JPH0795936A - 壁面移動ロボット用吸盤構造 - Google Patents

壁面移動ロボット用吸盤構造

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JPH0795936A
JPH0795936A JP26827993A JP26827993A JPH0795936A JP H0795936 A JPH0795936 A JP H0795936A JP 26827993 A JP26827993 A JP 26827993A JP 26827993 A JP26827993 A JP 26827993A JP H0795936 A JPH0795936 A JP H0795936A
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JP
Japan
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wall surface
suction cup
moving robot
surface moving
outer peripheral
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JP26827993A
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Hiroyuki Konno
裕之 今野
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸盤におけるシール性を確保しながら、吸盤
の摩擦抵抗を減少させることにより壁面移動ロボットの
走行抵抗を減少させ、壁面移動ロボットの移動性の向上
等を図る。 【構成】 吸盤15を介して壁面Kに吸着しながら駆動
輪3〜6を介して壁面上を移動する壁面移動ロボット1
の本体部2の壁面対向側に、その外周縁に沿って吸盤1
5を装備し、吸盤15を、本体部2の壁面対向側の外周
縁に沿って装備された軟質性を有するゴムシート15A
と,ゴムシート15Aの配設方向に沿って装備された巻
込み防止板15Bとを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、壁面移動ロボット用吸
盤構造に係り、特に、壁面に対して垂直に移動するロボ
ット等に装備する場合に好適な壁面移動ロボット用吸盤
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超高層ビル等の建設の増大に伴
い、超高層ビル等の壁面の塗装や洗浄等を目的とする壁
面移動ロボットの開発が進展しているが、当該壁面移動
ロボットにおける壁面対向側には、壁面に対して垂直に
移動する必要性から、駆動輪の他に所定の吸盤が装備さ
れている。
【0003】図12は従来の壁面移動ロボットの構成を
示す図であり、壁面移動ロボット50は、ドーム形状を
有する本体部51と、本体部51の壁面対向側に装備さ
れた例えば4個の駆動輪52,53,54,55と、本
体部51の壁面対向側の周縁部に沿って装着されたゴム
シートから成る吸盤シール部材56と、本体部51の壁
面対向側とは反対側の中央部に装備された排風機57等
とから構成されている。壁面移動ロボット50の壁面K
の移動時には、排風機57を駆動して本体部51内部に
負圧を発生させ、吸盤シール部材56で壁面Kに吸着し
た状態で駆動輪52〜55により移動するようになって
いる。
【0004】ここで、壁面移動ロボット50の壁面移動
時における各部に作用する力について説明すると、壁面
に対しては吸着力Pが作用し、駆動輪52〜55に対し
ては駆動輪反力ND及び駆動力FDが作用し、吸盤シール
部材56に対しては吸盤シール反力NS及び摩擦抵抗FS
が作用する。従って、吸着力Pと駆動輪反力NDと吸盤
シール反力NSとの関係は、 P=NS+ND となり、また、吸盤シール部材56の摩擦抵抗FSは、 FS=μS・NS となり、また、駆動輪52〜55の駆動力FDは、 FD=μD・ND となる。但し、μSは吸盤シール部材56の摩擦係数、
μDは駆動輪52〜55の摩擦係数を示す。
【0005】壁面移動ロボット50を壁面上で効率良く
移動させるためには、駆動輪52〜55の駆動力FDを
大きくすると共に、吸盤シール部材56の摩擦抵抗FS
を小さくする必要がある。これを換言すれば、前述した
式から、駆動輪反力NDが吸盤シール反力NSよりも大き
ければ大きい程(逆に吸盤シール反力NSが駆動輪反力
NDよりも小さければ小さい程)、壁面移動ロボット5
0の壁面上における移動性が向上することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の壁面移動ロボット50の場合、当該壁面移動ロ
ボット50を壁面上で効率良く移動させるためには、吸
盤シール部材56として軟質のゴムシートを使用するこ
とにより、吸盤シール反力NSを駆動輪反力NDよりも小
さくすることが考えられるが、壁面移動ロボット50の
移動時に吸盤シール部材56(軟質ゴムシート)を駆動
輪側に巻込み易く(図13参照)、これに伴い吸盤シー
ル部材56が壁面に密着せず当該吸盤シール部材56の
壁面との接触面が波打つ現象が生じ(図14参照)、吸
盤シール部材56のシール性が悪化することになる。こ
の場合、吸盤シール部材(ゴムシート)の巻込みを防止
するために、駆動輪の他に補助輪を装備した壁面移動ロ
ボットも開発されているが、巻込み現象を完全に防止す
ることはできない。
【0007】従って、前述した理由から、従来の壁面移
動ロボットでは、比較的硬質のゴムシートを用いた吸盤
シール部材を装備しているが、吸盤シール部材を硬質ゴ
ムシートにすると吸盤シール反力NSが大きくなるた
め、吸盤シール部材(硬質ゴムシート)におけるシール
性が悪化し、吸盤シール部材の摩擦抵抗が増大する結
果、壁面移動ロボットの走行抵抗が増大し、これによ
り、排風機や駆動輪用のアクチュエータの動力を大きく
しなければならないという問題や、壁面移動ロボットの
移動性が悪化する等の問題があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、吸盤におけるシール性を確保しながら、
吸盤の摩擦抵抗を減少させることにより壁面移動ロボッ
トの走行抵抗を減少させ、もって壁面移動ロボットの移
動性の向上等を図った壁面移動ロボットの小型化等を可
能とした壁面移動ロボット用吸盤構造を提供すること
を、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、吸
盤を介して壁面に吸着しながら駆動輪を介して壁面上を
移動する壁面移動ロボットのケース本体の壁面対向側
に、その外周縁に沿って前記吸盤を装備して成る壁面移
動ロボット用吸盤構造において、前記吸盤を、前記ケー
ス本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備された軟質性
を有するゴム部材と,当該ゴム部材の配設方向に沿って
装備された板部材とを備える、という構成を採ってい
る。これによって、前述した目的を達成しようとするも
のである。
【0010】請求項2の本発明は、吸盤を介して壁面に
吸着しながら駆動輪を介して壁面上を移動する壁面移動
ロボットのケース本体の壁面対向側に、その外周縁に沿
って前記吸盤を装備して成る壁面移動ロボット用吸盤構
造において、前記吸盤を、前記ケース本体の壁面対向側
の外周縁に沿って装備されたゴム部材から構成し、当該
ゴム部材の外周側部分を硬質性を有する比較的厚いゴム
から形成すると共に、当該ゴム部材の内周側部分を軟質
性有する比較的薄いゴムから形成する、という構成を採
っている。これによって、前述した目的を達成しようと
するものである。
【0011】請求項3の本発明は、吸盤を介して壁面に
吸着しながら駆動輪を介して壁面上を移動する壁面移動
ロボットのケース本体の壁面対向側に、その外周縁に沿
って前記吸盤を装備して成る壁面移動ロボット用吸盤構
造において、前記吸盤を、前記ケース本体の壁面対向側
の外周縁に沿って装備された軟質性を有する中空のゴム
部材と,当該ゴム部材の内部に且つ当該ゴム部材の配設
方向に沿って装備された複数の板バネとを備える、とい
う構成を採っている。これによって、前述した目的を達
成しようとするものである。
【0012】
【作用】請求項1の本発明によれば、壁面移動ロボット
のケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備される
吸盤を,ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備
された軟質性を有するゴム部材と,ゴム部材の配設方向
に沿って装備された板部材とから構成しているため、ゴ
ム部材の外周縁に沿って装備した板部材の作用により、
従来の如く吸盤を構成するゴムシートが駆動輪側に巻き
込まれて当該ゴムシートが壁面に対して波打つ現象を防
止することが可能となり、この結果、吸盤の壁面に対す
るシール性を向上させることができるため、吸盤に壁面
から作用する摩擦抵抗を小さくすることができ、これに
より、壁面に対する吸盤のシール性を適正な状態に保持
しながら,壁面移動ロボットの壁面移動時における走行
抵抗(摩擦抵抗)を小さくできるため、壁面移動ロボッ
トの移動性を向上させることができ、これに伴い壁面移
動ロボットによる作業性の向上を図ることが可能とな
る。
【0013】請求項2の本発明によれば、壁面移動ロボ
ットのケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備さ
れる吸盤を,ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って
装備されたゴム部材から構成し,ゴム部材の外周側部分
を硬質性を有する比較的厚いゴムから形成すると共に,
ゴム部材の内周側部分を軟質性有する比較的薄いゴムか
ら形成しているため、上記と同様に壁面に対する吸盤の
シール性を適正な状態に保持しながら,壁面移動ロボッ
トの壁面移動時における走行抵抗(摩擦抵抗)を小さく
できるため、壁面移動ロボットの移動性を向上させるこ
とができ、これに伴い壁面移動ロボットによる作業性の
向上を図ることが可能となる。
【0014】請求項3の本発明によれば、壁面移動ロボ
ットのケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備さ
れる吸盤を,ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って
装備された軟質性を有する中空のゴム部材と,ゴム部材
の内部に且つゴム部材の配設方向に沿って装備された複
数の板バネとから構成しているため、上記と同様に壁面
に対する吸盤のシール性を適正な状態に保持しながら,
壁面移動ロボットの壁面移動時における走行抵抗(摩擦
抵抗)を小さくできるため、壁面移動ロボットの移動性
を向上させることができ、これに伴い壁面移動ロボット
による作業性の向上を図ることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の壁面移動ロボット用吸盤構造
を適用してなる各実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】(1)第1実施例。 先ず、本第1実施例における壁面移動ロボットの概略構
成を図2乃至図4に基づき説明すると、壁面移動ロボッ
ト1は、例えば高層ビル等の垂直壁面を上下方向に移動
して所定の作業を行うものであり、本実施例の壁面移動
ロボット1は、例えば本体部の内部に装備した所定の洗
浄機構(図示略)により高層ビル等の壁面洗浄を行うよ
うになっている。
【0017】壁面移動ロボット1は、ドーム形状を有す
る本体部2と、本体部2の壁面対向側に装備された例え
ば4個の駆動輪3,4,5,6と、駆動輪3〜6を各々
駆動する車輪用モータ7,8,9,10と、減速機1
1,12,13,14と、本体部2の壁面対向側の周縁
部に沿って装着された後述の軟質ゴムシート及び巻込み
防止板から成る吸盤シール部材15と、本体部2の壁面
対向側とは反対側の中央部に装備され排気孔16Aを有
する排風機16と、各部を制御する制御装置17と、ブ
ラシ用モータ及び洗浄用ブラシ等を有する洗浄機構(図
示略)とを備える構成となっている。図中符号18は角
パイプフレームを示す。
【0018】壁面移動ロボット1では、ファン用モータ
及び電動ファン(図示略)等を備えた排風機16を駆動
して本体部2の内部と外部との間に差圧を発生(本体部
2内部は負圧,本体部2外部は大気圧)させることによ
り,吸盤シール部材15により本体部2を高層ビル等の
壁面に吸着させ、モータ7〜10を駆動して駆動輪3〜
6を回転駆動することにより,本体部2を壁面に沿って
移動させる構造となっている。制御装置17は、車輪用
モータ7〜10,ファン用モータ及びブラシ用モータ等
の回転速度を制御するようになっている。
【0019】次に、本第1実施例における吸盤シール部
材15の構成を図1に基づき説明すると、吸盤シール部
材15は、本体部2の壁面対向側の周縁部に沿って装着
された平面形状が略楕円形状で横断面形状が略L字状を
有する軟質のゴムシート15Aと、ゴムシート15Aの
内側に嵌め込まれた平面形状が略楕円形状を有する巻込
み防止板15Bとから構成されている。
【0020】吸盤シール部材15は、巻込み防止板15
Bが嵌め込まれた外側部分と,本体部2に対する取付部
分と,その中間部分とに分れており、当該中間部分の壁
面Kに平行な箇所が壁面Kと接触するようになってい
る。この場合、吸盤シール部材15の巻込み防止板15
Bは、ゴムシート15Aの内側に着脱自在に嵌め込む構
造となっており、巻込み防止板15Bが劣化した場合に
は交換が可能となっている。
【0021】吸盤シール部材15を構成するゴムシート
15Aに巻込み防止板15Bを装備することにより、図
3に示す位置Pにおいて巻込み防止板15Bの方向が壁
面移動ロボット1の移動方向と平行になるため、ゴムシ
ート15Aの動きが拘束され、これにより、壁面移動ロ
ボット1の移動時にゴムシート15Aが駆動輪側に巻込
まれたり,波打ったりする現象を防止するようになって
いる。
【0022】この場合、本第1実施例では、吸盤シール
部材15の構造により、吸盤シール部材15に作用する
吸盤シール反力NSと,駆動輪3〜6に作用する駆動輪
反力NDとの比を、例えば1:9程度にすることができ
るため、壁面移動ロボット1の移動時において、駆動輪
3〜6に作用する駆動力FDを大きくすることができ、
吸盤シール部材15に作用する摩擦抵抗FSを小さくす
ることができるようになっている。これにより、壁面移
動ロボット1の走行抵抗を減少させ、当該壁面移動ロボ
ット1の移動性の向上を図るようになっている。
【0023】本第1実施例によれば、吸盤シール部材1
5を構成する軟質のゴムシート15Aの周縁方向の内側
に沿って巻込み防止板15Bを嵌め込んだ構造であるた
め、吸盤シール部材15に作用する吸盤シール反力NS
を駆動輪3〜6に作用する駆動輪反力NDに対してかな
り小さくすることが可能となり、この結果、壁面移動ロ
ボット1の移動時において、駆動輪3〜6に作用する駆
動力FDを大きくすることができ、吸盤シール部材15
に作用する摩擦抵抗FSを小さくすることができる。
【0024】即ち、吸盤シール部材15は、ゴムシート
15Aに嵌め込んだ巻込み防止板15Bの作用により、
ゴムシート15Aは従来の上記図13に示した如く駆動
輪側に対して巻込みを起こさず、従って、図5に示す如
くゴムシート15Aの壁面Kに対する吸着性が良好とな
るため、壁面に対する吸盤シール部材15のシール性を
適正な状態に保持しながら,壁面移動ロボット1の壁面
移動時における走行抵抗(摩擦抵抗)を小さくすること
が可能となり、この結果、壁面移動ロボット1の移動性
を向上させることができ、これにより、壁面移動ロボッ
ト1による作業性の向上を図ることが可能となる。
【0025】また、壁面に対する吸盤シール部材15の
シール性を適正状態に保持できるため、排風機18の電
動ファンを駆動するファン用モータの動力を小さくする
ことができる結果、電動ファン及びファン用モータ等を
小型化でき、また、壁面移動ロボット1の壁面移動時の
走行抵抗(摩擦抵抗)を小さくできるため、車輪用モー
タの動力を小さくすることができる結果、車輪用モータ
等の駆動系統を小型化でき、従って壁面移動ロボット1
全体の小型軽量化を図ることも可能となる。
【0026】また、吸盤シール部材15を構成するゴム
シート15A及び巻込み防止板15Bには特殊な材料を
使用していないため、吸盤シール部材15の製造コスト
を低減することが可能となる。
【0027】(2)第2実施例。 図6は本第2実施例における壁面移動ロボット20の概
略構成を示す図であり、本第2実施例が上記第1実施例
と相異する点は、吸盤シール部材21の材質に特徴を持
たせた点であり、吸盤シール部材21以外の構成は上記
第1実施例と同一構成であるため、同一構成箇所には同
一符号を付し説明を省略又は簡略化する。
【0028】吸盤シール部材21は、本体部2の壁面対
向側の周縁部に沿って装着された平面形状が略楕円形状
で横断面形状が略L字状を有するゴムシートとして構成
されている。即ち、吸盤シール部材21は、壁面Kに接
触する外周部分21Aが厚みを有する硬質のゴムから形
成され、本体部2への取付部分21Bが薄い硬質のゴム
から形成されると共に、中間部分21Cは薄い軟質のゴ
ムから形成されており、これら外周部分21A,取付部
分21B,中間部分21は一体構造となっている。
【0029】本第2実施例によれば、吸盤シール部材2
1を、壁面Kに接触する外周部分21A及び本体部2に
対する取付部分21Bを厚みを有する硬質のゴムから形
成し,中間部分21Cを薄い軟質のゴムから形成した構
造であるため、吸盤シール部材21に作用する吸盤シー
ル反力NSを駆動輪3〜6に作用する駆動輪反力NDに対
してかなり小さくすることが可能となり、この結果、壁
面移動ロボット1の移動時において、駆動輪3〜6に作
用する駆動力FDを大きくすることができ、吸盤シール
部材21に作用する摩擦抵抗FSを小さくすることがで
きる。
【0030】従って、上記第1実施例と同様に、壁面に
対する吸盤シール部材21のシール性を適正な状態に保
持しながら,壁面移動ロボット1の壁面移動時における
走行抵抗(摩擦抵抗)を小さくできるため,壁面移動ロ
ボット1の移動性を向上させることができると共に、排
風機18のファン用モータや駆動輪3〜6用の車輪用モ
ータの動力を小さくすることができるため,壁面移動ロ
ボット1全体の小型軽量化を図ることも可能となる。
【0031】(3)第3実施例。 図7は本第3実施例における壁面移動ロボット30の概
略構成を示す図であり、本第2実施例が上記第1実施例
と相異する点は、吸盤シール部材31の内部構造に特徴
を持たせた点であり、吸盤シール部材31以外の構成は
上記第1実施例と同一構成であるため、同一構成箇所に
は同一符号を付し説明を省略又は簡略化する。
【0032】吸盤シール部材31は、その詳細を図8に
示す如く、本体部2の壁面対向側の周縁部に沿って装着
された平面形状が略楕円形状で横断面形状が略U字状を
有する軟質のゴムシート31Aと、ゴムシート31Aの
壁面接触部分の内側に装備されたアンダーバー(骨板)
31Bと、アンダーバー31Bに接合されると共に本体
部2の壁面対向側の周縁部に沿って配置された縦剛性が
低く横剛性が高い(図9及び図10参照)複数の楕円板
バネ31Cとから構成されている。図中符号18は角パ
イプフレームを示す。
【0033】本第3実施例では、吸盤シール部材31を
構成する縦剛性が低く横剛性が高い複数の楕円板バネ3
1Cをアンダーバー31B及び角パイプフレーム18を
介してゴムシート31Aで被覆した構造であるため、吸
盤シール部材31に作用する吸盤シール反力NSを駆動
輪3〜6に作用する駆動輪反力NDに対してかなり小さ
くすることが可能となり、この結果、壁面移動ロボット
1の移動時において、駆動輪3〜6に作用する駆動力F
Dを大きくすることができ、吸盤シール部材31に作用
する摩擦抵抗FSを小さくすることができる。
【0034】従って、上記第1及び第2実施例と同様
に、吸盤シール部材31は、楕円バネ31Cの作用によ
り、図11に示す壁面移動ロボット30’の如く楕円バ
ネを備えていないゴムシート31A’が駆動輪側に巻込
まれるような現象を防止できるため、壁面に対する吸盤
シール部材31のシール性を適正な状態に保持しなが
ら,壁面移動ロボット1の壁面移動時における走行抵抗
(摩擦抵抗)を小さくできるため,壁面移動ロボット1
の移動性を向上させることができると共に、排風機18
のファン用モータや駆動輪3〜6用の車輪用モータの動
力を小さくすることができるため,壁面移動ロボット1
全体の小型軽量化を図ることも可能となる。
【0035】この場合、本実施例では、壁面移動ロボッ
トに例えば洗浄機構を装備することにより高層ビル等の
壁面洗浄を行う構成としたが、壁面移動ロボットに例え
ば塗装機構を装備することにより、壁面の塗装を行うこ
とも可能であり、壁面移動ロボットの用途は所定のもの
に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明の壁面移動ロボット用吸盤構造によれば、壁面移動
ロボットのケース本体の壁面対向側の外周縁に沿って装
備した吸盤を,ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿っ
て装備された軟質性を有するゴム部材と,ゴム部材の配
設方向に沿って装備された板部材とから構成しているた
め、ゴム部材の外周縁に沿って装備した板部材の作用に
より、従来の如く吸盤を構成するゴムシートが駆動輪側
に巻き込まれて当該ゴムシートが壁面に対して波打つ現
象を防止することが可能となり、この結果、吸盤の壁面
に対するシール性を向上させることができるため、吸盤
に壁面から作用する摩擦抵抗を小さくすることができ、
これにより、壁面に対する吸盤のシール性を適正な状態
に保持しながら,壁面移動ロボットの壁面移動時におけ
る走行抵抗(摩擦抵抗)を小さくできるため、壁面移動
ロボットの移動性を向上させることができ、これに伴い
壁面移動ロボットによる作業性の向上を図ることが可能
となる、という効果を奏する。
【0037】請求項2記載の本発明の壁面移動ロボット
用吸盤構造によれば、壁面移動ロボットのケース本体の
壁面対向側の外周縁に沿って装備される吸盤を,ケース
本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備されたゴム部材
から構成し,ゴム部材の外周側部分を硬質性を有する比
較的厚いゴムから形成すると共に,ゴム部材の内周側部
分を軟質性有する比較的薄いゴムから形成しているた
め、ゴム部材の外周側部分を硬質性を有する比較的厚い
ゴムの作用により、上記と同様に壁面に対する吸盤のシ
ール性を適正な状態に保持しながら,壁面移動ロボット
の壁面移動時における走行抵抗(摩擦抵抗)を小さくで
きるため、壁面移動ロボットの移動性を向上させること
ができ、これに伴い壁面移動ロボットによる作業性の向
上を図ることが可能となる、という効果を奏する。
【0038】請求項3記載の本発明の壁面移動ロボット
用吸盤構造によれば、壁面移動ロボットのケース本体の
壁面対向側の外周縁に沿って装備される吸盤を,ケース
本体の壁面対向側の外周縁に沿って装備された軟質性を
有する中空のゴム部材と,ゴム部材の内部に且つゴム部
材の配設方向に沿って装備された複数の板バネとから構
成しているため、板バネの作用により、上記と同様に壁
面に対する吸盤のシール性を適正な状態に保持しなが
ら,壁面移動ロボットの壁面移動時における走行抵抗
(摩擦抵抗)を小さくできるため、壁面移動ロボットの
移動性を向上させることができ、これに伴い壁面移動ロ
ボットによる作業性の向上を図ることが可能となる、と
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例における壁面移動
ロボットの吸盤シール部材を中心とした構成を示す一部
を断面とした説明図である。
【図2】第1実施例における壁面移動ロボットの構成を
示す一部を断面とした側面図である。
【図3】図2に示す壁面移動ロボットの上面図である。
【図4】図2に示す壁面移動ロボットの下面図である。
【図5】第1実施例における吸盤シール部材と壁面の吸
着状態を示す説明図である。
【図6】第2実施例における壁面移動ロボットの吸盤シ
ール部材を中心とした構成を示す一部を断面とした説明
図である。
【図7】第3実施例における壁面移動ロボットの吸盤シ
ール部材を中心とした構成を示す一部を断面とした説明
図である。
【図8】第3実施例における吸盤シール部材の内部構成
を示す説明図である。
【図9】第3実施例における楕円板バネの長手方向の変
形状態を示す説明図である。
【図10】第3実施例における楕円板バネの幅方向の変
形状態を示す説明図である。
【図11】壁面移動ロボットの吸盤シール部材における
楕円板バネを装備しないゴムシートの変形状態を示す一
部を断面とした説明図である。
【図12】従来例における壁面移動ロボットの吸盤シー
ル部材を中心とした構成を示す一部を断面とした説明図
である。
【図13】図12に示す吸盤シール部材の駆動輪側への
巻込み状態を示す一部を断面とした説明図である。
【図14】従来例における吸盤シール部材の波打ち状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 壁面移動ロボット 2 ケース本体としての本体部 3〜6 駆動輪 15 吸盤としての吸盤シール部材 15A ゴム部材としてのゴムシート 15B 板部材としての巻込み防止板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸盤を介して壁面に吸着しながら駆動輪
    を介して壁面上を移動する壁面移動ロボットのケース本
    体の壁面対向側に、その外周縁に沿って前記吸盤を装備
    して成る壁面移動ロボット用吸盤構造において、 前記吸盤を、前記ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿
    って装備された軟質性を有するゴム部材と,当該ゴム部
    材の配設方向に沿って装備された板部材とを備えて構成
    して成ることを特徴とした壁面移動ロボット用吸盤構
    造。
  2. 【請求項2】 吸盤を介して壁面に吸着しながら駆動輪
    を介して壁面上を移動する壁面移動ロボットのケース本
    体の壁面対向側に、その外周縁に沿って前記吸盤を装備
    して成る壁面移動ロボット用吸盤構造において、 前記吸盤を、前記ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿
    って装備されたゴム部材から構成し、当該ゴム部材の外
    周側部分を硬質性を有する比較的厚いゴムから形成する
    と共に、当該ゴム部材の内周側部分を軟質性有する比較
    的薄いゴムから形成して成ることを特徴とした壁面移動
    ロボット用吸盤構造。
  3. 【請求項3】 吸盤を介して壁面に吸着しながら駆動輪
    を介して壁面上を移動する壁面移動ロボットのケース本
    体の壁面対向側に、その外周縁に沿って前記吸盤を装備
    して成る壁面移動ロボット用吸盤構造において、 前記吸盤を、前記ケース本体の壁面対向側の外周縁に沿
    って装備された軟質性を有する中空のゴム部材と,当該
    ゴム部材の内部に且つ当該ゴム部材の配設方向に沿って
    装備された複数の板バネとを備えて構成して成ることを
    特徴とした壁面移動ロボット用吸盤構造。
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