のいずれからでも引き出して保守、点
検を為し得るようになっている。
【0013】次に上記実施例の動作について、図2の機
能ブロック図を参照しながら説明する。なお、図2にお
いて図1と同様な機能を有する部分には、図1と同じ符
号を付してある。乗車券の発行を希望する客は、接客操
作表示部1を見ながら行き先までの運賃を確認し、カー
ド挿入/取出口2から顧客識別カード3を挿入し、接客
操作表示部1で金額ボタンを押す。挿入された顧客識別
カード3は、カード処理装置6により顧客データ格納部
3aに記録された磁気情報が読み取られ、制御・記録部
8を介して通信処理部5により顧客識別カード管理会社
に照会され、有効なカードであることが確認された場合
には、制御・記録部8が、その顧客識別カード管理会社
に顧客識別カード3による精算を依頼するとともに、記
録部にその内容を記録する。その後、券処理装置7によ
り所定の用紙に規定のフォーマットで印刷した乗車券が
券発行口4から発行され、カード挿入/取出口2から顧
客識別カード3が戻される。
【0014】上記のような操作により定期券を新規に発
行する場合の動作について、図3の流れ図を参照して説
明する。まず定期券の新規購入を希望する客は、カード
挿入/取出口2から顧客識別カード3を挿入する(ステ
ップ21)。接客操作表示部1には「しばらくお待ち下
さい」の案内が表示され、その間にカード処理装置6に
より顧客識別カード3の顧客データ格納部3aに格納さ
れた磁気情報が読み取られ(ステップ22)、制御・記
録部8を介して通信処理部5により顧客識別カード管理
会社に照会が行なわれる(ステップ23)。顧客識別カ
ード3の有効が確認されると、接客操作表示部1に「新
規ボタンを押して下さい」との案内が表示されるので、
利用者は接客操作表示部1で新規購入のボタンを押す
(ステップ24)。続いて発着駅の選択を行なって経路
を入力し(ステップ25)、接客操作表示部1で経路を
確認すると(ステップ26)、また「しばらくお待ち下
さい」の案内が表示される。その間に、制御・記録部8
が、その顧客識別カード管理会社に顧客識別カード3に
よる精算を依頼するとともに、記録部および顧客識別カ
ード3の購入履歴データ格納部3bにその内容を記録
し、顧客識別カード3から読み取った利用者の氏名、住
所、生年月日、電話番号等を基に、券処理装置7が、規
定のフォーマット(例えば日本鉄道サイバネティックス
規格フォーマット)の用紙に必要な事項を磁気エンコー
ド(磁気記録)し、サーマルヘッドにより印刷を行なっ
て券発行口4から発行する(ステップ27)。そして、
顧客識別カード3をカード挿入/取出口2から返却して
処理を終了する(ステップ28)。
【0015】このように本実施例における定期券の新規
購入は、顧客識別カード3から発券に必要な住所、氏名
等を読み取るので、発券に必要な情報をいちいち申し込
み時に入力する必要がなく、直ちに発券処理を行なうこ
とができる。また、継続定期券を発行する場合は、従来
と同様に、使用中の定期券に書かれた磁気情報を読み取
ることにより、同様に短時間に発行することができる。
【0016】指定券を発行する場合は、同様に、まずカ
ード挿入/取出口2から顧客識別カード3を挿入して、
接客操作表示部1から必要な情報を入力すると、制御・
記録部8を介して通信処理部5が鉄道会社のホスト装置
にアクセスして指定席の有無を調べ、空きがなければそ
の旨を接客操作表示部1に表示し、空きがある場合は、
接客操作表示部1に確認を求め、確認された場合は制御
・記録部8が、クレジット管理会社に顧客識別カード3
による精算を依頼するとともに、記録部および顧客識別
カード3の購入履歴データ格納部3bにその内容を記録
し、券処理装置7が、規定のフォーマットで印刷して券
発行口4から発行し、顧客識別カード3をカード挿入/
取出口2から戻す。
【0017】次に、学生割引により定期券を新規に発行
する場合の動作について、図4の流れ図を参照して説明
する。まず定期券の新規購入を希望する客は、カード挿
入/取出口2から顧客識別カード3を挿入する(ステッ
プ51)。接客操作表示部1には「しばらくお待ち下さ
い」の案内が表示され、その間にカード処理装置6によ
り顧客識別カード3の顧客データ格納部3aに格納され
た磁気情報が読み取られ(ステップ52)、制御・記録
部8を介して通信処理部5により顧客識別カード管理会
社に照会が行なわれ、照会がOKか否かをチェックする
(ステップ53)。顧客識別カード3の有効が確認され
ると、接客操作表示部1に「新規ボタンを押して下さ
い」との案内が表示されるので、利用者は接客操作表示
部1で新規購入のボタンを押す(ステップ54)。次に
接客操作表示部1に「学割購入選択ボタンを押して下さ
い」との案内が表示されるので、利用者は接客操作表示
部1で学割購入のボタンを押す(ステップ55)。する
と、制御・記録部8が、顧客識別カード3の顧客データ
格納部3aに格納された情報に基づいて、その顧客につ
いて学割適用してよいか否か判断する(ステップ56)
とともに、回線を通して鉄道会社のホストに信用照会を
行ない(ステップ57)、いずれもよければ、発着駅の
選択を行なって経路を入力する(ステップ58)。他
方、学割適用が否定されるか、または信用照会でOKが
得られなかった場合は、学割不適用の表示が行なわれ
(ステップ59)、これが確認されると(ステップ6
0)上記ステップ25の発着駅の選択を行なって経路を
入力する。この場合における定期券の発行処理は一般の
社会人と同じ取り扱いとなる。
【0018】ステップ58において経路入力が行なわれ
た後、接客操作表示部1で経路を確認すると(ステップ
61)、また「しばらくお待ち下さい」の案内が表示さ
れる。その間に、制御・記録部8が、その顧客識別カー
ド管理会社に顧客識別カード3による精算を依頼すると
ともに、記録部および顧客識別カード3の購入履歴デー
タ格納部3bにその内容を記録し、顧客識別カード3か
ら読み取った利用者の氏名、住所、生年月日、電話番号
等を基に、券処理装置7が、規定のフォーマットの用紙
に必要な事項を磁気エンコード(磁気記録)し、サーマ
ルヘッドにより印刷を行なって券発行口4から発行する
(ステップ62)。そして、顧客識別カード3をカード
挿入/取出口2から返却して処理を終了する(ステップ
63)。
【0019】このように本実施例における定期券の学割
購入は、顧客識別カード3から発券に必要な住所、氏名
および学生割引の適用の有無等を読み取るので、発券に
必要な情報をいちいち申し込み時に入力したり、学割証
明書を提示する必要がなく、直ちに発券処理を行なうこ
とができる。また、継続定期券を発行する場合は、従来
と同様に、使用中の定期券に書かれた磁気情報を読み取
ることにより、同様に短時間に発行することができる。
【0020】次に、不正(キセル)購入を防止しつつ定
期券を新規に発行する場合の動作について、図5の流れ
図を参照して説明する。まず定期券の新規購入を希望す
る客は、カード挿入/取出口2から顧客識別カード3を
挿入する(ステップ71)。接客操作表示部1には「し
ばらくお待ち下さい」の案内が表示され、その間にカー
ド処理装置6により顧客識別カード3の顧客データ格納
部3aに格納された磁気情報が読み取られ(ステップ7
2)、制御・記録部8を介して通信処理部5により顧客
識別カード管理会社に照会が行なわれ、照会がOKか否
かをチェックする(ステップ73)。顧客識別カード3
の有効が確認されると、接客操作表示部1に「新規ボタ
ンを押して下さい」との案内が表示されるので、利用者
は接客操作表示部1で新規購入のボタンを押す(ステッ
プ74)。続いて発着駅の選択を行なって経路を入力す
る(ステップ75)。この経路が入力されると、制御・
記録部8は不正購入、すなわちキセルに相当するか否か
のチェック処理動作に入る。
【0021】通常「キセル」とは、図6に示すように、
乗車駅15から降車駅16まで通勤或いは通学する顧客
が全行程の定期券を購入せず、乗車駅15からこれに近
い駅である乗車駅近接駅17までの定期券を購入すると
ともに、これとは別に降車駅16に近い駅である降車駅
近接駅18から降車駅16までの定期券を購入すること
によって、乗車駅近接駅17から降車駅近接駅18まで
の定期券代金を浮かそうとすることを指す。すなわち、
乗車駅15付近と降車駅16付近に分けて不正な定期券
や乗車券を購入することである。ただし、図6中、乗車
駅15から降車駅16までの経路が2通り以上あって乗
車駅15から中間駅19を経由して降車駅16まで一括
に或いは分けて定期券を購入することは不正な購入には
当たらない。
【0022】不正購入チェック処理動作に入ると、制御
・記録部8は、顧客識別カード3の顧客データ格納部3
aから読み出された顧客データから、顧客の住所と勤務
先(或いは通学先)住所を取り出し(ステップ76)、
これらの住所データと先にステップ75において入力さ
れた経路とを比較し、両者の間に矛盾がないか否かをチ
ェックするとともに、回線を通して鉄道会社の前回の購
入データとも確認し、信用照会する(ステップ77)。
このチェック処理において矛盾がなければ、接客操作表
示部1で経路の確認表示をし(ステップ78)、また
「しばらくお待ち下さい」の案内が表示される。一方、
ステップ77のチェック処理において経路に矛盾がある
と判断された場合は、接客操作表示部1に経路不適当の
表示をする(ステップ79)とともに、「再度経路を入
力してください。」のような経路再入力指示を行ない
(ステップ80)、ステップ75の処理に戻る。そして
再び経路が入力されることによりこの経路に矛盾がなけ
れば、接客操作表示部1で経路の確認表示をし(ステッ
プ78)、また「しばらくお待ち下さい」の案内が表示
される。その間に、制御・記録部8が、その顧客識別カ
ード管理会社に顧客識別カード3による精算を依頼する
とともに、記録部および顧客識別カード3の購入履歴デ
ータ格納部3bにその内容を記録し、顧客識別カード3
から読み取った利用者の氏名、住所、生年月日、電話番
号等を基に、券処理装置7が、規定のフォーマットの用
紙に必要な事項を磁気エンコード(磁気記録)し、サー
マルヘッドにより印刷を行なって券発行口4から発行す
る(ステップ81)。そして、顧客識別カード3をカー
ド挿入/取出口2から返却して処理を終了する(ステッ
プ82)。
【0023】このように本実施例における定期券の購入
は、顧客識別カード3から発券に必要な住所、勤務先住
所、氏名等を読み取り、住所と入力された経路との間の
矛盾の存否をチェックするので、発券に必要な情報をい
ちいち申し込み時に入力しなくても不正な購入を防止し
つつ、直ちに発券処理を行なうことができる。また、継
続定期券を発行する場合は、従来と同様に、使用中の定
期券に書かれた磁気情報を読み取ることにより、同様に
短時間に発行することができる。
【0024】このように上記実施例によれば、カード挿
入/取出口2から顧客識別カード3を入れて接客操作表
示部1から必要なボタンを選択して指示を与えることに
より、短時間で各種の券を発行することができ、また不
正による券発行を未然に防止することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、硬貨処理装置、紙幣処理装置および金庫を内蔵せ
ず、すべての処理を顧客識別カード3に基づいて行なう
ので、装置を小型軽量化でき、低コストで安全性も高
く、メンテナンスも容易で発券も速く行なうことができ
る。また、現金を使わないで小型なので、駅以外の場
所、たとえば旅行代理店、学校などにも設置することが
できる。さらにまた学生割引の適用にも対応できる上、
不正な券発行を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例における駅務装置の正
面図 (b)同装置の側面図 (c)同装置の背面図
【図2】同装置の機能ブロック図
【図3】同装置における定期券の新規発行処理を示す流
れ図
【図4】同装置における学割対応の定期券の新規発行処
理を示す流れ図
【図5】同装置における不正発券を防止した定期券の新
規発行処理を示す流れ図
【図6】不正(キセル)と判断される駅間の状況と不正
と判断されない駅間の状況とをを示す図
【図7】(a)従来例における駅務装置の正面図 (b)同装置の右側面図
【図8】(a)同装置の背面図 (b)同装置の左側面図
【符号の説明】
1 接客操作表示部 2 カード挿入/取出口 3 顧客識別カード 4 券発行口 5 通信処理部 6 カード処理装置 7 券処理装置 8 制御・記録部 9 係員操作表示部 10 電源部 11 筐体 12 信用照会手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加 瀬 谷 潔 東京都港区芝浦三丁目20番6号 芝浦MY ビル4F ジェイアール東日本メカトロニ クス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発券の案内をし、発券を希望する客によ
    る情報入力操作を受け付ける接客操作表示部と、前記客
    の情報が格納された顧客識別カードの挿入を受け付ける
    とともに、前記カードの内容の読み取りおよび排出を行
    なうカード処理装置と、前記客の希望する券の発行を行
    なう券処理装置と、前記接客操作表示部およびカード処
    理装置からの情報を基に発券の是非を判断し、発券を行
    なえない場合はその旨を前記接客操作表示部に表示さ
    せ、発券を行なう場合は、前記顧客識別カードの精算処
    理および記録を行なって前記券処理装置に発券を実行さ
    せる制御・記録部と、回線を通して通信を行なう通信処
    理部とを備え、硬貨処理装置、紙幣処理装置および金庫
    を内蔵せず、全ての発券および出納処理を顧客識別カー
    ドに基づいて実行するようにした駅務装置。
  2. 【請求項2】 2種類以上の異なる券を発行する手段を
    備えた請求項1記載の駅務装置。
  3. 【請求項3】 顧客識別カードに登録される購入者層に
    は少なくとも小学生から社会人でが含まれ、顧客識別カ
    ードには個々の購入者の全ての情報が格納されている一
    方、制御・記録部には信用照会手段が設けられており、
    顧客識別カードの情報をカード処理装置が読み取り、制
    御・記録部により判断するとともに、回線を通して信用
    照会することで、学生割引による発券を行なうようにし
    たことを特徴とする請求項1または2記載の駅務装置。
  4. 【請求項4】 顧客識別カードには、定期券や乗車券の
    過去の購入状況を記録する購入履歴データ格納部が設け
    られ、また制御・記録部には信用照会手段が設けられて
    おり、今回の購入に際して、購入履歴データをカード処
    理装置で読み取り、また制御・記録部により判断すると
    ともに回線を通して信用照会することで、定期券や乗車
    券の不正購入を防止するようにしたことを特徴とする請
    求項1または2記載の駅務装置。
  5. 【請求項5】 接客操作表示部は切替スイッチを有し、
    接客操作表示操作と係員表示操作を行ない得ることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の駅務装置。
  6. 【請求項6】 筐体は、前面および後面が開閉可能にな
    っており、また筐体内部には各種機能部が引き出し構造
    になって収容されており、筐体の前面、後面のいずれか
    らでも引き出して保守し得るようになっていることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の駅務装置。
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