JPH0782118A - 整髪剤用基剤 - Google Patents

整髪剤用基剤

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JPH0782118A
JPH0782118A JP22742793A JP22742793A JPH0782118A JP H0782118 A JPH0782118 A JP H0782118A JP 22742793 A JP22742793 A JP 22742793A JP 22742793 A JP22742793 A JP 22742793A JP H0782118 A JPH0782118 A JP H0782118A
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JP
Japan
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hair
monomer
base
meth
weight
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JP22742793A
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English (en)
Inventor
Motomi Ogasawara
元見 小笠原
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高水溶性を呈して洗浄性にすぐれるととも
に、セット力が大きく、しかも使用時にべたつきがな
く、毛髪をなめらかに自然にまとめることができる整髪
剤用基剤を提供すること。 【構成】 一般式(I): 【化8】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
されるモノマー(A)60〜95重量%および一般式(I
I): 【化9】 (式中、R2 は水素原子またはメチル基、R3 は炭素数
1〜18のアルキル基を示す)で表わされるモノマー
(B)5〜40重量%を含有したモノマー成分を重合して
なる整髪剤用基剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は整髪剤用基剤に関する。
さらに詳しくは、高水溶性を呈して洗浄性にすぐれると
ともに、セット力が大きく、しかも使用時にべたつきが
なく、毛髪をなめらかに自然にまとめることができ、た
とえばセットローション、ヘアローション、ヘアムー
ス、ヘアクリームなどの整髪剤として好適に使用しうる
整髪剤用基剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、整髪剤に用いられる樹脂組成物と
しては、炭素数8〜18の脂肪族アルコールと(メタ)ア
クリル酸とのエステル5〜40重量%、(メタ)アクリル
酸6〜35重量%およびその他のビニル系単量体25〜89重
量%からなる単量体混合物を溶液重合してなる整髪用液
状樹脂組成物(特公昭44-31238号公報)や、ダイアセト
ンアクリルアマイド5〜88重量%、炭素数4〜18の脂肪
族アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルの少な
くとも1種5〜40重量%、(メタ)アクリル酸およびイ
タコン酸の少なくとも1種6〜35重量%ならびに炭素数
1〜3の(メタ)アクリル酸エステル1〜84重量%から
なる単量体混合物を溶液重合してなる耐湿潤性整髪用樹
脂組成物(特公昭 50-6538号公報)が知られている。一
方、世界的な地球環境保護意識の向上から、整髪剤に
は、水溶性有機溶剤のかわりに水を多用する傾向があ
る。
【0003】しかしながら、前記樹脂組成物は、いずれ
も水溶性有機溶剤に対する溶解性を高める目的から、単
量体混合物中の(メタ)アクリル酸などの水溶性単量体
の配合量が6〜35重量%と非常に少なく、水溶性に劣る
ため、前記水を多用する整髪剤に用いたばあいには、凝
集、沈降析出などが生じるという問題がある。また前記
樹脂組成物からなる整髪剤を用いて形成されたフィルム
も水溶性がきわめて低く、たとえば洗髪時の洗浄除去が
非常に困難になるという欠点があり、さらに該整髪剤
は、使用時の毛髪のべたつきがひどく、ブロッキング現
象、ごわつき感などが生じるという欠点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、前
記従来技術に鑑みて高水溶性を呈して洗浄性にすぐれる
とともに、セット力が大きく、しかも使用時にべたつき
がなく、毛髪になめらかさを付与して自然にまとめるこ
とができる整髪剤用基剤をうるべく鋭意研究を重ねた結
果、水溶性の単量体である(メタ)アクリル酸を60〜95
重量%と多量に配合したばあいには、意外なことに、か
かる性質を同時に満足しうる整髪剤用基剤がえられると
いうまったく新しい事実を見出し、本発明を完成するに
いたった。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I):
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるモノマー(A)60〜95重量%および
一般式(II):
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R2 は水素原子またはメチル基、
3 は炭素数1〜18のアルキル基を示す)で表わされる
モノマー(B)5〜40重量%を含有したモノマー成分を
重合してなる整髪剤用基剤に関する。
【0010】
【作用および実施例】本発明の整髪剤用基剤は、前記し
たように、一般式(I):
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるモノマー(A)60〜95重量%および
一般式(II):
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R2 は水素原子またはメチル基、
3 は炭素数1〜18のアルキル基を示す)で表わされる
モノマー(B)5〜40重量%を含有したモノマー成分を
重合したものである。
【0015】本発明に用いられるモノマー(A)は、前
記したように、一般式(I)で表わされるモノマー、す
なわちアクリル酸および/またはメタクリル酸である。
【0016】本発明においては、モノマー(A)を多量
に用いたことに大きな特徴があり、かかるモノマー
(A)を多量に含有したモノマー成分からえられた重合
体は、フィルム化されたときに大きなセット力やすぐれ
た耐湿性を呈し、しかもアミンなどの塩基性物質で中和
することによって、さらに洗髪時にきわめて容易に除去
しうるなどのすぐれた特性を発現する。
【0017】前記モノマー(A)の使用量は、重合に供
せられるモノマー成分の60〜95重量%、好ましくは70〜
90重量%である。かかるモノマー(A)の使用量が60重
量%未満であるばあいには、えられる整髪剤用基剤の水
溶性が低下し、該整髪剤用基剤を用いて形成されたフィ
ルムが水に難溶となって洗髪時の洗浄除去が困難となっ
たり、該モノマー(A)に起因する分子間の水素結合力
が不足することから、使用時の毛髪のべたつきやブロッ
キング、フレーキング現象、ごわつき感、自然な風合の
低下などが生じるようになり、また95重量%をこえるば
あいには、形成されたフィルムが耐湿性に劣ってセット
力が低下したり、フィルム硬度が高くなることから、フ
レーキング現象が生じやすくなる。
【0018】本発明に用いられるモノマー(B)は、前
記したように、一般式(II)で表わされるモノマー、す
なわち(メタ)アクリル酸エステルであり、かかるモノ
マー(B)は、えられる整髪剤用基剤を用いて形成され
たフィルムに柔軟性および耐湿性を付与する成分であ
る。
【0019】なお、前記一般式(II)において、R3
炭素数1〜18のアルキル基であるが、えられる整髪剤用
基剤を用いて形成されたフィルムの柔軟性を向上させ、
フレーキング現象の発生を抑制せしめるといった効果を
充分に発現しうるという点からかかるアルキル基の炭素
数は4〜18であることが好ましい。
【0020】前記モノマー(B)の代表例としては、た
とえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、パルミチル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートな
どがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができる。
【0021】前記モノマー(B)の使用量は、重合に供
せられるモノマー成分の5〜40重量%、好ましくは10〜
30重量%である。かかるモノマー(B)の使用量が5重
量%未満であるばあいには、えられる整髪剤用基剤を用
いて形成されたフィルムの耐湿性および柔軟性が低下
し、セット力が低下したり、フレーキング現象が生じる
ようになり、また40重量%をこえるばあいには、形成さ
れたフィルムが水に難溶となって洗髪時の洗浄除去が困
難となる。
【0022】本発明の整髪剤用基剤は、前記したよう
に、モノマー(A)およびモノマー(B)を含有したモ
ノマー成分を重合してえられるものであるが、本発明に
おいては、これらモノマー(A)およびモノマー(B)
のほかにも、モノマー成分として共重合可能なエチレン
性不飽和モノマー(C)を用いることができる。
【0023】前記エチレン性不飽和モノマー(C)は、
えられる整髪剤用基剤を用いて形成されたフィルムに適
度な柔軟性および硬度を付与し、毛髪の光沢やなめらか
さを向上させるために用いられる成分である。
【0024】前記モノマー(C)の代表例としては、た
とえばポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート;ビニルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルポリジメチルシ
ランなどのシラン化合物;(メタ)アクリルアミド、ダ
イアセトン(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリ
ルアミドなどのアミド;スチレン、α−メチルスチレン
などのスチレン系化合物;ジメチルアミノ(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレートのジメ
チル硫酸、ジエチル硫酸、硫酸などの塩;マレイン酸、
イタコン酸などがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。
【0025】前記モノマー(C)の使用量は、目的とす
る整髪剤用基剤の物性に応じて適宜調整すればよいが、
かかるモノマー(C)の使用量が重合に供せられるモノ
マー成分の35重量%をこえるばあいには、えられる整髪
剤用基剤を用いて形成されたフィルムの水溶性が低下す
るおそれがあるので、35重量%以下、なかんづく0.3〜3
5重量%の範囲内にあるように調整することが好まし
い。
【0026】本発明の整髪剤用基剤は、前記モノマー
(A)およびモノマー(B)、ならびに必要に応じてモ
ノマー(C)の所望量を調整し、たとえば炭化水素系有
機溶媒中で共重合を行なったのち、えられた共重合体を
析出させ、ろ過、乾燥することによってうることができ
る。
【0027】前記炭化水素系有機溶媒の代表例として
は、たとえばn−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどがあげられるが、こ
れらのなかでは、ろ過、乾燥などの操作を行なう際に作
業性にすぐれる点から、n−ヘキサンおよびシクロヘキ
サンが好ましい。
【0028】前記共重合は、モノマー(A)およびモノ
マー(B)、ならびに必要に応じてモノマー(C)から
なるモノマー成分の混合物を前記炭化水素系有機溶媒に
溶解して重合開始剤を添加し、たとえばチッ素ガスなど
の不活性ガス気流下で加熱しながら撹拌することにより
行なうことができる。
【0029】前記重合開始剤としては、一般に溶液重合
法に用いられているものであればとくに限定はなく、そ
の具体例としては、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどのアゾ系化合物などがあげられる。なお、本発明
においては、重合に供せられるモノマー成分として(メ
タ)アクリル酸およびそのエステルが用いられているた
め、重合開始剤として過酸化物を用いたばあいには、架
橋ゲル化を生起するおそれがあるので、アゾ系化合物を
用いることが好ましい。
【0030】重合に際しては、前記炭化水素系有機溶媒
は、重合に供せられるモノマー成分の混合物の濃度が10
〜25重量%程度となるように調整して用いることが好ま
しい。なお、前記モノマー成分の混合物の濃度が15重量
%をこえるばあいには、前記モノマー成分の混合物を分
割して徐々に添加して重合を行なうことが、急激な重合
熱の発生を避け、安全に重合を行なううえで好ましい。
【0031】重合温度は、用いる重合開始剤の種類など
によって異なるため一概には決定することができない
が、通常重合開始剤の10時間半減期温度とすることが好
ましく、とくに用いた炭化水素系有機溶媒の還流温度に
近いことがより再現性の高い重合を行なうことができる
ので好ましい。
【0032】また重合時間は、8時間よりも短いばあい
には、重合が不完全となって未反応のモノマーが残存す
ることがあるため、8時間以上、好ましくは12〜36時間
とすることが望ましい。
【0033】なお、残存モノマーが存在するか否かは、
一般的な手法、たとえばPSDB法などにより二重結合
が存在するか否かを確認することにより行なうことがで
きる。
【0034】なお、前記モノマー成分の混合物の重合反
応においては、反応の進行に伴って重合反応系内は白濁
しはじめ、さらに反応が進行すると、えられた共重合体
が炭化水素系有機溶媒中に溶け込めなくなって不溶化
し、沈殿物として析出するので、ついでこのような反応
系から溶媒を留去するかまたは析出した沈殿物をろ過、
乾燥するなどして本発明の整髪剤用基剤をうることがで
きる。
【0035】かくしてえられる本発明の整髪剤用基剤
は、共重合体が 10000〜200000程度の重量平均分子量を
有するものであり、通常そのままの状態でたとえば各種
頭髪用化粧料の原料に配合したり、水溶性の溶媒に溶解
するなどして用いることができるが、さらに水溶性を付
与するために、該整髪剤用基剤にたとえば水溶性塩基性
物質などを加えて中和することが好ましく、その中和率
は20〜60モル%であることが好ましい。かかる中和率が
20モル%未満であるばあいには、えられる整髪剤用基剤
の水溶性が低下して洗浄性に劣るようになる傾向があ
り、また60モル%をこえるばあいには、えられる整髪剤
用基剤を用いて形成されたフィルムの耐水性が低下する
傾向がある。
【0036】前記水溶性塩基性物質としては、たとえば
アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、モルホリン、アミノメチルプロパノール、ア
ミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジ
オールなどがあげられ、これらの化合物は通常単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
【0037】また本発明の整髪剤用基剤をエアゾールと
して用いるばあいには、前記整髪剤用基剤をたとえば水
溶性溶媒に溶解したものを、たとえばジメチルエーテル
などの噴射剤やその他添加剤、補助剤などとともにエア
ゾール容器内に加圧充填し、封入すればよい。なお、こ
のばあい、エアゾール容器内に充填される各種成分の配
合割合は、通常それぞれ目的や用途などに応じて適宜調
整されることが望ましい。
【0038】つぎに本発明の整髪剤用基剤を実施例に基
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
【0039】実施例1 還流冷却器、温度計、チッ素導入管、仕込み管および撹
拌装置を取り付けた500ml 容の五つ口フラスコにメタク
リル酸80部(重量部、以下同様)、ラウリルメタクリレ
ート20部およびシクロヘキサン 560部を入れ、これに
α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 0.3部を加えて
撹拌しながらチッ素気流下に82℃で加熱還流した。重合
開始10分間経過後、均一で透明な反応溶液は白濁しはじ
め、さらに重合が進行するにつれて均一なスラリー溶液
となった。重合開始1時間後から粉状物が生成しはじ
め、約10時間後に反応が完結した。この反応溶液を10〜
50mmHgに減圧して溶媒を留去し、整髪剤用基剤をえた。
【0040】えられた整髪剤用基剤の重量平均分子量を
測定したところ 64000であった。
【0041】つぎにえられた整髪剤用基剤20部を精製水
80部に溶解し、さらに2−アミノメチルプロパノール41
部を精製水 164部に溶解し、20%水溶液としたものを添
加してカルボン酸の中和率が50モル%の均一な溶液とし
たのち、整髪剤用基剤の物性として外観および水溶性を
以下の方法にしたがって調べた。その結果を表2に示
す。
【0042】(外観)整髪剤用基剤の溶液の外観を目視
により観察した。
【0043】(水溶性)整髪剤用基剤の溶液の温度を25
℃に保ちながら水を添加して希釈されるかどうかを調
べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0044】(評価基準) A:無限に希釈される。 B:水を添加すると濁りを生じる。 C:水を添加すると樹脂が凝集析出する。
【0045】実施例2〜10 配合した各モノマー成分、2−アミノメチルプロパノー
ルの添加量(20%水溶液として使用)および中和率を表
1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にして
整髪剤用基剤をえた。
【0046】えられた整髪剤用基剤の重量平均分子量お
よび物性を実施例1と同様にして調べた。その結果をそ
れぞれ表1および表2に示す。
【0047】比較例1 還流冷却器、温度計、チッ素導入管、滴下ロートおよび
撹拌装置を取り付けた500ml容の五つ口フラスコにメタ
クリル酸25部、i−ブチルメタクリレート45部、n−ブ
チルメタクリレート20部、ラウリルメタクリレート10部
および無水エタノール 233部を入れ、これにα,α′−
アゾビスイソブチロニトリル 0.2部を加えて撹拌しなが
らチッ素気流下に80℃で加熱還流した。重合開始6時間
後にα,α′−アゾビスイソブチロニトリル 0.2部を追
添し、さらに6時間重合して反応を完結した。
【0048】えられた樹脂のエタノール溶液を50℃以下
に冷却して2−アミノメチルプロパノール13部をエタノ
ール30部に溶解し、30%エタノール溶液としたものを添
加してカルボン酸の中和率を50モル%とし、さらにエタ
ノール 200部を添加して樹脂固形分濃度が20重量%の整
髪剤用基剤のエタノール溶液をえた。なお、えられた整
髪剤用基剤の重量平均分子量を測定したところ 53000で
あった。
【0049】えられた整髪剤用基剤の物性を実施例1と
同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0050】比較例2 配合した各モノマー成分および2−アミノメチルプロパ
ノールの添加量(30%エタノール溶液として使用)を表
1に示すように変更したほかは、比較例1と同様にして
整髪剤用基剤をえた。
【0051】えられた整髪剤用基剤の重量平均分子量お
よび物性を実施例1と同様にして調べた。その結果をそ
れぞれ表1および表2に示す。
【0052】なお、表1中の略号は以下のことを意味す
る。
【0053】MAA :メタクリル酸 AA :アクリル酸 LMA :ラウリルメタクリレート SMA :ステアリメタクリレート BMA :n−ブチルメタクリレート EHMA :2−エチルヘキシルメタクリレート LA :ラウリルアクリレート TBA :t−ブチルアクリレート IBMA :i−ブチルメタクリレート NOAAm:N−t−オクチルアクリルアミド MPDS :式:
【0054】
【化7】
【0055】で表わされるポリジメチルシロキシメタク
リレート MPTMS:トリストリメチルシロキシ−3−メタクリ
ロキシプロピルシラン AMP :2−アミノメチルプロパノール
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】表2に示された結果から、実施例1〜10で
えられた整髪剤用基剤は、いずれも外観および水溶性に
すぐれたものであることがわかる。
【0059】処方例1〜10および比較処方例1〜2 実施例1〜10でえられた整髪剤用基剤20部に精製水80部
および中和率が50モル%となるように2−アミノメチル
プロパノールの20%水溶液を添加し、樹脂固形分濃度が
20重量%の均一な溶液をえた。この溶液5gおよび精製
水5gならびに噴射剤としてジメチルエーテル5gをエ
アゾール容器(満注量:80ml)に充填し、これにバルブ
を取り付けて水性の整髪用エアゾール製品を作製した。
【0060】また、比較例1〜2でえられた樹脂固形分
濃度が20重量%の整髪剤用基剤のエタノール溶液5gを
用い、そのほかは前記と同様にして水性の整髪用エアゾ
ール製品を作製した(比較処方例1〜2)。
【0061】つぎにえられたエアゾール製品を用いて整
髪剤のセット力および形成されたフィルムの物性を以下
の方法にしたがって調べた。その結果を表3に示す。
【0062】(セット力)長さ25cmの毛髪2gに、整髪
剤を20cmの距離から10秒間噴霧したのち、この毛髪を外
径1.2cm のカーラーに巻き、40℃の温風で60分間かけて
乾燥したのち、カーラーから毛髪をはずし、温度30℃、
相対温度80%の雰囲気中に垂直に吊した直後の長さ(L
1 )と1時間放置後の長さ(L2 )を測定し、カールリ
テンションを次式から算出した。
【0063】[カールリテンション](%)={(25−
2 )/(25−L1 )}×100 なお、カールリテンションが60%以上のものを合格(表
中、Aと表示)とし、また60%未満のものを不合格(表
中、Bと表示)とした。
【0064】(フィルムの物性) (イ)洗浄性 2.5cm×7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距離か
ら5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾してフィル
ムを形成した。このガラス板を40℃の0.2 %シャンプー
含有温水に静置浸漬し、フィルムの溶解状態の経時変化
を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0065】(評価基準) A:30分間以内に完全に溶解する。 B:40分間以内に完全に溶解する。 C:40分間経過後もフィルムが残存する。
【0066】(ロ)耐ブロッキング性 長さ25cmの毛髪2gに整髪剤3gを均一にスプレーによ
り塗布した。この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
し、市販のくしを用いてそのくし通りの状態を以下の評
価基準に基づいて評価した。
【0067】(評価基準) A:ひっかかりがなく、くしがなめらかに通る。 B:ひっかかりはあるが、くしを通すことができる。 C:ひっかかりがつよく、くしを通しにくい。 D:くしが通らない。
【0068】(ハ)平滑性 2.5cm ×7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距離か
ら5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾してフィル
ムを形成した。つぎに形成したフィルム面の触感を指で
調べ、平滑性を以下の評価基準に基づいて評価した。
【0069】(評価基準) A:完全になめらかである。 B:ややざらつきがある。 C:かなりざらつきがある。
【0070】(ニ)透明性 2.5cm×7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距離か
ら5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾してフィル
ムを形成した。つぎに形成したフィルムの状態を目視に
より観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0071】(評価基準) A:完全に透明である。 B:部分的に白化している。 C:全面が白化している。
【0072】(ホ)光沢性 長さ25cmの毛髪2gに整髪剤3gを均一にスプレーによ
り塗布した。
【0073】この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
して目視により光沢性を観察し、以下の評価基準に基づ
いて評価した。
【0074】(評価基準) A:非常に光沢がある。 B:幾分光沢がある。 C:光沢がない。
【0075】(ヘ)粘着性 2.5cm×7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距離か
ら5秒間噴霧した直後のガラス板表面(表3中、乾燥前
と記載)および20℃にて3時間風乾して形成されたフィ
ルム面(表3中、乾燥後と記載)を指で触り、粘着性を
以下の評価基準に基づいて評価した。
【0076】(評価基準) A:まったくべたつきがない。 B:幾分べたつきがある。 C:かなりべたつきがある。
【0077】
【表3】
【0078】表3に示された結果から、実施例1〜10で
えられた整髪剤用基剤は、いずれもセット力が大きく、
該整髪剤用基剤を用いて形成されたフィルムは、洗浄性
にすぐれるとともに、耐ブロッキング性、平滑性、透明
性、光沢性にすぐれ、また乾燥後はもちろんのこと乾燥
前であってもべたつきがないものであることがわかる。
【0079】
【発明の効果】本発明の整髪剤用基剤は、高水溶性を呈
して洗浄性にすぐれるとともに、セット力が大きく、し
かも使用時にべたつきがなく、毛髪をなめらかに自然に
まとめることができるので、たとえばセットローショ
ン、ヘアローション、ヘアムース、ヘアクリームなどの
整髪剤として好適に使用することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
    されるモノマー(A)60〜95重量%および一般式(I
    I): 【化2】 (式中、R2 は水素原子またはメチル基、R3 は炭素数
    1〜18のアルキル基を示す)で表わされるモノマー
    (B)5〜40重量%を含有したモノマー成分を重合して
    なる整髪剤用基剤。
  2. 【請求項2】 モノマー成分が共重合可能なエチレン性
    不飽和モノマー(C)を含有したものである請求項1記
    載の整髪剤用基剤。
  3. 【請求項3】 エチレン性不飽和モノマー(C)の使用
    量がモノマー成分の35重量%以下である請求項2記載の
    整髪剤用基剤。
JP22742793A 1993-09-13 1993-09-13 整髪剤用基剤 Pending JPH0782118A (ja)

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