JP3095153B2 - 透明ガスバリアフィルム - Google Patents
透明ガスバリアフィルムInfo
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Description
性、耐レトルト性に優れ、食料品、医薬品電子部品等の
分野における気密性を要求される包装材料または、ガス
遮断材料として有用なフィルムに関するものである。
は、プラスチックフィルム上にアルミニウムを積層した
もの、塩化ビニリデンやエチレンビニールアルコール共
重合体をコーティングしたもの、さらには酸化珪素等の
薄膜を積層したものが知られている。
バリア性フィルムは、次のような課題を有していた。ア
ルミニウム積層品は、経済性、ガスバリア性の優れたも
のではあるが、不透明なため、包装時の内容物が見えな
いという大きな課題を有している。塩化ビニリデンやエ
チレンビニールアルコール共重合体をコーティングした
ものは、水蒸気、酸素等のガスバリア性が十分でなく、
特に高温処理において、その低下が著しい。また、塩化
ビニリデン系については、焼却時の塩素ガスの発生等、
地球環境への影響も懸念されている。特公昭51−48
511号には、合成樹脂体表面にSix Oy (例えばS
iO2 )を蒸着したガスバリアフィルムが提案されてい
るが、ガスバリア性の良好なSiOx 系(x=1.5〜
1.8)は、やや褐色を有しており、透明ガスバリアフ
ィルムとしては、不十分なものである。
た耐透湿性透明合成樹脂体としては、(特公昭61−2
97137)に見られるようなものも得られるが、これ
は、耐透湿性薄膜である。また酸化アルミニウムを主体
としたものとして(特開昭62−101428)に見ら
れるようなものもあるが、酸素バリア性が不十分であ
り、耐屈曲性の問題もある。このように、充分な酸素バ
リア性と水蒸気バリア性を兼ね備え、屈曲性の高い薄膜
透明ガスバリアフィルムはないのが現状である。
バリア性に優れ、また実用的な耐屈曲性を持ち、しかも
経済性においても、有利な透明ガスバリアフィルムを提
供せんとするものである。すなわち、本発明は透明プラ
スチックフィルムからなる基体の少なくとも一方の面に
主として、酸化マグネシウム、酸化珪素及び酸化アルミ
ニウムとからなる組成物の透明薄膜を設け、さらに、前
記透明薄膜上に未延伸ポリプロピレンフィルムを設け、
前記薄膜の組成物の内、酸化マグネシウムが40重量%
未満、酸化アルミニウムが40重量%以上含まれ、か
つ、酸化珪素が50重量%以下含まれ、かつ、透湿度と
50回ゲルボ後の酸素透過度がそれぞれ1g/m2.2
4hr未満、4cc/m2.24hr.atm未満であ
ることを特徴とする透明ガスバリアフィルム。
は、有機高分子を溶融押出しをして、必要に応じ、長手
方向、および、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を
施したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポ
リエチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイ
ロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられ
る。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有
機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしても
よい。
剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑
剤、着色剤などが添加されていてもよい。本発明の透明
プラスチックフィルムは、その透明度として、全光線透
過率で40%以上、好ましくは65%以上、さらに好ま
しくは80%以上であるフィルムである。
発明の目的を損なわない限りにおいて、薄膜層を積層す
るに先行して、該フィルムをコロナ放電処理、グロー放
電処理、その他の表面粗面化処理を施してもよく、ま
た、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾が施されて
いてもよい。本発明の透明プラスチックフィルムは、そ
の厚さとして5〜500μmの範囲が好ましく、さらに
好ましくは8〜200μmの範囲である。
基体の少なくとも一方の面に酸化アルミニウム、酸化珪
素および酸化マグネシウムとからなる組成を主体とする
薄層を積層するのであるが、かかる無機物の薄膜作成に
は種々の方法が知られており、本発明においては、特に
限られるものではない。しかし、経済性、実用性およ
び、作成された薄膜の均一性からスパッター、蒸着法が
好ましく、その中でも、金属を加熱して、気相で酸素と
反応させる反応蒸着法または、電子線による、Al2 O
3 、SiO2 及びMgOを蒸着源とする電子ビーム蒸着
法、または、Alまたは Al2 O3 、MgOとSiま
たはSiO2,を加熱し、必要に応じて、気相で酸素を反
応させる反応性蒸着法等が好ましい。
l,AlO,Al2 O3 等の各種アルミニウム酸化物の
混合物から成り立つていると考えられ、それぞれの含有
率等は作成条件で異なるが、該薄膜の組成物の内、酸化
アルミニウムは40重量%以上含まれている。同様に、
酸化マグネシウムとはMg,MgO,MgO2,等のから
なりたっていると考えられ、また、酸化けい素とは,S
i,SiO,SiO2等から成り立っていると考えられ
る。また、これらの比率も作成条件で異なるが、該薄膜
の組成物の内、酸化珪素が50重量%以下含まれ、好ま
しくは、3重量%以上50重量%以下含まれる。また、
酸化マグネシウムは、1重量%以上、好ましくは、3重
量%以上含まれる。
て、酸化アルミニウム、酸化珪素及び、酸化マグネシウ
ムとからなるが、この内中心組成の酸化アルミニウム
は、化学的安定性がたかく、レトルト性にも優れたガス
バリア膜になる可能性があるものの膜自身が脆い。これ
に対し、酸化マグネシウム、酸化珪素を含有させること
で耐屈曲性を高め、更に高速成膜が可能になるため、経
済的なガスバリア膜とすることができる。これらの成分
中にこの特徴が損なわれない範囲で、微量(全成分中に
高々3%まで)の他成分を含有させてもよい。また、該
薄膜の厚さとしては、ガスバリア性および可撓性等の点
から、50〜5000Å(オングストローム)の範囲が
好ましく、さらに好ましくは100〜2000Åであ
る。本発明品は、そのままで使用されてもよいが、他の
有機高分子のフィルム、または薄層をラミネートまたは
コーティングして使用してもよい。
Oの3〜5mm程度の粒状のものを用い電子ビ−ム蒸着法
で薄膜形成を行った。薄膜の厚みを200,700,1
500Åとし,実施例1−6を作製した。ここで、基板
となるプラスチックフィルムは、東洋紡績(株)のPE
TフィルムE−5100(12μm厚)を使用した。ま
た、厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(O
PPフィルム)を二液硬化型ポリウレタン系接着剤(厚
さ2μm)を用いて、ドライラミネートして、本発明応
用の包装用プラスチックフィルムを得た。このようにし
て得たガスバリアフィルム、及び、耐屈曲疲労性テスト
後の酸素透過率を測定した。以下に、レトルト処理、酸
素透過率の測定方法及び耐屈曲疲労性テスト方法を示
す。
した後に取り出し、24時間後に酸素透過率の測定を行
う。 ・酸素透過率の測定方法 作成した透明ガスバリアフィルムの酸素透過率を酸素透
過率測定装置(モダンコントロールズ社製 OX−TR
AN100)を用いて測定した。 ・耐屈曲疲労性(以下ゲルボ特性)のテスト方法 耐屈曲疲労性は、いわゆるゲルボフレックステスター
(理学工業( 株) 社製)を用いて評価した。条件として
は(MIL−B131H)で12inch×8inch
の試料片を直径3(1/2)inchの円筒状とし、両
端を保持し、初期把持間隔7inchとし、ストローク
の3(1/2)inchで、400度のひねりを加える
ものでこの動作の繰り返し往復運動を40回/minの
速さで、20℃、相対湿度65%の条件下で行った。こ
のようにして測定した酸素透過率は、0.2cc前後と
非常に優秀であった。さらに50回ゲルボ試験後の結果
も、2cc前後の上昇に留まり、ゲルボ特性の優れたガ
スバリアフィルムが得られた。
の少なくとも一方の面に主として、酸化マグネシウム、
酸化珪素及び酸化アルミニウムとからなる組成物の透明
薄膜を設け、さらに、前記透明薄膜上に未延伸ポリプロ
ピレンフィルムを設け、前記薄膜の組成物の内、酸化マ
グネシウムが40重量%未満、酸化アルミニウムが40
重量%以上含まれ、且つ、酸化珪素が50重量%以下含
まれ、かつ、透湿度と50回ゲルボ後の酸素透過度がそ
れぞれ1g/m2.24hr未満、4cc/m2.24h
r.atm未満であることを特徴とすることにより、透
明性、ガスバリア性に優れ、また耐屈曲性(ゲルボ特
性)の優れるものとなった。
シウム、酸化珪素及び酸化アルミニウムとからなる組成
の透明薄膜を設け、該薄膜の組成物の内、酸化マグネシ
ウムが40重量%以上含まれ、且つ、酸化珪素が50重
量%以下含まれることを特徴とすることにより、透明
性、ガスバリア性に優れ、また耐屈曲性(ゲルボ特性)
の優れたものとなった。
Claims (1)
- 【請求項1】 透明プラスチックフィルムからなる基体
の少なくとも一方の面に主として、酸化マグネシウム、
酸化珪素及び酸化アルミニウムとからなる組成物の透明
薄膜を設け、さらに、該透明薄膜上に未延伸ポリプロピ
レンフィルムを設け、前記薄膜の組成物の内、酸化マグ
ネシウムが40重量%未満、酸化アルミニウムが40重
量%以上含まれ、かつ、酸化珪素が50重量%以下含ま
れ、かつ、透湿度と50回ゲルボ後の酸素透過度がそれ
ぞれ1g/m2.24hr未満、4cc/m2.24h
r.atm未満であることを特徴とする透明ガスバリア
フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03289260A JP3095153B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 透明ガスバリアフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03289260A JP3095153B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 透明ガスバリアフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0623900A JPH0623900A (ja) | 1994-02-01 |
JP3095153B2 true JP3095153B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=17740856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03289260A Expired - Fee Related JP3095153B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 透明ガスバリアフィルム |
Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
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WO2014129387A1 (ja) * | 2013-02-20 | 2014-08-28 | 東洋紡株式会社 | ガスバリア性フィルム |
-
1991
- 1991-10-07 JP JP03289260A patent/JP3095153B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0623900A (ja) | 1994-02-01 |
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