JPH0780837B2 - 6−アミノカプロン酸、そのエステル及びアミドからカプロラクタムを製造する方法 - Google Patents
6−アミノカプロン酸、そのエステル及びアミドからカプロラクタムを製造する方法Info
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- JPH0780837B2 JPH0780837B2 JP62309797A JP30979787A JPH0780837B2 JP H0780837 B2 JPH0780837 B2 JP H0780837B2 JP 62309797 A JP62309797 A JP 62309797A JP 30979787 A JP30979787 A JP 30979787A JP H0780837 B2 JPH0780837 B2 JP H0780837B2
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- C07D201/02—Preparation of lactams
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は6−アミノカプロン酸、そのエステル或はアミ
ド、もしくはその混合物からカプロラクタムを製造する
方法に係る。
ド、もしくはその混合物からカプロラクタムを製造する
方法に係る。
(従来技術) 西独特許出願公開22 49 993号公報には、250乃至350℃
の温度で水の存在下に6−アミノカプロン酸エステルを
カプロラクタムに変換する方法が記載されている。しか
しながら、この方法は反応が高圧下において行われねば
ならないという欠点を有する。更に、オリゴマーの形成
を抑止するため環化を低濃度で行わねばならない。その
結果として、カプロラクタムの単離を工業的に高コスト
の希薄溶液から行わねばならないことになる。西独特許
出願公開32 35 938号公報に記載された他の方法によれ
ば、カプロラクタムより高い沸点を有する多価アルコー
ル中において6−アミノカプロン酸エステルを0.5乃至
5時間、180乃至250℃に加熱してカプロラクタムに変換
し、次いで生成反応混合物からカプロラクタムを蒸留に
より分離する。この方法も5乃至15重量%の比較的希薄
な溶液を使用しなければならず、またテトラエチレング
リコールのような高価な、従って回収されるべき溶媒を
使用しなければならない。しかもカプロラクタムを得る
まで2段の分離した処理を行わねばならない。
の温度で水の存在下に6−アミノカプロン酸エステルを
カプロラクタムに変換する方法が記載されている。しか
しながら、この方法は反応が高圧下において行われねば
ならないという欠点を有する。更に、オリゴマーの形成
を抑止するため環化を低濃度で行わねばならない。その
結果として、カプロラクタムの単離を工業的に高コスト
の希薄溶液から行わねばならないことになる。西独特許
出願公開32 35 938号公報に記載された他の方法によれ
ば、カプロラクタムより高い沸点を有する多価アルコー
ル中において6−アミノカプロン酸エステルを0.5乃至
5時間、180乃至250℃に加熱してカプロラクタムに変換
し、次いで生成反応混合物からカプロラクタムを蒸留に
より分離する。この方法も5乃至15重量%の比較的希薄
な溶液を使用しなければならず、またテトラエチレング
リコールのような高価な、従って回収されるべき溶媒を
使用しなければならない。しかもカプロラクタムを得る
まで2段の分離した処理を行わねばならない。
またInd. Eng. Chem. Process Des. Dev. 17号(1978)
9頁には、6−アミノカプロン酸アミドの環化をエタノ
ール及び水の混合媒体中、180乃至250℃の温度で行いカ
プロラクタムとすることが記載されている。しかしなが
らこの方法では副生物として二量体が大量に形成され、
収率は不満足なものである。
9頁には、6−アミノカプロン酸アミドの環化をエタノ
ール及び水の混合媒体中、180乃至250℃の温度で行いカ
プロラクタムとすることが記載されている。しかしなが
らこの方法では副生物として二量体が大量に形成され、
収率は不満足なものである。
従って、この分野の技術的課題は、比較的短時間に高収
率をもって、高価な溶媒を使用する必要がなく、しかも
生成カプロラクタムの簡単な単離を可能ならしめる、6
−アミノカプロン酸、そのエステル或はアミド、もしく
はその混合物から出発してカプロラクタムを製造する方
法を提供することである。
率をもって、高価な溶媒を使用する必要がなく、しかも
生成カプロラクタムの簡単な単離を可能ならしめる、6
−アミノカプロン酸、そのエステル或はアミド、もしく
はその混合物から出発してカプロラクタムを製造する方
法を提供することである。
(発明の要約) しかるに上記の技術的課題は、6−アミノカプロン酸、
そのエステル或はアミド、もしくはその混合物を、カプ
ロラクタムより高い沸点を有し、反応条件下で液状の不
活性媒体の存在下において加熱することによりカプロラ
クタムを製造する方法であって、上記媒体として炭化水
素を使用し、温度を150乃至350℃に維持し、6−アミノ
カプロン酸、そのエステル或はアミド、もしくはその混
合物を反応するに従って給送し、反応生成物からカプロ
ラクタムをこれが生成するに従って分離することを特徴
とする本発明方法により解決され得ることが見出される
に至った。
そのエステル或はアミド、もしくはその混合物を、カプ
ロラクタムより高い沸点を有し、反応条件下で液状の不
活性媒体の存在下において加熱することによりカプロラ
クタムを製造する方法であって、上記媒体として炭化水
素を使用し、温度を150乃至350℃に維持し、6−アミノ
カプロン酸、そのエステル或はアミド、もしくはその混
合物を反応するに従って給送し、反応生成物からカプロ
ラクタムをこれが生成するに従って分離することを特徴
とする本発明方法により解決され得ることが見出される
に至った。
この新規な製造方法は、常圧下に高転化率、高収率をも
って生成物をもたらし、しかも高価な溶媒を使用する必
要がなく、従ってまた溶媒回収処理が不必要であるとい
う利点を有する。更にこの新規な方法は、カプロラクタ
ムが1段階処理で得られる利点がある。
って生成物をもたらし、しかも高価な溶媒を使用する必
要がなく、従ってまた溶媒回収処理が不必要であるとい
う利点を有する。更にこの新規な方法は、カプロラクタ
ムが1段階処理で得られる利点がある。
またこの新規な方法は、前述した西独特許出願公開32 3
5 938号公報、18及び19頁において、溶媒としての炭化
水素中におけるアミノカプロン酸エステルの反応に際し
ては不溶性重合体が形成されると明確に指摘されている
ことに鑑みて注目に価する発明というべきである。
5 938号公報、18及び19頁において、溶媒としての炭化
水素中におけるアミノカプロン酸エステルの反応に際し
ては不溶性重合体が形成されると明確に指摘されている
ことに鑑みて注目に価する発明というべきである。
(発明の構成) 本発明方法の有利な出発物質は以下の一般式(I) で表わされる化合物である。式中XはOH−基、基OR1(R
1はアルキル基、シクロアルキル基或はアルアルキル基
を意味する)、或は基 (R2、R3は同じ基或は異なる基であることができ、水素
原子或は炭素原子1乃至4個のアルキル基を意味する)
を意味する。なお、R1及びR2は置換される窒素原子と合
体して5乃至7員環を形成することができる。
1はアルキル基、シクロアルキル基或はアルアルキル基
を意味する)、或は基 (R2、R3は同じ基或は異なる基であることができ、水素
原子或は炭素原子1乃至4個のアルキル基を意味する)
を意味する。なお、R1及びR2は置換される窒素原子と合
体して5乃至7員環を形成することができる。
この有利な出発物質は、例えば、6−アミノカプロン
酸、C1乃至C10のアルカノール、3乃至10個の炭素原子
を有するシクロアルカノール或は7乃至10個の炭素原子
を有するアルアルカノールのアミノカプロン酸エステル
である。ことに好ましいのは6−アミノカプロン酸とC1
乃至C4のアルキルとのエステルである。なお、6−アミ
ノカプロン酸アミド及びC1乃至C4アルキル置換アミドも
適当である。
酸、C1乃至C10のアルカノール、3乃至10個の炭素原子
を有するシクロアルカノール或は7乃至10個の炭素原子
を有するアルアルカノールのアミノカプロン酸エステル
である。ことに好ましいのは6−アミノカプロン酸とC1
乃至C4のアルキルとのエステルである。なお、6−アミ
ノカプロン酸アミド及びC1乃至C4アルキル置換アミドも
適当である。
好ましい6−アミノカルボン酸エステルは、エステル構
成分としてエタノール、n−プロパノール、i−プロパ
ノール、n−ブタノール或はsec−ブタノールを有する
ものである。特に有利であるのは6−アミノカプロン酸
エチル及びエチルエステルである。
成分としてエタノール、n−プロパノール、i−プロパ
ノール、n−ブタノール或はsec−ブタノールを有する
ものである。特に有利であるのは6−アミノカプロン酸
エチル及びエチルエステルである。
また6−アミノカプロン酸アミド、6−アミノカプロン
酸ジメチル乃至ジエチルアミドも好ましい。
酸ジメチル乃至ジエチルアミドも好ましい。
使用される出発物質はそのままでも、或は水溶液もしく
はアルコール溶液でもよい。エステルを使用する場合に
は、溶媒として使用されるアルコールは当該エステルの
アルコール組成分であるのが好ましい。一般に反応は常
圧下に行われるが、例えば10ミリバールまでの減圧下に
行うこともできる。
はアルコール溶液でもよい。エステルを使用する場合に
は、溶媒として使用されるアルコールは当該エステルの
アルコール組成分であるのが好ましい。一般に反応は常
圧下に行われるが、例えば10ミリバールまでの減圧下に
行うこともできる。
本発明方法において、反応は反応条件下において不活
性、液状の反応媒体中で行われる。使用される炭化水素
は生成されるべきカプロラクタムよりも高い沸点を有す
る。少くとも300℃の沸点、好ましくは350乃至550℃の
沸点を有する炭化水素を使用するのが好ましい。適当な
炭化水素は例えば相当する沸点を有する鉱油留分、こと
に工業的白油、真空ガス油、真空塔底油、重油S、溶融
パラフィンワックス、芳香族炭化水素油などである。
性、液状の反応媒体中で行われる。使用される炭化水素
は生成されるべきカプロラクタムよりも高い沸点を有す
る。少くとも300℃の沸点、好ましくは350乃至550℃の
沸点を有する炭化水素を使用するのが好ましい。適当な
炭化水素は例えば相当する沸点を有する鉱油留分、こと
に工業的白油、真空ガス油、真空塔底油、重油S、溶融
パラフィンワックス、芳香族炭化水素油などである。
反応は酸性触媒の併用下に行うのが有利である。適当な
触媒は例えば燐酸、ジフェニルホスフィン酸、ドデシル
ベンゾスルホン酸或はシリカゲルを担体とする燐酸触媒
であって、反応媒体に対し0.1乃至10重量%使用するの
が好ましい。
触媒は例えば燐酸、ジフェニルホスフィン酸、ドデシル
ベンゾスルホン酸或はシリカゲルを担体とする燐酸触媒
であって、反応媒体に対し0.1乃至10重量%使用するの
が好ましい。
本発明方法によれば、出発物質は反応温度まで加熱され
た炭化水素に反応を生起するに足る量で添加される。炭
化水素1毎に0.01乃至1.0kg/hの6−アミノカプロン
酸、そのエステル或はアミド、もしくはその混合物を給
送するのが有利である。窒素或は二酸化炭素、ことに窒
素のような不活性気体を追加的に給送するのが有利であ
る。これは炭化水素1毎に0.01乃至0.2Nm3の割合で使
用するのが好ましい。
た炭化水素に反応を生起するに足る量で添加される。炭
化水素1毎に0.01乃至1.0kg/hの6−アミノカプロン
酸、そのエステル或はアミド、もしくはその混合物を給
送するのが有利である。窒素或は二酸化炭素、ことに窒
素のような不活性気体を追加的に給送するのが有利であ
る。これは炭化水素1毎に0.01乃至0.2Nm3の割合で使
用するのが好ましい。
反応と共に直ちに物質分離が行われる。カプロラクタム
は生成するに従って反応混合物から蒸留により或は不活
性ガスと共に放散により分離される。同時に他の易沸騰
性化合物、例えば遊離水、遊離アルコール或は遊離アミ
ン、未反応出発物質、ならびに溶媒からの少量の易揮発
性組成分も分離される。このようにして、加熱炭化水素
中における6−アミノカプロン酸、そのエステル或はア
ミド、ならびにカプロラクタムの含有割合をなるべく小
さくする。不活性気体のほかにカプロラクタム及び上述
各物質を含有する蒸気を次いで凝縮し、蒸留カラムに導
き、カプロラクタムを分離するのが好ましい。
は生成するに従って反応混合物から蒸留により或は不活
性ガスと共に放散により分離される。同時に他の易沸騰
性化合物、例えば遊離水、遊離アルコール或は遊離アミ
ン、未反応出発物質、ならびに溶媒からの少量の易揮発
性組成分も分離される。このようにして、加熱炭化水素
中における6−アミノカプロン酸、そのエステル或はア
ミド、ならびにカプロラクタムの含有割合をなるべく小
さくする。不活性気体のほかにカプロラクタム及び上述
各物質を含有する蒸気を次いで凝縮し、蒸留カラムに導
き、カプロラクタムを分離するのが好ましい。
反応は例えば撹拌容器、筒状反応器或は充填塔において
行われる。反応媒体として使用される不活性炭化水素
(これは場合により触媒を含有する)で2/3まで充填さ
れるのが好ましい。出発物質は、場合により放散用気体
としての窒素のような不活性気体と共に、下方から反応
器中に給送される。液状反応混合物は上述した温度に維
持され、生成物は凝縮後蒸留により分離される。少量の
難揮発性副生物が炭化水素中に残留し、これは炭化水素
の部分的排出により除去されることが望ましい。反応器
には新規の炭化水素が補給される。排出炭化水素は回収
しないで燃焼用に使用するのが好ましい。
行われる。反応媒体として使用される不活性炭化水素
(これは場合により触媒を含有する)で2/3まで充填さ
れるのが好ましい。出発物質は、場合により放散用気体
としての窒素のような不活性気体と共に、下方から反応
器中に給送される。液状反応混合物は上述した温度に維
持され、生成物は凝縮後蒸留により分離される。少量の
難揮発性副生物が炭化水素中に残留し、これは炭化水素
の部分的排出により除去されることが望ましい。反応器
には新規の炭化水素が補給される。排出炭化水素は回収
しないで燃焼用に使用するのが好ましい。
生成カプロラクタムはポリカプロラクタム製造用に使用
される。
される。
本発明を以下の実施例により更に詳細かつ具体的に説明
する。
する。
実施例1 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
250℃に加熱する。毎時73gの6−アミノカプロン酸メチ
ルエステルを110Nの窒素と共に下方から給送した。反
応器から排出される気体状生成物は冷却され、凝縮物を
ガスクロマトグラフィーにより検査した。4時間の検査
時間後、295gの凝縮物を得たが、ガスクロマトグラフィ
ー分析により6.4gの未反応6−アミノカプロン酸メチル
エステルと220.6gのカプロラクタムを含有することが判
明した。これは97.8%の収率、99.1%の選択性に相当す
る。
250℃に加熱する。毎時73gの6−アミノカプロン酸メチ
ルエステルを110Nの窒素と共に下方から給送した。反
応器から排出される気体状生成物は冷却され、凝縮物を
ガスクロマトグラフィーにより検査した。4時間の検査
時間後、295gの凝縮物を得たが、ガスクロマトグラフィ
ー分析により6.4gの未反応6−アミノカプロン酸メチル
エステルと220.6gのカプロラクタムを含有することが判
明した。これは97.8%の収率、99.1%の選択性に相当す
る。
実施例2 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
250℃に加熱した。毎時76gの61%6−アミノカプロン酸
メチルエステルのメタノール溶液を51Nの窒素と共に
下方から給送した。反応器から排出される気体状生成物
を凝縮させた。4時間で、185.4gの6−アミノカプロン
酸メチルエステルに相当する合計304gの溶液が反応せし
められた。凝縮液292gを得たが、ガスクロマトグラフィ
ー分析により、これは10.7gの未反応6−アミノカプロ
ン酸メチルエステルと132.7gのカプロラクタムを含有す
ることが判明した。これは94.2%の収率、97.5%の選択
率に相当する。
250℃に加熱した。毎時76gの61%6−アミノカプロン酸
メチルエステルのメタノール溶液を51Nの窒素と共に
下方から給送した。反応器から排出される気体状生成物
を凝縮させた。4時間で、185.4gの6−アミノカプロン
酸メチルエステルに相当する合計304gの溶液が反応せし
められた。凝縮液292gを得たが、ガスクロマトグラフィ
ー分析により、これは10.7gの未反応6−アミノカプロ
ン酸メチルエステルと132.7gのカプロラクタムを含有す
ることが判明した。これは94.2%の収率、97.5%の選択
率に相当する。
実施例3 2容積の撹拌フラスコに900gの真空ガス油を充填し、
300℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸メチルエ
ステルの67%メタノール溶液49gを50Nの窒素と共に下
方から給送した。反応容器から排出される気体状生成物
を凝縮させた。3時間で98.5gの6−アミノカプロン酸
メチルエステルに相当する合計147gの溶液が反応せしめ
られた。154gの凝縮液を得たが、これはガスクロマトグ
ラフィー分析により5.8gの未反応6−アミノカプロン酸
メチルエステルと70.5gのカプロラクタムを含有するこ
とが判明した。これは94.1%の収率、97.6%の選択率に
相当する。
300℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸メチルエ
ステルの67%メタノール溶液49gを50Nの窒素と共に下
方から給送した。反応容器から排出される気体状生成物
を凝縮させた。3時間で98.5gの6−アミノカプロン酸
メチルエステルに相当する合計147gの溶液が反応せしめ
られた。154gの凝縮液を得たが、これはガスクロマトグ
ラフィー分析により5.8gの未反応6−アミノカプロン酸
メチルエステルと70.5gのカプロラクタムを含有するこ
とが判明した。これは94.1%の収率、97.6%の選択率に
相当する。
実施例4 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油と10gのジ
フェニルホスフィン酸を充填し、300℃に加熱した。毎
時6−アミノカプロン酸メチルエステルの51%メタノー
ル溶液87gを50Nの窒素と共に下方から給送した。反応
容器から排出される気体状生成物を凝縮させた。3時間
で148.8gの6−アミノカプロン酸メチルエステルに相当
する合計261gの溶液が反応せしめられた。262gの凝縮液
が得られたが、これはガスクロマトグラフィー分析によ
り0.7gの未反応6−アミノカプロン酸メチルエステルと
106.1gのカプロラクタムを含有することが判明した。こ
れは99.5%の収率、91.9%の選択率に相当する。
フェニルホスフィン酸を充填し、300℃に加熱した。毎
時6−アミノカプロン酸メチルエステルの51%メタノー
ル溶液87gを50Nの窒素と共に下方から給送した。反応
容器から排出される気体状生成物を凝縮させた。3時間
で148.8gの6−アミノカプロン酸メチルエステルに相当
する合計261gの溶液が反応せしめられた。262gの凝縮液
が得られたが、これはガスクロマトグラフィー分析によ
り0.7gの未反応6−アミノカプロン酸メチルエステルと
106.1gのカプロラクタムを含有することが判明した。こ
れは99.5%の収率、91.9%の選択率に相当する。
実施例5 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
250℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸エチルエ
ステル80gを110Nの窒素と共に給送した。反応器から
排出される気体状生成物を凝縮させた。4時間を経過し
た後、325gの凝縮液を得たが、ガスクロマトグラフィー
分析によりこれは8.0gの未反応6−アミノカプロン酸エ
チルエステルと219.4gのカプロラクタムを含有すること
が判明した。これは97.5%の収率、98.9%の選択率に相
当する。
250℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸エチルエ
ステル80gを110Nの窒素と共に給送した。反応器から
排出される気体状生成物を凝縮させた。4時間を経過し
た後、325gの凝縮液を得たが、ガスクロマトグラフィー
分析によりこれは8.0gの未反応6−アミノカプロン酸エ
チルエステルと219.4gのカプロラクタムを含有すること
が判明した。これは97.5%の収率、98.9%の選択率に相
当する。
実施例6 容積2の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
250℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸の30%水
溶液100gを下方から給送した。反応器から排出される生
成物を凝縮させた。3時間で90gの6−アミノカプロン
酸に相当する合計300gの溶液が反応せしめられた。280g
の凝縮液を得た。これはガスクロマトグラフィー分析に
より56.8gのカプロラクタムを含有するが、出発物質は
含有されていないことが判明した。これは定量収率で7
3.1%の選択率に相当する。
250℃に加熱した。毎時6−アミノカプロン酸の30%水
溶液100gを下方から給送した。反応器から排出される生
成物を凝縮させた。3時間で90gの6−アミノカプロン
酸に相当する合計300gの溶液が反応せしめられた。280g
の凝縮液を得た。これはガスクロマトグラフィー分析に
より56.8gのカプロラクタムを含有するが、出発物質は
含有されていないことが判明した。これは定量収率で7
3.1%の選択率に相当する。
実施例7 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
300℃に加熱した。毎時65gの6−アミノカプロン酸を11
0Nの窒素と共に給送した。反応器から排出される気体
状生成物を凝縮させた。4時間を経過した後、231gの凝
縮液を得た。これはガスクロマトグラフィー分析により
190.9gのカプロラクタムを含有するが、出発物質は含有
されていないことが判明した。これは定量収率で85.1%
の選択率に相当する。
300℃に加熱した。毎時65gの6−アミノカプロン酸を11
0Nの窒素と共に給送した。反応器から排出される気体
状生成物を凝縮させた。4時間を経過した後、231gの凝
縮液を得た。これはガスクロマトグラフィー分析により
190.9gのカプロラクタムを含有するが、出発物質は含有
されていないことが判明した。これは定量収率で85.1%
の選択率に相当する。
実施例8 2容積の撹拌フラスコに900gの工業用白油を充填し、
300℃に加熱した。毎時65gの6−アミノカプロン酸アミ
ドを110Nの窒素と共に給送した。反応器から排出され
る気体状生成物を冷却し、凝縮液をガスクロマトグラフ
ィー分析した。4時間経過後、225gの凝縮液を得た。分
析の結果これは215.8gのカプロラクタムを含有するが、
出発物質は含有されていないことが判明した。これは定
量収率で95.5%の選択率に相当する。
300℃に加熱した。毎時65gの6−アミノカプロン酸アミ
ドを110Nの窒素と共に給送した。反応器から排出され
る気体状生成物を冷却し、凝縮液をガスクロマトグラフ
ィー分析した。4時間経過後、225gの凝縮液を得た。分
析の結果これは215.8gのカプロラクタムを含有するが、
出発物質は含有されていないことが判明した。これは定
量収率で95.5%の選択率に相当する。
実施例9 内径60m、長さ1500mmの加熱可能の筒状反応器に2000gの
工業用白油を充填し、300℃に加熱した。毎時145gの6
−アミノカプロン酸メチルエステルを110Nの窒素と共
に下方から給送した。反応器塔頂から気体状生成物を取
出し、冷却し、得られた凝縮液をガスクロマトグラフィ
ーにより分析した。4時間経過後、合計595gの凝縮液を
得たが、これは2.1gの未反応6−アミノカプロン酸メチ
ルエステルと446.8gのカプロラクタムを含有することが
判明した。これは99.6%の収率、99.2%の選択率に相当
する。
工業用白油を充填し、300℃に加熱した。毎時145gの6
−アミノカプロン酸メチルエステルを110Nの窒素と共
に下方から給送した。反応器塔頂から気体状生成物を取
出し、冷却し、得られた凝縮液をガスクロマトグラフィ
ーにより分析した。4時間経過後、合計595gの凝縮液を
得たが、これは2.1gの未反応6−アミノカプロン酸メチ
ルエステルと446.8gのカプロラクタムを含有することが
判明した。これは99.6%の収率、99.2%の選択率に相当
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロルフ、フィッシャー ドイツ連邦共和国、6900、ハイデルベル ク、ベルクシュトラーセ、98 (72)発明者 ハンス−マルティン、フートマハー ドイツ連邦共和国、6700、ルートヴィヒス ハーフェン、リュディガーシュトラー セ、70 (72)発明者 クラウス−ウルリヒ、プリースター ドイツ連邦共和国、6701、メッケンハイ ム、ヴィーゼンシュトラーセ、18 (72)発明者 ウヴェ、ファグト ドイツ連邦共和国、6720、シュパイヤー、 パウル‐ノイマン‐シュトラーセ、44
Claims (10)
- 【請求項1】6−アミノカプロン酸、そのエステル或は
アミド、もしくはその混合物を、カプロラクタムより高
い沸点を有し、反応条件下で液状の不活性媒体の存在下
において加熱することによりカプロラクタムを製造する
方法であって、上記媒体として炭化水素を使用し、温度
を150乃至350℃に維持し、6−アミノカプロン酸、その
エステル或はアミド、もしくはその混合物を反応するに
従って給送し、反応生成物からカプロラクタムをこれが
生成するに従って分離することを特徴とする方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲(1)による方法であっ
て、350乃至550℃の沸点を有する炭化水素を使用するこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲(1)或は(2)による方
法であって、250乃至330℃の温度を維持することを特徴
とする方法。 - 【請求項4】特許請求の範囲(1)乃至(3)の何れか
による方法であって、炭化水素1リットル毎に毎時0.01
乃至1.0kgのアミノカプロン酸、そのエステル或はアミ
ド、もしくはその混合物を給送することを特徴とする方
法。 - 【請求項5】特許請求の範囲(1)乃至(4)の何れか
による方法であって、追加的に不活性気体を給送するこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項6】特許請求の範囲(1)乃至(5)の何れか
による方法であって、減圧下に処理することを特徴とす
る方法。 - 【請求項7】特許請求の範囲(1)乃至(6)の何れか
による方法であって、追加的に酸性触媒を併用すること
を特徴とする方法。 - 【請求項8】特許請求の範囲(1)乃至(7)の何れか
による方法であって、出発化合物として6−アミノカプ
ロン酸のメチルエステル或はエチルエステルを使用する
ことを特徴とする方法。 - 【請求項9】特許請求の範囲(1)乃至(7)の何れか
による方法であって、出発化合物として窒素原子にメチ
ル基或はエチル基により置換されることができる6−ア
ミノカプロン酸アミドを使用することを特徴とする方
法。 - 【請求項10】特許請求の範囲(1)乃至(9)の何れ
かによる方法であって、難揮発性副成物を含有する炭化
水素の一部を排出し、新たな炭化水素を補給し、排出さ
れた炭化水素を燃焼させることを特徴とする方法。
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