JPH03187906A - 超伝導薄膜の形成方法 - Google Patents

超伝導薄膜の形成方法

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JPH03187906A
JPH03187906A JP1327599A JP32759989A JPH03187906A JP H03187906 A JPH03187906 A JP H03187906A JP 1327599 A JP1327599 A JP 1327599A JP 32759989 A JP32759989 A JP 32759989A JP H03187906 A JPH03187906 A JP H03187906A
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thin film
lead
strontium
calcium
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JP1327599A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Kaneko
公良 金子
Toshinaka Nonaka
敏央 野中
Hitoshi Nobumasa
均 信正
Kazuharu Shimizu
一治 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Toray Industries Inc
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Toray Industries Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、耐熱性基体上に、ジョセフソン素子、磁気
センサ、スキッド(SQUID)素子等として作用する
超伝導薄膜を形成する方法に関する。
(従来の技術) 発明者らは、先に、基体上に超伝導薄膜を形成する方法
として、特願平1−142214号明細書に記載の発明
を提案した。しかしながら、この方法では、銅アルコキ
シドを含んでいて、鉛アルコキシドを多量に含むような
混合アルコキシド溶液を、沈澱が生じないように調製す
ることが困難である。
沈澱が生じた混合溶液を用いた場合、その溶液の組成は
仕込み時の組成と異なっているため、製造された薄膜の
組成も仕込み時に設計された組成と異なることとなり、
仕込み時の組成の単一相薄膜を製造することができない
という問題がある。
また、この方法では、薄膜の製造時に、0.1〜100
%の酸素濃度の雰囲気中で焼成か行なわれるため、高温
で酸化されやすい炭素、繊維などを基体に用いるという
ことが困難であるという問題がある。
(発明が解決しようとする課題) この発明の目的は、従来の方法の上述した問題点を解決
し、高温で酸化されやすい基体上に、臨界温度の高い超
伝導薄膜を形成することができる方法を提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明においては、 (イ)下記A群から選ばれた鉛アルコキシドまたは鉛ア
ルコキシアルコレートと、下記B群から選ばれたストロ
ンチウムアルコキシドまたはストロンチウムアルコキシ
アルコレートと、下記C群から選ばれたカルシウムアル
コキシドまたはカルシウムアルコキシアルコレートと、
下記り群から選ばれたイツトリウムアルコキシドまたは
イットリウムアルコシキアルコレートと、下記E群から
選ばれた銅アルコキシドまたは銅アルコキシアルコレー
トと、下記F群から選ばれたアルカノールアミンと、下
記G群から選ばれたアルコールまたはアルコキシアルコ
ールと、下記H群から選ばれた極性の有機溶媒とを含む
混合溶液を調製する工程と、 A群:鉛メトキシド 鉛エトキシド 鉛プロポキシド 鉛ブトキシド 鉛メトキシエチレート 鉛エトキシエチレート 鉛プロポキシエチレート 鉛ブトキシエチレート 8群コストロンチウムメトキシド ストロンチウムエトキシド ストロンチウムプロポキシド ストロンチウムブトキシド ストロンチウムメトキシエチレート ストロンチウムエトキシエチレート ストロンチウムプロポキシエチレート ストロンチウムブトキシエチレート C群、カルシウムメトキシド カルシウムエトキシド カルシウムプロポキシド カルシウムブトキシド カルシウムメトキシエチレート カルシウムエトキシエチレート カルシウムプロポキシエチレート カルシウムブトキシエチレート 0群:イツトリウムメトキシド イツトリウムエトキシド イツトリウムプロポキシド イツトリウムブトキシド イットリウムメトキシエチレート イットリウムエトキシエチレート イットリウムプロポキシエチレート イットリウムブトキシエチレート B群:銅メトキシド 銅エトキシド 銅プロポキシド 銅ブトキシド 銅メトキシエチレート 銅エトキシエチレート 銅プロポキシエチレート 銅ブトキシエチレート B群:モノエタノールアミン ジェタノールアミン トリエタノールアミン モノ1−プロパノールアミン ジ1−プロパノールアミン トリ1−プロパノールアミン モノ2−プロパノールアミン ジ2−プロパノールアミン トリ2−プロパノールアミン 0群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール メトキシエタノール エトキシエタノール プロポキシエタノール ブトキシェタノール H群:テトラヒドロフラン テトラヒドロピラン テトラヒドロ−2−メチルフラン エチルメチルケトン 2−ペンタノン 3−ペンタノン 2−ヘキサノン 3−ヘキサノン 2−ヘプタノン 3−ヘプタノン 4−ヘプタノン 2−ノナノン 5−ノナノン ジエチルエーテル ジブチルエーテル ジプロピルエーテル ブチルエチルエーテル エチルイソブチルエーテル エチルイソプロピルエーテル エチルイソペンチルエーテル 酢酸メチル 酢酸エチル 酢酸プロピル アセトニトリル ジオキサン (ロ)耐熱性基体上に上記混合溶液の薄膜を形成する工
程と、 (ハ)上記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、(ニ
)ゲル化せしめた薄膜を焼成し、酸化物超伝導体に変換
せしめる工程と、 を含む、超伝導薄膜の形成方法が提供される。
1 2 この発明によれば、一般式 %式% で表される超伝導薄膜を形成することができる。
ここで、0<x≦0.75,7.5≦V < 8.5で
ある。
以下、この発明を工程別にさらに詳しく説明する。
混合溶液の調製工程: この発明においては、まず、下記A群から選ばれた鉛ア
ルコキシドまたは鉛アルコキシアルコレートと、下記B
群から選ばれたストロンチウムアルコキシドまたはスト
ロンチウムアルコキシアルコレートと、下記C群から選
ばれたカルシウムアルコキシドまたはカルシウムアルコ
キシアルコレートと、下記り群から選ばれたイツトリウ
ムアルコキシドまたはイットリウムアルコシキアルコレ
ートと、下記E群から選ばれた銅アルコキシドまたは銅
アルコキシアルコレートと、下記F群から選ばれたアル
カノールアミンと、下記G群から選ばれたアルコールま
たはアルコキシアルコールと、下記H群から選ばれた極
性の有機溶媒とを含む混合溶液を調製する。
A群:鉛メトキシド [Pb(OCHs)2] 鉛エトキシド [Pb(OCzHs)z ] 鉛プロポキシド [Pb(OC3Ht)! ] 鉛ブトキシド [Pb(,0C4H9)2 ] 鉛メトキシエチレート [Pb(OCzH40CH3)t ] 鉛エトキシエチレート [Pb(OCzH40CzHs)2] 鉛プロポキシエチレート [Pb(OC2H40C3H7)2 ]鉛ブトキシエチ
レート [Pb(OC2H4QC4He)z ]B群B群トロン
チウムメトキシド [5r(OCHs)t ] ストロンチウムエトキシド [5r(OC2Hs)2] ストロンチウムプロポキシド [5r(OC3Hy)2] ストロンチウムブトキシド [S r(OC4H9)2 ] ストロンチウムメトキシエチレート [5r(OC2HtOCH3)z ] ストロンチウムエトキシエチレート [5r(OC2H40C2H5)2] ストロンチウムプロポキシエチレート [5r(OC2HtOC3Ht)2] ストロンチウムブトキシエチレート [5r(OC2HtOC4H9)2] C群・カルシウムメトキシド [Ca(OCH2)2 ] カルシウムブトキシド [Ca(OC2H6)2] カルシウムプロポキシド [Ca(OC3Hy)2] カルシウムブトキシド 5 E群 [Y(OC2H40C2H5)3コ イツトリウムプロポキシエチレート [Y(OC2840C3H7)3 ] イットリウムブトキシェチレート [Y(OC2H40C4H11)3 ]銅メトキシド [Cu(○CH2)2] 銅エトキシド [CLI(OC2H6)2 ] 銅プロポキシド [Cu(OC3Hy)2] 銅ブトキシド [Cu(OC4He)2] 銅メトキシエチレート [CLI(OC2H40CH3)2 ]銅エトキシェチ
レート [Cu(OC2H40CxHa)2] 銅プロポキシエチレート [Cu(OC2H40C3Hy)2] 銅ブトキシエチレート [Ca(QC4He)2] カルシウムメトキシエチレート [Ca(OC2H+0CH3)2] カルシウムエトキシエチレート [Ca(OC2H40C2H5)2] カルシウムプロポキシエチレート [Ca(OCzH+0C3HyL ] カルシウムブトキシエチレート [Ca(OC2H4QC<H9)2] D群二イ・ソトリウムメトキシド [Y (OCH3)3 ] イツトリウムエトキシド [Y(OC2H5)3 ] イツトリウムプロポキシド [Y(OC3H7)3 ] イツトリウムブトキシド [Y (OC4H9)+ ] イットリウムメトキシエチレート [Y(OC2H40CH3)3 ] イットリウムエトキシエチレート 6 [Cu(OCzH40C+HJ2コ F群:モノエタノールアミン [82NC2H,OH] ジェタノールアミン [HN(CgH<0H)2] トリエタノールアミン [N(C2H40H)3] モノ1−プロパノールアミン [82NC3H60H] ジ■−プロパノールアミン [HN(C3H60H)2] トリ1−プロパノールアミン [N(C3H,!0H)3コ モノ2−プロパノールアミン [HzNCHzCHOHCHs] ジ2−プロパノールアミン [HN(CHzCHOHCH3)2] トリ2−プロパノールアミン [N(CH2CHOHCH3)3] G群:メタノール [CHaOH) エタノール CC2Hs OH] プロパツール [Ca Hy OH:1 ブタノール (C4Hs OH] メトキシエタノール [CH20Ct H40H] エトキシエタノール [CtHsOC2H40Hコ プロポキシエタノール [C5H70CtH40H] ブトキシェタノール [C+HsOCzH40H] H群:テトラヒドロフラン [C4HIIO:1 テトラヒドロピラン [CiH+。O〕 テトラヒドロ−2−メチルフラン [C4Ha OCHs :] エラルメチルケトン [CH2OHfCOCH3) 2−ペンタノン [CHa(CHt)acOcH3] 3−ペンタノン [CHaCHtCOCHzCHs] 2−ヘキサノン [CHs(CHt)2cOcHa) 3−ヘキサノン [CHs(CHz)zcOcHacHa]2−ヘプタノ
ン [CHsCO(CHt)<CHa) 3−ヘプタノン [CHs(CH2)3COC82CH3]4−ヘプタノ
ン [CHs(CHt)tco(CHthCHs〕2−ノナ
ノン [CHs(CHt)scOcHx) 5−ノナノン 9 [CHa(CHり3CO(CHりjcHa)ジエチルエ
ーテル [CH2CHt OCHt CHs )ジブチルエーテ
ル [CH,(CHりICH!OCH!(CHりtcHa)
ジプロピルエーテル [CHz CHt CHt OCHt CHt CHs
 ]ブチルエチルエーテル [CHz(CHz)aOcHzcHs)エチルイソブチ
ルエーテル [CH3(CHffi)30CH2CH3〕エチルイソ
プロピルエーテル [(CHs)zcHOcH2cHa) エチルイソペンチルエーテル [(CHI)4CHOCHICHs〕 酢酸メチル [(CHs)CO2CHs) 酢酸エチル [(CHりC0ICtH8] 酢酸プロピル 0 [CHsCOzCaHy:1 酢酸ブチル ECHsCOtC4He) アセトニトリル [CHsCN、1 ジオキサン [C4HaOt〕 上記A、BSC,D、Eの各群におけるプロポキシドは
、■−プロポキシド、2−プロポキシドのいずれであっ
てもよい。また、ブトキシドは、1−ブトキシド、2−
ブトキシド、イソブトキシド、t−ブトキシドのいずれ
であってもよい。さらに、G群のプロパツールは、l−
プロパツール、2−プロパツールのいずれであってもよ
い。さらにまた、ブタノールは、l−ブタノール、2−
ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールのいずれ
であってもよい。また、H群のジオキサンは、1、 3
−ジオキサン、1,4−ジオキサンのいずれでもよい。
A、B、C,D、Eの各群のアルコキシドまたはアルコ
キンアルコレートは、いわゆる原料の主成分をなすもの
である。
また、F群のアルカノールアミンは、焼成に至るまでの
各工程で、加水分解によって鉛、ストロンチウム、カル
シウム、イツトリウムや銅が微粒子状の水酸化物や酸化
物等として析出するのを抑制するものである。F群のア
ルカノールアミンは、また、G群のアルコールまたはア
ルコキシアルコールとH群の極性の有機溶媒の混合溶媒
に対する溶解度が低いA、B、C,D、Eの各群のアル
コキシドまたはアルコキシアルコレートの溶解度を上げ
る作用をもつ。溶解度が向上する結果、透明か、透明に
近い溶液が得られるようになる。
さらに、G群のアルコールやアルコキシアルコールは、
溶媒として作用するものである。これらは、あらかじめ
モレキュラシーブズ等で脱水処理をしておくことが好ま
しい。
H群の極性の有機溶媒もまた、溶媒として作用するもの
である。これらを、G群のアルコールやアルコキシアル
コールに対し、90%以下の量で添加してなる混合溶媒
は、A、B、C,D、Eの各群の混合アルコキシド溶液
の溶媒として、安定性の高い溶液を調製することができ
るので好ましいものである。
A、B、C,D、E、F、G、Hの各群からは、通常、
1種を選択、使用する。2種以上を選択、使用すること
も可能ではあるが、そうしても得られる超伝導薄膜の特
性にほとんど有意差はなく、工程の複雑化によるコスト
の上昇など、不都合のほうがよほど大きい。
また、A、B、C,D、E、F、G、Hの各群からは、
いずれを選択、使用しても後の工程、条件等を変える必
要はなく、得られる超伝導薄膜の特性にも有意差は認め
られない。しかしながら、操作の容易性等を考慮すると
、A群からは鉛プロポキシドまたは鉛ブトキシドを、B
群からはストロンチウムメトキシドまたはストロンチウ
ムエトキシドを、6群からはカルシウムメトキシドまた
はカルシウムプロポキシドを、D群からはイツトリウム
エトキシドまたはイツトリウムエトキシド3 4 チレートを、E群からは銅プロポキシドまたは銅ブトキ
シドを、F群からはジェタノールアミンまたはトリエタ
ノールアミンを、G群からはエタノールまたはプロパツ
ールを、H群からはテトラヒドロフランまたはテトラヒ
ドロピランを、それぞれ選択、使用することが好ましい
A、B、C,D、Eの各群のアルコキシドまたはアルコ
キシアルコレートと、F群のアルカノールアミンと、G
群のアルコールまたはアルコキシアルコールと、H群の
極性の有機溶媒との混合割合は、それらの種類によって
多少異なるものの、A群のアルコキシドまたはアルコキ
シアルコレートをaモル、B群のアルコキシドまたはア
ルコキシアルコレートをbモル、6群のアルコキシドま
たはアルコキシアルコレートをCモル、D群のアルコキ
シドまたはアルコキシアルコレートをdモル、E群のア
ルコキシドまたはアルコキシアルコレートをeモル、F
群のアルカノールアミンをfモル、G群のアルコールま
たはアルコキシアルコールをgリットルと、H群の極性
の有機溶媒をhリットルとした時、式、 a:b:  (c+d):e=2:2:1:30 < 
c / d≦3,0.2≦[f/(a+b+c十d+e
) )≦3 0、O1≦[(a+b十c十d+e)/ (g+h))
≦5 0、O1≦h/g≦9 を同時に満足するようにするのが好ましい。
a:b:  (c十d):e=2:2:1 :3の関係
が成立していないと、得られる薄膜の中に非超伝導不純
物が析出しやすくなることがある。
c=0.c/d>Oの範囲では、得られる薄膜が超伝導
特性を示さなくなることがある。また、[f/ (a+
b十c+d+e)] <0.2では、AlB、C,D、
Eの各群のアルコキシドまたはアルコキシアルコレート
の加水分解を充分に抑制できないことがある。さらに、
[f/ (a+b+c十d+e)] >3では、混合溶
液の粘度が高くなりすぎて製膜できないことがある。さ
らにまた、[(a十り+c+d+e)/gl <0.0
1では、溶媒が多すぎて実用的でない。また、[(a十
り+c+d+e)/g] >5、または、h/ g <
 0.01では、A、B、C,D、Eの各群のアルコキ
シドまたはアルコキシアルコレートが溶は残ることがあ
る。h/g>1では、ゲル膜を形成できないことがある
混合操作は、F群のアルカノールアミンとG群のアルコ
ールまたはアルコキシアルコレートとH群の極性の有機
溶媒との混合溶液にA、B、C1D、Eの各群のアルコ
キシドまたはアルコキシアルコレートを同時に添加、混
合してもよく、また、F群のアルカノールアミンとG群
のアルコールまたはアルコキシアルコールとH群の極性
の有機溶媒との混合溶液にA、B、C,D、Eの各群の
アルコキシドまたはアルコキシアルコレートを加えて混
合した溶液を別々に調製し、各溶液から所定量を採取し
て混合するようにしてもよい。なお、混合操作が終了す
るまでは、A、B、C,D、Eの各群のアルコキシドま
たはアルコキシアルコレートを極力湿気に晒さないよう
にするのが好ましく、乾燥窒素などで置換したグラブボ
ックス内などで行なうのが好ましい。しかしながら、そ
れ以後の操作は大気中で行なうことができる。
混合溶液の薄膜形成工程: この発明においては、次に、耐熱性基体上に上記混合溶
液の薄膜を形成する。つまり、製膜する。
基体は、後述する焼成温度に耐えるものであればよく、
材質は、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、白金など
の金属や、これら金属の少なくとも1種を主成分とする
合金や、ガラス、炭素、ケイ素、シリカ、アルミナ、マ
グネシア、ジルコニア、チタニア、窒化ホウ素、窒化ケ
イ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素などの無機材料であれば
よい。形状は、繊維状、フィルム状、板状、バルク状な
ど、いずれであってもよい。また、基体は、上述した材
料を混用したものであってもよく、多層化したもの、た
とえば、ポリアクリロニトリル系炭素繊維材料をシリコ
ンカーバイドで被覆してなるものであってもよい。これ
らの基体は、その表面を研磨して平滑にし、さらに洗浄
して油分などによる汚れを7 除去しておくのが望ましい。
薄膜の形成は、刷毛、ローラなどによる塗布や、スプレ
ーによる塗布や、混合物に基体を浸漬した後、引き上げ
るデイツプコーティング法などによることができる。な
かでも、デイツプコーティング法は、操作が簡単である
うえに、複雑な形状の基体上にも容易に薄膜を形成する
ことができ、しかも、溶液の濃度、溶液への浸漬回数、
溶液からの引上速度を変えることによって膜厚を容易に
変更することができるので好ましい。
乾燥、ゲル化工程: この発明においては、次に、基体上に形成した混合溶液
の薄膜を乾燥し、G群のアルコールまたはアルコキシア
ルコールとH群の極性の有機溶媒を蒸発させて、A、B
SC,D、Eの各群のアルコキシドまたはアルコキシア
ルコレートと、F群のアルカノールアミンとからなるゲ
ル化薄膜とする。
この工程は、常温で行なってもよく、また、50〜10
0℃程度の恒温下で行なってもよい。さら8 に、1%以下の湿度に制御されたグラブボックス内で行
なってもよい。
焼成工程: この発明においては、次に、上記ゲル化薄膜を基体ごと
焼成し、酸化物超伝導体に変換する。この焼成は、たと
えば次のようにして行なう。
すなわち、ゲル化薄膜を基体ごと加熱炉に入れ、一定の
昇温速度で焼成温度まで昇温し、その温度に一定時間保
持した後、一定の降温速度で室温まで冷却する。このと
き、ゲル化薄膜を基体ごと次のような粉末の中に埋めて
おくと、焼成時に各成分が蒸発することによって起る組
成のずれを防ぐことかできるので好適である。すなわち
、鉛、ストロンチウム、カルシウム、イツトリウム、銅
の組成比がゲル化薄膜中の組成比と等しいか、はぼ等し
く、窒素雰囲気中において、750〜950℃で熱処理
され、好ましくは粒径がO01〜5μm程度の範囲で分
布している金属酸化物粉末である。
このような粉末に、ゲル化薄膜を埋めない場合には、得
られる焼成薄膜において、超伝導終了温度(TCE) 
< 72 Kとなる場合がある。雰囲気中の酸素濃度は
、1%以下にすることか好ましい。焼成雰囲気中の酸素
濃度が1%を超えると、超伝導開始温度(T、。)が7
0に以下となったり、または超伝導特性を示さないこと
がある。昇温速度は、1〜200°C/分であるのが好
ましい。200°C/分を超えると、薄膜に亀裂を生じ
ることがある。
また、16C/分未満では、昇温に時間がかかりすぎて
実用的でない。焼成温度は、750〜900°Cである
のが好ましい。750℃未満では、超伝導開始温度(T
 co)か70に以下になることがある。
また、950℃を超えると、膜の一部が溶解したり、蒸
発したりすることがある。焼成温度に保持する時間は、
薄膜が超伝導体に変換されて、TCE≧72にという超
伝導特性を示すようになる時間であり、通常、5時間程
度である。降温速度は、20〜200°C/分であるの
が好ましい。200℃/分を超えると、薄膜に亀裂を生
じることがある。また20°C/分未満では、TcEく
72にとなったりすることがある。なお、粉末中に埋め
て焼成する場合、焼成に先立ってゲル化薄膜を基体ごと
450〜600℃で仮焼すると、薄膜への粉末の付着を
防止できるようになるので好ましい。温度以外の仮焼条
件は、上述した、いわゆる未焼成の条件と同じでよい。
(実施例) 実施例1 乾燥窒素を流しているグラブホックス内で、鉛1−ブト
キシドを0.02モル、ストロンチウム2プロポキシド
を0.02モル、カルシウムエトキシドを0.05モル
、イツトリウム2−プロポキシドを0.005モル、銅
エトキシエチレートを0.003モル計り取り、これに
ジェタノールアミンを0.08モル添加し、これにエタ
ノールとテトラヒドロフランを7=3の割合で混合した
溶媒を、アルコキシドの濃度が1.0mo l 71に
なるように加え、スターラを用いて30分撹拌し、混合
溶液を得た。
一方、厚みが0.5 mrrlのマグネシア単結晶板を
、トリクロルエチレン、アセトン、エタノール、純水を
順次用いてそれぞれ3分ずつ超音波洗浄した1 2 後、高純度乾燥窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合溶液に上記マグネシア単結晶板を浸漬し
、1分後、垂直に10cm/分の速度で弓き上げ、マグ
ネシア単結晶板上に混合溶液の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜をマグネシア単結晶板ごと50℃の恒温
炉内で30分乾燥し、ゲル化させ、さらに電気炉にいれ
て50°C/分で550℃に昇温し、30分後に100
8C/分で室温まで降温して仮焼した。
次に、仮焼後の薄膜をマグネシア単結晶板ごと、窒素気
流中にて850℃で10時間熱処理を行なった、組成が
ほぼPb、、5r2Cao、5Yo5cUsosの粉末
中に埋めて、電気炉に入れ、30 cnf/minの流
速の窒素気流中にて50°C/分で850°Cまで昇温
し、その温度に5時間保持した後、100°C/分で室
温まで冷却し、超伝導体に変換した。
かくして得られた超伝導薄膜は、組成がほぼPb2Sr
2Cao、sYo、sCu30gの単一相であり、光沢
のある黒色で、亀裂などは認められなかった。
厚みは80nmであった。また、超伝導開始温度(T 
co)は80K、超伝導終了温度(TCE)は78にで
あった。
実施例2 鉛1−ブトキシドに代えて鉛2−プロポキシドを用いた
ほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは81nmであり、Tcoは79に1T
cEは76にであった。
実施例3 ストロンチウム2−プロポキシドに代えてストロンチウ
ムエトキシドを用いたほかは実施例1と同様にして、超
伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは81nmであり、Tcoは81に1T
CEは78にであった。
実施例4 カルシウムエトキシドに代えてカルシウムメトキシドを
用いたほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た
この薄膜の厚みは75nmであり、Tcoは81K、T
c、Eは78にであった。
実施例5 イツトリウム2−プロポキシドに代えてイツトリウム1
−ブトキシドを用いたほかは実施例1と同様にして、超
伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは82ru++であり、’rcoは75
に1Tc、、は73にであった。
実施例6 銅エトキシエチレートに代えて銅エトキシドを用いたほ
かは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは80nmであり、TCOは77K。
TCEは75にであった。
実施例7 ジェタノールアミンに代えてトリエタノールアミンを用
いたほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは81nmであり、T、。は76に1T
’cxは72にであった。
実施例8 テトラヒドロフランに代えてテトラヒドロピランを用い
たほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは80nmであり、T e aは76K
、T e aは73にであった。
実施例9 エタノールに代えて2−プロパツールを用いたほかは実
施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは80nmであり、Tcoは76K、T
CEは74にであった。
実施例10 鉛l−ブトキシドに代えて鉛2−プロポキシエチレート
を、ストロンチウム2−プロポキシドに代えてストロン
チウムl−ブトキシドを、カルシウムエトキシドに代え
てカルシウム1−プロポキシドを、イツトリウム2−プ
ロポキシドに代えてイツトリウムエトキシドを、ジェタ
ノールアミンに代えてエタノールアミンを、エタノール
に代えて2−プロパツールを、テトラヒドロフランに代
えてエチルメチルケトンをそれぞれ用いたほかは5 6 実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは80nmであり、TCOは79に1T
cgは77にであった。
(発明の効果) この発明は、鉛アルコキシドまたは鉛アルコキシアルコ
レートと、ストロンチウムアルコキシドまたはストロン
チウムアルコキシアルコレートと、カルシウムアルコキ
シドまたはカルシウムアルコキシアルコレートと、イツ
トリウムアルコキシドまたはイツトリウムアルコキシア
ルコレートと、銅アルコキシドまたは銅アルコキシアル
コレートと、アルカノールアミンと、アルコールまたは
アルコキシアルコールと、極性の有機溶媒とを含む混合
溶液を調製し、基体上にその混合溶液の薄膜を形成し、
ゲル化せしめた後、焼成して基体上に超伝導薄膜を形成
するものであり、実施例にも示したように、超伝導終了
温度が105に以上であるような超伝導薄膜を容易に得
ることができるようになる。また、上述したように、窒
素雰囲気中のみの熱処理で超伝導薄膜が得られるので、
高温で酸化されやすい基体の上にも超伝導膜を形成する
ことができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (イ)下記A群から選ばれた鉛アルコキシドまたは鉛ア
    ルコキシアルコレートと、下記B群から選ばれたストロ
    ンチウムアルコキシドまたはストロンチウムアルコキシ
    アルコレートと、下記C群から選ばれたカルシウムアル
    コキシドまたはカルシウムアルコキシアルコレートと、
    下記D群から選ばれたイットリウムアルコキシドまたは
    イットリウムアルコシキアルコレートと、下記E群から
    選ばれた銅アルコキシドまたは銅アルコキシアルコレー
    トと、下記F群から選ばれたアルカノールアミンと、下
    記G群から選ばれたアルコールまたはアルコキシアルコ
    ールと、下記H群から選ばれた極性の有機溶媒とを含む
    混合溶液を調製する工程と、 A群:鉛メトキシド 鉛エトキシド 鉛プロポキシド 鉛ブトキシド 鉛メトキシエチレート 鉛エトキシエチレート 鉛プロポキシエチレート 鉛ブトキシエチレート B群:ストロンチウムメトキシド ストロンチウムエトキシド ストロンチウムプロポキシド ストロンチウムブトキシド ストロンチウムメトキシエチレート ストロンチウムエトキシエチレート ストロンチウムプロポキシエチレート ストロンチウムブトキシエチレート C群:カルシウムメトキシド カルシウムエトキシド カルシウムプロポキシド カルシウムブトキシド カルシウムメトキシエチレート カルシウムエトキシエチレート カルシウムプロポキシエチレート カルシウムブトキシエチレート D群:イットリウムメトキシド イットリウムエトキシド イットリウムプロポキシド イットリウムブトキシド イットリウムメトキシエチレート イットリウムエトキシエチレート イットリウムプロポキシエチレート イットリウムブトキシエチレート E群:銅メトキシド 銅エトキシド 銅プロポキシド 銅ブトキシド 銅メトキシエチレート 銅エトキシエチレート 銅プロポキシエチレート 銅ブトキシエチレート F群:モノエタノールアミン ジエタノールアミン トリエタノールアミン モノ1−プロパノールアミン ジ1−プロパノールアミン トリ1−プロパノールアミン モノ2−プロパノールアミン ジ2−プロパノールアミン トリ2−プロパノールアミン G群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール メトキシエタノール エトキシエタノール プロポキシエタノール ブトキシエタノール H群:テトラヒドロフラン テトラヒドロピラン テトラヒドロ−2−メチルフラン エチルメチルケトン 2−ペンタノン 3−ペンタノン 2−ヘキサノン 3−ヘキサノン 2−ヘプタノン 3−ヘプタノン 4−ヘプタノン 2−ノナノン 5−ノナノン ジエチルエーテル ジブチルエーテル ジプロピルエーテル ブチルエチルエーテル エチルイソブチルエーテル エチルイソプロピルエーテル エチルイソペンチルエーテル 酢酸メチル 酢酸エチル 酢酸プロピル 酢酸ブチル アセトニトリル ジオキサン (ロ)耐熱性基体上に上記混合溶液の薄膜を形成する工
    程と、 (ハ)上記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、(ニ
    )ゲル化せしめた薄膜を焼成し、酸化物超伝導体に変換
    せしめる工程と、 を含む、超伝導薄膜の形成方法。
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