JPH0784153B2 - 収納容器 - Google Patents

収納容器

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JPH0784153B2
JPH0784153B2 JP2296825A JP29682590A JPH0784153B2 JP H0784153 B2 JPH0784153 B2 JP H0784153B2 JP 2296825 A JP2296825 A JP 2296825A JP 29682590 A JP29682590 A JP 29682590A JP H0784153 B2 JPH0784153 B2 JP H0784153B2
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tray
case
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pinion
support shaft
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば自動車の車内に取付けられるカップホ
ルダ、灰皿、小物入れ等の収納容器に係り、より詳しく
はケースと、同ケース内に出し入れ可能に収容されたト
レイとを備え、このトレイがケースから押し出されるタ
イプの収納容器に関するものである。
[従来の技術] 従来、例えば自動車用カップホルダとして第4,5図に示
すものが知られている。このカップホルダ31は、インス
トルメントパネルに組み込まれ、前面が開口されたケー
ス32と、同ケース32内に前後方向への出し入れ可能に収
容されたトレイ33とを備えている。トレイ33にはカップ
を保持するための保持孔33aが開けられている。
前記カップホルダ31内には、ケース32からトレイ33をゆ
っくりと押し出させるための機構が設けられている。つ
まり、ケース32内の左右両側部にはラック34が形成され
ている。また、トレイ33内にはオイルダンパ35が複数個
のビス36により固定されている。オイルダンパ35内には
粘性の高いオイルが封入されており、このオイルにより
歯車35aの回転が抑えられるようになっている。
また、トレイ33内には前記ラック34及びオイルダンパ35
に噛み合うピニオン37が回動可能に支持されている。そ
して、トレイ33とピニオン37との間にはねじりコイルば
ね38が介装され、このねじりコイルばね38によってピニ
オン37が回動付勢されている。このため、トレイ33の係
止爪39が押しボタンスイッチ型のチャッチ40から開放さ
れると、オイルダンパ35により減速された状態でピニオ
ン37が回転し、ケース32からトレイ33がゆっくり押し出
されるのである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記従来技術では、オイルダンパ35が高価で
あるために、カップホルダ31全体の製造コストが高くな
ってしまうという問題がある。また、トレイ33にオイル
ダンパ35をビス36で締付け固定するという構成を採って
いるので、その組付け作業が煩雑であるという問題もあ
った。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、オイルダンパを用いることなくケース
からトレイをゆっくりと押し出させることが可能とな
り、コストの低減及び組付け作業性の向上を図ることが
できる収納容器を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記目的を達成するために本発明は、前面が開口された
ケースと、前記ケース内に前後方向への出し入れ可能に
収容されたトレイと、前記ケース又はトレイに設けら
れ、かつ前後方向へ延びるラックと、前記ラックに噛み
合った状態で、前記トレイ又はケースに支軸により回動
可能に指示されたピニオンと、前記トレイを前方へ付勢
する付勢手段とを備えた収納容器において、前記トレイ
又はケースに係止孔を設け、この係止孔には弾性を有す
るエラストマー系合成樹脂製の軸受を挿入係止し、さら
に前記軸受軸受に対し軸受自身の弾性力に抗してピニオ
ンの支軸を回動可能に締まりばめ結合させている。
[作用] 軸受が弾性を有するエラストマー系の合成樹脂により形
成され、しかも、この軸受に支軸が軸受の自身の弾性力
に抗して回動可能に締まりばめ結合されているので、ピ
ニオンが回転する際には、軸受と支軸との間に摩擦抵抗
が生ずる。この摩擦抵抗がオイルダンパと同様の作用を
発揮し、ピニオンの回転速度を抑制する。従って、トレ
イは十分に減速された状態でゆっくりとケースから押し
出される。
また、前記軸受をトレイに組付けるには、同軸受をトレ
イ又はケースの係止孔に挿入係止するだけですむ。この
ため、ビス等の締付け手段を用いた場合に比べ、組付け
作業が容易となる。
[実施例] 以下、本発明を自動車用カップホルダに具体化した一実
施例を第1〜3図に従って説明する。
第1,2図に示すように、本実施例のカップホルダ1は、
自動車のインストルメントパネルに組み込まれるケース
2と、同ケース2内に出し入れ可能に収容されるトレイ
8とから構成されている。
ケース2は上面が開放された略四角箱状をなしている。
ケース2の前部には横長四角枠状の開口部4が設けられ
ており、この開口部4からトレイ8が出し入れされる。
また、ケース2の左右両側板5,6は、共に右方へ膨らむ
ように緩やかに湾曲形成されており、両側板5,6の内面
には前後方向へ延びるラック5a,6aが形成されている。
一方、トレイ8は前記ケース2と同様に略四角箱状をな
し、その上部には前後一対の上板9,10が取付けられてい
る。前側の上板9には、紙コップ等のカップを保持する
ための保持孔9aが透設されている。また、後側の上板10
と対応して、トレイ8後部には底板11が設けられてい
る。
上板10及び底板11により挟まれたトレイ8内の後部に
は、一対のピニオン14,15が配設されている。各ピニオ
ン14,15の中心からは上下に支軸16が突出しており、こ
の支軸16が前記上板10及び底板11に回動可能に支持され
ている。本実施例では支軸16の直径dが6mmに設定され
ている。各ピニオン14,15の一部はトレイ8の側板12か
ら外方へ露出しており、この露出部分が前記ケース2の
ラック5a,6aと噛み合っている。
一方(第2図では右方)のピニオン14は、付勢手段とし
てのねじりコイルばね17により回動付勢されている。す
なわち、上端が上板10に掛装され、下端がピニオン15に
掛装された状態で、支時16にねじりコイルばね17が遊嵌
されている。このねじりコイルばね17は、トレイ8が後
方へ押圧されてピニオン14が回動すると、その回動に伴
い、ねじられて弾性変形する。なお、他方のピニオン15
は回転自在となっている。
トレイ8の後板13からは係止爪18が突出しており、この
係止爪18がケース2の後板7のキャッチ19に係脱され
る。キャッチ19は、操作ボタンを押す毎にON,OFF動作を
繰り返すタイプの押ボタンスイッチ(ホルタネート型)
と同一構成であり、同キャッチ19は、トレイ8がケース
2内に押し込まれた場合に係止爪18を把持し、この状態
でさらにトレイ8が後方へ押されると、キャッチ19は係
止爪18を開放するようになっている。
ところで、本実施例ではピニオン14の支軸16に摩擦抵抗
を付与して、同ピニオン14の回転速度を遅くするため
に、上板10と支軸16との間に軸受20が介在されている。
第3図に示すように、軸受20は軸受本体21と上下一対の
フランジ部23,24とから構成されている。軸受本体21は
前記ピニオン14の支軸16よりも若干小径(内径Dが5.7
〜5.8mm)の支持孔21aを備えている。また、上下両フラ
ンジ部23,24は共に四角板状をなしている。これらの軸
受本体21及び上下両フランジ部23,24は、弾性及び自己
潤滑性を有するエラストマー系ポリエステル樹脂(東洋
紡績株式会社製 商品名「ペルプレン」、JIS A硬度
Hs96〜98゜)によって一体形成されている。
前記軸受20の形状と対応するように、トレイ8の上板10
には係止孔25が透設されている。係止孔25は、四角形状
をなす上下一対の凹部25a,25cと、両者を繋ぐ連通部25b
とから構成されており、これらの凹部25a,25cに前記フ
ランジ部23,24が嵌合されている。このため、軸受20は
トレイ8に対し相対回動不能かつ抜け落ち不能に結合さ
れている。このように上板10に軸受20が組付けられた状
態では、同上板10の上面と上側のフランジ部23上面とが
ほぼ面一となっている。
そして、前記軸受20の軸受本体21にピニオン14の支軸16
が軸受本体21の自身の弾性力に抗して回動可能に締まり
ばめ結合されている。このため、ピニオン14が回転する
際には、軸受20により支軸16に摩擦抵抗が生ずることに
なる。
次に、前記のように構成された本実施例のカップホルダ
1の作用及び効果について説明する。
カップホルダ1の不使用時には、トレイ8がケース2内
に収容されている。この状態ではねじりコイルばね17が
弾性変形し、このねじりコイルばね17によりピニオン14
が回動付勢されている。このため、ピニオン14,15がラ
ック5a,6aに沿って前方へ転動しようとする。しかし、
トレイ8の係止爪18がケース2のキャッチ19により把持
されているので、両ピニオン14,15の回動が阻止され、
トレイ8がケース2から押し出されることがない。
カップホルダ1の使用に際しトレイ8を後方へ押圧する
と、キャッチ19が係止爪18を開放する。このため、前記
ねじりコイルばね17の回動付勢力により両ピニオン14,1
5がラック5a,6aに沿って前方へ転動する。これに伴い、
トレイ8がケース2から押し出される。本実施例では、
ラック5a,6aが右方へ膨らむように湾曲形成されている
ので、トレイ8は前方へ真っ直ぐ押し出されたのではな
く、左前方へ押し出される。このときのトレイ8の移動
は、上板10上のストッパ26がケース2の開口部4に当接
したところで止められる。トレイ8が押し出されるとカ
ップ用保持孔9aが露出するので、これらの保持孔9a内に
カップを挿入して保持することができる。
ところで、本実施例では前記ピニオン15の支軸16を支承
する軸受20が、弾性を有するエラストマー系ポリエステ
ル樹脂により形成され、しかも、この軸受20の軸受本体
21の支持孔21aに支軸16が締まりばめ結合されている。
このため、前記のようにピニオン14が回転する際には、
支持孔21aと支軸16との間に摩擦抵抗が生ずる。この締
まりばめ結合に基づく摩擦抵抗が、従来技術におけるオ
イルダンパ35と同様の作用を発揮し、ピニオン15の回転
速度を抑制する。従って、トレイ8はケース2から勢い
よく飛び出すのではなく、十分に減速された状態でゆっ
くりとケース2から押し出される。
このように本実施例では、支軸とトレイ8との間に軸受
20を介在させるという簡単な構成で、オイルダンパ35と
同様な機能を発揮する。このため、高価なオイルダンパ
35を用いた従来技術に比べて製造コストを低減すること
ができる。また、軸受20をトレイ8に組付ける際には、
ビス36等の固定手段を用いることなく、同軸受20を弾性
変形させて係止孔25に挿入し、フランジ部23,24を凹部2
5a,25cに嵌合させるだけでよい。このため、組付け作業
性もオイルダンパ35の場合に比べて向上する。
なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更してもよい。
(1)トレイ8側にラックを設け、ケース2側にピニオ
ンを設けたタイプの収納容器に本発明を適用してもよ
い。
(2)本発明はカップホルダ1以外にも、自動車用灰
皿、小物入れ等のケース2とトレイ8とからなる収納容
器に具体化することができる。
(3)軸受20を構成する合成樹脂としては、ポリアセタ
ール樹脂とゴムとからなるエラストマー、ポリブチレン
テレフタレート樹脂とゴムとからなるエラストマーを用
いることもできる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の収納容器によれば、オイル
ダンパを用いることなくケースからトレイをゆっくりと
押し出させることが可能となり、コストの低減及び組付
け作業性の向上を図ることができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明を具体化した一実施例を示し、第1
図はピニオンの締まりばめ部分の拡大断面図、第2図は
ケース及びトレイの斜視図、第3図は軸受の斜視図であ
り、第4,5図は従来技術を示し、第4図はピニオンとオ
イルダンパとの噛み合い部分の拡大断面図、第5図はケ
ース及びトレイの斜視図である。 2……ケース、5a,6a……ラック、8……トレイ、14,15
……ピニオン、16……支軸、17……付勢手段としてのね
じりコイルばね、20……軸受,25……係止孔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面が開口されたケース(2)と、 前記ケース(2)内に前後方向への出し入れ可能に収容
    されたトレイ(8)と、 前記ケース(2)又はトレイ(8)に設けられ、かつ前
    後方向へ延びるラック(5a,6a)と、 前記ラック(5a,6a)に噛み合った状態で、前記トレイ
    (8)又はケース(2)に支軸(16)により回動可能に
    支持されたピニオン(14,15)と、 前記トレイ(8)を前方へ付勢する付勢手段(17)と、 を備えた収納容器において、 前記トレイ(8)又はケース(2)に係止孔(25)を設
    け、この係止孔(25)には弾性を有するエラストマー系
    合成樹脂製の軸受(20)を挿入係止し、さらに前記軸受
    (20)に対し軸受自身の弾性力に抗してピニオン(14)
    の支軸(16)を回動可能に締まりばめ結合させたことを
    特徴とする収納容器。
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