JPH0798872B2 - 酸化硅素系薄膜積層ガスバリアフィルム - Google Patents
酸化硅素系薄膜積層ガスバリアフィルムInfo
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- JPH0798872B2 JPH0798872B2 JP2457892A JP2457892A JPH0798872B2 JP H0798872 B2 JPH0798872 B2 JP H0798872B2 JP 2457892 A JP2457892 A JP 2457892A JP 2457892 A JP2457892 A JP 2457892A JP H0798872 B2 JPH0798872 B2 JP H0798872B2
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Description
ルト性、耐ゲルボテスト性に優れた食品、医薬品、電子
部品等の気密性を要求される包装材料、または、ガス遮
断材料として優れた特性を持つフィルムに関するもので
ある。
は、プラスチックフィルム上にアルミニウムを積層した
もの、塩化ビニリデン系ポリマーやエチレンビニールア
ルコール共重合体をコーティングしたものが知られてい
る。また、無機薄膜を利用したものとしては、酸化珪
素、酸化アルミニウム薄膜等を積層したものが知られて
いる。
バリア性フィルムは、次のような課題を有していた。ア
ルミニウム積層品は、経済性、ガスバリア性の優れたも
のではあるが、不透明なため、包装時の内容物が見え
ず、また、マイクロ波を透過しないため電子レンジでの
使用ができない。塩化ビニリデン系ポリマーやエチレン
ビニールアルコール共重合体をコーティングしたもの
は、水蒸気、酸素等のガスバリア性が十分でなく、特に
高温処理においてその低下が著しい。また、塩化ビニリ
デン系ポリマーについては、焼却時の塩素ガスの発生等
があり、地球環境への影響も懸念されている。
物が見え、電子レンジの使用が可能なガスバリアフィル
ムとして、合成樹脂体表面にSix Oy (例えばSiO
2 )を蒸着したガスバリアフィルム(特公昭51−48
511号)が提案され、注目されている。しかしなが
ら、この酸化硅素系ガスバリアフィルムについても、そ
のガスバリア特性、耐屈曲性は、まだまだ不十分なもの
である。すなわち、耐レトルト性を有するには、ある程
度以上(例えば2000Å)の薄膜の厚みが要求される
のに対し、耐屈曲性を向上させるには、できるだけ薄い
方がよいという問題を有しており、現在レトルト用とし
て使用されているものは、その取扱いに注意を要するも
のである。
性、耐レトルト性に優れ、かつ、耐屈曲性の高い酸化硅
素系ガスバリアフィルムを提供せんとするものである。
すなわち、本発明は、プラスチックフィルムの少なくと
も片面に酸化硅素系薄膜が形成されたガスバリアフィル
ムにおいて、該薄膜の比重を1.80〜2.20するこ
とによって前記課題を解決したものである。更に必要で
あれば接着剤層を介して、少なくとも一層以上のプラス
チックフィルムを積層することを特徴とする。
有機高分子を溶融押出しをして、必要に応じ、長手方
向、および、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施
したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリ
エチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロ
ン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられ
る。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有
機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしても
よい。
剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑
剤、着色剤などが添加されていてもよく、その透明度は
特に限定するものではないが、透明ガスバリアフィルム
として使用する場合には、50%以上の透過率をもつも
のが好ましい。本発明のプラスチックフィルムは、本発
明の目的を損なわない限りにおいて、薄膜層を積層する
に先行して、該フィルムをコロナ放電処理、グロー放電
処理、その他の表面粗面化処理を施してもよく、また、
公知のアンカーコート処理、印刷、装飾が施されていて
もよい。本発明のプラスチックフィルムは、その厚さと
して1〜500μmの範囲が好ましく、さらに好ましく
は5〜300μmの範囲である。
iO、SiO2 等から成り立っていると考えられ、これ
らの比率も作成条件で異なる。この成分中に、特性が損
なわれない範囲で10%以下の他成分を含んでもよい。
該薄膜の厚さとしては、特にこれを限定するものではな
いが、ガスバリア性及び可尭性の点からは、50〜80
00Åが好ましい。かかる酸化硅素系薄膜の作成には、
真空蒸着法、スパッタ−法、イオンプレ−テイングなど
のPVD法(物理蒸着法)、あるいは、CVD法(化学
蒸着法)などが適宜用いられる。例えば、真空蒸着法に
おいては、蒸着源材料としてSiOやSiとSiO2 の
混合物等が用いられ、また、加熱方式としては、抵抗加
熱、高周波誘導加熱、電子ビ−ム加熱等を用いることが
できる。また、反応性ガスとして、酸素、窒素、水蒸気
等を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等の手段
を用いた反応性蒸着を用いてもよい。また、基板にバイ
アス等を加えたり、基板温度を上昇、あるいは、冷却し
たり等、本発明の目的を損なわない限りに於て、作成条
件を変更してもよい。スパッタ−法やCVD法等のほか
の作成法でも同様である。本発明品は、そのままで使用
されてもよいが、他の有機高分子のフィルム、または薄
層をラミネートまたはコーティングして使用してもよ
い。例えば未延伸ポリプロピレンフィルム/接着層/酸
化硅素系滞膜層/ポリエチレンテレフタレートフィルム
/接着層/印刷層/ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの積層構造として実用に供されるが、これらに限定さ
れるものでない。
体積を占める物質の質量と、それと同体積の標準物質の
質量(4℃における水)との比をいう。比重の測定は、
通常物体の質量と体積を測り、同体積の4℃の水の質量
との比を求めればよいが、本発明の薄膜の測定では、体
積の測定が困難である。そこで、まず基板から薄膜をは
がす、あるいは、基板のみを溶解することにより、薄膜
のみからなる単独膜の状態としたのちに、(JIS K
7112)にあるような比重測定法を用いることが望ま
しい。例えば、浮沈法では、試料を比重既知の溶液の中
に浸漬させ、その浮沈状態から薄膜の比重を測定するこ
とができる。この溶液としては、四塩化炭素とブロモホ
ルム、または、ヨウ化メチレンなどの混合液を用いるこ
とができる。また、連続的な密度勾配をもつ溶液中に単
独膜を浸積させる密度勾配管法によっても比重の値を測
定できる。
が1.80よりも小さい場合、酸化硅素系薄膜の構造が
粗雑となり、充分なガスバリア性が得られない。また、
該薄膜の比重が2.20よりも大きい以上の場合、成膜
後の初期ガスバリア特性は優れているものの、膜が硬く
なりすぎ、機械特性、特に耐ゲルボテスト性が劣り、処
理後のガスバリア性の低下が大きく、ガスバリアフィル
ムとしての使用に適していない。以上の理由からガスバ
リアフィルムとして好ましい酸化硅素系薄膜の比重は、
1.80〜2.20であり、さらに好ましくは1.90
〜2.15である。
(純度99.99%)とSiO2 (純度99.9%)を
用い、電子ビ−ム蒸着法で、12μm厚のPETフィル
ム(東洋紡績(株):E5007)の片面に酸化硅素系
ガスバリア薄膜の形成を行った。蒸着材料は、混合せず
に、2つに区切っていれた。加熱源として、電子銃(以
下EB銃)を用い、SiとSiO2 のそれぞれを時分割
で加熱した。その時のEB銃のエミッション電流を0.
8〜1.8Aとし、SiとSiO2 への加熱比は、1
0:10〜60:10と変え、組成を変化させた。フィ
ルム送り速度は、30〜120m/minと変化させ、
500〜5000Å厚の膜を作った。又、蒸気圧は、酸
素ガスの供給量を変え、1×10-5〜8×10-3Tor
rまで条件を変えた。
フィルムを溶解したのち、浮沈法で測定した。更に、こ
のPET上の複合膜に対し、また、厚さ40μmの未延
伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を二液硬
化型ポリウレタン系接着剤(厚さ2μm)を用いて、ド
ライラミネ−トして、本発明応用の包装用プラスチック
フィルムを得た。この包装用フィルムに対して、レトル
ト処理(120℃×30分)、または、ゲルボテストを
施したのち、酸素バリア性を測定した。
測定装置(モダンコントロールズ社製 OX−TRAN
100)を用いて測定した。 ・耐屈曲疲労性(以下耐ゲルボ性)のテスト方法 耐屈曲疲労性は、いわゆるゲルボフレックステスター
(理学工業( 株) 社製)を用いて評価した。条件として
は(MIL−B131H)で112inch×8inc
hの試料片を直径3(1/2)inchの円筒状とし、
両端を保持し、初期把持間隔7inchとし、ストロー
クの3(1/2)inchで、400度のひねりを加え
るものでこの動作の繰り返し往復運動を40回/min
の速さで、20℃、相対湿度65%の条件下で行った。
このようにして測定した酸素透過率は、1.0cc前後
と非常に優秀であった。さらに100回ゲルボ試験後の
結果も、2〜5cc前後の上昇に留まり、総合特性の優
れたガスバリアフィルムが得られた。
薄膜を行ない、得られたサンプルに対して、比重測定お
よびレトルト処理、または、ゲルボ処理後の酸素バリア
性を測った。その結果、酸素バリア性、耐レトルト性、
あるいは、耐ゲルボテスト性のいずれかが不十分なもの
になり、総合判定で不良となった。
O(純度99.9%)を用い、高周波誘導加熱蒸着法
で、12μm厚のPETフィルム(東洋紡績(株):E
5100)の片面に酸化珪素系ガスバリア薄膜の形成を
行った。その時の高周波電力を3.5KWとし、フィル
ム送り速度を30〜120m/minと変化させ、50
0〜4000Å厚の膜を作った。蒸気圧は、酸素ガスの
供給量を変えることで、1.0×10-5〜8×10-3T
orrまで条件を変えた。このようにして得られた膜の
比重をPETフィルムを溶解したのち、測定した。以下
(実施例1)と同様にして、包装用フィルムを作り、酸
素バリア性を測定した。
ガスバリア薄膜の形成を行ない、得られたサンプルに対
して、比重測定およびレトルト処理、または、ゲルボ処
理後の酸素バリア性を測った。その結果、酸素バリア
性、耐レトルト性、あるいは、耐ゲルボテスト性のいず
れかが不十分なものになり、総合判定で不良となった。
パッタ−法で、24μm厚のPETフィルム(東洋紡績
(株):E5000)上に酸化硅素系ガスバリア薄膜の
形成を行った。フィルム送り速度は、0.1〜1m/m
inと変化させ、500〜4000Å厚の膜を作った。
アルゴンガス及び、酸素ガスの供給量を変え、酸化雰囲
気、スパッタ−時の真空圧を変化させた。真空圧は2〜
50mTorr、スパッタ−電力1〜5KWとした。こ
のようにして得られた膜の比重を測定したのち、実施例
1と同様に、包装用フィルムを作り、酸素バリア性を測
定した。
スバリア薄膜の形成を行ない、得られたサンプルに対し
て、比重測定およびレトルト処理、または、ゲルボテス
ト後の酸素バリア性を測った。その結果、酸素バリア
性、耐レトルト性、あるいは、ゲルボ特性のいずれかが
不十分なものになり、総合判定で不良となった。
に、粒状のSiOを蒸着源材料として、酸化硅素系ガス
バリア膜の形成をおこなった。この時、蒸着条件、基板
温度(室温〜150℃)等を変化させて、比重を変えた
膜をつくった。得られたサンプルの比重、ガスバリア
性、及び耐ゲルボ性を測定したところ、比重の大きすぎ
る膜は、ガスバリア性はすぐれているものの、耐ゲルボ
テストによる劣化が大きく、ガスバリア膜の特性として
は劣っていた。
に酸化硅素系薄膜が形成されたガスバリアフィルムにお
いて、該薄膜の比重を1.80〜2.20とするによっ
て、ガスバリア性に優れ、また耐レトルト性、耐ゲルボ
性(耐屈曲性)の良好であり包装用、工業用などの実用
上極めて有効な酸化珪素系ガスバリアフィルムを提供で
きる。
Claims (2)
- 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
に酸化硅素系薄膜が形成されたガスバリアフィルムにお
いて、該薄膜の比重が1.80〜2.20であることを
特徴とする酸化硅素系薄膜積層ガスバリアフィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の酸化硅素系薄膜積層ガス
バリアフィルムの少なくとも片面に、必要であれば接着
剤を介して、少なくとも一層以上のプラスチックフィル
ムを積層した事を特徴とする酸化硅素系薄膜積層ガスバ
リアフィルム。
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DK178929B9 (en) | 2015-12-15 | 2017-06-26 | Radiometer Medical Aps | A Bag Containing a Reference Fluid |
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1992
- 1992-01-13 JP JP2457892A patent/JPH0798872B2/ja not_active Expired - Fee Related
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