JP2528928B2 - 炭化けい素−窒化けい素複合膜の製造方法 - Google Patents

炭化けい素−窒化けい素複合膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は炭化けい素−窒化けい素複合膜の製造方法、
特には炭化けい素と窒化けい素が均質に分布した構造の
複合体であり、高い機械的特性を示すことからセラミッ
ク材料として有用とされる炭化けい素−窒化けい素複合
膜の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、炭化けい素膜、窒化けい素膜はいずれも高温で
の強度や硬度が高く、化学的に安定であることからセラ
ミック材料として各種分野に応用が展開されているが、
これらにはそれぞれ固有の欠点がある。
すなわち、炭化けい素はその耐熱性、耐酸化性の点か
ら高温処理用治具、発熱体への応用が行われているが、
これには耐衝撃特性、高温強度が窒化けい素より劣ると
いう不利があり、窒化けい素には炭化けい素に比較して
耐酸化性が劣るという欠点がある。
そのため、この炭化けい素、窒化けい素についてはこ
れらを複合化して総合的な高機能をもつ素材とすること
が試みられており、これについては例えば予め製造され
た炭化けい素と窒化けい素の微粉末を機械的に混合した
もの、含炭素けい素化合物を窒化させて得た炭化けい
素、窒化けい素複合粉末に助剤を加えて焼結する方法が
知られている。また、この炭化けい素−窒化けい素複合
膜の製造については炭素、窒素含有けい素化合物を熱CV
Dする方法(Journal of Materials Science16(198
1)、17〜23参照)、シラン(SiH4)、アンモニア、エ
チレンおよび水素ガスをプラズマCVDする方法(窯行協
会誌、94(1)、1986、12〜18参照)などが試みられて
いる。
しかし、この機械混合、焼結法では均質な複合体が得
られず、成形上その形状などに制限を受けるという不利
があり、また、薄膜の製造では熱CVD法やプラズマCVD法
は充分均質な複合膜が得られないためにクラックが発生
しやすく、窒化、炭化両反応の進行を均質化するにはた
とえば炭素・窒素含有けい素化合物のように高価なシラ
ンガスが必要とされる。さらに特にプラズマCVD法では
プラズマ放電であるために基材の寸法、形状に制限があ
り、大面積化も困難であるという欠点がある。
(発明の構成) 本発明はこのような不利を解決した炭化けい素−窒化
けい素複合膜の製造方法に関するものであり、これは含
炭素けい素化合物とアンモニアとを減圧熱CVD装置を用
いて、反応温度1,200〜1,250℃、反応圧力5〜10トール
で反応させて炭化けい素と窒化けい素を生成させ、これ
ら基板上に均質な炭化けい素−窒化けい素複合膜として
成形させることを特徴とするものである。
すなわち、本発明者らは炭化けい素−窒化けい素複合
膜を容易にかつ安価に得る方法について種々検討した結
果、この始発材として含炭素けい素化合物を使用し、こ
れをアンモニアと共に減圧熱CVD装置内で反応させると
含炭素けい素化合物の熱分解によって炭化けい素が生成
すると共にこれがアンモニアと反応して窒化けい素とな
り、これらが同時に基板上に析出するので炭化けい素と
窒化けい素が均質に分布した炭化けい素−窒化けい素複
合膜の得られることを見出し、こゝに使用する含炭化け
い素化合物の種類、反応条件などについての研究を進め
て本発明を完成させた。
以下にこれを詳述する。
本発明の方法で始発材とされる含炭素けい素化合物は
式RnSiX4-nで示され、Rはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などのアルキル基などのような炭素数が
1〜4の1価炭化水素基、Xはハロゲン原子でnは1〜
4の整数であるものとされるが、これは工業的にはRが
メチル基であるものとすることがよく、したがってこれ
にはCH3SiCl3、(CH32SiCl2、(CH33SiCl、(CH3
4Siで示される、特にはオルガノシロキサン製造時の副
産物として取得されることから工業的に安価に入手する
ことができるメチルトリクロロシラン(CH3SiCl3)が経
済的に有利なものとされる。
また、本発明の方法を実施するために使用される減圧
熱CVD装置は公知のものでよく、このものは第1図に示
したようなものとすればよい。この第1図に示した減圧
熱CVD装置はアルミナ製の反応管1が管状炉2によって
加熱されるようになっており、この中には炭化けい素−
窒化けい素複合膜を析出させる基板3が設置されてい
る。この基板3は例えば耐熱性にすぐれており、始発材
としての含炭素けい素化合物、生成した炭化けい素、窒
化けい素とも反応しない化学的に不活性なものとするこ
とが必要とされるので、アルミナ、黒鉛、シリコンなど
で作られたものとすればよいが、通常はグラファイトな
どの炭素製品とすればよく、この大きさは目的とする炭
化けい素−窒化けい素複合膜の大きさに合わせておけば
よい。また、この反応器1には炉内を減圧するための減
圧ポンプ4と、この反応器1内に反応ガスとしてのアン
モニアガスを送入するためのガスパイプライン5、含炭
素けい素化合物を送入するためのガスパイプライン6が
設けられているが、含炭素けい素化合物は液状のものを
蒸発器7に貯えておき、ガスパイプライン6から送入さ
れるキャリヤーガスのバブリングでガス化させて送入し
てもよく、この2種のガスは予め混合して反応器1に送
入してもよいのでこのパイプラインにはバルブ8、9が
備えつけられている。
この反応装置を使用して含炭素けい素化合物をアンモ
ニアとを反応させるには、まず減圧ポンプ4によって反
応器1内を所定の圧力にまず減圧してから管状炉2を用
いて炉内を所定温度にまで加熱し、ついでガスパイプラ
イン5、6からアンモニアガスと含炭素けい素化合物と
を所定の割合で炉内に送入して炉内で反応させればよ
い。この場合のアンモニアガスと含炭素けい素化合物と
の混合比は目的とする炭化けい素−窒化けい素複合膜に
おける炭化けい素と窒素けい素との混合比によって定め
ればよいが、例えばアンモニアとメチルトリクロロシラ
ンを1:1の容量比で混入すれば炭化けい素と窒化けい素
とを1:1とすることができる。この反応は通常は5〜10
トール、1,200〜1,250℃として30〜60分間反応させれば
よく、これによれば含炭素けい素化合物の熱分解によっ
て炭化けい素が生成され、この炭化けい素が同一または
近傍の反応場においてアンモニアガスと反応して窒化け
い素となり、この炭化けい素と窒化けい素が同時に基板
3の上に析出するので目的とする炭化けい素−窒化けい
素複合膜をこの基板上に得ることができる。
(発明の効果) 本発明の方法は5〜10トールの反応圧力、1,200〜1,2
50℃の反応温度に保持された減圧熱CVD装置内に含炭素
けい素化合物とアンモニアガスとを送入するだけでよ
く、この含炭素けい素化合物も工業的に入手が容易なメ
チルトリクロロシランでよいので、容易にしかも安価に
目的とする炭化けい素−窒素けい素複合膜を得ることが
できるし、このようにして得られた炭化けい素−窒化け
い素複合膜はけい素原子の炭化反応、窒化反応が殆ど同
時に複合、交錯した状態で進行し、炭化けい素と窒化け
い素を分子レベルで複合化することができるので、従来
法にくらべてはるかに均質なものとすることができ、し
たがってこれは炭化けい素と窒化けい素の両特性をもっ
たセラミック材料として各方面に利用することができる
という有用性をもつものになる。
(実施例) つぎに本発明の方法による実施例をあげる。
実施例1 内径70mm、長さ1,500mmのアルミナ管を反応管とする
第1図に示したような減圧熱CVD装置を使用し、この反
応管1の中央部に30×150×5mmのグラファイト製基板3
を設置した。
ついで、真空ポンプ4を用いて反応管内を3ミリトー
ルにまで減圧してから管状炉2を使用して炉内を1,250
℃にまで加熱したのち、この反応器1の中にガスパイプ
ライン5からアンモニアガスも毎分200ml送入すると共
に、ガスパイプライン6にキャリヤーガスとしての窒素
ガスを毎分2,000ml宛、約25℃に保持されており、メチ
ルトリクロロシランを貯留している蒸発器7に送入して
メチルトリクロロシランを毎分200ml反応器1中に送入
するようにした。
つぎに反応器1内の圧力を排気系バルブを調節して10
トールに維持して60分間反応させたところ、メチルトリ
クロロシランの熱分解で炭化けい素が生成され、これが
直ちにアンモニアと反応して窒化けい素となり、これら
がグラファイト製基体に堆積されて100μmの厚さで炭
化けい素−窒化けい素複合膜が成形された。
このようにして得られた炭化けい素−窒化けい素複合
膜は緻密質の平滑表面を有しており、ビッカース硬度は
炭化けい素と窒化けい素の中間値であるHv=2,000を示
し、X線回折分析では炭化けい素と窒化けい素の両方の
回折ピークを示した。また、このものは走査電子顕微鏡
で観察したところ、組織は均質で粒界にはピンホールが
認められず、耐薬品性もフッ硝酸に侵食されないもので
あることが確認された。
なお、この炭化けい素−窒化けい素複合膜を基板に付
着したまゝ1,000℃に加熱したのち室温にまで大気中で
急冷するサイクル試験を行ない、膜剥離の出現する回数
をしらべたところ、このものは65回という結果を示し、
相当の熱衝撃に対する耐久性をもつということが確認さ
れた。
実施例2 実施例1と同じ反応装置を使用し、炉内の加熱温度を
1,100℃、反応ガスの送入をアンモニアガス毎分100ml、
蒸発器に貯留した含炭素けい素化合物をテトラメチルシ
ラン〔(CH34Si〕とし、こゝに送入する窒素ガスを毎
分2,000mlとしてアンモニアとテトラメチルシランの流
量比を1:2となるようにしたほかは実施例1と同様に処
理したところ、この場合にもグラファイト製基板3上に
厚さ100μmの炭化けい素−窒化けい素複合膜が得ら
れ、このものは緻密質な平滑表面を有しており、X線回
折分析では炭化けい素と窒化けい素の両方の回析ピーク
を示した。
なお、このものについて実施例1と同様の急冷サイク
ル試験を行なったところ、膜剥離の出現を示す回数は30
回であった。
比較例 実施例1と同じ反応装置を使用し、炉内を3ミリトー
ルに減圧後1,500℃に加熱し、ガスパイプライン5から
アンモニアガスを毎分200ml、ガスパイプライン6から
キャリヤーガスとして予じめ混合された水素とプロパン
との混合ガスを毎分2,000ml流し、蒸発器7に入れられ
ている四塩化けい素(SiCl4)を気化させて、アンモニ
ア:四塩化けい素:プロパンが3:6:1となるようにして
これを反応器1に送入し、60分反応させたところ基板3
の上に厚さ100μmの皮膜が形成された。
つぎにこの形成皮膜についてしらべたところ、これは
X線回折分析において炭化けい素と窒化けい素の両方の
ピークがみられたが、この膜表面には多数のクラックが
観察され、このクラックは炭化けい素と窒化けい素との
両相の結晶粒界に集中しており、これはまた表面が凹凸
があるために硬度を正確に計測することができなかっ
た。
また、このものについて実施例1と同じ方法でその急
冷サイクル試験を行なったところ、その膜剥離の出現を
示す回数は8回であり、はるかに熱衝撃に対する耐久性
のわるいことが判った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に使用される減圧熱CVD装置の縦
断面図を示したものである。 1……反応器、2……管状炉、3……基板、 4……減圧ポンプ、5、6……ガスパイプライン、 7……蒸発器、8、9……バルブ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼田 郁男 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社シリコーン電子材料技 術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−178532(JP,A) 特開 昭61−283110(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含炭素けい素化合物とアンモニアとを減圧
    熱CVD反応装置を用いて、反応温度1,200〜1,250℃、反
    応圧力5〜10トールの条件で反応させて、炭化けい素と
    窒化けい素とを生成させ、基板上に炭化けい素−窒化け
    い素複合膜を形成させることを特徴とする炭化けい素−
    窒化けい素複合膜の製造方法。
  2. 【請求項2】含炭素けい素化合物がメチルトリクロロシ
    ラン[CH3SiCl3]である請求項1に記載の炭化けい素−
    窒化けい素複合膜の製造方法。
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JPS61283110A (ja) * 1985-06-10 1986-12-13 Canon Inc 堆積膜形成法
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