JP2560349B2 - ジルコニア薄膜の形成方法 - Google Patents

ジルコニア薄膜の形成方法

Info

Publication number
JP2560349B2
JP2560349B2 JP62263609A JP26360987A JP2560349B2 JP 2560349 B2 JP2560349 B2 JP 2560349B2 JP 62263609 A JP62263609 A JP 62263609A JP 26360987 A JP26360987 A JP 26360987A JP 2560349 B2 JP2560349 B2 JP 2560349B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
zirconium
zirconia
zirconia thin
quartz glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62263609A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01108164A (ja
Inventor
康隆 高橋
敏央 野中
理悌 松木
啓佑 小林
義洋 松岡
勝弘 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP62263609A priority Critical patent/JP2560349B2/ja
Publication of JPH01108164A publication Critical patent/JPH01108164A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2560349B2 publication Critical patent/JP2560349B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、基体上に、保護膜、誘電膜、電気絶縁
膜、圧電膜等として作用するジルコニア薄膜を形成する
方法に関する。
[従来の技術] 基体上にジルコニア薄膜を形成する方法は、いろいろ
提案されているが、いずれの方法も、均質な薄膜を得る
のが難しかったり、複雑かつ高価な装置を必要とするな
どの問題がある。
そこで、発明者らは、先に、特願昭61−160179号発明
を提案した。この発明の方法は、ジルコニウムアルコキ
シドと、エチレングリコールモノエチルエーテル等の溶
媒との混合物を調製する工程と、この混合物に水を加え
て加水分解する工程と、基体上に上記混合物の薄膜を形
成する工程と、この薄膜を乾燥、ゲル化せしめる工程
と、ゲル化薄膜を焼成し、ジルコニア薄膜に変換する工
程と、を含むものである。ところが、この発明の方法
は、比較的高粘度、高沸点を溶媒を使用するため、得ら
れる薄膜にひび割れや厚みむらができやすく、均質な薄
膜を得るのが難しいばかりか、乾燥工程に時間がかかる
という問題がある。また、加水分解工程を伴うために、
ジルコニウムアルコキシドの量、溶媒の量や、焼成に至
るまでの各工程における湿度等の雰囲気をよほど厳密に
制御しなければ、ジルコニウムの、微粒子状の水酸化物
等が析出してきて、やはり均質な薄膜の形成が困難にな
るという問題がある。
[発明が解決しようとする問題点] この発明の目的は、従来の方法の上述した問題点を解
決し、ひび割れや厚みむらの少ない、均質なジルコニア
薄膜を得る方法を提供するにある。
[問題点を解決するための手段] 上述した目的を達成するために、この発明において
は、 (イ) 下記A群から選ばれた1種のジルコニウムアル
コキシドと、下記B群から選ばれた1種の加水分解抑制
剤と、下記C群から選ばれた1種の溶媒とを少なくとも
含む混合物を調製する工程と、 A群:ジルコニウムメトキシド ジルコニウムエトキシド ジルコニウムプロポキシド ジルコニウムブトキシド B群:モノエタノールアミン ジエタノールアミン トリエタノールアミン C群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール (ロ) 基体上に上記混合物の薄膜を形成する工程と、 (ハ) 上記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、 (ニ) ゲル化薄膜を焼成し、ジルコニア薄膜に変換す
る工程と、 を含み、かつ、加水分解工程を伴わないことを特徴とす
るジルコニア薄膜の形成方法が提供される。
以下、この発明を各工程別にさらに詳細に説明する。
混合物の調製工程: この発明においては、まず、下記A群から選ばれた1
種のジルコニウムアルコキシドと、下記B群から選ばれ
た1種の加水分解抑制剤と、下記C群から選ばれた1種
の溶媒との混合物を調製する。加水分解抑制剤は、焼成
に至るまでの各工程で、加水分解による、ジルコニウム
の微粒子状の水酸化物等が析出するのを防止するもので
ある。なお、A、B、C各群から2種以上を選択、使用
することも可能ではあるけれども、そうしても得られる
ジルコニア薄膜にほとんど優位差はなく、コスト上昇の
不都合のほうがよほど大きい。
A群:ジルコニウムメトキシド ジルコニウムエトキシド ジルコニウムプロポキシド ジルコニウムブトキシド B群:モノエタノールアミン ジエタノールアミン トリエタノールアミン C群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール 上記A群のプロポキシドは、1−プロポキシド、2−
プロポキシドのいずれであってもよい。また、ブトキシ
ドは、1−ブトキシド、2−ブトキシド、イソブトキシ
ド、t−ブトキシドのいずれであってもよい。
また、上記C群のプロパノールは、1−プロパノー
ル、2−プロパノールのいずれであってもよい。ブタノ
ールは、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノ
ール、t−ブタノールのいずれであってもよい。
ジルコニウムアルコキシド、加水分解抑制剤および溶
媒の混合割合は、それらの種類等によって多少異なるも
のの、ジルコニウムアルコキシドをmモル、加水分解抑
制剤をnモル、溶媒をpリットルとしたとき、式、 0.1≦n/m≦10 0.01≦m/p≦1 を満足するように設定するのが好ましい。n/m<0.1で
は、加水分解を十分に抑制できない場合がある。また、
n/m>10では、混合物の粘度が高くなり、その取り扱い
が難しくなることがある。さらに、m/p<0.01では、溶
媒が多くなりすぎて実用的でない。さらにまた、m/p>
1では、ジルコニウムアルコキシドが溶け残ることがあ
る。好ましいのは、 0.5≦n/m≦3 0.05≦m/p≦0.5 の範囲である。
この発明においては、下記D群から選ばれた少なくと
も1種の金属アルコキシドをさらに混合してもよい。そ
うすると、ひび割れをより完全に防止することができる
ようになったり、ジルコニア薄膜に電解質特性をもたせ
るといったことが可能になる。
D群:イットリウムメトキシド イットリウムエトキシド イットリウムプロポキシド イットリウムブトキシド マグネシウムメトキシド マグネシウムエトキシド マグネシウムプロポキシド マグネシウムブトキシド カルシウムメトキシド カルシウムエトキシド カルシウムプロポキシド カルシウムブトキシド これらの金属アルコキシドは、A群のジルコニウムア
ルコキシドと同様、プロポキシドは、1−プロポキシ
ド、2−プロポキシドのいずれであってもよい。ブトキ
シドは、1−ブトキシド、2−ブトキシド、イソブトキ
シド、t−ブトキシドのいずれであってもよい。
D群の金属アルコキシドをさらに併用する場合、その
量は、量をqモルとしたとき、上述したm、n、pとの
関係において、式、 0.01≦q/(m+q)≦0.15 0.1≦n/(m+q)≦10 0.01≦(m+q)/p≦1 を満足する範囲であるのが好ましい。すなわち、q/(m
+q)<0.01では、併用効果が十分に現われないことが
ある。また、q/(m+q)>0.15では、得られた薄膜の
ジルコニアとしての特性が損われることがある。さら
に、n/(m+q)<0.1では、B群の加水分解抑制剤に
よる加水分解抑制効果が損われることがある。さらにま
た、n/(m+q)>10では、混合物の粘度が高くなりす
ぎて扱いにくいことがある。また、(m+q)/p<0.01
では、溶媒の量が多くなりすぎて実用的でない。さら
に、(m+q)/p>1では、A群のジルコニウムアルコ
キシドが溶け残ることがある。
混合操作は、A群のジルコニウムアルコキシドと、B
群の加水分解抑制剤と、C群の溶媒とを同時に混合して
もよく、また、B群の加水分解抑制剤とC群の溶媒との
混合物にA群のジルコニウムアルコキシドを加えて混合
するようにしてもよい。このとき、混合操作が完了する
までは、A群のジルコニウムアルコキシドを極力湿気に
晒さないようにするのが好ましく、乾燥窒素等で置換し
たグラブボックス内などで行うのが好ましい。しかしな
がら、それ以後の操作は大気中で行うことができる。な
お、B群の加水分解抑制剤とC群の溶媒は、モレキュラ
ーシーブズ等であらかじめ脱水処理しておくのが好まし
い。
得られた混合物は、透明またはほとんど透明で、A群
のジルコニウムアルコキシドに含まれる不純物の種類と
量によって、赤色、橙色、黄色等を呈する。
混合物の薄膜形成工程: この発明においては、次に、耐熱性基体上に上記混合
物の薄膜を形成する。
基体は、後述する焼成温度に耐えるものであればよ
く、材料的には、ニッケル、コバルト、クロム、チタン
等の金属またはこれらの金属を主成分とする合金や、炭
素、ケイ素などの無機物や、アルミナ、シリカ、ジルコ
ニア、イットリア、窒化硼素、窒化ケイ素、炭化ケイ
素、炭化硼素等のセラミックスや、ガラスなどであれば
よい。また、形状は、繊維状、フィルム状、板状、バル
ク状など、いずれであってもよい。これらの基体は、そ
の表面を洗浄して油分等を除去しておいたり、研磨して
表面を平滑にしておいてもよい。
薄膜の形成は、刷毛、ローラー等による塗布や、スプ
レーによる塗布や、混合物に基体を浸漬して引き上げる
ディップコート法などによることができる。なかでも、
ディップコート法によるのが最も好ましい。
基体上に形成した薄膜は、触れると濡れ、また基体を
傾けると流動する。
乾燥、ゲル化工程: この発明においては、次に、基体上に形成した混合物
の薄膜を乾燥し、C群の溶媒を飛散させてA群のジルコ
ニウムアルコキシドとB群の加水分解抑制剤とからなる
ゲル化薄膜とする。
この工程は、常温で行ってもよく、また、50〜80℃程
度の恒温で行ってもよい。さらに、1%以下の湿度に制
御されたグラブボックス内で行ってもよい。ゲル化薄膜
は、基体を傾けても流動することはないが、指で押すと
指紋がつく。わずかに黄色味を帯びていることが多い。
焼成工程: この発明においては、次に、上記ゲル化薄膜を基体ご
と焼成し、ジルコニア薄膜に変換する。この焼成は、た
とえば次のようにして行う。
すなわち、ゲル化薄膜を基体ごと炉に入れ、1〜10℃
/分、好ましくは5〜8℃/分の速度で500〜1500℃、
好ましくは600〜800℃まで昇温し、その温度に数十分か
ら数時間保持した後、1〜10℃/分、好ましくは5〜8
℃/分の速度で室温まで冷却することによって行う。昇
温や降温の速度があまり大きいと、得られるジルコニア
薄膜にひび割れ等ができることがある。また、焼成温度
は、ゲル化薄膜がジルコニア薄膜に変換される温度で、
それは上述したように500〜1500℃、好ましくは600〜80
0℃である。
次に、実施例に基いてこの発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例1 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのモノエタノールアミンと、0.1リットルのメタ
ノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例2 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例1と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例1で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例3 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例1と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例1で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例4 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例1と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例1で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例5 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのジエタノールアミンと、0.1リットルのメタノ
ールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例6 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例5と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例5で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例7 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例5と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例5で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例8 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例5と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例5で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例9 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのトリエタノールアミンと、0.1リットルのメタ
ノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例10 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例9と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例9で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例11 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例9と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例9で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例12 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例9と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例9で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例13 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのモノエタノールアミンと、0.1リットルのエタ
ノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に石英ガラス板を浸漬し、1分後、
垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上に混
合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例14 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例13と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例13で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例15 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例13と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例13で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例16 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例13と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例13で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例17 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのジエタノールアミンと、0.1リットルのエタノ
ールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に石英ガラス板を浸漬し、1分後、
垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上に混
合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例18 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例17と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例17で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例19 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例17と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例17で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例20 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例17と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例17で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例21 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのトリエタノールアミンと、0.1リットルのエタ
ノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例22 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例21と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例21で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例23 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例21と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例21で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例24 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例21と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例21で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例25 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのモノエタノールアミンと、0.1リットルの2−
プロパノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例26 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例25と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例25で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例27 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例25と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例25で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例28 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例25と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例25で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例29 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのジエタノールアミンと、0.1リットルの2−プ
ロパノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例30 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例29と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例29で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例31 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例29と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例29で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例32 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例29と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例29で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例33 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのトリエタノールアミンと、0.1リットルの2−
プロパノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例34 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例33と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例33で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例35 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例33と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例33で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例36 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例33と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例33で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例37 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのモノエタノールアミンと、0.1リットルの1−
ブタノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例38 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例37と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例37で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例39 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例37と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例37で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例40 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例37と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例37で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例41 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのジエタノールアミンと、0.1リットルの1−ブ
タノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例42 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例41と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例41で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例43 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例41と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例41で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例44 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例41と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例41で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例45 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、スターラ
ーを用いて、0.01モルのジルコニウムメトキシドと、0.
01モルのトリエタノールアミンと、0.1リットルの1−
ブタノールとを1時間混合し、混合物を調製した。
一方、長さ40mm、幅10mm、厚み0.5mmの石英ガラス板
を、トリクレン、アセトン、エタノール、純水を順次用
いてそれぞれ3分づつ超音波洗浄し、最後に高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合物に上記石英ガラス板を浸漬し、1分
後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、石英ガラス板上
に混合物の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜を50℃の恒温炉中で1時間乾燥し、ゲ
ル化させた。
次に、ゲル化薄膜を石英ガラス板ごと電気炉に入れ、
6℃/分の速度で700℃まで昇温し、その温度に1時間
保持した後、6℃/分の速度で室温まで降温し、石英ガ
ラス上に、透明で、わずかに灰色がかったジルコニア薄
膜を得た。
得られたジルコニア薄膜を、光学顕微鏡を用いて600
倍で観察したところ、ひび割れ等は全く認められなかっ
た。また、X線回折法を用いて分析したところ、2θ=
30゜の位置にジルコニアのピークが認められ、ジルコニ
アに変換されていることが確認された。
実施例46 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウムエトキ
シドを用いたほかは実施例45と全く同様にして、ジルコ
ニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例45で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例47 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム2−プ
ロポキシドを用いたほかは実施例45と全く同様にして、
ジルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例45で得られたものと同
様、極めて均質であった。
実施例48 ジルコニウムメトキシドに代えてジルコニウム1−ブ
トキシドを用いたほかは実施例45と全く同様にして、ジ
ルコニア薄膜を得た。
このジルコニア薄膜も、実施例45で得られたものと同
様、極めて均質であった。
[発明の効果] この発明は、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノールという、比較的低粘度、低沸点の溶媒を
使用するため、得られるジルコニア薄膜にひび割れや厚
みむらができにくく、均質なジルコニア薄膜が得られる
ばかりか、乾燥工程が短くてすむ。また、加水分解工程
を伴わないので、上述した従来の方法の問題点であっ
た、焼成に至るまでの各工程で、ジルコニウムの、微粒
子状の水酸化物等が析出して均質なジルコニア薄膜の形
成が困難になるといった不都合を防止することができる
ようになる。しかも、ジルコニアの特長である耐熱性、
耐食性、耐摩耗性、表面平滑性、電気絶縁性、誘電性、
イオン導電性等の特性が損われることもない。
この発明の方法は、上述した特長から、たとえば、ガ
スタービンブレードや電磁流体発電機のケーシング等の
構造部材に耐蝕性や耐熱性付与を目的としてジルコニア
薄膜を形成したり、プリンターヘッドや磁気ヘッド基
板、IC基板等に耐熱性、電気絶縁性付与を目的としてジ
ルコニア薄膜を形成したり、燃料電池や酸素センサ等に
おいて電解質特性を付与する目的でジルコニア薄膜を形
成したり、歪ゲージ基板に圧電性を付与する目的でジル
コニア薄膜を形成したり、スピーカー振動板に圧電性や
剛性を付与する目的でジルコニア薄膜を形成したりする
ような場合に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 勝弘 愛知県名古屋市名東区朝日が丘120番地 審査官 天野 斉 (56)参考文献 特開 昭61−68314(JP,A) 特開 昭59−92916(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ) 下記A群から選ばれた1種のジル
    コニウムアルコキシドと、下記B群から選ばれた1種の
    加水分解抑制剤と、下記C群から選ばれた1種の溶媒と
    を少なくとも含む混合物を調製する工程と、 A群:ジルコニウムメトキシド ジルコニウムエトキシド ジルコニウムプロポキシド ジルコニウムブトキシド B群:モノエタノールアミン ジエタノールアミン トリエタノールアミン C群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール (ロ) 基体上に前記混合物の薄膜を形成する工程と、 (ハ) 前記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、 (ニ) ゲル化薄膜を焼成し、ジルコニア薄膜に変換す
    る工程と、 を含み、かつ、加水分解工程を伴わないことを特徴とす
    るジルコニア薄膜の形成方法。
JP62263609A 1987-10-19 1987-10-19 ジルコニア薄膜の形成方法 Expired - Fee Related JP2560349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62263609A JP2560349B2 (ja) 1987-10-19 1987-10-19 ジルコニア薄膜の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62263609A JP2560349B2 (ja) 1987-10-19 1987-10-19 ジルコニア薄膜の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01108164A JPH01108164A (ja) 1989-04-25
JP2560349B2 true JP2560349B2 (ja) 1996-12-04

Family

ID=17391917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62263609A Expired - Fee Related JP2560349B2 (ja) 1987-10-19 1987-10-19 ジルコニア薄膜の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2560349B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074704A (ja) * 1998-01-19 2008-04-03 Ube Ind Ltd ジルコニウム酸化物複合体
US7754660B2 (en) 2007-12-18 2010-07-13 E.I. Du Pont De Nemours And Company Process to prepare zirconium-based cross-linker compositions and their use in oil field applications

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61160179A (ja) * 1984-07-30 1986-07-19 Toshiba Corp 文字認識方式
JPS6168314A (ja) * 1984-09-07 1986-04-08 Agency Of Ind Science & Technol 多孔性シリカ、アルミナ、チタニアおよびジルコニアの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01108164A (ja) 1989-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100577892C (zh) 一种梯度硅酸钇涂层的水热电泳沉积方法
JP2004506584A (ja) リン酸アルミニウム系高温用非晶質組成物
US5384294A (en) Sol-gel derived lead oxide containing ceramics
JPH021778A (ja) 半導体の表面保護又は層間絶縁用酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法
CN106810252A (zh) 用于制备无铅压电材料的前体溶液及方法
Yoldas et al. Nasicon formation by chemical polymerization
JP2560349B2 (ja) ジルコニア薄膜の形成方法
EP0557005A1 (en) Guanidine based vehicle binders for use with oxides, metals and ceramics
JPH0714834B2 (ja) チタニア薄膜の形成方法
Peshev et al. Preparation of yttria-stabilized zirconia thin films by a sol-gel procedure using alkoxide precursors
JPS63248865A (ja) ジルコニア系コ−テイング用組成物
JPH026335A (ja) チタン酸ジルコン酸鉛薄膜の形成方法
JPS6150903B2 (ja)
JPS62106968A (ja) コ−テイング用組成物
KR100482279B1 (ko) 바인더를 이용한 질화붕소 후막의 제조방법
JPS63310969A (ja) ジルコニア被覆材料の製造方法
JPH0218803A (ja) Na↑+イオン伝導性固体電解質薄膜の形成方法
Terabe et al. Characterization of sodium β-alumina prepared by sol-gel method
JPH0524827A (ja) 超伝導薄膜の形成方法
JPH08169800A (ja) BaTiO3配向膜の製造方法
JPH01286922A (ja) チタン酸バリウム薄膜の形成方法
JP2955319B2 (ja) サーマルヘッドの製造方法
Kozuka et al. Novel sol-gel technique for preparing single-phase complex oxide thin films from aqueous solutions of metal salts
JPH01294533A (ja) 超伝導薄膜の形成方法
JPH03290483A (ja) コーティング用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees