JPH0777819A - 電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真装置及びファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、及びそれを用いた電子写真装置及びファクシミリ

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JPH0777819A
JPH0777819A JP5247345A JP24734593A JPH0777819A JP H0777819 A JPH0777819 A JP H0777819A JP 5247345 A JP5247345 A JP 5247345A JP 24734593 A JP24734593 A JP 24734593A JP H0777819 A JPH0777819 A JP H0777819A
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intermediate layer
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electrophotographic
compound
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JP5247345A
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English (en)
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Hiroshi Aoto
寛 青砥
Shinya Mayama
進也 間山
Teigo Sakakibara
悌互 榊原
Shigeo Mori
茂男 森
Tetsuo Shiraiwa
徹男 白岩
Michiyuki Kono
通之 河野
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Canon Inc
DKS Co Ltd
Original Assignee
Canon Inc
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性基体上に中間層を介して感光層を設け
た電子写真感光体において、中間層が、酸化インジウム
−酸化錫固溶体微粉末とともに、OH当量の互いに異な
るポリオール化合物[I]及びポリオール化合物[II]
及びポリイソシアネート化合物を必須の原料成分とする
反応生成物を含有し、ポリオール化合物[I]が、OH
当量500以上で、その一分子当たりのOH基数が2〜
60個のポリエーテルポリオール化合物であり、ポリオ
ール化合物[II]がOH当量300以下のポリオール化
合物であり、さらに中間層が、2,6−ジターシャリー
ブチルパラクレゾールを5〜500重量ppmの範囲で
含有する。 【効果】 高温高湿環境における優れた電位特性及び画
像特性、浸漬塗布に適した耐溶媒性を持ち、同時に優れ
た繰り返し安定性と、優れた保存安定性を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは導電性支持体(以下「支持体」と略称する)と
感光層との間に設けられた中間層の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カールソンタイプの電子写真感
光体においては、帯電−露光を繰り返したときに一定の
画像濃度を確保し、しかもカブリのない画像を形成する
上で、暗部電位と明部電位との安定性が重要な要素とな
っている。特に近年、電子写真プロセスの発展にともな
い、さらに高感度、高速な電子写真感光体が望まれてい
る現状において、上記の要素の重要性がさらに高まって
いる。
【0003】上記のような高感度の電子写真感光体を得
るために、種々の電荷発生材料、具体的には例えばセレ
ン、セレン−ヒ素合金、アゾ顔料、ペリレン系顔料、チ
タニルフタロシアニン顔料などといった有機顔料を使用
することが検討されている。しかしながら、高感度な電
子写真感光体を得るため、極めて短時間で多量のキャリ
アーを発生するキャリアー発生効率の高い電荷発生材料
を使用した場合、前述の導電性中間層の微細な不均一性
に起因する電界強度の変動、あるいは微細な電荷注入性
の変動によって、微細な画像欠陥、すなわち黒ぽちカブ
リを特に高温高湿環境において発生しがちである等の欠
点がある。
【0004】このことから、電荷発生層と支持体との間
にバリヤー層、および接着性向上層、さらには支持体上
の欠陥を被覆するという機能を同時に有することが要求
される中間層が必要とされている。
【0005】これまでに、感光層と支持体との間に設け
られる層として、例えば特開昭48−47344号公
報、特開昭52−25638号公報に開示のポリアミド
樹脂、特開昭52−20836号公報、特開昭54−2
6738号公報に開示のポリエステル樹脂、特開昭53
−89435号公報、特開平2−115858号公報に
開示のポリウレタン樹脂、特開昭51−126149号
公報に開示の第4級アンモニウム塩含有アクリル系重合
体、特開昭55−103556号公報に開示のカゼイン
などから形成されたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
材料を中間層として利用した電子写真感光体では、温度
や湿度の変化にともなって中間層の電気抵抗が変化する
ことから、低温低湿環境から高温高湿環境にわたる全環
境において常に安定した電位特性を保持し、安定した画
質で画像を得ることが困難であった。
【0007】例えば、上述の樹脂から形成される中間層
は、その電気抵抗が低温低湿環境の下で増加し、感光体
を前記の環境中で繰り返し使用した場合に、中間層に電
荷が残留することから、明部電位及び残留電位が上昇し
て画像にカブリが発生してしまう。また反転現像を行な
う電子写真方式のプリンターにこの種の感光体を用いた
場合には、画像濃度が低下したり、所定の画質を有する
画像が得られないという問題があった。
【0008】一方、高温高湿環境においては、中間層の
電気抵抗低下によって生じるバリヤー機能低下の影響
で、支持体側からのキャリアー注入が増加して暗部電位
の低下を招く。その結果、高温高湿下では画像濃度が薄
くなる。また反転現像を行なう電子写真方式のプリンタ
ーにこの種の感光体を用いた場合には、画像に黒点状の
欠陥(黒ボチ)及びかぶりを生じやすくなるといった問
題があった。さらに、前述の引例に記載のポリエーテル
化合物と低分子量のポリイソシアネート化合物との反応
生成物を、支持体上に塗工後に硬化させて得られる中間
層では、電気抵抗の低下によるカブリは減少するもの
の、画像には黒ボチが発生しやすいといった問題があっ
た。
【0009】従って本発明の目的は、全環境、とりわけ
高温高湿環境において安定した電位特性を保持し、安定
した画像を形成し得る電子写真感光体を提供することに
ある。
【0010】また、本発明の別の目的は、画像欠陥のな
い良好な画像を形成し得る電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の電子
写真感光体は、導電性基体上に中間層を介して感光層を
設けた電子写真感光体において、前記中間層が酸化イン
ジウム−酸化錫固溶体(ITO)微粉末を含有し、かつ
前記中間層がOH当量の互いに異なるポリオール化合物
[I]及びポリオール化合物[II]及びポリイソシアネ
ート化合物を必須の原料成分とする反応生成物を含有
し、前記ポリオール化合物[I]が、OH当量500以
上で、その一分子当たりのOH基数が2〜60のポリエ
ーテルポリオール化合物であり、前記ポリオール化合物
[II]がOH当量300以下のポリオール化合物であ
り、さらに前記中間層が、2,6−ジターシャリーブチ
ルパラクレゾールを5〜500重量ppmの範囲で含有
すること、を特徴とするものである。
【0012】本発明に用いられるOH当量はJIS K
0070「化学製品の酸化、けん化価、エステル価、よ
う素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」に準拠し
て求められた水酸基価の逆数(g/eg−OH)であ
る。
【0013】本発明に用いられるポリエーテルポリオー
ル化合物[I]の一つは、OH当量が500以上で、か
つその1分子当りの含有OH基数が2〜6のポリエーテ
ルポリオール化合物である。また他のポリエーテルポリ
オール化合物[I]として、例えば活性水素化合物に触
媒の存在下で炭素原子2〜10のアルキレンオキサイド
を単独重合またはその2種以上を共重合させ、生成物を
イオン交換法、中和濾過法、吸着法等の周知の精製法で
処理してさらに触媒を除去して得られるポリエーテルポ
リオールを使用することも可能である。また前記ポリエ
ーテルポリオールの一部が他の基で置換されていてもよ
く、置換基としては具体的には例えば、フッ素、塩素、
臭素、及びヨウ素等のハロゲン原子、フェニル及びナフ
チル等のアリール基等が挙げられる。
【0014】活性水素化合物としては、1分子中に2以
上の活性水素基を有する化合物で、具体的には、例えば
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ソルビトール、スクロース、等の多価アルコール、
例えば、モノエタノールアミン、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、2−エチルヘキシルアミン、ヘキ
サメチレンジアミン等のアミン化合物、及び例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、1,1−ビス(ヒ
ドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールAP、アセ
トフェノン、ハイドロキノン等のフェノール活性水素化
合物を挙げることができる。
【0015】炭素原子数2〜10のアルキレンオキサイ
ドとしては、具体的には例えば、エチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ヘキセン
オキサイド、シクロヘキセンオキサイド、ノネンオキサ
イドなどを挙げることができる。
【0016】触媒としては、ナトリウムメトキシド、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、トリ
エチルアミン等の塩基性触媒が一般的であるが、ボロン
トリフロライド等の酸性触媒も用いることができる。
【0017】本発明に使用されるポリオール化合物の具
体例を表1に示す。
【0018】
【表1】 *1 炭素原子数 2・・・エチレンオキサイド 3・・・プロピレンオキサイド 4・・・ブチレンオキサイド 9・・・ノネンオキサイド *2 数値は付加したアルキレンセグメントの重量% *3 ブロック体 *4 ランダム体 *5 トリメチロールプロパン *6 エチレングチコール *7 1,4−ブタンジオール *8 ペンタエリスリトール 一方、本発明に用いられるポリオール化合物[II]は、
OH当量が300以上で、かつその1分子当りの含有O
H基数が2以上である化合物である。またこのポリオー
ル化合物[II]は、ポリオール化合物の水酸基に、前記
の触媒の存在下で炭素原子2〜10のアルキレンオキサ
イドを単独重合させ、もしくはこのようはアルキレンオ
キサイドの2種以上を共重合させたのち、生成物をイオ
ン交換法、中和濾過法、吸着法等の周知の精製法で処理
してさらに触媒を除去して得られるポリオールである。
【0019】1分子中に2以上の水酸基を有する化合物
としては、1分子中に2以上の活性水素基を含有する化
合物の中で、例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ソルビトール、スクロース等の多
価アルコール、あるいはモノエタノールアミン、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、2−エチルヘキシ
ルアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミン化合物、
およびビスフェノールA、ビスフェノールF、1,1−
ビス(ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA
P、アセトフェノン、ハイドロキノン等のフェノール活
性水素化合物を挙げることができる。
【0020】本発明に用いられるポリオール化合物[I
I]の例を表2に示す。
【0021】
【表2】 *1 炭素原子数 2・・・エチレンオキサイド 3・・・プロピレンオキサイド 4・・・ブチレンオキサイド 9・・・ノネンオキサイド *2 数値は付加したアルキレンセグメントの重量% *3 エチレングチコール *4 トリメチロールプロパン *5 ペンタエリスリトール また本発明に使用されるポリイソシアネートとしては、
例えば2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−ト
ルエンジイソシアネート(商品名TDI−100)、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、
イソホロンジイソシアネート及びそれらの任意の混合
物、およびアダクト体を挙げることができる。
【0022】上記のポリイソシアネート化合物は、ブロ
ックイソシアネート体の(末端保護イソシアネート体)
形でも用いることができる。
【0023】ブロック化剤(末端処理剤)としては、メ
チルエチルトケオキシム(MEKO)、フェノール、カ
プロラクタム、アセト酢酸エチル、メタノール及び亜硫
酸水素ナトリウム等が挙げられる。
【0024】ブロック化は、例えば、ポリオキシアルキ
レンセグメント含有ポリイソシアネート化合物中に前述
したブロック化剤を加えて、30〜90℃で0.5〜2
時間反応させることによって行なうことができる。
【0025】本発明に用いられるポリオール化合物とポ
リイソシアネート化合物の反応生成物を含有する中間層
を形成する方法としては、前述のポリオール化合物
[I]、[II]およびポリイソシアネート化合物を含有
する混合物を塗工後に加熱硬化させる方法、あるいはあ
らかじめ前述のポリオール化合物[I]、[II]および
ポリイソシアネート化合物を含有する重合体を形成し、
これを適当な溶剤に溶解して塗工後に乾燥する方法を採
用することができる。
【0026】また、ポリオール化合物にポリイソシアネ
ート化合物を反応させたポリオキシアルキレンセグメン
ト含有ポリイソシアネート化合物、前記ポリイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基末端をブロック化剤ブロ
ックイソシアネート体としたもの、および前記ポリイソ
シアネート化合物のイソシアネート基末端にポリオキシ
アルキレンポリオールなどのポリオールを付加させた化
合物などをあらかじめ合成しておき、この化合物を含む
塗料の形態で塗工後、加熱硬化して中間層を形成するこ
ともできる。
【0027】本発明のポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物との反応では、反応促進の目的で触媒を使
用することができる。この反応促進用触媒としては、ト
リエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、もしくは
トリエチレンジアミン等のアミン触媒又はオクチル酸亜
鉛、オクチル酸スズ、もしくはジブチルスズジラウレー
ト等の金属塩触媒が挙げられる。
【0028】これらのポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物との反応割合は、水酸基とイソシアネート
基との官能基モル比(NCO基/OH基)が1.0/1
〜2.0/1の範囲が好ましい。
【0029】本発明の中間層は前述のポリオール化合物
とポリイソシアネート化合物との反応生成物を含有する
1層のみで構成されていてもよいが、複数の層から構成
され、その少なくとも1層には前記の反応生成物を含有
する積層体でもよい。
【0030】本発明の電子写真感光体に、さらに優れた
環境安定性及び液安定性をもたせるためには、前記中間
層に導電性物質である酸化インジウム−酸化錫固溶体
(以下「ITO」と記す)微粉末を添加することが必須
である。
【0031】かかる導電性ITO固溶体粉末としては、
酸化インジウムと酸化スズの組成比は所望の粉末の抵抗
値、色調等を考慮して決定されるが、酸化インジウムと
酸化スズの組成比としては重量%で現せば酸化インジウ
ムが99.5%から70%であることか好ましい。低抵
抗化の点から酸化スズの含有量は0.5%以上が好まし
い。
【0032】また半導体レーザー、LED等の赤色光で
像露光をする場合には、露光の光が基体表面で反射され
ると、見掛け上の増感が期待できる。この点から、導電
性中間層を過度の青灰色にさせないように酸化スズの含
有量を70%以下にして、赤色光の導電性中間層による
吸収を抑えるのが好適である。
【0033】このようなITO固溶体粉末の抵抗は、比
抵抗として1000Ωcm以下であることが好ましい。
比抵抗がこれ以上高くなると、電子写真感光体としての
必要特性すなわち感度、残留電位、繰り返し特性等が劣
化し、添加量を増加しても上述の諸特性を満足すること
ができなくなる場合がある。
【0034】本発明の電子写真感光体の導電性中間層
は、ITO固溶体粉末を結着剤樹脂に分散した形態で使
用されるのが好ましいが、蒸着、スパッター等の方法で
形成することもできる。導電性粉末を結着剤樹脂中に分
散して用いる場合には、成膜性の点から、組成物中での
ITO粉末の割合は、33重量%から80重量%の範囲
であることが好ましく、より好ましくは50重量%から
75重量%の範囲である。また導電性の点から、添加量
は33重量%以上が好ましい。
【0035】導電性中間層の抵抗値は電子写真感光体と
して使用される際に導電性中間層に印加される程度の電
界強度105V/mにおける比抵抗値が、1010Ωcm
から105Ωcmの範囲にあることが好適である。
【0036】上述した本発明の電子写真感光体の導電性
中間層において、結着剤樹脂、超微粉末を結着剤樹脂中
に分散させることによって優れた電気特性、環境安定性
を示すが、さらに溶液の分散安定性及び経時安定性を向
上させるために、ポリオール中に通常酸化防止剤として
添加される2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾー
ルの量を、溶液の分散安定性及び経時安定性を向上させ
るために制限しなければならない。また上述の2,6−
ジターシャリーブチルパラクレゾールを完全に除去する
と樹脂のエーテル部分が酸化され、特性を長期間に渡り
安定させることが困難となる。そこで本発明者らが鋭意
検討を加えた結果、上述の酸化防止剤が5〜500重量
ppmの範囲で添加されている場合には、分散の安定性
を低下させずに組成物の経時酸化を防止できることを見
出した。
【0037】また本発明の電子写真感光体の導電性中間
層には、ITO固溶体粉末のほか、支持体の光学的隠蔽
力を増加するために、導電性の他の粉体、例えば酸化チ
タン等の白色の導電性粉体、あるいはレーザー光線のコ
ヒーレントな散乱を抑止するためにポリジメチルシロキ
サンを主成分とする微小な球体、もしくは粗面化剤を導
入することもできる。
【0038】本発明において、中間層の膜厚は、電子写
真特性及び支持体上の欠陥の有無を考慮して適切な値に
設定されるものであり、0.1〜50μm程度の範囲で
可能であるが、通常0.5〜30μmの範囲が好適であ
る。中間層の塗工は浸漬コーティング、スプレーコーテ
ィング、またはロールコーティング等の方法で行なうこ
とができる。
【0039】本発明においては、感光層は単一層型で
も、電荷輸送層と電荷発生層が機能分離した積層構造を
有していてもよい。
【0040】以下の説明は積層型感光層について行なう
ものとする。
【0041】本発明の電子写真感光体において、電荷発
生層は、電荷発生性の顔料を種々のバインダー樹脂に分
類することによって得られる。このような電荷発生層に
使用できる顔料としては、具体的には例えば、スーダン
レッド、ダイアンブルー等のアゾ顔料、ピレンキノン、
アントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、
ペリレン顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔
料、アズレニウム塩顔料、各種の結晶系を有する銅フタ
ロシアニン顔料、チタニルフタロシアニン顔料などを使
用することができる。このほか、セレン−ヒ素、アモル
ファスシリコンといった無機材料からなる電荷発生層を
使用してもよい。
【0042】このような電荷発生層の膜厚は、5μm以
下であることが好ましく、0.05μm〜2μmの範囲
で使用されるのが最も好適である。かかる電荷発生層
は、電荷発生物質を結着剤樹脂及び溶剤と共にホモジナ
イザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サンド
ミル、アトライター、ロールミル、ペイントシェーカー
等の方法で良く分散し塗布・乾燥することによって形成
される。この際、電荷発生物質と結着剤樹脂との割合は
1:5〜5:1が好ましく、1:2〜3:1であること
がより好ましい。
【0043】前述の電荷発生層の上に設けられる電荷輸
送層は、電荷輸送剤と結着剤樹脂によって形成される。
【0044】このような電荷輸送性の物質としては、ビ
フェニレン、アントラセン、ピレン、フェナントレン等
の多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、オキ
サジアゾール、ピラゾリン等の含窒素環式化合物、トリ
アリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化
合物等を挙げることができる。
【0045】電荷輸送層は、これらの電荷輸送性物質を
結着剤樹脂に分散もしくは溶解して形成される。このよ
うな樹脂としては、具体的には例えば、ポリメチルメタ
クリレート、スチレン−アクリル共重合体、等のアクリ
ル樹脂、ポリスチレン、低分子量ポリプロピレン、スチ
レン−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル、酢酸ビニル、およびそれらの共重合
体、石油樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリアリレート樹脂等の芳香族ポリエステル樹
脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエーテル
スルホン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルエーテルケトンなどを挙げることがで
きる。電荷輸送物質及び結着剤樹脂は好適な溶媒に溶解
あるいは分散された後、膜厚5μm〜40μm、好まし
くは10μm〜30μmの電荷輸送層として塗布形成さ
れる。
【0046】電子輸送層は、前記の電荷輸送物質と結着
剤樹脂を溶剤に溶解し、塗布形成される。電荷輸送物質
と結着剤樹脂との混合割合は3:1〜1:3の範囲であ
ることが好ましく、特には2:1〜1:2が好ましい。
その溶剤としてはトルエン、キシレン、あるいはモノク
ロロベンゼン等の芳香族炭化水素及び環状エーテル類、
具体的には例えばテトラヒドロフラン、テトラヒドロピ
ラン、1,4−ジオキサン等の他、ハロゲン化炭化水素
類、ケトン化合物類を挙げることができる。この溶液を
塗布する方法としては、具体的には例えば浸漬塗布方
法、スプレイ塗布方法、ロールコーチング法、グラビア
コーティング法等が知られている。いずれの方法にせよ
所望の感光体を効率良く製造できるものが好適である。
例えばドラム状電子写真感光体を効率的にかつ精度良く
大量生産するには浸漬塗布方法が最良である。この電荷
輸送層を塗布・形成した後10℃〜200℃、好ましく
は20℃〜150℃の温度で5分〜5時間、好ましくは
10分〜2時間の範囲で通風乾燥又は静止乾燥を行い、
電荷輸送層を得る。
【0047】また積層型感光体は、電荷輸送層の上に電
荷発生層が積層された構造でもよい。
【0048】本発明で用いる支持体は、導電性を有する
ものであれば如何なる物でもよく、具体的には例えば、
アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレ
ス等の金属をシリンダー上又はシート上に成型したも
の、アルミニウムや銅等の金属箔をプラスチックフィル
ム、紙等にラミネートしたもの、アルミニウム、酸化イ
ンジウム、酸化錫等をプラスチックフィルムに蒸着した
もの、あるいは導電性物質を単独又は適当な結着剤樹脂
とともに塗布して導電層を形成したプラスチックフィル
ム、紙等を挙げることができる。
【0049】本発明の電子写真感光体は、複写機、レー
ザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式
プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであ
るが、さらには電子写真技術を応用したディスプレー、
記録、軽印刷、製版ファクシミリ等の装置にも広く適用
し得るものである。
【0050】図1に本発明による感光体を用いた一般的
な転写式電子写真装置の概略構成を示した。
【0051】図1において、11は像担持体としてのド
ラム型感光体であり軸11aを中心に矢印方向に所定の
周速度で回転駆動される。該感光体11はその回転過程
で帯電手段12によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで露光部13にて不図示の像露
光手段によって光像露光L(スリット露光・レーザービ
ーム走査露光など)を受ける。
【0052】これにより感光体周面に露光像に対応した
静電潜像が順次形成されていく。
【0053】その静電潜像はついで現像手段14でトナ
ー現像され、そのトナー現像像が転写手段15により不
図示の給紙部から感光体11と転写手段15との間に感
光体11の回転と同期取りされて給送された転写材Pの
面に順次転写されていく。
【0054】像転写を受けた転写材Pは感光体面から分
離されて像定着手段18へ導入されて像定着をうけて複
写物(コピー)として機外へプリントアウトされる。
【0055】像転写後の感光体11の表面はクリーニン
グ手段16にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化
されて、繰り返して像形成に使用される。
【0056】感光体11の均一帯電手段12としてはコ
ロナ帯電装置が広く利用されているが帯電ローラー等を
使用した接触帯電も使用できる。また転写装置15もコ
ロナ転写手段が一般に広く使用されている。電子写真装
置として、上述の感光体11や現像手段14、クリーニ
ング手段16等の構成要素のうち複数のものを装置ユニ
ットとして一体に結合して構成し、このユニットを装置
本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、電子
写真感光体11とクリーニング手段16とを一体化して
単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を
用いて着脱自在の構成にしてもよい。この際、上記の装
置ユニットの方に帯電手段12および/または現像手段
14を伴って構成してもよい。
【0057】また光像露光Lは、電子写真装置を複写機
やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射
光や透過光、あるいは原稿を読取信号化し、この信号に
よりレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、また
は液晶シャッターアレイの駆動等により行なわれる。
【0058】また、ファクシミリのプリンターとして駆
動する場合には、光像露光Lは受信データをプリントす
るための露光になる。図2はこの場合の1例をブロック
図で示したものである。
【0059】コントローラ21は画像読取部20とプリ
ンター29を制御する。コントローラ21の全体はCP
U27により制御されている。画像読取部からの読取デ
ータは、送信回路23をとおして相手局に送信される。
相手局から受けたデータは受信回路22をとおしてプリ
ンター29に送られる。画像メモリには所定の画像デー
タが記憶される。プリンタコントローラ21はプリンタ
ー29を制御している。24は電話である。
【0060】回線25から受信された画像(改選を解し
て接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信回
路22で復調された後、CPU27で画像情報の複合処
理が行なわれて順次画像メモリ26に格納される。そし
て、少なくとも2頁分の画像がメモリ26に格納される
と、そのページの画像記録を行なう。CPU27は、メ
モリ26から2頁分の画像情報を読みだしてプリンタコ
ントローラ28に複合化された2頁分の画像情報を送出
する。プリンタコントローラ28は、CPU27からの
2頁分の画像情報を受け取るとその頁の画像情報記録を
行なうべくプリンタ29を制御する。
【0061】なお、CPU27は、プリンタ29による
記録中に、次のページの受信を行なっている。
【0062】以上のように画像の受信と記録が行なわれ
る。
【0063】以下に本発明を実施例を挙げて詳細に説明
する。
【0064】なお、本発明の導電性中間層は、正もしく
は負と言った帯電の極性、あるいは単層構成もしくは機
能分離型と言った有機電子写真感光体の層構成に関わら
ず使用可能である。
【0065】
【実施例】
(実施例1) 酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の組成比を有するITO固溶体 粉末 40部 ポリオール化合物[I]1 13.3部 ポリオール化合物[II]D 3.3部 ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI) 3.4部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 をガラスビーズ(直径1mm)を用いたサンドミル装置
で混合分散して、中間層用塗料を形成した。
【0066】この塗料を、アルミニウムシリンダー(外
形30mm×長さ360mm)上に浸漬塗布し、150
℃で30分乾燥・硬化させて、中間層(膜厚20μm)
を形成した。
【0067】次いで、構造式
【0068】
【化1】 のチタニルフタロシアニン顔料 10部 ポリビニルブチラール 8部 シクロヘキサノン 50部 をガラスビーズ(直径1mm)を用いたサンドミル装置
で20時間混合分散した。この分散液にメチルエチルケ
トン70〜120部(適宜)を加えて下引層上に塗布
し、100℃で5分間乾燥して0.2μmの電荷発生層
を得た。
【0069】次いで、構造式
【0070】
【化2】 のヒドラゾン化合物 10部 ビスフェノールZ型ポリカーボネート(重量平均分子量30000)10部 ジクロロメタン 10部 モノクロロベンゼン 50部 を混合溶解して電荷輸送層用塗工液を形成した。この塗
工液を前記の電荷発生層上に浸漬塗布して、110℃で
60分乾燥させ、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0071】このようにして製造した電子写真感光体
を、レーザープリンター[商品名:LBP−SX(キャ
ノン社製)]に装着し、常温常湿(23℃、55%R
H)及び高温高湿環境(30℃、85%RH)の環境で
電子写真特性の評価を行なった。その結果を表3に記載
する。
【0072】表3に示すように各環境において暗部電位
(VD)と明部電位(VL)との間に十分な電位コントラ
ストが形成できた。また特に高温高湿環境でのコピー画
像には黒ぽちはほとんど発生せず、かつカブリも発生し
なかった。
【0073】(実施例2〜4)中間層用塗料に下記の各
処方で調製した溶液を用いたほかは、実施例1と同様に
して電子写真感光体を製造し、評価を行なった。その結
果を表3に記載する。 (実施例2の処方) 酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の組成比を有するITO固溶体 粉末 40部 ポリオール化合物[I]3 11.9部 ポリオール化合物[II]E 5.1部 TDI 3.0部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.018部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 (実施例3の処方) 酸化インジウム85重量%、酸化スズ15重量%の組成比を有するITO固溶 体粉末 40部 ポリオール化合物[I]4 11.9部 ポリオール化合物[II]F 5.1部 HMDIのメチルエチルケトオキシム(MEKO)ブロック体 3.0部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 (実施例4の処方) 酸化インジウム75重量%、酸化スズ25重量%の組成比を有するITO固溶 体粉末 40部 ポリオール化合物[I]9 14.3部 ポリオール化合物[II]K 1.6部 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI) 4.1部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、表3に示すように各環境において暗部電位(VD
と明部電位(VL)との間に十分な電位コントラストが
形成できた。また特に高温高湿環境でのコピー画像には
黒ぽちはほとんど発生せず、かつカブリも発生しなかっ
た。
【0074】(実施例5) ポリオール化合物[I]5 31.5部 ポリオール化合物[II]D 7.9部 TDI 10.6部 の混合物を攪拌しながら90℃で3時間反応させて反応
生成物を合成した。
【0075】 酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の組成比を有するITO固溶体 粉末 40部 上記の反応生成物 10部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.005部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 から調整した溶液を塗工液として用いたほかは、実施例
1と同様にして電子写真感光体を製造した。
【0076】(比較例)導電性中間層用塗料に下記の各
処方で調整した溶液を用い、直径1mmガラスビーズを
用いてペイントシェカー中で3時間分散したほかは、実
施例1と同様に電子写真感光体を製造し、評価を行っ
た。その結果を表3に記載する。
【0077】 アンチモン10%ドープの酸化錫粉末(体積平均粒径0.5μm) 50重量部 レゾール型フェノール樹脂 25重量部 メチルセルソルブ 20重量部 メタノール 5重量部 シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、 平均分子量2000) 0.002重量部
【0078】
【表3】 (実施例6) 酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の組成比を有するITO固溶体 粉末 40部 ポリオール化合物[I]13 7.7部 ポリオール化合物[II]G 5.1部 TDIのMEKOブロック体 7.2部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 をガラスビーズ(直径1mm)を用いたサンドミル装置
で混合分散して、中間層用塗料を形成した。
【0079】この塗料をアルミニウムシリンダー(外形
30mm×長さ360mm)上に浸漬塗布し、150℃
で30分乾燥・硬化させて、第1中間層(膜厚20μ
m)を形成した。
【0080】次に、下記の各成分を混合溶解し、第2中
間層用塗料とした。
【0081】 ポリアミド樹脂(N−メトキシメチル化6ナイロン) 5部 メタノール 95部 この塗料を上記の第1中間層上に浸漬塗布し、100℃
で20分間乾燥・硬化して第2中間層(膜厚0.5μ
m)を形成した。
【0082】次いで、実施例1の チタニルフタロシアニン顔料 10部 ポリビニルブチラール 8部 シクロヘキサノン 50部 をガラスビーズ(直径1mm)を用いたサンドミル装置
で20時間混合分散した。この分散液にメチルエチルケ
トン70〜120(適宜)を加えて下引層上に塗布し、
100℃で5分間乾燥して0.2μmの電荷発生層を得
た。
【0083】次いで、下記構造式
【0084】
【化3】 のスチリル化合物 10部 ビスフェノールZ型ポリカーボネート(重量平均分子量30000)10部 ジクロロメタン 10部 モノクロロベンゼン 50部 を混合溶解して電荷輸送層用塗工液を形成した。この塗
工液を前記の電荷発生層上に浸漬塗布して120℃で6
0分乾燥させ、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0085】このようにして製造した電子写真感光体
を、レーザープリンター[商品名:LBP−SX(キャ
ノン社製)]に装着し常温常湿(23℃、55%RH)
及び高温高湿環境(30℃、85%RH)の環境で電子
写真特性の評価を行なった。その結果を表4に記載す
る。
【0086】その結果、表4に示すように各環境におい
て暗部電位(VD)と明部電位(VL)との間に十分な電
位コントラストが形成できた。また特に高温高湿環境で
のコピー画像には黒ぽちはほとんど発生せず、かつカブ
リも発生しなかった。
【0087】(実施例7〜10)第1中間層用塗料に下
記の各処方で調製した溶液を用いたほかは、実施例6と
同様にして電子写真感光体を製造し、評価を行なった。
その結果を表3に記載する。
【0088】 (実施例7の処方) 酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の組成比を有するITO固溶体 粉末 40部 ポリオール化合物[I]10 2.3部 ポリオール化合物[II]O 9.0部 HMDIのフェノールブロック体 8.7部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.018部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 (実施例8の処方) 酸化インジウム85重量%、酸化スズ15重量%の組成比を有するITO固溶 体粉末 40部 ポリオール化合物[I]17 10.5部 ポリオール化合物[II]L 2.6部 MDIの(MEKO)ブロック体 6.9部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 (実施例9の処方) 酸化インジウム85重量%、酸化スズ15重量%の組成比を有するITO固溶 体粉末 40部 ポリオール化合物[I]19 13.1部 ポリオール化合物[II]C 0.7部 TDIのMEKOブロック体 6.2部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.018部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 (実施例10の処方) 酸化インジウム75重量%、酸化スズ25重量%の組成比を有するITO固溶 体粉末 40部 ポリオール化合物[I]7 5.1部 ポリオール化合物[II]M 7.5部 HMDIの3量アダクト体(イソシアネート) 7.4部 2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾール 0.006部 メチルセロソルブ 20部 メタノール 5部 これらの感光体を実施例6と同様にして評価したとこ
ろ、表4に示すように各環境において暗部電位(VD
と明部電位(VL)との間に十分な電位コントラストが
形成できた。また特に高温高湿環境でのコピー画像には
黒ぽちはほとんど発生せず、かつカブリも発生しなかっ
た。
【0089】
【表4】 また、実施例1から10の中間層に対して基体に対する
接着性を碁盤目剥離試験(JIS K5400)を用い
て評価したところ、全て良好な接着性を示した。
【0090】
【発明の効果】本発明は導電性基体上に中間層を介して
感光層を設けた電子写真感光体において、該中間層が酸
化インジウム−酸化錫固溶体(ITO)微粉末を含有
し、同時に該中間層がOH当量の互いに異なるポリオー
ル化合物[I]及びポリオール化合物[II]及びポリイ
ソシアネート化合物を必須の原料成分とする反応生成物
を含有し、ポリオール化合物[I]がOH当量500以
上で、その一分子当たりのOH基数が2〜60個のポリ
エーテルポリオール化合物であり、ポリオール化合物
[II]がOH当量300以下のポリオール化合物であ
り、同時に該中間層が2,6−ジターシャリーブチルパ
ラクレゾールを5〜500重量ppmの範囲で含有する
ことを特徴とすることにより、高温高湿環境における優
れた電位特性及び画像特性を持ち、同時に浸漬塗布に適
した耐溶媒性を持ち、同時に優れた繰り返し安定性を持
ち、同時に優れた保存安定性を持つ高品質の電子写真感
光体を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を用いた転写型複写機
の模式的断面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体をプリンターとしたフ
ァクシミリシステムのブロック図である。
【符号の説明】
11 ドラム型電子写真感光体 12 帯電手段 13 露光部 14 現像手段 15 転写手段 20 画像読み取り部 21 コントローラ 22 受信回路 23 送信回路 24 電話 25 回線 26 画像メモリ 27 CPU 28 プリンターコントローラ 29 プリンター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 悌互 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森 茂男 京都府京都市下京区西七条東久保町55 第 一工業製薬株式会社内 (72)発明者 白岩 徹男 京都府京都市下京区西七条東久保町55 第 一工業製薬株式会社内 (72)発明者 河野 通之 京都府京都市下京区西七条東久保町55 第 一工業製薬株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に中間層を介して感光層を
    設けた電子写真感光体において、 前記中間層が酸化インジウム−酸化錫固溶体微粉末を含
    有し、 かつ前記中間層がOH当量の互いに異なるポリオール化
    合物[I]及びポリオール化合物[II]及びポリイソシ
    アネート化合物を必須の原料成分とする反応生成物を含
    有し、 前記ポリオール化合物[I]が、OH当量500以上
    で、その一分子当たりのOH基数が2〜60のポリエー
    テルポリオール化合物であり、前記ポリオール化合物
    [II]がOH当量300以下のポリオール化合物であ
    り、 さらに前記中間層が、2,6−ジターシャリーブチルパ
    ラクレゾールを5〜500重量ppmの範囲で含有する
    こと、を特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 帯電手段、現像手段、及びクリーニング
    手段の少なくとも一つを請求項1に記載の電子写真感光
    体と共に一体に支持してユニットを形成し、装置本体に
    着脱自在の単一装置ユニットとしたことを特徴とする電
    子写真装置ユニット。
  3. 【請求項3】 感光体、潜像形成手段、形成した潜像を
    現像する手段、及び現像した像を転写材に転写する手段
    を有する電子写真装置において、前記電子写真感光体が
    請求項1に記載のものであることを特徴とする電子写真
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の電子写真装置ユニット
    を備えた電子写真装置及びリモート端末からの画像情報
    を受信する受信手段を有することを特徴とするファクシ
    ミリ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016024404A (ja) * 2014-07-23 2016-02-08 キヤノン株式会社 電子写真感光体の製造方法

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