JPH0783754B2 - 病人移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は病人移送装置に関する。

［従来技術および解決すべき問題点］ 病人をベッドから車椅子、室内便器、化粧室あるいは立
ち位置へ移す作業、あるいは病人を移すのを介助する作
業には、多くの場合、介助に１人以上の人間が必要で
り、多くの労力が必要である。この結果、費用がかさむ
ことにある。この仕事はかなり体力を費用とすることが
多く、移送されている本人あるいは移送を行なっている
看護婦や付添人を傷付ける原因にもなる、これらの問題
が大きな要因となって、家庭でめんどうを見るかわりに
入院や療養院送りすることになる。また、これらの問題
は病院や療養院での看護の費用を高くもしている。

重度の障害はなく歩行をすることができる場合であって
も、病人はいったん立ち上ると、大変な困難があり、ベ
ッドへの出入りおよびベッドから車椅子への乗り移りに
介助を必要とする。病人は、ベッド脇あるいはベッド端
の座り位置にたどりつくのにも介助を必要とする。本願
出願人は、ベッドの足もと側にあるローラに巻き込むと
ともにベッドの頭側にあるローラから巻き戻すことによ
って、マットレスの表面にわたって引張られるシーツに
より、病人をベッドから他の水平表面に移す装置を他に
提案している。

したがって、本発明の目的は、病人側で何の努力もせず
に、病人を心地よくベッド上および一部車椅子の水平座
部上に運び、つぎに車椅子上の通常の座り位置に起こし
上げるよう、ローラおよび移送用シーツを備えたベッド
および組み合わせて使用する車椅子に設けた付加的な装
置を提供することにある。

本発明によれば、付添人側に対しても最小の身体的強さ
と熟練しか要求しない。

本発明の他の目的は、病人側でほとんどあるいは一切努
力しないでかつ付添人側に対して極く通常の身体的強さ
と熟練しか必要とせずに、ベッド端の座り位置あるいは
床上の立ち位置へ同様の方法で病人を心地よく運ぶため
の手段を提供することにある。

本発明のさらに他の目的は、病人を心地よく車椅子、室
内便器、表面あるいは装置上の座り位置あるいはベッド
端の座り位置または立ち位置に運ぶことができるよう
に、従来の病院用あるいは家庭用ベッドに設けることの
できる装置を提供することにある。

本発明のさらに他の目的および利点は、添付の図面とと
もにつぎに記載する特定の実施例を読むことによって明
らかになるであろう。

［問題点の解決手段］ 本発明は上記問題点に鑑みてなしたもので、マットレ
ス、ベッドフレームおよび脚を有するベッドと、ベッド
の両端に設けたローラを有する運搬手段と、人を上に載
せるとともに上記ローラ間において上記マットレスに亘
って延在する可撓性シーツと、ベッド一端のローラから
上記シーツを巻き取るとともに、ベッド他端のローラか
ら上記シーツを巻き戻して、横臥状態にある人をベッド
上を運ぶためにマットレス表面に亘って上記シーツを引
張るためのローラ駆動手段と、上記マットレスの各側辺
に沿って延在するとともに上記ベッドの足端近傍の枢点
に取り外し可能に取り付けたリフトアームを有するリフ
ト手段と、上記リフトアームを上記マットレス表面上方
に起こすとともに上記枢点を中心に回転させるリフト駆
動手段と、上記リフトアームに取り付けられて人をベッ
ド端の座り位置あるいは立ち位置に起こすためのリフト
支持手段とを備えた病人移送装置を提供せんとするもの
である。

また、マットレス、ベッドフレームおよび脚を有するベ
ッドと、マットレス上面と同一高さの座部と取り外し可
能な背もたれとを有する車椅子と、ベッドの両端に設け
たローラを有する運搬手段と、人を上に載せるとともに
上記ローラ間において上記マットレスに亘って延在する
可撓性シーツと、ベッド一端のローラから上記シーツを
巻き取るとともに、ベッド他端のローラから上記シーツ
を巻き戻して、横臥状態にある人を、背中をベッドに残
したまま、ベッド上を車椅子まで運ぶためにマットレス
表面に亘って上記シーツを引張るためのローラ駆動手段
と、上記マットレスの各側辺に沿って途中まで延在する
とともに上記ベッドの足端近傍にありそれと平行な水平
軸まわりを枢動する一対のリフトアームと、上記一対の
リフトアームを実質的に垂直な位置まで回転させるリフ
ト駆動手段と、上記リフトアームに取り付けられて、リ
フトアームの回転により人を車椅子上の座り位置に起こ
すよう人を支えるためのリフト支持手段とを備えた病人
移送装置を提供せんとするものである。

［実施例］ 第1a図〜第1f図は、人１をベッド２から車椅子３への移
動に用いる原理を概略的に示す。

ベッド２は家庭あるいは病院または療養院のような施設
で見られる従来のベッド４に後述の改変を加えたもので
ある。所要の作業を行なうのに適当な高さのベッド２を
上昇させあるいは下降させるのに、病院型ベッドやある
種の家庭用ベッドに見られるような、手動または動力駆
動式の昇降装置５を用いる。あるいは、適当な高さとな
るよう従来の家庭用ベッドを台本に載せ、病人を使用期
間中そのままにしておくようにしてもよい。

ベッド４はさらに、人１をベッド上の位置からベッドの
端までおよびベッドの端を越えて運ぶための装置が取り
付けられている。

この装置は足端ローラ６（第1a図に示す）を備える。こ
の足端ローラ６は、ベッドの幅と略等しい長さがあり、
ベッドの足端のベッドフレームに取り付けられている。
同様な頭端ローラ７はベッドの頭端に配置されている。
（頭および足は病人の観点から記述されている。）ベッ
ドの幅と略等しい幅を有しベッドより顕著に長い、特別
に設計されたベッドシーツ39は、頭端ローラに固着され
るとともに一部巻き取られており、他端はベッドの足端
にある足端ローラ６に固着されている。

改変型ベッド２の長さはできる限り短くしておくのが好
ましい。この理由から、本発明の要件ではないが、ロー
ラ６および７は主ベッドフレーム部材11の下に位置する
よう示されている。マットレス32上のシーツ39の移動を
容易にするために、足端コーナローラ８の頭端コーナロ
ーラ９とがベッドフレーム11に取り付けられている。こ
れらのローラ８および９は、好ましくは、軟質材料で被
覆した固い芯材で構成される。これらのローラの頂部は
マットレス32の頂面と略同じ高さにある。

マットレスの表面上をシーツを動かし横になっている人
をベッド２上に位置からベッドの端および端を越えて運
ぶために、一方のローラからシーツを巻き戻しながら他
方のローラでシーツを巻き取るように両ローラを駆動す
る機械的動力が後記する電力モータ駆動装置あるいは手
回しクランクから与えられる。

この特定のローラ装置は本発明の原理の説明を容易にす
るために示されているが、本発明はこの形態に限られる
ものではなく、ベッド上の人を運ぶためにシーツをベッ
ド上を動かす他の装置も同じように使用することができ
る。これらのうちいくつかについては後に記載する。

車椅子３は従来の車椅子に通常見られる要素から成って
いる。すなわち、座部12、背もたれ13、脚のせ14であ
り、これらはいずれもフレーム15に取り付けられてい
る。

組立体全体は車輪16上に支持される。車輪16は小さくか
つ略同サイズに示されている。しかしながら、当該技術
における従来の椅子と同様に、いずれか一対を脚輪付き
としあるいは固定としてもよく、前方の対あるいは後方
の対のいずれかを大きくして車軸を固定とし、他方の対
を脚輪付きとしてもよい。本発明の要件ではないが、当
分野で周知の従来手段により昇降することのできる脚の
せ14を用いることもできる。用いる場合には、好ましく
は、脚全体あるいはふくらはぎの支持体と調節可能な脚
板とを備える必要がある。

本発明のためには、車椅子の背もたれ13の上部は、第1a
図に示す通常位置から第1b図に示すような、座部面と同
一平面あるいは下方の位置に移動することができる。

ラッチ113がベッド２に取り付けられている。第1a図〜
第1b図に順次示すような、椅子３がベッド２に近づく
と、椅子３の車軸ロッド116はラッチ113の前面117に当
ってラッチを支持手段114内で車軸ロッド116を中心とし
て反時計方向に駆動される。椅子３がさらに進むと、支
持手段114とラッチ113との間のスプリング115がラッチ1
13を時計方向に駆動させる。このようにしてロッド116
を係止し、第1b図に示すように人を移動させるための位
置に椅子３を保持する。移動が終ると、ラッチ113で手
で上に持ち上げて椅子３をベッド２から離すことができ
る。あるいは、当該技術で周知の他のラッチ手段または
固定手段を用いることもできる。単純にするために、ラ
ッチ機構については他の図面のほとんどで省略されてい
る。

車椅子３は第1b図ではベッド２の足端位置で人１と一直
線に示されている。足のせ14は従来方法により持ち上げ
られ、背もたれ13は以下に示す手段により下に降ろされ
る。

ベッド２の高さは昇降機構５または他の装置を使用して
調整し、マットレス32の頂面が椅子座部12の高さと略同
平面となるようにする。

ローラ６が後述するような方法で時計方向に駆動される
と、シーツ39はローラ７から巻き戻され、マットレス32
の表面上を右方へ移動し、第1c図に示すように人１をも
右方へ移動する。人１が略第1c図に示す位置に到達する
と、ローラ６の運動は停止する。この位置では、人１
は、一部車椅子３上にまた一部ベッド２上に載ってお
り、車椅子３上の座位置に起こし上げられる準備が整
う。

第1c図および第1d図に示すように、ベッド２には、共通
軸76を中心に駆動する２本の平面リフトアーム19がベッ
ドの各側に１本づつ備えられている。各リフトアーム19
には、後述するシーツ支持手段とオプションのクランプ
75とが設けられている。使用する場合には、それぞれシ
ーツ39の端部をしっかりと把持するように締め付ける。
ついで、リフトアームは第1d図に示すように、後述する
リフト駆動機構により本質的には垂直な位置へ時計方向
へ駆動される。リフトアームにより支えられるシーツ39
はリフトアーム間に張られ、人１を座り位置へ起き上が
らせる。足のせ14を解放することによって人１の足を下
ろさせることもできる。リフトアーム19が持ち上げられ
るとともにシーツ39はローラ７から巻き戻されて所要の
ゆるみを与える。

第1e図では、背もたれ13は、人の背中17とリフトアーム
19により支持されるシーツ39との間で、図示の手段によ
り持ち上げられる。これにより、椅子３への人１の移動
を完了する。この時点で、必要に応じ、椅子３は第1f図
に示すように人１を載せた状態でラッチを外し動かすこ
とができる。

第２図は、図示しない人をベッド２から受ける位置に車
椅子３を置いた病人移送装置の単純化した斜視図であ
る。

厚肉端39aおよび39bを有するシーツ39はシーツが固定さ
れている巻き取りローラ６によってマットレス32とコー
ナローラ８を上に引張られる。これら部材の支持構造お
よび駆動手段は、明瞭化のために第２図では省略されて
いる。

シーツ39の案内を容易にするために、第６図に示すよう
に案内部材44aおよび44bは、シーツ39の厚肉端39aおよ
び39bが自由に摺動しかつ狭い外側部またはスリット62a
および62bにより制限される大きな内溝61aおよび61bを
有している。シーツ39の薄肉本体部のみがこれらのスリ
ットを通って摺動することができ、これにより、ベッド
上の移動に際してシーツを案内する。

案内部材44aおよび44bはリフトアーム19aおよび19bに固
定されるとともにこれらアームに沿って延在し、ベッド
上のシーツを案内しかつリフト起立時にはシーツを支え
る。これに類似してはいるがはるかに短い固定案内部材
（図示せず）がベッドの頭端近傍でローラ支持構造に取
り付けられており、頭端コーナローラ（図示せず）を越
えてシーツを案内するようになっている。

最初、横臥状態にある人は体の下部分が車椅子３の上に
載るように運ばれる。ついで、後述するように、リフト
アーム19aおよび19bをローラ８の軸心を中心として回転
させ、第1d図おいてすでに示したようにシーツ39および
シーツ上にある上体を本質的に垂直な位置まで持ち上げ
る。

この時点で、フット・ラッチ65を解放し、足のせ66を下
ろしてもよい。

移送を完了するために、クランクおよびシャフト68を回
わすことにより椅子の背もたれ組立体67を持ち上げる。
シャフト68上では、二つのピニオン（図示せず）が、車
椅子フレーム15上に摺動自在に取り付けられたバックフ
レーム20の各垂直部材上のラック歯と係合し、これを駆
動する。背もたれは、持ち上げられると、図示しない手
段により所定位置に係止される。

第3a図は、持ち上げられたベッドシーツ39と人の背中17
との間で上昇位置にある、車椅子背もたれの一設計概念
を示す概略側面図である。第２図に示され第3a図で概略
的に示されるように、背もたれ67の表面は、ローラ21a
および21bにかけ回されるとともにこれらローラにより
支持される無端ベルト22を有している。ローラ21aおよ
び21bはそれぞれフレーム20の頂部と底部とに回転自在
に取り付けられている。第3a図は、固定椅子フレーム15
に点71で堅固に取り付けられ、背中17に沿って摺ること
のないベルト22の前方側を示す。フレーム部材20が上方
に駆動されるにつれて、ベルト22の後方側は漸次ローラ
21aを通過し背面位置に移動する。人の背中17に沿って
の相対的摺動はない。車椅子もたれは図示しない手段に
より最高位置に係止される。

同じ結果を達成するために他の方法が第3b図において概
略的に示されるとともに第4a図において斜視図で示され
る。第4a図では、車椅子の背もたれは下がっている。部
分斜視図である第4b図は背もたれを通常位置に上昇させ
た状態の車椅子を示す。フレーム部材27の上端はローラ
29を支持しており、ローラ29は、ローラに取り付けられ
た可撓性材料から成るベルト28がスプリングまたは他の
手段（図示せず）の作用によりローラに巻き上げられる
という点で、従来のウインドウシェードと類似するもの
である。ベルト28の他端は椅子フレーム15に点70（第3b
図にのみ示す）で固定されている。回転シャフト73は、
矢印74で示すように（第4b図にのみ示す）、フレーム部
材27の一部であるラック77に係合するピニオンギヤ（図
示せず）を回転し、矢印30で示すようにフレーム部材を
上昇させる。フレーム部材27が上昇するにつれて、ベル
ト28はローラ29から巻き戻され、人の背中17に当る位置
に移動する（第3b図に示すように）。この際に、不快も
しくは傷を生じさせるような擦れや相対的移動は一切な
い。フレーム部材27が最高点まで上昇すると、ベルト28
は巻き戻されローラ29と椅子フレーム15間にピンと張ら
れて座っている人を支える。この時点で、ベルトを図示
しない手段により係止する。あるいは、上昇自在なフレ
ーム上に支持した固定面を有する単純な背もたれを用い
ることもできる。

第５図、第６図および第７図は、それぞれ、運搬および
リフトアーム機構装置を示す、ベッド足端の部分断面側
面図、端面図および平面図である。従来の病院用ベッド
は固定フレーム11を支える昇降機構５を有している。固
定フレーム11には関節フレーム33が取り付けられてお
り、固定フレーム11の上面にはマットレス32が置かれて
いる。リフトおよび運搬機構を支えているのは、横腕部
材51により供給されるとともに支持スペーサブロック35
aおよび35bを介してベッドフレーム部材11に適宜取り付
けられている左右（ベッドにおける病人の位置から見
て）の側板34aおよび34bである。

側板34aおよび34b間には図示しないベアリングにより巻
き取りローラ６が支持されている。第６図および第７
図、および作用の詳細を示すためにリフトおよび駆動機
構を通るように切った部分断面を持った、ベッドの側面
図である第５図において示すように、ローラ６はモータ
駆動手段37により駆動される。モータ駆動手段37は減速
機およびオプショナルクラッチを備えた可逆モータであ
り、プーリ38a、ベルト112および巻き取りローラ６に堅
固に取り付けたプーリ38bを介してローラを駆動する。
モータ駆動手段37は調整可能なブラケット119によりフ
レーム部材11に固定されている。

ローラ６に巻かれかつ固定されているシーツ39は、コー
ナローラ８を越え、案内部材44aおよび44bを通ってマッ
トレス32上をベッドの他端（図示せず）へ、また、コー
ナ案内部材、コーナローラおよび巻き取りローラから成
る同様の装置へ延在する。コーナローラ８はベアリング
42内の軸まわりを同軸的に回転する。軸41は、側板32a
および34b内の図示しないベアリング中で回転する。リ
フトアーム19aおよび19bは軸41に堅固に固着されてい
る。これらのアームはベッドの両側に沿って延在し、こ
れらの上には、シーツの厚肉端39aおよび39bを案内しか
つ支える内溝61aおよび61bと、シーツ39の中央部が摺動
するスリット62aおよび62bとを有する案内部材44aおよ
び44bが取り付けられている。（単純化するために、シ
ーツ39の厚肉端39aは第５図の側面図には示されておら
ず、シーツ39は１本の線で示されている。） アーム19aおよび19bには、軸41と同心円的にギヤ部分45
aおよび45bが設けられている。ギヤ部分45aおよび45bは
それぞれピニオン46aおよび46bに噛合している。これら
のピニオンは、側板34aおよび34b内のベアリング（図示
せず）により支持される共通シャフト47上にある。この
シャフト47は、ウォーム49に噛合する取り付けウォーム
ギヤ48を有しており、ウォーム49は、側板34a上に取り
付けられたモータ駆動手段50により、リフトアームを持
ち上げるように駆動される。

先に第1c図に示したように、第５図において右方へ人を
運ぶために、足端モータ駆動手段37はローラ６を時計方
向に回転させてシーツ39をベッドに横切って引張る。一
方、頭端モータ／クラッチ駆動手段はシーツを払い出し
あるいは第５図、第６図および第７図には示されていな
いベッドの頭端で引き出す。

人が座り位置あるいは立ち上り位置に移すのに適切な位
置に到達すると、シーツ39を動かしているモータ駆動手
段37が停止される。この時点で、オプショナルのオーバ
・センタ・ロック53aおよび53bが矢印54により示される
ように回転され、シーツ端39aおよび39bを案内部材44a
および44b内にそれぞれ固定する。あるいは、これらの
固定手段を省略することもできる。ついで、リフトモー
タ50が作動されてシャフト47上のウォームギヤ48に係合
するウォーム49を回転する。このシャフトには、リフト
アームおよびシーツ39を持ち上げて、シーツ39を頭端ロ
ーラから払い出しながら第1d図に示したように座り位置
へ人を移動させるために、リフトアーム19aおよび19b上
の扇形ギヤ45aおよび45bと噛合するギヤが取り付けられ
ている。

人を横臥位置にもどすために、すなわちリフトアームを
下げるために、モータ50は逆方向に回転するように動作
される。モータ駆動頭端運搬機構はシーツ39のたるみを
とるように作動させる。

第5a図は電気コントロールボックス97の前面図である。
このコントロールボックスはケーブル122を介して電源
に接続しており、電気ケーブル102、100および101を介
して両運搬モータ駆動手段（一つだけが示されている）
とリフトモータ駆動手段50とそれぞれ接続している。運
搬コントロール98aおよび98bは常開のスプリングで中央
位置に付勢されているスイッチであり、当該技術におい
て周知の論理および制御回路とともに運搬駆動手段をい
ずれかの方向に作動させる。同様に、リフトコントロー
ル99もスプリングで中央位置に付勢されるスイッチであ
り、このスイッチはリフト駆動手段をいずれかの方向に
作動させる。

運搬モータ駆動手段内にオプションの電動クラッチが含
まれている場合には、シーツを各ローラに巻き取るよう
いずれかの運搬モータ駆動手段を作動するとともに、シ
ーツを反対側端部ローラから払い出させるべく反対側端
部クラッチを解放するのに、上記のような運搬コントロ
ールスイッチ１個を用いる。

第6a図は、第５図、第６図および第７図に示すモータ駆
動手段50の代わりとしてのリフトアーム用の別の手回し
クランク駆動手段を示す、ベッド部品の前面図である。
本発明の手回しクランク実施例では、第６図のモータ駆
動手段50は、手回しクランク96と嵌まり合うソケットを
有するギヤボックス95と置き変えられる。手回しクラン
クは側板34cの穴を通り、この点を除いて側板34cは第６
図の側板34aと同じものである。

同様に、第５図、第６図および第７図に示すモータ駆動
手段の代わりに手回しクランク駆動手段を運搬ローラに
用いてもよい。

第８図は、本発明の他の実施例を示すベッドの概略平面
図である。本実施例では、横方向リフトシーツ92が運搬
用ベッドシーツ39とマットレス32との間を通っており、
リフトアーム91aと91bとに固定され両者間に張り渡され
ている。リフトアーム91aおよび91bは、はるかに短い案
内部材31aおよび31bを用いている点を除いては、第７図
のリフトアーム19aおよび19bと同様のものである。第８
図では、この短い案内部材がベッドの他端でも概略的に
示されており、シーツ39をコーナローラ９上を均一な状
態で案内する。

第1d図および第1e図に示したように、リフトアーム91a
および91bが回転されると、横方向リフトシーツ92はシ
ーツ39とその上に横臥している人（図示せず）を持ち上
げる。この装置は、第５、６、6aおよび７図に示す駆動
機構とともに用いることができる。

第９図は、車椅子へ移される過程にある人の概略側面図
である。人１は、前方に倒れようになる場合にリフトア
ーム19に取り外し自在に取り付けた安全支持手段86によ
り支えられるという点を除いては、第1d図に示すのと同
じように、車椅子３上の座り位置に起き上っている。

第10図は、フレーム89上に係止用ちょうねじ90を持つソ
ケットに嵌入する取り外し可能な背もたれ88を有する車
椅子３の概略背面図である。この車椅子および背もたれ
装置は、先に示した昇降背もたれ構造の代わりに使用す
ることができる他の実施例である。

本発明のさらに他の実施例では、図示しないが、二つの
車椅子は背もたれ支持部材の一つから取り外しができる
可撓性の車椅子背もたれ材を用いることができる。直立
位置にある車椅子に人を移した後、可撓性背もたれの取
り外し可能な端部を再び取り付けて背もたれを形成す
る。

第10a図は本発明のさらに他の実施例を示す車椅子３の
斜視図である。背もたれフレーム151は蝶番152により車
椅子３のフレーム部材153に取り付けられている。車椅
子３へ人を移す間、背もたれは図示のように片側へ折り
たたまれている。人が車椅子３に座った後、背もたれフ
レーム151をその通常位置にもどし、その位置でラッチ1
54によりフレーム部材153に止め付ける。ハンドル155は
回転自在に背もたれフレーム151に取り付けられてお
り、人が第1d図に示すように座わる時に背中とその後に
ある支持シーツとの間を容易に摺ることができるよう
に、後方に突出する通常位置から図に示すような横方向
に突出する位置へ捻じることができる。

第10b図は車椅子３の他の構成の部分斜視図である。本
構成では、背もたれフレーム部材158は車椅子フレーム
部材157の溝156内に嵌装され溝内を摺動する。背もたれ
フレーム部材158は溝内に、部材159に係合する手動回転
クラッチ160により固着される。

第11図は本発明のさらに他の実施例を示す部分概略端面
図である。本実施例では、シーツ39を持ち上げないで人
を起き上らせる。この構成では、横支柱80がファスナ81
により取り外し自在にリフトアーム83aおよび83bに取り
付けられている。ファスナ81は取り外し可能なピンとし
て図示されているが、他の多くの形態をとることもでき
る。人１は可撓性のリフト支持手段82によりリフトアー
ムに止められる。このリフト支持手段82は、人１の肩お
よび首17aの下を通すとともにストラップ82aにより横支
柱80に取り外し自在に取り付けた可撓性材料のバンドか
ら成る。あるいは、可撓性リフト支持手段はリフトアー
ム83aおよび83bに取り付けてもよい。リフトアーム83a
および83bを持ち上げることによって、人を心地よく座
り位置あるいは立ち上がり位置に抱き上げることができ
る。横支柱80を使用する場合には、リフトアームにかか
る水平方向の曲げ力および所要重量を大幅に減少させる
ために、好ましくは堅固につくられる。

第12a図〜第12c図は、人を歩行器93の立ち位置に移動さ
せるのを順を追って示す概略図である。

第12a図は移送準備のととのったベッド２上に横になっ
ている人１を示す。

第12b図は、前述したように、人１がベッド２の上のシ
ーツ39の移動によってベッド２の端まで移動されたとこ
ろを示す。この時点で、人の足17bは床の上にあり、足
端ローラ６の駆動が止められる。ついで、人の膝を支え
るために設けた膝当て付き病人病人歩行器93をベッド端
まで移動する。（あるいは、膝当て構造の付いた車椅子
あるいは他の装置を用いることもできる。）つぎに、リ
フト駆動機構を作動してリフトアーム19を回転させる。
リフトアーム19はベッド２の端でシーツ39および人１を
第12c図に示す立ち位置まで待ち上げる。膝当て構造94
は人の膝17cを支えて、リフトアーム19およびシーツ39
により人が前方および上方に動かされる時に膝が折り曲
がらず真直に伸びるようにする。この間、走行器93は好
ましくは付添人またはラッチにより固定される。歩行器
を用いるためには、膝当て94を外すか折り畳んで取り外
す。あるいは、膝当てを歩行器の前端または側端に止め
付けておき、膝当てがベッド端にくっつくように歩行器
をまわしてもよい。人が立ち位置についた後、歩行器を
通常使用位置にもどしてもよい。

第13図は人１と歩行器93の概略前面図であり、膝当て94
を示す。

シーツに厚肉端を形成する方法は多数知られている。第
14a、14bおよび14c図の正面断面は、案内支持手段を関
連して設けたさらに別の方法を示す。

第14a図は折り返したシーツ106の端に包まれるとともに
縫い目108により一緒に固定されて略円形断面121を有す
る厚肉端を形成するロープ107あるいは他の円形または
略円形の可撓性部材を示す。

第14b図は、第14c図に示すように、部材109が、シーツ1
06の略円形断面端121が嵌装されかつ摺動する略円形断
面の内溝110を有している点を除いては、第２図の部材4
4aおよび44bと類似する案内部材109を示す。部材109は
狭い外方スリット111を有し、このスリットに沿ってシ
ーツ106の本体が摺動する。厚肉端121は厚すぎてスリッ
ト111を通ることができないので、シーツ106がベッド上
を引張られる際に案内部材109がシーツ106の位置を制御
することになる。案内部材109が人を起し上げるために
持ち上げられる時に、シーツを支える。

第15図は本発明のさらに他の実施例を示す概略平面図、
第16図および第17図はその概略側面図である。本実施例
では、二つの部分すなわち頭部分113aおよび足部分113b
とに分割されたマットレスの持ち上がり部分が人を起き
上がらせる。この分割は、ベッドの通常の作用と干渉し
ないように、関節ベッドフレーム部材33の下方節点120
近傍でなされる。可撓性材料のシーツから成るリフト部
材124は両方のリフトアーム128aおよび128bに固着され
ており、病院用ベッドの通常の作用時に、ベッドの折り
曲げ可能な足部分が干渉されることなく上昇できるよう
に十分なゆるみをもって、マットレスの足踏分113bの下
側で両リフトアーム間に延在する。マットレス部分113b
は持ち上げられると、リフトアーム128aおよび128bに取
り付けた支柱123により支えられる。第17図は、第1d図
および第12c図に示したように、車椅子の座り位置へあ
るいは床上の立ち位置へ人を起き上らせるよう、リフト
アーム128aおよび128bをピボット軸76を中心に回転させ
て部材124およびマットレス部材113bを略垂直位置まで
持ち上げたところを示す。あるいは、分割マットレス11
3aおよび113bの代わりに従来のマットレスを用いること
もできる。

第16図のリフトアーム128aおよび128bをベッドの関節フ
レーム33と一体的あるいはその一部となるようあるいは
関節フレームの一部と取り替わるように構成することも
できる。これらリフトアームは、病院用関節ベッドによ
く使用されているねじジャックにより駆動することもで
きる。本発明は、先に述べかつ第２、５、６、７および
８図に示すタイプのリフトアームならびにリフトアーム
駆動手段に限定されない。

第18図、第19図および第20図は、コーナローラおよび被
駆動巻取りローラに加えて駆動およびピンチローラを使
用する他の運搬シーツ駆動装置を示す。

第1c図に示すように人を右方へ運ぶためには、シーツ39
を右方へ移動させなければならない。このために、駆動
システムは、人を載せたシーツをマットレスにわたって
引張るのに十分な力を与えることのできるものでなけれ
ばならない。さらに、シーツ39は、ベッドの一端で収納
のために巻き取るとともにベッドの他端でローラから自
由に払い出す必要がある。シーツが動かされない時に
は、自由に巻き戻されて人の下でしわになり不快感を与
えないように緊張を維持する必要がある。

通常行なわれる、病院ベッドマットレスの頭部分または
膝部分を持ち上げるような調整の間、適宜ローラからの
シーツは巻き戻されマットレスとともに移動できるよう
にたるませられていなければならない。しかしながら、
ベッド調整が完了すると、滑らないようにマットレス上
で人に支えられるようシーツを再び緊張させなければな
らない。リフトアームによって人を座り位置または立ち
位置に起し上げる時に、適宜ローラからのシーツを再び
たるませて動作に合わせなければならない。

第18図は作用の詳細を示すためにリフトおよび駆動機構
を通って切った部分断面を有するベッドの側面図であ
る。第19図は従来の病院用ベッド４に取り付けた運搬お
よびリフトアーム機構の構成を示す部分断面平面図であ
る。簡明にするために、駆動およびリフト機構の部分は
第18図および第19図では削除されている。第20図は、シ
ーツ駆動手段のみの概略斜視図であり、ベッドの他の部
分は簡明化のために省略されている。

第18図および第19図に示すように、従来の病院用ベッド
４は固定フレーム11を支持する昇降機構５を備えてい
る。固定フレーム11には関節フレーム33が取り付けられ
ており、固定フレームの上にはマットレス32が載ってい
る、これらはすべてキャスタ付車輪40により支持されて
いる。リフトおよび運搬機構は、横部材51により結合さ
れるとともに支持ブラケット35aおよび35bを介してフレ
ーム部材11上に適宜取り付けた左右（ベッド上の病人か
ら見て）の側板34dおよび34eが支えている。

側板34dおよび34eの間には、巻き取りローラ６が図示し
ないベアリングにより支持されている。図示のように、
ローラ６は、減速機を備えた可逆モータ126から成る駆
動ユニット125により駆動される。駆動ユニット125は、
オーバランクラッチ129bおよびプーリ129aから成るプー
リ・クラッチ129、ベルト130、プーリ131およびスリッ
プ・クラッチ132を介して巻き取りローラ６を駆動す
る。駆動ユニット125は調整可能なブラケット133により
フレーム部材11に固定される。

側板34dおよび34eの間にはさらに、駆動ローラ134とピ
ンチローラ135とが図示しないベアリングにより支持さ
れている。駆動ローラ134もまた、オーバランクラッチ1
37bおよびプーリ137aから成るプーリ・クラッチ137、ベ
ルト138およびプーリ139を介して駆動ユニット125によ
り駆動される。

第18、19および20図に示すように、巻き取りローラ６に
巻かれこれに固着されているシーツ39は駆動ローラ134
の上およびピンチローラ135の下を通る。駆動ローラ134
の表面層144は若干可撓性を有しており高摩擦係数を持
っているので、ピンチローラ135と駆動ローラ134との間
に押し付けられるシーツ39を動かすことができる。シー
ツ39はつぎに案内部材140を通ってコーナローラ８の上
を通過し、案内部材44aおよび44bを通ってマットレス32
の上を通過してベッドの他端に至り、案内部材、コーナ
ローラ、ピンチおよび駆動ローラおよび巻き取りローラ
から成る。同様の装置へ導かれる。（第19図では、単純
にするために案内部材140は示されていない。）コーナ
ローラ８はベアリング42内の軸41のまわりを同心円的に
回転する。軸41は側板34dおよび34eのベアリング内で回
転する。軸41には、リフトアーム19aおよび19bが堅固に
固着されている。これらのアームはベッド４の側辺に沿
って延在し、アームには案内部材44aおよび44bが取り付
けられている。案内部材44aおよび44bには、厚肉シーツ
端39aおよび39bを案内かつ支持する内溝61aおよび61b
と、シーツ39の中央部が摺動するスリット62aおよび62b
とが含まれる。

第18図および第19図に示すように、アーム19aおよび19b
は軸41と同心円的なギヤ部分45aおよび45bを持ってい
る。ギヤ部分45aおよび45bは側板34dおよび34eにあるベ
アリングにより支持される共通シャフト47上にあるピニ
オン46aおよび46bとそれに噛合する。このシャフト47は
ウォーム49と噛合する取り付けウォームギヤ48を有して
おり、ウォーム49は側板34dに取り付けたモータ駆動手
段50により駆動されて上記リフトアームを昇降する。

第19図および第20図には、オーバランクラッチ129bおよ
び137bをそれぞれ有するプーリ・クラッチユニット129
および137が示されている。これらのユニットは商業的
に入手可能であり、当該技術分野において周知である。
これらは、被覆スプリング、ラチェットあるいはその他
のタイプのものであってよい。これらは、第20図では、
矢印141で示すように減速機127からの出力シャフト142
が時計方向に回転すると、クラッチ129bおよび137bがプ
ーリ129aおよび137aをそれぞれ時計方向に駆動するよう
に構成されている。シャフト142がこれらのプーリに対
して反時計方向に回転しても、無視し得る程度のトルク
がプーリに伝えられるにすぎない。さらに、プーリ129a
および137aはシャフト142に対して自由に時計方向に回
転することができ、これによって無視し得る程度のトル
クを上記シャフトに伝える。しかしながら、反時計方向
では、プーリはシャフト142に係止されトルクをシャフ
トに伝えることになる。

矢印143の方向にシーツ39を動かすために、モータ126を
作動させてシャフト142を時計方向に回転させる。これ
によってローラ134および６が時計方向に駆動される。
シーツをローラ６に適切に巻き取るためには、シーツ39
がない時に巻き取りローラ６の周速が駆動ローラ134の
周速を超えるように、種々の駆動プーリとローラ径が選
択される。この結果、ローラ134および135により動かさ
れるシーツ39は巻き取りローラ６に遅延トルクを与え、
クラッチ132を滑らせる。ついで、シーツはたるみなく
かつクラッチ132の滑りトルク設定により決定されるト
ルクでローラ６に巻き取られる。

駆動およびピンチローラ134および135さらにローラ６か
らシーツが抜けないように所定位置にシーツ39を係止し
ておくために、モータ126が停止される。ウォームギヤ
駆動のようなバッグ駆動に対して高摩擦抵抗を持つギヤ
列が減速機127に用いられる。したがって、モータ126の
停止により、シャフト142が効果的に係止される。つい
で、オーバランクラッチ137bがプーリ137aしたがってロ
ーラ134の反時計方向回転を一切阻止する。これによっ
て、ローラ６からのシーツ39の抜けるのを確実に防止す
ることができる。

ローラ６からシーツ39を抜けさせるためには、シャフト
142が反時計方向に回転するようにモータ126を逆方向に
駆動する。この方向に駆動されると、オーバランクラッ
チ137bおよび129bは滑り、感知のできる程のトルクをロ
ーラ134および６に伝えることはない。この時これれら
のローラはいずれの方向にも自由に回転し、シーツ39は
駆動およびピンチローラ134と135から抜けローラ６から
外すことができる。ここで唯一の限定は、プーリ137aが
シャフト142により速く反時計方向に回転することがで
きないということである。オーバランクラッチ129bを介
しての摩擦トルクによってローラ６が巻き戻しをしない
ように、プーリ131とスリップ・クラッチ132との間にあ
る小さいドラッグブレーキ145によりさらに摩擦が与え
られる。

他の実施例では、シャフト142において、オーバランク
ラッチ137bは第21図に示すような電気的に作動するクラ
ッチ137cにより置き換えられ、クラッチ129bとブレーキ
145は削除される。シーツ39をベッドを横切って引張り
ローラ６に巻き取るために、モータ126が作動される。
この時クラッチ137cはつながり、上記したようにプーリ
137aを介して駆動ローラ134がプーリ129aを介してロー
ラ６が回転される。シーツ39を止め付けるために、モー
タ126を止め、クラッチ137cをつなぐ。シーツ39をロー
ラ６から外されるためには、クラッチ137cを切り離す。
その結果、シーツからの引張りトルクがクラッチの滑り
トルクを超えると、クラッチ132は滑り、ローラ６は巻
き戻す。クラッチ137cは、図示されてはいないが当該技
術において周知の制御回路にケーブル148により電気的
に接続されている。

横臥状態にある人は、ベッドの幅にわたって不均一な重
量分布を与える。この結果、シーツがその幅にわたって
均一に引張られるときには、荷重が最大となるシーツの
ある部分では他よりも伸びが大きい。この理由から、荷
重が最大であるシーツの中央部分を引張るのが好ましい
ことが判明した。本発明の特別の目的は、シーツの中央
部に沿って主に引張り力を生じる駆動およびピンチロー
ラ構造を提供することにある。

これを達成するために、第19図および第20図に示すよう
に、駆動ローラ134の表面144は、好ましくはローラ139
端に向けて切り取られあるいは逃げが形成されている。
これによって、シーツ39にわたって緊張分布を最適化し
シーツのしわを最小にする必要のある、シーツ39、ロー
ラ表面144およびピンチローラ135間に駆動摩擦を与える
ことができる。

同様に、また同じ理由から、第1a図に示す頭端ローラ７
およびコーナローラ９と、第1a図および第２図に示す足
端ローラ、およびコーナローラ８も好ましくはその端に
向けて径を小さくするよう切り取られている。

［発明の効果］ 上記したように、本発明によれば、病人側に何の努力も
要さずに、病人を心地よくベッド上を移動させ、車椅子
上の座り位置あるいは床上の立ち位置に起こし上げるこ
とができる。この際、介添人側に対して、特別に身体的
強さや熟練を要することはない。

また、本発明の病人移送装置は、従来の病院用あるいは
家庭用ベッドに取り付けることができる利点をも有して
いる。

さらに、本発明の病人移送装置によれば、病人の体全体
を持ち上げる必要がないため、駆動手段は病人の上体を
起こす程度の力があれば良く、また病人にも必要以上に
不安感を与えることがないという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第1a図〜第1f図は、ベッド上に横臥した人を車椅子上の
座り位置へ移す際における本発明の作用を示す概略連続
図である。 第２図は、移送シーツおよびローラ、および背もたれを
引込め脚のせを上げた状態でベッド端に置いた車椅子を
示す病人移送装置の部分斜視図である。 第3a図は、アイドルローラと無端ベルトを使用して車椅
子の背もたれ支持面を持ち上げる方法を示す概略図であ
る。 第3b図は、移動蓄積ローラからシーツ材を巻き戻すこと
により車椅子背もたれ支持面を持ち上げる他の方法を示
す概略図である。 第4a図は背もたれを引込めた状態の車椅子の斜視図であ
り、背もたれ上昇機構を示す。 第4b図は第4a図に示す車椅子の部分斜視図であり、背も
たれを上昇させたところを示す。 第５図はシーツ移動およびリフトアームの機械的構成を
断面で示すベッド装置の部分側面図である。 第5a図はコントロールボックスの正面図である。 第６図は明瞭に示す目的で機構のうち若干部分を断面で
示す、第５図の部分端面図である。 第6a図は手回しクランクリフト駆動手段の部分正面図で
ある。 第７図は明瞭に示すための機構の若干部分を断面図で示
す、第６図の部分平面図である。 第８図は人を起こし上げるための起こし上げシーツ装置
の概略平面図である。 第９図は背もたれ上昇時に人をリフトアームにストラッ
プで止め車椅子上に座らせたところを示す概略側面図で
ある。 第10図は単純な取り外し自在な車椅子背もたれを示す概
略平面図である。 第10a図は蝶番止めした背もたれを示す車椅子の斜視図
である。 第10b図は摺動自在な背もたれを備えた車椅子の部分斜
視図である。 第11図は人を起こし上げるための横支柱構成を示す概略
端面図である。 第12a図〜第12c図は、ベッド上に横臥する人を床上に立
ち位置に移す際における本発明の作用を示す概略連続図
である。 第13図は膝当てを備えた病人用歩行器の概略正面図であ
る。 第14a図はロープのまわりを囲んだシーツを示す正面断
面図である。 第14b図は第14a図のシーツのための案内部材の正面断面
図である。 第14c図は第14b図の案内部材内に支持された、通常位置
にある第14a図のシーツの正面断面図である。 第15図はマットレスの一部を持ち上げるためのリフトア
ームを備えたベッドの概略平面図である。 第16図は第15図におけるベッドの側面図である。 第17図はマットレスを持ち上げたところを示す、第15図
のベッドの側面図である。 第18図は、ピンチローラシーツ駆動手段、別部材の蓄積
ローラおよびリフトアームの機械的構成を断面で示すベ
ッド装置の部分側面図である。 第19図は明瞭に示す目的で機構の一部を断面で示す、第
18図の部分端面図である。 第20図は第18図に示すピンチローラシーツ駆動手段の部
分斜視図である。 第21図は第20図に示す駆動手段の他の実施例において使
用する、電動クラッチの正面図である。 ２……ベッド、３……車椅子 ５……昇降装置、６、７、８、９……ローラ 12……座部、13……背もたれ 14……脚のせ、15……フレーム 19……リフトアーム、32……マットレス 34a、34b……側板、39……シーツ 39a、39b……シーツ厚肉端 44a、44b……案内部材

フロントページの続き (72)発明者 スチュワート セネター アメリカ合衆国，11772 ニューヨーク, パットチョーグ ピー．オー．ボックス 931

Claims (31)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マットレス、ベットフレームおよび脚を有
   するベッドと、該ベッドの両端に設けたローラを有する
   運搬手段と、人を上に載せると共に上記ローラ間におい
   て上記マットレスに亘って延在する可撓性シーツと、上
   記ベッドの一端のローラから上記シーツを巻き取ると共
   に、ベッド他端のローラから上記シーツを巻き戻し、か
   つ横臥状態にある人をベッド上で運ぶため上記マットレ
   ス表面に亘って上記シーツを引張るローラ駆動手段と、
   上記マットレスの各側辺に沿って延在すると共に上記ベ
   ッドの足端近傍の枢軸点に取り外し可能に取り付けたリ
   フトアームを有するリフト手段と、上記リフトアームを
   上記マットレス表面上方に起こすと共に上記枢軸点を中
   心に回転させるリフト駆動手段と、上記リフトアームに
   取り付けられて人をベッド端の座り位置あるいは立ち位
   置に起こすためのリフト支持手段とを備えた病人移送装
   置。
2. 【請求項２】上記リフト支持手段が、上記リフトアーム
   に取り付けられかつ該リフトアーム間に張られた材料か
   らなる第２のシーツを有し、該第２のシーツが上記可撓
   性シーツの下側で上記マットレスを横切って延在してい
   る特許請求の範囲第１項に記載の病人移送装置。
3. 【請求項３】上記リフト支持手段が、上記可撓性シーツ
   の両側辺に沿った厚肉端と、上記リフトアームに取り付
   けた複数の端支持手段とを備え、上記端支持手段のそれ
   ぞれが、可撓性シーツが摺動する狭い外側部分及びシー
   ツの厚肉端が摺動すると共にリフトアームの起立時にシ
   ーツを支持する広い内側部分とを有する溝を持ち、さら
   に上記厚肉端を上記端支持手段に押し付けてシーツが滑
   るのを防ぐための締め付け手段を備えた特許請求の範囲
   第１項に記載の病人移送装置。
4. 【請求項４】上記厚肉端が、可撓性材料のシーツで包ま
   れると共に固定されたロープからなる特許請求の範囲第
   ３項に記載の病人移送装置。
5. 【請求項５】上記締め付け手段は上記端支持手段上で回
   転するレバーからなり、レバーの回転によって上記シー
   ツの厚肉端を端支持手段に押し付ける特許請求の範囲第
   ３項に記載の病人移送装置。
6. 【請求項６】一方のリフトアームに取り付けられると共
   に他方のリフトアームに取り外し可能に取り付けられ、
   かつ人の胸部に亘って延在し、人を座り位置に起こし上
   げる際に、人が前方あるいは横に倒れないように支持す
   る部材をさらに備えた特許請求の範囲第１項記載の病人
   移送装置。
7. 【請求項７】上記リフトアーム間のベッド上方に延在す
   ると共に該リフトアームに取り外し可能に取り付けられ
   た堅固な支持部材と、横臥している人の首および肩の下
   に挿入可能な薄い支持部材と、上記堅固な支持部材に取
   り外し可能に取り付けられ、人を起き上らせ支えるため
   の可撓性部材とをさらに備えた特許請求の範囲第１項記
   載の病人移送装置。
8. 【請求項８】上記リフト手段は、一方のリフトアームに
   取り付けられると共に、起こし上げられるべき人の肩の
   下側において上記可撓性シーツを横切って延在するシー
   ツを有し、該シーツは他方のリフトアームに取り外し可
   能に取り付けられており、上記シーツ支持手段は人の腕
   の下で取り外し可能に固着されたストラップを有する特
   許請求の範囲第１項に記載の病人移送装置。
9. 【請求項９】上記リフト支持手段は、ベッドの頭端の方
   へ延在する一方の部分とベッドの足端の方へ延在する他
   方の部分との二つの部分に分割されるマットレスと、上
   記リフトアームに取り付けられると共に該リフトアーム
   間に張設されかつ上記部分の他方の部分の下に延在する
   部分とを含む特許請求の範囲第１項に記載の病人移送装
   置。
10. 【請求項１０】上記リフト駆動手段は、ギヤを介して上
    記リフトアームに結合される正逆回転可能なモータを含
    む特許請求の範囲第１項に記載の病人移送装置。
11. 【請求項１１】上記リフト駆動手段は手回しクランクを
    含む特許請求の範囲第10項に記載の病人移送装置。
12. 【請求項１２】上記リフト駆動手段は、各リフトアーム
    に取り付けたギヤと、共通シャフト上に固着されると共
    に上記リフトアームに取り付けたギヤと噛合する二つの
    ギヤと、上記シャフトに連動されたモータと、該モータ
    をいずれかの方向に作動させるコントロールボックスお
    よび回路とを含む特許請求の範囲第１項に記載の病人移
    送装置。
13. 【請求項１３】上記ローラ駆動手段は、各ベッド端に、
    第１クラッチを介して駆動ローラに結合される正逆回転
    可能なモータ駆動ユニットを含み、該モータ駆動ユニッ
    トは第２クラッチおよび第３クラッチを介してシャフト
    を有する巻き取りローラに結合され、上記第１および第
    ２クラッチはオーバランであり、回転の一方向でクラッ
    チはクラッチの入力から出力への全トルクを伝えると共
    に回転の他方向で実質的にゼロトルクしか伝えず、上記
    第３クラッチはいずれかの方向のトルクが所定値を超え
    ると滑るようになっており、上記ローラ駆動手段はさら
    に、上記巻き取りローラシャフトに適用されると共に摩
    擦をさらに加えるとブレーキと、上記駆動ローラに沿っ
    てかつ隣接して配設されたピンチローラとを含み、上記
    可撓性シーツは上記ピンチおよび駆動ローラ間を通り上
    記巻き取りローラに巻回されており、上記可撓性シーツ
    は上記巻き取りローラに取り付けられており、上記ロー
    ラ駆動手段はさらに上記モータを作動していずれかの方
    向に駆動するコントロール手段を含む特許請求の範囲第
    １項に記載の病人移送装置。
14. 【請求項１４】上記駆動およびピンチローラの一方は、
    駆動力がシーツの中央領域で作用するように、ローラの
    中央付近に対称的に配設された領域において、該中央か
    ら離れた領域の径より大きい径を有する特許請求の範囲
    第13項記載の病人移送装置。
15. 【請求項１５】上記ローラ駆動手段は、各ベッド端に、
    第１クラッチを介して駆動ローラに結合されるモータ駆
    動ユニットを有し、該モータ駆動ユニットは第２クラッ
    チを介してシーツ巻き取りローラに結合されており、上
    記第１クラッチは電気的に作動され、上記第２クラッチ
    はいずれかの方向のトルクが所定値を超える時に滑るよ
    うになっており、上記ローラ駆動手段はさらに上記駆動
    ローラに沿いかつ隣接して配設されるピンチローラを有
    し、上記可撓性シーツは上記ピンチおよび駆動ローラ間
    を通っており、上記ローラ駆動手段はさらに上記モータ
    を作動していずれかの方向に駆動するコントロール手段
    を有する特許請求の範囲第１項に記載の病人移送装置。
16. 【請求項１６】上記ローラ駆動手段は、各ベッド端に、
    第１クラッチを介して駆動ローラに結合される正逆回転
    可能なモータ駆動ユニットを含み、該モータ駆動ユニッ
    トは第２クラッチおよび第３クラッチを介してシャフト
    を有する巻き取りローラに結合され、上記第１および第
    ２クラッチはオーバランであり、該第１および第２クラ
    ッチの回転の一方向でクラッチはクラッチの入力から出
    力への全トルクを伝えると共に回転の他方向で実質的に
    ゼロトルクしか伝えず、上記第３クラッチはいずれかの
    方向のトルクが所定値を超えると滑るようになってお
    り、上記ローラ駆動手段はさらに、上記巻き取りローラ
    シャフトに適用されると共に摩擦をさらに加えるブレー
    キと、上記駆動ローラに沿ってかつ隣接して配設された
    ピンチローラとを含み、上記可撓性シーツは上記ピンチ
    および駆動ローラ間を通り上記巻き取りローラ巻回され
    ており、上記可撓性シーツは上記巻き取りローラに取り
    付けられており、上記ローラ駆動手段はさらに上記モー
    タを作動していずれかの方向に駆動するコントロール手
    段を含む特許請求の範囲第１項に記載の病人移送装置。
17. 【請求項１７】人が立ち位置へ起こし上げられる際にそ
    の膝を支えるための膝当て手段をさらに有する特許請求
    の範囲第１項に記載の病人移送装置。
18. 【請求項１８】上記膝当て手段が車椅子の後方にある特
    許請求の範囲第17項に記載の病人移送装置。
19. 【請求項１９】上記膝当て手段が歩行器のフレームに取
    り外し自在に取り付けられている特許請求の範囲第17項
    に記載の病人移送装置。
20. 【請求項２０】上記ローラ駆動手段は、各ベッド端にお
    いて、上記可撓性シーツが上を通る第１ローラと、該可
    撓性シーツが固着されると共に一部巻き取られる第２ロ
    ーラと、上記第２ローラに結合されて上記シーツを巻き
    取り、上記マットレス表面を横切ってシーツを引張るモ
    ータ駆動ユニットとを有し、上記第２ローラはローラの
    中央付近に対称的に配設された領域において、上記中央
    から離れた領域の径より大きい径をそれぞれ有し、その
    結果駆動力がシーツの中央領域に作用するようにした特
    許請求の範囲第１項記載の病人移送装置。
21. 【請求項２１】マットレス、ベッドフレームおよび脚を
    有するベッドと、マットレス上面と同一高さの座部と取
    り外し可能な背もたれとを有する車椅子と、ベッドの両
    端に設けたローラを有する運搬手段と、人を上に載せる
    と共に上記ローラ間において上記マットレスに亘って延
    在する可撓性シーツと、ベッド一端のローラから上記シ
    ーツを巻き取ると共に、ベッド他端のローラから上記シ
    ーツを巻き戻して、横臥状態にある人を、横臥状態を維
    持しながらベッド上を車椅子まで運ぶためマットレス表
    面に亘って上記シーツを引張るロータ駆動手段と、上記
    マットレスの各側辺に沿って途中まで延在すると共に上
    記ベッドの足端近傍にありそれと平行な水平軸まわりを
    回転する一対のリフトアームと、上記一対のリフトアー
    ムを実質的に垂直な位置まで回転させるリフト駆動手段
    と、上記リフトアームに取り付けられて、リフトアーム
    の回転により人を車椅子上の座り位置に起こすよう人を
    支えるためのリフト支持手段とを備えた病人移送装置。
22. 【請求項２２】上記車椅子背もたれ手段は、車椅子背も
    たれに取り付けたラックに噛合するピニオンに結合され
    て上記背もたれを垂直方向のスライド中を移動させると
    共に、上記背もたれを上記座部より低い位置と該座部よ
    り上の通常位置との間で昇降させる手回しクランクを有
    する特許請求の範囲第21項記載の病人移送装置。
23. 【請求項２３】上記車椅子背もたれ手段は、垂直方向の
    スライド中を移動可能な背もたれフレームに取り付けた
    ラックに噛合するピニオンに結合された手回しクランク
    と、通常の車椅子高さから該座部より下へ下げることが
    できる背もたれフレームの頂部からなる水平ローラと、
    一端を上記座部の後に取り付けたシーツとを有し、該シ
    ーツの他の部分は、ローラが下げられる時にはローラ上
    のスプリングの作用によりローラの前側に巻き取られ、
    ローラが持ち上げられると引き出される特許請求の範囲
    第21項記載の病人移送装置。
24. 【請求項２４】上記車椅子背もたれ手段は、スライド中
    を垂直方向に移動可能な背もたれフレームに取り付けた
    ラックに噛合するピニオンに結合された手回しクランク
    と、通常の車椅子高さから上記座部の下方へ下げること
    ができる背もたれフレームの頂部からなる第１ローラ
    と、上記背もたれフレームの底部近傍に取り付けた第２
    ローラと、上記第１および第２ローラ間にかけ回された
    無端ベルトと、車椅子の固定フレームに取り付けた上記
    無端ベルトの前方シーツとを有する特許請求の範囲第21
    項記載の病人移送装置。
25. 【請求項２５】上記車椅子背もたれ手段は手で取り外し
    のできる部材からなる特許請求の範囲第21項記載の病人
    移送装置。
26. 【請求項２６】上記車椅子背もたれ手段はジッパにより
    開閉することのできる背もたれ面を有している特許請求
    の範囲第21項記載の病人移送装置。
27. 【請求項２７】上記車椅子背もたれ手段は、蝶番および
    ラッチにより車椅子フレームに結合した背もたれフレー
    ムに有し、脇に移動し、戻りかつ所定位置に係止される
    背もたれを有し、該背もたれは後方もしくは側方に突出
    するよう背もたれフレームに回転自在に取り付けたハン
    ドルを有している特許請求の範囲第21項記載の病人移送
    装置。
28. 【請求項２８】上記車椅子背もたれ手段は、スライドお
    よびラッチにより車椅子フレームに結合し、背もたれが
    脇に移動し、戻りかつ所定位置に係止されるようにした
    背もたれフレームを有する背もたれからなり、上記背も
    たれは後方もしくは側方に突出できるよう背もたれフレ
    ームに回転自在に取り付けたハンドルを有している特許
    請求の範囲第21項記載の病人移送装置。
29. 【請求項２９】マットレスを有するベッドと、ベッドの
    両端にローラを有する運搬手段と、人を上に載せると共
    に上記ローラ間において上記マットレスに亘って延在す
    る可撓性シーツと、ベッド一端のローラから上記シーツ
    を巻き取ると共に、ベッド他端のローラから上記シーツ
    を巻き戻して、横臥状態にある人をベッド上を運ぶため
    マットレス表面に亘って上記シーツを引張るローラ駆動
    手段とを備え、上記ローラはローラの中央付近に対称的
    に配置された領域において、上記中央から離れた領域の
    径より大きい径をそれぞれ有し、その結果駆動力がシー
    ツの中央領域に作用するようにした病人移送装置。
30. 【請求項３０】他端、側方や足側のマットレス、ベッド
    フレームおよび脚を有するベッドと、マットレスの表面
    と同一レベルの上記ベッドに隣接した車椅子と、ベッド
    の上記他端に設けたローラを有する運搬手段と、人を上
    に載せると共に上記ローラ間において上記マットレスに
    亘って延在する可撓性シートと、ベッド一端のローラか
    ら上記シーツを巻き取ると共に、ベッド他端のローラか
    ら上記シーツを巻き戻して、横臥状態にある人を、横臥
    状態に維持しつつ、ベッド上を車椅子まで運ぶためマッ
    トレス表面に亘って上記シーツを引張るローラ駆動手段
    と、車椅子上に座り位置に人を起こすためのベッド上の
    リフト手段と、人の背後に取り付けられる車椅子背もた
    れ手段とを備えた病人移送装置。
31. 【請求項３１】上記リフト手段は、車椅子上の座り位置
    に人を起こすため、少なくともマットレスの一部を引き
    上げる特許請求の範囲第30項記載の病人移送装置。