JPH0797286A - 不浸透性炭素による被覆材及びその製造方法 - Google Patents
不浸透性炭素による被覆材及びその製造方法Info
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- JPH0797286A JPH0797286A JP26577493A JP26577493A JPH0797286A JP H0797286 A JPH0797286 A JP H0797286A JP 26577493 A JP26577493 A JP 26577493A JP 26577493 A JP26577493 A JP 26577493A JP H0797286 A JPH0797286 A JP H0797286A
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- carbon
- polycarbodiimide resin
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/009—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
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- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/50—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
- C04B41/5001—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with carbon or carbonisable materials
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- Ceramic Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来技術における問題点を解決し、炭素被覆
層を厚くすることにより、長時間の使用に耐え、且つ、
ガス不透過性効果の大なる不浸透炭素による被覆材を提
供する。 【構成】 本発明の不浸透性炭素による被覆材は、耐熱
性素材が、炭素化され且つ骨材成分を含むポリカルボジ
イミド樹脂により被覆されていることを特徴とするもの
であり、又、本発明の不浸透性炭素による被覆材の製造
方法は、ポリカルボジイミド樹脂を含む溶液に骨材成分
を混合してスラリーとし、該スラリーにより耐熱性素材
を被覆し、次いで不活性雰囲気中で焼成することを特徴
とする。
層を厚くすることにより、長時間の使用に耐え、且つ、
ガス不透過性効果の大なる不浸透炭素による被覆材を提
供する。 【構成】 本発明の不浸透性炭素による被覆材は、耐熱
性素材が、炭素化され且つ骨材成分を含むポリカルボジ
イミド樹脂により被覆されていることを特徴とするもの
であり、又、本発明の不浸透性炭素による被覆材の製造
方法は、ポリカルボジイミド樹脂を含む溶液に骨材成分
を混合してスラリーとし、該スラリーにより耐熱性素材
を被覆し、次いで不活性雰囲気中で焼成することを特徴
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不浸透性炭素による被
覆材及びその製造方法に関するものであり、更に詳しく
は、各種耐熱性素材を、気体及び液体の不浸透性に優れ
る炭素被膜により覆うことにより得られ、長時間の使用
に対する耐久性及びガス不透過性の大なる不浸透性炭素
による被覆材及びその製造方法に関するものである。
覆材及びその製造方法に関するものであり、更に詳しく
は、各種耐熱性素材を、気体及び液体の不浸透性に優れ
る炭素被膜により覆うことにより得られ、長時間の使用
に対する耐久性及びガス不透過性の大なる不浸透性炭素
による被覆材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機重合体の熱分解生成物と
溶剤を混合したスラリーを基体表面に塗布した後に焼成
する方法(特公昭52−39684号公報参照)等によ
って製造される、炭素による耐熱性被覆材には、基体か
らのダスト発生防止、ガス不透過性の付与及び皮膚貫通
骨格固定器具などの生体修復材における生体適合性の向
上等の効果があることにより、幅広い利用分野があるこ
とが知られている。
溶剤を混合したスラリーを基体表面に塗布した後に焼成
する方法(特公昭52−39684号公報参照)等によ
って製造される、炭素による耐熱性被覆材には、基体か
らのダスト発生防止、ガス不透過性の付与及び皮膚貫通
骨格固定器具などの生体修復材における生体適合性の向
上等の効果があることにより、幅広い利用分野があるこ
とが知られている。
【0003】しかしながら、従来の炭素による耐熱性被
覆材にあっては、被覆層の厚さがl0μm以上になる
と、クラックや剥離等の問題が生じるため、被覆層を厚
くすることができず、そのため、長時間の使用により被
覆層が消耗し、被覆効果が失われるという問題があっ
た。
覆材にあっては、被覆層の厚さがl0μm以上になる
と、クラックや剥離等の問題が生じるため、被覆層を厚
くすることができず、そのため、長時間の使用により被
覆層が消耗し、被覆効果が失われるという問題があっ
た。
【0004】このような問題に対して、炭素質被覆の前
駆体として、塩化ビニル樹脂に代表される有機重合体の
熱分解物を溶剤に溶解したものに耐熱性無機粉末を含有
させたスラリーを用いて、被覆層を厚くする方法(特開
昭62−20288l号公報、特開平4−55387号
公報参照)が提案されているが、前記有機重合体の熱分
解物は炭素収率が20〜30%と小さいため、炭素化時
の成分蒸発によるピンホールが発生し、ガス不透過性向
上の効果が十分でないという問題がある。
駆体として、塩化ビニル樹脂に代表される有機重合体の
熱分解物を溶剤に溶解したものに耐熱性無機粉末を含有
させたスラリーを用いて、被覆層を厚くする方法(特開
昭62−20288l号公報、特開平4−55387号
公報参照)が提案されているが、前記有機重合体の熱分
解物は炭素収率が20〜30%と小さいため、炭素化時
の成分蒸発によるピンホールが発生し、ガス不透過性向
上の効果が十分でないという問題がある。
【0005】本発明は、上述した従来技術における問題
点を解決し、炭素被覆層を厚くすることにより、長時間
の使用に耐え、且つ、ガス不透過性効果の大なる不浸透
炭素による被覆材を提供することを目的としてなされた
ものである。
点を解決し、炭素被覆層を厚くすることにより、長時間
の使用に耐え、且つ、ガス不透過性効果の大なる不浸透
炭素による被覆材を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用した不浸透性炭素による被覆材の構成
は、耐熱性素材が、炭素化され且つ骨材成分を含むポリ
カルボジイミド樹脂により被覆されていることを特徴と
するものであり、又、上記目的を達成するために本発明
が採用した不浸透性炭素による被覆材の製造方法の構成
は、ポリカルボジイミド樹脂を含む溶液に骨材成分を混
合してスラリーとし、該スラリーにより耐熱性素材を被
覆し、次いで不活性雰囲気中で焼成することを特徴とす
るものである。
に本発明が採用した不浸透性炭素による被覆材の構成
は、耐熱性素材が、炭素化され且つ骨材成分を含むポリ
カルボジイミド樹脂により被覆されていることを特徴と
するものであり、又、上記目的を達成するために本発明
が採用した不浸透性炭素による被覆材の製造方法の構成
は、ポリカルボジイミド樹脂を含む溶液に骨材成分を混
合してスラリーとし、該スラリーにより耐熱性素材を被
覆し、次いで不活性雰囲気中で焼成することを特徴とす
るものである。
【0007】即ち、本発明の発明者らは、焼成炭化後の
炭素含有量が高く、旦つ、収率も高い樹脂であるポリカ
ルボジイミド樹脂に注目し、この樹脂溶液に対し、不溶
性の第三成分を加えてスラリーとすると共に、このスラ
リーを耐熱性素材の表面に塗布した後に焼成すれば、厚
くしかもガス不透過性の大なる不浸透性炭素による被覆
材が得られるのではないかという発想を得、更に研究を
続けた結果、本発明を完成した。
炭素含有量が高く、旦つ、収率も高い樹脂であるポリカ
ルボジイミド樹脂に注目し、この樹脂溶液に対し、不溶
性の第三成分を加えてスラリーとすると共に、このスラ
リーを耐熱性素材の表面に塗布した後に焼成すれば、厚
くしかもガス不透過性の大なる不浸透性炭素による被覆
材が得られるのではないかという発想を得、更に研究を
続けた結果、本発明を完成した。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明において対象となる耐熱性素材とし
ては、例えば黒鉛、セラミックス又は金属その他であ
り、通常はこれらの素材を使用し、目的に応じた形状に
加工されたものである。
ては、例えば黒鉛、セラミックス又は金属その他であ
り、通常はこれらの素材を使用し、目的に応じた形状に
加工されたものである。
【0010】本発明では、上記耐熱性素材を、炭素化さ
れ且つ骨材成分を含むポリカルボジイミド樹脂により被
覆するものである。
れ且つ骨材成分を含むポリカルボジイミド樹脂により被
覆するものである。
【0011】上記ポリカルボジイミド樹脂それ自体は周
知ものか、或いは、周知のものと同様にして製造するこ
とができるものであって{米国特許第2,94l,95
6号明細書;特公昭47−33279号公報;J.Or
g.Chem.,28,2069〜2075(196
3)Chemical Review l98l,vo
l.8l.No.4,6l9〜62l等参照}、例え
ば、カルボジイミド化触媒の存在下、有機ジイソシアネ
ートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応により容易に製造す
ることができる。
知ものか、或いは、周知のものと同様にして製造するこ
とができるものであって{米国特許第2,94l,95
6号明細書;特公昭47−33279号公報;J.Or
g.Chem.,28,2069〜2075(196
3)Chemical Review l98l,vo
l.8l.No.4,6l9〜62l等参照}、例え
ば、カルボジイミド化触媒の存在下、有機ジイソシアネ
ートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応により容易に製造す
ることができる。
【0012】上記ポリカルボジイミド樹脂の製造に使用
される有機ジイソシアネートとしては、脂肪族系、脂環
式系、芳香族系、芳香−脂肪族系等のいずれのタイプの
ものであってもよく、これらは単独で用いても、或い
は、2種以上を組み合わせて共重合体として用いてもよ
い。
される有機ジイソシアネートとしては、脂肪族系、脂環
式系、芳香族系、芳香−脂肪族系等のいずれのタイプの
ものであってもよく、これらは単独で用いても、或い
は、2種以上を組み合わせて共重合体として用いてもよ
い。
【0013】而して、本発明において使用されるポリカ
ルボジイミド樹脂には、下記式 −R−N=C=N− (但し、式中のRは有機ジイソシアネート残基を表す)
で示される少なくともl種の繰り返し単位からなる単独
重合体または共重合体が包含される。
ルボジイミド樹脂には、下記式 −R−N=C=N− (但し、式中のRは有機ジイソシアネート残基を表す)
で示される少なくともl種の繰り返し単位からなる単独
重合体または共重合体が包含される。
【0014】有機ジイソシアネート残基である上記式に
おけるRとしては、中でも芳香族ジイソシアネート残基
が好適である(ここで、有機ジイソシアネート残基と
は、有機ジイソシアネート分子から2つのイソシアネー
ト基(NCO)を除いた残りの部分をいう)。このよう
なポリカルボジイミド樹脂の具体例としては、以下のも
のを挙げることができる。
おけるRとしては、中でも芳香族ジイソシアネート残基
が好適である(ここで、有機ジイソシアネート残基と
は、有機ジイソシアネート分子から2つのイソシアネー
ト基(NCO)を除いた残りの部分をいう)。このよう
なポリカルボジイミド樹脂の具体例としては、以下のも
のを挙げることができる。
【化1】
【0015】上記各式中において、nはl0〜l0,0
00の範囲内、好ましくは50〜5,000の範囲内で
あり、又、ポリカルボジイミド樹脂の末端は、モノイソ
シアネート等により封止されていてもよい。尚、このポ
リカルボジイミド樹脂は、炭素化した場合の収率が70
%以上と非常に高く、良質の炭素前駆体となり得るもの
である。
00の範囲内、好ましくは50〜5,000の範囲内で
あり、又、ポリカルボジイミド樹脂の末端は、モノイソ
シアネート等により封止されていてもよい。尚、このポ
リカルボジイミド樹脂は、炭素化した場合の収率が70
%以上と非常に高く、良質の炭素前駆体となり得るもの
である。
【0016】上記ポリカルボジイミド樹脂は、溶液のま
ま或いは溶液から沈殿させた粉末として得ることがで
き、このようにして得られたポリカルボジイミド樹脂
は、液状で得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、
そのまま塗布液として用いることができ、又、粉末とし
て得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、溶媒に溶
解し、液状とした後に塗布液として使用すればよい。
ま或いは溶液から沈殿させた粉末として得ることがで
き、このようにして得られたポリカルボジイミド樹脂
は、液状で得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、
そのまま塗布液として用いることができ、又、粉末とし
て得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、溶媒に溶
解し、液状とした後に塗布液として使用すればよい。
【0017】一方、本発明で上記ポリカルボジイミド樹
脂と共に使用する骨材としては、例えば、前記ポリカル
ボジイミド樹脂溶液から沈殿させた粉末を、120℃〜
250℃の温度で大気中で熱処理することにより得られ
る不溶性のポリカルボジイミド粉末(以下、PCD粉末
と略す)を挙げることができ、このPCD粉末は、溶液
として得られたポリカルボジイミド樹脂をスプレードラ
イ、又は、乾燥及び粉砕の工程を経て得ることもできる
ものである。尚、PCD粉末は不活性雰囲気中で炭素化
することにより、より好ましい骨材とすることができ
る。
脂と共に使用する骨材としては、例えば、前記ポリカル
ボジイミド樹脂溶液から沈殿させた粉末を、120℃〜
250℃の温度で大気中で熱処理することにより得られ
る不溶性のポリカルボジイミド粉末(以下、PCD粉末
と略す)を挙げることができ、このPCD粉末は、溶液
として得られたポリカルボジイミド樹脂をスプレードラ
イ、又は、乾燥及び粉砕の工程を経て得ることもできる
ものである。尚、PCD粉末は不活性雰囲気中で炭素化
することにより、より好ましい骨材とすることができ
る。
【0018】又、本発明で使用する骨材としては、上記
のPCD粉末以外にも、黒鉛、炭化珪素、石英、アルミ
ナ等の粉末を挙げることができ、これら骨材の形状に特
に制限はないが、粒径が200μm以下のものが好まし
く、又、長さ500μm以下の繊維状、棒状の粉末を使
用することもできる。
のPCD粉末以外にも、黒鉛、炭化珪素、石英、アルミ
ナ等の粉末を挙げることができ、これら骨材の形状に特
に制限はないが、粒径が200μm以下のものが好まし
く、又、長さ500μm以下の繊維状、棒状の粉末を使
用することもできる。
【0019】上記骨材の配合量としては、ポリカルボジ
イミド樹脂溶液中の樹脂の固形分l00重量部に対し
て、5〜200重量部の間で選択することが好ましい。
尚、骨材の配合量が上記範囲より少ない場合は、炭素被
覆材の被覆膜にクラックの発生する可能性があり、逆に
多い場合は、配合した骨材が離脱したり、均一に塗布す
ることが困難になるという問題が生じてくる。
イミド樹脂溶液中の樹脂の固形分l00重量部に対し
て、5〜200重量部の間で選択することが好ましい。
尚、骨材の配合量が上記範囲より少ない場合は、炭素被
覆材の被覆膜にクラックの発生する可能性があり、逆に
多い場合は、配合した骨材が離脱したり、均一に塗布す
ることが困難になるという問題が生じてくる。
【0020】ポリカルボジイミド溶液に骨材成分を混合
する操作は、一般的な攪拌方法でよく、骨材となる粉末
をポリカルボジイミド溶液中に加え、攪拌機などで充分
に攪拌することにより目的とするスラリーを得ることが
できる。
する操作は、一般的な攪拌方法でよく、骨材となる粉末
をポリカルボジイミド溶液中に加え、攪拌機などで充分
に攪拌することにより目的とするスラリーを得ることが
できる。
【0021】本発明では、上記のようにして得られたポ
リカルボジイミド樹脂及び骨材を含むスラリーにより、
まず、耐熱性素材の表面に被膜を形成する。被膜を形成
する方法は、真空含浸、超音波含浸、はけ塗り、スプレ
ー等のどのような方法でもよく、特に制限はない。尚、
表面に被膜を形成した上記耐熱性素材は、その後に例え
ば60℃〜300℃の温度で乾燥される。
リカルボジイミド樹脂及び骨材を含むスラリーにより、
まず、耐熱性素材の表面に被膜を形成する。被膜を形成
する方法は、真空含浸、超音波含浸、はけ塗り、スプレ
ー等のどのような方法でもよく、特に制限はない。尚、
表面に被膜を形成した上記耐熱性素材は、その後に例え
ば60℃〜300℃の温度で乾燥される。
【0022】次いで、上記のようにして表面にポリカル
ボジイミド樹脂の被膜を形成した耐熱性素材を加熱し、
前記ポリカルボジイミド樹脂を炭素化することにより、
目的とする本発明の不浸透性炭素による被覆材を得るこ
とができる。この炭素化工程は、真空中や窒素ガス中等
の不活性雰囲気下において行うものとし、その際の最終
焼成温度は、使用目的や耐熱性素材の種類等に応じて決
定すればよいが、例えば500℃〜3000℃である。
ボジイミド樹脂の被膜を形成した耐熱性素材を加熱し、
前記ポリカルボジイミド樹脂を炭素化することにより、
目的とする本発明の不浸透性炭素による被覆材を得るこ
とができる。この炭素化工程は、真空中や窒素ガス中等
の不活性雰囲気下において行うものとし、その際の最終
焼成温度は、使用目的や耐熱性素材の種類等に応じて決
定すればよいが、例えば500℃〜3000℃である。
【0023】次に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
する。
【0024】
実施例l〜6 2,4−トリレンジイソシアネート/2,6一トリレン
ジイソシアネートの混合物(80:20)〔TDI〕l
08gをテトラクロロエチレンl000ml中で、カル
ボジイミド化触媒(l−フェニル−3−メチルホスフォ
レンオキサイド)0.24gと共に、l20℃で4時間
反応させた後、ポアサイズlμmのフィルターを通して
ポリカルボジイミド樹脂溶液とした。
ジイソシアネートの混合物(80:20)〔TDI〕l
08gをテトラクロロエチレンl000ml中で、カル
ボジイミド化触媒(l−フェニル−3−メチルホスフォ
レンオキサイド)0.24gと共に、l20℃で4時間
反応させた後、ポアサイズlμmのフィルターを通して
ポリカルボジイミド樹脂溶液とした。
【0025】一方、上記方法と同ーの方法により得たポ
リカルボジイミド樹脂溶液をスプレードライにより粉末
化し、これを200℃で熱処理することにより、骨材と
して使用する平均粒径20μmのPCD粉末を得た。更
に、このPCD粉末を、アルゴンガス雰囲気下1000
℃で炭素化し、骨材となる平均粒径15μmのPCD粉
末炭化物及びこれをボールミルで粉砕することにより、
骨材となる平均粒径5μmのPCD粉末炭化物を得た。
リカルボジイミド樹脂溶液をスプレードライにより粉末
化し、これを200℃で熱処理することにより、骨材と
して使用する平均粒径20μmのPCD粉末を得た。更
に、このPCD粉末を、アルゴンガス雰囲気下1000
℃で炭素化し、骨材となる平均粒径15μmのPCD粉
末炭化物及びこれをボールミルで粉砕することにより、
骨材となる平均粒径5μmのPCD粉末炭化物を得た。
【0026】上記のようにして得た骨材を、表1に示す
配合比でポリカルボジイミド樹脂溶液と配合してスラリ
ーとしたものを塗布液として用い、この塗布液を、かさ
密度1.82g/cm3の黒鉛を加工して作製した直径
30mm、厚さlmmの円板両面にスプレーにより塗布
した後、200℃で乾燥し、その後アルゴン雰囲気中で
最高温度l500℃にて焼成を行うことにより、炭素被
覆材を得た。
配合比でポリカルボジイミド樹脂溶液と配合してスラリ
ーとしたものを塗布液として用い、この塗布液を、かさ
密度1.82g/cm3の黒鉛を加工して作製した直径
30mm、厚さlmmの円板両面にスプレーにより塗布
した後、200℃で乾燥し、その後アルゴン雰囲気中で
最高温度l500℃にて焼成を行うことにより、炭素被
覆材を得た。
【0027】上記炭素被覆材について、光学顕微鏡(倍
率l00倍)で表面状態を観察し、クラックの有無を調
べ、表1に結果を示した。更に、JIS.K7l26に
示されるA法(差圧法)に準じて窒素ガスの透過量を調
べた。尚、透過面の直径は24mmとし、試料側面から
のリークによる誤差を防ぐため、ガラス透過セルからは
み出した部分はシール用樹脂で被覆して測定した。
率l00倍)で表面状態を観察し、クラックの有無を調
べ、表1に結果を示した。更に、JIS.K7l26に
示されるA法(差圧法)に準じて窒素ガスの透過量を調
べた。尚、透過面の直径は24mmとし、試料側面から
のリークによる誤差を防ぐため、ガラス透過セルからは
み出した部分はシール用樹脂で被覆して測定した。
【0028】実施例7、8 骨材として平均粒径l5μmの黒鉛粉を用いた他は、前
記実施例l〜6と同一の方法により炭素被覆材を得、実
施例l〜6と同一の方法で表面状態の観察及び窒素ガス
の透過性を調べた。結果は表1に示す通りである。
記実施例l〜6と同一の方法により炭素被覆材を得、実
施例l〜6と同一の方法で表面状態の観察及び窒素ガス
の透過性を調べた。結果は表1に示す通りである。
【0029】実施例9 骨材として平均粒径2μmの炭化珪素粉を用い、最終焼
成温度を1200℃とした他は、実施例l〜6と同一の
方法により炭素被覆材を得、実施例l〜6と同一の方法
で表面状態の観察及び窒素ガスの透過度を調べた。結果
は表1に示す通りである。
成温度を1200℃とした他は、実施例l〜6と同一の
方法により炭素被覆材を得、実施例l〜6と同一の方法
で表面状態の観察及び窒素ガスの透過度を調べた。結果
は表1に示す通りである。
【0030】実施例l0 骨材として平均長l00μm、平均径lμmのカーボン
ウィスカーを用いた他は、実施例l〜6と同一の方法に
より炭素被覆材を得、実施例l〜6と同一の方法で表面
状態の観察及び窒素ガスの透過度を調べた。結果は表1
に示す通りである。
ウィスカーを用いた他は、実施例l〜6と同一の方法に
より炭素被覆材を得、実施例l〜6と同一の方法で表面
状態の観察及び窒素ガスの透過度を調べた。結果は表1
に示す通りである。
【0031】実施例ll 炭素被覆の対象となる耐熱性素材として、ステンレス鋼
(SUS304)を用い、最終焼成温度を800℃とし
た他は実施例l〜6と同一の方法で炭素被覆材を得、光
学顕微鏡(l00倍)で表面状態を観察した。結果は表
1に示す通りである。
(SUS304)を用い、最終焼成温度を800℃とし
た他は実施例l〜6と同一の方法で炭素被覆材を得、光
学顕微鏡(l00倍)で表面状態を観察した。結果は表
1に示す通りである。
【0032】実施例l2 炭素被覆の対象となる耐熱性素材としてアルミナ板を用
い、最終焼成温度をl000℃とした他は実施例1〜6
と同一の方法で炭素被覆材を得、光学顕微鏡(100
倍)で表面状態を観察した。結果は表1に示す通りであ
る。
い、最終焼成温度をl000℃とした他は実施例1〜6
と同一の方法で炭素被覆材を得、光学顕微鏡(100
倍)で表面状態を観察した。結果は表1に示す通りであ
る。
【0033】比較例1〜2 ポリカルボジイミド樹脂溶液の代わりに、塩化ビニル樹
脂をアルゴンガス雰囲気中390℃で90分加熱して得
たピッチl50gをトリクレン500ml中に溶解し、
ポアサイズlμmのフィルターを通したものを用い、骨
材として平均粒径l5μmの黒鉛粉を用いた他は実施例
l〜6と同一の方法により炭素被覆材を得、実施例l〜
6と同一の方法で表面状態の観察及び窒素ガスの透過度
を調べた。結果は表1に示す通りであり、十分なガス不
浸透性が得られておらず、又、骨材の配合量が増加する
と表面からの骨材の離脱がみられた。
脂をアルゴンガス雰囲気中390℃で90分加熱して得
たピッチl50gをトリクレン500ml中に溶解し、
ポアサイズlμmのフィルターを通したものを用い、骨
材として平均粒径l5μmの黒鉛粉を用いた他は実施例
l〜6と同一の方法により炭素被覆材を得、実施例l〜
6と同一の方法で表面状態の観察及び窒素ガスの透過度
を調べた。結果は表1に示す通りであり、十分なガス不
浸透性が得られておらず、又、骨材の配合量が増加する
と表面からの骨材の離脱がみられた。
【0034】比較例3 骨材となる粉末を配合せず、実施例l〜6と同ーの方法
で作製したポリカルボジイミド樹脂溶液を塗布液として
用い、実施例l〜6と同一の方法で炭素被覆材を得、こ
れを光学顕微鏡(l00倍)で表面状態を観察した。結
果は表1に示す通りである。
で作製したポリカルボジイミド樹脂溶液を塗布液として
用い、実施例l〜6と同一の方法で炭素被覆材を得、こ
れを光学顕微鏡(l00倍)で表面状態を観察した。結
果は表1に示す通りである。
【0035】比較例4 かさ密度l.82g/cm3の黒鉛を加工して、直径3
0mm、厚さlmmの円板を作製し、何も被覆していな
い状態で実施例l〜6と同一の方法で窒素ガスの透過量
を調べた。結果は第1表に示す通りである。
0mm、厚さlmmの円板を作製し、何も被覆していな
い状態で実施例l〜6と同一の方法で窒素ガスの透過量
を調べた。結果は第1表に示す通りである。
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例の結果から明ら
かなように、本発明の不浸透炭素による被覆材は、ポリ
カルボジイミド樹脂溶液に骨材成分を配合してスラリー
とし、これを耐熱性素材に塗布した後、不活性雰囲気下
で焼成することにより得られ、ガス不透過性に優れ、且
つ、膜厚の大なる優れたものである。
かなように、本発明の不浸透炭素による被覆材は、ポリ
カルボジイミド樹脂溶液に骨材成分を配合してスラリー
とし、これを耐熱性素材に塗布した後、不活性雰囲気下
で焼成することにより得られ、ガス不透過性に優れ、且
つ、膜厚の大なる優れたものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 耐熱性素材が、炭素化され且つ骨材成分
を含むポリカルボジイミド樹脂により被覆されているこ
とを特徴とする不浸透性炭素による被覆材。 - 【請求項2】 耐熱性素材が、黒鉛、セラミックス又は
金属である請求項1に記載の不浸透性炭素による被覆
材。 - 【請求項3】 骨材成分が、ポリカルボジイミド樹脂粉
末、ポリカルボジイミド樹脂粉末を不活性雰囲気中で焼
成することにより得られる粉末、炭素粉末、黒鉛粉末、
セラミックス粉末から選ばれる少なくともl種以上のも
のである請求項1に記載の不浸透性炭素による被覆材。 - 【請求項4】 ポリカルボジイミド樹脂を含む溶液に骨
材成分を混合してスラリーとし、該スラリーにより耐熱
性素材を被覆し、次いで不活性雰囲気中で焼成すること
を特徴とする不浸透性炭素による被覆材の製造方法。 - 【請求項5】 骨材成分が、ポリカルボジイミド樹脂粉
末、ポリカルボジイミド樹脂粉末を不活性雰囲気中で焼
成することにより得られる粉末、炭素粉末、黒鉛粉末、
セラミックス粉末から選ばれる少なくともl種以上のも
のである請求項4に記載の不浸透性炭素による被覆材の
製造方法。 - 【請求項6】 耐熱性素材が、黒鉛、セラミックス又は
金属である請求項4に記載の不浸透性炭素による被覆材
の製造方法。 - 【請求項7】 不活性雰囲気中での焼成を、500℃〜
3000℃の温度範囲内で行う請求項4に記載の不浸透
性炭素による被覆材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26577493A JPH0797286A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 不浸透性炭素による被覆材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26577493A JPH0797286A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 不浸透性炭素による被覆材及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0797286A true JPH0797286A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17421855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26577493A Pending JPH0797286A (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 不浸透性炭素による被覆材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0797286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0803485A3 (en) * | 1996-04-22 | 1998-04-29 | Nisshinbo Industries, Inc. | Process for production of silicon carbide shaped material |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP26577493A patent/JPH0797286A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0803485A3 (en) * | 1996-04-22 | 1998-04-29 | Nisshinbo Industries, Inc. | Process for production of silicon carbide shaped material |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040302 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040629 |