JPH078255B2 - 炊飯器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は炊飯器による炊飯方法の改良に関するものであ
る。

［従来の技術］ 電力を利用して加熱炊飯する炊飯器は、今や全国的に普
及し各家庭の炊事場の必須器具となっている。この炊飯
器には、タイマを備え該タイマにより予約タイマ時間を
設定し、不在の場合でも食事時間に合わせて御飯が炊き
上がるように構成されているものがある。

このようなタイマを備えた炊飯器においては、炊飯スイ
ッチと予約タイマ時間設定スイッチとを備えており、直
ちに炊飯したい場合には、炊飯スイッチをONとすれば、
直ちに炊飯器のヒータがONとなり炊飯が開始される。ま
た所定時間後に炊飯したい場合は、まず炊飯開始までの
経過時間を予約タイマ時間設定スイッチにより設定して
おき、炊飯スイッチをONとすれば、タイマが作動して所
定時間後にヒータがONとなり炊飯を開始するように構成
されている。

また炊飯器の使用者によっては、指定する予約タイマ設
定時間が毎日定まっている場合がある。こうした使用条
件に合わせて、炊飯器の中には予約タイマ時間を設定し
なくても、タイマスタートスイッチをONとするだけで、
予め固定して設定された予約タイマ時間経過後にヒータ
がONとなり炊飯を開始するように構成されたものもあ
る。

このように予約タイマ時間後に炊飯を開始する炊飯器の
中にも、炊飯の都度タイマをセットし、予約タイマ時間
後に炊飯を開始させるものと、タイマスタートスイッチ
をONとすれば、毎回予約タイマ時間後にヒータがONとな
り炊飯を開始するものとの２種類がある。

［発明が解決しようとする課題］ ところで上記２種類の炊飯器の中、前者はタイマにより
予約タイマ時間を設定し、ついで炊飯スイッチをONさせ
るので、炊飯の都度２操作が必要となり、操作が煩わし
い点に問題がある。

また後者はタイマスタートスイッチをONさせるだけで、
予め設定された予約タイマ時間後にヒータがONとなり炊
飯を開始するので操作が楽なだけ便利であるが、予約タ
イマ時間が固定されているだけに週日はともかく休日な
ど予約タイマ時間を週日とは変えて使用したい場合は、
タイマをセットし直す手間が必要で、それが難点となっ
ている。

本発明は上記従来のタイマを備えた炊飯器の問題点を解
消するためになされたもので、操作を容易にした炊飯器
を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本発明に係る炊飯器において
は、制御装置内にメモリを備え、使用頻度の高い複数個
の予約タイマ時間を記憶させるとともに、タイマスター
トスイッチの操作に応じて動作する上記メモリ内の予約
タイマ時間は、使用頻度の高いものほどタイマスタート
スイッチの操作回数は少なくするように構成した。

［作用］ 上記炊飯器の炊飯の制御プログラムを上記のように構成
したので、例えばタイマスタートスイッチの１回操作で
使用頻度の最も高い予約タイマ時間が動作し、２回操作
で使用頻度の次に高いタイマスタートスイッチが動作す
るという具合に、予約タイマ時間の使用頻度に応じてス
イッチの操作回数が少なくなるように構成できる。その
結果炊飯器の操作が大きく簡易化されることとなる。

［発明の実施例］ 第１図は本発明の一実施例である制御装置の回路図、第
２図はコントロールパネルの正面図で、図中１はマイク
ロコンピュータ、２はタイマ、３はメモリ、４はリレー
制御回路、５は比較回路、６は炊飯スイッチ、７はタイ
マスタートスイッチ、８はトランジスタ、９はリレー回
路、10は接点、11は交流電源、12はヒータ、13は６時間
タイマランプ、14は８時間タイマランプ、15は10時間タ
イマランプ、16は炊飯、17は保温の各ランプ、18は保温
／取消のスイッチである。

第１図において、メモリ３内に生産時に予め固定して定
めた使用頻度の高い複数個の予約タイマ時間（例えば８
時間、その前後の６時間、10時間など）を記憶させてお
く。

次に動作について説明する。第１図おいて、炊飯スイッ
チ６をONさせると、炊飯ランプ16が点灯するとともに、
リレー制御回路４が動作してトランジスタ８が導通し、
接点10が閉じて電源11よりヒータ12に電力が供給され炊
飯が開始される。続いてタイマスタートスイッチ７を１
回操作（押圧）すると、８時間タイマランプ14が点灯
し、タイマ２がスタートし、経過時間Ｔがカウントされ
る。同時に経過時間Ｔとメモリ３内に記憶された８時間
予約タイマ時間T2とが比較回路５により比較されＴ≧T2
となると、炊飯ランプ16が点灯し、比較回路５からの信
号によりリレー制御回路４が作動しトランジスタ８を導
通させてリレー回路９を作動させ、接点10を閉じて電源
11よりヒータ12へ電力が供給され炊飯が開始される。タ
イマスタートスイッチ７をONさせてから８時間後であ
る。

タイマスタートスイッチ７を２回操作すれば、同様にし
て10時間後に炊飯が開始され、３回操作すれば６時間後
に炊飯が開始される。

なお第３図は上記動作のフローチャートを示すものであ
る。図にみるように、炊飯スイッチ６のON/OFFを判定し
（S1）、ONであれば炊飯を開始する（S2）。OFFの場合
はタイマスタートスイッチ７の操作の有無を判定し（S
3）、操作があればタイマ２をスタートさせ、経過時間
Ｔをカウントさせる（S4）。ついでタイマスタートスイ
ッチ７の２回目の操作の有無を判定し（S5）、操作がな
ければカウンタの経過時間Ｔが８時間に達したか否かを
判定し（S6）、達していれば炊飯を開始する（S2）。S5
において２回目の操作があれば、タイマ２をリセットし
（S7）、ついでタイマをスタートさせ（S8）、経過時間
Ｔをカウントさせる。さらにタイマスタートスイッチ７
の３回目の操作の有無を判定し（S9）、操作していなけ
ればタイマ２の経過時間Ｔのカウントが10時間に達した
か否かを判定し（S10）、達すれば炊飯をスタートさせ
る（S2）。S9でタイマスタートスイッチ７の３回目の操
作が行われていれば、タイマ２をリセットし（S11）、
タイマに経過時間Ｔをカウントさせ（S12）、続いてタ
イマスタートスイッチの４回目の操作の有無を判定し
（S13）、操作がなければタイマのカウント時間Ｔが６
時間に達したか否かを判定し（S14）、達すれば炊飯を
開始する（S2）。なおS13においてスイッチ操作があれ
ばタイマ２をリセットし（S15）、タイマスタートS4に
戻る。

上記のようにして炊飯が行われた後自動的に保温工程に
移り、保温ランプ17が点灯する。また保温／取消スイッ
チ18は炊飯またはタイマ動作時及び保温中にONすると、
取消を行いフローチャートのスタートへ戻し、スタート
でONすると保温を実施させるものである。

本実施例においては、タイマスタートスイッチ７を操作
して炊飯を開始するまでの時間すなわち予約タイマ時間
を、使用頻度の高い順に８時間、10時間、６時間とした
が、予約タイマ時間はこれに限定するものでなく、実際
の使用情況に応じて適宜選択してよい。

［発明の効果］ 本発明は炊飯器において、制御装置にメモリを備え、使
用頻度の高い予約タイマ時間を複数個記憶させ、タイマ
スタートスイッチの操作回数を予約タイマ時間の使用頻
度の減少に応じて増加させるように構成したので、炊飯
器の使用者は使用頻度の高い程その操作手間は少なくて
済み、炊飯作業が容易となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である炊飯器の制御装置の回
路図、第２図はコントロールパネルの正面図、第３図は
動作のフローチャートである。 図中１はマイクロコンピュータ、２はタイマ、３はメモ
リ、４はリレー回路、５は比較回路、６は炊飯スイッ
チ、７はタイマスタートスイッチである。 なお図中の同一符号は同一または相当部品を示すものと
する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚原 広明 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地１ 三菱電機ホーム機器株式会社 (56)参考文献 特開 昭63−150016（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−117508（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−82919（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−161914（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】制御装置内にタイマを備え、タイマスター
   トスイッチを操作してから炊飯を開始するまでの予約タ
   イマ時間を任意に設定し得るように構成された炊飯器に
   おいて、 上記制御装置内にメモリを備え、使用頻度の高い複数個
   の予約タイマ時間を記憶させるとともに、タイマスター
   トスイッチの操作に応じて機能する上記メモリ内の予約
   タイマ時間は、使用頻度の高いものほどタイマスタート
   スイッチの操作回数は少なくするように構成されている ことを特徴とする炊飯器。