JPH0791459B2 - 芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents
芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物Info
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- JPH0791459B2 JPH0791459B2 JP2254191A JP25419190A JPH0791459B2 JP H0791459 B2 JPH0791459 B2 JP H0791459B2 JP 2254191 A JP2254191 A JP 2254191A JP 25419190 A JP25419190 A JP 25419190A JP H0791459 B2 JPH0791459 B2 JP H0791459B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低融点、高溶剤溶解性という特長により作業
性に優れ、かつ靭性、耐熱性、耐吸水性に優れる芳香族
炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物に関するものであ
る。
性に優れ、かつ靭性、耐熱性、耐吸水性に優れる芳香族
炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、熱硬化性耐熱性樹脂としては、ビスマレイミド、
アミン変性ビスマレイミド等が広く知られている。ビス
マレイミドは、耐熱性に優れているものの融点が高く、
かつ融点以上での溶融粘性が低すぎ、また、溶剤溶解性
が悪いという欠点を有しており、各種バインダーとして
用いる場合、制約が多く非常に使いずらいものである。
加えて、その硬化物は、非常に硬くて脆く、各種基材と
の密着性も悪いという欠点を有している。そのため、一
般には、芳香族ジアミンと反応させて、アミン変性ビス
マレイミドにして用いられている。このアミン変性によ
り、融点の低下、溶融粘性の向上、各種基材との密着性
の向上ははかれるものの、溶剤溶解性の向上には不充分
であるのみならず、マレイミド単独の硬化物より耐熱性
が劣るという欠点があった。
アミン変性ビスマレイミド等が広く知られている。ビス
マレイミドは、耐熱性に優れているものの融点が高く、
かつ融点以上での溶融粘性が低すぎ、また、溶剤溶解性
が悪いという欠点を有しており、各種バインダーとして
用いる場合、制約が多く非常に使いずらいものである。
加えて、その硬化物は、非常に硬くて脆く、各種基材と
の密着性も悪いという欠点を有している。そのため、一
般には、芳香族ジアミンと反応させて、アミン変性ビス
マレイミドにして用いられている。このアミン変性によ
り、融点の低下、溶融粘性の向上、各種基材との密着性
の向上ははかれるものの、溶剤溶解性の向上には不充分
であるのみならず、マレイミド単独の硬化物より耐熱性
が劣るという欠点があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者は、ビスマレイミド本来の耐熱性を損うことな
しに、低融点化、高溶剤溶解性、低吸水性並びに靭性の
付与を目的として鋭意研究した結果、ポリイミド樹脂中
に一定量の芳香族炭化水素基を導入することにより耐熱
性を損うこと無しに、低融点、高溶剤溶解性、低吸水
性、高靭性のポリイミド樹脂が得られるとの知見を得、
さらにこの知見に基づき種々の研究を進めて本発明を完
成するに至ったものである。
しに、低融点化、高溶剤溶解性、低吸水性並びに靭性の
付与を目的として鋭意研究した結果、ポリイミド樹脂中
に一定量の芳香族炭化水素基を導入することにより耐熱
性を損うこと無しに、低融点、高溶剤溶解性、低吸水
性、高靭性のポリイミド樹脂が得られるとの知見を得、
さらにこの知見に基づき種々の研究を進めて本発明を完
成するに至ったものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、芳香族系ジアミン化合物又はポリアミン化合
物及びエチレン型炭素−炭素二重結合をもつジカルボン
酸又はこれらの誘導体から誘導される不飽和ビスイミド
部分と芳香族炭化水素とホルムアルデヒドとを酸触媒の
存在化で反応させて得られる芳香族炭化水素ホルムアル
デヒド反応物部分とが結合した構造を有することを特徴
とする芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物に関す
るものである。
物及びエチレン型炭素−炭素二重結合をもつジカルボン
酸又はこれらの誘導体から誘導される不飽和ビスイミド
部分と芳香族炭化水素とホルムアルデヒドとを酸触媒の
存在化で反応させて得られる芳香族炭化水素ホルムアル
デヒド反応物部分とが結合した構造を有することを特徴
とする芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物に関す
るものである。
本発明における不飽和ビスイミドと変性剤である芳香族
炭化水素の割合は、不飽和イミド置換された芳香核に対
する芳香族炭化水素核のモル比が0.02〜0.3となる事が
好ましく、0.02以下では溶剤溶解性、低吸水性、靭性の
付与効果が小さく、一方0.3以上では融点が高くなりす
ぎ、加えて、耐熱性も低下する。
炭化水素の割合は、不飽和イミド置換された芳香核に対
する芳香族炭化水素核のモル比が0.02〜0.3となる事が
好ましく、0.02以下では溶剤溶解性、低吸水性、靭性の
付与効果が小さく、一方0.3以上では融点が高くなりす
ぎ、加えて、耐熱性も低下する。
この様な芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂を製造する
には、通常、芳香族ジアミンと芳香族炭化水素ホルムア
ルデヒド樹脂、ジメチロール化芳香族炭化水素、ジメト
キシメチル化芳香族炭化水素、ジハロゲノメチル化芳香
族炭化水素等の芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応物
を酸触媒の存在化求核反応させ芳香族炭化水素変性ポリ
アミンとした後、さらにエチレン型炭素−炭素二重結合
を有するジカルボン酸無水物とを常法により反応させる
ことにより得られるが、これに限定されるものではな
い。
には、通常、芳香族ジアミンと芳香族炭化水素ホルムア
ルデヒド樹脂、ジメチロール化芳香族炭化水素、ジメト
キシメチル化芳香族炭化水素、ジハロゲノメチル化芳香
族炭化水素等の芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応物
を酸触媒の存在化求核反応させ芳香族炭化水素変性ポリ
アミンとした後、さらにエチレン型炭素−炭素二重結合
を有するジカルボン酸無水物とを常法により反応させる
ことにより得られるが、これに限定されるものではな
い。
前記の芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂用変性剤であ
る芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応物を得るための
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メシチレン等
の低級アルキルベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロト
ルエン、ジクロロトルエン、クロロキシレン、ブロモキ
シレンなどのハロゲン化ベンゼン又はハロゲン化低級ア
ルキルベンゼンなどである。
る芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応物を得るための
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メシチレン等
の低級アルキルベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロト
ルエン、ジクロロトルエン、クロロキシレン、ブロモキ
シレンなどのハロゲン化ベンゼン又はハロゲン化低級ア
ルキルベンゼンなどである。
ここで用いられる芳香族系ジアミン又はポリアミンとし
ては、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′
−ジアミノジフェニルメタン、1,3,5−トリアミノベン
ゼン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、
ビス(4−アミノフェニル)メチルフォスフィンオキサ
イド、ビス(3−アミノフェニル)メチルフォスフィン
オキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェニルフォ
スフィンオキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェ
ニルアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレン
ジアミン、1,1−ビス(p−アミノフェニル)フタラ
ン、6,6′−ジアミノ−2,2′−ジピリジル、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノアゾベンゼ
ン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,1
−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)シクロヘキサ
ン、2,5−ビス(m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール、2,5−ビス(p−アミノフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾール、2,5−ビス(m−アミノフェニ
ル)チアゾロ(4,5−α)チアゾール、5,5′−ジ(m−
アミノフェニル)−2,2′−ビス(1,3,4−オキサジアゾ
リル)ジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2,6−ジアミノピ
リジン、トリス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキ
シド、ビス(4−アミノフェニル)N−メチルアミン、
1,5−ジアミノナフタリン、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジン、
2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス
(β−アミノ−tert−ブチル)トルエン、ビス(p−β
−アミノ−tert−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p
−β−メチル−α−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−
p−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニルジアミン、
4,4′−ビス(p−アミノフェニル)−2,2′−ジチアゾ
ール、m−ビス(4−p−アミノフェニル−2−チアゾ
リル)ベンゼン、2,2′−ビス(m−アミノフェニル)
−5,5′−ジベンズイミダゾール、4,4′−ジベンズアニ
リド、4,4′−ジアミノフェニルベンゾエート、N,N′−
ビス(4−アミノベンジル)−p−フェニレンジアミ
ン、3,5−ビス(m−アミノフェニル)−4−フェニル
−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。更に、本発明
の芳香族系アミン化合物には、メラミン、シクロヘキサ
ンカルボグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナ
ミン等のトリアジン環化合物なども含まれる。また、こ
れらは単独であっても、2種以上混合したものであって
も良い。
ては、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′
−ジアミノジフェニルメタン、1,3,5−トリアミノベン
ゼン、ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、
ビス(4−アミノフェニル)メチルフォスフィンオキサ
イド、ビス(3−アミノフェニル)メチルフォスフィン
オキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェニルフォ
スフィンオキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェ
ニルアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレン
ジアミン、1,1−ビス(p−アミノフェニル)フタラ
ン、6,6′−ジアミノ−2,2′−ジピリジル、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノアゾベンゼ
ン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,1
−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)シクロヘキサ
ン、2,5−ビス(m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール、2,5−ビス(p−アミノフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾール、2,5−ビス(m−アミノフェニ
ル)チアゾロ(4,5−α)チアゾール、5,5′−ジ(m−
アミノフェニル)−2,2′−ビス(1,3,4−オキサジアゾ
リル)ジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2,6−ジアミノピ
リジン、トリス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキ
シド、ビス(4−アミノフェニル)N−メチルアミン、
1,5−ジアミノナフタリン、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジン、
2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス
(β−アミノ−tert−ブチル)トルエン、ビス(p−β
−アミノ−tert−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p
−β−メチル−α−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−
p−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニルジアミン、
4,4′−ビス(p−アミノフェニル)−2,2′−ジチアゾ
ール、m−ビス(4−p−アミノフェニル−2−チアゾ
リル)ベンゼン、2,2′−ビス(m−アミノフェニル)
−5,5′−ジベンズイミダゾール、4,4′−ジベンズアニ
リド、4,4′−ジアミノフェニルベンゾエート、N,N′−
ビス(4−アミノベンジル)−p−フェニレンジアミ
ン、3,5−ビス(m−アミノフェニル)−4−フェニル
−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。更に、本発明
の芳香族系アミン化合物には、メラミン、シクロヘキサ
ンカルボグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナ
ミン等のトリアジン環化合物なども含まれる。また、こ
れらは単独であっても、2種以上混合したものであって
も良い。
ここで用いられる芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応
物としては、芳香族炭化水素とホルムアルデヒドを酸触
媒の存在下に反応させたものであるが、その後中和洗浄
し、減圧下にジアリルメタン類及び他の低沸点留分を除
去して製造されたものが好ましく、含酸素率8%以上で
ジアリルメタンの様な反応性の無い2核体成分は極力無
いことが好ましい。
物としては、芳香族炭化水素とホルムアルデヒドを酸触
媒の存在下に反応させたものであるが、その後中和洗浄
し、減圧下にジアリルメタン類及び他の低沸点留分を除
去して製造されたものが好ましく、含酸素率8%以上で
ジアリルメタンの様な反応性の無い2核体成分は極力無
いことが好ましい。
酸触媒としては、蓚酸、パラトルエンスルホン酸、キシ
レンスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機酸や塩
酸、硫酸といった無機酸が使用出来る。
レンスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機酸や塩
酸、硫酸といった無機酸が使用出来る。
不飽和ジカルボン酸無水物としては、例えば無水マレイ
ン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ピロシ
ンコン酸、無水ジクロロマレイン酸等のα,β−不飽和
ジカルボン酸無水物あるいはこれらの無水物のうちの1
つと非環状、脂環または複素環状ジエン、例えば、シク
ロペンタジエン等とのディールスアルダー反応生成物等
が挙げられる。
ン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ピロシ
ンコン酸、無水ジクロロマレイン酸等のα,β−不飽和
ジカルボン酸無水物あるいはこれらの無水物のうちの1
つと非環状、脂環または複素環状ジエン、例えば、シク
ロペンタジエン等とのディールスアルダー反応生成物等
が挙げられる。
また、該芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂中の不飽和
イミド置換された芳香核に対する芳香族炭化水素核のモ
ル比は13C−NMR等により算出出来る。
イミド置換された芳香核に対する芳香族炭化水素核のモ
ル比は13C−NMR等により算出出来る。
以上の如くにして得られた芳香族炭化水素変性ポリイミ
ドを、さらにジアミン、ポリアミン類と反応させアミン
/芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂としても良く、ま
た、ビニル化合物、アリル化合物、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、有機シリ
コーン化合物、有機フッ素化合物等と反応又は混合して
も良い。
ドを、さらにジアミン、ポリアミン類と反応させアミン
/芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂としても良く、ま
た、ビニル化合物、アリル化合物、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、有機シリ
コーン化合物、有機フッ素化合物等と反応又は混合して
も良い。
さらに、硬化促進剤として、例えばアゾ化合物、有機過
酸化物等のラジカル重合開始剤、三級アミン類、四級ア
ンモニウム塩、ホスホニウム化合物、イミダゾール類、
三フッ化ホウ素化合物、アミン塩等のイオン類を添加し
ても良い。必要に応じて、これら以外の有機又は無機の
添加剤、充填剤を添加しても良い。又、これらの成分の
添加混合は単に粉砕混合でも溶液混合や溶融混合でも良
く、樹脂組成物としては、粉末、固形、液状のいずれの
形態をもとり得ることが出来る。
酸化物等のラジカル重合開始剤、三級アミン類、四級ア
ンモニウム塩、ホスホニウム化合物、イミダゾール類、
三フッ化ホウ素化合物、アミン塩等のイオン類を添加し
ても良い。必要に応じて、これら以外の有機又は無機の
添加剤、充填剤を添加しても良い。又、これらの成分の
添加混合は単に粉砕混合でも溶液混合や溶融混合でも良
く、樹脂組成物としては、粉末、固形、液状のいずれの
形態をもとり得ることが出来る。
[実施例] 以下本発明を実施例により詳細に説明する。ここに記載
されている「部」及び「%」は全て「重量部」及び「重
量%」を示す。
されている「部」及び「%」は全て「重量部」及び「重
量%」を示す。
製造例1 4,4′−ジアミノジフェニルメタン3000部、三菱瓦斯化
学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノールG(含酸
素率15%)150部を撹拌装置、還流冷却器及び温度計を
備えたフラスコに入れ、内温を110℃まで加熱し、4,4′
−ジアミノジフェニルメタンが完全に溶解した時点でパ
ラトルエンスルホン酸40部を添加し、さらに昇温還流下
で2時間反応させた。更に、常圧脱水状態で2時間反応
させ、冷却しながらメチルセロソルブ1000部添加し、芳
香族ポリアミン溶液4150部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は120cps、135℃,1時間後の不揮発分69%であ
った。
学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノールG(含酸
素率15%)150部を撹拌装置、還流冷却器及び温度計を
備えたフラスコに入れ、内温を110℃まで加熱し、4,4′
−ジアミノジフェニルメタンが完全に溶解した時点でパ
ラトルエンスルホン酸40部を添加し、さらに昇温還流下
で2時間反応させた。更に、常圧脱水状態で2時間反応
させ、冷却しながらメチルセロソルブ1000部添加し、芳
香族ポリアミン溶液4150部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は120cps、135℃,1時間後の不揮発分69%であ
った。
製造例2 三菱瓦斯化学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノー
ルG(含酸素率15%)300部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂4250部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は200cps、135℃,1時間後の不揮発分72%であ
った。
ルG(含酸素率15%)300部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂4250部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は200cps、135℃,1時間後の不揮発分72%であ
った。
製造例3 三菱瓦斯化学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノー
ルG(全酸素率15%)900部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂4650部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は1000cps、135℃,1時間後の不揮発分74%であ
った。
ルG(全酸素率15%)900部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂4650部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は1000cps、135℃,1時間後の不揮発分74%であ
った。
製造例4 三菱瓦斯化学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノー
ルG(全酸素率15%)1600部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂5450部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は12000cps、135℃,1時間後の不揮発分は76%
であった。
ルG(全酸素率15%)1600部とした以外は、製造例1と
同様にして液状樹脂5450部を得た。このものの25℃にお
ける粘度は12000cps、135℃,1時間後の不揮発分は76%
であった。
実施例1 アセトン1925部を製造例1と同様の反応装置に入れ、無
水マレイン酸600部を添加完全溶解後、40℃以下に保ち
ながら製造例1で得られた芳香族炭化水素変性ポリアミ
ン溶液825部を90分かけて滴下し、滴下終了後同温で1
時間保った。その後、トリエチルアミン165部、酢酸ニ
ッケル4水和物19.5部を加え、さらに無水酢酸800部を
加え、還流温度で2時間反応させた。反応終了後真空下
で溶剤を速やかに留去し、70℃の温水1500部を添加して
10分間撹拌混合した。その後、静置し上澄みの水層を除
去した。更に、同温度で撹拌しながら90℃の温水1500部
を添加し、90℃で10分間撹拌混合した後静置し、上澄み
の水層を除去した。その後、この操作を2回繰返した
後、メタノール500部を添加し、70℃で10分間撹拌後、
上澄みを除去した後、脱水脱溶剤し、固形樹脂980部を
得た。
水マレイン酸600部を添加完全溶解後、40℃以下に保ち
ながら製造例1で得られた芳香族炭化水素変性ポリアミ
ン溶液825部を90分かけて滴下し、滴下終了後同温で1
時間保った。その後、トリエチルアミン165部、酢酸ニ
ッケル4水和物19.5部を加え、さらに無水酢酸800部を
加え、還流温度で2時間反応させた。反応終了後真空下
で溶剤を速やかに留去し、70℃の温水1500部を添加して
10分間撹拌混合した。その後、静置し上澄みの水層を除
去した。更に、同温度で撹拌しながら90℃の温水1500部
を添加し、90℃で10分間撹拌混合した後静置し、上澄み
の水層を除去した。その後、この操作を2回繰返した
後、メタノール500部を添加し、70℃で10分間撹拌後、
上澄みを除去した後、脱水脱溶剤し、固形樹脂980部を
得た。
このものの融点は79℃であり、不飽和ポリイミド置換さ
れた芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13C
−NMRより0.03であった。
れた芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13C
−NMRより0.03であった。
実施例2 製造例2で得られた芳香族炭化水素変性ポリアミン溶液
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして、固形
樹脂970部を得た。
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして、固形
樹脂970部を得た。
このものの融点は92℃であり、不飽和ポリイミド置換さ
れた芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13C
−NMRより0.06であった。
れた芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13C
−NMRより0.06であった。
実施例3 製造例3で得られた芳香族炭化水素変性ポリアミン溶液
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして、固形
樹脂990部を得た。
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして、固形
樹脂990部を得た。
このものの融点は110℃であり、不飽和ポリイミド置換
された芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13
C−NMRより0.19であった。
された芳香核に対する芳香族炭化水素核のモル比は、13
C−NMRより0.19であった。
実施例4 製造例4で得られた芳香族炭化水素変性ポリアミン溶液
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして行なっ
たが、粘度が高くなりすぎて撹拌できず、取り出しが不
可能であった。
を825部を用いた以外は、実施例1と同様にして行なっ
たが、粘度が高くなりすぎて撹拌できず、取り出しが不
可能であった。
以上の実施例で得られた芳香族炭化水素変性ポリイミド
樹脂について、樹脂特性(第1表)、溶剤溶解性(第2
表)、赤外線吸収スペクトル(第1図)及び加熱重量変
化曲線(第2図)を示した。
樹脂について、樹脂特性(第1表)、溶剤溶解性(第2
表)、赤外線吸収スペクトル(第1図)及び加熱重量変
化曲線(第2図)を示した。
以上の実施例で得られた固形樹脂及び比較例としてアミ
ン変性ビスマレイミドを用いて以下の配合、成形、後硬
化条件によりテストピースを作製し、成形品の耐熱性評
価を行なった。その結果を第3表に示す。
ン変性ビスマレイミドを用いて以下の配合、成形、後硬
化条件によりテストピースを作製し、成形品の耐熱性評
価を行なった。その結果を第3表に示す。
(配合) 実施例の樹脂 15部 ジアミノジフェニルメタン 6部 ガラス繊維(3mmチョップ) 20部 炭酸カルシウム 65部 但し、アミン変性ビスマレイミドでは、ジアミノジフェ
ニルメタンは配合しない。
ニルメタンは配合しない。
(成形) 温度 180℃,圧力 200kg/cm2,時間 10分 (後硬化) 170℃ 6時間,200℃ 4時間,250℃ 3時間 各温度間の昇温時間は1時間 [発明の効果] 本発明による芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物
は、低融点で溶剤溶解性が良好であり、従って優れた作
業性を有しており、例えば成形材料用素材、有機繊維粘
結剤、ゴム配合剤、砥石粘結剤、無機繊維粘結剤、電子
電気部品被覆剤、積層板用樹脂、摩擦材用粘結剤、摺動
部材粘結剤などに用いることにより、優れた耐熱性と靭
性を有する製品を得ることが出来る。
は、低融点で溶剤溶解性が良好であり、従って優れた作
業性を有しており、例えば成形材料用素材、有機繊維粘
結剤、ゴム配合剤、砥石粘結剤、無機繊維粘結剤、電子
電気部品被覆剤、積層板用樹脂、摩擦材用粘結剤、摺動
部材粘結剤などに用いることにより、優れた耐熱性と靭
性を有する製品を得ることが出来る。
第1図は、実施例で得られた樹脂の赤外線吸収スペクト
ルを示す。第2図は前記樹脂とビスマレイミドそれぞれ
の加熱重量変化のグラフである。
ルを示す。第2図は前記樹脂とビスマレイミドそれぞれ
の加熱重量変化のグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】芳香族系ジアミン化合物又はポリアミン化
合物及びエチレン型炭素−炭素二重結合をもつジカルボ
ン酸又はこれらの誘導体から誘導される不飽和ビスイミ
ド部分と芳香族炭化水素とホルムアルデヒドとを酸触媒
の存在化で反応させて得られる芳香族炭化水素ホルムア
ルデヒド反応物部分とが結合した構造を有することを特
徴とする芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物。 - 【請求項2】不飽和イミド置換された芳香核に対する変
性される芳香族炭化水素核のモル比が、0.02〜0.3であ
ることを特徴とする請求項1記載の芳香族炭化水素変性
ポリイミド樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2254191A JPH0791459B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2254191A JPH0791459B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04132716A JPH04132716A (ja) | 1992-05-07 |
JPH0791459B2 true JPH0791459B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=17261509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2254191A Expired - Fee Related JPH0791459B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | 芳香族炭化水素変性ポリイミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791459B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3289194B2 (ja) * | 1995-09-08 | 2002-06-04 | 日本ペイント株式会社 | アルデヒドを結合した加水分解型樹脂および自己研磨型防汚塗料 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5138711A (ja) * | 1974-09-26 | 1976-03-31 | Nippon Steel Corp | Seitetsufukusanbutsukongozairyooshosuru yohekikozobutsu no sekoho |
JPS58152008A (ja) * | 1982-03-05 | 1983-09-09 | Dainippon Ink & Chem Inc | 新規マレイミド基含有樹脂の製造方法 |
JPS627710A (ja) * | 1985-07-04 | 1987-01-14 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 光硬化性樹脂組成物 |
JPS6317913A (ja) * | 1986-07-09 | 1988-01-25 | Hitachi Ltd | 耐熱性樹脂組成物 |
JPS6317910A (ja) * | 1986-07-11 | 1988-01-25 | Hitachi Ltd | 耐熱性樹脂組成物 |
-
1990
- 1990-09-26 JP JP2254191A patent/JPH0791459B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04132716A (ja) | 1992-05-07 |
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JPH0521932B2 (ja) |
Legal Events
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