JPH0796172A - 薄膜の形成方法 - Google Patents

薄膜の形成方法

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JPH0796172A
JPH0796172A JP5242818A JP24281893A JPH0796172A JP H0796172 A JPH0796172 A JP H0796172A JP 5242818 A JP5242818 A JP 5242818A JP 24281893 A JP24281893 A JP 24281893A JP H0796172 A JPH0796172 A JP H0796172A
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JP
Japan
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group
thin film
following
forming
mole
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Application number
JP5242818A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Ogata
知彦 尾形
Masahiro Kihara
正浩 木原
Shuji Furuno
修治 古野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記A群、B群、C群、D群、E群およびF群
を含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Laの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:SrまたはBaの下記G群から選ばれるアルコキ
シド C群:CoまたはCuの下記G群から選ばれるアルコキ
シド D群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド E群:例えばモノエタノールアミン、エチレングリコー
ル F群:例えばメタノール、エタノール G群:例えばメトキシド、エトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
にて800℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法。 【効果】従来の酸化物法やゾル・ゲル法のように焼成以
前の段階で薄膜中に微粒子が存在することがなく、溶液
から加水分解を抑制しつつ一気に薄膜を形成することが
でき、均質性に優れた薄膜が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素などの気体分離
膜、各種酸化触媒、燃焼排気ガス中に含まれる炭酸ガス
(CO、CO2 )窒素酸化物(NOx)およびイオウ酸
化物(SOx)を分解除去するのに有効な触媒に適した
薄膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来複合酸化物の薄膜を得るための技術
としては、「触媒」(第28巻 1986年8月号 5
65頁〜570頁)に記載されているように、別途合成
したペロブスカイト微粉末を担体に塗布後焼き付ける方
法が一般的である。しかしながら、いかに微粉末のもの
であっても、均一に塗布することはきわめて難しく、か
えって粒子どうしの凝集が著しくなるため、効率よく製
膜する方法ではなかった。
【0003】そこで、酸化物粉末スラリーを出発原料と
する酸化物混合法や、懸濁液を出発原料とするゾル―ゲ
ル法や、成分元素を含む化合物の気体を出発原料とする
気相合成法等、いろいろな方法が検討されている。しか
しながら、酸化物法やゾル―ゲル法は、いずれも、1つ
1つの粒子の組成以上の均一組成は得られず、また、気
相合成法は、成分元素が2つ以上のとき、目的とする組
成をもつ単一相の化合物を得るのが難しく、そのため、
均一なペロブスカイト薄膜が得られないという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の方法の上述した問題点を解決し、耐熱性基板状に、均
一性にすぐれたペロブスカイト型薄膜を形成する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明において、下記A群、B群、C群、D
群、E群およびF群を含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Laの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:SrまたはBaの下記G群から選ばれるアルコキ
シド C群:CoまたはCuの下記G群から選ばれるアルコキ
シド D群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド E群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ールまたはジプロピレングリコール F群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
にて800℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法が提供さ
れる。以下においては、便宜上これを第1発明というこ
とにする。しかして、この第1発明によれば、次の一般
式で表されるペロブスカイト型薄膜を得ることができ
る。
【0006】La1-x (Sr1-u Bau x(Co1-v
Cuv 1-y Fe y3-z ただし、0.1≦x≦1.0 0.05≦y≦1.0 0.1≦z≦0.5 0≦u≦1.0 0≦v≦1.0 また、上述した目的を達成するために、本発明におい
て、下記A群、B群、C群、D群およびE群を含む混合
溶液を調整する工程と、 A群:Caの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:Tiの下記G群から選ばれるアルコキシド C群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
にて800℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法が提供さ
れる。以下においては、便宜上これを第2発明というこ
とにする。しかして、この第2発明によれば、次の一般
式で表されるペロブスカイト型薄膜を得ることができ
る。
【0007】CaTi1-x Fex 3-y ただし、0.2≦x≦0.6 0≦y≦0.2 また、上述した目的を達成するために、本発明におい
て、下記A群、B群、C群、D群およびE群を含む混合
溶液を調整する工程と、 A群:Srの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:Biの下記G群から選ばれるアルコキシド C群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
にて800℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法が提供さ
れる。以下においては、便宜上これを第3発明というこ
とにする。しかして、この第3発明によれば、次の一般
式で表されるペロブスカイト型薄膜を得ることができ
る。
【0008】Sr1-x xBix FeO3-y ただし、0.1≦x≦0.9 0≦y≦0.1 さらに、この発明においては、上述した目的を達成する
ために、下記A群、B群、C群、D群およびE群を含む
混合溶液を調整する工程と、 A群:Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、H
o、Er、Tn、YbまたはLuの下記G群から選ばれ
るアルコキシド B群:Ba、SrまたはKの下記G群から選ばれるアル
コキシド C群:Co、Fe、CuまたはMnの下記G群から選ば
れるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
にて800℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法が提供さ
れる。以下においては、便宜上これを第4発明というこ
とにする。しかして、この第4発明によれば、次の一般
式で表されるペロブスカイト型触媒薄膜を得ることがで
きる。
【0009】α(Ba1-u Sru x Cuy 8-z ただし、α:Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、D
y、Ho、Er、Tm、YbまたはLu 0≦u≦1 1.9≦x≦2.1 2.9≦y≦3.1 0.8≦z≦1.8 以下、まず第1発明を工程別にさらに詳しく説明する。
【0010】混合液の調整方法 第1発明においては、まず、前記のA、B、C、D、
E、F各群から選ばれた化合物を含む混合溶液を調整す
る。
【0011】上記、A、B、C、D各群におけるメトキ
シエトキシドは、メトキシエチレートとも呼ばれるもの
である。また、エトキシエトキシドは、エトキシエチレ
ートとも呼ばれるものである。
【0012】上記、A、B、C、D各群におけるプロポ
キシドは、1―プロポキシド、2―プロポキシドのいず
れであってもよい。また、ブトキシドは、1―ブトキシ
ド、2―ブトキシド、イソブトキシド、t―ブトキシド
のいずれであってもよい。さらに、E群のプロパノール
は、1―プロパノール、2―プロパノールのいずれであ
ってもよい。さらにまた、ブタノールは、1―ブタノー
ル、2―ブタノール、イソブタノール、t―ブタノール
のいずれであってもよい。
【0013】E群の化合物は、後述する焼成に至るまで
の各工程で、加水分解によってA、B、C、D各群の化
合物を構成している金属原子が、微粒子状の水酸化物や
酸化物などとして析出するのを抑制するものである。ま
た、F群の化合物は溶媒として作用するものである。こ
れらは、あらかじめモレキュラーシーブスなどで脱水処
理しておくのが望ましい。
【0014】B、C、E、F各群からは、通常1種を選
択、使用する。2種以上を選択、使用することも可能で
はあるが、そうしても得られるペロブスカイト膜には、
ほとんど有意差はない。しかして、いずれを選択、採用
しても、以下の工程を変える必要はない。また、いずれ
を選択、使用しても得られるペロブスカイト膜の特性に
有意差は認められない。
【0015】B群からは、1種または2種以上を選択、
使用することができる。2種以上を選択、使用する場合
には、金属元素の異なるものとする。すなわち、アルコ
キシ基やアルコキシアルコキシ基の相違によって、得ら
れるペロブスカイト膜の特性に有意差を生ずることはほ
とんどない。
【0016】A、B、C、D、E、F各群の化合物の混
合割合は、それらの種類によって多少は異なるものの、
A、B、C、D、E各群の化合物をそれぞれaモル、b
モル、cモル、dモル、eモルとし、F群の化合物をf
リットルとしたとき、式、 0.1×(a+b+c+d)≦e≦3×(a+b+c+
d) 0.01≦[(a+b+c+d)/f]≦3 を同時に満足する範囲であることが好ましい。e<0.
1×(a+b+c+d)の範囲では加水分解を十分に抑
制することができない傾向があり、また、e>3×(a
+b+c+d)の範囲では混合溶液の粘度が高くなり、
製膜性が不充分となる傾向がある。また、[(a+b+
c+d)/f]>3では、A、B、C各群の化合物が溶
け残る可能性がある。より好ましいのは、 0.5×(a+b+c+d)≦e≦2×(a+b+c+
d) 0.1≦[(a+b+c+d)/f]≦1 の範囲である。さらに好ましいのは、上記条件に加え
て、さらに、式、 a:b:c:d=(1―x):x:(1−y):y ただし、0≦x≦0.3 0≦y≦0.5 を満足する範囲にすることである。
【0017】混合操作は、E、F各群の化合物の混合溶
液にA、B、C、D各群の化合物を同時に加えて混合し
てもよく、また、E、F各群の化合物の混合溶液に、
A、B、C、D各群の化合物をそれぞれ加えてなる混合
溶液から所定量を採取してさらに混合するようにしても
よい。なお、混合操作が終了するまでには、A、B、
C、D各群の化合物を極力湿気に晒さないようにするの
がよく、乾燥窒素などで置換したグローブボックス内で
行うことが好ましい。しかしながら、それ以後の操作は
大気中で行うことができる。
【0018】薄膜形成工程:第1発明においては、次
に、上記混合溶液の薄膜を耐熱性基体上に形成する。つ
まり製膜する。
【0019】基体は、後述する焼成温度に耐えるもので
あればよく、金、銀、白金などの金属や、これら金属の
少なくとも1種を主成分とする合金や、ガラス、炭素、
ケイ素、シリカ、アルミナ、マグネシア、ジルコニア、
チタニア、チタン酸ストロンチウム、窒化ホウ素、窒化
ケイ素、炭化ホウ素、炭化ケイ素などのセラミックスを
使用することができる。形状は、環状、繊維状、フィル
ム状、板状、バルク状など、いずれであってもよい。こ
れらの基体は、その表面を研磨して平滑にし、さらに洗
浄して油分などによる汚染を除去しておくのが好まし
い。
【0020】薄膜の形式は、刷毛、ローラーなどによる
塗布や、スプレーによる塗布や、混合物に基体を浸漬し
た後に引き上げるディップコーティング法によることが
できる。中でも、ディップコーティング法は簡便であ
り、また、基体の浸漬時間、引き上げ速度を変えること
やディップ回数によって膜厚の調整が容易に行えるので
好ましい。特に、環状の基体については、ディップコー
ティングする際に管内を吸引により減圧させることで、
より均一で緻密な製膜が可能である。
【0021】乾燥工程 第1発明については、次に、基体上に形成した混合溶液
の薄膜を乾燥し、F群の化合物を蒸発させて、A、B、
C、D、E各群の化合物からなる薄膜とする。この工程
は、常温で行ってもよく、50〜100℃程度の範囲の
恒温で行ってもよい。さらに、湿度が1%以下に制御さ
れた雰囲気下で行ってもよい。
【0022】さらに、好ましくは、恒温乾燥を行う場合
には、予め基体に滲み込んだ余分な水分を常温風乾して
除去しておくことのがよい。
【0023】焼成工程 第1発明においては、次に、上記乾燥薄膜を基体ごと焼
成する。すると、上述した式で表されるペロブスカイト
薄膜が得られる。この焼成は、次のようにして行う。
【0024】すなわち、乾燥薄膜を基体ごと加熱炉に入
れ、酸化性雰囲気下で、焼成温度まで昇温し、その温度
に一定時間保持した後、室温まで降温する。雰囲気は、
大気でもよく、また、20〜100%濃度の酸素でもよ
い。昇温速度は、1〜1000℃/分程度で、焼成温度
は500〜1400℃、焼成時間は5〜30分程度、降
温速度は1〜1000℃/分程度である。昇温速度が1
℃/分未満では、昇温に時間がかかりすぎて実用的では
なく、また、1000℃/分を超えると薄膜に亀裂が生
じやすい。焼成温度が800℃未満では、膜内の有機物
を完全に取除くことができず、また、1400℃を超え
ると薄膜が一部溶解したり、蒸発してしまう。降温速度
が1℃未満では、降温に時間がかかりすぎて実用的では
なく、また、1000℃/分を超えると薄膜に亀裂が生
じやすい。
【0025】以上においては、第1発明について説明し
たが、第2、第3および第4発明も、基本的には第1発
明と変らない。
【0026】すなわち、混合溶液の調整工程に関して
は、第2発明は、第1発明におけるA、B、C、D、
E、F各群の化合物のうち、A、B各群の化合物とし
て、前記の化合物を用いる点が異なる。
【0027】また、第3発明の混合溶液の調整工程に関
しては、第2発明におけるA、B、C、D、E各群の化
合物のうち、A、B、C各群の化合物として、前記の化
合物を用いる点が異なる。
【0028】さらに、第4発明の混合溶液の調整工程に
関しては、第3発明におけるA、B、C、D、E、F各
群の化合物のうち、A、B、C各群の化合物として、前
記の化合物を用いる点が異なる。
【0029】第2、第3および第4発明におけるA、
B、C、D、E各群の化合物の混合割合もまた、第1発
明と同じである。ただ、第1発明おいては、好ましく
は、 a:b:c:d=(1―x):x:(1―y):y ただし、0≦x≦0.3 a:b:c:d=(1―x):x:(1―y):y ただし、0≦x≦0.3 0≦y≦0.5 であるが、第2発明では、 b:c=(1―x):x ただし、0.2≦x≦0.6 第3発明では、 a:b=(1―x):x ただし、0.1≦x≦0.9 第4発明では、 α(Ba1−uSru)xCuyO8 −z ただし、α:Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、D
y、Ho、Er、Tm、YbまたはLu a:b:c=(1±x):(2±y):3 0≦x≦0.1 0≦y≦0.1 とするのが好ましい。
【0030】第2、第3および第4発明における薄膜形
成工程と乾燥工程は、第1発明におけるそれらの工程と
全く同じである。
【0031】第4発明の焼成工程は、第1、第2および
第3発明のそれとはやや異なる。
【0032】すなわち、第4発明においては、昇温速度
は、1〜1000℃/分程度で、焼成温度は800〜1
400℃、焼成時間は5〜30分程度、降温速度は1〜
1000℃/分程度の速度で500℃程度まで降温し、
その後に0.1〜2℃/分程度の速度で室温まで降温す
るようにする。また、第4発明においては、1〜100
0℃/分程度の速度で室温まで降温した後、酸化性雰囲
気中にて300〜700℃で10時間以上の熱処理を行
い、ペロブスカイト薄膜を形成することも可能である。
【0033】
【実施例】
実施例1 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、Laのメト
キシドを0.008モル、Srのメトキシドを0.00
2モル、Coのメトキシドを0.009モル、Feのメ
トキシドを0.001計量し、これにモノエタノールア
ミンを0.03モル添加し、さらにメタノールを100
ml加え、スターラを用いて30分撹拌し、混合溶液を
得た。
【0034】一方、厚みが1mmのジルコニア板をトリ
クロルエチレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いて、それぞれ3分づつ超音波洗浄した後、高純度乾燥
窒素を吹きつけて乾燥させた。
【0035】次に、上記混合溶液に上記ジルコニア板を
浸漬し、1分後、垂直に10cm/分の速度で引き上
げ、ジルコニア板上に混合溶液の薄膜を形成した。
【0036】次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で30
分保持し、乾燥させた。
【0037】次に、上記乾燥薄膜を、ジルコニア板ごと
電気炉に入れ、10℃/分の速度で1130℃まで昇温
し、その温度に10分保持した後、50℃/分の速度で
室温まで降温し、ジルコニア板上に、単一相のLa0.
8Sr0.2Co0.9Fe0.1O3のペロブスカイ
ト型触媒薄膜を得た。この触媒薄膜は、淡水色で光沢が
あり、光学顕微鏡で観察しても異物や亀裂は見られなか
った。
【0038】実施例2 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、Caの2―
プロポキシドを0.01モル、Tiの2―プロポキシド
を0.008モル、Feの2―プロポキシドを0.00
2モルを計量し、これにジエタノールアミンを0.06
モル添加し、さらにイソプロパノールを100ml加
え、スターラを用いて30分撹拌し、混合溶液を得た。
【0039】以下、実施例1と同様にして、ジルコニア
板上に、単一相のCaTi0.8Fe0.2O3のペロ
ブスカイト型触媒薄膜を得た。この触媒薄膜は、実施例
1と同様に、光学顕微鏡で観察しても異物や亀裂は見ら
れなかった。
【0040】実施例3 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、Srの2―
プロポキシドを0.002モル、Biの2―プロポキシ
ドを0.008モル、Feのエトキシエトキシドを0.
01モルを計量し、これにジプロピレングリコールを
0.06モル添加し、さらにエトキシエタノールを10
0ml加え、スターラを用いて30分撹拌し、混合溶液
を得た。
【0041】以下、実施例1と同様にして、ジルコニア
板上に、単一相のSr0.2 Bi0.8FeO3 のペロブス
カイト型触媒薄膜を得た。この触媒薄膜は、実施例1と
同様に、光学顕微鏡で観察しても異物や亀裂は見られな
かった。
【0042】実施例4 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、Yの2―プ
ロポキシドを0.01モル、Baの2―プロポキシドを
0.01モル、Srの2―プロポキシドを0.01モ
ル、Cuのエトキシエトキシドを0.03モルを計量
し、これにジプロピレングリコールを0.06モル添加
し、さらにエトキシエタノールを100ml加え、スタ
ーラを用いて30分撹拌し、混合溶液を得た。
【0043】以下、実施例1と同様にして、ジルコニア
板上に、単一相のY(Ba0.5Sr0.5)2Cu3
O6.9のペロブスカイト型触媒薄膜を得た。この触媒
薄膜は、実施例1と同様に、光学顕微鏡で観察しても異
物や亀裂は見られなかった。
【0044】
【発明の効果】この発明の方法は、従来の酸化物法やゾ
ル・ゲル法のように焼成以前の段階で薄膜中に微粒子が
存在することがなく、溶液から加水分解を抑制しつつ一
気に薄膜を形成することができ、また、気相合成法のよ
うに薄膜の組成や結晶構造がばらつくことが少ないの
で、実施例にも示したように、均質性に優れた薄膜が得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/78 ZAB A 8017−4G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記A群、B群、C群、D群、E群および
    F群を含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Laの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:SrまたはBaの下記G群から選ばれるアルコキ
    シド C群:CoまたはCuの下記G群から選ばれるアルコキ
    シド D群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド E群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
    リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
    2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
    ールまたはジプロピレングリコール F群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
    ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
    シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該混合溶液の薄膜を形成する工程と、該
    薄膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気
    中にて500℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブ
    スカイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】下記A群、B群、C群、D群およびE群を
    含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Caの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:Tiの下記G群から選ばれるアルコキシド C群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
    リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
    2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
    ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
    ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
    シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
    膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
    にて500℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
    カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】下記A群、B群、C群、D群およびE群を
    含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Srの下記G群から選ばれるアルコキシド B群:Biの下記G群から選ばれるアルコキシド C群:Feの下記G群から選ばれるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
    リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
    2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
    ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
    ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
    シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
    膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
    にて500℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
    カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】下記A群、B群、C群、D群およびE群を
    含む混合溶液を調整する工程と、 A群:Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、H
    o、Er、Tn、YbまたはLuの下記G群から選ばれ
    るアルコキシド B群:Ba、SrまたはKの下記G群から選ばれるアル
    コキシド C群:Co、Fe、CuまたはMnの下記G群から選ば
    れるアルコキシド D群:モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
    リエタノールアミン、モノ2―プロパノールアミン、ジ
    2―プロパノールアミン、アセチルアセトン、エチレン
    グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
    ールまたはジプロピレングリコール E群:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
    ール、メトキシエタノールまたはエトキシエタノール G群:メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキ
    シド、メトキシエトキシドまたはエトキシエトキシド 耐熱性基板上に該合溶液の薄膜を形成する工程と、該薄
    膜を乾燥する工程と、乾燥した該薄膜を酸化性雰囲気中
    にて500℃以上、1400℃以下で焼成し、ペロブス
    カイト型薄膜とする工程を含む薄膜の形成方法。
  5. 【請求項5】該A群をaモル、該B群をbモル、該C群
    をcモル、該D群をdモル、該E群をeリットル、該F
    群をfリットル含み、かつ、式、 0.1×(a+b+c+d)≦e≦3×(a+b+c+
    d) 0.01≦[(a+b+c+d)/f]≦3 を満たすことを特徴とする請求項1記載の薄膜の形成方
    法。
  6. 【請求項6】該A群をaモル、該B群をbモル、該C群
    をcモル、該D群をdリットル、該E群をeリットル含
    み、かつ、式、 0.1×(a+b+c)≦d≦3×(a+b+c) 0.01≦[(a+b+c)/e]≦3 を満たすことを特徴とする請求項2記載の薄膜の形成方
    法。
  7. 【請求項7】該A群をaモル、該B群をbモル、該C群
    をcモル、該D群をdリットル、該E群をeリットル含
    み、かつ、式、 0.1×(a+b+c)≦e≦3×(a+b+c+d) 0.01≦[(a+b+c)/e]≦3 を満たすことを特徴とする請求項3記載の薄膜の形成方
    法。
  8. 【請求項8】該A群をaモル、該B群をbモル、該C群
    をcモル、該D群をdリットル、該E群をeリットル含
    み、かつ、式、 0.1×(a+b+c)≦d≦3×(a+b+c) 0.01≦[(a+b+c)/e]≦3 を満たすことを特徴とする請求項4記載の薄膜の形成方
    法。
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