JPH0783869B2 - デンプン含有水の処理方法 - Google Patents

デンプン含有水の処理方法

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JPH0783869B2
JPH0783869B2 JP62064035A JP6403587A JPH0783869B2 JP H0783869 B2 JPH0783869 B2 JP H0783869B2 JP 62064035 A JP62064035 A JP 62064035A JP 6403587 A JP6403587 A JP 6403587A JP H0783869 B2 JPH0783869 B2 JP H0783869B2
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直敬 渡辺
裕 糸田
玲子 船渡
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三井サイテック株式会社
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/52Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities
    • C02F1/54Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities using organic material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、デンプン(澱粉)含有水の処理方法、さらに
詳しくは、デンプン製造業、デンプン加工業、食品、染
色、板紙などのデンプンまたはデンプン誘導体利用工
業、醸造業、米菓、製菓などの製造業などの工場から排
出されるデンプン含有水の処理方法に関するものであ
る。
従来の技術 従来、デンプンを用いる工場から排出されるデンプン含
有水は、そのまま河川に排水することは公害を引き起す
ことから、デンプン含有量を一定の基準以下にすること
が要求されている。
これらの排水処理方法としては、化学処理方法や生物処
理方法などが提案されている。
化学処理方法の具体例としては(1)硫酸バンドなどの
無機系凝集剤、(2)有機高分子凝集剤、(3)メチロ
ールメラミンを更にアルキルエーテル化したアルキルエ
ーテル化メチロールメラミンと酸とからなるメラミン・
アルデヒド酸コロイド溶液を添加し凝集沈澱処理する方
法がある。
また生物処理方法としては活性汚泥処理などがある。
発明が解決しようとする問題点 従来技術の化学処理方法(1)〜(2)では、溶解性デ
ンプンを効率よく除去することはできない。また(3)
の方法は、溶解性デンプンの除去は可能であるが、強酸
性のため耐酸性の機器および装置が必要であり、またそ
の処理後のPH調整も必要である。さらに多量の薬剤を使
用しても効率よく除去できず、またその薬剤が不溶化し
た場合沈降圧密性が悪く、排水処理量が減少するばかり
でなく、沈降汚泥量が増加し処理負荷が大きくなるとい
う問題がある。
また、活性汚泥処理方法では運転管理に熟練を要するこ
と、設備の設置面積を広くとる必要があり、処理時間が
長いなどの問題がある。
本発明者らは、これらの問題点を解決することを目的と
して鋭意研究した結果、本発明に到達したものである。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明はデンプン含有水に水膨潤性カチオン
重合体粒子を添加することを特徴とするデンプン含有水
の処理方法である。
作用 デンプン含有水に水膨潤性カチオン重合体粒子などを添
加することにより、従来のカチオン重合体では除去困難
であった溶解性デンプンを効率よく除去でき、しかも酸
やアルカリなどのPH調整剤の使用やPH調整用の装置を設
けることなど必要としないので経済性に優れている。
以下本発明について詳しく説明する。
本発明に用いられる水膨潤性重合体を構成する原料であ
るモノマーとしては、カチオン性ビニルモノマー、非イ
オン性水溶性ビニルモノマーおよび架橋性モノマーがあ
る。
カチオン性ビニルモノマーの具体例としては、(1)ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレートなどのようなジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリレートの中和塩または
4級化物、(2)ジメチルアミノメチル(メタ)アクリ
ルアミドおよびジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドなどのようなジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリルアミドの中和塩または4級化物などが挙げ
られる。
非イオン性水溶性ビニルモノマーの具体例としては、
(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルピロリドンなどが挙げられ
る。
架橋性モノマーの具体例としては、メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド、ジビニルベンゼンなどのジビニル
化合物、メチロール(メタ)アクリルアミドなどのビニ
ル系メチロール化合物、アクロレインなどのビニルアル
デヒド化合物およびメチルアクリルアミドグリコレート
メチルエーテルなどが挙げられる。
水膨潤性カチオン重合体中のカチオン性ビニルモノマー
成分量は、50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%で
あり、50重量%未満では処理効率が低下する。
また架橋性モノマー成分量は、重合体に対し、0.001〜
5重量%、好ましくは0.005〜1重量%である。0.001重
量%未満では一部可溶化し水膨潤性粒子とならず効果が
低下し、また5重量%超では架橋密度が大きすぎ、水膨
潤性が悪くなるため、粒子の界面面積が小さくなり、処
理効果が低下するので好ましくない。水膨潤性は純水
中、見掛け体積で20〜1000倍、粒子径で2.5〜10倍程度
である。
本発明に用いられる水膨潤性カチオン重合体粒子は、
(a)公知の油中水型分散重合法によって得られる微粒
子重合体エマルジョン、(b)公知の水溶液重合または
油中水型懸濁重合法によって得られる粉末を微粉砕した
もののいずれでもよいが、活性界面が大きくとれる点
で、(a)の微粒子重合体エマルジョンが好ましい。粉
末粒子の場合、好ましい粒子径は1〜100μ程度、さら
に好ましくは20μ以下である。
次に本発明を実施する方法について説明する。
本発明は、デンプン含有水に水膨潤性カチオン重合体粒
子を添加する方法によって行われる。添加量はデンプン
当り1〜数百%程度が通常であるが特に制限はされな
い。
添加濃度は水膨潤性の程度により希釈できる程度が異る
が、水膨潤性が1000倍の場合、たとえば水で0.1%以下
に希釈して用いる。
添加形態としては、水で希釈してぼう潤させ、水に分散
させて添加するのが好ましい。なお、本発明で水膨潤性
カチオン重合体粒子は上記のように水で希釈してぼう潤
させたものも包含して云う。
この場合デンプン含有水に水膨潤性カチオン重合体粒子
を用いるだけでなく、さらに硫酸アルミニウムや塩化第
二鉄のように無機凝結剤、またメラミン・アルデヒド酸
コロイド溶液、ポリエチレンイミンなどで代表されるポ
リアルキレンポリアミン、水溶性のジシアンジアミド−
ホルムアルデヒド縮合物、ポリジメチルアリルアンモニ
ウム塩、エピクロルヒドリン−アミン縮合物、カチオン
化グアガムなどの有機凝結剤を併用することができる。
水膨潤性カチオン重合体粒子は、無機、有機凝結剤と同
時添加するが、または無機、有機凝結剤の添加後に添加
することが好ましい。
水膨潤性カチオン重合体粒子を無機、有機凝結剤より先
に添加すると、これら凝結剤でも除去できるCOD成分に
作用する恐れがあり、効率が低下するので好ましくな
い。
凝集沈澱処理する場合には、有機高分子凝集剤を併用す
ることができる。有機高分子凝集剤としては公知のもの
が用いられるが、その中でアクリルアミド系のものが好
ましく、たとえばポリ(メタ)アクリルアミド、または
その部分加水分解物、(メタ)アクリルアミドと(メ
タ)アクリル酸またはその塩との共重合体などが挙げら
れる。有機高分子凝集剤は、一般に水膨潤性カチオン重
合体粒子添加後に添加する。
本発明において、水膨潤性カチオン重合体粒子によるデ
ンプンの除去機構は明確ではない。しかし水溶性カチオ
ン重合体ではデンプンが処理されないにも拘らず、水膨
潤性カチオン重合体粒子ではデンプン処理が可能である
ことを考えると、単なるイオン性だけでなく、膨潤した
カチオン重合体粒子の表面に吸着し除去される可能性が
大きいと考えられる。
以上述べたように、従来技術では処理上何らか問題点が
あったのに対し、本発明では溶解性デンプンが簡単な操
作で、しかも迅速、かつ効率良く処理することが可能で
ある。
以下実施例をあげ、さらに具体的に本発明を説明する。
実施例 (1) 油中水型水膨潤性カチオン重合体粒子の製造例 ジメチルアミノエチルメタアクリレートの塩化メチル4
級化物309.6g、およびメチレンビスアクリルアミド0.09
gをHLB4.2のノニオン系界面活性剤存在下、パラフィン
油224.5g中にホモジナイザーにて乳化させた。雰囲気を
N2ガスにて脱気しながら、重合温度40℃にて水溶性アゾ
触媒を徐々に滴加し、重合させた。重合終了後、HLB12.
3のノニオン界面活性剤を添加し、安定なエマルジョン
を得た。エマルジョン粒子径は約5μであった。これを
固形分換算0.1%となるよう水に膨潤させて実験に供し
た。膨潤後の粒子径は約50μであった。
(2) 被処理水の処理例 可溶性デンプン試薬10gを蒸留水1000mlに添加し、30分
間加熱して溶解させた。これを蒸留水で10とし、被処
理水とした。
被処理水500mlをビーカーに採取し、前記製造例で得ら
れた重合体を所定量添加し、2分間撹拌した後、10分間
静置してから上澄水中のCODを測定した。これらの条件
および結果を表に示す。
比較例 実施例において水膨潤性カチオン重合体粒子に代えて硫
酸バン土およびメラミンアルデヒド酸コロイド溶液を用
いた以外は実施例と同様に被処理水を処理した。その条
件および結果を表に示す。
表から明らかなように実施例の方法は比較例の方法に比
べ、添加剤の添加量が少量に拘らずCOD除去率が高く優
れている。
発明の効果 本発明によれば、デンプン含有水中のデンプンの除去、
特に溶解性デンプンの除去を簡単に行うことができ、し
かも少量の添加量で効率よく行うことができる。またPH
調整などを必要としないので設備も何ら新規に設ける必
要がなく経済的効果に優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デンプン含有水に水膨潤性カチオン重合体
    粒子を添加することを特徴とするデンプン含有水の処理
    方法。
  2. 【請求項2】デンプンが溶解性デンプンであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載のデンプン含有水の
    処理方法。
  3. 【請求項3】水膨潤性カチオン重合体粒子が、カチオン
    性ビニルモノマーから選ばれた1種または2種以上の重
    合体粒子、またはこれらと非イオン性ビニルモノマーと
    の共重合体粒子の架橋体であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のデンプン含有水の処理方法。
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