JPH0791098A - はりの支持構造及びその施工方法 - Google Patents

はりの支持構造及びその施工方法

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JPH0791098A
JPH0791098A JP25784993A JP25784993A JPH0791098A JP H0791098 A JPH0791098 A JP H0791098A JP 25784993 A JP25784993 A JP 25784993A JP 25784993 A JP25784993 A JP 25784993A JP H0791098 A JPH0791098 A JP H0791098A
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bracket
section
pillar
column
brackets
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JP25784993A
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English (en)
Inventor
Nobuharu Iwami
宜春 岩見
Motoichi Iwami
源市 岩見
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Naigai Technica Co Ltd
Original Assignee
Naigai Technica Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラケットを構成する半割体の鋼板からの板
取りを良くして、コストダウンを図ること。 【構成】 断面が略コ字型のブラケット50aは左右対
称の半割体50a1 ,50a2 で構成し、それぞれの半
割体50a1 ,50a2 は断面が略L型で、それぞれ溶
接等で固着する。ブラケット50の幅は柱32の幅より
狭く形成し、また、ブラケット50の下部をL型に折曲
してブラケット50の構造耐力を上げて剛性を確保して
いる。従って、ブラケット50の剛性を上げていること
で、ブラケット50の厚みを許容範囲まで薄くでき、コ
ストダウンできる。また、ブラケット50aが従来のも
のより半分以下となり、そのため、半割体50a1 ,5
0a2 を定尺物の鋼板から溶断または打ち抜き形成する
場合、従来と比べて1枚の定尺物の鋼板から多くの半割
体50a1 ,50a2 を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体駐車場に用いられ
るはりの支持構造及びその施工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、立体駐車場において、そのH型鋼
等のはりを柱間に架橋する場合に、ブラケットを用いて
いる。図34は従来のはりの支持構造を示しており、柱
32の上部に断面をコ字型とし、幅を柱32の幅よりも
大きくしたブラケット91aを覆設し、このブラケット
91aの側面に固着したコ字型の固定片92と他方のブ
ラケット91bをボルト止めや溶接等により固着してい
る。
【0003】はりとなるH型鋼は、複数の柱32間に縦
方向、横方向に架橋されるものであり、そのため、多く
は柱32の上部に金属製のブラケット91が略十字型に
取着されるようになっている。一方のブラケット91a
は、断面が略L型とした半割体91a1 ,91a2 を左
右対称に組み合わせて溶接により固着することで形成さ
れており、両半割体91a1 ,91a2 を組み合わせた
ブラケット91aは、断面が略コ字型で下面が開口した
形となっている。
【0004】そして、ブラケット91aの両側の側面に
は他方のブラケット91bを取り付けるための固定片9
2が溶接にて固着される。このブラケット91aの幅は
柱32の幅よりも大きくして、該ブラケット91aを柱
32の上部から覆設し、溶接によりブラケット91aを
柱32に固着している。
【0005】他方のブラケット91bは、上記ブラケッ
ト91aの略半分の大きさに形成してあり、このブラケ
ット91bも同様に断面が略L型とした半割体91b
1 ,91b2 を左右対称に組み合わせて溶接により固着
することで形成されている。両半割体91b1 ,91b
2 を組み合わせたブラケット91bは、断面が略コ字型
で下面が開口した形となっている。
【0006】なお、図34においてブラケット91や固
定片92に穿孔してある穴はボルト挿通用の穴であり、
これによりブラケット91bをブラケット91aに取着
するようになっている。また、図中の一点鎖線は、ブラ
ケット91a,91bの半割体91a1 ,91a2 、9
1b1 ,91b2 の突き合わせの部分を示している。
【0007】次に、このブラケット91によりH型鋼を
施工する方法について説明する。まず、上述したように
柱32の上部にブラケット91aを覆設し(図34参
照)し、このブラケット91aの両側の側面に固定片9
2を介して他方のブラケット91bをボルトによりそれ
ぞれ取り付ける(図35参照)。そして、図36に示す
ように、十字条となったブラケット91a,91bの上
面に横方向、縦方向のH型鋼22をその端面を突き合わ
すように十字条に載置し、各H型鋼22とブラケット9
1a,91bとをボルトにより固定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、ブラケット9
1aを長くして、且つ幅を柱32の幅より大きくし、柱
32の上部から被せる形にしているのは、柱32への取
付施工を迅速にするためである。また、ブラケット91
aの両側の側面の中央部分に内ダイヤの機能を持たせ
て、H型鋼22にかかる荷重を分散させて柱32の支持
部の変形を防止するためである。
【0009】しかしながら、一方のブラケット91aを
大きく形成しているために、以下に示すような問題を有
していた。すなわち、ブラケット91aは、断面を略L
型とした左右対称の半割体91a1 ,91a2 を組み合
わせて構成しており、その半割体91a1 ,91a2
は、製鉄会社から供給される定尺物の鋼板からそれぞれ
溶断または打ち抜きにより形成されるものである。
【0010】つまり、図37に示すように、定尺物の鋼
板96から所定の形状の半割体91a1 ,91a2 を溶
断または打ち抜き、更に折曲加工することで、同じ形状
の部材から左右対称の半割体91a1 ,91a2 を組み
合わせてブラケット91aを形成するようにしている。
【0011】このように比較的大きい半割体91a1
91a2 を定尺物の鋼板96から溶断または打ち抜く
と、図37に示すように鋼板96の長さ方向において1
つの半割体91a1 (91a2 )しか取ることができ
ず、所謂板取りが悪いという問題があった。従って、1
つの半割体91a1 ,91a2 を鋼板96から溶断また
は打ち抜き形成した場合には、残りの部分から半割体を
溶断または打ち抜くことができず、残りの部分が無駄と
なっていた。そして、両半割体91a1 ,91a2 で1
つのブラケット91aを形成するのに、2枚の定尺物の
鋼板96が必要となり、そのため、結果としてコストが
高くなるという問題があった。
【0012】また、ブラケット91、特にブラケット9
1aの幅はは柱32の幅より大きくしているため、自動
車の荷重を受けているH型鋼22の荷重をブラケット9
1aが受けた場合、ブラケット91aの構造耐力が低く
変形し易いという問題がある。つまり、ブラケット91
aの幅が広いと強度が悪いという問題がある。
【0013】本発明は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、ブラケットを構成する半割体の鋼板からの板取
りを良くして、コストダウンを図ることを目的としたは
りの支持構造及びその施工方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のはりの支
持構造によれば、断面が四角状の柱32の側面がわに設
けたブラケット50aにてはり22を支持するはりの支
持構造において、断面を略L型にした半割体50a1
50a2 を左右対称に一体に組み合わせて断面を略コ字
型としたブラケット50aを形成し、このブラケット5
0aの開口面側を下面にして柱32の対向する側面に上
記ブラケット50aを対向して配設したことを特徴とし
ている。
【0015】請求項2記載のはりの支持構造によれば、
断面が四角状の柱32の側面がわに設けたブラケット5
0aにてはり22を支持するはりの支持構造において、
断面を略L型にした半割体50a1 ,50a2 を左右対
称に一体に組み合わせて断面を略コ字型とし、且つ幅を
柱32の幅よりも小さくしたブラケット50aを形成
し、このブラケット50aの両側の下部を略L型にそれ
ぞれ折曲し、このブラケット50aの開口面側を下面に
して柱32の対向する側面に上記ブラケット50aを対
向して配設したことを特徴としている。
【0016】また、請求項3記載のはりの支持構造によ
れば、断面が四角状の柱32の側面がわに設けたブラケ
ット50aにてはり22を支持するはりの支持構造にお
いて、断面を略L型にした半割体50a1 ,50a2
左右対称に一体に組み合わせて断面を略コ字型とし、且
つ幅を柱32の幅よりも小さくしたブラケット50aを
形成し、このブラケット50aの両側の下部を外側に上
面開口で断面を略コ字型にそれぞれ折曲し、このブラケ
ット50aの開口面側を下面にして柱32の対向する側
面に上記ブラケット50aを対向して配設したことを特
徴としている。
【0017】請求項4記載のはりの支持構造によれば、
断面が四角状の柱32の側面がわに設けたブラケット5
0aにてはり22を支持するはりの支持構造において、
断面を略L型にした半割体50a1 ,50a2 を左右対
称に一体に組み合わせて断面を略コ字型とし、且つ幅を
柱32の幅よりも小さくしたブラケット50aを形成
し、このブラケット50aの両側の下部を外側に上面開
口で断面を略V字型にそれぞれ折曲し、このブラケット
50aの開口面側を下面にして柱32の対向する側面に
上記ブラケット50aを対向して配設したことを特徴と
している。
【0018】また、請求項5記載のはりの支持構造によ
れば、上記ブラケット50aの両側の折曲した部分を雨
水を排水させる樋体として利用したことを特徴としてい
る。
【0019】更に、請求項6記載にはりの支持構造によ
れば、上記ブラケット50aが取着されていない柱の対
向する側面に第2のブラケット50bを対向して配設し
たことを特徴としている。
【0020】請求項7記載のはりの支持構造によれば、
断面が四角状の柱32の側面がわに設けたブラケット5
0aにてはり22を支持するはりの支持構造において、
対向する両側の柱32の側面に板状の連結板64をそれ
ぞれ固着し、この連結板64を固着していない側の対向
する柱32の側面にブラケット50aをそれぞれ配設し
て該ブラケット50aと柱32の側面及び上記連結板6
4とをそれぞれ固着したことを特徴としている。
【0021】また、請求項8記載のはりの支持構造によ
れば、断面が四角状の柱32の側面がわに設けたブラケ
ット50aにてはり22を支持するはりの支持構造にお
いて、対向する両側の柱32の側面に板状の連結板64
をそれぞれ固着し、この連結板64を固着していない側
の対向する柱32の側面にブラケット50aをそれぞれ
配設して該ブラケット50aと柱32の側面及び上記連
結板64とをそれぞれ固着し、柱32の両側の上記連結
板64に第2のブラケット50bをそれぞれ取着したこ
とを特徴としている。
【0022】更に、請求項9記載のはりの支持部の施工
方法によれば、断面が四角状の柱32の側面がわに設け
たブラケット50aにてはり22を支持するはりの支持
構造において、対向する両側の柱32の側面に板状の連
結板64をそれぞれ固着し、この連結板64を固着して
いない側の対向する柱32の側面にブラケット50aを
それぞれ配設し、該ブラケット50aと柱32の側面及
び上記連結板64とを予め工場等でそれぞれ固着して柱
32の上部を略T字型に形成し、施工現場で上部を略T
字型に形成した柱32を立設し、その後、柱32の両側
の上記連結板64に第2のブラケット50bをそれぞれ
取着するようにしたことを特徴としている。
【0023】
【作用】請求項1記載のはりの支持構造によれば、ブラ
ケット50aの大きさが従来のブラケットの半分以下の
大きさとなり、このブラケット50aを構成している左
右対称の半割体50a1 ,50a2 も従来の半割体の半
分以下の大きさとなる。そのため、定尺物の鋼板から半
割体50a1 ,50a2 を板取りする場合にも、余分な
部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼板から多く
の半割体50a1,50a2 を溶断または打ち抜いて形
成することができる。従って、板取り性が良く、結果と
してコストダウンを図ることができる。
【0024】請求項2記載のはりの支持構造によれば、
ブラケット50aの大きさが従来のブラケットの半分以
下の大きさとなり、このブラケット50aを構成してい
る左右対称の半割体50a1 ,50a2 も従来の半割体
の半分以下の大きさとなる。そのため、定尺物の鋼板か
ら半割体50a1 ,50a2 を板取りする場合にも、余
分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼板から
多くの半割体50a1,50a2 を溶断または打ち抜い
て形成することができる。従って、板取り性が良く、結
果としてコストダウンを図ることができる。しかも、ブ
ラケット50aの幅を従来より狭くしていることと、ブ
ラケット50aの両側の下部を略L型に折曲しているこ
とで、ブラケット50a自体の剛性を上げることがで
き、そのため、ブラケット50a自体の厚みを薄くする
ことができる。従って、ブラケット50aの剛性を上げ
ることができる上に、同時にコストダウンも図ることが
できる。また、ブラケット50aの幅を従来より狭くし
ていることで、構造耐力が所定の強度が保たれて、ブラ
ケット50aの変形を防止でき、結果としてはり22の
支持部の構造耐力を向上させることができる。
【0025】また、請求項3記載のはりの支持構造によ
れば、ブラケット50aの大きさが従来のブラケットの
半分以下の大きさとなり、このブラケット50aを構成
している左右対称の半割体50a1 ,50a2 も従来の
半割体の半分以下の大きさとなる。そのため、定尺物の
鋼板から半割体50a1 ,50a2 を板取りする場合に
も、余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼
板から多くの半割体50a1 ,50a2 を溶断または打
ち抜いて形成することができる。従って、板取り性が良
く、結果としてコストダウンを図ることができる。しか
も、ブラケット50aの幅を従来より狭くしていること
と、ブラケット50aの両側の下部を略コ字型に折曲し
ていることで、単にL型に折曲した場合よりもブラケッ
ト50a自体の剛性をさらに上げることができ、そのた
め、ブラケット50a自体の厚みを薄くすることができ
る。従って、ブラケット50aの剛性を上げることがで
きる上に、同時にコストダウンも図ることができる。ま
た、ブラケット50aの幅を従来より狭くしていること
で、構造耐力が所定の強度が保たれて、ブラケット50
aの変形を防止でき、結果としてはり22の支持部の構
造耐力を向上させることができる。
【0026】更に、請求項4記載のはりの支持構造によ
れば、ブラケット50aの大きさが従来のブラケットの
半分以下の大きさとなり、このブラケット50aを構成
している左右対称の半割体50a1 ,50a2 も従来の
半割体の半分以下の大きさとなる。そのため、定尺物の
鋼板から半割体50a1 ,50a2 を板取りする場合に
も、余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼
板から多くの半割体50a1 ,50a2 を溶断または打
ち抜いて形成することができる。従って、板取り性が良
く、結果としてコストダウンを図ることができる。しか
も、ブラケット50aの幅を従来より狭くしていること
と、ブラケット50aの両側の下部を略V字型に折曲し
ていることで、ブラケット50a自体の剛性を上げるこ
とができ、そのため、ブラケット50a自体の厚みを薄
くすることができる。従って、ブラケット50aの剛性
を上げることができる上に、同時にコストダウンも図る
ことができる。また、ブラケット50aの幅を従来より
狭くしていることで、構造耐力が所定の強度が保たれ
て、ブラケット50aの変形を防止でき、結果としては
り22の支持部の構造耐力を向上させることができる。
また、ブラケット50aの下部を略V字型に折曲してい
るので、コ字型に折曲した場合と比べて、折曲加工がコ
字型の場合の2回から1回の加工工程となり、生産性が
向上し、これによりコストダウンを図ることができる。
【0027】請求項5記載のはりの支持構造によれば、
雨水を排水させる樋体57をブラケット50aに一体に
形成したことになり、例えば、立体駐車場に排水システ
ムを構築する場合には、ブラケット50aに別途樋体を
付設する必要がなく、施工性の向上が図れ、またコスト
ダウン化をも同時に図ることができる。
【0028】請求項6記載のはりの支持構造によれば、
第2のブラケット50bを柱32の他の対向する側面に
取着することで、柱32の上部にブラケット50aを略
十字型に配設して、縦方向、横方向のはりの交差部分の
支持を行うことができる。
【0029】また、請求項7記載のはりの支持構造によ
れば、対向して取着した一対のブラケット50aが柱3
2及び連結板64を介して連結された形となって、この
連結板64が内ダイヤの機能を有することになり、その
ため、はりにかかる荷重をブラケット50aを介して連
結板64により柱32内に設けられている内ダイヤと共
に、他のはりに分散させることができ、柱32の支持部
の変形を防止することができる。
【0030】請求項8記載のはりの支持構造によれば、
対向して取着した一対のブラケット50aが柱32及び
連結板64を介して連結された形となって、この連結板
64が内ダイヤの機能を有することになり、そのため、
はりにかかる荷重をブラケット50aを介して連結板6
4により柱32内に設けられている内ダイヤと共に、他
のはりに分散させることができ、柱32の支持部の変形
を防止することができる。また、第2のブラケット50
bを柱32の他の対向する側面に取着することで、柱3
2の上部にブラケット50aを略十字型に配設して、縦
方向、横方向のはりの交差部分の支持を行うことができ
る。
【0031】また、請求項9記載のはりの支持部の施工
方法によれば、予め工場等において柱32の上部にブラ
ケット50aを対向して取着して略T字型としているの
で、ブラケット50aを4つ配設して十字状とした場合
と比べて、この柱32をそのT字型とした形でメッキ工
場、塗装工場等への搬入、搬出等の輸送時、また、施工
現場への輸送時においては、柱32を並設してトラック
に積載することができる。従って、柱32が嵩張らない
のでトラックへの積載量を法定限度内まででき、多くの
柱32を積載して輸送することができ、輸送コストを大
幅に削減できる。そのため、結果として建築物、あるい
は立体駐車場等の全体のコストを大幅に低下させること
ができる。また、柱32の保管時において単に柱32を
並設して保管できるので、ブラケット50aを十字状に
した場合と比べて保管場所が大幅に少なくて済み、保管
場所に伴う経費を削減できてコストダウン化を図ること
ができる。更には、施工する場合には、予め一対のブラ
ケット50aを取着してT字型とした柱32を現場で施
工し、その柱32を立設してから第2のブラケット50
bを取着するだけなので、迅速に組立施工ができ、施工
日数が短縮され、これによりコストダウンも図ることが
できる。また、メッキ工場において柱32をメッキ槽に
入れてメッキする場合にも、柱32をT字型としている
ため、同時に多くの柱32をメッキ槽に入れることがで
き、メッキ処理量が多くでき、コストダウン化を図るこ
とができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図6は本発明を適用する排水システムを備えた立
体駐車場の要部破断斜視図であり、四角円筒形の柱32
を立設し、この柱32の上部の側面にブラケット50を
取着し、このブラケット50の上面にH型鋼(はり)2
2を縦方向、横方向に架橋している。そして、H型鋼2
2で囲まれた空間内に床パネル本体1を敷設しているも
のである。
【0033】まず、本発明の要旨であるブラケット50
の構成について詳述する。図1に示すように、柱32の
上部の4つの側面にはそれぞれブラケット50が溶接、
ボルト等で固着されるようになっている。柱32の一方
の対向する側面にはブラケット50aが対向して配設さ
れ、また柱32の他方の対向する側面にもブラケット5
0bが対向して配設されるものである。尚、図1に示す
実施例では、鉄板からなるブラケット50a,50bは
同じ形状となっているが、後述する実施例のブラケット
50は少し異なった形状となっている。
【0034】ブラケット50aは断面が略コ字型で、開
口面側を下面として柱32に取着される。このブラケッ
ト50aは左右対称の半割体50a1 ,50a2 で構成
され、それぞれの半割体50a1 ,50a2 は断面が略
L型で、それぞれ溶接等で突き合わせて形成している。
また、ブラケット50aの両側の下部をそれぞれ内側に
L型に折曲して、ブラケット50a自体の剛性を上げて
いる。なお、ブラケット50bの構成もブラケット50
aと同じなので、その説明は省略する。
【0035】ここで、図2に示すように、ブラケット5
0(50a,50b)の上面や基部側の上面及び両側面
にはH型鋼22等をボルト止めを行うために複数の穴が
穿孔してある。また、本実施例では、図1に示すよう
に、柱32の各側面にはコ字型の固定片67が溶接等で
固着されており、この固定片67にブラケット50の基
部を覆設して、固定片67とブラケット50とをボルト
止めによりブラケット50を柱32に固定している。ま
た、ボルト止めと共に、ブラケット50の基部と柱32
の側面とを溶接にて固着しても良い。更には、固定片6
7を使用せずに、溶接だけでブラケット50を柱32に
固着するようにしても良い。
【0036】また、ブラケット50の幅は従来例とは異
なり、柱32の幅より狭く形成していることで、ブラケ
ット50の構造耐力を所定の強度に保つことができ、し
かも、ブラケット50の下部をL型に折曲してブラケッ
ト50の剛性をより強く確保することができる。またこ
のようにブラケット50の剛性を上げていることで、ブ
ラケット50の厚みを許容範囲まで薄くすることがで
き、コストダウン化を図っている。
【0037】次に、ブラケット50を構成する半割体5
0a1 (50a2 ,50b1 ,50b2 )を定尺物の鋼
板96から板取り(溶断または打ち抜き)する場合につ
いて説明する。図5は定尺物の鋼板96を示し、本発明
では従来例とは異なりブラケット50aの大きさが従来
例と比べて半分以下の大きさである。従って、定尺物の
鋼板96から4枚の半割体50a1 を溶断または打ち抜
き形成することができる。従来例では、鋼板96からブ
ラケットの片側1枚の半割体が形成できるだけであった
が(図37参照)、本発明では、図5に示すように、2
倍の数の半割体50a1 を溶断または打ち抜き形成する
ことができる。従って、ブラケット50のコストを大幅
にダウンさせることができる。
【0038】ここで、一対のブラケット50aは予め工
場等で取着され、このブラケット50aを取着した略T
字型の柱32の状態でメッキ工場や塗装工場等に輸送を
行う。また、柱32の保管の場合も同様にT字型の柱3
2の状態で保管する。更に、立体駐車場の施工現場へ
も、T字型の柱32の状態で輸送する。これは、4つの
ブラケット50を取着した状態の柱32では、上部が十
字形状となって、保管やトラックへの積載の場合に嵩張
って1本か2本の柱32しか積載できず、トラックの積
載量の許容範囲には、はるか至らず、輸送コストが増大
するためである。
【0039】従って、本発明のようにT字型とした柱3
2の状態で保管、輸送を行う場合には、保管場所もあま
り取らず、また、トラックへの積載量も多くなり、ひい
ては輸送コスト等のコストダウンを図ることができるも
のである。また、柱32をメッキ槽に入れてメッキする
場合にも、柱32をT字型としていることで、多くの柱
32をメッキ槽に入れることができ、そのため、メッキ
処理量が多くなって、コストダウン化を図ることができ
る。
【0040】次に、ブラケット50を用いた柱32とH
型鋼22との組立工程について説明する。まず、図1に
示すように、予め工場で一方のブラケット50aを溶接
等で固着した柱32を立設し、施工現場において、他方
のブラケット50bを固定片67を介してボルト止めや
溶接等で連結固定する。
【0041】次に、図2に示すように、断面を略H型と
した部材76,77をブラケット50の交差箇所に十字
状に配設し、ブラケット50の基部側と部材76,77
とをボルト止めを行う。次に、図3に示すように、縦方
向、横方向のH型鋼22をブラケット50の上面に載置
すると共に、H型鋼22の端面を部材76,77の端面
に当接させる。そして、H型鋼22とブラケット50と
をボルトにて固定する。
【0042】次に、H型鋼22と部材76,77の両側
の面に添板75を当ててボルト止めを行い、H型鋼22
と部材76,77とをそれぞれ連結固定する。そして、
図4に示すように、H型鋼22と部材76,77との上
面に固定板73をおき、該固定板73と部材76,77
とを溶接にて連結固定すると共に、H型鋼22と固定板
73とを溶接にて固着する。
【0043】ここで、H型鋼22と固定板73との固
定、固定板73と部材76,77との固定を溶接にて行
い、ボルト止めしないのは、屋上等では柱32が存在し
ないため、H型鋼22の上の固定板73に自動車のタイ
ヤが載る可能性があり、固定板73の上面でパワーステ
アリングによりハンドルを切ってタイヤを動かした場合
に、ボルトによりタイヤに亀裂が入ることになる。そこ
で、本実施例ではH型鋼22、部材76,77と固定板
73との固定は、固定板73の周囲の部分で溶接を行
い、固定板73上面には突起物を突出しないようにして
いる。
【0044】次に、上記ブラケット50にて支持される
H型鋼22に空間の開口面に敷設される床パネル本体1
について説明する。図9は立体駐車場の床面に敷設され
る床パネル本体1の斜視図を示し、また、図7は上記床
パネル本体1の破断斜視図を示している。図7におい
て、左右の断面を略コ字型とした縦枠2と、前後の板状
の側板3と、上記縦枠2の内側に架橋した複数の横棧4
とで枠本体5を構成している。
【0045】縦枠2の内側の上部には固定板9が複数溶
接等で固着され、その固定板9の下面に断面を略コ字型
とした横棧4の上端部が溶接等で固着されている。ま
た、各斜めに位置する固定板9間にはブレス8が溶接等
で連結されており、枠本体5の剛性を確保している。
尚、縦枠2と側板3の端部はそれぞれ溶接等により固着
されている。
【0046】上記枠本体5の上面には図7及び図9に示
すようなプレート6,7が覆設されるようになってお
り、その長さ寸法、幅、枚数は立体駐車場の大きさや柱
間の寸法により適宜変更して単品としての床パネル本体
1を形成するようになっている。本実施例では、両側に
覆設する6枚のプレート6と、中央に敷設する1枚のプ
レート7とを用いて床パネル本体1を構成している。
【0047】上記プレート6は、図10及び図11に示
すように、断面を略コ字型としてその両側の側片は両側
に下降する傾斜片10,11とし、一方の傾斜片11の
端部からは側方へ突出する平坦部12を一体に形成して
いる。更に、プレート6の上記平坦部12の端部からは
断面を略U字状にした樋状部13を一体に形成してい
る。なお、このプレート6の樋状部13の断面形状は、
U字状に限らず、コ字型やV字型に形成しても良い。
【0048】枠本体5の中央に覆設するプレート7は、
図10に示すように断面形状を略コ字型に形成してお
り、その両側の側片は両側に下降する傾斜片14として
いる。また、枠本体5の横棧4の両側の上端部には上記
プレート6の樋状部13を受ける受け部15(図7参
照)を切り欠き形成しており、この受け部15の形状
は、樋状部13の形状に合わせて略U字状に形成してあ
る。なお、上記プレート6,7の上面には自動車のタイ
ヤのスリップ防止用の突起が長手方向全長にわたって多
数連続して突設してある。
【0049】ここで、プレート6を敷設する場合には、
図7及び図10に示すように、枠本体5の両側から樋状
部13を内側に向けて配設する。この時、図11に示す
ように、プレート6の一方の傾斜片10を縦枠2の上片
17の上面に載置し、プレート6の樋状部13は横棧4
の受け部15により受けられることで、プレート6は横
方向に位置決めされることになる。また、プレート6の
両端は側板3の上端の内側に一体に形成した載置片16
(図8参照)の上に載置されることになる。尚、側板3
の上記載置片16は、プレート6,7の敷設枚数に応じ
てその同じ数だけ形成されている。
【0050】次に、更に内側のプレート6を敷設する場
合は、図11に示すように、プレート6の傾斜片10を
隣接するプレート6(既に先に敷設したプレート6)の
平坦部12の上面に載置し、該プレート6の樋状部13
は上記と同様に横棧4の受け部15に配設する。また、
プレート6の両端部は、側板3の載置片16上に載置す
る。プレート6の敷設はこれを順次繰り返して行う。
【0051】そして、枠本体5の中央は、図10に示す
ように、両プレート6の樋状部13が対向する形とな
り、両プレート6の平坦部12にプレート7の両側の傾
斜片14を載置して敷設することで、枠本体5にプレー
ト6,7が敷設されることになる。そして、これにより
床パネル本体1が形成される。なお、プレート6,7間
は、平坦部12と傾斜片10,11,14とで途中の複
数箇所で溶接等で固着され、また、プレート6,7の端
部は側板3の載置片16とでそれぞれ溶接等で固着され
る。また、各部材を溶接した連結固定して形成した床パ
ネル本体1は、溶融亜鉛メッキ等のメッキ処理が行わ
れ、防錆を施している。
【0052】ここで、各隣接するプレート6,7間の傾
斜片10,11,14により形成される溝を雨水を排水
させるための排水溝19としている。従って、雨水を排
水させるための断面を略V字型の排水溝19が隣接する
プレート6,7間に形成されることになり、床パネル本
体1の上面に降った雨水を効率良く排水させることがで
きる。また、上記排水溝19内の雨水は、隣接するプレ
ート6,7間の平坦部12と傾斜片10との間の隙間に
流れ、この流れた雨水はプレート6の樋状部13に流れ
落ちる。従って、この床パネル本体1の上面に降った雨
水は、排水溝19及び樋状部13により下の階に落ちる
ことなく排水されることになる。
【0053】床パネル本体1の側板3の上部には、図8
に示すように、上記排水溝19に対応して該排水溝19
からの雨水を外部に排水させるための略V字型の切欠部
20が排水溝19の数だけ形成されている。また、上記
樋状部13に対応して、該樋状部13からの雨水を外部
に排水させるための穴21が同様に複数穿孔されてい
る。従って、床パネル本体1の上面に落ちた雨水は、排
水溝19及び切欠部20、また、樋状部13及び穴21
を介して外部に排水されるものである。
【0054】床パネル本体1自体の雨水の流れは、以下
の如くである。すなわち、雨が降った場合には、隣接す
るプレート6,7の隙間から樋状部13に流れ、この樋
状部13に流れた雨水は側板3の穴21から外部へ排水
される。また、同時に隣接するプレート6,7間で形成
される排水溝19に雨水が流れ、側板3の切欠部20か
ら外部へ排水されることになる。特に、大雨の場合で
も、排水溝19が床パネル本体1の上面に形成された形
となっているために、該排水溝19及び切欠部20を介
して雨水を効率良く外部に排水することができるもので
ある。
【0055】次に、横方向、縦方向にH型鋼22を架橋
して、そのH型鋼22の水平面上の空間部分に上記床パ
ネル本体1を敷設する方法について説明する。まず、図
11に示すように、H型鋼22と床パネル本体1との連
結固定について説明する。図11において、床パネル本
体1がボルト23で連結固定されるH型鋼22の部分に
は、略コ字型に形成した連結金具25が配置されるよう
になっている。すなわち、H型鋼22の左右の開口面側
の部分に上記連結金具25が配置され、つまり、この連
結金具25がH型鋼22の上下片の間の開口面側に位置
される。
【0056】そして、床パネル本体1の縦枠2の側面に
穿孔した上下2個の挿通孔26(図8参照)と、連結金
具25の上下2個の挿通孔(図示せず)、及びH型鋼2
2の上下2個の挿通孔(図示せず)にボルト23を図1
1に示すようにそれぞれ挿通する。この挿通したボルト
23にナット24をそれぞれ螺着して締め付けること
で、床パネル本体1の縦枠2を連結金具25を介してH
型鋼22に連結固定する。ここで、1つの床パネル本体
1をH型鋼22間の空間部分に敷設する場合には、他方
の縦枠2も図11と同様にH型鋼22に連結すること
で、床パネル本体1はH型鋼22に連結固定されること
になる。なお、床パネル本体1の長手方向の端部と、直
接連結固定されないH型鋼22との間には雨水を落下さ
せるために、少しの隙間をあけておく。
【0057】次に、H型鋼22の間に複数の床パネル本
体1を連結固定する場合には、以下のようにして行う。
床パネル本体1の端部の連結固定は、図14に示す板状
のH型鋼22に溶接で固定された連結金具27により行
う。つまり、図11に示すH型鋼22が横方向(X方
向)のH型鋼22であるとすれば、図14に示すのが縦
方向(Y方向)のH型鋼22であり、この縦方向に固着
された連結金具27を挟んで両側の床パネル本体1を連
結固定するものである。
【0058】すなわち、ボルトを図8に示す床パネル本
体1の挿通孔26、図14に示す連結金具27の挿通孔
27a及び隣接する床パネル本体1の挿通孔26に挿通
し、図11の場合と同様にボルト及びナットにて連結固
定する。床パネル本体1の他方の端部の固定も同じであ
る。また、床パネル本体1の縦枠2の途中には、ボルト
を挿通して連結するための穴28が図7に示すように穿
孔されており、この穴28を介して図12に示すように
両床パネル本体1の内側部分を連結固定するものであ
る。
【0059】すなわち、図12に示すように、隣接する
床パネル本体1の縦枠2の間に板材29を介装し、この
板材29を介して両縦枠2をボルト30及びナット31
にて固定することで、隣接する床パネル本体1を連結固
定することができる。
【0060】ここで、H型鋼22間に複数の床パネル本
体1を上記のように敷設した場合には、床パネル本体1
間の隙間から雨水が落下しないようにコーキング材を介
装させるようにしている。これにより隣接する床パネル
本体1間からの雨水の落下を防止することができる。
【0061】また、図6に示すように、横方向、縦方向
のH型鋼22のそれぞれの下面には断面略コ字型の樋体
33が配設されており、この樋体33により床パネル本
体1の左右の端部が、前後の切欠部20や穴21からの
雨水を受けるようになっている。図13に上記樋体33
をH型鋼22に取り付けた状態を示す。図示するよう
に、樋体33をH型鋼22の下面に配置し、略L型の取
付金具34の先端をH型鋼22の下片35の上面に係止
し、他端を樋体33の上面に係止して、該取付金具34
及び樋体33にボルト36を挿通し、ナット37にて螺
着することで、樋体33がH型鋼22に下面に固定され
ることになる。なお、樋体33の断面形状は図示するも
のに限らず、断面をコ字型に形成しても良い。
【0062】このように、床パネル本体1からの雨水を
上記樋体33にて受けるようになっており、更に、この
樋体33からの雨水を排水させる排水システムについて
説明する。上記樋体33からの雨水を受けるための第3
の樋体49が図6及び図15に示すように、上記ブラケ
ット50の下面側に配設されている。ブラケット50の
下面は柱32側にかけて下降する傾斜面となっており、
この傾斜面に沿わせて上記第3の樋体49を取り付ける
ようにしている。
【0063】図16は上記第3の樋体49の斜視図を示
し、鉄製で形成されたこの第3の樋体49は上面を開口
した断面がコ字型に形成されている。図15に示すよう
に、下面側が斜めに形成されたブラケット50の下面に
第3の樋体49が固定具55,56を介して取り付けら
れるようになっている。第3の樋体49の一端が樋体3
3の下方に位置し、他端が柱32の側面側に位置して、
且つ柱32の周囲に取り付けられた第4の樋体51の上
方に位置している。
【0064】上記第4の樋体51は、図17に示すよう
に、コ字型の2つの半割体51a,51bで構成され、
それぞれの半割体51a,51bの断面はL型に形成さ
れている。そして、柱32の回りに半割体51a,51
bの端面を突き合わせることで、図18に示すように、
柱32の周囲に容器状の第4の樋体51が取着されるこ
とになる。なお、第4の樋体51の半割体51a,51
b同士、及び柱32との取着は、溶接等で固着するよう
にして、第4の樋体51内に第3の樋体49から流れ落
ちた雨水が漏れない構造としている。
【0065】また、上記第4の樋体51を取り付ける柱
32の部分の各側面には複数(本実施例では2つ)の排
水穴52が穿孔されており、この排水穴52を介して第
4の樋体51内の雨水を柱32内に排水するようにして
いる。ここで、柱32の外面及び内面は、防錆のために
溶融亜鉛メッキが施されており、柱32の中に雨水を流
しても水分による錆の発生はない。
【0066】また、柱32の下端には図6に示すよう
に、柱32内に流れ落ちた雨水を外部に排水するための
排水孔53が形成してある。この排水孔53は柱32の
1つの側面に形成しているが、2面や各側面に形成して
も良い。柱32の基部の近傍の地面に排水溝を形成して
雨水を流すようにしても良く、また、地面に直接流すよ
うにして、立体駐車場の要所や周囲に形成した溝に雨水
を流すようにしても良い。
【0067】図6においては、H型鋼22の間には3つ
の床パネル本体1が配設されるようになっており、隣接
する床パネル本体1の間には上述したように雨水が漏れ
るのを防止するためにコーキング材が介装されるように
なっている。床パネル本体1の上面に降った雨水は、上
述と同様に床パネル本体1の切欠部20や穴21から床
パネル本体1の端部側に排水されることになる。中央の
床パネル本体1から排水される雨水は、H型鋼22の下
面に配設した樋体33に流れ落ちる。また、両側の床パ
ネル本体1から排水される雨水は、一部は樋体33に流
れ落ち、残り、つまりH型鋼22側の部分の雨水は直接
第3の樋体49に流れ落ちる。
【0068】また、床パネル本体1の長手方向のH型鋼
22側の部分からの雨水は、樋体33や第3の樋体49
に流れ落ちる。このようにして樋体33に流れ落ちた雨
水は第3の樋体49に流れ、第3の樋体49を介して柱
32の周囲に取り付けた第4の樋体51に流れる。そし
て、第4の樋体51の雨水は排水穴52を介して柱32
内に流れ落ちる。更に、柱32内に流れ落ちた雨水は、
柱32の下部の排水孔53から排水されることになる。
【0069】(実施例2)次に、図19〜図22を参照
してブラケット50の実施例2について説明する。図1
9において、柱32の幅よりの幅を細く形成したブラケ
ット50は、2種類のブラケット50a,50bからな
り、それぞれ2個1組として柱32の側面に対向して配
設されるようになっている。また、両ブラケット50
a,50bは先の実施例と同様に、ともに左右対称の半
割体50a1 ,50a2 、50b1 ,50b2 を溶接等
で固着して形成されている。
【0070】また、本実施例におけるブラケット50の
下面を先の実施例と同様に柱32側に下降する傾斜面と
して形成している。なお、床パネル本体1やH型鋼22
の下面側に配設した樋体33、及び柱32の構造は図6
の場合と同様である。
【0071】まず、一方のブラケット50aについて説
明する。左右対称で断面を略L型とした半割体50a
1 ,50a2 を組み合わせたブラケット50aは、下面
が開口し断面が略コ字型に形成され、ブラケット50a
の両側を略コ字型に折曲して上面が開口した第5の樋体
57を一体に形成している。ここで、第5の樋体57を
構成する部材57aがブラケット50aとの一体化部材
であり、この部材57aを折曲して第5の樋体57を形
成している。また、第5の樋体57を構成する他の部材
57b,57cは溶接等で後付けしてブラケット50a
を構成している。
【0072】従って、上記第5の樋体57はブラケット
50の下面と同様に傾斜して形成されており、ブラケッ
ト50の下面からは第5の樋体57が垂下しないように
している。よって、第5の樋体57がブラケット50の
下面より突出しないので、第5の樋体57が邪魔になら
ず、自動車の屋根に第5の樋体57が接触するようなこ
とがない。特に、背の高い自動車の屋根の端は丸みを帯
びているので、柱32の外面に縦樋を有していないの
と、且つブラケット50及び第5の樋体57の下面が柱
32側に下降して傾斜しているために、背の高い自動車
の屋根がブラケット50や第5の樋体57に接触せずに
うまく自動車を柱32側に近接して駐車させることがで
きる。
【0073】ブラケット50aの基部側の下面には略V
字型の部材62が溶接等で固着され、その内部を雨水を
一時的に溜める凹所59としている。また、ブラケット
50aの先端側の面にも後面板63が設けられていて、
H型鋼22の下面側の樋体33から流れ落ちる雨水がブ
ラケット50a内に落ちないようにして、第5の樋体5
7に雨水をガイドするようになっている。そして、第5
の樋体57に流れる雨水をブラケット50a内の凹所5
9内に流れ込ませるための第1の穴58をブラケット5
0aの両側面にそれぞれ穿孔している。
【0074】また、凹所59を形成する部材62の前面
板60には凹所59内の雨水を柱32内に流すための第
2の穴61が複数(本実施例では2つ)穿孔されてい
る。そして、この第2の穴61に対応して柱32の側面
にも先の実施例と同様の排水穴52が穿孔してある。な
お、柱32の下部の排水孔53の構造は図6の場合と同
様なので説明は省略する。
【0075】ブラケット50aは柱32の側面に穴5
2,61を対応させてそのブラケット50aの基部の周
囲を溶接等で固着してブラケット50aを固着させる。
この時、部材57b側は開放しているが、他方のブラケ
ット50bのように閉塞させるようにしても良い。本実
施例では、上記の部分を開放して柱32の側面及び連結
板64とで閉塞して雨水が漏れないようにしている。
【0076】すなわち、図21に示すように、平板状の
連結板64の両側の側片65をやや内側に折曲し、その
側片65を第5の樋体57の先端側に挿入配置して溶接
等で連結固定している。また、連結板64の両側の側片
65には雨水を通過させるための穴66が穿孔してあ
る。更に、連結板64の中央片の外側にはコ字型の固定
片67が溶接等で固着してある。
【0077】なお、連結板64は柱32内に設けてある
内ダイヤの機能を持たせたものであり、内ダイヤの他に
この連結板64によりH型鋼22、柱32、ブラケット
50にかかる荷重を分散させる機能を持たせるようにし
たものである。
【0078】この固定片67は他方のブラケット50b
をボルト等で連結するものであり、該固定片67の各辺
にはボルト挿通用の穴が複数穿孔されている。また、連
結板64の下部には柱32の排水穴52に対応した排水
用の穴68が穿設されている。
【0079】次に、他方のブラケット50bについて説
明する。左右対称で断面を略L型の半割体50b1 ,5
0b2 を結合して形成した本ブラケット50bは、先の
ブラケット50aとは基本的には同じ構造であり、後付
けする部材の構成により少し異なった構造となってい
る。すなわち、折曲して第5の樋体57を構成する部材
57a、部材57cは同じであり、ブラケット50a内
に凹所59を形成する部材57dと、部材57a及び部
材57dを連結して雨水を漏らさないようにするための
部材57eとの構造が異なっている。他の構成はブラケ
ット50aの場合と同様であるので、同様の機能を有す
る部品ないし箇所には同じ番号を付して説明は省略す
る。
【0080】なお、ブラケット50bの基部の各辺には
連結板64と連結固定するためのボルト挿通用の穴が複
数穿設されている。また、ブラケット50a,50bの
上面に穿設してある複数の穴は、H型鋼22を固定する
ための穴である。
【0081】ここで、工場において柱32に連結板64
と一対のブラケット50a,50aを溶接等で固着して
おき、現場において他方の一対のブラケット50b,5
0bをボルトにより固着する。図20はこのようにして
ブラケット50を固着した状態の平面図を示している。
【0082】図21はブラケット50aと柱32との接
合部分の断面図を示し、また、図22はブラケット50
bと柱32との接合部分の断面図を示している。この図
21及び図22を用いて雨水の排水の流れを説明する。
なお、床パネル本体1から樋体33までの雨水の流れ
(排水)は先の実施例と同じなので説明は省略する。
【0083】図21において、樋体33からの雨水はブ
ラケット50aの先端部に流れ落ち、ブラケット50a
の両側の第5の樋体57に流れる。そして、第5の樋体
57内に流れ込んだ雨水は連結板64の穴66とブラケ
ット50aの第1の穴58を介してブラケット50a内
の凹所59内に流れ込む。凹所59内に流れ込んだ雨水
は、前面板60の第2の穴61、柱32の側面の排水穴
52を介して柱32内に流れ落ちる。そして、柱32内
に流れ落ちた雨水は先の実施例(図6参照)と同様に柱
32の下部の排水孔53から外部へ排水される。
【0084】また、他方のブラケット50bに流れた雨
水は図22に示すように、第5の樋体57を流れ、第1
の穴58を介してブラケット50b内の凹所59内に流
れ込む。凹所59内に流れ込んだ雨水は、前面板60の
第2の穴61、連結板64の穴68、柱32の排水穴5
2を介して柱32内に流れ落ちる。
【0085】(実施例3)次に、ブラケット50の実施
例3について図23及び図24を参照して説明する。先
の実施例のブラケット50(図19参照)では、その下
面は開口し、該ブラケット50の両側にだけ第5の樋体
57を形成して雨水を柱32内にガイドしていたが、本
実施例では、図23に示すように、ブラケット50の下
面の開口面にも断面を略コ字型とした第6の樋体69を
配設したものである。また、他の構成は先の実施例(図
19)と同じなので説明は省略し、要旨の部分について
詳述する。なお、第6の樋体69は鉄製であり、ブラケ
ット50にボルト等で固定されるようになっている。
【0086】すなわち、H型鋼22の下面の樋体33か
らのほとんどの雨水を上記第6の樋体69により凹所5
9内に流し、凹所59内から上述と同様に柱32内に流
し落とすようにしている。また、ブラケット50の両側
に一体に形成した第5の樋体57は、樋体33からの雨
水の一部や、図6に示すようにH型鋼22に隣接する床
パネル本体1からの雨水を受けるようにしている。
【0087】なお、H型鋼22の下面に配設している樋
体33は、ブラケット50が存在するために、柱32の
近傍まで配設することができず、そのため、H型鋼22
に隣接する床パネル本体1から落下する雨水を受ける必
要があるからである。
【0088】ブラケット50の側面の第5の樋体57の
雨水は先の実施例と同様に連結板64の穴66、ブラケ
ット50の第1の穴58を介して凹所59内に流入す
る。そして、凹所59内の雨水は第2の穴61、排水穴
52を介して柱32内に流れ落ちる。なお、図24は柱
32とブラケット50との接合部分を示す平面図であ
る。
【0089】ここで、本実施例では、ブラケット50の
内部に第6の樋体69を固定しているので、ブラケット
50自体の剛性を先の実施例の場合よりも更に高めるこ
とができる。
【0090】(実施例4)次に、ブラケット50の実施
例4について図25及び図26を参照して説明する。本
実施例では図示するようにブラケット50の両側に一体
に形成する第5の樋体57を断面形状をV字型に形成し
たものである。従って、第5の樋体57の断面形状をV
字型とすることで、第5の樋体57を形成する場合、折
曲加工が1回で済むものである。先の実施例では第5の
樋体57の断面形状をコ字型としていたので、折曲加工
が2回必要であったが、本実施例の場合では、折曲加工
が1回なので、加工工程が簡素化され、生産性の向上を
図ることができる。
【0091】また、本実施例も同様であるが、第5の樋
体57を折曲加工する箇所はブラケット50の基部側を
除いた箇所であり、基部には図25に示すような部材7
0を溶接等で後付けするようにしている。なお、図25
では便宜上第5の樋体57をブラケット50の一方側だ
け記載しているが、第5の樋体57はブラケット50の
両側に形成される。
【0092】また、本実施例では連結板64の形状も先
の実施例とは少し異なり、両側の側片65の部分を略Z
字型に折曲して形成し、図26に示すように、連結板6
4の側片65がブラケット50の基部側の側面に全体に
当接するようにしている。なお、雨水の排水の流れは先
の実施例と同じなので説明は省略する。
【0093】次に、第5の樋体57の断面をV字型に折
曲形成したブラケット50の場合の柱32とH型鋼22
との組立工程について説明する。まず、図27に示すよ
うに、予め工場で連結板64及び一方のブラケット50
aを溶接等で固着した柱32を立設し、現場において、
他方のブラケット50bを固定片67を介してボルト止
めや溶接等で連結固定する。なお、後述の説明では、3
層(3階建て)の場合について説明するが、2階建ての
場合も基本的には同様である。
【0094】次に、図27の破線で示すようにブラケッ
ト50の上面に八角形状の鉄板71をボルトにて固定
し、その鉄板71の上に柱32を固定し、図28に示す
ように、その柱32の下部側面に端面を当接させて断面
をT字型とした部材72を鉄板71上に溶接等で固定す
る。次に、図29に示すようにH型鋼22をブラケット
50の上面に載置し、H型鋼22の端面を部材72の端
面に当接する。
【0095】そして、図29及び図30に示すように、
部材72の端面にH型鋼22の端面を当接配置した後
に、部材72とH型鋼22との両側の側面に添板75を
沿わせてボルト止めを行う。更に、H型鋼22と部材7
1との上面に固定板73をおき、該固定板73と部材7
2とはボルトにて連結固定し、H型鋼22と固定板73
とは溶接にて固着する。柱32が存在する場合で、H型
鋼22と固定板73との固定は溶接により行い、ボルト
にて連結固定しないのは、H型鋼22の上の固定板73
に自動車のタイヤが載る可能性があり、固定板73の上
面でパワーステアリングによりハンドルを切ってタイヤ
を動かした場合に、ボルトによりタイヤに亀裂が入るこ
とになる。そこで、本実施例ではH型鋼22と固定板7
3との固定は、固定板73の周囲の部分で溶接を行い、
H型鋼22の上面に固定板73上には突起物を突出しな
いようにしている。
【0096】なお、柱32が存在する場合に、部材72
と固定板73とはボルト止めをしているのは、柱32に
より自動車が近寄れず、そのボルトの上には載らないか
らである。したがって、柱32が存在しない屋上(例え
ば、3階)の床面の場合には、固定板73と部材72、
H型鋼22との固定は、ボルト止めをせずに、すべて溶
接にて行うようにしている。
【0097】ここで、図31は、立体駐車場の全体の骨
組みを示す図であり、柱32の上部にブラケット50を
取着して横方向、縦方向にH型鋼22を架橋し、それぞ
れ固定した状態である。また、図32は3階の部分ま
で、H型鋼22をブラケット50に載置してそれぞれ連
結固定した状態である。更に、図33に示すように、2
階部分及び3階部分の側部に自動車が落ちるのを防止す
るために防護柵74をそれぞれ取り付けるようにしてい
る。
【0098】なお、図31〜図33においては、床パネ
ル本体1を敷設していない状態の図であるが、床パネル
本体1は上述したようにH型鋼22にボルトにて取り付
けられる。また、2階部分、3階部分のH型鋼22の下
面には樋体33が取り付けられ、ブラケット50の第6
の樋体68、第5の樋体57に上記樋体33から雨水が
流れ、更に、柱32内に雨水を流し込むようにしてい
る。
【0099】3階部分から柱32内に流れ込んだ雨水
は、鉄板71に穿孔した穴(図示せず)を介して下の柱
32内に落とすようにしている。また、予め工場で2階
部分と3階部分との柱32を連結しておく場合には、2
階部分の箇所に予め排水用の穴をあけておく。なお、こ
の穴は内ダイヤに設けておいても良い。
【0100】尚、本実施例では、3階の立体駐車場の場
合について説明したが、2階、3階に限らず、3階以上
の立体駐車場の場合にも適用できる。また、立体駐車場
の場合に限らず、一般建築物にも本発明を適用すること
ができるものである。
【0101】
【発明の効果】請求項1記載のはりの支持構造によれ
ば、ブラケットの大きさが従来のブラケットの半分以下
の大きさとなり、このブラケットを構成している左右対
称の半割体も従来の半割体の半分以下の大きさとなる。
そのため、定尺物の鋼板から半割体を板取りする場合に
も、余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼
板から多くの半割体を溶断または打ち抜いて形成するこ
とができる。従って、板取り性が良く、結果としてコス
トダウンを図ることができる。
【0102】請求項2記載のはりの支持構造によれば、
ブラケットの大きさが従来のブラケットの半分以下の大
きさとなり、このブラケットを構成している左右対称の
半割体も従来の半割体の半分以下の大きさとなる。その
ため、定尺物の鋼板から半割体を板取りする場合にも、
余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物の鋼板か
ら多くの半割体を溶断または打ち抜いて形成することが
できる。従って、板取り性が良く、結果としてコストダ
ウンを図ることができる。しかも、ブラケットの幅を従
来より狭くしていることと、ブラケットの両側の下部を
略L型に折曲していることで、ブラケット自体の剛性を
上げることができ、そのため、ブラケット自体の厚みを
薄くすることができる。従って、ブラケットの剛性を上
げることができる上に、同時にコストダウンも図ること
ができる。また、ブラケットの幅を従来より狭くしてい
ることで、構造耐力が所定の強度が保たれて、ブラケッ
トの変形を防止でき、結果としてはりの支持部の構造耐
力を向上させることができる。
【0103】また、請求項3記載のはりの支持構造によ
れば、ブラケットの大きさが従来のブラケットの半分以
下の大きさとなり、このブラケットを構成している左右
対称の半割体も従来の半割体の半分以下の大きさとな
る。そのため、定尺物の鋼板から半割体を板取りする場
合にも、余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物
の鋼板から多くの半割体を溶断または打ち抜いて形成す
ることができる。従って、板取り性が良く、結果として
コストダウンを図ることができる。しかも、ブラケット
の幅を従来より狭くしていることと、ブラケットの両側
の下部を略コ字型に折曲していることで、単にL型に折
曲した場合よりもブラケット自体の剛性をさらに上げる
ことができ、そのため、ブラケット自体の厚みを薄くす
ることができる。従って、ブラケットの剛性を上げるこ
とができる上に、同時にコストダウンも図ることができ
る。また、ブラケットの幅を従来より狭くしていること
で、構造耐力が所定の強度が保たれて、ブラケットの変
形を防止でき、結果としてはりの支持部の構造耐力を向
上させることができる。
【0104】更に、請求項4記載のはりの支持構造によ
れば、ブラケットの大きさが従来のブラケットの半分以
下の大きさとなり、このブラケットを構成している左右
対称の半割体も従来の半割体の大きさも半分以下とな
る。そのため、定尺物の鋼板から半割体を板取りする場
合にも、余分な部分をあまり残すことなく1枚の定尺物
の鋼板から多くの半割体を溶断または打ち抜いて形成す
ることができる。従って、板取り性が良く、結果として
コストダウンを図ることができる。しかも、ブラケット
の幅を従来より狭くしていることと、ブラケットの両側
の下部を略V字型に折曲していることで、ブラケット自
体の剛性を上げることができ、そのため、ブラケット自
体の厚みを薄くすることができる。従って、ブラケット
の剛性を上げることができる上に、同時にコストダウン
も図ることができる。また、ブラケットの幅を従来より
狭くしていることで、構造耐力が所定の強度が保たれ
て、ブラケットの変形を防止でき、結果としてはりの支
持部の構造耐力を向上させることができる。また、ブラ
ケットの下部を略V字型に折曲しているので、コ字型に
折曲した場合と比べて、折曲加工がコ字型の場合の2回
から1回の加工工程となり、生産性が向上し、これによ
りコストダウンを図ることができる。
【0105】請求項5記載のはりの支持構造によれば、
雨水を排水させる樋体をブラケットに一体に形成したこ
とになり、例えば、立体駐車場に排水システムを構築す
る場合には、ブラケットに別途樋体を付設する必要がな
く、施工性の向上が図れ、またコストダウン化をも同時
に図ることができる。
【0106】請求項6記載のはりの支持構造によれば、
第2のブラケットを柱の他の対向する側面に取着するこ
とで、柱の上部にブラケットを略十字型に配設して、縦
方向、横方向のはりの交差部分の支持を行うことができ
る。
【0107】また、請求項7記載のはりの支持構造によ
れば、対向して取着した一対のブラケットが柱及び連結
板を介して連結された形となって、この連結板が内ダイ
ヤの機能を有することになり、そのため、はりにかかる
荷重をブラケットを介して連結板により柱内に設けられ
ている内ダイヤと共に、他のはりに分散させることがで
き、柱の支持部の変形を防止することができる。
【0108】請求項8記載のはりの支持構造によれば、
対向して取着した一対のブラケットが柱及び連結板を介
して連結された形となって、この連結板が内ダイヤの機
能を有することになり、そのため、はりにかかる荷重を
ブラケットを介して連結板により柱内に設けられている
内ダイヤと共に、他のはりに分散させることができ、柱
の支持部の変形を防止することができる。また、第2の
ブラケットを柱の他の対向する側面に取着することで、
柱の上部にブラケットを略十字型に配設して、縦方向、
横方向のはりの交差部分の支持を行うことができる。
【0109】また、請求項9記載のはりの支持部の施工
方法によれば、予め工場等において柱の上部にブラケッ
トを対向して取着して略T字型としているので、ブラケ
ットを4つ配設して十字状とした場合と比べて、この柱
をそのT字型とした形でメッキ工場、塗装工場等への搬
入、搬出等の輸送時、また、施工現場への輸送時におい
ては、柱を並設してトラックに積載することができる。
従って、柱が嵩張らないのでトラックへの積載量を法定
限度内まででき、多くの柱を積載して輸送することがで
き、輸送コストを大幅に削減できる。そのため、結果と
して建築物、あるいは立体駐車場等の全体のコストを大
幅に低下させることができる。また、柱の保管時におい
て単に柱を並設して保管できるので、ブラケットを十字
状にした場合と比べて保管場所が大幅に少なくて済み、
保管場所に伴う経費を削減できてコストダウン化を図る
ことができる。更には、施工する場合には、予め一対の
ブラケットを取着してT字型とした柱を現場で施工し、
その柱を立設してから第2のブラケットを取着するだけ
なので、迅速に組立施工ができ、施工日数が短縮され、
これによりコストダウンも図ることができる。また、メ
ッキ工場において柱をメッキ槽に入れてメッキする場合
にも、柱をT字型としているため、同時に多くの柱をメ
ッキ槽に入れることができ、メッキ処理量が多くでき、
コストダウン化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の柱とブラケットとの接合部分
を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図3】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図5】本発明の実施例の鋼板からブラケットの半割体
を板取りする場合の説明図である。
【図6】本発明の実施例の立体駐車場の要部破断斜視図
である。
【図7】本発明の実施例の床パネル本体の破断斜視図で
ある。
【図8】本発明の実施例の床パネル本体の要部拡大斜視
図である。
【図9】本発明の実施例の床パネル本体の斜視図であ
る。
【図10】本発明の実施例の床パネル本体の断面図であ
る。
【図11】本発明の実施例のH型鋼と床パネル本体とを
連結固定した場合の要部断面図である。
【図12】本発明の実施例の床パネル本体同士を連結固
定した場合の要部断面図である。
【図13】本発明の実施例のH型鋼の下面に樋体を固定
した場合の断面図である。
【図14】本発明の実施例の連結金具をH型鋼に固着し
た状態の断面図である。
【図15】本発明の実施例の第3,第4の樋体を取り付
けた状態を示す図である。
【図16】本発明の実施例の第3の樋体の斜視図であ
る。
【図17】本発明の実施例の柱に第4の樋体を取り付け
る状態を示す図である。
【図18】本発明の実施例の柱に第4の樋体を取り付け
た状態を示す図である。
【図19】本発明の実施例2の柱とブラケットとの要部
分解斜視図である。
【図20】本発明の実施例2の柱とブラケットとの接合
部分を示す平面図である。
【図21】本発明の実施例2の柱と一方のブラケットと
の接合部分を示す要部拡大断面図である。
【図22】本発明の実施例2の柱と他方のブラケットと
の接合部分を示す要部拡大断面図である。
【図23】本発明の実施例3の柱とブラケットとの要部
分解斜視図である。
【図24】本発明の実施例3の柱とブラケットとの接合
部分を示す平面図である。
【図25】本発明の実施例4の柱とブラケットとの要部
分解斜視図である。
【図26】本発明の実施例4の柱とブラケットとの接合
部分を示す平面図である。
【図27】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図28】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図29】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図30】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図31】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図32】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図33】本発明の実施例の施工状態を示す図である。
【図34】従来例の柱とブラケットとの接合構造を示す
分解斜視図である。
【図35】従来例のブラケットの施工状態を示す図であ
る。
【図36】従来例のH型鋼の施工状態を示す図である。
【図37】従来例の鋼板から半割体を溶断または打ち抜
く場合を示す図である。
【符号の説明】
22 H型鋼(はり) 32 柱 50 ブラケット 50a ブラケット 50b 第2のブラケット 50a1 半割体 50a2 半割体 64 連結板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、断面を略L型にした半割体(50a
    1 )(50a2 )を左右対称に一体に組み合わせて断面
    を略コ字型としたブラケット(50a)を形成し、この
    ブラケット(50a)の開口面側を下面にして柱(3
    2)の対向する側面に上記ブラケット(50a)を対向
    して配設したことを特徴とするはりの支持構造。
  2. 【請求項2】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、断面を略L型にした半割体(50a
    1 )(50a2 )を左右対称に一体に組み合わせて断面
    を略コ字型とし、且つ幅を柱(32)の幅よりも小さく
    したブラケット(50a)を形成し、このブラケット
    (50a)の両側の下部を略L型にそれぞれ折曲し、こ
    のブラケット(50a)の開口面側を下面にして柱(3
    2)の対向する側面に上記ブラケット(50a)を対向
    して配設したことを特徴とするはりの支持構造。
  3. 【請求項3】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、断面を略L型にした半割体(50a
    1 )(50a2 )を左右対称に一体に組み合わせて断面
    を略コ字型とし、且つ幅を柱(32)の幅よりも小さく
    したブラケット(50a)を形成し、このブラケット
    (50a)の両側の下部を外側に上面開口で断面を略コ
    字型にそれぞれ折曲し、このブラケット(50a)の開
    口面側を下面にして柱(32)の対向する側面に上記ブ
    ラケット(50a)を対向して配設したことを特徴とす
    るはりの支持構造。
  4. 【請求項4】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、断面を略L型にした半割体(50a
    1 )(50a2 )を左右対称に一体に組み合わせて断面
    を略コ字型とし、且つ幅を柱(32)の幅よりも小さく
    したブラケット(50a)を形成し、このブラケット
    (50a)の両側の下部を外側に上面開口で断面を略V
    字型にそれぞれ折曲し、このブラケット(50a)の開
    口面側を下面にして柱(32)の対向する側面に上記ブ
    ラケット(50a)を対向して配設したことを特徴とす
    るはりの支持構造。
  5. 【請求項5】 上記ブラケット(50a)の両側の折曲
    した部分を雨水を排水させる樋体(57)として利用し
    たことを特徴とする請求項3または4記載のはりの支持
    構造。
  6. 【請求項6】 上記ブラケット(50a)が取着されて
    いない柱の対向する側面に第2のブラケット(50b)
    を対向して配設したことを特徴とする請求項1〜4記載
    のはりの支持構造。
  7. 【請求項7】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、対向する両側の柱(32)の側面に板
    状の連結板(64)をそれぞれ固着し、この連結板(6
    4)を固着していない側の対向する柱(32)の側面に
    ブラケット(50a)をそれぞれ配設して該ブラケット
    (50a)と柱(32)の側面及び上記連結板(64)
    とをそれぞれ固着したことを特徴とするはりの支持構
    造。
  8. 【請求項8】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、対向する両側の柱(32)の側面に板
    状の連結板(64)をそれぞれ固着し、この連結板(6
    4)を固着していない側の対向する柱(32)の側面に
    ブラケット(50a)をそれぞれ配設して該ブラケット
    (50a)と柱(32)の側面及び上記連結板(64)
    とをそれぞれ固着し、柱(32)の両側の上記連結板
    (64)に第2のブラケット(50b)をそれぞれ取着
    したことを特徴とするはりの支持構造。
  9. 【請求項9】 断面が四角状の柱(32)の側面がわに
    設けたブラケットにてはり(22)を支持するはりの支
    持構造において、対向する両側の柱(32)の側面に板
    状の連結板(64)をそれぞれ固着し、この連結板(6
    4)を固着していない側の対向する柱(32)の側面に
    ブラケット(50a)をそれぞれ配設し、該ブラケット
    (50a)と柱(32)の側面及び上記連結板(64)
    とを予め工場等でそれぞれ固着して柱(32)の上部を
    略T字型に形成し、施工現場で上部を略T字型に形成し
    た柱(32)を立設し、その後、柱(32)の両側の上
    記連結板(64)に第2のブラケット(50b)をそれ
    ぞれ取着するようにしたことを特徴とするはりの支持部
    の施工方法。
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