JPH079762A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH079762A
JPH079762A JP5141638A JP14163893A JPH079762A JP H079762 A JPH079762 A JP H079762A JP 5141638 A JP5141638 A JP 5141638A JP 14163893 A JP14163893 A JP 14163893A JP H079762 A JPH079762 A JP H079762A
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JP
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protective layer
layer
kaolin
intermediate layer
parts
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JP5141638A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Shiku
茂和 珠久
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は低光沢で、耐水性、記録走行性
に優れた感熱記録体を提供することである。 【構成】支持体上に無色ないし淡色の塩基性染料と、該
染料と接触して呈色し得る呈色剤を含有する感熱記録
層、顔料とバインダーを主成分とする中間層および保護
層を順次設けた感熱記録体において、保護層中に、保護
層の全固形分に対してカオリンを30〜70重量%有
し、さらに二次凝集体の平均粒子径が1〜3μmである
酸化珪素を、カオリンに対して5〜30重量%含有させ
た感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録体に関し、特に
低光沢で、耐水性、記録走行性に優れた感熱記録体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無色ないし淡色の塩基性染料と、
有機ないし無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱によ
り両発色物質を接触せしめて発色像を得るようにした感
熱記録体は良く知られている。かかる感熱記録体は比較
的安価であり、また記録機器がコンパクトでかつその保
守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機
等の記録媒体としてのみならず感熱ラベル等巾広い分野
において使用されている。しかし、上記呈色反応を利用
した感熱記録体は一般に耐薬品性に劣り、例えば記録層
に人の皮脂あるいは有機溶剤が接触すると記録濃度の低
下を来したり、地肌カブリと称する不要な発色を生じる
欠点がある。
【0003】このような欠点を解消する方法として、感
熱記録層上に、フィルム形成能を有しかつ耐薬品性のあ
る樹脂の水性エマルジョンを塗布する方法(特開昭54
−128347号)、ポリビニルアルコール等の水溶性
高分子化合物を塗布する方法(実開昭56−12535
4号)等が提案されている。
【0004】一方、近年物流管理へのバーコードの利用
が盛んになってきており、感熱記録においても、その利
用は増加の一途をたどっている。その中で航空貨物の物
流にバーコードを利用するケースが増えて来ており、こ
れら航空タグに適する品質が要望されている。即ちウエ
ットラブに代表される耐水性(水浸漬後の表面強度)や
記録体のスキャナー適性である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の感
熱記録体ではこれらの適性項目を満足させることができ
ない。例えば耐水性であるが、表面層の耐水化には硬化
剤を使用することである程度可能であるが、バインダー
成分が多い場合には硬化までの時間がかかったり、硬化
が弱かったりする。またバインダー成分が熱に弱かった
りして、記録走行中に記録ヘッドと表面層が熱融着する
スティッキング現象がおこる。一方感熱記録層の場合、
感熱発色成分があるため硬化剤の使用は地肌カブリや保
存性さらには発色感度にまで悪影響を及ぼすことが多い
ため難しい。またスキャナー適性であるが、ヘリウム=
ネオンガスレーザーの633nmや半導体レーザーの6
70nmの波長での読取り率を上げるためには白紙の光
沢度を出来るだけ下げて(一般に85°の光沢度計で数
値20以下)レーザーの反射を抑えなければならない
が、光沢度を下げるために表面層(保護層)の平滑度を
下げれば記録画質が悪くなり、顔料を多くすればバリア
ー性が下がり保存性が低下する。また、感熱記録層と保
護層との間に中間層を設けバリアー性を上げる方法(特
公平2−4436号)があるが、中間層の主成分がバイ
ンダーのため保護層塗液の染み込みが少なく、また中間
層と保護層のバインダー成分が違うため両層間の接着性
が悪いという問題点があり、また耐水性も問題となる。
本発明の目的は低光沢で、耐水性、記録走行性に優れた
感熱記録体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、支持体上に
無色ないし淡色の塩基性染料と、該染料と接触して呈色
し得る呈色剤を含有する感熱記録層、顔料とバインダー
を主成分とする中間層および保護層を順次設けた感熱記
録体において、保護層中に保護層の全固形量に対してカ
オリンを30〜70重量%有し、さらに二次凝集体の平
均粒子径が1〜3μmである酸化珪素を、カオリンに対
して5〜30重量%含有させることにより、上記の目的
が達成されることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【作用】本発明は支持体上に感熱記録層、中間層および
上記特定の保護層を設けるものであるが、保護層中のカ
オリンの使用量については、保護層中の全固形分に対し
30重量%未満になると耐水性、記録走行性が低下し、
70重量%を越えると成膜性が悪くなりカオリンが剥が
れ落ちる。また表面の光沢度を下げるために、保護層中
にカオリンと二次凝集した平均粒子径が1〜3μmの酸
化珪素を含有させる必要があるが、その使用量がカオリ
ンに対し5重量%未満になると光沢度が20%を越え所
望のものが得られず、30重量%を越えるとバリアー性
が下がる。酸化珪素の平均粒子径が1μm未満になる
と、記録走行性が低下し、3μmを越えると記録画質が
低下する。
【0008】支持体としては、紙,コート紙,合成紙,
プラスチックフィルム等が挙げられるが、強度や耐水性
の点から合成紙が望ましい。本発明において感熱記録層
に含有される無色ないし淡色の塩基性染料と、有機ない
し無機の呈色剤の組み合わせについては特に限定される
ものではなく、熱によって両者が接触して呈色反応を起
こすような組み合わせなら何れも使用可能である。例え
ば無色ないし淡色の塩基性染料としては各種のものが公
知であり、例えば下記のものが挙げられる。
【0009】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−p−ジメチ
ルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタ
ン系染料、4,4′−ビス−ジメチルアミノベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイ
コメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレ
ンブルー等のチアジン系染料、3−メチル−スピロ−ジ
ナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、
3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル
−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト(6′
−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピ
ロ−ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン−B
−アニリノラクタム、ローダミン(p−ニトロアニリ
ノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラク
タム等のラクタム系染料、3−(N−エチル−N−i−
ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルア
ミノ−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロ
ロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミ
ノ)−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニル
アミノフルオラン等のフルオラン系染料。その他特開平
3−79387号に記載の無色ないし淡色の塩基性染料
が挙げられる。なおこれらの染料に限定されるものでは
なく、必要に応じて二種以上の染料の使用も可能であ
る。
【0010】また塩基性無色染料と接触して呈色する無
機ないし有機の酸性物質も各種のものが公知であり、例
えば、活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベント
ナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機
酸性物質、4−ヒドロキシ−4' −イソプロポキシジフ
ェニルスルフォン、4,4’−イソプロピリデンジフェ
ニール(ビスフェノールA)、4−tert−ブチルフェノ
ール、4−ヒドロキシジフェノキシド、4−ヒドロキシ
アセトフェノール、4−(3−p−トリルスルホニルプ
ロピルオキシ)サルチル酸の亜鉛塩等の他、特開平3−
79387号に記載の呈色剤が挙げられる。なおこれら
の呈色剤も勿論必要に応じて二種以上を併用することが
できる。
【0011】本発明において、記録層中の塩基性染料と
酸性物質の使用比率は種類に応じて適宜選択する。一般
に塩基性染料1重量部に対して1〜50重量部、好まし
くは1〜10重量部程度の酸性物質が使用される。これ
らの物質を含む塗布液の調成には、一般に水を分散媒体
とし、ボールミル、アトライター、サンドミル等の撹拌
・粉砕機により塩基性染料と酸性物質とを一緒に又は別
々に分散し、塗液として調成される。
【0012】かかる塗液中に用いられる接着剤(バイン
ダー)としては下記の物質が例示される。デンプン類、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビ
アゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水
マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重
合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・
アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体
エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル−エチレン共重
合体エマルジョン等が挙げられる。さらに、塗液中には
各種の助剤を添加することができ、例えば、ジオクチル
スルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナト
リウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、ベ
ンゾフェノン系、トリアゾール系等の紫外線吸収剤、そ
の他消泡剤、螢光染料、着色染料等が挙げられる。
【0013】また必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバ
ロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑
剤、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成
クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活
性白土等の無機顔料、及びステアリン酸アミド、ステア
リン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、パルミ
チン酸アミド、抹香オレイン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミ
ド等の脂肪族酸アミド、1,2−ジフェノキシエタン、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシン)エタン、1,
2−ビス(4−メチルフェノキシン)エタン等のエーテ
ル類、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステ
ル、ジベンジルラレフタレート、シュウ酸ジベンジル、
シュウ酸ビス(p−クロロベンジル)、p−ベンジルオ
キシ安息香酸ベンジル等のエステル類、p−ベンジルビ
フェニル、m−ターフェニル等の芳香族化合物や各種公
知の熱可融性物質を増感剤として添加することもでき
る。
【0014】記録層の塗布方法は特に限定されるもので
はなく、従来から周知慣用の技術に従って形成すること
ができ、例えばバーコーティング、エアーナイフコーテ
ィング、ロッドブレードコーティング、ピュアーブレー
ドコーティング、ショートドゥエルコーティング等によ
り塗液を塗布・乾燥する方法等によって形成される。な
お、支持体としてプラスチックフィルムを使用する場合
等では、表面にコロナ放電、電子線照射等の処理を施す
ことによって、塗布効率を高めることもできる。また塗
液の塗布量についても特に限定されるものではないが、
通常乾燥重量で2〜15g/m2 、好ましくは3〜10
g/m2 程度の範囲である。
【0015】本発明の感熱記録体では、かくして得られ
た感熱記録層上にまず顔料とバインダーを主成分とした
中間層を設けるものであるが、かかるバインダーの使用
量については、中間層の耐水性の点からみて、塗液中の
全固形分に対して好ましくは30〜70重量%程度用い
られる。また顔料の使用量については、中間層の耐水
性、保護層塗液の投描効果の点からみて、樹脂成分10
0重量部に対して120〜500重量部の範囲で配合さ
れるのが好ましい。
【0016】中間層に用いられるバインダーとしては下
記の物質が例示される。完全ケン化または部分ケン化ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアルコールとジケテン
を反応させる等によってアセトアセチル基を導入したア
セトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニルアル
コールとフマル酸、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、無水イタコン酸等の多価カルボン酸との反応物ある
いはこれらの反応物のエステル化物、さらには酢酸ビニ
ルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、
アクリル酸、メタアクリル酸等のエチレン性不飽和カル
ボン酸との共重合体のケン化物として得られるカルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエチレンス
ルホン酸、アリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸
あるいはその塩との共重合体のケン化物として得られる
スルホン酸変性ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとエ
チレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α
−ドテセン、α−オクタドデセン等のオレフィン類との
共重合体をケン化して得られるオレフィン変性ポリビニ
ルアルコール、酢酸ビニルとアクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のニトリル類との共重合体のケン化物と
して得られるニトリル変性ポリビニルアルコール、酢酸
ビニルとアクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド
類との共重合体をケン化して得られるアミド変性ポリビ
ニルアルコール、酢酸ビニルとN−ビニルピロリドンと
の共重合体をケン化して得られるピロリドン変性ポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、アラビアゴ
ム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エ
ステル化澱粉等の澱粉類等、スチレン−ブタジエン共重
合体エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル−エチレン
共重合体エマルジョン、メタクリレート−ブタジエン共
重合体エマルジョン等がある。これらのバインダーの中
でも各種変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導
体、カルボキシ変性ポリビニルアルコール及びカゼイン
が好ましく、特にアセトアセチル基変性ポリビニルアル
コールがより好ましい。
【0017】また顔料の具体例としては炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸
化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜
鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成クレー、コロイダ
ルシリカ等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイ
ロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリ
ン樹脂フィラー、生澱粉粒等の有機顔料等が例示され
る。この中でもとりわけカオリンが耐水性,バリアー性
が優れているため好ましい。
【0018】さらに中間層を形成する塗液中には必要に
応じてグリオキザール、メチロールメラミン、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二
鉄、塩化マグネシウム、硼酸、塩化アンモニウム等の硬
化剤を添加してもよく、必要に応じてステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アミド、ポ
リエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワック
ス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリ
ウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム
塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ベン
ゾフェノン系、トリアゾール系等の紫外線吸収剤、消泡
剤、螢光染料、着色染料等の各種助剤を適宜添加するこ
ともできる。
【0019】中間層を形成するための塗液は、一般に水
性系塗液として調成され、必要に応じてミキサー、アト
ライター、ボールミル、ロールミル等の混合・撹拌機に
よって十分混合分散された後、各種公知の塗布装置によ
り感熱記録層上に塗布される。塗布後、紫外線や電子線
を照射して硬化乾燥することもできる。なお、硬化剤を
併用する場合には、硬化剤を中間層を形成する塗液中の
みならず、中間層を形成する塗液とは別に塗布すること
もでき、別に塗布する場合には塗液のポットライフを懸
念する必要がなく、強力な硬化剤を選択できる利点があ
る。
【0020】中間層を形成する塗液の塗布量は、特に限
定されるものではないが、0.1g/m2 未満では本発
明の所望の効果を充分に得ることができず、また、10
g/m2 を超すと感熱記録体の記録感度を著しく低下さ
せる恐れがあるため、一般には乾燥重量で0.1〜10
g/m2 好ましくは0.5〜7g/m2 程度の範囲で調
節される。
【0021】また必要に応じて感熱記録体の裏面側にも
中間層と同様のコート層を設けることによって一層保存
性を高めることも可能である。さらに、支持体に下塗り
層を設けたり、記録体裏面に粘着剤処理を施し、粘着ラ
ベルに加工する等、感熱記録体製造分野における各種の
公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0022】かくして形成された中間層上に顔料とバイ
ンダーを主成分とした保護層を設ける。さらに保護層に
用いられるバインダーの具体例も中間層形成時と同様な
物質が例示される。中間層と保護層との接着性の点から
みて、両層のバインダーには同一のアセトアセチル基変
性ポリビニルアルコールを用いた方がより好ましい。そ
の使用量については耐水性や走行性の点からみて、塗液
中の全固形分に対して好ましくは30〜70重量%程度
用いられる。その他硬化剤や各種助剤、調成方法や塗布
方法については、中間層形成時と同様なものが例示され
る。
【0023】保護層を形成する塗液の塗布量は、特に限
定されるものではないが、0.1g/m2 未満では本発
明の所望の効果を充分に得ることができず、また中間層
塗布量と合計で14g/m2 を超すと感熱記録体の記録
感度を著しく低下させる恐れがあるため、一般には乾燥
重量で0.1〜10g/m2 好ましくは0.5〜7g/
2 程度の範囲で調節される。かくして得られた本発明
の感熱記録体は、さらに光沢度の許す範囲でスーパーキ
ャレンダー等で平滑化処理して、記録濃度や記録濃度ム
ラをより一層改良することも出来る。
【0024】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は特に断らない限りそれぞ
れ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0025】実施例1 A液調成 3−ジブチルアミノ−(N−メチル−N−シクロヘキシ
ル)アミノ−6−メチル−7−アリニノフルオラン15
部、メチルセルロースの5%水溶液20部及び水40部
からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が2μmとな
るまで粉砕した。
【0026】 B液調成 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン30部、メチルセルロースの5%水溶液20部及び
水40部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が2
μmとなるまで粉砕した。
【0027】 記録層の形成 A液75部、B液90部、酸化珪素顔料(商品名;ミズ
カシルP527,水沢化学社製)5部、48%SB系ラ
テックス(商品名;L−1571,旭化成社製)19部
を混合、攪拌し塗液とした。上記のように調成した感熱
記録層用の塗液を80g/m2 の合成紙(商品名;ユポ
FHP−80,王子油化社製)上に乾燥後の塗布量が6
g/m2 となるように塗布乾燥して感熱記録層を得た。
【0028】 中間層の形成 中間層塗布液としてアセトアセチル基変性ポリビニルア
ルコール(商品名;Z─200,日本合成化学社製)の
8%水溶液1000部、カオリン(商品名;UW−9
0,EMC社製)100部、水100部、40%グリオ
キザール2部を調成し上記の感熱記録体の記録層上に、
乾燥後の塗布量が4g/m2 となるように塗布、乾燥し
て中間層を得た。
【0029】 保護層の形成 保護層塗布液としてアセトアセチル基変性ポリビニルア
ルコール(商品名;Z−200,日本合成化学社製)の
8%水溶液1000部、カオリン(商品名;UW−9
0,EMC社製)90部、酸化珪素顔料(商品名;ミズ
カシルP527,水沢化学社製)10部、水100部、
40%グリオキザール2部を調成し上記の感熱記録体の
記録層上に、乾燥後の塗布量が4g/m2 となるように
塗布、乾燥して保護層を有する感熱記録体を得た。
【0030】実施例2 実施例1において、感熱記録層のバインダーとして48
%SB系ラテックス19部の代わりに、48%SB系ラ
テックス13部、12%ポリビニルアルコール(商品
名;PVA110,クラレ社製)24部とした以外は実
施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0031】実施例3 実施例1において、中間層バインダーとしてアセトアセ
チル基変性ポリビニルアルコールの代わりに、ポリビニ
ルアルコール(商品名;PVA110,クラレ社製)と
した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0032】実施例4 実施例1において、中間層の顔料としてカオリンの代わ
りに炭酸カルシウム(商品名;ソフトン1800,備北
粉化社製)とした以外は実施例1と同様にして感熱記録
体を得た。
【0033】実施例5 実施例1において、中間層の顔料としてカオリン100
部の代わりにカオリン90部、酸化珪素顔料(商品名;
ミズカシルP527,水沢化学社製)10部とした以外
は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0034】実施例6 実施例1において、感熱記録層と基材の合成紙との間
に、焼成カオリン(商品名;アンシレックス,EMC社
製)100部、48%SB系ラテックス(商品名;L−
1571,旭化成社製)30部よりなる下塗層を、乾燥
後の塗布量が3g/m2 となるように設けた以外は実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0035】比較例1 実施例1において、保護層の材料としてカオリン90部
を220部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録
体を得た。
【0036】比較例2 実施例1において、保護層の材料としてカオリン90部
を30部とした以外は実施例1と同様にして感熱記録体
を得た。
【0037】比較例3 実施例1において、保護層の顔料としてカオリン90
部、酸化珪素顔料10部の代わりにカオリン100部と
した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0038】比較例4 実施例1において、中間層を設けなかった以外は実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。
【0039】比較例5 実施例1において、保護層を設けなかった以外は実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。
【0040】かくして得られた各感熱記録体について、
以下の品質試験を行いその結果を表1に示した。 (1)初期発色濃度 各感熱記録体を感熱記録シミュレーター(商品名;TH
−MPD,大倉電気社製)により、印加エネルギー0.
4mj/dotおよび0.5mj/dotで画像記録を
行い、得られた記録像の発色濃度をマクベス濃度計(商
品名;RD−100R型,マクベス社製)で測定した。
【0041】(2)光沢度 各感熱記録体表面の光沢度を85°光沢度計(商品名;
NOVO GLOSS,マクベス社製)で測定した。
(数値が小さい程、低い光沢を示す。)
【0042】(3)記録走行性 各感熱記録体を航空タグ用オートラベラー(商品名;2
01型,UBI社製)によって画像記録を行い、記録走
行性を下記の評価基準で評価した。 ○;全く問題なく記録できる。 ×;スティック音がし、記録不良が発生した。
【0043】(4)耐可塑剤性 ポリプロピレンパイプ(40mmφ管)上に塩化ビニル
ラップフィルム(三井東圧社製)を3重に巻きつけ、そ
の上に印字発色せしめた各感熱記録体を印字発色面が外
になるように挟み、更にその上にから塩化ビニルラップ
フィルムを5重に巻きつけ、0.5mj/dotの点の
72時間後の印字濃度をマクベス濃度計で測定して、濃
度の維持率を計算した。 (数値が大きい程、耐可塑
剤性が良好である。)
【0044】(5)表面強度 各感熱記録体表面にセロハンテープ(NITTO社製)
を粘着させた後、剥がして表面層の剥離状態を下記の評
価基準で評価した。 ◎;完全に密着している。 ○;少し剥がれるが、実用上問題ない。 ×;大部分剥がれ、密着していない。
【0045】(6)耐水性〔Wet Rub〕 各感熱記録体を水に2時間浸漬し、水から引き揚げた後
すぐに指頭で擦り、耐水性を下記の評価基準で評価し
た。 ◎;完全に密着している。 ○;少し剥がれるが、実用上問題ない。 △;半分程度剥がれる。 ×;大部分剥がれ、密着していない。
【0046】(7)スキャニング適性 記録走行性の試験において評価した各感熱記録体をスキ
ャナー(商品名;LaserChekII,東洋インキ社
製)によってスキャニングして読取適性を下記の評価基
準で評価した。 ○;総合評価 STI DRADEが80%以上。 ×;総合評価 STI GRADEが80%未満。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は表1の結果から明
らかなように、特に低光沢で、耐水性、記録走行性に優
れた感熱記録体であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に無色ないし淡色の塩基性染料
    と、該染料と接触して呈色し得る呈色剤を含有する感熱
    記録層、顔料とバインダーを主成分とする中間層および
    保護層を順次設けた感熱記録体において、保護層中に、
    保護層の全固形分に対してカオリンを30〜70重量%
    有し、さらに二次凝集体の平均粒子径が1〜3μmであ
    る酸化珪素を、カオリンに対して5〜30重量%含有さ
    せたことを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】中間層と保護層のバインダーが同一の種類
    である請求項1記載の感熱記録体。
  3. 【請求項3】中間層と保護層のバインダーが共にアセト
    アセチル基変性ポリビニルアルコールである請求項1〜
    2記載の感熱記録体。
JP5141638A 1993-06-14 1993-06-14 感熱記録体 Pending JPH079762A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7709416B2 (en) 2004-11-05 2010-05-04 Oji Paper Co., Ltd. Heat-sensitive recording material
JP2011173309A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体
US11174922B2 (en) 2019-02-26 2021-11-16 Fallbrook Intellectual Property Company Llc Reversible variable drives and systems and methods for control in forward and reverse directions
US11215268B2 (en) 2018-11-06 2022-01-04 Fallbrook Intellectual Property Company Llc Continuously variable transmissions, synchronous shifting, twin countershafts and methods for control of same

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