JP2002155053A - アルキリデンヘテロ環系化合物の製造方法 - Google Patents

アルキリデンヘテロ環系化合物の製造方法

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JP2002155053A
JP2002155053A JP2000347838A JP2000347838A JP2002155053A JP 2002155053 A JP2002155053 A JP 2002155053A JP 2000347838 A JP2000347838 A JP 2000347838A JP 2000347838 A JP2000347838 A JP 2000347838A JP 2002155053 A JP2002155053 A JP 2002155053A
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solvent
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alkylideneheterocyclic
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Yuuki Takuma
勇樹 詫摩
Yuuzou Kasuga
優三 春日
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウィテッヒ反応により副生するトリフェニル
ホスフィンオキサイドの後処理が簡便なアルキリデンヘ
テロ環系化合物の製造方法を提供する。 【解決手段】 アルキルトリフェニルホスホニウムハラ
イドを用い、オキソヘテロ環系化合物からアルキリデン
ヘテロ環系化合物を製造するにあたり、反応溶媒とし
て、炭化水素系溶媒及び/又は鎖状のエーテル系溶媒を
用いることを特徴とするアルキリデンヘテロ環系化合物
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる、ウィッ
ティッヒ反応により、アルキリデンヘテロ環系化合物を
製造する方法に関する。これらの化合物は、医薬、農薬
の中間体として有用な化合物である。このうち、特に4
−メチレン−1−ピペリジン誘導体は、WO99/42
452号公報に記載されている勃起機能不全症治療剤と
して期待されているフタラジン誘導体の合成原料として
有用である。
【0002】
【従来の技術】4−メチレン−1−ピペリジン誘導体を
合成する方法は、WO99/42452号公報に、テト
ラヒドロフラン溶媒中、tert−ブトキシカリウム存
在下、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドと4−
オキソ−1−ピペリジン誘導体から製造する方法が記載
されている。また、USP5407943号公報には、
ジメチルスルホキシド溶媒中、水素化ナトリウムとメチ
ルトリフェニルホスホニウムブロミドにより同様に製造
する方法が記載されている。
【0003】このように一般にウィッティッヒ反応を行
う場合には、反応速度の観点から、反応溶媒として、テ
トラヒドロフランやジメチルスルホキシドのような極性
が高い溶媒を用いるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ウィッティッヒ反応を
行う場合には、反応で副生する多量のトリフェニルホス
フィンオキサイドの処理が問題である。上記のようなテ
トラヒドロフランやジメチルスルホキシド溶媒を用いた
場合には、反応で副生するトリフェニルホスフィンオキ
サイドの溶媒への溶解度が高いため、その除去が煩雑に
なる。例えば、WO99/42452号公報には、反応
後反応液を減圧下濃縮し、ジエチルエーテルを加え、析
出してくるトリフェニルホスフィンオキサイドを濾過し
て除去した後、さらにこれでは不完全なため、シリカゲ
ルクロマトグラフィーに付している。
【0005】また、USP5407943号公報では、
反応後反応液に水を添加してジエチルエーテルで抽出
し、溶媒を濃縮後、さらにシリカゲルクロマトグラフィ
ーに付している。この場合、回収困難な大量のジメチル
スルホキシド水溶液が排出される。何れも、操作が煩雑
であるばかりか、工業的に使用困難なジエチルエーテル
を使用し、且つ高価なカラムクロマト分離を必要とする
ため、工業的製造法として満足いくものではなかった。
【0006】本発明の目的は、これらの欠点を克服し
て、より優れた4−メチレン−1−ピペリジン誘導体の
製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、4−オキソ−1−
ピペリジン誘導体のようなオキソヘテロ環系化合物の場
合、従来ウィッティッヒ反応に用いられることの無かっ
たトリフェニルホスフィンオキサイドの溶解度が低い溶
媒中でも、反応が進行し、収率良く4−メチレン−1−
ピペリジン誘導体を与えることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、アルキルトリ
フェニルホスホニウムハライドを用い、オキソヘテロ環
系化合物からアルキリデンヘテロ環系化合物を製造する
にあたり、反応溶媒として、炭化水素系溶媒及び/又は
鎖状のエーテル系溶媒を用いることを特徴とするアルキ
リデンヘテロ環系化合物の製造方法に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の原料であるオキソヘテロ環系化合物は、ヘテロ
環を構成する炭素原子が少なくとも1つカルボニル基を
形成しているものであれば、特に限定されないが、ヘテ
ロ環としては4〜7員のものが好ましく、ピペリジン環
を有する物が特に好ましい。
【0010】また、上記オキソヘテロ環系化合物が固体
であっても、反応溶媒に部分的に溶解し、かつ、本反応
により得られる生成物が反応溶媒に溶解するものであれ
ば、トリフェニルホスフィンオキサイドとの分離が容易
である。本反応に用いられるオキソヘテロ環系化合物の
具体例である、4−オキソ−1−ピペリジン誘導体とし
ては、ピペリジンのN上を保護したものであっても、無
保護のものでも良く、例えば、4−オキソ−1−ピペリ
ジン、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸tert
−ブチル、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸メチ
ル、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸エチル、4
−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸プロピル、1−ベ
ンジル−4−ピペリドン、1−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−ピペリドン、1−ベンゾイル−4−ピペリドン
等を示す。
【0011】本発明において用いられる溶媒としては、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素系溶媒;及び/又はt−ブチルメ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ジブチルエ
ーテル等の鎖状のエーテル系溶媒であり、炭化水素系溶
媒として好ましくはC6〜C10のものであり、エーテル
系溶媒として好ましくはC5〜C10のものである。上記
溶媒のうち好ましくは、脂肪族炭化水素系溶媒であり、
工業的観点から特に好ましくは、ヘキサン又はヘプタン
であり、最も好ましくは、ヘプタンである。
【0012】溶媒の使用量としては、反応試薬であるア
ルキルトリフェニルホスホニウムハライド及び塩基が効
果的に分散可能な量で有れば良く、通常オキソヘテロ環
系化合物に対して、3から50倍体積量、好ましくは5
から30倍体積量である。本発明において用いられる塩
基としては、tert−ブトキシカリウム、tert−
ブトキシナトリウム等の有機塩基、水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水素化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等の無機塩基など、ウ
ィッティッヒ反応で通常用いられる塩基が挙げられ、こ
のうち、tert−ブトキシカリウム、tert−ブト
キシナトリウム、水素化ナトリウムを用いるのが好まし
く、これらは混合物を用いても良い。上記塩基の使用量
は、ウィッティッヒ反応で、通常使用される量で特に問
題はなく、用いるアルキルトリフェニルホスホニウムハ
ライドに対して、1から5倍モル量、好ましくは1から
3倍モル量である。
【0013】本発明において用いられるアルキルトリフ
ェニルホスホニウムハライドとしては、メチルトリフェ
ニルホスホニウムブロミド、エチルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムクロ
リド、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、メチ
ルトリフェニルホスホニウムヨード、エチルトリフェニ
ルホスホニウムヨード等が挙げられる。このうち、工業
的に入手可能で、収率の良いメチルトリフェニルホスホ
ニウムブロミドを用いるのが好ましい。アルキルトリフ
ェニルホスホニウムハライドの使用量は、原料であるオ
キソヘテロ環系化合物に対して1から5倍モル量、好ま
しくは1から3倍モル量である。
【0014】反応は、通常、反応溶媒に塩基を分散させ
た後、アルキルトリフェニルホスホニウムハライドを徐
々に添加し、リンイリド化合物を生成させ、そこにオキ
ソヘテロ環系化合物を添加することにより行われる。本
発明の反応温度及び反応時間は、反応基質及び生成物の
安定性等を考慮の上、反応温度は−20から100℃の
範囲、反応時間は0.5から100時間で行うようにす
れば良い。
【0015】本発明の方法は、使用する反応溶媒に対す
るトリフェニルホスフィンオキサイドの溶解度が低いた
め、生成する4−メチレン−1−ピペリジン誘導体のよ
うなアルキリデンヘテロ環系化合物は、反応液を濾過し
た後、有機溶媒を濃縮除去するという簡便な操作のみで
も、容易に単離することが出来る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例に限
定されるものではない。 (実施例1)反応器にヘプタン70ml、tert−ブ
トキシカリウム3.38g(0.030モル)を仕込
み、攪拌下メチルトリフェニルホスホニウムブロミド1
0.76g(0.030モル)を加えて、2時間攪拌を
続行した。その後、4−オキソ−1−ピペリジンカルボ
ン酸tert−ブチル5.0g(0.025モル)をゆ
っくり添加し、1時間反応を続行した。反応液を液体ク
ロマトグラフィーで分析したところ、転化率99%、収
率96%で目的とする4−メチレン−1−ピペリジンカ
ルボン酸tert−ブチルが生成していることがわかっ
た。
【0017】この反応液を濾過し、析出した固体を除去
した後、有機相を飽和食塩水で洗浄し、さらに無水硫酸
マグネシウムで脱水した。このヘプタン溶液を濃縮し、
淡黄色の4−メチレン−1−ピペリジンカルボン酸te
rt−ブチル4.96g(純度93%、収率95%、ト
リフェニルホスフィンオキサイド含有率1.1%)を得
た。
【0018】(比較例1)ヘプタンの代わりにテトラヒ
ドロフランを用いた以外は、実施例1と同様に反応を実
施した。反応終了後、反応液を液体クロマトグラフィー
で分析したところ、転化率100%、収率96%で目的
とする4−メチレン−1−ピペリジンカルボン酸ter
t−ブチルが生成していることがわかった。この反応液
を濃縮し、ジエチルエーテルを加えて、析出した固体を
濾過除去した。さらに、実施例1と同様にジエチルエー
テル溶液を水洗、脱水、濃縮し、淡黄色の4−メチレン
−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル6.05
g(純度82%、収率95%、トリフェニルホスフィン
オキサイド含有率15%)を得た。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、医薬中間体
として有用である4−メチレン−1−ピペリジン誘導体
のようなアルキリデンヘテロ環系化合物を工業的に有利
に製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルトリフェニルホスホニウムハラ
    イドを用い、オキソヘテロ環系化合物からアルキリデン
    ヘテロ環系化合物を製造するにあたり、反応溶媒とし
    て、炭化水素系溶媒及び/又は鎖状のエーテル系溶媒を
    用いることを特徴とするアルキリデンヘテロ環系化合物
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応溶媒が、脂肪族炭化水素系溶媒であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルキリデンヘテロ環系化合物が、アル
    キリデンピペリジン系化合物であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルキリデンピペリジン系化合物が4−
    メチレン−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチル
    であることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
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