JP2600508Y2 - 自動車の物入れ装置 - Google Patents

自動車の物入れ装置

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JP2600508Y2
JP2600508Y2 JP1993015969U JP1596993U JP2600508Y2 JP 2600508 Y2 JP2600508 Y2 JP 2600508Y2 JP 1993015969 U JP1993015969 U JP 1993015969U JP 1596993 U JP1596993 U JP 1596993U JP 2600508 Y2 JP2600508 Y2 JP 2600508Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の物入れ装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の車室内には各種の物入れ装置が
設けられており、助手席前方のグローブボックスや、助
手席と運転席の間に配置されるコンソールボックスなど
がその代表例である。
【0003】このような物入れ装置は、その開閉リッド
を開いて物入れ本体の開口を開放し、物の出し入れを行
うが、その際、従来の物入れ装置においても、開閉リッ
ドを楽に開放させることができるように、該リッドを、
トーションバーの弾力によって開位置へ向けて付勢して
いる。これにより、操作者は、開閉リッドを開くとき該
リッドを自動的に開放させ、或いは極くわずかな力でこ
れを開くことができる。
【0004】ところで、トーションバーのばね定数は、
その長さと径によって定まるが、かかるトーションバー
は開閉リッドの内部に設けられるものであるため、トー
ションバーの長さを開閉リッドの大きさよりも大きく設
定することはできない。またトーションバーの径も、そ
の強度上の制限や、これに与える初期ねじり力の制限な
どから、大きく変化させることはできない。このような
理由で、トーションバーのばね力を定める際、その範囲
は大きく制限され、その選択の自由度は非常に狭いもの
となる。
【0005】一方、開閉リッドには、その自重によって
もモーメントが作用するので、このモーメントの大きさ
とトーションバーによるモーメントの大きさを共に考慮
に入れ、開閉リッドに適切な付勢力が与えられるよう
に、トーションバーのばね力を定める必要がある。とこ
ろが上述のようにトーションバーのばね力の選択の余地
は非常に狭いので、異なった重さを有する各種の開閉リ
ッドに対して、そのそれぞれに最も適した付勢力を与え
得るようにトーションバーのばね力を定めることは困難
である。トーションバーのばね力が適切でないと、例え
ば、開閉リッドを閉位置から開放させ始めた直後に、該
リッドに過度に大きなモーメントが作用し、或いは逆に
開閉リッドが開位置に開放したとき、これをその位置に
保持する力が弱くなりすぎて、これを安定状態で停止さ
せておくことができなくなる不具合が発生する。
【0006】さらに、トーションバーは、その長さが長
く、その重量も大きいため、物入れ装置全体の重量が増
大する欠点も免れない。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、上記
従来の欠点を全て除去でき、各種重さの開閉リッドに対
して適切な付勢力を与えることのできる自動車の物入れ
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するため、小物を収納する物入れ本体と、該本体の開
口を閉鎖又は開放する開閉リッドと、該リッドが閉位置
と開位置との間を開閉動するように当該リッドを前記物
入れ本体に支持するヒンジ手段とを有し、該ヒンジ手段
が、前記開閉リッドに固定されたヒンジブラケットと、
基端側を物入れ本体側に枢支され、自由端側が前記ヒン
ジブラケットに枢着された第1リンクと、該第1リン
ク、物入れ本体及び開閉リッドと共に四節回転連鎖を構
成するように基端側が物入れ本体側に枢支され、自由端
側が前記ヒンジブラケットに枢着された第2リンクと、
前記開閉リッドを、これが開放する向きに付勢するコイ
ルスプリングと、前記物入れ本体側に固定された板ばね
とを具備し、前記ヒンジブラケットと第2リンクの自由
端側にはそれぞれ円筒部が形成され、これらの円筒部が
互いに回転可能に嵌合することにより、第2リンクの自
由端側がヒンジブラケットに枢着され、前記コイルスプ
リングは、互いに嵌合した前記円筒部の内部に配置さ
れ、かつ該コイルスプリングの各端部が、第2リンクと
ヒンジブラケットにそれぞれ係止されており、前記板ば
ねには、前記開閉リッドが開閉動作を行うとき、前記第
1リンクに圧接しながら摺擦する凸部が形成され、該第
1リンクには、前記開閉リッドが閉位置にあるとき、前
記板ばねの凸部が当該板ばねの弾性で係合する第1の凹
部と、開閉リッドが開位置にあるときに、板ばねの凸部
が該板ばねの弾性で係合する第2の凹部とを有している
自動車の物入れ装置を提案する。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0010】図1は自動車の車室内に配置されたグロー
ブボックス10を示す斜視図であり、このグローブボッ
クス10は助手席(図示せず)の前方に位置するインス
トルメントパネル6に組付けられている。図2は、図1
のII−II線拡大断面図、図3はグローブボックス単
体の分解斜視図である。
【0011】図1乃至図3から判るように、グローブボ
ックス10として構成された物入れ装置は、小物を収納
する箱状の物入れ本体1と、この本体1の開口を閉鎖又
は開放する開閉リッド2を有しているほか、開閉リッド
2が図2に実線で示した閉位置と鎖線で示した開位置と
の間を開閉動するように、開閉リッド2を物入れ本体1
に支持するヒンジ手段3,3aを有している。なお、図
2においては、かかるヒンジ手段の図示を省略してあ
る。
【0012】物入れ本体1はインストルメントパネル6
に一体に組付け固定されていて、図3に示すように、小
物を収納するボックス部13と、その開口側に一体に連
設されたフランジ部14とを有している。また開閉リッ
ド2は通常図2に実線で示した閉位置を占め、該リッド
2を鎖線で示した開位置に開放することによって、物入
れ本体1内に小物を出し入れすることができる。インス
トルメントパネル6は物入れ装置を組付ける組付部材の
一例を構成するものである。
【0013】本例では、図3に示したように、ヒンジ手
段3,3aが左右にそれぞれ1つずつ設けられている
が、これらは対称に配置された同一構造を有しているの
で、その一方のヒンジ手段3だけを説明することにす
る。
【0014】図4は図1のIV−IV線拡大断面図、図
5は開閉リッド2が開いたときの、図4と同様な断面図
であり、図6はヒンジ手段3の分解斜視図である。これ
らの図から判るように、物入れ本体1のボックス部13
には、その側板外面にねじ4によって固定されたベース
プレート11が付設され、かかるベースプレート11に
ヒンジ手段3を構成する第1リンク15と第2リンク1
6がそれぞれ枢支されている。すなわち、第1リンク1
5はその基端側15aが、図7及び図8にも示すように
ベースプレート11に螺着されたねじ5によって該プレ
ート11に対して回動自在に枢着され、第2リンク16
も、図6に示すようにその基端側16aに突設されたピ
ン9がベースプレート11の孔17に回転自在に嵌合し
ている。このように、第1及び第2リンク15,16は
その基端側15a,16aがベースプレート11を介し
て物入れ本体1にそれぞれ枢着されているが、ベースプ
レート11を省略し、これらの基端側15a,16aを
物入れ本体1に直接枢支するようにしてもよい。
【0015】一方、開閉リッド2にはヒンジブラケット
18が固定され、開閉リッド2は図2及び図4から判る
ように外壁21と内壁22とを有する二重壁構造となっ
ていて、ヒンジブラケット18はねじ20によって外壁
21に固定されている。内壁22と、第1及び第2リン
ク15,16との干渉を防止するため、内壁22には切
欠23が形成され、同様に物入れ本体1のフランジ部1
4にも切欠12(図3)が形成されている。
【0016】ヒンジブラケット18は、図6に示すよう
に孔24を有し、ここに第1リンク15の自由端側15
bに突設されたピン25が回転自在に嵌合し、これによ
って第1リンク15の自由端側15bがヒンジブラケッ
ト18に枢着される。また図9及び図10に示すよう
に、ヒンジブラケット18には円筒部26が形成され、
第2リンク16の自由端側16bにも円筒部27が形成
されていて、この円筒部27がヒンジブラケット18の
円筒部26に回転自在に嵌合している。このようにして
第2リンク16の自由端側16bがヒンジブラケット1
8に枢着される。第1リンク15、第2リンク16、物
入れ本体1及び開閉リッド2は、後述するように四節回
転連鎖を構成している。
【0017】ヒンジブラケット18の円筒部26の外部
には、図10に示すようにガイド溝28が形成され、こ
こに、第2リンク16の自由端側16bに形成された爪
部29が嵌合し、これによって第2リンク16とヒンジ
ブラケット18の離脱が阻止される。
【0018】ヒンジブラケット18の円筒部26の内部
には、ヒンジ手段3の一構成要素であるコイルスプリン
グ30が予めねじられた状態で収容され、その各端部3
0a,30bが第2リンク16とヒンジブラケット18
に形成された係止孔31,32にそれぞれ係止されてい
る。コイルスプリング30は、開閉リッド2を、これが
開放する向きに付勢する用をなすものである。
【0019】以上のように、本例のヒンジ手段3は、開
閉リッド2に固定されたヒンジブラケット18と、基端
側15aを物入れ本体1側に枢支され、自由端側15b
がヒンジブラケット18に枢着された第1リンク15
と、この第1リンク15、物入れ本体1及び開閉リッド
2と共に四節回転連鎖を構成するように基端側16aが
物入れ本体1側に枢支され、自由端側16bがヒンジブ
ラケット18に枢着された第2リンク16と、開閉リッ
ド2を、これが開放する向きに付勢するコイルスプリン
グ30とを具備している。しかもヒンジブラケット18
と第2リンク16の自由端側16bにはそれぞれ円筒部
26,27が形成され、これらの円筒部26,27が互
いに回転可能に嵌合することにより、第2リンク16の
自由端側16bがヒンジブラケット18に枢着され、上
記コイルスプリング30は、互いに嵌合した前述の円筒
部26,27の内部に配置され、かつそのコイルスプリ
ング30の各端部30a,30bが、第2リンク16と
ヒンジブラケット18にそれぞれ係止されている。
【0020】図1及び図4に示すように開閉リッド2が
閉位置を占めているとき、該リッドは図示していないロ
ック装置によってこの位置に保持される。このとき、予
めねじられて装着されたコイルスプリング30の弾力に
より、第2リンク16が付勢され、これにより開閉リッ
ド2がその開放方向に付勢されるが、該リッド2はロッ
ク装置によって係止されているので、この開閉リッド2
を初めとして、他の全ての要素が図4に示した位置に不
動に保持される。
【0021】車室内の乗員によってロック装置のロック
が解除され、この装置による開閉リッド2への拘束が解
放されると、第2リンク16はコイルスプリング30の
作用によって、そのピン9を中心として矢印A方向(図
4)に回動する。これによって開閉リッド2が開放し始
めるが、この動きによって第1リンク15がその基端側
15aのねじ5を中心として図4に矢印Bで示した方向
に回動し、結局、開閉リッド2は図4に矢印Cで示した
方向に開放動作を行い、最終的に図5に示した開位置に
至る。逆の操作によって開閉リッド2を図4に示した閉
位置に戻し、ロック装置によって該リッド2をこの位置
に係止することができる。
【0022】上述のように、本例のグローブボックス1
0においては、その開閉リッド2を開放させるとき、該
リッド2がコイルスプリング30によって付勢されるよ
うに構成されており、これによって乗員は楽に操作を行
うことができる。すなわち、開閉リッドをその閉位置か
ら開位置へ全く自動的に作動させ、或いは極く小さな力
でこれを開位置にもたらすことができるのである。その
際、開閉リッド2を付勢する手段として、トーションバ
ーではなく、コイルスプリング30を用いたので、その
ばね力を実質的に自由に設定でき、開閉リッドの重さに
応じてそのばね力を適切な大きさに定めることができ
る。すなわち、コイルスプリング30は、これを図9に
示したように第2リンク16とヒンジブラケット18と
に組付ける前に予めねじっておくのであるが、このねじ
り数を選択することによって、そのばね力の大きさを所
望する値に自由に定めることができるのである。
【0023】図11は、図10と同様にコイルスプリン
グ30を完全に組付ける前の様子を示しているが、この
ときコイルスプリング30はフリー状態にあり、そのス
プリング30の長さLは、図9のように組付けられた後
のコイルスプリング30の長さL1よりも長くなってい
る。このようなコイルスプリング30を、まだそのガイ
ド溝28と爪部29が互いに係合していないヒンジブラ
ケット18の円筒部26と、第2リンク16の円筒部2
7とに、図11に示したように挿入し、その各端部30
aと30bを係止孔31,32に係合する。このとき、
ヒンジブラケット18は開閉リッド2に固定されておら
ず、自由状態にある。またコイルスプリング30をこの
ように挿入したとき、その自由長Lは、組付後の長さL
1よりも長いので、その各端部30a,30bを確実に
各係止孔31,32に係合させることができる。
【0024】次いで、例えば、第2リンク16を固定し
ておき、ヒンジブラケット18をその円筒部26の軸線
のまわりに所定の方向に回わし、コイルスプリング30
を開閉リッド2の重量に応じた回数だけねじる。このよ
うにしてコイルスプリング30のばね力を適切な大きさ
に設定するのである。この操作を終えた後、第2リンク
16の円筒部27とヒンジブラケット18の円筒部26
を互いに図9に示したように嵌合し、第2リンク16の
爪部29をヒンジブラケット18のガイド溝28に係合
させ、両者を組付ける。次いで、これらの部材を図4に
示したようにベースプレート11と開閉リッド2に組付
け、前述のように開閉リッド2を開閉させれば、その開
放動作時に、該リッド2に対し、その自重によるモーメ
ントと、コイルスプリング30によるモーメントを最適
な状態に調和させて作用させることができ、開閉リッド
2を円滑に開位置にもたらし、しかもこの位置に該リッ
ド2を安定した状態で保持することができる。
【0025】上述のように、開閉リッド2に固定する前
のヒンジブラケット18の円筒部26と、同じく物入れ
本体1側に取付ける前の第2リンク16の円筒部27と
を自由に回転できる状態に嵌合すると共に、これらの円
筒部26,27の内部にコイルスプリング30を収容
し、その各端部30a,30bを第2リンク16とヒン
ジブラケット18にそれぞれ係止させておき、この状態
で第2リンク16とヒンジブラケット18を相対的に回
転させることによって、コイルスプリング30をねじる
ことができる。そして、そのコイルスプリング30をね
じる回数を調整することによって、いかなる重量の、ま
たいかなる形態の開閉リッド2に対しても、その開放動
作時に適切な付勢力を付与することができる。しかも、
ヒンジ手段3の各要素を図4及び図5に示すように物入
れ本体1と開閉リッド2にそれぞれ組込んだ後は、コイ
ルスプリング30は円筒部26,27の内部に収容され
ているので、そのコイルスプリング30を確実に保護で
き、これに他の要素が当って当該コイルスプリング30
が損傷したり、このコイルスプリング30に異物が付着
して、その機能が害される不具合を阻止できる。
【0026】また従来用いられていたトーションバー
は、一般に2本使用され、これらをその長手方向中央部
で交差させていたため、開閉リッドの開閉動作時に、こ
れらのトーションバーが互いに擦れて異音を発生するお
それがあった。そこで従来は、この異音発生を防止する
ための部材を追加していたが、このようにすればその部
品点数が増大する。ところが、コイルスプリング30を
用いれば、このような部材を追加しなくとも異音が発生
するおそれはなく、部品点数を減少させることができ
る。
【0027】またトーションバーは、その長さが長く、
その重量も大きいため、グローブボックスの全重量が増
大するおそれもあるが、コイルスプリング30は、その
サイズと重量が共に小さいので、グローブボックスの全
重量を軽減できる利点も得られる。
【0028】また本例の物入れ装置は、そのヒンジ手段
が第1リンクと第2リンクを有し、これらのリンク、物
入れ本体及び開閉リッドによって四節回転連鎖が構成さ
れているので、開閉リッドは、図4に一例として示した
ように、矢印Cで示した軌跡を描いて作動する。このた
め、図4に示した如く、開閉リッド2の端縁部7と、こ
れに隣接するインストルメントパネル6の縁部8との間
の隙間gを極く狭くしても、開閉リッド2の開閉動作時
に、端縁部7が縁部8に干渉することを防止できる。こ
のように隙間gを小さく形成できるので、グローブボッ
クス全体の外観を向上させることができる。
【0029】また、図示したグローブボックス10にお
いては、そのヒンジ手段3が、前述のヒンジブラケット
18、第1及び第2リンク15,16、及びコイルスプ
リング30のほかに図4乃至図8に示した板ばね33を
有している。この板ばね33は、その一端側33aが、
第1リンク15をベースプレート11に枢着する前述の
ねじ5によってベースプレート11に係止され、その他
端側33bがベースプレート11に一体に突設された一
対のホルダ34によって保持されていて、この状態で第
1リンク15に圧接している。このように、板ばね33
は、物入れ本体側に固定される。また図7及び図8に示
すように、第1リンク15に対向する板ばね33の部分
に凸部35が形成され、また板ばね33に対向する第1
リンク15の表面には第1及び第2の凹部36,37が
形成されている。
【0030】開閉リッド2が図1及び図4に示した閉位
置を占めているとき、板ばね33の凸部35は、図7及
び図8に示す如く、第1リンク15の第1の凹部36に
その板ばね33の弾性で係合している。開閉リッド2が
前述のように開放動作を開始すると、第1リンク15は
図4に矢印Bで示した方向に回動するのに対して、板ば
ね33は物入れ本体側に不動に保持されているので、板
ばね33は多少弾性変形しながらその凸部35が第1リ
ンク15の第1の凹部36から外れる。そして、開閉リ
ッド2が図5に示した開位置に向けて開放動作を行って
いるとき、板ばね33の凸部35はその弾力で第1リン
ク15の表面に圧接し、第1リンク15に対して、両者
間の摩擦力による制動作用を及ぼす。このため、コイル
スプリング30の弾力で開放動作をする開閉リッド2に
対して抵抗が与えられ、開閉リッド2はゆっくりと開位
置へ向けて作動する。これにより、開閉リッド2を操作
する乗員に対して、グローブホックス10の高級感を与
えることができる。開閉リッド2が開位置に至ると、第
1リンク15の第2の凹部37が板ばね33の凸部35
に係合する。開閉リッド2を閉じるときも、第1リンク
15と板ばね33の凸部35が摺擦し、該リッド2が閉
位置に至ったとき、第1リンク15の第1の凹部36と
板ばね33の凸部35が互いに係合する。
【0031】上述のように、板ばね33には、開閉リッ
ド2が開閉動作を行うとき、第1リンク15に圧接しな
がら摺擦する凸部35が形成され、第1リンク15に
は、開閉リッド2が閉位置にあるとき、板ばね33の凸
部35がその板ばね33の弾性で係合する第1の凹部3
6と、開閉リッド2が開位置にあるときに、板ばね33
の凸部35が該板ばね33の弾性で係合する第2の凹部
37とを有している。
【0032】開閉リッド2が開位置に至ったとき、板ば
ね33の凸部35が第1リンク15の第2の凹部37に
弾性的に係合し、また開閉リッド2が閉位置に戻ったと
きは、凸部35が第1リンク15の第1の凹部36に弾
性的に係合するので、グローブボックス10を操作する
乗員に対して、開閉リッド2が開位置、又は閉位置まで
作動したことを快い節度感をもって知らせることがで
き、操作時のフィーリングを高めることができる。第1
リンク16に形成する凹部36,37の形状を変えるこ
とによって、開閉リッドの開閉時の操作フィーリングを
各種変化させることも可能である。
【0033】図示した実施例では、コイルスプリング3
0を第2リンク16に付設したが、第1リンク15の
方、又は両リンク15,16に対してコイルスプリング
を付設してもよく、その配設個所は、必要に応じて適宜
設定することができる。
【0034】本考案は、グローブボックス以外の物入れ
装置、例えばコンソールボックスなどにも広く適用でき
るものである。
【0035】
【考案の効果】本考案に係る物入れ装置によれば、開閉
リッドの開放動作時に、そのリッドを付勢する手段とし
てコイルスプリングを用いたため、そのばね力の設定自
由度を高め、開閉リッドに対して適切な付勢力を付与す
ることができる。しかも、物入れ装置の部品点数の減
少、コストと重量の軽減も図ることができる。また第1
リンク、第2リンク、物入れ本体及び開閉リッドが四節
回転連鎖を構成しているので、物入れ装置の組付部材
と、開閉リッドとの隙間を狭く設定でき、その外観を高
める効果も期待できる。
【0036】さらに、ヒンジブラケットと第2リンクの
自由端側にはそれぞれ円筒部が形成され、これらの円筒
部が互いに回転可能に嵌合することにより、第2リンク
の自由端側がヒンジブラケットに枢着され、しかもコイ
ルスプリングは、互いに嵌合した円筒部の内部に配置さ
れ、かつコイルスプリングの各端部が、第2リンクとヒ
ンジブラケットにそれぞれ係止されているので、次のよ
うな効果を奏することもできる。
【0037】開閉リッドに固定する前のヒンジブラケッ
トの円筒部と、同じく物入れ本体側に取付ける前の第2
リンクの円筒部とを自由に回転できる状態に嵌合すると
共に、これらの円筒部の内部にコイルスプリングを収容
し、その各端部を第2リンクとヒンジブラケットにそれ
ぞれ係止させておき、この状態で第2リンクとヒンジブ
ラケットを相対的に回転させることによって、コイルス
プリングをねじることができる。そして、そのコイルス
プリングをねじる回数を調整することによって、いかな
る重量の、またいかなる形態の開閉リッドに対しても、
その開放動作時に適切な付勢力を付与することができる
のである。しかも、ヒンジ手段の各要素を物入れ本体と
開閉リッドにそれぞれ組込んだ後は、コイルスプリング
は円筒部の内部に収容されているので、そのコイルスプ
リングを確実に保護でき、これに他の要素が当って当該
コイルスプリングが損傷したり、このコイルスプリング
に異物が付着して、その機能が害される不具合を阻止で
きる。
【0038】さらに、ヒンジ手段が、板ばねを有してい
るので、開閉リッドをゆっくりと開位置へ向けて作動さ
せることができ、開閉リッドを操作する乗員に対して、
物入れ装置の高級感を与えることができる。しかも、開
閉リッドが開位置又は閉位置まで作動したとき、乗員に
対して快い節度感を与え、操作時のフィーリングを高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インストルメントパネルに組付けられたグロー
ブボックスを示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】グローブボックスの開閉リッドと物入れ本体を
分離して示した分解斜視図である。
【図4】図1のIV−IV拡大断面図である。
【図5】開閉リッドが開位置を占めたときの、図4と同
様な断面図である。
【図6】ヒンジ手段の分解斜視図である。
【図7】互いに組付いた第1リンク、板ばね及びベース
プレートの詳細を示す斜視図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】互いに組付いた第2リンクとヒンジブラケット
の断面図である。
【図10】第2リンクとヒンジブラケットを分離して示
す分解斜視図である。
【図11】コイルスプリングを図9のように組付ける前
の様子を示した、図9と同様な断面図である。
【符号の説明】 1 物入れ本体 2 開閉リッド 3 ヒンジ手段 3a ヒンジ手段 15 第1リンク 15a 基端側 15b 自由端側 16 第2リンク 16a 基端側 16b 自由端側 18 ヒンジブラケット 26 円筒部 27 円筒部 30 コイルスプリング 30a 端部 30b 端部 33 板ばね 35 凸部 36 第1の凹部 37 第2の凹部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小物を収納する物入れ本体と、該本体の
    開口を閉鎖又は開放する開閉リッドと、該リッドが閉位
    置と開位置との間を開閉動するように当該リッドを前記
    物入れ本体に支持するヒンジ手段とを有し、該ヒンジ手
    段が、前記開閉リッドに固定されたヒンジブラケット
    と、基端側を物入れ本体側に枢支され、自由端側が前記
    ヒンジブラケットに枢着された第1リンクと、該第1リ
    ンク、物入れ本体及び開閉リッドと共に四節回転連鎖を
    構成するように基端側が物入れ本体側に枢支され、自由
    端側が前記ヒンジブラケットに枢着された第2リンク
    と、前記開閉リッドを、これが開放する向きに付勢する
    コイルスプリングと、前記物入れ本体側に固定された板
    ばねとを具備し、前記ヒンジブラケットと第2リンクの
    自由端側にはそれぞれ円筒部が形成され、これらの円筒
    部が互いに回転可能に嵌合することにより、第2リンク
    の自由端側がヒンジブラケットに枢着され、前記コイル
    スプリングは、互いに嵌合した前記円筒部の内部に配置
    され、かつ該コイルスプリングの各端部が、第2リンク
    とヒンジブラケットにそれぞれ係止されており、前記板
    ばねには、前記開閉リッドが開閉動作を行うとき、前記
    第1リンクに圧接しながら摺擦する凸部が形成され、該
    第1リンクには、前記開閉リッドが閉位置にあるとき、
    前記板ばねの凸部が当該板ばねの弾性で係合する第1の
    凹部と、開閉リッドが開位置にあるときに、板ばねの凸
    部が該板ばねの弾性で係合する第2の凹部とを有して
    る自動車の物入れ装置。
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