JPH078241A - 果実の皮剥き装置用果実受け部材 - Google Patents

果実の皮剥き装置用果実受け部材

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JPH078241A
JPH078241A JP10765393A JP10765393A JPH078241A JP H078241 A JPH078241 A JP H078241A JP 10765393 A JP10765393 A JP 10765393A JP 10765393 A JP10765393 A JP 10765393A JP H078241 A JPH078241 A JP H078241A
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  • Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】果実の自動的な皮剥きを実現し、また、搬送中
に振動等により果実の位置がずれることのない果実の皮
剥き装置用果実受け部材を得る。 【構成】果実を載せて皮剥き機構部に搬送する果実の皮
剥き装置用果実受け部材5。果実の蔓の部分を受け入
れ、蔓の部分を逃しながら果実を果実受け部材5から外
して皮剥きに供し、皮が剥かれた果実の蔓の部分を受け
入れて果実受け部材5に果実を戻すための開放溝23を
有する。開放溝23の外側に、載せられた果実を外側か
ら弾性部材301の弾性力で押圧する押圧部材300を
弾性部材301を介して複数個植立し、押圧部材300
の上部を円錐形にすればなおよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、干柿生産農家
等において大量の柿の皮を剥くのに適した果実の皮剥き
装置に用いる果実受け部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、干柿生産農家等において大量の
柿の皮を剥く場合などに、大量の果実の皮を手作業で剥
いていては非能率であり、作業者に苦痛を与えることに
なる。そこで本出願人は、果実受け部材に果実を載せて
搬送し、皮剥き機構部で果実にフォークを突き刺して果
実を果実受け部材から外し、フォークを回転駆動するこ
とによって果実を回転させながら果実の皮を剥き、その
あとフォークを原位置に戻して皮が剥かれた果実を果実
受け部材に戻すようにした果実の皮剥き装置を開発し
た。特願平5−39443号の明細書及び図面記載のも
のがそれである。
【0003】上記出願の明細書及び図面に記載された果
実の皮剥き装置は、複数の果実受け部材を間歇的に搬送
しながら循環させ、循環経路の途中の皮剥き機構部で上
記のようにして果実の皮を剥いて果実を果実受け部材に
戻したあと、止め具装着機構部で果実の蔓に止め具を装
着し、さらにそのあと排出機構部で果実受け部材から果
実を排出し、必要な場合は上記止め具を介して乾燥用の
串に串刺しにするようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、果実受け部材
は、果実を皮剥き機構部で皮剥きに供したあと再び受け
入れることができる構造でなければならず、さらに、果
実を載せた状態で止め具装着機構部で止め具を果実の蔓
に装着することができる構造でなければならず、排出機
構部で果実を排出することができる構造でなければなら
ない。また、搬送中に果実受け部材上で振動等により果
実の位置がずれると、皮剥き機構部でフォークによる果
実の突き刺し位置精度が保てなくなり、止め具装着機構
部で果実の蔓に止め具を装着することができず、さら
に、排出部で止め具を串刺しにすることができなくな
る。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、果実の皮剥き装置において、果実を皮剥き機構
部で皮剥きに供したあと再び受け入れることができ、ま
た、搬送中に果実受け部材上で振動等により果実の位置
がずれることのないようにした果実の皮剥き装置用果実
受け部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の果実の皮
剥き装置用果実受け部材は、果実の蔓の部分を受け入れ
ると共に、上記蔓の部分を逃しながら果実を果実受け部
材から外して皮剥きに供し、また、皮が剥かれた果実の
蔓の部分を受け入れて果実受け部材に果実を戻すための
開放溝を有することを特徴とする。
【0007】請求項2記載の果実の皮剥き装置用果実受
け部材は、開放溝の外側に弾性部材を介して複数個植立
され、載せられた果実を外側から上記弾性部材の弾性力
で押圧する押圧部材を有してなる。請求項3記載の果実
の皮剥き装置用果実受け部材は、上記押圧部材の上部を
円錐形としてなる。
【0008】
【作用】果実受け部材の上に果実を載せる際に果実の蔓
の部分を開放溝に入れる。果実受け部材の搬送と共に果
実が搬送される。皮剥き機構部ではフォークが果実を突
き刺しその状態でフォークを果実受け部材の開放溝から
逃し皮剥きに供される。皮剥きが終了するとフォークは
果実を突き刺したまま果実受け部材の開放溝に沿って戻
り、さらにフォークは果実受け部材の開放溝から抜け出
し、皮が剥かれた果実は果実受け部材上に残る。開放溝
の外側に弾性部材を介して押圧部材を複数個植立してお
けば、果実受け部材の上に載せられた果実は外側から複
数の押圧部材で押圧され、位置ずれがない。上記押圧部
材の上部を円錐形にしておけば、果実受け部材の上から
果実を軽く押しつけるだけで果実が押圧部材の円錐面を
押して弾性部材を外側に撓ませながら果実を果実受け部
材上に確実に載せることができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明にかかる果
実の皮剥き装置用果実受け部材の実施例について説明す
る。まず、果実の皮剥き装置の概要を説明する。図5に
おいて、基台3の上面部分には複数の果実受け部材5が
長方形状の軌跡を描いて後述のチェーン機構によって反
時計方向に循環するように設けられている。なお、図5
では一部の果実受け部材5の図示が省略されているが、
果実受け部材5は一定の間隔で設けられている。各果実
受け部材5は果実1(例えば、柿)のへた側を受ける凹
部22と、果実1のへた側に突出している蔓に対する逃
げとなる開放溝23とを有してなる。開放溝23は果実
受け部材5の中央部から一側部にかけて比較的幅広に形
成されている。基台3の前側右端寄りの部分には、果実
受け部材5上の果実1を突き刺すためのフォーク41
と、フォーク41と一体の回転軸42と、回転軸42を
保持するスリーブ43と、スリーブ43と一体のアーム
44からなる変位機構および後で詳細に説明する刃物駆
動機構からなる皮剥き機構部4が設けられている。
【0010】フォーク41は上方に移動して基台3の前
部右端にある果実受け部材5の開放溝23を貫き、果実
受け部材5上の果実1を突き刺す。フォーク41の上方
への移動に同期して後述の果実押えが果実1を上方から
押え、フォーク41による果実1の突き刺し動作を補助
する。フォーク41が果実1を突き刺した状態でアーム
44が軸45を中心に垂直面内で時計方向に回転させ、
フォーク41を果実受け部材5の開放溝23から逃し皮
剥き機構部4に移動させる。この状態で後述の回転駆動
源によりフォーク41とともに果実1が回転駆動され、
皮剥き機構4によって皮が剥かれる。皮剥きが終了する
とアーム44が反時計方向に回転してフォーク41を果
実受け部材5の開放溝23に沿って戻す。続いてフォー
ク41は下降して果実受け部材5の開放溝23から抜け
出し、皮が剥かれた果実2は果実受け部材5上に残る。
【0011】果実の皮が1個剥かれて果実受け部材5に
戻される毎に各果実受け部材5はその取付け間隔と同じ
距離ずつ間歇的に搬送される。基台1の後部右側には、
皮が剥かれた果実2の蔓に止め具95を装着するための
止め具装着部6が配置されている。止め具95は、皮が
剥かれた果実2を干す作業を能率的に行うためのもの
で、その詳細はあとで説明する。止め具装着部6は止め
具95を多数縦方向に重ねて収容する止め具装填ケース
86を有し、後述の止め具装着機構部6によって止め具
装填ケース86から止め具95を1個ずつ押し出しなが
ら、果実受け部材5上の皮が剥かれた果実2の蔓に止め
具95を装着する。止め具95が装着された果実2はさ
らに果実受け部材5によって搬送され、後述の排出機構
部7によって果実受け部材5から排出され、必要な場合
は止め具95によって複数の果実2が1本の乾燥用の串
に挿入されるようになっている。
【0012】次に、各部の詳細な構成を説明する。図
6、図11において、基台3上には長方形の各頂点に相
当する位置に同一径のスプロケット18,19,20,
21が水平面内において回転可能に支持されている。各
スプロケット18,19,20,21には無端チェーン
8が掛けられている。チェーン8の外周側には一定の間
隔で果実受け部材5が連結部材9を介して連結されてい
る。スプロケット18が駆動用、スプロケット19,2
0,21は従動用であり、スプロケット18が回転駆動
されることにより各果実受け部材5が略長方形の軌跡を
描きながら搬送される。果実受け部材5の外側面にはガ
イドローラ24が設けられ、ガイドローラ24がガイド
レール25(図11参照)に乗ることによって果実受け
部材5の直線移動がガイドされる。また、果実受け部材
5の内側下部にはガイドボール27が回転可能に保持さ
れており、各果実受け部材5が長方形状の移動軌跡の角
部で円弧を描きながら搬送されるとき、上記角部に設け
られた部分円弧状のガイドレール26が上記ガイドボー
ル27をガイドするようになっている。
【0013】チェーン8の駆動源はモータ10である。
図6、図15において、モータ10は可逆転モータで、
その出力軸にはピニオン90とタイミングプーリ91が
一体に設けられ、ピニオン90にはラック100が噛み
合っている。ラック100は対をなすガイドローラ10
2等によって左右方向に移動可能に保持され、ラック1
00にはギヤ15が噛み合っている。ラック100の左
方への移動限界を検知するスイッチ151と、ラック1
00の右方への移動限界を検知するスイッチ152が基
台3に設けられている。図11に示すように、ギヤ15
は軸101にスラスト受け12を介して回転可能に支持
され、軸101には前記スプロケット18が一体に設け
られている。ギヤ15と軸101との間にはワイヤクラ
ッチでなる一方向クラッチ13が介装されている。上記
モータ10は一定周期で往復回転し、これに伴いラック
100が一定距離ずつ左右に往復し、ギヤ15が一定の
角度範囲で往復回転する。ギヤ15が一方向に回転する
ときにのみ一方向クラッチ13が軸101に回転力を伝
達し、スプロケット18を図6において時計方向に90
°ずつ間歇的に回転させる。スプロケット18の回転に
よりチェーン8が反時計方向に一定距離ずつ移動させら
れ、チェーン8に連結された各果実受け部材5が取付け
間隔に見合った距離だけ搬送される。各果実受け部材5
はその搬送軌跡の角の部分で円弧を描きながら向きが9
0°変えられる。
【0014】図7、図11において、前記フォーク41
は、スリーブ43によって長手方向に移動可能に、かつ
中心軸線の回りに回転可能に保持された軸42の先端に
一体に設けられており、スリーブ43の他端から突出し
た軸42の他端部はばね46によってスリーブ43の他
端から突出する向きに付勢されている。軸42の他端に
は後述のカップリング52との結合部48が連結され、
この結合部48の先端にはカムフォロワ47が設けら
れ、カムフォロワ47がカム38のカム面に摺接して上
記付勢力による軸42の移動が制限されている。上記ス
リーブ43からは直交方向にアーム44が一体に延びて
いる。アーム44は軸45を中心に垂直面内で回転可能
に支持されている。アーム44には軸51が設けられ、
軸51にはロッド50の一端部が回転可能に連結されて
いる。ロッド50の他端部は、扇形の回転体53の回転
軸からずれた位置に設けられた軸32に回転可能に連結
されている。
【0015】回転体53の支持軸にはプーリ31とギヤ
34が設けられている。プーリ31とギヤ43は一体に
回転するのに対し、回転体53は独立して回転する。ギ
ヤ34にはピン33が設けられている。ピン33は、ギ
ヤ34が180°回転する間は上記回転体53に当接せ
ず、ギヤ34が180°以上回転することによって回転
体53に当接して回転体53を押し回す。可逆転モータ
17の軸に設けられたプーリ28と上記プーリ31には
ベルト29が掛けられている。これらのプーリ28、3
1間には揺動板61に回転可能に設けられたアイドルプ
ーリ62がある。揺動板61からはアーム60が延びて
おり、アーム60の先端部はソレノイド58のプランジ
ャ59に連結されている。ソレノイド58が励磁されて
プランジャ59が吸引された状態では、揺動板61が図
7に実線で示すように反時計方向に揺動し、上記アイド
ルプーリ62がベルト29を緊張させてプーリ31とこ
れと一体のギヤ34を回転させる。ギヤ34の回転力は
ギヤ35、ギヤ36の順に伝達され、ギヤ36と一体の
前記カム38を回転させる。ギヤ34とギヤ36は同一
径になっている。
【0016】上記カム38は近心円弧部と遠心円弧部を
有する線対称の木の葉形のカムで、初期位置では図7に
示すような回転態位にあって、垂直方向に向いた前記軸
42の下端結合部48のカムフォロワ47がカム38の
近心円弧部に当接し、上記軸42の上端のフォーク41
が下降している。前記ギヤ34のピン33は初期位置で
図7に鎖線33Aで示す位置にあり、この位置からギヤ
34が180°回転する間は回転体53は回転しない。
この間のギヤ34の回転力は上記のようにカム38に伝
達され、カムフォロワ47が摺接するカム38の面が順
次中心から遠くなり、軸42がばね46の付勢力に抗し
て押し上げられ、軸42の先端のフォーク41が図11
に示すように果実受け部材5の開放溝23を貫く。
【0017】上記ギヤ34が180°回転したときカム
フォロワ47がカム38により最大ストローク押し上げ
られ、その位置の側方にカムフォロワ47用のガイド4
9が配置されている。上記ギヤ34が180°以上回転
すると、そのピン33が回転体53を時計方向に押し回
し、ロッド50を介して前記アーム44を時計方向に回
転させ、これとともにフォーク41の軸42およびカム
フォロワ47も移動する。カムフォロワ47は上記ガイ
ド49に摺接しながら移動する。ガイド49の上端には
カップリング52が設けられており、アーム44ととも
にフォーク41の軸42およびカムフォロワ47が軸4
5を中心に90°回転したとき、前記係合部48がカッ
プリング52に嵌まるとともに、スリーブ43が検知ス
イッチ57に当接し、検知スイッチ57が検出信号を出
力するようになっている。
【0018】検知スイッチ57からの検出信号によりソ
レノイド58の励磁が解除され、プランジャ59が付勢
力により押し出されて前記揺動板61が図7において時
計方向に揺動させられるようになっている。揺動板61
にはもう一つのベルト緊張用プーリ63が回転可能に設
けられている。上記カップリング52内には回転軸64
の一端部が進入している。回転軸64には小径の傘歯車
56が一体に設けられ、傘歯車56は大径の傘歯車55
と噛み合っている。傘歯車55はプーリ54を一体に有
し、プーリ54と前記プーリ28との間にはベルト30
が掛けられている。揺動板61が上記のように時計方向
に揺動したとき、プーリ62によるベルト29の緊張が
解かれてプーリ53への回転力の伝達が解除される一
方、プーリ63がベルト30を緊張させて回転力をプー
リ54および傘歯車55に伝達する。傘歯車55の回転
力は増速されて傘歯車56およびこれと一体の回転軸6
4に伝達される。
【0019】図11〜図14において、前記カム38と
一体の駆動軸37にはまた回転体39が一体に設けられ
ている。回転体39の一側面には回転体の略半周にわた
り突堤状のカム40が設けられている。カム40は、駆
動軸37から最大限遠ざかった位置から順次駆動軸37
に近づき、再び駆動軸37から順次遠ざかって最大限遠
ざかった位置となるように形成されている。カム40の
内周側にはカムフォロワ76が当接することができる。
カムフォロワ76はロッド77の下端部に設けられてい
る。ロッド77は、基台3を貫いて上下に移動可能に設
けられた一対のロッド78の下部に一体に結合されてい
る。一対のロッド78にはアーム81が水平方向に一体
に設けられ、このアーム81と基台3との間にかけられ
たばね82によってロッド78は上昇する向きに付勢さ
れている。前記アーム44はピン83を有し、このピン
83の下側に上記アーム81が当接することができる。
ばね82の付勢力によるロッド78の上昇位置は、回転
体39が約半回転する間はカム40によって規制され、
回転体39の残りの約半回転ではピン83の位置、従っ
てアーム44の回転位置によって規制される。
【0020】上記対をなすロッド78は基台3の上方に
延び出ていて、ロッド78の上端部には端板84が一体
に設けられ、その下には果実押え80がロッド78に沿
って移動可能に設けられている。果実押え80と端板8
4との間に介装されたばね85により果実押え80は下
方に付勢されているが、ストッパ79によって下方への
移動が規制されている。果実押え80は前記フォーク4
1の上方にあって、フォーク41で果実受け部材5上の
果実1を突き刺そうとするとき果実1を上から押えるも
ので、果実を安定に押えるための適宜の孔あるいは凹部
を有している。
【0021】フォーク41は果実受け部材5上の果実1
を突き刺したあと、アーム44、スリーブ43が図7に
鎖線44A,43Aで示すように約90°回転させられ
ることにより図7に鎖線41Aで示すように略水平態位
をとるように回転させられ、この態位で果実の皮剥きに
供される。すなわち、軸42の結合部48がカップリン
グ52で軸64に連結され、軸42の回転駆動に伴いフ
ォーク41に突き刺された果実1が回転駆動され、前述
の皮剥き機構4の刃物が果実1の外周に押し当てられて
皮が剥かれる。なお、軸64から軸42への回転力の伝
達は、双方の軸に設けた歯車を噛み合わせることによっ
て行うようにしてもよい。
【0022】図8、図9は刃物駆動機構の詳細を示す。
図8、図9において、垂直に固定された基板137には
支持板74、138が固定されるとともにモータ66が
固定されている。モータ66の出力軸65は水平方向に
長く延び出ていて、上記支持板74,138によって回
転自在に支持されている。出力軸65の先端部には補助
板67が一体に設けられ、補助板67によって刃物68
の長手方向の中間部が軸69を中心に回転可能に支持さ
れている。刃物68はばね73により回転付勢され、こ
の付勢力により、刃物68の刃先がフォーク41に突き
刺された果実の周面に押し当てられるようになってい
る。出力軸65には支持板74,138間においてソレ
ノイド70が一体に設けられている。ソレノイド70の
プランジャ71は支持板74に円弧状に形成された逃げ
孔75を貫いて先端に押圧部72を有し、押圧部72の
傾斜面に刃物68の後端部が上記ばね73の付勢力によ
り当接している。出力軸65はモータ66内で減速され
て略180°の範囲で正逆方向にゆっくり回転駆動され
る。
【0023】次に、止め具装着部6の構成を詳細に説明
する。図10において、前記ラック100と背中合せに
もう一つのラック103が固着されており、ラック10
3はギヤ104と噛み合っている。ギヤ104の回転力
は増速ギヤ105,106に伝達され、ギヤ106は移
動体110に形成されたラック107と噛み合ってい
る。ギヤ105,106間には一方向クラッチが介在し
ていて、ギヤ106は図10において時計方向にのみ回
転させられるようになっている。移動体110は適宜の
ガイドにガイドされてラック100と直交する方向すな
わち前後方向に移動可能に設けられている。移動体11
0の後端部にはワイヤ112の一端が結合されている。
ワイヤ112は垂直面内で回転するプーリ111に掛け
られるとともに、他端部に重り113が結び付けられて
いて、重り113の重みでワイヤ112が引っ張られる
ことにより、移動体110が後方に移動するように付勢
されている。
【0024】図16、図17において、移動体110に
は長手方向にガイド溝119が形成され、このガイド溝
119内にくさび114が相対移動可能に保持されてい
る。くさび114は側方に延びたアーム118と下方に
延びた突出部121を有している。移動体110の一側
面にはソレノイド116が取付けられ、ソレノイド11
6のプランジャ117は上記アーム118に連結されて
いる。従って、プランジャ117の移動とともにくさび
114およびラック119が前後方向に移動するように
なっている。くさび114はその後端部に配置した引っ
張りばね128によって後退する向き(図17において
右方)に付勢されている。
【0025】図17において、上記移動体110の前端
下部には回転ブロック120が設けられている。回転ブ
ロック120の後側には突出部143が形成され、突出
部143には水平方向の軸孔144が形成されている。
上記突出部143は移動体110の前端下部に形成され
た切欠141に挿入されるとともに、移動体120の軸
孔および上記軸孔144に軸142が挿入され、これに
よって回転ブロック120は垂直面内において軸142
を中心に回転し、移動体120の前端に沿って立ち上が
った態位と移動体120の前方に倒伏した態位とをとり
うるようになっている。回転ブロック120は後面側に
止め具95の垂直片を受け入れる凹部145を有してい
る。回転ブロック120の下部側面にはローラ146が
設けられている。回転ブロック120の下部と移動体1
10との間には引っ張りばね147が掛けられ、回転ブ
ロック120はばね147によって倒伏する向きに付勢
されている。
【0026】移動体110が前記付勢力により後方(図
17において右方)に移動している状態では、移動体1
10およびくさび114の直前に、前記止め具装填ケー
ス86に装填された下端の止め具95が位置している。
図18に示すように、止め具95は樹脂等で作られ、逆
L字状をしており、その垂直部の中央には丸孔96が形
成され、この丸孔96に連通して上記垂直部に形成され
た割り溝97と、この割り溝97に連通して水平部全体
にわたって形成された割り溝98とを有している。
【0027】上記のように移動体110が前記付勢力に
より後方に移動している状態では、上記ローラ146が
ストッパ148に当接して回転ブロック120がばね1
47に抗し図示のように立上り、回転ブロック120の
凹部145と移動体110の前端面とで止め具95の垂
直片を挾み込むようになっている。このとき図6に示す
検知スイッチ151の検知動作によりソレノイド116
が励磁され、プランジャ117、アーム118を介して
くさび114がばね128の付勢力に抗し前進させら
れ、くさび114の先端部115が止め具95の割り溝
97に割って入るとともに、くさび114の突出部12
1が回転ブロック120の突出部143の後端面149
に当接して回転ブロック120の回転を阻止し、くさび
114の先端部115が止め具95の割り溝97に入っ
て割り溝97,98を拡開するのを補助するようになっ
ている。
【0028】移動体110およびくさび114の前方に
はまた、図5において基台3の右側に並んでいる果実受
け部材5のうち最後部の果実受け部材5が位置してい
る。この果実受け部材5には皮を剥かれた果実2が載せ
られていて、上記のようにくさび114で止め具装填ケ
ース86内の下端の止め具95が拡開された状態で移動
体110が前方に移動させられると、止め具95が回転
ブロック120の凹部145と移動体110の前面とで
保持されたまま止め具装填ケース86から前方に押し出
され、上記果実受け部材5の中央部下側まで進出させら
れるようになっている。
【0029】このように止め具95がその割り溝97,
98が拡開された状態で果実受け部材5の中央部下側ま
で進出させられるため、果実受け部材5に載せられかつ
果実受け部材5の下方に突出した果実2の蔓89が止め
具95の割り溝98によって挾み込まれる。このとき図
6に示すスイッチ152が検知動作し、その信号でソレ
ノイド116の励磁が解除され、くさび114が後退し
て止め具95から離間し、かつ回転ブロック120が付
勢力で倒伏して止め具95から逃げる。このとき止め具
95は移動体110の前端面で移動が制限されるため、
止め具95からのくさび114の離間が円滑に行われ、
止め具95は果実2の蔓89を挾み込んだ状態で残され
る。また、図16に示すように、前記ギヤ106には欠
歯部108が形成されており、移動体110が所定スト
ローク移動させられたとき上記欠歯部108がラック1
07に対向するため、ギヤ106の回転力がラック10
7に伝達されず、移動体110は前記重り113の荷重
によって原位置に戻される。移動体110は止め具装填
ケース86の直後まで戻るため、止め具装填ケース86
内の止め具95が1個分ずつ下降し、下端の止め具95
が前述のように回転ブロック120の凹部145と移動
体110の前端との間で保持される。
【0030】次に、皮が剥かれた果実2の排出機構7に
ついて説明する。図6、図15において、基台3の後側
を列をなして搬送される果実受け部材5のうち左端の果
実受け部材5の後側には、垂直方向の軸130が回転可
能にかつ軸線方向に移動可能に支持されている。軸13
0の上端部には2本の排出アーム132が180°間隔
で略半径方向に一体に形成されている。軸130には基
台3の下方においてプーリ93が相対回転可能に設けら
れるとともに一方向回転クラッチ131が設けられてい
る。プーリ93と前記モータ10の出力軸上のプーリ9
1との間にはタイミングベルト92が掛けられていて、
プーリ93は往復回転駆動されるが、一方向回転クラッ
チ131によって軸130は図6において時計方向にの
み回転駆動される。
【0031】軸30はこれと一体の上記一対の排出アー
ム132が図6に実線で示すように基台3の後側縁と略
平行な態位をとるように180°ずつ間歇的に回転駆動
されるが、この間歇的な回転の初めから90°の範囲に
制限部材133が設けられている。一方、前記ラック1
00から一体にアーム122が後方に延び出ており、ア
ーム122の先端にワイヤ123が結合されている。ワ
イヤ123は水平面内で回転するプーリ124、垂直面
内で回転するプーリ125に掛けられ、他端部がロッド
126の下端に結合されている。ロッド126はガイド
167により上下方向に移動可能に保持され、ロッド1
26の上端は上記一つの排出アーム132の直下に位置
している。
【0032】上記ラック100が図6において左方に移
動するとき、ワイヤ123でロッド126が引き上げら
れ、ロッド126によって排出アーム132が軸130
とともに制限部材133の上端面よりも高く押し上げら
れる。続いてラック100が右方に移動し始めると、こ
のときのプーリ93の回転力が一方向回転クラッチ13
1によって軸130に伝達され、軸130とともに排出
アーム132が時計方向に回転し始める。また、このと
きロッド126とともに排出アーム132が下降し始め
るが、排出アーム132が時計方向に回転し始めると直
ぐに制限部材133の上方に位置することになるため、
それ以後排出部材132は制限部材133の上面に摺接
しながら高い位置で水平面内で回転する。排出アーム1
32が略90°回転すると排出アーム132は制限部材
133から落ち、それ以後の約90°の範囲は低い位置
で水平面内で回転する。
【0033】上記のように排出アーム132を初めの約
90°の範囲で高い位置で回転させるのは、果実受け部
材5に載せられている皮剥き済みの果実2の上を跨ぐた
めであり、排出アーム132を残りの約90°の範囲で
低い位置で回転させるのは、果実受け部材5に載せられ
ている皮剥き済みの果実2を排出部材132で図6にお
いて左方に押して排出させるためである。排出された果
実2は篭等に収納してもよいし、排出アーム132で果
実受け部材5から果実2を押し出しながら、その蔓89
に前述のようにして挾み付けらた止め具95の丸孔96
(図18参照)を、予め用意した串135に挿通するよ
うにしてもよい。串135には止め具95を介して複数
個の果実2を挿通することができるから、そのまま乾燥
に供することができ能率的である。また、串135に挿
通しなくても、果実2には止め具95が挾み付けられて
いるため、その丸孔96を手作業で串に挿通してもよ
く、従来のように果実の蔓89に手作業でひもや縄など
を結び付ける場合に比べて作業能率を大幅に向上させる
ことができる。
【0034】次に、以上説明した果実の皮剥き装置の使
用方法および動作を説明する。図6に示すモータ10の
間歇的な往復回転により前述のようにラック100が一
定ストロークで左右に往復移動する。図11に示す一方
向クラッチ13によってラック100が図6において左
方に移動するときにのみ、スプロケット18が図6にお
いて時計方向に90°ずつ回転駆動され、スプロケット
18に噛み合うチェーン8とともに果実受け部材5が一
定距離ずつ略四角形の軌跡を描きながら反時計回りに搬
送される。そこで、基台3の前側に左右方向に並んでい
る果実受け部材5の凹部22に果実1をその蔓89が果
実受け部材5の開放溝23を上下に貫くようにして載せ
る。果実1は果実受け部材5とともに間歇的に一定距離
ずつ搬送される。
【0035】果実受け部材5が一定距離搬送されたあ
と、図7について説明したようにソレノイド58を励磁
して揺動板61を反時計方向に揺動させ、そのアイドル
プーリ62によりベルト29を緊張させてプーリ28の
回転力をプーリ31とギヤ34に伝達させ、ギヤ34を
時計方向に回転駆動する。このギヤ34の回転により、
カム38が時計方向に回転駆動され、カムフォロワ47
を介して回転軸42とともにフォーク41が押し上げら
れる。フォーク41は、基台3の前側に左右に並ぶ果実
受け部材5のうち右端の果実受け部材5の開放溝23を
下側から果実受け部材5の上側まで貫く。また、カム3
8とともに図12〜図14に示すカム40が回転駆動さ
れる。カム40が約180°回転駆動される間にカムフ
ォロワ76を介してロッド78が付勢力に抗して引き降
ろされたあと再び上昇する。ロッド78とともに果実押
え80が引き降ろされて果実受け部材5上の果実1が上
から押えられ、これに同期して上記フォーク41が上昇
するため、フォーク41は確実に果実1を突き刺す。果
実押え80はロッド78とともに再び上昇して果実1か
ら離間する。ロッド78の上部に設けられたばね85
は、果実のサイズのばらつきによる果実押え80の移動
ストロークのばらつきを吸収する。
【0036】上記カム38が180°回転したときギヤ
34も180°回転し、ギヤ34がそれ以上に回転する
ことによってそのピン33が回転体53を時計方向に押
し回す。この回転体53の回転により、既に述べたとお
りスリーブ43、アーム44が軸45を中心に時計方向
に略90°回転させられ、これとともに軸42、フォー
ク41なども回転させられる。この回転が開始される前
はフォーク41が図7において軸45の左側上方に位置
しているため、フォーク41はまず斜め上方に移動する
ように軌跡を描き、フォーク41で突き刺した果実1が
果実受け部材5から何の支障もなく離間するようになっ
ている。また、フォーク41は果実受け部材5の開放溝
23に沿って側方に逃げる。上記スリーブ43等の回転
によってカムフォロワ47はガイド49に移行し、ガイ
ド49にガイドされながら、かつガイド49に押されて
ばね46が付勢されながら上方に移動する。
【0037】フォーク41、回転軸42、スリーブ43
がそれぞれ図7に鎖線41A,42A,43Aで示すよ
うに略水平態位をとったとき、回転軸42の他端の結合
部48がカップリング52の中に進入し、ばね46の蓄
勢力によって結合部48またはカムフォロワ47が回転
軸64の一端に押しつけられ、回転軸64の回転力を回
転軸42に伝達可能な状態にする。また、スリーブ43
が上記のように略水平態位をとったとき、検知スイッチ
57を作動させ、その検出信号により前記ソレノイド5
8の励磁を解除し、図でに説明したように図7に示すベ
ルト29に代わってベルト30を緊張させ、モータ17
の回転力をプーリ54に伝達する。プーリ54の回転力
は傘歯車55,56で増速され、回転軸64に伝達され
る。回転軸64の回転力は回転軸42に伝達され、回転
軸42と一体のフォーク41およびフォーク41に突き
刺されている果実1を回転駆動する。
【0038】これと同時に、図8、図9に示すソレノイ
ド70の励磁を解除して刃物68を付勢力により回転さ
せ、刃物68の刃先を、フォーク41とともに回転駆動
されている果実1の周面に適宜の力で押し当てる。ま
た、これと同時にモータ66が起動されてその出力軸6
5が比較的低速で略180°の範囲で回転駆動され、こ
れに伴い刃物68の刃先が上記果実1の周面に沿って略
180°の範囲で移動するため、果実1の周面の皮が剥
かれる。次にソレノイド70を励磁し、刃物68を付勢
力に抗し回転させて果実から離間させ、また、モータ6
6を逆転させて原位置に戻す。
【0039】こうして果実1の皮を剥いたあと、図7に
示すソレノイド58の励磁を解除して回転軸64,42
への回転力の伝達を解除する代わりにプーリ31に回転
力を伝達するようにする。そして、モータ17は逆向き
に回転させ、プーリ31、ギヤ34,35,36、回転
体53、カム38を逆転させる。ギヤ34およびカム3
8が略180°逆転する間は特別な動きはない。すなわ
ち、ギヤ34の180°にわたる逆転範囲はピン33が
回転体53の一端からはなれて他端に当接する範囲であ
って回転体53は回転せず、また、カム38の180°
にわたる逆転範囲はその遠心円弧部が下側から上側に向
かって回転する範囲であるとともにカム38にはカムフ
ォロワ47が当接していないからである。ギヤ34およ
びカム38が180°以上に逆転すると、ギヤ34のピ
ン33が回転体53を押して反時計方向に回転させ、こ
れに伴いロッド50を介してフォーク41、回転軸4
2、スリーブ43、アーム44等を図7に実線で示す位
置まで戻す。これらの復動の軌跡は往動の軌跡と同じで
あり、フォーク41は皮が剥かれた果実2を突き刺した
まま果実受け部材5の開放溝23に側方から進入する。
【0040】回転軸42とともに結合部48も原位置に
復帰し、カムフォロワ47はカム38のカム面に当接す
る。このときカム38は図7に示す原位置にあり、カム
38の近心円弧部にカムフォロワ47が当接するため、
フォーク41はばね46の付勢力で引き下げられ、果実
受け部材5の開放溝23から下方に逃げて果実受け部材
5上の果実2から抜け出る。
【0041】こうして、皮剥き機構部4およびその周辺
の一連の動作が終了したとき、モータ10を駆動源とし
て各果実受け部材5が所定距離搬送される。この果実受
け部材5の搬送工程の終端で図6に示すラック100が
移動範囲の左端に達し、スイッチ151の検知信号によ
って前述のように止め具装着部6のソレノイド116が
励磁され、止め具装填ケース86内の下端の止め具95
を回転ブロック120と移動体110の前面とで挾み込
むとともに止め具95を拡開させる。そして、ラック1
00が図6で右側に戻るとき、ラック103、ギヤ10
4,105,106、ラック107を介して移動体11
0を前進させ、止め具95を基台3の左側に並んでいる
果実受け部材5のうち最後部の果実受け部材5の下方ま
で移動させる。これによって上記果実受け部材5に載せ
られた果実の蔓が止め具95の割り溝で挾み込まれる。
【0042】ラック100が右方への限界位置まで移動
すると検知スイッチ152が信号を出力し、この信号で
ソレノイド112の励磁が解除され、前述のように回転
ブロック120が倒伏するとともにくさび114が後退
して、止め具95が果実の蔓を挾んだ状態で残される。
さらに、ギヤ106の欠歯部108(図16参照)がラ
ック107と対向することにより移動体110は重り1
13によって原位置に後退する。移動体110が原位置
まで後退したとき、図17に示すローラ146がストッ
パ148に当接し、回転ブロック120を付勢力に抗し
回転させて立ち上がらせ、移動体110の直前に降下し
てきている止め具装填ケース86内の下端の止め具95
を移動体110の前面との間で挾み込み、次の止め具装
着動作に備える。
【0043】果実2の排出機構部7では、図6に示すラ
ック100が左方に向かって移動するとき、すなわち各
果実受け部材5を所定距離搬送するとき、既に説明した
とおり、アーム122、ワイヤ123を介してロッド1
26が引き上げられ、排出アーム132を制限部材13
3よりも高く押し上げる。次に、ラック100が右方に
戻り始めると、図15に示すラック90、プーリ91、
ベルト92、プーリ93、一方向クラッチ131を介し
て軸130に回転力が伝達され、軸130と一体の排出
アーム132が図6において時計方向に180°の範囲
で回転駆動される。この排出アーム132の当初の略9
0°の回転範囲では前述のように制限部材133の上面
に摺接しながら高い位置で水平面内で回転し、果実受け
部材5上の果実2の上を通過する。排出アーム132が
略90°回転すると排出アーム132は制限部材133
から落ち、それ以後の約90°の範囲は低い位置で水平
面内で回転し、果実受け部材5上の果実2を押し動かし
て排出する。前述のように、排出した果実2は篭等に収
納してもよいし、排出アーム132で果実受け部材5か
ら果実2を押し出しながら、その蔓89に前述のように
して挾み付けられた止め具95の丸孔96を、串135
に挿通するようにしてもよい。
【0044】以上説明した果実の皮剥き装置によれば、
果実受け部材5の開放溝23を貫いて果実受け部材5に
載せられている果実1をフォーク41で突き刺すととも
に、これに連動して果実押え80で果実1をフォークの
反対側から押えるようにし、また、フォーク41を果実
受け部材5の開放溝23から逃して皮剥き機構部4に移
動させて果実1の皮を剥き、さらに、フォーク41を果
実受け部材5の開放溝23に戻し、かつ開放溝23から
抜け出させるようにしたため、作業者は果実受け部材5
の上に果実1を載せ、また、果実受け部材5上に戻され
た皮剥き済の果実2を回収するだけでよく、果実1への
フォーク41の突き刺し、果実2からのフォーク41の
抜き出しおよび皮剥き作業は自動的に行われるから、一
連の皮剥き作業を能率よく行うことができるし、安全性
の高い皮剥き装置を得ることができる。
【0045】また、上記果実の皮剥き装置に用いられて
いる果実受け部材5は、その上に載せた果実の蔓に対す
る逃げとなり、かつ、皮剥き機構部4においてフォーク
41を果実に突き刺した状態で果実受け部材5から逃
し、果実の皮を剥いたあとフォーク41を果実受け部材
5に戻しかつ果実受け部材5から抜け出させるための開
放溝23を有しているため、自動的にかつ安全に果実の
皮を剥くことができる果実の皮剥き装置を実現すること
ができる。
【0046】しかしながら、果実受け部材5に果実を単
に載せるだけでは果実が不安定であり、果実受け部材5
の搬送中の振動等によって果実の位置や姿勢、向きなど
が変わり、皮剥き機構部4におけるフォーク41の突き
刺し位置がずれたり、止め具装着機構部6で止め具をう
まく装着することができなかったり、果実に装着された
止め具を排出機構部7でうまく串に挿入することができ
ないというような不具合を生じることがあり得る。そこ
で、図1ないし図4に示すような果実受け部材を使用す
ることが望ましい。
【0047】図1ないし図4において、上面から見て略
正方形状の果実受け部材5には、既に述べたとおり、一
側縁部から反対側の側縁部に向かって大きく抉られた形
で開放溝23が形成されている。果実受け部材5の上面
側には果実受け部材5の四隅に、従って開放溝23の外
側にそれぞれ弾性部材301を介して押圧部材300が
植立されている。弾性部材301はコイルばねからな
り、これを果実受け部材5に形成された孔に捩じ込むこ
とによって固着されている。上記弾性部材301を捩じ
込む孔はねじ孔にする必要はなく、弾性部材301の弾
性力を利用して捩じ込むことができる。上記弾性部材3
01を捩じ込む孔の周囲には弾性部材301の撓みに対
する逃げ穴302が形成されている。上記各押圧部材3
00は、上部が円錐形であり、また下部も逆円錐形にな
っている。各押圧部材300は下部に穴を有し、この穴
に弾性部材301を捩じ込むことによって弾性部材30
1に結合されている。
【0048】果実受け部材5は、これを前記チェーン8
に連結するための連結部材9を受け入れる凹部303を
有し、この凹部303の中央部には上記連結部材9を固
定するためのねじ孔304が設けられている。果実受け
部材5にはまた、前記開放溝23の形成によって残され
た肉厚部分が下面側から抉り取られて溝305が形成さ
れている。この溝305は、前記止め具装着機構部6に
おいて止め具95を装着する際の止め具95の移動通路
となる。
【0049】以上説明した図1ないし図4記載の果実受
け部材5に果実1を載せるときは、図2に示すように、
果実1をその蔓を下に向けて4個の押圧部材300で形
成される内接円の中央部に押し付ける。このとき果実1
の球面状の外周面が押圧部材300の上側の円錐面を押
圧するため、矢印で示すように果実受け部材5を内側か
ら外側に向かって押す力が働き、各弾性部材301を撓
ませながら各押圧部材300を外側に移動させる。こう
して果実1を果実受け部材5の上に載せた状態では、各
弾性部材301の弾性力で各押圧部材300が果実1を
内側に向かって押圧するため、果実1が安定に、かつ、
位置が規制された状態で果実受け部材5上に保持され
る。従って、果実受け部材5の搬送中の振動、その他の
振動等によって果実1の位置がずれることはない。
【0050】皮剥き機構部4では、前述のようにフォー
ク41が果実受け部材5条の果実1を突き刺したまま開
放溝23に沿って抜け出し、皮剥き後開放溝23内に戻
るが、このとき、果実1は開放溝23の開放端側の押圧
部材300を外側に押し広げながら果実受け部材5から
外れ、また果実受け部材5に戻る。同様に、果実の排出
機構部7では、図3に示すように、皮が剥かれた果実1
を排出アーム132が押すことによって、果実2が開放
溝23の開放端側の押圧部材300を外側に押し広げな
がら果実受け部材5から排出される。
【0051】なお、図1ないし図4に示す例では、弾性
部材301はコイルばねになっていたが、板ばねであっ
てもよい。また、押圧部材300と共に弾性部材301
を弾性のある樹脂等で一体成形してもよい。その他特許
請求の範囲記載の技術的範囲を逸脱しない範囲で任意に
設計変更して差し支えない。
【0052】図示の皮剥き装置では、果実受け部材5が
基台3上を循環するようになっているが、皮剥き機構部
4を設けるだけでも従来の装置には認められない大きな
効果があり、かかる効果を得るためには必ずしも果実受
け部材5を循環させる必要はない。しかしながら、複数
の果実受け部材5を循環させるようにすれば、循環経路
の途中に、乾燥作業を行うのに便利な止め具95の装着
機構部6や、皮剥き済の果実2の自動的な排出機構部7
などを設けて、なお一層能率的で安全性の高い果実の皮
剥き装置を得ることができる。
【0053】本発明にかかる皮剥き装置用果実受け部材
は、柿やりんごその他各種果実の皮剥き装置に適用する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、果実の皮
剥き装置に用いる果実受け部材に、果実の蔓の部分を受
け入れると共に、上記蔓の部分を逃しながら果実を果実
受け部材から外して皮剥きに供し、また、皮が剥かれた
果実の蔓の部分を受け入れて果実受け部材に果実を戻す
ための開放溝を設けたため、自動的にかつ安全に果実の
皮を剥く果実の皮剥き装置を実現することができる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、果実受け部
材に載せられた果実を外側から押圧するための押圧部材
を、開放溝の外側に弾性部材を介して設けたため、果実
受け部材に果実を載せた状態では、各弾性部材の弾性力
で各押圧部材が果実を内側に向かって押圧し、果実が安
定に、かつ、位置が規制された状態で保持される。従っ
て、果実受け部材の搬送中の振動、その他の振動等によ
って果実の位置がずれることもなく、皮剥き機構部のフ
ォーク等によって果実を位置精度良く突き刺すことがで
き、皮剥き動作を円滑に行わせることができる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、各押圧部材
の上部を円錐形にしたため、各押圧部材の円錐面に果実
を押し付けて各押圧部材を押し広げられながら果実を果
実受け部材に載せることができるし、各押圧部材を押し
広げられながら果実を果実受け部材から外すことがで
き、果実受け部材に対する果実の装脱を容易にかつ確実
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる果実の皮剥き装置用果実受け部
材の実施例を示す斜視図。
【図2】同上平面図。
【図3】同上側面図。
【図4】同上側面断面図。
【図5】本発明にかかる果実受け部材を適用した果実の
皮剥き装置の例の概要を示す斜視図。
【図6】同上果実の皮剥き装置の平面図。
【図7】上記果実の皮剥き装置中のフォークの移動およ
び回転駆動機構部を示す正面図。
【図8】上記果実の皮剥き装置中の皮剥き機構部を示す
斜視図。
【図9】同上皮剥き機構部の刃物の操作機構部を示す正
面図。
【図10】上記果実の皮剥き装置中の止め具装着機構部
への動力伝達機構部を示す平面図。
【図11】上記果実の皮剥き装置中の果実押えおよび止
め具装着機構部の断面図。
【図12】同上果実押えの駆動機構部の正面図。
【図13】同上果実押え部分の斜視図。
【図14】同上果実押えの駆動機構の側面図。
【図15】上記果実の皮剥き装置中の止め具装着機構部
および排出機構部の正面図。
【図16】同上止め具装着機構部の平面図。
【図17】同上分解斜視図。
【図18】上記止め具装着機構による止め具装着動作の
様子を示す斜視図。
【符号の説明】
1 果実 2 果実 4 皮剥き機構部 5 果実受け部材 23 開放溝 89 蔓 300 押圧部材 301 弾性部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 果実を載せて皮剥き機構部に搬送する果
    実の皮剥き装置用果実受け部材であって、 果実の蔓の部分を受け入れると共に、上記蔓の部分を逃
    しながら果実を果実受け部材から外して皮剥きに供し、
    また、皮が剥かれた果実の蔓の部分を受け入れて果実受
    け部材に果実を戻すための開放溝を有することを特徴と
    する果実の皮剥き装置用果実受け部材。
  2. 【請求項2】 開放溝の外側に弾性部材を介して複数個
    植立され、載せられた果実を外側から上記弾性部材の弾
    性力で押圧する押圧部材を有してなる請求項1記載の果
    実の皮剥き装置用果実受け部材。
  3. 【請求項3】 押圧部材は、上部が円錐形である請求項
    2記載の果実の皮剥き装置用果実受け部材。
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