JPH0789015A - 透明防音板 - Google Patents

透明防音板

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JPH0789015A
JPH0789015A JP5241320A JP24132093A JPH0789015A JP H0789015 A JPH0789015 A JP H0789015A JP 5241320 A JP5241320 A JP 5241320A JP 24132093 A JP24132093 A JP 24132093A JP H0789015 A JPH0789015 A JP H0789015A
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JP
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transparent
polycarbonate
sheet
soundproofing
plate
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JP5241320A
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Inventor
Hiroshi Yatani
広志 八谷
Tetsuo Hamada
哲夫 浜田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防音性能に優れ且つ透明で透光性や視認性に
優れたポリカーボネート系透明防音板を提供することを
目的とする。 【構成】 メタクリル樹脂またはポリカーボネートから
なるシート層、ポリビニルブチラール、熱可塑性ポリウ
レタン、エチレン−ビニルアセテート共重合体樹脂から
選択される中間層および透明板の3層構造を有し、かつ
曲げ弾性率が10000kg/cm2 以上、損失係数
(tanδ)が0.01〜1、全光線透過率が80〜9
5%、ヘイズ値が0.1〜10%である透明防音板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音特性に優れた透明
防音板に関する。特に、透明で透光性や視認性に優れ、
道路用防音板や鉄道軌道用防音板に好適に使用できる透
明防音板に関する。
【0002】
【従来の技術】道路用防音板、特に高速道路などの防音
板において、防音性良好でしかも透明性・透光性に優
れ、美観性のある防音板素材として、ポリカーボネート
シートが使用できることは既に知られている。これは、
ポリカーボネートシートが透明性に優れるばかりではな
く、耐衝撃性が抜群に優れ、しかも現場施工性が良好な
ためである。一方、近年、道路等の騒音環境問題の高ま
りや、鉄道においての高速化実現のネックは車両技術よ
りも防音技術に移行してきているという現状面から、透
明で透光性に優れた防音板への要求が増大している。そ
のため、透明防音板素材としてポリカーボネートシート
より、更に防音性能に優れたものが求められて来てい
る。しかしながら、現状では上記の要求を満足する素材
がないという問題がある。
【0003】一般に、樹脂素材としての防音性能を向上
させるには、素材の弾性率、密度および内部損失を大き
くする必要のあることは知られている。弾性率を向上さ
せるためにはガラス繊維や炭素繊維、マイカ等を添加す
ることで、密度を大きくするためには樹脂に酸化亜鉛や
硫酸バリュウム、金属等の密度の大きい充填剤を添加す
ることで、内部損失を大きくするためにはゴム等を添加
することで可能であるが、ポリカーボネートにこれらを
添加すると透明性が損なわれ、透明防音板としては用い
ることはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これまでに
使用されているポリカーボネートシート製防音板よりも
優れた防音性能を有し、且つ透光性に優れた透明防音板
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリカー
ボネートシートの性能を生かしつつ防音性能の向上する
ことを、素材の防音性能因子である弾性率、密度、内部
損失の面から見直し鋭意研究を行った。その結果、ポリ
カーボネートシートと透明板および中間層とをある特定
の範囲で積層することで従来のポリカーボネートシート
が持ち合わせていた透明性、耐衝撃性、表面性、現場施
工性を失うことなく、内部損失を増大させて優れた防音
性を付与することが出来、且つ曲げ弾性率の面からも充
分透明防音板として用いることができることを見い出し
本発明に到達した。
【0006】すなわち本発明は、(A)ポリカーボネー
トまたはメタクリル樹脂からなるシート層、(B)ポリ
ビニルブチラール、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−
ビニルアセテート共重合体樹脂から選択される一種以上
からなる中間層および(C)透明板層からなる3層構造
を有し、且つ曲げ弾性率が10000kg/cm2
上、損失係数(tanδ)が0.01〜1、全光線透過
率が80〜95%、ヘイズ値が0.1〜10%であるこ
とを特徴とする透明防音板を提供するものである。
【0007】本発明における透明防音板とは、防音、遮
音を主目的に設置される透明板であり、具体的な例とし
ては、高速道路に設置される防音板(壁)、鉄道軌道に
設置される防音板(壁)、建設等の騒音発生工事に設置
される防音板(壁)、スタジオや防音室等に設置される
防音窓ガラス、駅構内やホール等での防音用間仕切等が
挙げられる。
【0008】本発明の透明防音板は、その構造中に
(A)メタクリル樹脂またはポリカーボネートシート
層、(B)ポリビニルブチラール、熱可塑性ポリウレタ
ン、エチレン−ビニルアセテート共重合体樹脂から選択
される一種以上からなる中間層および(C)透明板層の
3層構造を含んでおればよく、例えば、ハードコート層
/ポリカーボネートまたはアクリル樹脂シート層/中間
層/透明板層の4層構造や、ガラス層/中間層/ポリカ
ーボネートまたはアクリル樹脂シート層/中間層/透明
板の5層構造等目的に応じた任意の層構造をとることが
出来る。具体的には、例えば、鉄道用や高速道路用透明
防音板として用いる場合は、ポリカーボネートシート/
中間層(PVB、PU、EVA)/ポリカーボネートシ
ートや、メタクリル樹脂シート/中間層(PVB、P
U、EVA)/ポリカーボネートシート、耐候性付与ハ
ードコート層/ポリカーボネートシート/中間層(PV
B、PU、EVA)/ポリカーボネートシート/耐候性
付与ハードコート層、メタクリル樹脂シート/ポリカー
ボネートシート/中間層(PVB、PU、EVA)/ポ
リカーボネートシート/メタクリル樹脂シート等の層構
造が可能である。
【0009】本発明の透明防音板の厚さは要求防音性能
により異なるが、通常1〜50mm程度であり、好まし
くは3〜20mmである。また各層の構成比も、要求さ
れる防音性能や防音板の肉厚、使用中間層及び透明板の
種類によって異なり、特に限定されない。防音性能を重
視する場合は、防音板全体の厚さを厚くすると共に中間
層の厚みを厚くすることが好ましい。特に、防音板全体
に対する中間層の厚み比が5〜60%の範囲にあるもの
が好ましく、さらに10〜50%の範囲がより好まし
い。中間層の厚みが上記範囲より小さいときは防音効果
が小さい。また上記範囲より大きい場合は損失係数は大
きくなるものの、透明板の種類によっては防音板全体の
剛性が低下するために、防音性能の低下や強度的に目的
の用途に使用できない可能性がある。透明防音板として
用いるためには、曲げ弾性率として10000kg/c
2 以上が必要である。上記範囲より小さい場合は防音
板としての剛性が小さく使用できない。好ましくは12
000以上、更に15000以上が好ましい。また、防
音板としての剛性を上げるために、透明性を犠牲にしな
い範囲で、片面もしくは両面にリブや突起構造を設ける
ことは可能である。
【0010】本発明の透明防音板の防音性能としては、
損失係数(tanδ)が、室温(25℃)において0.
01〜1の範囲にあり、更に0.03〜1が好ましく、
特に0.05〜1が好ましい。本発明における損失係数
(tanδ)とは、動的粘弾性測定装置によって測定さ
れるものである。本発明の透明防音板の透明性は、全光
線透過率が80〜95%で且つヘイズ値が0.1〜10
%の範囲にある。上記範囲から外れるものは透明性に劣
る。好ましくは全光線透過率が85〜95%で且つヘイ
ズ値が0.1〜5%、更に好ましくは全光線透過率が8
7〜95%で且つヘイズ値が0.1〜3%の防音板が好
ましく用いられる。
【0011】以下本発明の3層を構成する物質を詳細に
説明する。本発明の透明防音板を構成する透明プラスチ
ックシート層は、メタクリル樹脂またはポリカーボネー
トからなる。メタクリル樹脂としては、メチルメタクリ
レート(MMA)を主成分とする重合体であり、MMA
重合体(PMMA)及びMMAを含有する共重合体があ
る。MMA共重合体には、MMAとアルキルアクリレー
トの0.1モル%以上20モル%以下の共重合体が良好
に使用できる。アルキルアクリレートとしてメチルアク
リレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート等が良好に使用できる。MMA−無水マレイン酸−
スチレン3元系共重合体、MMA−メチルメタアクリル
アミド共重合体等の耐熱アクリル樹脂も良好に使用でき
る。この他、MMAとスチレン、スチレン誘導体、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタ
クリル酸の1種あるいは2種以上の共重合体が使用でき
る。これらは、押出シート成形、プレス成形、キャスト
成形等の方法によりシート状に成形される。また、2軸
延伸シートも好適に使用できる。
【0012】ポリカーボネートは、下記一般式(1)で
表される繰り返し単位からなる主鎖を有するポリカーボ
ネートから成っている。押出シート成形、プレス成形、
キャスト成形等の方法によりシート状に成形される。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、Arは、二価の芳香族残基であ
り、例えば、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、
ピリジレンおよび下記一般式(2)で表されるものが挙
げられる。) −Ar1 −Y−Ar2 − (2) (式中、Ar1 及びAr2 は、それぞれアリーレン基で
あって、例えばフェニレン、ナフチレン、ビフェニレ
ン、ピリジレン等の基を表し、Yは下記一般式(3)〜
(5)で表されるアルキレン基または置換アルキレン基
である。)
【0015】
【化2】
【0016】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、そ
れぞれ水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、
アリール基またはアラルキル基であって、場合によりハ
ロゲン原子、アルコキシ基で置換されていてもよく、k
は3〜11の整数であり、一般式(4)の水素原子は、
低級アルキル基、アリール基、ハロゲン等で置換されて
も良い。)また、下記一般式(6)で示される二価の芳
香族残基を共重合体成分として含有していても良い。
【0017】−Ar1 −Z−Ar2 − (6) (式中、Ar1 、Ar2 は前記と同じであり、Zは単な
る結合または−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、
−CO2 −、−CON(R1 )(R2 )−、(R 1 、R
2 は前記と同様)等の二価の基である。)Arの二価の
芳香族残基の例としては、下記の一般式(7)〜(2
7)で表されるもの等が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R5 及びR6 は、それぞれ水素、
ハロゲン、C1 〜C10アルキル基、C 1 〜C10アルコキ
シ基、C1 〜C10シクロアルキル基またはフェニル基で
あって、m及びnは1〜4の整数で、mが2〜4の場合
には、各R5 はそれぞれ同一でも異なるものであっても
よいし、nが2〜4の場合は、各R6 はそれぞれ同一で
も異なるものであっても良い。)なかでも、下記式(2
8)で表されるものが好ましい一例である。
【0022】
【化6】
【0023】特に、上記の一般式(28)をArとする
繰り返し単位を85モル%以上含むものが好ましい。ま
た、本発明に用いられるポリカーボネートは、三価以上
の芳香族残基を共重合成分として含有していても良い。
ポリマー末端の分子構造は特に限定されないが、ヒドロ
キシル基、アリールカーボネート基、アルキルカーボネ
ート基から選ばれた1種以上の末端基を結合することが
できる。
【0024】アリールカーボネート末端基は、下記一般
式(29)で表され、具体例としては、下記一般式(3
0)〜(35)等が挙げられる。
【0025】
【化7】
【0026】(式中、Ar3 は一価の芳香族残基であ
り、芳香環は置換されていても良い。)
【0027】
【化8】
【0028】アルキルカーボネート末端基は、下記一般
式(36)で表され、具体例としては、例えば下記一般
式(37)〜(39)等が挙げられる。
【0029】
【化9】
【0030】(式中、R7 は炭素数1〜20の直鎖もし
くは分岐アルキル基)
【0031】
【化10】
【0032】これらの中で、フェニルカーボネート基、
p−t−ブチルフェニルカーボネート基、p−クミルフ
ェニルカーボネート等が好ましく用いられる。ヒドロキ
シル基末端は、耐熱性、耐熱水性等を低下させるため、
極力少ない方が好ましい。これらポリカーボネートは、
公知の方法で製造できる。具体的には、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とカーボネート前駆体と反応せしめる公知の
方法、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンを
水酸化ナトリウム水溶液および塩化メチレン溶媒の存在
下に反応させる界面重合法(ホスゲン法)、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジフェニルカーボネートと反応させる
エステル交換法(溶融法)、結晶化カーボネートプレポ
リマーを固相重合する方法(特開平1−158033
号、特開平1−271426号、特開平3−68627
号各公報等)等の方法により製造できる。なかでも、固
相重合法は、高分子量のポリカーボネートの製造が容易
で、且つ得られるポリカーボネートに塩化メチレンや塩
素化合物、ナトリウム化合物を実質的に含まないものが
得られ、耐熱性やカラー等の特性に優れるため好まし
い。
【0033】本発明に用いられるポリカーボネートシー
トの重量平均分子量(Mw)は、シート状に成形できれ
ばよく特に限定されないが、耐衝撃性と成形性の面から
15000以上のものが好ましく用いられる。しかしな
がら、中間層としてPVB(ポリビニルブチラール)膜
を用いた場合、PVB中間膜中の可塑剤や、接着条件等
によりポリカーボネートシートの白化が発生し透明性が
低下するためポリカーボネートシートの重量平均分子量
は35000以上であることが好ましい。重量平均分子
量が35000より小さい場合は、PVBとの張り合わ
せの際やその後の使用時に白化やクレーズが発生し好ま
しくない。重量平均分子量の上限としては、特に限定さ
れないが、約300000程度であり、これより大きい
場合は、溶融粘度が高くなりすぎ押出成形性が低下す
る。好ましくは、40000〜100000の範囲にあ
り、更に好ましくは、40000〜80000の範囲に
ある。特に、45000〜65000の範囲の重量平均
分子量が好ましい。
【0034】本発明における重量平均分子量(Mw)の
測定は、GPCを用いて行い、測定条件は下記の方法に
よった。テトラヒドロフラン溶媒、ポリスチレンゲルを
使用し、標準単分散ポリスチレンの構成曲線から下式に
よる換算分子量較正曲線を用いて求めた。 MPC=0.3591MPS 1.0388 (MPCはポリカーボネートの分子量、MPSはポリスチレ
ンの分子量) また、本発明に用いられるポリカーボネートシートに
は、熱安定剤、離型剤、着色剤、紫外線吸収剤等が含有
されていても良い。熱安定剤としては、特開平3−16
3160号公報、特開平3−163161号公報等に記
載されたリン系安定剤等の使用が好ましく用いられる。
【0035】本発明を構成する(B)中間層は、ポリビ
ニルブチラール、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−ビ
ニルアセテート共重合体樹脂から選択される。熱可塑性
ポリウレタンとしては、ジイソシアネートとポリエステ
ル系やポリカーボネート系、ポリエーテル系等のポリオ
ールと縮合したものが使用できる。中でも、全脂肪族系
のものが耐侯性がよく好ましく、且つ一般に低硬度タイ
プといわれているものが流動開始温度が低く好ましく、
特に流動開始温度が130℃以下のものが好ましい。
【0036】エチレンービニルアセテート共重合体系樹
脂としては、ビニルアセテート含量が7〜60モル%の
ものが好ましい。重合度としては中間層としての性能を
保持できるものであれば特に限定されない。ポリビニル
ブチラール(PVB)としては、例えば、PVB中の水
酸基(q):アセチル基(p):ブチラール基(o)の
モル比が10〜50:1〜5:40〜85程度の下記一
般式(40)のポリビニルブチラールが好適に使用でき
る。その重合度は、中間層としての性能を保持できるも
のであれば良く特に限定されない。
【0037】
【化11】
【0038】また、これら中間層には、リン酸エステル
系、脂肪酸エステル系、グリコール誘導体系、フタル酸
エステル系等の可塑剤や、熱安定剤、紫外線吸収剤、着
色剤、べたつき防止剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、
蛍光剤、ラジカル発生剤、硬化剤、シランカップリング
剤等の添加剤が添加されていても良い。本発明を構成す
る(C)透明板としては、厚さが0.1〜10mmの透
明な板であればよく特に限定されないが、全光線透過率
が80%以上および曲げ弾性率が15000kg/cm
2 の透明板が好ましく用いられる。具体的には、例え
ば、ガラス板、メタクリル樹脂シート、ポリカーボネー
トシート、塩化ビニル板、ポリエチレンテレフタレート
シート等が使用できる。これら透明板には熱安定剤、離
型剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が含有されてい
ても良い。中でも、ポリカーボネートシートが耐衝撃
性、透明性、現場作業性の面から特に好ましい。
【0039】本発明の透明防音板は、前述のポリカーボ
ネートまたはメタクリル樹脂からなるシート層/中間層
/透明板の3層構造を有しており、各層を中間層の軟化
温度以上で張り合わせることで容易に製造できる。例え
ば、シート状の各層を重ね合わせた後、減圧下に置き層
間の空気を充分に除去した後、加熱加圧して接着する方
法や、ポリカーボネートシート上に中間層を溶融ラミネ
ートした後にまたは同時に透明板と接着する方法、あら
かじめポリカーボネートシートもしくは透明板表面に溶
媒で希釈した中間層をコーティングし乾燥後にポリカー
ボネートシートもしくは透明板と加熱加圧し張り合わせ
る方法、3層を共押出法にて直接シート化する方法等が
ある。
【0040】以下、本発明を実施例にて詳細に説明す
る。
【0041】
【実施例】
損失係数(tanδ)の測定:各例のシートを作成後、
長さ40mm、幅6mmの試験片を切り出し、動的粘弾
性測定装置(レオロジ社、FTレオスペクトラ−DVE
−V4)を用いて、曲げモード振動周波数110Hz、
測定温度範囲−120〜180℃の条件で測定、25℃
のtanδ値を読みとった。
【0042】全光線透過率、ヘイズ値:JIS K71
05に準じて測定した。 曲げ弾性率:ASTM−D−790に準じて測定した。
【0043】
【実施例1〜4および比較例1〜3】下記式(40)に
おけるo:p:q比が65:2:33のポリビニルブチ
ラール(PVB)100重量部と可塑剤であるトリエチ
レングリコールジ−2−エチルブチレート(3GH)4
0重量部を、ミキシングロールを用い70℃で5分間混
練し、次いで110℃、150kg/cm2 の条件で5
分間プレス成形して、0.2mm、0.5mm、1m
m、2mm、4mmの厚みを有する各PVBシート(縦
300mm、横300mm)を得た。一方、ジフェニル
カーボネートと2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンとから、特開平3−68627号公報に記
載の方法で製造された重量平均分子量が62000のポ
リカーボネート(PC)を用いて溶融押出を行い、1m
m、2mm、3mm、5mmの厚みを有する各ポリカー
ボネートシート(縦300mm、横300mm)を得
た。
【0044】
【化12】
【0045】これらシートをPC/PVB/PCの順に
表1の構成比で重ね合わせ、全体を真空バック袋にい
れ、該真空バック袋内を真空にした後、真空バックを封
止する。次いで、真空バッグごとテフロン板と鉄板で挟
み、圧力10kg/cm2 、120℃で約20分プレス
し接着し、透明防音板を得た。評価結果を表1に示す。
【0046】
【実施例5〜9】市販のポリカーボネートシート(Mw
=29000)、市販のPMMAシート、板ガラス、中
間層として熱可塑性ポリウレタン(流動開始温度80
℃、低硬度タイプ)、エチレンービニルアセテート共重
合体系樹脂(ビニルアセテート含量45%)を用いて、
表1の組み合わせで実施例1と同様にプレス(95℃×
圧力10kg/cm2 ×20分)にて接着し、透明防音
板を得た。評価結果を表1に示す。
【0047】
【実施例10〜11】ポリカーボネートシートとして、
外側表面にUV硬化型アクリル系ハードコート処理を施
したポリカーボネートシートまたはPMMAフィルムラ
ミネートポリカーボネートシートを用いる以外は実施例
1と同様に行った。ただし、実施例11については10
0℃で接着した。評価結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上、実施例に示したように、本発明の
透明防音板は従来防音板として用いられているポリカー
ボネートシートより損失係数が大きく防音性能に優れも
のであり、透明性と防音性能の両方が要求される道路用
防音板や鉄道軌道用防音板に好適に使用することが出来
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 A 8115−4F 102 8115−4F 27/36 102 7421−4F 27/40 7421−4F G10K 11/162

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネートまたはメタクリ
    ル樹脂からなるシート層、(B)ポリビニルブチラー
    ル、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−ビニルアセテー
    ト共重合体樹脂から選択される一種以上からなる中間層
    および(C)透明板層からなる3層構造を有し、且つ曲
    げ弾性率が10000kg/cm2 以上、損失係数(t
    anδ)が0.01〜1、全光線透過率が80〜95
    %、ヘイズ値が0.1〜10%であることを特徴とする
    透明防音板。
JP5241320A 1993-09-28 1993-09-28 透明防音板 Pending JPH0789015A (ja)

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