JPH07263366A - サセプター及びその製造方法 - Google Patents

サセプター及びその製造方法

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JPH07263366A
JPH07263366A JP3418995A JP3418995A JPH07263366A JP H07263366 A JPH07263366 A JP H07263366A JP 3418995 A JP3418995 A JP 3418995A JP 3418995 A JP3418995 A JP 3418995A JP H07263366 A JPH07263366 A JP H07263366A
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JP
Japan
Prior art keywords
susceptor
polycarbodiimide resin
present
producing
glassy carbon
Prior art date
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Pending
Application number
JP3418995A
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English (en)
Inventor
Kazuo Saito
一夫 斉藤
Takeshi Ishimatsu
毅志 石松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd filed Critical Nisshinbo Industries Inc
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Publication of JPH07263366A publication Critical patent/JPH07263366A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術における問題点を解決し、表面に気
孔が存在しないので不純物を発生することがなく、しか
も高温下での使用でもクラックを発生することのないサ
セプ夕ーを提供する。 【構成】 本発明のサセプ夕ーは、ポリカルボジイミド
樹脂に由来するガラス状炭素よりなることを特徴とする
ものであり、又、本発明のサセプ夕ーの製造方法は、ポ
リカルボジイミド樹脂或いは主としてポリカルボジイミ
ド樹脂よりなる組成物をサセプ夕ーの形状に成形し、次
いで該成形物を炭素化することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体の気相エ
ピタキシャル成長(インジウム、ガリウム、ヒ素、リン
を使用する)を行う際に用いられるサセプター及びその
製造方法に関するものであり、更に詳しくは、表面に気
孔が存在しないので不純物が発生せず、高温下での使用
でもクラックを発生することのないサセプター及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】気相エピタキシャル成長は、CVD法
hemical apor epositio
n)とも呼ばれ、半導体素子の製造工程における薄膜成
長技術の一種であり、気相の化学反応を利用して、半導
体基板上に直接に薄膜を成長させる方法をいう。
【0003】上記気相エピタキシャル成長においては、
気相成分の熱分解反応或いは高温下での水素還元反応に
より、半導体基板上へエピタキシャル的に半導体材料の
薄層を形成させるので、その際には半導体基板を加熱す
る必要があり、一般には、サセプターとしての加熱基体
上に該半導体基板を装置し、このサセプターを通じて半
導体基板を加熱する方法がとられている。
【0004】上記のようにして気相エピタキシャル成長
を行う場合、得られるエピタキシャル層の性能は前記サ
セプターの材質に支配されるので、このサセプターの材
質は極めて重要な要素であるということができる。
【0005】従来、上記サセプターの材質としては、シ
リコン、モリブデン、タングステン、黒鉛等が利用され
ていたが、これらの材料はいずれも高温における安定性
に乏しく、又、純度にも欠点があり、満足すべき材料と
はいえなかった。即ち、例えば黒鉛には気孔があるため
ガスを吸着しやすく、従って、操業時に有害なガスを放
散してしまい、又、モリブデン、タングステンは、高純
度にした場合であっても、モリブデン又はタングステン
自体が製品に悪影響を及ぼす等の欠点があったのであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、現在では、上
記サセプターの材質としてCVD法によってケイ化炭素
(SiC)の被膜を施した黒鉛材料が使用されているの
であるが、しかしながら、この黒鉛材料における基体の
黒鉛とケイ化炭素被膜との熱膨張係数に差があるため、
高温下(1300〜l700℃)で使用する場合、クラ
ックが発生し、半導体が不純物により汚染されてしまう
という難点がある。
【0007】本発明は上記従来技術の難点を解消し、表
面に気孔が存在せず、従って不純物が吸着されたり、脱
離したりすることがなく、しかも高温下での使用でもク
ラックを発生することのないサセプ夕ーを提供すること
を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用したサセプターの構成は、ポリカルボジ
イミド樹脂に由来するガラス状炭素よりなることを特徴
とするものであり、又、上記目的を達成するために本発
明が採用したサセプターの製造方法の構成は、ポリカル
ボジイミド樹脂或いは主としてポリカルボジイミド樹脂
よりなる組成物をサセプターの形状に成形し、次いで該
成形物を炭素化することを特徴とするものである。
【0009】即ち、本発明者らは、焼成炭化後の炭素含
有量が高く、旦つ、収率も高い樹脂であるポリカルボジ
イミド樹脂に注目し、この樹脂を炭素化し、ガラス状炭
素からなるサセプターとすれば、開気孔がなく、しかも
高温下での繰り返し使用でもクラックが発生しないサセ
プターが得られるのではないかという発想を得、更に研
究を続けた結果、本発明を完成した。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明において対象となるサセプターと
は、上記のように気相エピタキシャル成長において、半
導体基板上へエピタキシャル的に半導体材料の薄層を形
成させるために半導体基板を加熱する際、その上に半導
体基板を装置するために使用される加熱基体である。
【0012】本発明では、上記サセプターをポリカルボ
ジイミド樹脂に由来するガラス状炭素より形成する。
【0013】上記ポリカルボジイミド樹脂それ自体は周
知ものか、或いは、周知のものと同様にして製造するこ
とができるものであって{米国特許第2,94l,95
6号明細書;特公昭47−33279号公報;J.Or
g.Chem.,28,2069〜2075(196
3)Chemical Review l98l,vo
l.8l.No.4,6l9〜62l等参照}、例え
ば、カルボジイミド化触媒の存在下、有機ジイソシアネ
ートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応により容易に製造す
ることができる。
【0014】上記ポリカルボジイミド樹脂の製造に使用
される有機ジイソシアネートとしては、脂肪族系、脂環
式系、芳香族系、芳香−脂肪族系等のいずれのタイプも
のであってもよく、これらは単独で用いても、或いは、
2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0015】而して、本発明において使用されるポリカ
ルボジイミド樹脂には、下記式 −R−N=C=N− (但し、式中のRは有機ジイソシアネート残基を表す)
で示される少なくともl種の繰り返し単位からなる単独
重合体または共重合体が包含される。
【0016】有機ジイソシアネート残基である上記式に
おけるRとしては、中でも芳香族ジイソシアネート残基
が好適である(ここで、有機ジイソシアネート残基と
は、有機ジイソシアネート分子から2つのイソシアネー
ト基(NCO)を除いた残りの部分をいう)。このよう
なポリカルボジイミド樹脂の具体例としては、以下のも
のを挙げることができる。
【化1】
【0017】上記各式中において、nはl0〜l0,0
00の範囲内、好ましくは50〜5,000の範囲内で
あり、又、ポリカルボジイミド樹脂の末端は、モノイソ
シアネート等により封止されていてもよい。
【0018】上記ポリカルボジイミド樹脂は、溶液のま
ま或いは溶液から沈殿させた粉末として得ることがで
き、このようにして得られたポリカルボジイミド樹脂
は、液状で得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、
そのまま或いは溶媒を留去して、又、粉末として得られ
るポリカルボジイミド樹脂の場合は、そのまま或いは溶
媒に溶解して液状とした後に使用すればよい。
【0019】本発明では、上記のポリカルボジイミド樹
脂或いはポリカルボジイミド樹脂溶液により、まず、サ
セプターの形状の成形物を成形する。成形物を成形する
方法は、一般にこのような工程で使用される方法を利用
することができ、特に制限はないが、例えば射出成形、
圧縮成形、注型成形、真空成形等を挙げることができ
る。
【0020】次いで、上記のようにしてサセプターの形
状に形成された形成物を加熱し、前記ポリカルボジイミ
ド樹脂を炭素化してガラス状炭素にすることにより、目
的とする本発明のサセプターを得ることができる。この
炭素化工程は、真空中や窒素ガス中等の不活性雰囲気下
において行うことができ、その際の最終焼成温度は、好
ましくは1000℃〜3000℃である。
【0021】尚、上記炭素化工程における最終焼成温度
までの昇温速度は2℃/時間以下であることが好まし
く、あまりに早く最終焼成温度に達すると、ガラス状炭
素に開気孔が生じてしまうので好ましくない。
【0022】このように、得られた本発明のサセプター
は、ポリカルボジイミド樹脂に由来するガラス状炭素よ
りなるため、気孔を全く含んでおらず、且つ、緻密(均
質)で高温下での繰り返し使用でもクラックを生ずるこ
ともなく、炭素粉末の離脱も全くない良好なものであ
る。
【0023】次に本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0024】
【実施例】
実施例1 2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレン
ジイソシアネートの混合物(80:20)(TDI)5
4gをテトラクロロエチレン500ml中で、カルボジ
イミド化触媒(l−フェニル−3−メチルホスフォレン
オキサイド)0.l2gと共に、l20℃で4時間反応
させポリカルボジイミド樹脂溶液を得た。
【0025】この樹脂液をサセプターの形状に対応する
金型に注型し、60℃で20時間、120℃で10時間
かけて成形し、型から取り出した。その後、200℃で
10時間熱処理し、真空中にて2℃/時間の昇温速度で
2000℃まで昇温してサセプターの一例を作成した。
このものの表面には気孔は観察、測定されなかった。
【0026】得られたサセプターを小型エピタキシャル
成長装置(国際電気製)にセットし、シランガスを使用
し、次のようなプロセスにより耐久テストを行った。 1シリコンウエハーをセット 2エピタキシャル成長(l05℃、l時間) 3冷却評価 4エッチング(HClガス、1100℃、1時間) サイクル数によるサセプターの状態を以下の表1に示
す。
【0027】実施例2 実施例1において昇温速度を1℃/時間にした以外は同
様にして、その表面のに開気孔のないサセプターを作製
した。実施例1と同様にして行った耐久テストの結果を
表1に示す
【0028】比較例 黒鉛(東洋炭素株製、比重1.85)を用いたサセプタ
ーを作成し、この黒鉛サセプターにCVD法によりケイ
化炭素(SiC)膜を付け、実施例と同様の方法により
耐久テストを行った。結果を以下の表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】上記表1に示すように、本発明のサセプ
ターはポリカルボジイミド樹脂に由来するガラス状炭素
よりなるものであり、表面に気孔が存在せず、しかもケ
イ化炭素(SiC)被覆をした比較例のもののようにク
ラックが発生しないという、良質のサセプターというこ
とができるのである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカルボジイミド樹脂に由来するガラ
    ス状炭素よりなることを特徴とするサセプター。
  2. 【請求項2】 ガラス状炭素は、真空中又は不活性雰囲
    気中でポリカルボジイミド樹脂を炭素化したものである
    請求項1に記載のサセプター。
  3. 【請求項3】 表面に開気孔が存在しない請求項1に記
    載のサセプター。
  4. 【請求項4】 ポリカルボジイミド樹脂或いは主として
    ポリカルボジイミド樹脂よりなる組成物をサセプターの
    形状に成形し、次いで該成形物を炭素化することを特徴
    とするサセプターの製造方法。
  5. 【請求項5】 成形物の炭素化は、真空中又は不活性雰
    囲気中で行う請求項4に記載のサセプターの製造方法。
  6. 【請求項6】 成形物の炭素化は、1000℃〜300
    0℃の温度範囲で行う請求項5に記載のサセプターの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 炭素化温度までの昇温速度を2℃/時間
    以下とする請求項6に記載のサセプターの製造方法。
JP3418995A 1994-02-03 1995-01-31 サセプター及びその製造方法 Pending JPH07263366A (ja)

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JP6-33127 1994-02-03
JP3312794 1994-02-03
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09219438A (ja) * 1996-02-09 1997-08-19 Tera Tec:Kk サンプル支持用治具
US6932872B2 (en) * 2001-11-16 2005-08-23 Kobe Steel, Ltd. Heating apparatus using induction heating
KR100653004B1 (ko) * 2004-02-23 2006-12-01 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 2상형 유리상 탄소 부재 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6932872B2 (en) * 2001-11-16 2005-08-23 Kobe Steel, Ltd. Heating apparatus using induction heating
KR100653004B1 (ko) * 2004-02-23 2006-12-01 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 2상형 유리상 탄소 부재 및 그 제조방법

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