JPH02302322A - 超伝導薄膜の形成方法 - Google Patents

超伝導薄膜の形成方法

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JPH02302322A
JPH02302322A JP1120409A JP12040989A JPH02302322A JP H02302322 A JPH02302322 A JP H02302322A JP 1120409 A JP1120409 A JP 1120409A JP 12040989 A JP12040989 A JP 12040989A JP H02302322 A JPH02302322 A JP H02302322A
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JP
Japan
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thin film
strontium
calcium
lead
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Pending
Application number
JP1120409A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Kitazawa
北沢 宏一
Toshinaka Nonaka
敏央 野中
Keisuke Kobayashi
小林 啓佑
Masayoshi Kaneko
公良 金子
Yasutaka Takahashi
康隆 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Toray Industries Inc
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Hokko Chemical Industry Co Ltd, Toray Industries Inc filed Critical Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH02302322A publication Critical patent/JPH02302322A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、耐熱性基体上に、ジョセフソン素−子、磁
気センサ、スキッド(SQUID)素子等として作用す
る超伝導薄膜を形成する方法に関する。
(従来の技術) 発明者らは、先に、基体上に超伝導薄膜を形成する方法
として、特願昭62−131093号明細書に記載の発
明を提案した。しかしながら、この方法によるものは、
臨界温度が、最高でも99にと低い、また、この方法に
おいては、原料として、イツトリウムをはじめとする希
土類金属のアルコキシドまたはアルコキシアルコレート
を用いるが、これらの希土類金属の化合物は大変高価で
あり、製造コストが扁くなるという問題がある。
(発明が解決しようとする課題) この発明の目的は、従来の方法の上述した問題点を解決
し、基体上に、臨界温度の高い超伝導薄膜を低コストで
形成することができる方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明においては、 (イ)下記A群から選ばれたビスマスアルコキシドまた
はビスマスアルコキシアルコレートと、下記B群から選
ばれたカルシウムアルコキシドまたはカルシウムアルコ
キシアルコレートと、下記C群から選ばれたストロンチ
ウムアルコキシドまたはストロンチウムアルコキシアル
コレートと、下記り群から選ばれた銅アルコキシドまた
は銅アルコシキアルコレートと、下記E群から選ばれた
鉛アルコキシドまたは鉛アルコキシアルコレートと、下
記F群から選ばれたアルカノールアミンと、下記0群か
ら選ばれたアルコールまたはアルコキシアルコールとを
含む混合溶液を調製する工程と、A群:ビスマスメトキ
シド ビスマスエトキシド ビスマスプロポキシド ビスマスブトキシド ビスマスメトキシエチレート ビスマスエトキシエチレート ビスマスプロボキシエチレート ビスマスブトキシエチレート 8群:カルシウムメトキシド カルシウムエトキシド カルシウムプロポキシド カルシウムメトキシド カルシウムメトキシエチレート カルシウムエトキシエチレート カルシウムブロボキシエチレート カルシウムブトキシエチレート 0群:ストロンチウムメトキシド ストロンチウムエトキシド ストロンチウムプロポキシド ストロンチウムブトキシド ストロンチウムメトキシエチレート ストロンチウムエトキシエチレート ストロンチウムブロボキシエチレート ストロンチウムプトキシエチレート D群:銅メトキシド 銅エトキシド 銅プロポキシド 銅ブトキシド 銅メトキシエチレート 銅エトキシエチレート 銅プロボキシェチレート 銅ブトキシエチレート 8群:鉛メトキシド 鉛エトキシド 鉛プロポキシド 鉛ブトキシド 鉛メトキシエチレート 鉛工トキシエチレート 鉛プロボキシエチレート 鉛プトキシエチレート 1群:モノタノールアミン ジェタノールアミン トリエタノールアミン モノ1−プロパツールアミン ジ1−プロパツールアミン トリ1−プロパツールアミン モノ2−プロパツールアミン ジ2−プロパツールアミン トリ2−プロパツールアミン 0群:メタノール エタノール プロパノール ブタノール メトキシエタノール エトキシエタノール プロポキシエタノール ブトキシェタノール (ロ)耐熱性基体上に上記混合溶液の薄膜を形成する工
程と、 (ハ)上記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、(ニ
)ゲル化せしめた薄膜を焼成し、酸化物超伝導体に変換
せしめる工程と、 を含む、超伝導薄膜の形成方法が提供される。
この発明によれば、一般式 %式% で表される超伝導薄膜を形成することができる。
ここで、O<p<0.8.0.2<q<0.8. 1≦
X≦3.1≦y≦3.3<z<6である。
以下、この発明を工程別にさらに詳しく説明する。
混合溶液の調製工程: この発明においては、まず、下記A群から選ばれたビス
マスアルコキシドまたはビスマスアルコキ゛シアルコレ
ートと、下記B群から選ばれたカルシウムアルコキシド
またはカルシウムアルコキシアルコレートと、下記C群
から選ばれたストロンチウムアルコキシドまたはストロ
ンチウムアルコキシアルコレートと、下記り群から選ば
れた銅アルコキシドまたは銅アルコシキアルコレートと
、下記E群から選ばれた鉛アルコキシドまたは鉛アルコ
キシアルコレートと、下記F群から選ばれたアルカノー
ルアミンと、下記0群から選ばれたアルコールまたはア
ルコキシアルコールとを含む混合溶液を調製する。
A群:ビスマスメトキシド [Bi(OCH+)x ] ビスマスエトキシド [Bi(OCzHs)s] ビスマスプロポキシド [Bt(OCsHth ] ビスマスブトキシド [Bf(OC4H*)z ] ビスマスメトキシエチレート [Bi(OCzH−OCHsh ] ビスマスエトキシエチレート [Bi(OCzH40C!H8)3 ]ビスマスプロボ
キシエチレート [B i (OC! H−OCs Ht ) sコビス
マスプトキシエチレート [旧(0(、H,OC,H9)31 B群:カルシウムメトキシド [Ca(OCHs)x ] カルシウムエトキシド [Ca(OCxHs)z ] カルシウムプロポキシド [Ca(OCaHy)x ] カルシウムブトキシド [Ca(OC4H,)xコ カルシウムメトキシエチレート [Ca(OCzHa○cHsL] カルシウムエトキシエチレート [Ca(OCtH40CzHs)z ]カルシウムプロ
ボキシエチレート [Ca(OCtH40C1H1)z ]カルシウムブト
キシエチレート [Ca(OCzHsOC−HJz :10群ニストロン
チウムメトキシド [5r(OCH:+)t ] ストロンチウムエトキシド [Sr(OCz Hs)χ] ストロンチウムプロポキシド [5r(OCsHJtコ ストロンチウムブトキシド [5r(OC4HJz ] ストロンチウムメトキシエチレート [5r(OCzH−OCHs)z ] ストロンチウムエトキシエチレート [5r(OCiH*0CzHs)z ]ストロンチウム
プロボキシエチレート [5r(OCtHaOCsHy)i ]ストロンチウム
ブトキシエチレート [5r(OCtHaOCaHe)z ]D群;銅メトキ
シド [Cu(OCHs)t ] 銅エトキシド [Cu(OCz Hs) z ] 銅プロポキシド [Cu(OCsHw)z ] 銅ブトキシド [Cu(OC4H,)z ] 銅メトキシエチレート [Cu(OCtH=OCHs)z ] 銅エトキシエチレート [Cu(OCzH−OCxHs)zコ 銅ブロボキシエチレート [Cu(OCtHaOCaHe>zコ 銅ブトキシエチレート [Cu(OCzH−OC4Hq)x ]E群;鉛メトキ
シド [Pb(OCH3)! ] 鉛エトキシド [Pb(OCzHs)z ] 鉛プロポキシド [pb<o C,l(、)l ] 鉛ブトキシド [Pb(OCnH*)t ] 鉛メトキシエチレート [Pb(OCzH40CHi)z ] 鉛工トキシエチレート [Pb(OCtHaOCiHs)z ]鉛プロボキシエ
チレート [Pb(OCtHaOCaHe)z ]鉛ブトキシエチ
レート [Pb(OCxHaOC4Hq)i ]F群:モノタノ
ールアミン [HzNC*HaOH] ジェタノールアミン [HN (CzH,40H)z] トリエタノールアミン [N(C,H40H)、] モノl−プロパツールアミン [Ht N Cs Hh OH] ジジー−プロパツールアミ ン HN (Cs Hh OH) x ]]トリ1−プ
ロパツールアミ ンN(C3H−OH)3] モノ2−プロパツールアミン [H,NCHtCHOHCH21 ジ2−プロパツールアミン [HN (CHxCHOHCHs)*]トリ2−プロパ
ツールアミン [N(CHtCHOHCH3)3] G群:メタノール [CH,OH] エタノール [CtHsOH] プロパツール[C,H?OH] ブタノール [C,H90H] メトキシエタノール [CH,OC1H,OH] エトキシエタノール [C,H80CtH,OH] プロポキシエタノール [Cx Hq OCz Ha OH] ブトキシェタノール [C,H90CtH,OH] 上記A、BSC,,D、Hの各群におけるプロポキシド
は、1−プロポキシド、2−プロポキシドのいずれであ
ってもよい。また、ブトキシドは、1−ブトキシド、2
−ブトキシド、イソブトキシド、t−ブトキシドのいず
れであってもよい。さらに、G群のプロパツールは、1
−プロパツール、2−プロパツールのいずれであっても
よい。さらにまた、ブタノールは、1−ブタノール、2
−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールのいず
れであってもよい。
A、B、C,D、Eの各群のアルコキシドまたはアルコ
キシアルコレートは、いわゆる原料の主成分をなすもの
である。
また、F群のアルカノールアミンは、焼成に至るまでの
各工程で、加水分解によってビスマス、カルシウム、ス
トロンチウム、銅や鉛が微粒子状の水酸化物や酸化物等
として析出するのを抑制するものである。F群のアルカ
ノールアミンは、また、G群のアルコールまたはアルコ
キシアルコールに対する溶解度が低いASB、C,D、
Hの各群のアルコキシドまたはアルコキシアルコレート
の溶解度を上げる作用をもつ、溶解度が向上する結果、
透明か、透明に近い溶液が得られるようになる。
さらに、G群のアルコールやアルコキシアルコールは、
溶媒として作用するものである。これらは、あらかじめ
モレキュラシーブズ等で脱水処理をしておくことが好ま
しい。
A、B、、C,、D、E、F、Gの各群からは、通常、
1種を選択、使用する。2種以上を選択、使用すること
も可能ではあるが、そうしても得られる超伝導薄膜の特
性にほとんど有意差はなく、工程の複雑化によるコスト
の上昇など、不都合のほうがよほど大きい。
また、A、B、C,、D%E、F、Gの各群からは、い
ずれを選択、使用しても後の工程、条件等を変える必要
はなく、得られる超伝導薄膜の特性にも有意差は認めら
れない。しかしながら、操作の容易性等を考慮すると、
A群からはビスマスプロポキシドまたはビスマスブトキ
シドを、B群からはカルシウムメトキシドまたはカルシ
ウムエトキシドを、0群からはストロンチウムメトキシ
ドまたはストロンチウムプロポキシドを、D群からは胴
エトキシドまたは購エトキシエチレートを、8群からは
鉛プロポキシドまたは鉛ブトキシドを、F群からはジェ
タノールアミンまたはトリエタノールアミンを、G群か
らはエタノールまたはプロパツールを、それぞれ選択、
使用することが好ましい。
A、B、C,、D、Eの各群のアルコキシドまたはアル
コキシアルコレートと、F群のアルカノールアミンと、
G群のアルコールまたはアルコキシアルコールとの混合
割合は、それらの種類によって多少異なるものの、A群
のアルコキシドまたはアルコキシアルコレートをaモル
、B群のアルコキシドまたはアルコキシアルコレートを
bモル、0群のアルコキシドまたはアルコキシアルコレ
ートをCモル、D群のアルコキシドまたはアルコキシア
ルコレートをdモル、E群のアルコキシドまたはアルコ
キシアルコレートをeモル、F群のアルカノールアミン
を1モル、G群のアルコールまたはアルコキシアルコー
ルをgリットルとした時、式、 1≦((a+e)/d)≦3 1≦[(b+c)/d)≦3 0.2≦[r7(a十す十c+d+e) ]≦30.0
1≦[(a+b+c+d+e)/gl≦5を同時に満足
するようにするのが好ましい。
((a+e)/d) <1.  ((a+e)/d) 
>3゜((b+c)/d)<1.((b+c)/d)>
3゜の範囲では、得られる薄膜が超伝導特性を示さなく
なることがある。また、[f/(a+b+c+d+e)
]<0.2では、A、B、C,D、Eの各群のアルコキ
シドまたはアルコキシアルコレートの加水分解を充分に
抑制できないことがある。さらに、[f/ (a+b+
c+d十e)] >3では、混合溶液の粘度が高くなり
すぎて製膜できないことがある。さらにまた、[(a+
b+c+d+e)7膜コ<o、otでは、溶媒が多すぎ
て実用的でない、また、[(a+b+c+d+e)/g
] >5では、A、、B、C,DSEの各群のアルコ千
シトまたはアルコキシアルコレートが溶は残ることがあ
る。
混合操作は、F群のアルカノールアミンとG群のアルコ
ールまたはアルコキシアルコレートとの混合溶液にA、
B、C,DSEの各群のアルコキシドまたはアルコキシ
アルコレートを同時に添加、混合してもよく、また、F
群のアルカノールアミンとG群のアルコールまたはアル
コキシアルコールとの混合溶液にASB、C,D、 E
の各群のアルコキシドまたはアルコキシアルコレートを
加えて混合した溶液を別々に調製し、各溶液から所定量
を採取して混合するようにしてもよい、なお、混合操作
が終了するまでは、A、B、C,D、Eの各群のアルコ
キシドまたはアルコキシアルコレートを極力湿気に晒さ
ないようにするのが好ましく、乾燥窒素などで置換した
グラブボックス内などで行なうのが好ましい。しかしな
がら、それ以後の操作は大気中で行なうことができる。
混合溶液の薄膜形成工程: この発明においては、次に、耐熱性基体上に上記混合溶
液の薄膜を形成する。つまり、製膜する。
基体は、後述する焼成温度に耐えるものであればよく、
材質は、ニッケル、クロム、チタン、金、銀、白金など
の金属や、これら金属の少なくとも1種を主成分とする
合金や、ガラス、炭素、ケイ素、シリカ、アルミナ、マ
グネシア、ジルコニア、チタニア、窒化ホウ素、窒化ケ
イ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素などの無機材料であれば
よい。形状は、繊維状、フィルム状、板状、バルク状な
ど、いずれであってもよい。これらの基材は、その表面
を研磨して平滑にし、さらに洗浄して油分などによる汚
れを除去しておくのが望ましい。
薄膜の形成は、刷毛、ローラなどによる塗布や、スプレ
ーによる塗布や、混合物に基体を浸漬した後、引き上げ
るディップコーティング法などによることができる。な
かでも、ディップコーチイン(法は、操作が簡単である
うえに、複雑な形状の基体上にも容易に1膜を形成する
ことができ、しかも、溶液の濃度、溶液への浸漬回数、
溶液からの引上速度を変えることによって膜厚を容易に
変更することができるので好ましい。
乾燥、ゲル化工程; この発明においては、次に、基体上に形成した混合溶液
の薄膜を乾燥し、G群のアルコールまたはアルコキシア
ルコールを蒸発させて、A、B、C,D、Eの各群のア
ルコキシドまたはアルコキシアルコレートと、F群のア
ルカノールアミンとからなるゲル化薄膜とする。
この工程は、常温で行なってもよく、また、50〜1’
OO”C程度の恒温下で行なってもよい。さら    
   □に、1%以下の湿度に制御されたグラブボック
ス内で行なってもよい。
焼成工程: この発明においては、次に、上記ゲル化薄膜を基体ごと
焼成し、酸化物超伝導体に変換する。この焼成は、たと
えば次のようにして行なう。
すなわち、ゲル化薄膜を基体ごと加熱炉に入れ、一定の
昇温速度で焼成温度まで昇温し、その温度に一定時間保
持した後、一定の降温速度で室温まで冷却する。このと
き、ゲル化薄膜を基体ごと次のような粉末の中に埋めて
おくと、焼成時に各成分が蒸発することによって起る組
成のずれを防ぐことができるので好適である。すなわち
、ビスマス、ストロンチウム、カルシウム、銅、鉛の組
成比がゲル化薄膜中の組成比と等しいか、はぼ等しく、
空気中において、800〜860°Cで熱処理され、好
ましくは粒径が0.1〜5μm程度の範囲で分布してい
る金属酸化物粉末である。このような粉末に、ゲル化薄
膜を埋めない場合には、得られる焼成薄膜において、超
伝導終了温度(Tct) <105にとなる場合がある
。雰囲気は、空気でもよいし、0、1〜100%の濃度
の酸素でもよい。昇温速度は、1〜200″C/分であ
るのが好ましい。200”C/分を超えると、薄膜に亀
裂を生じることがある。また、1℃/分未満では、昇温
に時間がかかりすぎて実用的でない。焼成温度は、75
0〜870°Cであるのが好ましい。750°C未満で
は、超伝導開始温度(Tco)が100に以下になるこ
とがある。また、870°Cを超えると、膜の一部が溶
解したり、蒸発したりすることがある。焼成温度に保持
する時間は、薄膜が超伝導体に変換されて、T’c!≧
105Kかつ77Kにおける臨界電流密度(Jc)がJ
c≧10’A/ctiという超伝導特性を示すようにな
る時間であり、通常、20時間程度である。
降温速度は、20〜200″C/分であるのが好ましい
、200″C/分を超えると、薄膜に亀裂を生じること
がある。また20°C/分未満では、Tct<105 
Kとなったり、77KにおけるJcがJc<10’ A
/cdとなったりすることがある。なお、粉末中に埋め
て焼成する場合、焼成に先立ってゲル化薄膜を基体ごと
450〜6oo″Cで仮焼すると、薄膜への粉末の付着
を防止できるようになるので好ましい、温度以外の仮焼
条件は、上述した、いわゆる未焼成の条件と同じでよい
(実施例) 実施例1 乾燥窒素を流しているグラブボックス内で、ビスマス1
−ブトキシドを0.02モル、カルシウムエトキシドを
0.02モル、ストロンチウム2−プロポキシドを0.
02モル、銅エトキシェチレートを0.03モル、鉛ブ
トキシドを0.006モル計り取り、これにジェタノー
ルアミンを0.1モル添加し、これにエタノールをアル
コキシドの濃度が1.0mol/lになるように加え、
スターラを用いて30分撹拌し、混合溶液を得た。
一方、厚みが0.5r+mのマグネシア単結晶板を、ト
リクロルエチレン、アセトン、エタノール、純水を順次
用いてそれぞれ3分ずつ超音波洗浄した後、高純度乾燥
窒素を吹き付けて乾燥した。
次に、上記混合溶液に上記マグネシア単結晶板を浸漬し
、1分後、垂直に10cm/分の速度で引き上げ、マグ
ネシア単結晶板上に混合溶液の薄膜を形成した。
次に、上記薄膜をマグネシア単結晶板ごと50°Cの恒
温炉内で30分乾燥し、ゲル化させ、さらに電気炉にい
れて50″C/分で550°Cに昇温し、30分後に1
00″C/分で室温まで降温して仮焼した。
次に、仮焼後の薄膜をマグネシア単結晶板ごと、空気中
にて820″Cで24時間熱処理を行なった、組成がほ
ぼ(Bio、aPbo、x)(Sro、、5Cao、5
)zcu+、s05.1の粉末中に埋めて、電気炉に入
れ、50゛c/分で855°Cまで昇温し、その温度に
20時間保持した後、100″C/分で室温まで冷却し
、超伝導体に変換した。
かくして得られた超伝導薄膜は、組成がほぼ(Bio、
5Pbo、z)(Sro、5Cao、5)zcu+、s
os、+の単−相であり、光沢のある黒色で、亀裂など
は認められなかった。厚みは78nmであった。また、
超伝導開始温度(T co )は120 ’K、超伝導
終了温度(Tcz)は105にであった。この超伝導薄
膜のX線回折パターンを第1図に示す。
実施例2 ビスマスアルコキシドに代えてビスマス2−プロポキシ
ドを用いたほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を
得た。
この薄膜の厚みは80nmであり、Tc0は118K。
T’ciは106にであった。
実施例3 カルシウムエトキシドに代えてカルシウムメトキシドを
用いたほかは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た
この薄膜の厚みは79n+mであり、Tcoは115に
−Tctは107にであった。
実施例4 ストロンチウム2−プロポキシドに代えてストロンチウ
ムメトキシドを用いたほかは実施例1と同様にして、超
伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは75nmであり、Tc0は119に、
、T□は105にであった。
実施例5 銅エトキシエチレートに代えて銅エトキシドを用いたほ
かは実施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは84nmであり、T、。は125KS
Te!は109にであった。
実施例6 鉛ブトキシドに代えて鉛プロポキシドを用いたほかは実
施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは83nmであり、Tcoは115に、
、TCtは107にであった。
実施例7 ジェタノールアミンに代えてトリエタノールアミンを用
いたほかは実施例1と同様にして、超伝導111!Rを
得た。
この薄膜の厚みは80n−であり・rcoは121に、
Tctは108にであった。
実施g48 エタノールに代えて2−プロパツールを用いたほかは実
施例1と同様にして、超伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは85n−であり、T’coは111に
、TCtは106にであった。
実施例9 ビスマス1−ブトキシドに代えてビスマス2−プロポキ
シエチレートを、カルシウムエトキシドに代えてカルシ
ウムメトキシドを、ストロンチウム2−プロポキシドに
代えてストロンチウムメトキ、シトを、鉛ブトキシドに
かえて鉛プロポキシドを、ジェタノールアミンに代えて
エタノールアミンを、エタノールに代えて2−プロパツ
ールをそれぞれ用いたほかは実施例1と同様にして、超
伝導薄膜を得た。
この薄膜の厚みは81n−であり、T’coは117に
、Tctは108にであった。
(発明の効果) この発明は、ビスマスアルコキシドまたはビスマスアル
コキシアルコレートと、カルシウムアルコキシドまたは
カルシウムアルコキシアルコレートと、ストロンチウム
アルコキシドまたはストロンチウムアルコキシアルコレ
ートと、銅アルコキシドまたはアルコキシアルコレート
と、鉛アルコキシドまたは鉛アルコキシアルコレートと
、アルカノールアミンと、アルコールまたはアルコキシ
アルコールとを含む混合溶液を調製し、基体上にその混
合溶液の薄膜を形成し、ゲル化せしめた後、焼成して基
体上に超伝導薄膜を形成するものであり、実施例にも示
したように、超伝導終了温度が105に以上であるよう
な超伝導薄膜を容易に得ることができるようになる。ま
た、上述した従来の方法のようにイツトリウム等の高価
な稀土類金属を含む化合物を使用しないので、低コスト
で製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の方法で得られた超伝導薄膜のX線
回折パターンを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (イ)下記A群から選ばれたビスマスアルコキシドまた
    はビスマスアルコキシアルコレートと、下記B群から選
    ばれたカルシウムアルコキシドまたはカルシウムアルコ
    キシアルコレートと、下記C群から選ばれたストロンチ
    ウムアルコキシドまたはストロンチウムアルコキシアル
    コレートと、下記D群から選ばれた銅アルコキシドまた
    は銅アルコシキアルコレートと、下記E群から選ばれた
    鉛アルコキシドまたは鉛アルコキシアルコレートと、下
    記F群から選ばれたアルカノールアミンと、下記G群か
    ら選ばれたアルコールまたはアルコキシアルコールとを
    含む混合溶液を調製する工程と、A群:ビスマスメトキ
    シド、 ビスマキエトキシド、 ビスマスプロポキシド、 ビスマスブトキシド、 ビスマスメトキシエチレート、 ビスマスエトキシエチレート、 ビスマスプロポキシエチレート、 ビスマスブトキシエチレート、 B群:カルシウムメトキシド、 カルシウムエトキシド、 カルシウムプロポキシド、 カルシウムブトキシド、 カルシウムメトキシエチレート、 カルシウムエトキシエチレート、 カルシウムプロポキシエチレート、 カルシウムブトキシエチレート、 C群:ストロンチウムメトキシド、 ストロンチウムエトキシド、 ストロンチウムプロポキシド、 ストロンチウムブトキシド、 ストロンチウムメトキシエチレート、 ストロンチウムエトキシエチレート、 ストロンチウムプロポキシエチレート、 ストロンチウムブトキシエチレート、 D群:銅メトキシド、 銅エトキシド、 銅プロポキシド、 銅ブトキシド、 銅メトキシエチレート、 銅エトキシエチレート、 銅プロポキシエチレート、 銅ブトキシエチレート、 E群:鉛メトキシド、 鉛エトキシド、 鉛プロポキシド、 鉛ブトキシド、 鉛メトキシエチレート、 鉛エトキシエチレート、 鉛プロポキシエチレート、 鉛ブトキシエチレート、 F群:モノタノールアミン、 ジエタノールアミン、 トリエタノールアミン、 モノ1−プロパノールアミン、 ジ1−プロパノールアミン、 トリ1−プロパノールアミン、 モノ2−プロパノールアミン、 ジ2−プロパノールアミン、 トリ2−プロパノールアミン、 G群:メタノール、 エタノール、 プロパノール、 ブタノール、 メトキシエタノール、 エトキシエタノール、 プロポキシエタノール、 ブトキシエタノール、 (ロ)耐熱性基体上に上記混合溶液の薄膜を形成する工
    程と、 (ハ)上記薄膜を乾燥し、ゲル化せしめる工程と、(ニ
    )ゲル化せしめた薄膜を焼成し、酸化物超伝導体に変換
    せしめる工程と、 を含む、超伝導薄膜の形成方法。
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