JPH0797478A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0797478A JPH0797478A JP18131394A JP18131394A JPH0797478A JP H0797478 A JPH0797478 A JP H0797478A JP 18131394 A JP18131394 A JP 18131394A JP 18131394 A JP18131394 A JP 18131394A JP H0797478 A JPH0797478 A JP H0797478A
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- JP
- Japan
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- thermoplastic resin
- flame
- melamine
- parts
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブリード現象が無く、成形加工性良好で、機
械的強度に優れ、高度の難燃性を有するポリプロピレン
等の熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。 【構成】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、(A)多
価アルコール・硼酸の金属錯体1〜30重量部、(B)
ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変成ポリリン酸ア
ンモニウム15〜30重量部、(C)メラミン又はメラ
ミンシアヌレートやメレム等のメラミン誘導体3〜30
重量部を含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂
組成物。
械的強度に優れ、高度の難燃性を有するポリプロピレン
等の熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。 【構成】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、(A)多
価アルコール・硼酸の金属錯体1〜30重量部、(B)
ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変成ポリリン酸ア
ンモニウム15〜30重量部、(C)メラミン又はメラ
ミンシアヌレートやメレム等のメラミン誘導体3〜30
重量部を含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂
組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性難燃性熱可塑性樹
脂組成物に関する。更に詳しくは腐食性ガスや有害性の
ガスの発生が無く成形加工性の低下や、成形品としたと
きに機械的強度の低下も少なく、優れた難燃性熱可塑性
樹脂組成物に関する。
脂組成物に関する。更に詳しくは腐食性ガスや有害性の
ガスの発生が無く成形加工性の低下や、成形品としたと
きに機械的強度の低下も少なく、優れた難燃性熱可塑性
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は電気特性、機械的強度等
に優れるため、自動車用部品、家電製品等に多く使われ
ている。しかし熱可塑性樹脂は易燃性であるため用途に
よっては難燃性が要求され、しかも近年要求される難燃
性能は厳しくなっている。これらの要求に応えるために
種々の難燃性熱可塑性樹脂組成物が提案されている。
に優れるため、自動車用部品、家電製品等に多く使われ
ている。しかし熱可塑性樹脂は易燃性であるため用途に
よっては難燃性が要求され、しかも近年要求される難燃
性能は厳しくなっている。これらの要求に応えるために
種々の難燃性熱可塑性樹脂組成物が提案されている。
【0003】例えば、有機ハロゲン系難燃剤と酸化アン
チモンを添加した熱可塑性樹脂組成物は、成形品の機械
的強度の低下が比較的少なく高度の難燃性を有するが、
加工時や燃焼時に腐食性のガスや有害性のガスを発生す
る欠点がある。そのためポリプロピレン樹脂に、有機ハ
ロゲン系難燃剤を使用しない非ハロゲン系難燃剤として
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水
酸化物系難燃剤用いた例が、特開昭60−110738
号公報に開示されている。しかしながらこれらの金属水
酸化物をポリプロピレン樹脂に添加した組成物では、高
度の難燃性を付与するためには多量の金属水酸化物を添
加する必要があり、その結果成形加工性の悪化や成形品
の機械的強度を低下させる欠点がある。
チモンを添加した熱可塑性樹脂組成物は、成形品の機械
的強度の低下が比較的少なく高度の難燃性を有するが、
加工時や燃焼時に腐食性のガスや有害性のガスを発生す
る欠点がある。そのためポリプロピレン樹脂に、有機ハ
ロゲン系難燃剤を使用しない非ハロゲン系難燃剤として
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水
酸化物系難燃剤用いた例が、特開昭60−110738
号公報に開示されている。しかしながらこれらの金属水
酸化物をポリプロピレン樹脂に添加した組成物では、高
度の難燃性を付与するためには多量の金属水酸化物を添
加する必要があり、その結果成形加工性の悪化や成形品
の機械的強度を低下させる欠点がある。
【0004】また、他の非ハロゲン系難燃剤として炭化
物形成添加剤を混合する方法がある。炭化物形成剤は火
炎の存在で不燃性の厚い壁を形成して酸素を遮断して基
材重合体の燃焼を防ぐものである。このような炭化物形
成剤は膨張性を伴うものが多く発泡性防炎難燃剤として
報告されている。例えば、特開昭53−108140号
公報はポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトール
とを併用した時、発泡性の炭化物形成剤としての機能が
高く、高い難燃性を与えるが、ペンタエリスリトールは
吸湿性が大きいので、ポリプロピレン樹脂に添加した場
合、射出成形時に金型汚染を起こし、更に成形品はブリ
ード現象を発生させるので好ましくない。
物形成添加剤を混合する方法がある。炭化物形成剤は火
炎の存在で不燃性の厚い壁を形成して酸素を遮断して基
材重合体の燃焼を防ぐものである。このような炭化物形
成剤は膨張性を伴うものが多く発泡性防炎難燃剤として
報告されている。例えば、特開昭53−108140号
公報はポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトール
とを併用した時、発泡性の炭化物形成剤としての機能が
高く、高い難燃性を与えるが、ペンタエリスリトールは
吸湿性が大きいので、ポリプロピレン樹脂に添加した場
合、射出成形時に金型汚染を起こし、更に成形品はブリ
ード現象を発生させるので好ましくない。
【0005】更に、特開平5−39394号公報に開示
されているように、有機シリコーン化合物、ポリリン酸
アンモン、ペンタエリスリトール系難燃剤組成物が提案
されているが、ペンタエリスリトールなど水酸基を多数
もつ化合物は一般に水に溶け易く、こうした水可溶性物
質をポリプロピレン樹脂に添加するのは好ましくない。
されているように、有機シリコーン化合物、ポリリン酸
アンモン、ペンタエリスリトール系難燃剤組成物が提案
されているが、ペンタエリスリトールなど水酸基を多数
もつ化合物は一般に水に溶け易く、こうした水可溶性物
質をポリプロピレン樹脂に添加するのは好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、発泡性の炭化物
形成剤として使用されているペンタエリスリトール等の
多価アルコールは上述したように射出成形時に金型汚染
を起こしたり、また成形品の表面にブリード現象を発生
させることがある。本発明者等は鋭意研究した結果、水
不溶性の発泡性炭化物形成剤としてを多価アルコール・
硼酸の金属錯体をポリプロピレン等の熱可塑性樹脂に、
ポリリン酸アンモニウム等とメラミン等と共に添加する
ことにより、上述の問題を解決出来ることを見出し本発
明を完成した。
形成剤として使用されているペンタエリスリトール等の
多価アルコールは上述したように射出成形時に金型汚染
を起こしたり、また成形品の表面にブリード現象を発生
させることがある。本発明者等は鋭意研究した結果、水
不溶性の発泡性炭化物形成剤としてを多価アルコール・
硼酸の金属錯体をポリプロピレン等の熱可塑性樹脂に、
ポリリン酸アンモニウム等とメラミン等と共に添加する
ことにより、上述の問題を解決出来ることを見出し本発
明を完成した。
【0007】本発明の目的は、ブリード現象を無く、成
形加工性良好で、機械的強度に優れ、高度の難燃性を有
する熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
形加工性良好で、機械的強度に優れ、高度の難燃性を有
する熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は熱可塑性
樹脂100重量部に対し (A)多価アルコール・硼酸の金属錯体1〜30重量部 (B)ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変成ポリリ
ン酸アンモニウム15〜30重量部 (C)メラミン又はメラミン誘導体の1種3〜30重量
部を含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成
物に関する。
樹脂100重量部に対し (A)多価アルコール・硼酸の金属錯体1〜30重量部 (B)ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変成ポリリ
ン酸アンモニウム15〜30重量部 (C)メラミン又はメラミン誘導体の1種3〜30重量
部を含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成
物に関する。
【0009】本発明の熱可塑性樹脂とは、ブロー、押出
及び射出成形が可能な熱可塑性樹脂で、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリカーボネート、ABS樹脂等が挙げられる。ま
た、共重合体あるいは2種以上の熱可塑性樹脂の混合等
も挙げられる。この中で、プロピレン単独重合体の他、
プロピレンを主成分としてプロピレンとエチレン、1−
ブテン、1−ペンテン等の共重合体等のポリプロピレン
系樹脂が好ましい。
及び射出成形が可能な熱可塑性樹脂で、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリカーボネート、ABS樹脂等が挙げられる。ま
た、共重合体あるいは2種以上の熱可塑性樹脂の混合等
も挙げられる。この中で、プロピレン単独重合体の他、
プロピレンを主成分としてプロピレンとエチレン、1−
ブテン、1−ペンテン等の共重合体等のポリプロピレン
系樹脂が好ましい。
【0010】本発明で用いるA成分の多価アルコール・
硼酸金属錯体は、マンニトール、ソルビトール、ジペン
タエリスリトール、ペンタエリスリトール等の多価アル
コールとホウ酸との反応物に金属の水溶性塩又は金属の
炭酸塩を加えることによって得ることが出来る。この化
合物は不飽和ポリエステルの難燃性充填剤として知られ
ている(J.P. Agrawal,Journal of Applied Polymer Sci
ence, 43 373(1991))。
硼酸金属錯体は、マンニトール、ソルビトール、ジペン
タエリスリトール、ペンタエリスリトール等の多価アル
コールとホウ酸との反応物に金属の水溶性塩又は金属の
炭酸塩を加えることによって得ることが出来る。この化
合物は不飽和ポリエステルの難燃性充填剤として知られ
ている(J.P. Agrawal,Journal of Applied Polymer Sci
ence, 43 373(1991))。
【0011】金属属の水溶性塩としては、酢酸の水素を
金属で置換して得られる塩、Mn (CH3 COO)
n (但し、nは2又は3)を用いることが出来る。金属
種(M)としてAl,Ca,Co,Ni,Ba,Mg,
Zn,Mn等を挙げることが出来る。金属の炭酸塩とし
てはCa,Mg,Ba,Zn,Mn等が挙げられる。ま
た炭酸塩は塩基性塩として用いることも可能である。こ
れらの金属化合物の中で、Zn,Mgが好ましい。
金属で置換して得られる塩、Mn (CH3 COO)
n (但し、nは2又は3)を用いることが出来る。金属
種(M)としてAl,Ca,Co,Ni,Ba,Mg,
Zn,Mn等を挙げることが出来る。金属の炭酸塩とし
てはCa,Mg,Ba,Zn,Mn等が挙げられる。ま
た炭酸塩は塩基性塩として用いることも可能である。こ
れらの金属化合物の中で、Zn,Mgが好ましい。
【0012】ペンタエリスリトール等の多価アルコール
は水可溶性であるが、多価アルコール・硼酸金属錯体に
することによって、水不溶性となり、吸湿性を防止する
ことが出来る。多価アルコール・硼酸金属錯体の配合割
合は熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜30重量部
であり、好ましくは3〜20重量部である。1重量部未
満の使用では、高度な難燃性は得られず、又、30重量
部を越えて用いても難燃性の向上効果は小さい。
は水可溶性であるが、多価アルコール・硼酸金属錯体に
することによって、水不溶性となり、吸湿性を防止する
ことが出来る。多価アルコール・硼酸金属錯体の配合割
合は熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜30重量部
であり、好ましくは3〜20重量部である。1重量部未
満の使用では、高度な難燃性は得られず、又、30重量
部を越えて用いても難燃性の向上効果は小さい。
【0013】次に、本発明で用いるB成分のポリリン酸
アンモニウムまたはメラミン変成ポリリン酸アンモニウ
ムは、通常市販品をそのまま用いればよく、市販品とし
ては例えば、ポリリン酸アンモニウムはEXOLIT−
422(ヘキスト社製 製品名)、スミセーフ−P(住
友化学工業社製 製品名)等が挙げられ、メラミン変成
ポリリン酸アンモニウムとしては、EXOLIT−46
2(ヘキスト社製 製品名)、スミセーフ−PM(住友
化学工業社製 製品名)等が挙げることができる。
アンモニウムまたはメラミン変成ポリリン酸アンモニウ
ムは、通常市販品をそのまま用いればよく、市販品とし
ては例えば、ポリリン酸アンモニウムはEXOLIT−
422(ヘキスト社製 製品名)、スミセーフ−P(住
友化学工業社製 製品名)等が挙げられ、メラミン変成
ポリリン酸アンモニウムとしては、EXOLIT−46
2(ヘキスト社製 製品名)、スミセーフ−PM(住友
化学工業社製 製品名)等が挙げることができる。
【0014】ポリリン酸アンモニウムまたはメラミン変
成ポリリン酸アンモニウムの配合割合は、熱可塑性樹脂
100重量部に対して15〜30重量部である。15重
量部未満であれば、UL−94燃焼試験で1/8インス
肉厚でV−0の難燃性を達成することができない。又、
30重量部を越えて用いても難燃性の向上効果は小さ
い。ポリリン酸アンモニウムとメラミン変成ポリリン酸
アンモニウムを上記配合範囲内で併用しても良い。
成ポリリン酸アンモニウムの配合割合は、熱可塑性樹脂
100重量部に対して15〜30重量部である。15重
量部未満であれば、UL−94燃焼試験で1/8インス
肉厚でV−0の難燃性を達成することができない。又、
30重量部を越えて用いても難燃性の向上効果は小さ
い。ポリリン酸アンモニウムとメラミン変成ポリリン酸
アンモニウムを上記配合範囲内で併用しても良い。
【0015】本発明で用いるC成分のメラミンまたはメ
ラミン誘導体としては以下のものを言う。即ち、ポリリ
ン酸アンモニウムまたはメラミン変成ポリリン酸アンモ
ニウムと組合わせて熱可塑性樹脂に配合した場合に火炎
の接触等による熱分解によって不燃性ガスを発生し発泡
性の炭化物の形成によって酸素を遮断して基材重合体を
保護するものである。これらの化合物の例としてメラミ
ン、メレム、メラム、アンメリン、アンメライド、メラ
ミンシアヌレート等が挙げられる。
ラミン誘導体としては以下のものを言う。即ち、ポリリ
ン酸アンモニウムまたはメラミン変成ポリリン酸アンモ
ニウムと組合わせて熱可塑性樹脂に配合した場合に火炎
の接触等による熱分解によって不燃性ガスを発生し発泡
性の炭化物の形成によって酸素を遮断して基材重合体を
保護するものである。これらの化合物の例としてメラミ
ン、メレム、メラム、アンメリン、アンメライド、メラ
ミンシアヌレート等が挙げられる。
【0016】これらの化合物の配合割合は、熱可塑性樹
脂100重量部に対して3〜30重量部が用いられ、好
ましくは5〜20重量部用いられる。3重量部未満の使
用の場合には高度の難燃性が得られない。又、30重量
部を越えて用いても難燃性の向上効果が小さい。メラミ
ンとメラミン誘導体を上記配合範囲内で併用しても良
い。
脂100重量部に対して3〜30重量部が用いられ、好
ましくは5〜20重量部用いられる。3重量部未満の使
用の場合には高度の難燃性が得られない。又、30重量
部を越えて用いても難燃性の向上効果が小さい。メラミ
ンとメラミン誘導体を上記配合範囲内で併用しても良
い。
【0017】更に、本発明において熱可塑性樹脂に通常
用いられる酸化防止材、安定材、顔料、充填材、滑剤及
び耐光性改良剤などを併用してよいことはいうまでもな
い。
用いられる酸化防止材、安定材、顔料、充填材、滑剤及
び耐光性改良剤などを併用してよいことはいうまでもな
い。
【0018】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの例に範囲が限定されるものではない。 実施例1 攪拌機、還流装置、温度計を備えた20リットル反応容
器に蒸留水10リットル及びペンタエリスリトール68
0g、ホウ酸310gを投入し充分攪拌しながら還流温
度に昇温し50分保ち、その後、酢酸亜鉛659g、水
に溶解したものをゆっくり添加し、再び還流温度で30
分反応させ。次に室温まで冷却し、生成物をろ別し、1
00℃オーブン中にて10時間乾燥すると850gの白
色生成物を得た。この生成物を粉砕して本発明の(A)
成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。
2回反応を行い前記金属錯体の粉末を約1.7kg得
た。
発明はこれらの例に範囲が限定されるものではない。 実施例1 攪拌機、還流装置、温度計を備えた20リットル反応容
器に蒸留水10リットル及びペンタエリスリトール68
0g、ホウ酸310gを投入し充分攪拌しながら還流温
度に昇温し50分保ち、その後、酢酸亜鉛659g、水
に溶解したものをゆっくり添加し、再び還流温度で30
分反応させ。次に室温まで冷却し、生成物をろ別し、1
00℃オーブン中にて10時間乾燥すると850gの白
色生成物を得た。この生成物を粉砕して本発明の(A)
成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。
2回反応を行い前記金属錯体の粉末を約1.7kg得
た。
【0019】得られた(A)成分の多価アルコール・硼
酸の金属錯体の粉末(以下A1と呼ぶ)1.5kg、
(B)成分として、メラミン変成ポリリン酸アンモニウ
ム(ヘキスト社製 商品名 EXOLIT462)3k
g、(C)成分として、メラミンシアヌレート(日産化
学社製 商品名 MC−490)1.5kgをポリプロ
ピレン(宇部興産社製 商品名 J109G)15kg
に配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを
二軸押出機で、混練温度200℃で溶融混練押出し、ペ
レット化した。
酸の金属錯体の粉末(以下A1と呼ぶ)1.5kg、
(B)成分として、メラミン変成ポリリン酸アンモニウ
ム(ヘキスト社製 商品名 EXOLIT462)3k
g、(C)成分として、メラミンシアヌレート(日産化
学社製 商品名 MC−490)1.5kgをポリプロ
ピレン(宇部興産社製 商品名 J109G)15kg
に配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを
二軸押出機で、混練温度200℃で溶融混練押出し、ペ
レット化した。
【0020】次いで該ペレットをシリンダーの最高温度
を230℃に設定した射出成形で、各評価用の試験片を
成形した。この際に、射出成形時の金型汚染の度合いも
評価し、更に以下に述べる評価を行った。その結果を表
1に示す。 (評価項目) 1.射出成形時の金型汚染度 新しい、組成のコンパウンドに切り替えて、成形を開始
してから10ショット目の金型汚染の度合いを目視で以
下の三段階で評価した。
を230℃に設定した射出成形で、各評価用の試験片を
成形した。この際に、射出成形時の金型汚染の度合いも
評価し、更に以下に述べる評価を行った。その結果を表
1に示す。 (評価項目) 1.射出成形時の金型汚染度 新しい、組成のコンパウンドに切り替えて、成形を開始
してから10ショット目の金型汚染の度合いを目視で以
下の三段階で評価した。
【0021】〇:金型汚染全く無し △:金型汚染わずかに有る。 ×:金型汚染が著しい。 2.難燃性:UL−94 UL−サブジェクト94(アンダーライター ラボラト
リーズ インコーポレーション)の「器機の部品用プラ
スチック材料の燃焼試験」に準拠した。 3.酸素指数:ASTM D2863に準拠して評価し
た。 4.耐ブリード性 射出成形品(70×45×3mm)を温度80℃、湿度
80%以下に24時間静置後、成形品の表面状態を目視
で以下の三段階で評価した。
リーズ インコーポレーション)の「器機の部品用プラ
スチック材料の燃焼試験」に準拠した。 3.酸素指数:ASTM D2863に準拠して評価し
た。 4.耐ブリード性 射出成形品(70×45×3mm)を温度80℃、湿度
80%以下に24時間静置後、成形品の表面状態を目視
で以下の三段階で評価した。
【0022】〇:ブリード物が全くない △:ブリード物がわずかに有る。 ×:ブリード物が有る。 実施例2 実施例1と同じ装置で蒸留水10リットル、及びジペン
タエリスリトール636g、ホウ酸310gを投入し、
実施例1と同様の方法(金属の水溶性塩は同じ?)で反
応を行い乾燥物820gを得た。2回反応を行い前記金
属錯体の粉末を約1.7kg得た。
タエリスリトール636g、ホウ酸310gを投入し、
実施例1と同様の方法(金属の水溶性塩は同じ?)で反
応を行い乾燥物820gを得た。2回反応を行い前記金
属錯体の粉末を約1.7kg得た。
【0023】この生成物を粉砕して本発明の(A)成分
の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。得ら
れた(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉
末(以下A2と呼ぶ)1.5kg、(B)成分及び
(C)成分は実施例1と同じものをそれぞれ3kg、
1.5kgを実施例1と同じポリプロピレン15kgに
配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを実
施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレットを射出
成形で、各評価用の試験片を得て評価した。その結果を
表1に示す。 実施例3 実施例1と同じ装置で蒸留水10リットル、及びジペン
タエリスリトール680g、ホウ酸310gを投入し、
充分攪拌しながら還流温度に昇温し50分保ち、その後
塩基性炭酸亜鉛280gを添加し再び還流温度で30分
反応させ、次に室温まで冷却し、実施例1と同様な方法
でろ過、乾燥を行い750gの白色生成物を得た。4回
反応を行い前記金属錯体の粉末を約3kg得た。
の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。得ら
れた(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉
末(以下A2と呼ぶ)1.5kg、(B)成分及び
(C)成分は実施例1と同じものをそれぞれ3kg、
1.5kgを実施例1と同じポリプロピレン15kgに
配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを実
施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレットを射出
成形で、各評価用の試験片を得て評価した。その結果を
表1に示す。 実施例3 実施例1と同じ装置で蒸留水10リットル、及びジペン
タエリスリトール680g、ホウ酸310gを投入し、
充分攪拌しながら還流温度に昇温し50分保ち、その後
塩基性炭酸亜鉛280gを添加し再び還流温度で30分
反応させ、次に室温まで冷却し、実施例1と同様な方法
でろ過、乾燥を行い750gの白色生成物を得た。4回
反応を行い前記金属錯体の粉末を約3kg得た。
【0024】この生成物を粉砕して本発明の(A)成分
の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。得ら
れた(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉
末(以下A3と呼ぶ)2.25kg、(B)成分及び
(C)成分は実施例1と同じものをそれぞれ3kg、
1.5kgを実施例1と同じポリプロピレン15kgに
配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを実
施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレットを射出
成形で、各評価用の試験片を得て評価した。その結果を
表1に示す。 実施例4〜10及び比較例1〜13 表1〜表5に示すようにA成分、B成分及びC成分をポ
リプロピレン100重量部に対して配合し、実施例1と
同じように試験片を得、実施例1と同様に評価した。更
に比較のためにA成分に替えてペンタエリスリトールを
配合したものも実施例1と同様に試験片を得、評価をし
た。その結果を配合割合と併せて表1〜表5に示す。
の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉末を得た。得ら
れた(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体の粉
末(以下A3と呼ぶ)2.25kg、(B)成分及び
(C)成分は実施例1と同じものをそれぞれ3kg、
1.5kgを実施例1と同じポリプロピレン15kgに
配合し、コンパウンドを得、得られたコンパウンドを実
施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレットを射出
成形で、各評価用の試験片を得て評価した。その結果を
表1に示す。 実施例4〜10及び比較例1〜13 表1〜表5に示すようにA成分、B成分及びC成分をポ
リプロピレン100重量部に対して配合し、実施例1と
同じように試験片を得、実施例1と同様に評価した。更
に比較のためにA成分に替えてペンタエリスリトールを
配合したものも実施例1と同様に試験片を得、評価をし
た。その結果を配合割合と併せて表1〜表5に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】実施例11 実施例1と同じ装置で蒸留水10リットル、及びペンタ
エリスリトール680g、ホウ酸310gを投入し、充
分攪拌しながら還流温度に昇温し50分保ち、その後酢
酸マグネシウム150gを溶解した水溶液1000gを
ゆっくり添加し再び還流温度で30分反応させ、次に室
温まで冷却し、実施例1と同様な方法でろ過、乾燥を行
い630gの白色生成物を得た。この生成物を粉砕して
本発明の(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体
の粉末を得た。3回反応を行い前記金属錯体の粉末を約
2kg得た。
エリスリトール680g、ホウ酸310gを投入し、充
分攪拌しながら還流温度に昇温し50分保ち、その後酢
酸マグネシウム150gを溶解した水溶液1000gを
ゆっくり添加し再び還流温度で30分反応させ、次に室
温まで冷却し、実施例1と同様な方法でろ過、乾燥を行
い630gの白色生成物を得た。この生成物を粉砕して
本発明の(A)成分の多価アルコール・硼酸の金属錯体
の粉末を得た。3回反応を行い前記金属錯体の粉末を約
2kg得た。
【0031】得られた(A)成分の多価アルコール・硼
酸の金属錯体の粉末(以下A4と呼ぶ)1.5kg、
(B)成分及び(C)成分は実施例1と同じものをそれ
ぞれ3kg、1.5kgを実施例1と同じポリプロピレ
ン3kgに配合し、コンパウンドを得、得られたコンパ
ウンドを実施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレ
ットを射出成形で、各評価用の試験片を得て評価した。
その結果を表6に示す。 実施例12〜15及び比較例14〜15 表6〜表7に示すようにA成分、B成分及びC成分をポ
リプロピレン又はエチレン−プロピレンブロックコポリ
マー100重量部に対して配合し、実施例1と同じよう
に試験片を得、実施例1と同様に評価した。その結果を
配合割合と併せて表6〜表7に示す。
酸の金属錯体の粉末(以下A4と呼ぶ)1.5kg、
(B)成分及び(C)成分は実施例1と同じものをそれ
ぞれ3kg、1.5kgを実施例1と同じポリプロピレ
ン3kgに配合し、コンパウンドを得、得られたコンパ
ウンドを実施例1と同様にペレット化し、次いで該ペレ
ットを射出成形で、各評価用の試験片を得て評価した。
その結果を表6に示す。 実施例12〜15及び比較例14〜15 表6〜表7に示すようにA成分、B成分及びC成分をポ
リプロピレン又はエチレン−プロピレンブロックコポリ
マー100重量部に対して配合し、実施例1と同じよう
に試験片を得、実施例1と同様に評価した。その結果を
配合割合と併せて表6〜表7に示す。
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【発明の効果】本発明の組成物は高度の難燃性を有し、
加工時や燃焼時に腐食性のガスや有害性のガスの発生も
なく、しかも成形加工時に金型汚染が無く、成形品とし
た時の機械的強度の低下が少なく、ブリード性の少ない
成形品が得られる、難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物
であり、家電用電気製品、自動車用部品など幅広く用い
ることが出来る。
加工時や燃焼時に腐食性のガスや有害性のガスの発生も
なく、しかも成形加工時に金型汚染が無く、成形品とし
た時の機械的強度の低下が少なく、ブリード性の少ない
成形品が得られる、難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物
であり、家電用電気製品、自動車用部品など幅広く用い
ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 (72)発明者 青木 篤己 山口県小野田市大字小野田6903番地1 日 産化学工業株式会社小野田工場内
Claims (5)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し (A)多価アルコール・硼酸の金属錯体1〜30重量部 (B)ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変成ポリリ
ン酸アンモニウム15〜30重量部 (C)メラミン又はメラミン誘導体の1種3〜30重量
部を含有することを特徴とする難燃性熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂で
ある請求項1記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 多価アルコール・硼酸の金属錯体の多価
アルコールはマンニトール、ソルビトール、ジペンタエ
リスリトール及びペンタエリスリトールの中から選ばれ
た少なくとも一種の化合物である請求項1記載の難燃性
熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】 多価アルコール・硼酸の金属錯体の金属
は、Al,Ca,Co,Ni,Ba,Mg,Zn,Mn
の中から選ばれた少なくとも一種の金属である請求項1
記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項5】 メラミン誘導体がメレム、メラム、アン
メリン、アンメライド及びメラミンシアヌレートの中か
ら選ばれた少なくとも一種の化合物である請求項1記載
の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18131394A JPH0797478A (ja) | 1993-08-03 | 1994-08-02 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19229593 | 1993-08-03 | ||
JP5-192295 | 1993-08-03 | ||
JP18131394A JPH0797478A (ja) | 1993-08-03 | 1994-08-02 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0797478A true JPH0797478A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=26500549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18131394A Pending JPH0797478A (ja) | 1993-08-03 | 1994-08-02 | 難燃性熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0797478A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005509077A (ja) * | 2001-11-12 | 2005-04-07 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 難燃性樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2006504831A (ja) * | 2002-11-04 | 2006-02-09 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 難燃性組成物 |
JP2010534757A (ja) * | 2007-07-28 | 2010-11-11 | ケミスケ ファブリック ブデンヘイム ケージー | ハロゲン不含の難燃剤 |
JP2011508044A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド | 難燃性熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 |
US8933154B2 (en) | 2012-12-27 | 2015-01-13 | Cheil Industries Inc. | Flame retardant thermoplastic resin composition and molded article including the same |
-
1994
- 1994-08-02 JP JP18131394A patent/JPH0797478A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005509077A (ja) * | 2001-11-12 | 2005-04-07 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 難燃性樹脂組成物及びその製造方法 |
JP2006504831A (ja) * | 2002-11-04 | 2006-02-09 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 難燃性組成物 |
JP4764632B2 (ja) * | 2002-11-04 | 2011-09-07 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 難燃性組成物 |
JP2010534757A (ja) * | 2007-07-28 | 2010-11-11 | ケミスケ ファブリック ブデンヘイム ケージー | ハロゲン不含の難燃剤 |
JP2011508044A (ja) * | 2007-12-28 | 2011-03-10 | チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド | 難燃性熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法 |
US8367754B2 (en) | 2007-12-28 | 2013-02-05 | Cheil Industries Inc. | Flameproof thermoplastic resin composition and method for preparing the same |
US8933154B2 (en) | 2012-12-27 | 2015-01-13 | Cheil Industries Inc. | Flame retardant thermoplastic resin composition and molded article including the same |
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