JP2008074704A - ジルコニウム酸化物複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、薄膜形成法、および硫酸根を含むジルコニウム酸化物の製造方法の問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、結晶化によって安定化させる加熱工程を必要とせず、簡単な装置を用いて、有機物基板など様々な基材表面上に、また、大面積の基材表面上にも、多孔質などの複雑形状の基材表面上にも、小さい粒子からなる緻密な薄膜を容易に形成できる、ジルコニウム酸化物複合体を含む薄膜の製造方法と、NO還元触媒としてでき、高温での加熱工程を必要とせず、簡易な装置で合成することのできる硫酸根を含むジルコニウム酸化物複合体を提供することである。
【解決手段】 本発明の課題は、硫酸ジルコニウムをアルコールに溶解し、その溶液中に基材を浸漬させ、該基材上にジルコニウム酸化物薄膜を形成させることにより得られるジルコニウム酸化物複合体によって解決される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体電解質あるいはNO還元触媒として使用可能なジルコニウム酸化物複合体方法に関する。
今日、いろいろな基材の表面に薄膜を形成し基材の機能向上を図ろうとする試みが広く行われている。例えばガラスを例にとれば、薄膜形成により表面反射性能をアップした熱線反射ガラス、表面反射性能を低減した反射防止ガラス、表面に透明な電導被膜を形成してなる透明電極ガラスなど応用例は数限りない。薄膜材料としては金属酸化物が最も多く用いられている。
ジルコニウム酸化物複合体も同様に、金属、半導体、セラミックス等の表面保護膜として用いられる。
また、ジルコニウム酸化物複合体およびそれらの固溶体、特にそれらの結晶は、耐熱性と耐食性に優れる上、高い酸素イオン伝導度および電子伝導度を有することから、燃料電池の電解質や電極、酸素センサー、酸素富化膜、発熱体、触媒等に用いられており、特にこれらの用途においては、電子やイオンの移動距離を小さくして電気伝導度や感度を上げ、もしくはガス透過量を上げるために、または広い表面積や接触面積を得るために、もしくは軽量化のために、薄くて均一な結晶薄膜や、用途によっては基材表面に分散して存在する結晶析出物を、各種の基材表面に容易に形成させることが求められている。このように、ジルコニウム酸化物複合体薄膜は、上記のさまざまな用途に使用される可能性を有しており、様々な基板上に容易に製造する方法が望まれている。
金属酸化物薄膜を形成させる方法としては、CVD、イオンプレーティング、スパッタリングなどの方法がある。しかし、これらの方法では、特殊で高価な装置が必要であるほか、大面積の薄膜の形成や、複雑な形状の基材表面における薄膜の形成が困難であり、特に大型の燃料電池に必要な薄膜を容易に得ることができない。
一方、金属酸化物の粉末をバインダー及び分散剤と混練して得られた混和物を基材表面に塗布し、乾燥させる方法がある。しかし、このような方法では、十分に薄くて強度のある薄膜を形成させることは困難である。
水熱処理によって形成された金属酸化物ゾルを用いる方法も提案されている。たとえば、ジルコニウム塩とイットリウム塩の混合水溶液を飽和水蒸気圧のもとで水熱処理し、得られた混合酸化物ゾルを基材表面に塗布し、乾燥、焼成する金属酸化物薄膜の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1又は2参照)。また、オキシ塩化ジルコニウムをエタノール中に懸濁させ、ほう酸水溶液、ついでアンモニア水を添加してオキシ塩化ジルコニウムを加水分解することにより、ホウ素化合物を含む水和ジルコニアゾルを得て、これに基材を浸漬して該ゾルを付着させ、酸処理、乾燥によって酸化ジルコニウム被膜を形成させることが開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、大橋らは、ジルコニウムプロポキシドのような金属アルコキシドから生成するゾルを用いる酸化ジルコニウム被膜の形成を開示している(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、このような方法では、大面積や複雑な形状の基材表面における金属酸化物析出物の形成には限界があり、また、基材表面に塗布されたゲルを加熱して結晶化させる必要があり、その際に熱収縮や変形が起こる可能性があるほか、基材によってはそのような加熱に耐えられないという問題がある。
ジルコニウムの錯化合物、たとえば六フッ化ジルコニウムアンモニウムを含む水溶液中で、けい素鋼板を陰極として電解を行うことによって、けい素鋼板の表面に酸化ジルコニウムの被膜を形成させることが開示されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、この方法では基材が導電性のものに限定されるほか、複雑な形状への適応が困難である。
下瀬らは、泳動電着法によって、酸化イットリウムで安定化した酸化ジルコニウム薄膜を得る方法を示している。しかしこの場合も、得られた薄膜を1300℃まで加熱して焼成する必要がある(例えば、非特許文献2参照)。
ジルコニウムフッ化水素酸の酸化ジルコニウム過飽和溶液に、塩化アルミウムのような添加剤を加えて、基材表面に酸化ジルコニウムの膜を析出させることが開示されている(例えば、特許文献5参照)。しかし、ジルコニウムフッ化水素酸の取り扱いが難しく、薄膜を形成する基板として、フッ化水素酸と反応しない材料に限られるという問題がある。
また、OTTO HAUSER等は、Zr(SO4)2の水溶液から、酸化ジルコニウムを含む生成物を得て、これを解析している(例えば、非特許文献3参照)が、この方法で生成する物は、大きい粒子の沈殿物であり、有機材料からなる基材あるいは多孔膜上及び多孔質材料中には、膜は生成しない。
一方、硫酸根を含んだジルコニウム酸化物は、これまで知られている固体酸では最も強い酸性を持つことが荒田等により報告されており(例えば、非特許文献4参照)、既に試薬として市販されており(広島和光株式会社、品番269−0147および267−0147)、n−ブタン等の炭化水素化合物の異方化反応などに広く用いられている。最近では村田がリチウムで修飾した硫酸根を含んだジルコニウム酸化物を用いて、メタンよりC2化合物を得ることに成功している(例えば、非特許文献5参照)。
また、には、該硫酸根を含んだジルコニウム酸化物が、NOX及びCO等有害ガスの除去触媒として有効に働くことが開示されている(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら、これらの用途に用いられる硫酸根を含んだジルコニウム酸化物を得るには、水酸化ジルコニウムを100〜400℃で数時間焼成し、硫酸アンモニウムを含浸・乾燥した後、再び400〜700℃で数時間焼成せねばならず、高温での加熱工程やそのための設備を必要とし、容易に硫酸根を含んだジルコニウム酸化物を得ることはできない。さらに、薄膜化はもとより多孔質材料中に充填物として生成することも不可能であった。
特開昭63−233088号公報 特開平2−38362号公報 特開平5−319953号公報 電気化学協会講演要旨集(1994、仙台)3C01 特開昭59−215421号公報 日本セラミック協会1994年度年会(名古屋)講演予稿集1G26 特開昭63−179082号公報 Zeitscrift fur Anorganische Chemie 67 369 (1910) J Am ChemSoc., 101 6439 1979 J Chem Soc Chem Commun 1997 (2) 221 特開平6−71181号公報
本発明は、上記のような薄膜形成法、および硫酸根を含むジルコニウム酸化物の製造方法の問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、結晶化によって安定化させる加熱工程を必要とせず、簡単な装置を用いて、有機物基板など様々な基材表面上に、また、大面積の基材表面上にも、多孔質などの複雑形状の基材表面上にも、小さい粒子からなる緻密な薄膜を容易に形成できる、ジルコニウム酸化物複合体を含む薄膜の製造方法と、NO還元触媒としてでき、高温での加熱工程を必要とせず、簡易な装置で合成することのできる硫酸根を含むジルコニウム酸化物複合体を提供することである。
本発明は、硫酸ジルコニウムをアルコールに溶解し、その溶液中に浸漬させた基板上にジルコニウム酸化物を析出させることを特徴とするジルコニウム酸化物複合体に関する。
また、本発明は、ジルコニウム酸化物が硫酸根を含むことを特徴とする上記ジルコニウム酸化物複合体に関する。
さらに、基板が多孔質材料であり、ジルコニウム酸化物を多孔質材料の外部に面した孔の内部まで析出させることを特徴とする上記ジルコニウム酸化物複合体に関する。
また、本発明は、硫酸ジルコニウムをアルコールに溶解し、その溶液中に基材を浸漬させ、該基材上に硫酸根を含むジルコニウム酸化物複合体を形成させることを特徴とする硫酸根を含むジルコニウム酸化物複合体に関する。
また、本発明は、硫酸ジルコニウムをアルコールに溶解し、その溶液中に基材を浸漬させ、該基材上にジルコニウム酸化物複合体薄膜を形成させることにより得られるジルコニウム酸化物複合体に関する。
本発明によれば、結晶化によって安定化させる加熱工程を必要とせず、簡単な装置を用いて、有機物基材も含む様々な基材表面上に、また、大面積の基材表面上にも、複雑形状の基材表面上にも、ジルコニウム酸化物複合体の緻密な薄膜を容易に形成できる。また、基材として多孔膜または多孔質材料を用いた場合、その多孔膜または多孔質材料の該孔中にジルコニウム酸化物複合体を容易に充填することができる。
本発明のジルコニウム酸化物複合体薄膜の製造法は、硫酸ジルコニウムをアルコール溶媒に溶かし、その溶液に基材を浸漬し、そのまま放置する方法であり、これにより、基材上に緻密な薄膜が得られる。また、基材として多孔膜または多孔質材料を用いた場合、その多孔膜または多孔質材料中にジルコニウム酸化物複合体を充填することができる。用いられる硫酸ジルコニウムは水和物であっても良い。
アルコール溶媒としては、特に限定されないが、メタノールで緻密な薄膜が得られており、エタノール、ブタノールとアルキル基が長くなるにつれ、表面の粗い薄膜となる傾向がある。また、2種以上のアルコールを混合して用いることもできる。また、アルコールと水を混合して使用してもよい。水の量に関しては特に限定しないが、好ましくは、10-6〜10-1Vol%がよい。
原料である硫酸ジルコニウムZr(SO4)2は、飽和濃度までの広い濃度範囲の溶液にして使用されるが、通常、飽和濃度近くの濃度で使用され、30℃のメタノール溶媒では、通常10-2〜10-1mol/Lの濃度の溶液に調整して用いられる。濃度が低いと薄膜が形成しにくく、濃度が高いと溶けにくく実用的でない。または、過剰の硫酸ジルコニウムをアルコールに投入、攪拌し、溶けないで残った硫酸ジルコニウムをろ過し、ろ液を本発明に使用する硫酸ジルコニウム溶液とすることもできる。
基材としては、有機材料、無機材料を問わず、形成される薄膜を担持し多層構造を形成するための、あるいは形成された薄膜によって酸化などから保護されるための、広範囲の材料を用いる事が出来る。このような材料としては、金属、ガラス、セラミック、有機高分子材料などが例示される。基材の形状は任意であり、板状に限定されず、多孔膜など複雑な形状なものも使用可能である。
反応温度は、系が溶液を維持する範囲で任意に設定できるが、10℃より低い温度では、薄膜が生成しにくく、反応温度は10℃から溶媒の沸点までの間が好ましい。さらに好ましくは、30℃〜45℃である。室温で反応させれば、加熱や冷却の装置を必要としない利点がある。反応時間も任意であり、目的とする薄膜の厚さに応じて反応時間は長くなる。
なお、必要に応じて、ゲル膜膜形成後、結晶性を有する膜を得るために乾燥工程を入れても良い。その場合の結晶化の温度は、特に制限はないが、5〜40℃が好ましい。結晶化時間も特に制限はないが、ナイロン6を使用し、5〜40℃の温度の場合、15分〜1時間程度が好ましい。
このようにして、基材表面に厚さ0.001〜10μmの薄膜、またはそれ以上の厚さを有する被膜を形成できる。このようにして得られた析出物は、特に焼成のような加熱工程を経なくても、結晶化した金属酸化物析出物として得られるが、目的に応じて加熱工程を設けてもよい。
本発明で得られたジルコニウム酸化物複合体の薄膜または多孔質材料への析出物は、赤外線吸収スペクトルの測定から、硫酸根が存在することが確認された。
以上、薄膜の形成方法について説明したが、硫酸根を含むジルコニウム酸化物複合体の製造方法についても、同様な方法を用いることができる。
基材に多孔質材料を使用し、同様な方法でジルコニウム酸化物複合体を形成させると、多孔質材料の外部に面した該孔内部までジルコニウム酸化物複合体を形成させることができ、多孔質材料に充填したジルコニウム酸化物複合体を得ることができる。これは、単位面積当たりの充填量の多い膜として有用である。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
硫酸ジルコニウムZr(SO4)2・4H2O 0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液に、ガラス、アルミ箔、ポリエチレン、およびポリイミドの各基材を浸漬し、30℃で3日間静置した。15℃で1時間乾燥後、各基材の表面には、数nm〜数十nmの粒子からなる、厚さが0.5〜1μmの透明のジルコニウム酸化物薄膜が同様に形成されていた。これらの薄膜を元素分析した結果、Zr 36wt%,O 47wt%,S 9.6wt%、H 2.5wt%で構成されていた。ポリイミド基板上に形成された薄膜のAFM(原子間力顕微鏡)写真を図1に、X線回折のデータを図2に示す。これらの図より、小さい結晶性の粒子からなる緻密な膜が形成されているのがわかる。また、赤外線吸収スペクトルの測定から、硫酸根が存在することが確認された。
実施例2
硫酸ジルコニウム0.1gをエタノール20mlに加えて攪拌し、溶解しないで残った硫酸ジルコニウムはろ過分離し、ろ液の硫酸ジルコニウムのエタノール溶液を準備した。また、一方、硫酸ジルコニウム0.1gをメタノールとn−ブタノールの1:1の混合溶媒20mlに加えて攪拌し、不溶の硫酸ジルコニウムは分離し、ろ液のメタノール・ブタノールの混合溶液を準備した。これらの溶液にガラス、およびポリイミドの各基材を浸漬し、30℃で3日間静置した。15℃で1時間乾燥後、各基材の表面には、どちらの溶液からも数nm〜数十nmの粒子からなる、厚さが0.5〜1μmの透明のジルコニウム酸化物複合体薄膜が形成されていた。これらの薄膜を元素分析した結果、Zr 36wt%,O 47wt%,S 9.6wt%、H 2.5wt%で構成されていた。
実施例3
硫酸ジルコニウムZr(SO4)2・4H2O 0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液に酸化ジルコニウムZrO2 0.1gを加え攪拌し白色の懸濁液とした。この液を濾過後、ガラス、アルミ箔、ポリエチレン、およびポリイミドの各基材を浸漬し、30℃で1日間静置した。15℃で1時間乾燥後、各基材の表面には半透明のジルコニウム酸化物複合体薄膜が同様に形成されていた。
実施例4
硫酸ジルコニウム0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液に、多孔質のポリプロピレン基材を浸漬し、30℃で2日間静置した。15℃で1時間乾燥後、基材の内部にジルコニウム酸化物薄膜が同様に形成されていた。薄膜が形成された多孔質ポリプロピレンの断面のTEM写真を図3に示す。写真の白い部分はポリプロピレンであり、黒い部分は析出したジルコニウム酸化物複合体である。この図より、多孔質基材の内部までジルコニウム酸化物複合体が生成しており、様々な形状のものに薄膜を形成できることがわかる。そして、この材料は、NOを吸着し、NOXの除去触媒として使用できることが確認された。
実施例5
硫酸ジルコニウム0.1gをメタノール10mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液に、ガラス、およびポリイミドの各基材を浸漬し、40℃で1日間静置した。15℃で1時間乾燥後、各基材の表面には、数nm〜数十nmの粒子からなる、厚さが0.5〜1μmの透明のジルコニウム酸化物薄膜が同様に形成されていた。
実施例6
硫酸ジルコニウムZr(SO4)2・4H2O 0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液にガラス、アルミ箔、ポリエチレン、およびポリイミドの各基材を浸漬し、35℃で2日間静置した。15℃で1時間乾燥後、各基材の表面には、数nm〜数十nmの粒子からなる、厚さが0.5〜1μmの透明のジルコニウム酸化物複合体薄膜が同様に形成されていた。
実施例7
硫酸ジルコニウムZr(SO4)2・4H2O 0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液にナイロン6基材を浸漬し、35℃で2日間静置した。30℃で15分乾燥後、基材の表面には、白色の、厚さが5μm程度のジルコニウム酸化物複合体薄膜が形成されていた。
実施例8
硫酸ジルコニウムZr(SO4)2・4H2O 0.1gをメタノール20mlに加えて攪拌し、完全に溶解させてメタノール溶液とした。この溶液にナイロン6基材を浸漬し、35℃で2日間静置した。15℃で1時間乾燥後、基材の表面には、透明の、厚さが1μm程度のジルコニウム酸化物複合体薄膜が形成されていた。
本発明により、結晶化によって安定化させる加熱工程を必要とせず、簡単な装置を用いて、有機物基材も含む様々な基材表面上に、また、大面積の基材表面上にも、複雑形状の基材表面上にも、ジルコニウム酸化物複合体の緻密な薄膜を容易に形成できる。また、基材として多孔膜または多孔質材料を用いた場合、その多孔膜または多孔質材料の該孔中にジルコニウム酸化物複合体を容易に充填することができる。
実施例1で得られた基板上に形成された薄膜を示す図面に代わるAFM(原子間力顕微鏡)写真である。 実施例1で得られた基板上に形成された薄膜のX線回折パターンを示す図である。 実施例4で得られた多孔質ポリプロピレン基材に形成されたジルコニウム酸化物複合体の状態を示す、図面に代わるTEM(透過型電子顕微鏡)写真図である。

Claims (5)

  1. 硫酸ジルコニウムをアルコールに溶解し、その溶液中に基材を浸漬させ、該基材上にジルコニウム酸化物薄膜を形成させることにより得られるジルコニウム酸化物複合体。
  2. ジルコニウム酸化物複合体が硫酸根を含む請求項1記載のジルコニウム酸化物複合体。
  3. ジルコニウム酸化物複合体の基材表面における薄膜の厚さが0.001〜10μmである請求項1乃至2記載のジルコニウム酸化物複合体。
  4. ジルコニウム酸化物複合体が数nm〜数十nmの粒子である請求項1乃至2記載のジルコニウム酸化物複合体。
  5. 基材が、金属、ガラス、セラミック又は有機高分子材料である、請求項1又は3記載のジルコニウム酸化物複合体。
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