JPH0789891A - ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体の製造方法 - Google Patents
ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体の製造方法Info
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- JPH0789891A JPH0789891A JP5259215A JP25921593A JPH0789891A JP H0789891 A JPH0789891 A JP H0789891A JP 5259215 A JP5259215 A JP 5259215A JP 25921593 A JP25921593 A JP 25921593A JP H0789891 A JPH0789891 A JP H0789891A
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- dihydroxybenzaldehyde
- producing
- methoxybenzaldehyde
- hydroxy
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
(57)【要約】
【構成】1,3−ジヒドロキシベンゼンとジメチルフォ
ルムアミドとからオキシ塩化リンの存在下にハロゲン化
炭化水素を添加して2,4−ジヒドロキシベンズアルデ
ヒドを製造する方法、並びに実質的に水と混ざらない有
機溶媒と炭酸アルカリ水溶液との混合溶媒中で2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドとジメチル硫酸とから2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを製造す
る方法。 【効果】本発明の製造方法によれば、2,4−ジヒドロ
キシベンズアルデヒドを高収率で製造することができ、
また、その精製も極めて簡易である。また、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンズアルデヒドを高選択性でかつ
高収率で製造することができる。
ルムアミドとからオキシ塩化リンの存在下にハロゲン化
炭化水素を添加して2,4−ジヒドロキシベンズアルデ
ヒドを製造する方法、並びに実質的に水と混ざらない有
機溶媒と炭酸アルカリ水溶液との混合溶媒中で2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドとジメチル硫酸とから2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを製造す
る方法。 【効果】本発明の製造方法によれば、2,4−ジヒドロ
キシベンズアルデヒドを高収率で製造することができ、
また、その精製も極めて簡易である。また、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンズアルデヒドを高選択性でかつ
高収率で製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨粗鬆症治療薬の中間
体として有用な2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズア
ルデヒド及びその中間原料となる2,4−ジヒドロキシ
ベンズアルデヒドの製造方法に関する。
体として有用な2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズア
ルデヒド及びその中間原料となる2,4−ジヒドロキシ
ベンズアルデヒドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】骨粗鬆症
治療薬の中間体として有用な2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンズアルデヒドは、従来、ヨウ化メチルまたはジ
メチル硫酸による2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒ
ドのメチル化によって製造されてきた(J.Chem.Soc.193
2,1439、J.Chem.Soc. 1933,288)。しかし、ヨウ化メチ
ルは高価であり、またジメチル硫酸は安価であるが選択
性が低いため反応収率が低く(43〜48%)いずれも
工業的に有利であるとはいい難い。
治療薬の中間体として有用な2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンズアルデヒドは、従来、ヨウ化メチルまたはジ
メチル硫酸による2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒ
ドのメチル化によって製造されてきた(J.Chem.Soc.193
2,1439、J.Chem.Soc. 1933,288)。しかし、ヨウ化メチ
ルは高価であり、またジメチル硫酸は安価であるが選択
性が低いため反応収率が低く(43〜48%)いずれも
工業的に有利であるとはいい難い。
【0003】また、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ズアルデヒドの合成原料となる2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒドは、1,3−ジヒドロキシベンゼンとジ
メチルフォルムアミドとからオキシ塩化リンの存在下に
合成されているが、反応液が固化し、反応収率も低い
(J.Chem.Soc.1955,3693 および J.Chem.Soc.1958,332
8)。従って、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドお
よび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドの
有利な工業的製造方法の開発が望まれている。
ズアルデヒドの合成原料となる2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒドは、1,3−ジヒドロキシベンゼンとジ
メチルフォルムアミドとからオキシ塩化リンの存在下に
合成されているが、反応液が固化し、反応収率も低い
(J.Chem.Soc.1955,3693 および J.Chem.Soc.1958,332
8)。従って、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドお
よび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドの
有利な工業的製造方法の開発が望まれている。
【0004】本発明の目的は、2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒドおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンズアルデヒドを簡易かつ高収率で工業的に有利に製造
することができる新規な方法を提供することにある。
ンズアルデヒドおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンズアルデヒドを簡易かつ高収率で工業的に有利に製造
することができる新規な方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1,3−
ジヒドロキシベンゼンとジメチルフォルムアミドとから
オキシ塩化リンの存在下に2,4−ジヒドロキシベンズ
アルデヒドを製造する反応を種々検討したところ、意外
にも、反応溶液にある種のハロゲン化炭化水素を添加す
ると、反応液の固化を防ぐことができ、反応収率を飛躍
的に増大させることができるとともに、精製処理が容易
となるため精製収率も格段に向上することを見出した。
また、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドとジメチ
ル硫酸とから2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアル
デヒドを製造する反応を詳細に検討したところ、この反
応を実質的に水と混ざらない有機溶媒と炭酸アルカリ水
溶液との混合溶媒中で反応を行わせることにより、高い
選択性を保ちつつ、高収率で目的の2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンズアルデヒドを製造することができるこ
とを見出した。本発明は、これらの知見に基づきさらに
研究を進めた結果完成するに至ったものである。
ジヒドロキシベンゼンとジメチルフォルムアミドとから
オキシ塩化リンの存在下に2,4−ジヒドロキシベンズ
アルデヒドを製造する反応を種々検討したところ、意外
にも、反応溶液にある種のハロゲン化炭化水素を添加す
ると、反応液の固化を防ぐことができ、反応収率を飛躍
的に増大させることができるとともに、精製処理が容易
となるため精製収率も格段に向上することを見出した。
また、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドとジメチ
ル硫酸とから2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアル
デヒドを製造する反応を詳細に検討したところ、この反
応を実質的に水と混ざらない有機溶媒と炭酸アルカリ水
溶液との混合溶媒中で反応を行わせることにより、高い
選択性を保ちつつ、高収率で目的の2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンズアルデヒドを製造することができるこ
とを見出した。本発明は、これらの知見に基づきさらに
研究を進めた結果完成するに至ったものである。
【0006】即ち、本発明の要旨は、(1) 1,3−
ジヒドロキシベンゼンとジメチルフォルムアミドとから
オキシ塩化リンの存在下に2,4−ジヒドロキシベンズ
アルデヒドを製造する方法において、ハロゲン化炭化水
素を添加して反応を行わせることを特徴とする2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法、(2) ハ
ロゲン化炭化水素がジクロルエタンもしくはジクロルメ
タン、またはこれらの混合溶媒であることを特徴とする
前記(1)記載の製造方法、並びに(3) 2,4−ジ
ヒドロキシベンズアルデヒドとジメチル硫酸とから2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを製造する
方法において、実質的に水と混ざらない有機溶媒と炭酸
アルカリ水溶液との混合溶媒中で反応を行わせることを
特徴とする2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデ
ヒドの製造方法に関する。
ジヒドロキシベンゼンとジメチルフォルムアミドとから
オキシ塩化リンの存在下に2,4−ジヒドロキシベンズ
アルデヒドを製造する方法において、ハロゲン化炭化水
素を添加して反応を行わせることを特徴とする2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法、(2) ハ
ロゲン化炭化水素がジクロルエタンもしくはジクロルメ
タン、またはこれらの混合溶媒であることを特徴とする
前記(1)記載の製造方法、並びに(3) 2,4−ジ
ヒドロキシベンズアルデヒドとジメチル硫酸とから2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを製造する
方法において、実質的に水と混ざらない有機溶媒と炭酸
アルカリ水溶液との混合溶媒中で反応を行わせることを
特徴とする2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデ
ヒドの製造方法に関する。
【0007】本発明は、1,3−ジヒドロキシベンゼン
とジメチルフォルムアミドとからオキシ塩化リンの存在
下に2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを製造する
反応(反応1)と2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒ
ドとジメチル硫酸とから2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンズアルデヒドを製造する反応(反応2)に関するも
のに大別される。そこで、以下には、反応1と反応2に
分けて説明する。
とジメチルフォルムアミドとからオキシ塩化リンの存在
下に2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを製造する
反応(反応1)と2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒ
ドとジメチル硫酸とから2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンズアルデヒドを製造する反応(反応2)に関するも
のに大別される。そこで、以下には、反応1と反応2に
分けて説明する。
【0008】反応1:原料である1,3−ジヒドロキシ
ベンゼンは、市販品を特に精製することなく使用でき
る。ジメチルフォルムアミドおよびオキシ塩化リンは、
市販のものをそのまま使用できる。ジメチルフォルムア
ミドの使用量およびオキシ塩化リンの使用量は、常法の
とおり、1,3−ジヒドロキシベンゼンに対してそれぞ
れ1〜2倍モル、および1〜2倍モルである。
ベンゼンは、市販品を特に精製することなく使用でき
る。ジメチルフォルムアミドおよびオキシ塩化リンは、
市販のものをそのまま使用できる。ジメチルフォルムア
ミドの使用量およびオキシ塩化リンの使用量は、常法の
とおり、1,3−ジヒドロキシベンゼンに対してそれぞ
れ1〜2倍モル、および1〜2倍モルである。
【0009】本発明の反応1に用いられるハロゲン化炭
化水素は、ジクロルエタン、ジクロルメタンまたはこれ
らの混合溶媒である。これらの他にも、オキシ塩化リン
の触媒下に進行する1,3−ジヒドロキシベンゼンとジ
メチルフォルムアミドとの反応に悪い影響を与えない溶
媒であれば、使用することができる。これらの溶媒の使
用量は、1,3−ジヒドロキシベンゼンに対し、1〜5
倍量(重量)、好ましくは2〜3倍量(重量)である。
1倍量未満では反応液の固化を有効に防止できず、5倍
量を越えると容積効率が低下するとともに、反応の進行
速度が低下する。
化水素は、ジクロルエタン、ジクロルメタンまたはこれ
らの混合溶媒である。これらの他にも、オキシ塩化リン
の触媒下に進行する1,3−ジヒドロキシベンゼンとジ
メチルフォルムアミドとの反応に悪い影響を与えない溶
媒であれば、使用することができる。これらの溶媒の使
用量は、1,3−ジヒドロキシベンゼンに対し、1〜5
倍量(重量)、好ましくは2〜3倍量(重量)である。
1倍量未満では反応液の固化を有効に防止できず、5倍
量を越えると容積効率が低下するとともに、反応の進行
速度が低下する。
【0010】本発明の反応1は、原料化合物である1,
3−ジヒドロキシベンゼンをジメチルフォルムアミドお
よびジクロルメタン等のハロゲン化炭化水素の混合液に
溶解させ、オキシ塩化リンを弱還流下に滴下し、さらに
一定時間還流を続けて反応を完結させることにより行
う。
3−ジヒドロキシベンゼンをジメチルフォルムアミドお
よびジクロルメタン等のハロゲン化炭化水素の混合液に
溶解させ、オキシ塩化リンを弱還流下に滴下し、さらに
一定時間還流を続けて反応を完結させることにより行
う。
【0011】反応1の反応温度は、通常0〜100℃で
あり、好ましくは、その溶媒の沸点付近である。反応時
間は、反応温度にもよるが、通常1〜10時間である。
反応終了液から目的の2,4−ジヒドロキシベンズアル
デヒドを得るには、例えば、反応液を室温まで冷却し、
水を滴下し、pHを約4に調整する。得られる2層溶液
から、ジクロルメタン等のハロゲン化炭化水素を常圧下
に留去し、冷却して析出する結晶を濾過し乾燥して、目
的物を得る。反応液が固化しないので、精製は容易であ
る。
あり、好ましくは、その溶媒の沸点付近である。反応時
間は、反応温度にもよるが、通常1〜10時間である。
反応終了液から目的の2,4−ジヒドロキシベンズアル
デヒドを得るには、例えば、反応液を室温まで冷却し、
水を滴下し、pHを約4に調整する。得られる2層溶液
から、ジクロルメタン等のハロゲン化炭化水素を常圧下
に留去し、冷却して析出する結晶を濾過し乾燥して、目
的物を得る。反応液が固化しないので、精製は容易であ
る。
【0012】反応2:原料としては、反応1で得られた
2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドの精製標品を用
いるか、他の方法で製造されたものあるいは市販のもの
を用いてもよい。ジメチル硫酸は市販品をそのまま使用
することができる。ジメチル硫酸の使用量は、2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドに対して通常1〜3倍モ
ル、好ましくは1.5〜2.0倍モルである。1倍モル
未満ではメチル化が十分進行せず、3倍モルを越えると
副生物が多くなり、収率が低下する。
2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドの精製標品を用
いるか、他の方法で製造されたものあるいは市販のもの
を用いてもよい。ジメチル硫酸は市販品をそのまま使用
することができる。ジメチル硫酸の使用量は、2,4−
ジヒドロキシベンズアルデヒドに対して通常1〜3倍モ
ル、好ましくは1.5〜2.0倍モルである。1倍モル
未満ではメチル化が十分進行せず、3倍モルを越えると
副生物が多くなり、収率が低下する。
【0013】反応溶媒としては、例えばジクロルメタ
ン、ジクロルエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の鎖
状または環状のアルカン類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチルエチルエー
テル等のエーテル類等の実質的に水と混ざらない有機溶
媒と炭酸アルカリ水溶液との混合溶媒を用いる。有機溶
媒と炭酸アルカリ水溶液との混合比は、通常5:1〜
1:3、好ましくは5:1〜2:1である。この混合比
が1:3未満であると生成物の選択性が低下し、収率も
低下する。5:1を越えると反応速度は低下し、反応率
も低下する。炭酸アルカリとしては、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム等が挙げられる。炭酸アルカリ水溶液の濃
度は通常10〜50重量%、好ましくは30〜50重量
%である。10重量%未満では、反応速度が低下し、低
収率となり、50重量%を越えると塩が析出する等、収
率低下の原因となる。
ン、ジクロルエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の鎖
状または環状のアルカン類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類、ジエチルエーテル、メチルエチルエー
テル等のエーテル類等の実質的に水と混ざらない有機溶
媒と炭酸アルカリ水溶液との混合溶媒を用いる。有機溶
媒と炭酸アルカリ水溶液との混合比は、通常5:1〜
1:3、好ましくは5:1〜2:1である。この混合比
が1:3未満であると生成物の選択性が低下し、収率も
低下する。5:1を越えると反応速度は低下し、反応率
も低下する。炭酸アルカリとしては、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム等が挙げられる。炭酸アルカリ水溶液の濃
度は通常10〜50重量%、好ましくは30〜50重量
%である。10重量%未満では、反応速度が低下し、低
収率となり、50重量%を越えると塩が析出する等、収
率低下の原因となる。
【0014】反応2の反応は、2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒドをジメチル硫酸および有機溶媒中に懸濁
させ、還流しつつ炭酸アルカリ水溶液を滴下し、さらに
十分還流させることにより行なう。反応生成物は原料よ
りも脂溶性が高いため生成すると有機溶媒中に逐次移行
し反応系外に逃れる結果、生成物の選択性が向上する。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは混合溶媒の
沸点付近である。反応時間は、反応温度にもよるが、通
常1〜10時間である。
ンズアルデヒドをジメチル硫酸および有機溶媒中に懸濁
させ、還流しつつ炭酸アルカリ水溶液を滴下し、さらに
十分還流させることにより行なう。反応生成物は原料よ
りも脂溶性が高いため生成すると有機溶媒中に逐次移行
し反応系外に逃れる結果、生成物の選択性が向上する。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは混合溶媒の
沸点付近である。反応時間は、反応温度にもよるが、通
常1〜10時間である。
【0015】目的の生成物である2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンズアルデヒドを反応液から単離するには、
反応終了液を有機溶媒と水で希釈し、よく混合したのち
有機層を分離し、濃水酸化ナトリウム水溶液で有機層か
ら抽出し、ついで中和した後ジクロルメタンで抽出し、
有機溶媒を減圧下に留去し、残留物を水蒸気蒸留する。
次いで留出液をジクロルメタンで抽出し、溶媒を減圧下
に留去し、目的物を得る。上の操作で、ジクロルメタン
の代わりに水と混ざらない他の有機溶媒を使用してもよ
い。
メトキシベンズアルデヒドを反応液から単離するには、
反応終了液を有機溶媒と水で希釈し、よく混合したのち
有機層を分離し、濃水酸化ナトリウム水溶液で有機層か
ら抽出し、ついで中和した後ジクロルメタンで抽出し、
有機溶媒を減圧下に留去し、残留物を水蒸気蒸留する。
次いで留出液をジクロルメタンで抽出し、溶媒を減圧下
に留去し、目的物を得る。上の操作で、ジクロルメタン
の代わりに水と混ざらない他の有機溶媒を使用してもよ
い。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 1,3−ジヒドロキシベンゼン110.1g(1.00
モル)をジメチルフォルムアミド80.4g(1.10
モル)およびジクロルメタン220mlの混合液に溶解
させ、オキシ塩化リン153.3g(1.00モル)を
弱還流下に滴下し、さらに約2時間還流させた。反応液
を室温まで冷却し、水300mlを滴下し、pHを4.
0〜4.2に調整した。得られた2層溶液からジクロル
メタンを常圧で留去したのち、冷却して析出した結晶を
濾過し乾燥して、目的物である2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒド96.0g(収率70%)を得た。融点
は135〜137℃であった。
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 1,3−ジヒドロキシベンゼン110.1g(1.00
モル)をジメチルフォルムアミド80.4g(1.10
モル)およびジクロルメタン220mlの混合液に溶解
させ、オキシ塩化リン153.3g(1.00モル)を
弱還流下に滴下し、さらに約2時間還流させた。反応液
を室温まで冷却し、水300mlを滴下し、pHを4.
0〜4.2に調整した。得られた2層溶液からジクロル
メタンを常圧で留去したのち、冷却して析出した結晶を
濾過し乾燥して、目的物である2,4−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒド96.0g(収率70%)を得た。融点
は135〜137℃であった。
【0017】実施例2 2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド70.0g
(0.507モル)をジメチル硫酸102.3g(0.
811モル)およびジクロルメタン350ml中に懸濁
させ、還流下に50%炭酸カリウム水溶液142gを約
30分かけて滴下した。さらに約5時間還流させた後、
ジクロルメタン100mlおよび水200mlで希釈
し、得られた有機層から4%水酸化ナトリウム水溶液5
00mlで生成物を抽出し、さらに有機層を水100m
lで抽出し、抽出液を合わせ、濃塩酸50mlで中和し
た後400mlのジクロルメタンで生成物を抽出し、溶
媒を減圧下に留去した。残留物を水蒸気蒸留した。留出
液をジクロルメタンで抽出し、次いで溶媒を減圧下に留
去して、目的物である2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンズアルデヒド65.0g(収率84%)を得た。融点
は39〜41℃であった。
(0.507モル)をジメチル硫酸102.3g(0.
811モル)およびジクロルメタン350ml中に懸濁
させ、還流下に50%炭酸カリウム水溶液142gを約
30分かけて滴下した。さらに約5時間還流させた後、
ジクロルメタン100mlおよび水200mlで希釈
し、得られた有機層から4%水酸化ナトリウム水溶液5
00mlで生成物を抽出し、さらに有機層を水100m
lで抽出し、抽出液を合わせ、濃塩酸50mlで中和し
た後400mlのジクロルメタンで生成物を抽出し、溶
媒を減圧下に留去した。残留物を水蒸気蒸留した。留出
液をジクロルメタンで抽出し、次いで溶媒を減圧下に留
去して、目的物である2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンズアルデヒド65.0g(収率84%)を得た。融点
は39〜41℃であった。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、2,4−ジ
ヒドロキシベンズアルデヒドを高収率で製造することが
でき、また、その精製も極めて簡易である。また、2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを高選択性
でかつ高収率で製造することができる。
ヒドロキシベンズアルデヒドを高収率で製造することが
でき、また、その精製も極めて簡易である。また、2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを高選択性
でかつ高収率で製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 1,3−ジヒドロキシベンゼンとジメチ
ルフォルムアミドとからオキシ塩化リンの存在下に2,
4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを製造する方法にお
いて、ハロゲン化炭化水素を添加して反応を行わせるこ
とを特徴とする2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド
の製造方法。 - 【請求項2】 ハロゲン化炭化水素がジクロルエタンも
しくはジクロルメタン、またはこれらの混合溶媒である
ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド
とジメチル硫酸とから2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンズアルデヒドを製造する方法において、実質的に水と
混ざらない有機溶媒と炭酸アルカリ水溶液との混合溶媒
中で反応を行わせることを特徴とする2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンズアルデヒドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259215A JPH0789891A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259215A JPH0789891A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0789891A true JPH0789891A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17331002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5259215A Pending JPH0789891A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | ヒドロキシベンズアルデヒド誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0789891A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5599988A (en) * | 1994-12-22 | 1997-02-04 | Smithkline Beecham Corporation | Large scale preparation of 2,4-dihydroxybenzaldehyde using a variation of the Vilsmeierhaack reaction and isolated intermediates |
CN114105750A (zh) * | 2020-08-25 | 2022-03-01 | 山西永津集团有限公司 | 一种2,4-二甲氧基苯甲醛的合成方法 |
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1993
- 1993-09-22 JP JP5259215A patent/JPH0789891A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5599988A (en) * | 1994-12-22 | 1997-02-04 | Smithkline Beecham Corporation | Large scale preparation of 2,4-dihydroxybenzaldehyde using a variation of the Vilsmeierhaack reaction and isolated intermediates |
CN114105750A (zh) * | 2020-08-25 | 2022-03-01 | 山西永津集团有限公司 | 一种2,4-二甲氧基苯甲醛的合成方法 |
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