JPH078232A - 海藻食品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワカメ、コンブなどの褐藻類海藻を、クロレ
ラ藻体熱水抽出の有効成分を含有させると共に、まろや
かで風味良好な海藻食品を得ること。 【構成】 海水１００重量部に対して、３〜４重量部の
クロレラ藻体熱水抽出液が混合され、かつ温度が７５〜
９５℃に保持された浸漬処理液に、ワカメ、コンブなど
の褐藻類海藻の藻体を浸漬（湯通し）処理することから
成る海藻食品の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、海水とクロレラ藻体熱
水抽出液との浸漬処理液に、ワカメ、コンブなどの褐藻
類海藻を浸漬処理する海藻食品の製造法に関する。

【０００２】

【従来技術】従来、塩水１００部に対し、１〜１０部の
割合でクロレラ藻体熱水抽出液を混合した、８０〜１０
０℃の温度の混合処理液に、海藻若布を浸漬処理する食
用海藻若布の処理は公知（特公昭５５−３３８６３号公
報）である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】褐藻類海藻を、クロレ
ラ藻体熱水抽出液含有浸漬処理液で食品加工に当たり、
クロレラ藻体熱水抽出液を、塩水と混合した浸漬処理液
を用いる従来法よりも、海水を用いることが、風味、食
感が優れた食品が得られることを知見した結果、本発明
を達成したのである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、ワカメ、コン
ブ等の褐藻類海藻を浸漬処理する食品加工に当たり、浸
漬処理での、浸漬処理液が、海水１００重量部に対する
クロレラ熱水抽出液の混合割合が３〜４重量部に保持さ
れ、かつ７５〜９５℃の液温が保持されていることを特
徴とする海藻食品の製造方法である。

【０００５】本発明での、原料のワカメ、コンブ、ヒジ
キなどの褐藻類藻体の可食部の浸漬処理において、海水
１００重量部に対して、３〜４重量部の混合割合を保持
するようにクロレラ藻体熱水抽出を混和した浸漬処理液
を使用し、かつ該浸漬処理液の温度を７５〜９５℃に保
持するのは、上記の混合割合と加熱温度とを所定範囲に
保持することによって、クロレラ藻体熱水抽出液の有効
成分（アミノ酸、水溶性蛋白質、水溶性ビタミン、糖
類、核酸関連物質などの水溶性物質）が、好適に藻体組
織内に参入されるからであり。またクロレラ藻体熱水抽
出液の整味作用なども奏するからである。

【０００６】

【実施例】水槽内に、海水１００重量部に対して、４重
量部の割合でクロレラ藻体熱水抽出液が混和され、かつ
液温が８５℃に保持されている、浸漬処理液中に、洗浄
ワカメを送入し、約３０秒間浸漬してから，送出して、
連続的に色調良好な製品ワカメを得た。また、原料とし
て洗浄コンブを使用した場合には、湯通し時間が、約６
０秒であった。なお、この実施例において、水槽中の浸
漬処理液が、浸漬処理で減少したときには、上記割合の
浸漬処理液を適宜補給して、水槽内の浸漬処理液の水量
を所望の水量に保持させることもできる。

【０００７】また、上記実施例において、原料藻類供給
用装置と加熱装置とを備え、かつ海水１００重量部送入
に対して、３〜４重量部のクロレラ藻体熱水抽出液を送
入できるように設けられた、海水供給用タンクとクロレ
ラ藻体熱水抽出液供給用タンクを備えた水槽を使用し
て、上記割合で海水とクロレラ藻体熱水抽出液とを水槽
に供給（例えば、海水５００ l／h 、クロレラ熱水抽出
液２０ l／h の割合で）して、浸漬処理液を浸漬処理に
必要な水量に補給すると共に加熱し、液温を７５〜９５
℃範囲内の温度に調整して、この浸漬処理液中に、所望
の湯通し（浸漬）時間存在させるように原料藻体を連続
的に供給することもできる。

【０００８】

【発明の効果】本発明によれば、クロレラ藻体熱水抽出
液が持つ栄養成分が付与されると共に風味良好にされた
コンブ、ワカメ、モズクなどの褐藻類の海藻食品が得ら
れて、そのまま食し得るばかりでなく、サラダ、佃煮ま
たは煮物に供しても食味、食感が良いものであった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 海藻食品の製造法において、海水１００
   重量部に対して、クロレラ藻体熱水抽出液が３〜４重量
   部の割合で混合された浸漬処理液に、褐藻類海藻を浸漬
   処理することから成り、浸漬処理が、７５〜９５℃の温
   度に保持され、かつ上記混合割合が保持さている浸漬処
   理液に浸漬することを特徴とする褐藻類海藻食品の製造
   法。