JPH078788Y2 - 窓手摺用シャッターカーテンの座板受け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、窓手摺付きの窓に設けられる窓手摺用シヤツ
ターカーテンの座板受け構造に関するものである。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 一般に、窓に窓手摺を取付け、ここに植木鉢を置いた
り、あるいは上方を物干として利用できるようにしたも
のがある。しかるに従来、窓手摺は殆ど野ざらし状態で
あつたため、雨等が降る度に洗濯物をいちいち取り込ん
だりしなければならないという煩わしさがあつた。

そこで、窓手摺に開閉自在なシヤツターカーテンを取付
け、窓手摺を必要において覆うことができるようにする
ことが例えば実開昭56-119891号公報において提唱され
ている。ところがこのものは、シヤツターカーテン最下
端の座板が、全閉時、窓手摺側枠先端に受止め支持され
る構成になつているため、全開時には窓手摺の笠木位置
まである有効空間が全閉時に狭くなつてしまうという問
題が有る許りでなく、座板は、左右両端部が前記側枠に
受止め支持されるだけであるから、どうしても安定性に
欠けるという問題が有る。

これに対し、第４図に示すように、窓手摺下端部位置に
おいて窓手摺を越えた屋外側に水切り板11を配設し、該
水切り板11で座板を受けるようにすることが提唱される
が、このものでは、専用の水切り板が別途必要になつて
部品点数が増加する許りでなく、水切り板自体、片持ち
状となつて強度的に劣り、さらには窓手摺を構成する手
摺子のあいだから手を出してのシヤツターカーテンの開
閉操作が強いられる場合があつて操作性が悪い等の欠点
があり問題がある。

［問題を解決するための手段］ 本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃す
ることができる窓手摺用シヤツターカーテンの座板受け
構造を提供することを目的として創案されたものであつ
て、窓間口幅方向を向いた笠木を構造材として組付けら
れる窓手摺に開閉自在なシヤツターカーテンを組付ける
にあたり、窓手摺上方の建物外壁面に屋外側に突出する
庇ケースを設け、該庇ケースに、シヤツターカーテンを
巻装する巻取りドラムを内装すると共に、前記庇ケース
に形成される繰出し口から上記笠木に至るあいだに、前
記繰出し口から繰出されるシヤツターカーテンの開閉案
内をする左右テーブルを設けて、全閉したシヤツターカ
ーテン最下端の座板を前記笠木に誘導するように構成
し、該笠木を、座板の受け部材としたことを特徴とする
ものである。

そして本考案は、この構成によつて、窓手摺に開閉自在
なシヤツターカーテンを設けたものでありながら、その
最下端の座板を、窓手摺の構造体である笠木で受けるよ
うにしたものである。

［実施例］ 次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図面
において１は住宅等の窓に既設あるいは新設される窓手
摺であつて、該窓手摺１は、支柱２、窓間口幅方向を向
く先端側（屋外側）笠木３、窓内外方向を向く策部側笠
木3a等の構造材および手摺子４等で構成され、建物外壁
面から屋外側に向けて張出すよう突出形成される状態で
建物の外壁に一体的に取付けられる。

５は窓の上部に取付けられるシヤツターケースであつ
て、該シヤツターケース５は、前記建物外壁面より前方
へ突出し、先端縁が前記窓手摺１よりも前方に位置して
庇となるよう構成されていて庇ケースとなるものである
が、シヤツターケース５の先端部には、シヤツターカー
テン６を巻装するための巻取りドラム７が内装される
が、該内装される巻取ドラム７は、図示するように、カ
ーテン繰出し側が屋外側に位置しているシヤツターカー
テン６がシヤツターケース５の先端部位置において繰出
される姿勢になつている。そして該巻取りドラム７から
繰出されるシヤツターカーテン６の繰出し口5aが先端側
笠木３に対向する位置の底面に形成されている。

また、シヤツターケース５の底面部の左右両端部には、
直線状に設定されるガイドレール８の上端部が固定さ
れ、一方、このガイドレール８の下端部は先端側笠木３
の左右両端部に一体的に固定されている。そして、巻取
ドラム７から繰出されるシヤツターカーテン６は、ガイ
ドレール８の凹溝8aに誘導案内される状態で開閉作動を
し、最下端の座板6aが先端側笠木３に受止め支持される
全閉状態まで下降する構成になつている。また、本実施
例では、窓手摺側面とガイドレール６とのあいだにガラ
ス板、アクリル板、アルミ板等の板体からなる側板９が
組込まれている。尚、10は駆体側に取付けられて側板９
の内側縁を嵌合取付けする取付け部である。

叙述の如く構成された本考案の実施例において、窓手摺
１が建付けられた窓に窓手摺用シヤツターを組付けるに
際し、シヤツターケース５は従来通りの組付けでよく、
その場合に、巻取りドラム７および繰出し口5aがシヤツ
ターケース５の先端部に形成されており、しかも、巻取
ドラム７は、カーテン繰出し側がシヤツターケース５の
先端側となる姿勢で配設され、そして、シヤツターケー
ス５先端側に設けた繰出し口5aから垂下するガイドレー
ル８は直線状に設定され、その下端部を先端側笠木３に
固定するのみでよい。

この様に、窓手摺用シヤツターを組付けることによつ
て、窓手摺前方をシヤツターカーテン６によつて塞いだ
状態として使用できることになり、従つて、この窓手摺
部位を、例えば雨等が吹付けが低減される簡易型の物干
し空間として有効利用できることになるが、本考案が実
施されたものにおいては、ガイドレール８の下端部が、
カーテン全閉時、座板6aが先端側笠木３に誘導されるよ
うに設けられていて、先端側笠木３が座板6aを受止め支
持する構成になつており、この結果、カーテン全閉時に
おいて、座板6aは、窓手摺１の構造材となる先端側笠木
３に略全幅に亘つて受止め支持されることになつて安定
性が頗る向上する許りでなく、窓手摺１の有効空間が、
左右両側笠木3aで受止め支持するもののように狭くなつ
てしまうことがない。

そのうえに、座板６を受止め支持する部材が、窓手摺１
の先端側笠木３であるため、水切り板のような専用の受
止め部材が必要でなく、部品点数が増加することもなく
なつて、窓手摺１を構成するための構造材を有効に利用
することができる。しかもシヤツターカーテン６は、手
摺子４を越えて開閉作動することがないので、開閉作動
に際し、手を手摺子４から屋外側に出すことが強いられ
ることがなく、操作性が悪くなる惧れもない。

しかもこのものでは、建物外壁面から大きく突出するシ
ヤツターカーテン６の先端部が、カーテン繰出し側が先
端側となる姿勢で巻取りドラム７が内装され、しかもこ
れに合わせてケース先端側に繰出し口5aを設けているた
め、巻取りドラム７から繰出し口5aに至るシヤツターカ
ーテン６の繰出し経路を何ら長くすること必要がないう
え、ガイドレール８を直線的なものにできることになつ
て、庇となるシヤツターケース５の先端部直下を含めた
背高で広い空間をシヤツターケース５およびシヤツター
カーテン６で覆うことができて、降雨時であつても洗濯
物を乾したりすることが可能になる。そのうえ、ガイド
レール８は直線状のもので良くなつて曲げ物で形成する
ような必要もなく汎用性が達成できる許りでなく、シヤ
ツターカーテン６の長さも殊更長くする必要がなくコン
パクトにできる。

さらに、ガイドレール８が支柱２と平行する状態で窓手
摺１下端部まで延びているので、窓手摺１の周部を手摺
子５の如き部材を用いたものであつても、殆ど密室状の
出窓となることができて都合がよい。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであ
るから、窓手摺に開閉自在に組付けられたシヤツターカ
ーテンを降雨時等において閉鎖せしめることで、この窓
手摺部位を、例えば雨等の吹付けが低減される簡易型の
物干し空間として有効利用できることになるが、ガイド
レールが、庇ケースの繰出し口と窓間口幅方向を向く笠
木とのあいだに設けられていて、シヤツターカーテン最
下端の座板が前記笠木に誘導され、そして該笠木に座板
が受止め支持されることになり、この結果、カーテン全
閉時において、座板は、前記窓間口幅方向を向く笠木の
手前側を二点で受止め支持をする従来のものとは異な
り、略全幅に亘つて受止め支持されることになつて安定
性が頗る向上する許りでなく、窓手摺の有効空間が何ら
狭くなつてしまうことがない。

そのうえ、前記座板全幅を受止め支持する部材が、窓手
摺の構造材である笠木であるため、該笠木の屋外側で支
持する従来のもののように水切り板のような専用の受止
め部材が必要でなく、窓手摺を構成するために必要な構
造材をそのまま有効に利用して座板の受止め支持部材と
することができる。しかもシヤツターカーテンは、笠木
を越えた屋外側位置で開閉させるもののように、開閉作
動に際し、手を手摺子から屋外側に出して操作ことが強
いられることがなく、操作性が何ら損なわれる惧れもな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る窓手摺用シヤツターの実施例を示
すものであつて、第１図は窓シヤツターの正面図、第２
図は同上水平断面図、第３図は同上縦断面図、第４図は
従来例を示す縦断面図である。 図中、１は窓手摺、２は支柱、３は先端側笠木、５はシ
ヤツターケース、６はシヤツターカーテン、８はガイド
レール、９は側板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】窓間口幅方向を向いた笠木を構造材として
   組付けられる窓手摺に開閉自在なシヤツターカーテンを
   組付けるにあたり、窓手摺上方の建物外壁面に屋外側に
   突出する庇ケースを設け、該庇ケースに、シヤツターカ
   ーテンを巻装する巻取りドラムを内装すると共に、前記
   庇ケースに形成される繰出し口から上記笠木に至るあい
   だに、前記繰出し口から繰出されるシヤツターカーテン
   の開閉案内をする左右ガイトレールを設けて、全閉した
   シヤツターカーテン最下端の座板を前記笠木に誘導する
   ように構成し、該笠木を、座板の受け部材としたことを
   特徴とする窓手摺用シヤツターの座板受け構造。