JPH0796220B2 - 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法 - Google Patents

鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法

Info

Publication number
JPH0796220B2
JPH0796220B2 JP14217993A JP14217993A JPH0796220B2 JP H0796220 B2 JPH0796220 B2 JP H0796220B2 JP 14217993 A JP14217993 A JP 14217993A JP 14217993 A JP14217993 A JP 14217993A JP H0796220 B2 JPH0796220 B2 JP H0796220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
specific gravity
mixture
ground
steel fibers
consolidation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14217993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH071438A (ja
Inventor
三郎 高嶋
重夫 渡辺
Original Assignee
成幸工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 成幸工業株式会社 filed Critical 成幸工業株式会社
Priority to JP14217993A priority Critical patent/JPH0796220B2/ja
Publication of JPH071438A publication Critical patent/JPH071438A/ja
Publication of JPH0796220B2 publication Critical patent/JPH0796220B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木、建築用の材料と
して用いられる鋼繊維と固結用液状物との混合物に関
し、更に、この鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造
方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤
への鋼繊維入り造成物の造成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、鋼繊維をコンクリートに混入
して土木建築用の材料として用いることが行われてい
る。例えば、実開平2ー97426号公報においては、
場所打ちコンクリート杭を形成する際に繊維入りコンク
リートを掘削孔に入れる方法が提案されている。
【0003】ところで、上記実開平2ー97426号公
報に示された従来例における鋼繊維入りコンクリート
は、流動性を有する生コンクリート内に鋼繊維が入って
いるのであるが、鋼繊維は比重が約7.8と砂利や砂等
の骨材に比べてはるかに大きく、このため、混合プラン
トにおいてセメント、砂、砂利、水等を混合して生コン
クリートを製造する際に上記高比重の鋼繊維を混入して
混合する際、比重の重たい鋼繊維が下に沈下して均一に
分散せず、この鋼繊維入生コンクリートを地上の混合プ
ラントで混合製造した後にホースで移送し、地盤に形成
した孔に充填して鋼繊維入りコンクリート製の柱状体を
地中に形成しても柱状体の上下に鋼繊維が均一に分散せ
ず、目的とする強度を発現できない恐れがある。
【0004】また、セメントミルクを地上の混合プラン
トで製造する際に鋼繊維を混合して鋼繊維とセメントミ
ルクの混合物を地中に注入して山止め壁、止水壁、基
礎、地下ダム、地盤改良等を行うことが考えられるが、
この場合は上記生コンクリートに比べてセメントミルク
は流動性に富み且つセメントミルクの比重も1.2程度
と低いので、いっそう地上の混合プラントでセメントミ
ルクを製造する際に鋼繊維を混入する場合比重の重い鋼
繊維が下に沈下し、この鋼繊維入りセメントミルクは鋼
繊維が均一に分散したものとならないという問題があ
る。
【0005】したがって、この地上で混合した鋼繊維入
りセメントミルクを地中に注入しても所期の強度を発現
できないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来例
の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とす
るところは、鋼繊維と固結用液状物とがほぼ均一に混合
された鋼繊維と固結用液状物との混合物とその製造方法
を提供することを第1の目的とし、併せて、鋼繊維と固
結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成
物の造成方法を提供することを第2の目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決して本発明の目的を達成するため、本発明の鋼繊維と
固結用液状物との混合物は、鋼繊維1を比重を軽くする
手段により実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固
結用液状物2と混合して成ることを特徴とするものであ
る。
【0008】そして、鋼繊維1を気体20を入れた皮膜
3により被覆して低比重化することが好ましい。また上
記皮膜3が水溶性樹脂により形成され、一定時間水に接
触すると溶解するものであることが好ましい。更に、鋼
繊維1を気泡8入り固結用液状物2で囲包して低比重化
することも好ましい。
【0009】また、本発明の鋼繊維と固結用液状物との
混合物の製造方法は、鋼繊維1を比重を軽くする手段に
より実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固結用液
状物2と混合することを特徴とするものである。また、
鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊
維入り造成物の造成方法は、地盤9中に鋼繊維1入り柱
体を造成するに当たり、鋼繊維1を比重を軽くする手段
により実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固結用
液状物2に混合した混合物4を地中に注入して地中の土
砂と混合して造成物を形成することを特徴とするもので
ある。
【0010】また、地盤9中に鋼繊維1入り造成物を造
成するに当たり、鋼繊維1を比重を軽くする手段により
実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固結用液状物
2に混合した混合物4を地中に注入して造成物5を形成
することも好ましい。また、地盤9中に鋼繊維1入り造
成物5を造成するに当たり、鋼繊維1を比重を軽くする
手段により実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固
結用液状物2に混合した混合物4を地中に形成した孔7
に充填して造成物5を形成することも好ましい。
【0011】そして、地盤9中に鋼繊維1入り造成物5
を造成するに当たり、鋼繊維1を気体20を入れた皮膜
3により被覆して低比重化したものを地中において攪拌
手段6により攪拌する際に皮膜3を破るようにしたり、
鋼繊維1を気体20を入れた水溶性樹脂よりなる皮膜3
により被覆して低比重化したものを地中において溶解さ
せるようにしたりすることが好ましい。
【0012】
【作用】しかして、上記の構成の本発明によれば、鋼繊
維1を比重を軽くする手段により実際の鋼繊維1の比重
よりも低比重化して固結用液状物2と混合してあること
で、固結用液状物2と鋼繊維1とが均一に混合された鋼
繊維1と固結用液状物2との混合物4とすることができ
る。
【0013】また、鋼繊維1を気体20を入れた皮膜3
により被覆して低比重化することで簡単な構成で鋼繊維
1を低比重化することができる。この場合、皮膜3が水
溶性樹脂により形成され、一定時間水に接触すると溶解
するものであると、一定時間経過後に鋼繊維1から皮膜
3を除去できることになる。また、鋼繊維1を気泡8入
り固結用液状物2で囲包して低比重化することによって
も簡単に鋼繊維1を低比重化することができる。
【0014】そして、このように鋼繊維1を比重を軽く
する手段により実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化し
て固結用液状物2と鋼繊維1とが均一に混合された鋼繊
維1と固結用液状物2とを混合した混合物4を用いて地
盤9中に鋼繊維1入り造成物5を造成するに当たり、該
鋼繊維1が固結用液状物2に均一に分散するように混合
した混合物4を地中に注入して地中の土砂と混合して造
成物5を形成したり、混合物4を地中に注入して造成物
5を形成したり、あるいは、混合物4を地中に形成した
孔7に充填して造成物5を形成することで、鋼繊維1が
均一に分散した曲げ強度、耐久性等の優れた山止め壁、
止水壁、基礎、地下ダム、地盤改良等の地下の造成物5
を構成できることになる。
【0015】ここで、鋼繊維1を気体20を入れた皮膜
3により被覆して低比重化したものを地中において攪拌
手段6により攪拌する際に皮膜3を破るようにすると、
地中に注入した混合物4に均一に分散した鋼繊維1の皮
膜3を簡単に破って気体20が除去され、鋼繊維1と固
結用液状物2とが一体化するものであり、また、鋼繊維
1を気体20を入れた水溶性樹脂よりなる皮膜3により
被覆して低比重化したものを地中において溶解させるよ
うにすると、地中において鋼繊維1と固結用液状物2と
が一体化するものである。
【0016】
【実施例】本発明を以下添付図面に示す実施例に基づい
て詳述する。地上の混合プラントに固結用液状物2の材
料を投入して混合することで固結用液状物2を製造する
するようになっているが、本発明においては、混合プラ
ントにより固結用液状物2を製造する際に鋼繊維1を入
れて混合して鋼繊維1と固結用液状物2との混合物4を
得るようになっている。ここで、固結用液状物2として
は、例えばセメントミルクを主成分とするもの、生コン
クリート等が使用されるが、時間が経過すると固結する
液状物を主成分とするものであれば他のものであっても
よい。そして、本発明は、上記固結用液状物2と混合す
る鋼繊維1として比重を軽くする手段により実際の鋼繊
維1の比重よりも低比重化したものを用いて混合物4と
した点に特徴がある。つまり、混合プラントにより固結
用液状物2を製造するには、固結用液状物2の材料を投
入して攪拌混合するのであるが、この際、鋼繊維1を投
入して攪拌混合すると、固結用液状物2が例えばセメン
トミルクの場合には比重が1.2前後であるのに対して
鋼繊維1は比重が約7.8であるため、セメントミルク
が一定の粘性を有しているとはいえ混合プラント内にお
いて鋼繊維1が沈下する傾向にあって、鋼繊維1が均一
に固結用液状物2であるセメントミルク内に分散されな
いことになる。このため、本発明においては、鋼繊維1
を比重を軽くする手段によりできるだけ固結用液状物2
の比重に近づけるように低比重化して鋼繊維1が均一に
固結用液状物2内に分散されるようにしたのである。
【0017】鋼繊維1としては、長さが数センチ(例え
ば3〜6cm)、直径が0.3〜1.5mm程度のもの
が用いられ、必要に応じて繊維の端部を屈曲して屈曲部
を形成してもよい。勿論、長さや直径や形状は上記のも
ののみに限定されるものではない。この鋼繊維1を低比
重化するには例えば、図1、図2に示すように鋼繊維1
を空気や炭酸ガス等の気体20を入れた皮膜3により被
覆して低比重化するものである。この皮膜3は合成樹脂
により形成されるが、皮膜3を形成するための樹脂とし
ては水溶性樹脂の場合と、非水溶性樹脂の場合とがあ
る。鋼繊維1を低比重化する他の例としては、固結用液
状物2として気泡8入り固結用液状物を用いるものであ
る。例えば、混合プラントに固結用液状物2の材料を入
れて攪拌混合し、これに気泡剤によりあらかじめ作成し
た気泡8を入れて混合し、更に、鋼繊維1を入れて混合
する(ここで、気泡8と鋼繊維1とを同時に入れて混合
することも可能)ことで、気泡8は固定粒子に付着しや
すい性質を有しているので図3、図4に示すように鋼繊
維1に付着し、この結果気泡8が付着した鋼繊維1は低
比重化されることになる。
【0018】上記のように鋼繊維1を比重を軽くする手
段によりできるだけ固結用液状物2の比重に近づけるよ
うに低比重化して固結用液状物2に混合することで鋼繊
維1を固結用液状物2に均一に分散した混合物4は土
木、建築用の材料として利用されるものである。以下、
上記混合物4を用いて地盤9中に鋼繊維1入り造成物5
を造成する例に付き説明する。
【0019】図5には上記混合物4を用いて地盤9中に
鋼繊維1入り造成物5を造成する一例の概略構成図が示
してある。図5において10は地上に設置した混合プラ
ント、11は混合攪拌装置であり、単軸又は多軸の管よ
りなる回転軸12の下端にビット13を設けると共に回
転軸12に翼やスクリュー等の攪拌手段6を設け、ビッ
ト13又は回転軸12に噴出口14が設けてあり、混合
プラント10からポンプ(図示せず)を介して供給管1
5、回転軸12を通じて供給される混合物4を噴出口1
4から噴出するようになっている。そして、回転軸12
を回転してビット13により地盤9を掘削すると共に噴
出口14から混合プラント10により製造した混合物4
(つまり鋼繊維1を比重を軽くする手段により実際の鋼
繊維1の比重よりも低比重化して固結用液状物2に均一
に混合した混合物4)を注入して、該混合物4と掘削土
砂とを攪拌手段6により攪拌混合するものであり、この
ようにして地中に鋼繊維1と固結用液状物2と掘削土砂
とが混合した柱状をした造成物5が造成される。ここ
で、混合プラント10で鋼繊維1を比重を軽くする手段
によりできるだけ固結用液状物2の比重に近づけるよう
に低比重化して固結用液状物2に混合してあることで、
混合プラント10で均一に分散するように混合された状
態で、混合プラント10内で滞留していても混合プラン
ト10の底に沈下せず、したがって、混合プラント10
から供給される混合物4には均一に鋼繊維1が混合され
ており、この鋼繊維1を均一に混合した混合物4と掘削
土砂とを攪拌混合することで、均一に鋼繊維1が存在す
るソイルと固結用液状物との混合により形成された造成
物5(例えば鋼繊維1入りソイルセメント造成物)が形
成されることになる。そして、鋼繊維1が気体20を入
れた皮膜3により覆ってある場合には攪拌手段6により
地中で攪拌する際に、掘削土砂と衝突しながら攪拌手段
6により攪拌されることで皮膜3が土砂の粒子のエッジ
等により破れて気体20が除去され、鋼繊維1が直接固
結用液状物2や土砂と接触して固結用液状物2が硬化す
ることで固結用液状物2及び土砂と一体化するものであ
る。また、皮膜3が水溶性樹脂製の場合、固結用液状物
2と攪拌混合することで、皮膜3が水と接触し、その後
一定時間経過すると(つまり、固結用液状物2と攪拌混
合された後、地中に噴射され、その間一定の時間が経過
すると)、地中において皮膜3が溶解して気体20が除
去され、鋼繊維1が直接固結用液状物2や土砂と接触し
て固結用液状物2が硬化することで固結用液状物2及び
土砂と一体化するものである。このように皮膜3を水溶
性樹脂により形成した場合には地中で皮膜3を溶解させ
ることができるので攪拌手段6を設けない場合でも有効
である。勿論、攪拌手段6を併用すると、攪拌手段6で
攪拌することで地中において土砂の粒子と衝突して皮膜
3が破れることになり、両者の協働により皮膜3の除去
がより効果的に行えることになる。ところで、地中にお
いて上記のように皮膜3を破ったり、溶解させたりして
皮膜3内に封入していた気体20を除去すると鋼繊維1
の比重が本来の高比重に戻るが、この場合、混合プラン
ト10で混合する場合と異なり、地中において固結用液
状物2と鋼繊維1との混合物4は更に土砂と混合されて
粘性が高くなり、また固形物である土砂が抵抗となり、
更に、混合プラント10での混合から時間が経過するこ
とで固結用液状物2自体の粘性も高くなるといった諸理
由により高比重の鋼繊維1が地中において下方に沈下し
にくく、結果的に上下方向に均一に鋼繊維1が混入され
て目的とする曲げ強度、耐久性を備えた地下の造成物5
を形成することができる。上記のようにして鋼繊維1入
りのソイルセメントのような鋼繊維1入りの造成物5を
構成するのであるが、上記鋼繊維1入りの造成物5は柱
又は柱が横方向に複数一部重複して重なった柱状物を一
回の掘削で形成するが、上記柱状のもの単体、あるいは
柱状のものを連続して形成することで地盤中に山止め
壁、止水壁、基礎、地下ダム、地盤改良体を形成するも
のである。そして、このようにして形成された山止め
壁、止水壁、基礎、地下ダム、地盤改良体は鋼繊維1が
均一に混入してあることで、曲げ強度、耐久性を向上さ
せることができる。なお、上記鋼繊維1入りの造成物5
に更にH鋼のような鋼材や鉄筋等の構造用芯材を埋入し
てもよい。
【0020】次に、他の実施例につき説明する。上記実
施例においては、地盤9に鋼繊維1入りの造成物5を造
成するに当たり、地盤9を掘削しながら鋼繊維1を比重
を軽くする手段により実際の鋼繊維1の比重よりも低比
重化して固結用液状物2に均一に混合した混合物4を噴
射し、この混合物4と掘削土砂とを攪拌混合して地下に
造成物5を造成する例につき説明したが、本実施例にお
いては、鋼繊維1を比重を軽くする手段により実際の鋼
繊維1の比重よりも低比重化して固結用液状物2に混合
した混合物4を地中に注入して造成物5を形成するよう
にしている。このものは軟弱地盤の改良などに適してお
り、図6のように注入管21を地中に挿入して、地上に
設置した混合プラント10により製造した混合物4(つ
まり鋼繊維1を比重を軽くする手段により実際の鋼繊維
1の比重よりも低比重化して固結用液状物2に均一に混
合した混合物4)を注入管21から地中に注入して地盤
改良された造成物5を形成するのである。注入管21で
注入する場合には、注入管21を挿入している時や引き
上げている時に同時に混合物4を噴出することで、上下
方向にわたって混合物4が注入できて上下方向にわたっ
て鋼繊維1と固結溶液状物2とが均一に存在する造成物
5を形成できるものであり、上下方向の一部を特に強調
して地盤改良したい場合には地中に挿入した注入管21
を目的の深さで停止した状態で混合物4を注入するとよ
い。また、他の例としては、図5に示す攪拌混合装置1
1において、ビット13を設けることなく、回転軸12
を地中に挿入しながら噴出口14から混合物4を噴出す
ると共に攪拌手段6により攪拌するようにしたものであ
る。もちろん、この実施例においても、鋼繊維1入りの
造成物5は柱又は柱が横方向に複数一部重複して重なっ
た柱状物を一回の掘削で形成した単体のもの、あるいは
上記単体が連続したもののいずれであってもよい。
【0021】次に、図7に基づいて本発明の更に他の実
施例につき説明する。この実施例においては、地盤9に
任意の手段で孔7を形成し、この孔7に地上に設置した
混合プラント10により製造した混合物4(つまり鋼繊
維1を比重を軽くする手段により実際の鋼繊維1の比重
よりも低比重化して固結用液状物2に均一に混合した混
合物4)を孔7に充填するようにした例である。この実
施例においては、孔7内に混合物4のみが充填されるこ
とになる。そして、この実施例では、はじめに孔7を掘
削する際に孔7の周壁が崩壊するのを防止するためベン
トナイト等の充填物を充填しておき、この充填物と上記
混合物4とを置換するようにしてもよい。また、固結用
液状物2としては、セメントを主成分とするソイルセメ
ント系のものだけでなく、この実施例においては生コン
クリートであってもよく、生コンクリートを用いた場合
には形成される造成物5は鋼繊維1が均一に充填された
コンクリート製となる。もちろん、この実施例において
も、鋼繊維1入りの造成物5は柱又は柱が横方向に複数
一部重複して重なった柱状物を一回の掘削で形成した単
体のもの、あるいは上記単体が連続したもののいずれで
あってもよい。
【0022】なお、鋼繊維1を低比重化するために気体
20を封入した皮膜3により被覆する実施例において、
皮膜3に封入される気体20として炭酸ガスを用いた場
合には、混合物4を地中に注入後に皮膜3が破れたり、
溶解したりすることで炭酸ガスが放出され、炭酸ガスが
セメントミルクのような固結用液状物2のセメント成分
と水との反応に作用して早硬化に寄与することになる。
また、気体20は固結用液状物2よりも周辺地盤やある
いは土砂に先行浸透し、この気体である炭酸ガスの先行
浸透に続いてセメントと水との混合液が浸透して、この
ことにより周辺地盤の地盤改良をしたり、土砂との混合
が確実となる。
【0023】ところで、上記実施例では鋼繊維1を気体
20を入れた皮膜3により被覆して低比重化したものを
用いた例を示したが、鋼繊維1を気泡8入り固結用液状
物2で囲包して低比重化するものを用いてもよい。この
場合には、図5、図6、図7等により形成される地下の
造成物5は鋼繊維1が均一に混入され且つ気泡8により
軽量化された造成物5が得られる。
【0024】なお、本発明の鋼繊維1を比重を軽くする
手段により実際の鋼繊維1の比重よりも低比重化して固
結用液状物2と混合することで、固結用液状物2と鋼繊
維1とが均一に混合された鋼繊維1と固結用液状物2と
の混合物4は、上記のように地下の造成物5を形成する
ための材料として用いるだけでなく、地上における土
木、建築の造成物用の材料として用いることができるの
はもちろんである。
【0025】
【発明の効果】本発明にあっては、上述のように、鋼繊
維を比重を軽くする手段により実際の鋼繊維の比重より
も低比重化して固結用液状物と混合したので、固結用液
状物と鋼繊維とが均一に混合された鋼繊維と固結用液状
物との混合物とすることができ、この結果、土木、建築
用の材料として用いても鋼繊維が均一に分散した状態で
施工できて均一な強度を発現できるものである。
【0026】また、鋼繊維を気体を入れた皮膜により被
覆して低比重化することで、簡単な構成で鋼繊維を低比
重化することができるものである。また、皮膜が水溶性
樹脂により形成され、一定時間水に接触すると溶解する
ものであると、低比重化することで均一に分散した鋼繊
維の皮膜を混合後水に接触した状態で一定時間経過する
ことで自然に溶解させることができ、施工した状態では
皮膜が溶解した状態とすることができるという利点があ
る。
【0027】また、鋼繊維を気泡入り固結用液状物で囲
包して低比重化することで、より簡単に鋼繊維の低比重
化がはかれるものである。また、鋼繊維を比重を軽くす
る手段により実際の鋼繊維の比重よりも低比重化して固
結用液状物と混合して混合物を製造するものにおいては
鋼繊維が均一に分散混合された混合物を簡単に製造する
ことができるものである。
【0028】また、地盤中に鋼繊維入り造成物を造成す
るに当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の
鋼繊維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合し
た混合物を地中に注入して地中の土砂と混合して地中に
造成物を形成するものにおいては、地盤中に鋼繊維が均
一に存在する固結用液状物と土砂とが混合された造成物
を地盤中に造成することができるものであり、このよう
にして得られた地下の造成物は従来の固結溶液と土砂と
を混合して形成される造成物に比べて鋼繊維が均一に存
在することで曲げ強度、耐久性を向上させることができ
るものである。
【0029】また、地盤中に鋼繊維入り造成物を造成す
るに当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の
鋼繊維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合し
た混合物を地中に注入して地中に造成物を形成するもの
においては、地盤中に鋼繊維が均一に分散された固結用
液状物が注入された地盤改良された造成物を簡単に造成
することができるものであり、このようにして得られた
地下の造成物は従来の固結溶液のみを地中に注入して形
成される地盤改良された造成物に比べて鋼繊維が均一に
存在することで曲げ強度、耐久性を向上させることがで
きるものである。
【0030】また、地盤中に鋼繊維入り造成物を造成す
るに当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の
鋼繊維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合し
た混合物を地中に形成した孔に充填して地中に造成物を
形成するものにおいては、鋼繊維が均一に存在する固結
用液状物が孔に充填され、孔に固結用液状物のみを充填
するものに比べて地中に曲げ強度や耐久性に優れた造成
物を形成できるものである。
【0031】また、鋼繊維を気体を入れた皮膜により被
覆して低比重化したものを地中において攪拌手段により
攪拌する際に皮膜を破るものにおいては、攪拌手段によ
り地中で攪拌する際に、掘削土砂と衝突しながら攪拌手
段により攪拌されることで皮膜が土砂の粒子のエッジ等
により破れて気体が除去され、鋼繊維が直接固結用液状
物と接触して一体化するものであり、皮膜を用いたにも
かかわらず施工後には高強度を発現できるものである。
【0032】また、皮膜が水溶性樹脂製のものにおいて
は、施工後一定の時間が経過すると、地中において皮膜
が溶解して気体が除去され、鋼繊維が直接固結用液状物
と接触して一体化するものであり、皮膜を用いたにもか
かわらず施工後には高強度を発現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における低比重化した鋼繊維
と固結用液状物との混合物の混合状態を示す説明図であ
る。
【図2】同上に用いる低比重化した鋼繊維の拡大断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例における低比重化した鋼繊
維と固結用液状物との混合物の混合状態を示す説明図で
ある。
【図4】同上に用いる低比重化した鋼繊維の拡大断面図
である。
【図5】本発明の鋼繊維を混入した混合物を用いた地下
の造成物の造成例を示す概略構成図である。
【図6】同上の鋼繊維を混入した混合物を用いた地下の
造成物の他の造成例を示す概略構成図である。
【図7】同上の鋼繊維を混入した混合物を用いた地下の
造成物の更に他の造成例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 鋼繊維 2 固結用液状物 3 皮膜 4 混合物 5 造成物 6 攪拌手段 7 孔 8 気泡 9 地盤 20 気体

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼繊維を比重を軽くする手段により実際
    の鋼繊維の比重よりも低比重化して固結用液状物と混合
    して成ることを特徴とする鋼繊維と固結用液状物との混
    合物。
  2. 【請求項2】 鋼繊維を気体を入れた皮膜により被覆し
    て低比重化したことを特徴とする請求項1記載の鋼繊維
    と固結用液状物との混合物。
  3. 【請求項3】 皮膜が水溶性樹脂により形成され、一定
    時間水に接触すると溶解するものであることを特徴とす
    る請求項2記載の鋼繊維と固結用液状物との混合物。
  4. 【請求項4】 鋼繊維を気泡入り固結用液状物で囲包し
    て低比重化したことを特徴とする請求項1記載の鋼繊維
    と固結用液状物との混合物。
  5. 【請求項5】 鋼繊維を比重を軽くする手段により実際
    の鋼繊維の比重よりも低比重化して固結用液状物と混合
    することを特徴とする鋼繊維と固結用液状物との混合物
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 地盤中に鋼繊維入り造成物を造成するに
    当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の鋼繊
    維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合した混
    合物を地中に注入して地中の土砂と混合して地中に造成
    物を形成することを特徴とする鋼繊維と固結用液状物と
    の混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方
    法。
  7. 【請求項7】 地盤中に鋼繊維入り造成物を造成するに
    当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の鋼繊
    維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合した混
    合物を地中に注入して地中に造成物を形成することを特
    徴とする鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤
    への鋼繊維入り造成物の造成方法。
  8. 【請求項8】 地盤中に鋼繊維入り造成物を造成するに
    当たり、鋼繊維を比重を軽くする手段により実際の鋼繊
    維の比重よりも低比重化して固結用液状物に混合した混
    合物を地中に形成した孔に充填して地中に造成物を形成
    することを特徴とする鋼繊維と固結用液状物との混合物
    を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法。
  9. 【請求項9】 鋼繊維を気体を入れた皮膜により被覆し
    て低比重化したものを地中において攪拌手段により攪拌
    する際に皮膜を破ることを特徴とする請求項6又は請求
    項7又は請求項8記載の鋼繊維と固結用液状物との混合
    物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法。
  10. 【請求項10】 鋼繊維を気体を入れた水溶性樹脂より
    なる皮膜により被覆して低比重化したものを地中におい
    て溶解させることを特徴とする請求項6又は請求項7又
    は請求項8記載の鋼繊維と固結用液状物との混合物を用
    いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法。
JP14217993A 1993-06-14 1993-06-14 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法 Expired - Lifetime JPH0796220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14217993A JPH0796220B2 (ja) 1993-06-14 1993-06-14 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14217993A JPH0796220B2 (ja) 1993-06-14 1993-06-14 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH071438A JPH071438A (ja) 1995-01-06
JPH0796220B2 true JPH0796220B2 (ja) 1995-10-18

Family

ID=15309211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14217993A Expired - Lifetime JPH0796220B2 (ja) 1993-06-14 1993-06-14 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0796220B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003227130A (ja) * 2001-11-30 2003-08-15 Yamax Corp 軟弱地盤の地盤改良硬化性流体、及び、それに混入する補強体、並びに、地盤改良硬化性流体による軟弱地盤の地盤改良工法
US7321726B2 (en) 2003-12-26 2008-01-22 Kyocera Corporation Camera module and portable terminal equipped with the camera module
JP4465202B2 (ja) 2004-02-06 2010-05-19 Hoya株式会社 モータの制振取付構造
JP7128794B2 (ja) * 2019-11-21 2022-08-31 健之 藤井 杭施工方法、及び、杭

Also Published As

Publication number Publication date
JPH071438A (ja) 1995-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0796220B2 (ja) 鋼繊維と固結用液状物との混合物及び鋼繊維と固結用液状物との混合物の製造方法及び鋼繊維と固結用液状物との混合物を用いた地盤への鋼繊維入り造成物の造成方法
JP6871714B2 (ja) 橋台背面盛土の補強工法
JP2001355233A (ja) 混合攪拌による場所打ち杭の造成方法
JP6847176B1 (ja) 杭施工方法
KR100974075B1 (ko) 터널공사 등에서의 경화재 수평 고속분사 교반공법 및 그에사용되는 자동스토퍼 장치
JPH1025734A (ja) 既設構造物の支持杭補強構造とその補強方法
JP3901585B2 (ja) 補強構造体構築方法
JP2001336144A (ja) 筒状鋼材入り二重構造固化杭及びその造成方法
JP3007940B2 (ja) 軟弱地盤上打設軽量地盤及びその構築方法
JP4471510B2 (ja) 鋼管ソイルセメント杭、その施工方法および施工装置
JP3890427B2 (ja) 地盤改良における改良柱築造工法
JP2879386B2 (ja) 地盤の改良または強化工法
JPH0558086B2 (ja)
JPH02140323A (ja) ソイルセメント合成杭の造成方法
JP2004257210A (ja) 噴射攪拌工法
JPH05255925A (ja) 地盤の改良または強化工法
JP2023171016A (ja) 既存杭の引抜き工法
JP2879385B2 (ja) 地盤の改良または強化工法
JP2006183319A (ja) 既製杭の施工方法
JP2004353310A (ja) 多量の石炭灰を含む混練物による地盤改良工法
JPH0449314A (ja) ソイルセメント系工法
JPS62244914A (ja) 地盤改良工法及びその装置
JP2001295258A (ja) 締め固め工法
JPS589207B2 (ja) チチユウコウカブツタイノ ゾウセイコウホウ
JP4471509B2 (ja) 鋼管ソイルセメント杭、その施工方法および施工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960402