JPH0777769A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0777769A
JPH0777769A JP22551293A JP22551293A JPH0777769A JP H0777769 A JPH0777769 A JP H0777769A JP 22551293 A JP22551293 A JP 22551293A JP 22551293 A JP22551293 A JP 22551293A JP H0777769 A JPH0777769 A JP H0777769A
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layer
silver halide
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JP22551293A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Mochizuki
美宏 望月
Eiichi Ueda
栄一 上田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、帯電防止性に優れ、自動現像機で
の現像処理液汚れ、搬送ローラーへの水不溶物の付着及
び水不溶物発生によるトラブルが防止され、耐圧力カブ
リの改善がされ、ならびに高温高湿雰囲気下での圧力カ
ブリが低減され、耐接着性が改良されたハロゲン化銀写
真感光材料を提供することをその目的とする。 【構成】 支持体上のハロゲン化銀乳剤層の上層に設け
られた非感光性層に特定のフッ素系アニオン性界面活性
剤と特定のフッ素系カチオン性界面活性剤を用い、更に
カルシウム含量の低いゼラチンを用いるハロゲン化銀写
真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは帯電防止性に優れ自動現像機での現
像処理液汚れ、搬送ローラーへの水不溶物の付着及び水
不溶物発生によるトラブル(乾燥ムラ、フィルム汚れ
等)を生ずることがなく、高温高湿雰囲気下での耐接着
性、ならびに圧力カブリを改良したハロゲン化銀写真感
光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料は非感
光性保護層の膜厚を薄くすることによる鮮鋭性の向上に
より高感度化がはかられ、更に携帯に便利なカメラの小
型化が重要な問題となっている。
【0003】カメラの小型化のためパトローネの容積を
小さくすると、ロール状感光材料の引き出し荷重が大き
くなり、特に高温高湿雰囲気下においてこれが顕著にな
り、ときには該感光材料の感光層側の面と支持体をはさ
んで逆層側の面がくっついてしまうこともあることがわ
かった。そのため撮影装置内、あるいは映写装置内での
フィルムの駆動性が悪化し、高感度なハロゲン化銀写真
感光材料は圧力カブリを生じやすくなるということがわ
かった。
【0004】圧力カブリについては従来より、種々な改
良が提案されている。例えばハロゲン化銀乳剤層のバイ
ンダーを増量する方法、すなわちハロゲン化銀/バイン
ダー比を小さくする方法が知られているが、この方法は
鮮鋭性が劣化し、非感光性保護層を薄膜化した効果が相
殺されるという欠点がある。又特開昭50-56227号には乳
剤層にポリマーラテックスを添加する方法が、特開昭53
-13923号、同53-85421号には乳剤層に高沸点有機溶剤を
添加する方法が、更に特開昭50-116025号、同51-107129
号にはハロゲン化銀粒子作成の際、イリジウム塩あるい
はタリウム塩を添加する方法が記載されている。
【0005】又、非感光性層に改良を加える方法として
非感光性層の最外層にシリカ、二酸化チタン、ポリスチ
レン等の微粒子を添加する方法が知られている。特に特
開昭59-72439号には非感光性層中にパラフィンとポリビ
ニルピロリドンを添加する方法が、特開昭58-197734号
には2層からなる非感光性保護層に油滴と微粒子粉末を
添加する方法が記載されている。又、特開昭59-149349
号では丸みを有する単分散性のハロゲン化銀微粒子を使
用する方法が記載されている。
【0006】しかしながら上記いずれの方法を用いても
高感度感光材料を小型カメラや小型パトローネに入れた
際の圧力カブリを充分に改良することができなかった。
しかしながらこれらの物質は写真組成物の違いによって
特異性を示し、ある特定の写真乳剤やその他の写真構成
層には良い結果を与えるが他の異なったフィルム支持体
及び写真構成要素では圧力カブリ防止には全く役にたた
なかったり、或いは圧力カブリ防止には優れていても、
写真乳剤の感度、粒状性、シャープネス等の写真性能に
は悪影響を及ぼしたり、現像処理液の汚染を生じたり、
ローラーへ付着物を生じたりして、これらの物質を写真
感光材料に適用することはなかなか困難であった。
【0007】又、特開昭53-29715号には特定のアニオン
性界面活性剤とポリオキシエチレン系ノニオン性界面活
性剤を含有する写真感光材料が記載されているが、現像
処理工程液汚染や搬送ローラー汚染によるフィルム故障
の改良はみられない。
【0008】その他の例として例えば特開平5-40328号
にはフッ素系カチオン性界面活性剤を使用し、かつ写真
層側のCa量の使用量を40mg/m2以下にする例が記載さ
れているが、自動現像機での現像処理液汚れ、搬送ロー
ラーへの水不溶物の付着及び水不溶物発生によるトラブ
ル(乾燥ムラ、フィルム汚れ等)防止、耐圧力カブリに
ついては考慮されていない。又特開平3-240039号及び特
開平1-260436号公報には、フッ素系アニオン性界面活性
剤とフッ素系カチオン性界面活性剤を同時に用いた例が
あるが、自動現像機での現像処理液汚れ、搬送ローラー
への水不溶物の付着及び水不溶物発生によるトラブル
(乾燥ムラ、フィルム汚れ等)防止、耐圧力カブリにつ
いては改善されていない。
【0009】又特開昭62-264043号ではゼラチンと反応
する基を有するポリマーをコーティングし、放射線照射
により硬化させ、保護被覆層を形成させる方法が記載さ
れている。更に特開平3-212640号ではイオン性ポリエス
テルを使用した例が記載されている。上記のように保護
層被覆物として種々の試みはなされているが、自動現像
機での現像処理液汚れ、搬送ローラーへの水不溶物の付
着及び水不溶物発生によるトラブル(乾燥ムラ、フィル
ム汚れ等)防止という概念はなく、耐圧力カブリについ
ては効果は充分でなく、更に鮮鋭性の低下、失透性の問
題も生じ、解決には至ってない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
し本発明の目的は、帯電防止性に優れ、自動現像機での
現像処理液汚れ、搬送ローラーへの水不溶物の付着及び
水不溶物発生によるトラブル(乾燥ムラ、フィルム汚れ
等)が防止され、耐圧力カブリの改善がされ、ならび
に、高温高湿雰囲気下での圧力カブリが低減され、耐接
着性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は支持
体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、該
ハロゲン化銀乳剤層の支持体側とは反対側に、下記一般
式(1)に示すフッ素系アニオン性界面活性剤と下記一
般式(2)に示すフッ素系カチオン性界面活性剤を含有
する非感光性層を有し、更に該乳剤層を有する側の全写
真構成層に含まれるカルシウム量が20mg/m2以下である
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって達
成された。
【0012】
【化3】
【0013】式中、R1は水素原子もしくは炭素原子数
1〜5のアルキル基(例えば、メチル,エチル,プロピ
ル,ブチル,ペンチル基など)を表す。Bは2価の連結
基を表す。例としては、−(CH2)p−,(CH2)p−O−(CH2)
r−,−(CH2)p−(CH2CH2O)q−(CH2)r−,−(CH2)p−(CH
OH)s−(CH2)r−,−(CH2CHOH)t−(CH2O)u−,等を挙げ
ることができる。ただし、p,r,t,uは0〜8、q,sは1〜
20を表す。
【0014】DはCOOM又はSO3Mを表す。Mはアルカリ金
属もしくは第4級アンモニウム塩を表す。xは3〜20、
yは0〜10を表す。
【0015】
【化4】
【0016】式中、R2は水素原子もしくは炭素原子数
1〜5のアルキル基を表す。R3,R4,R5はそれぞれ
同一でも異なっていてもよく、水素原子もしくは炭素原
子数1〜5のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基
を表す。X-は四級アンモニウムの対イオンを表す。n
は1〜10の整数、mは1〜6の整数、lは0か1、kは
0〜5の整数を表す。
【0017】R2で表される炭素原子数1〜5のアルキ
ル基としては、例えばメチル基,エチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基を挙げることができる。
3,R4,R5で表される炭素原子数1〜5のアルキル
基としては、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基を挙げることができる、R3
4,R5で表されるヒドロキシアルキル基としては、例
えばヒドロキシメチル基,ヒドロキシエチル基,ヒドロ
キシプロピル基,ヒドロキシブチル基を挙げることがで
きる。R3,R4,R5は互いに独立であり、それぞれが
同一であっても、また異なっていてもよい。X-で表さ
れる四級アンモニウムの対イオンとしては、例えばB
r-,Cl-,CH3SO3 -,CH3COO-,NO3 -,ベンゼンスルホン
酸イオン,4-メチル-ベンゼンスルホン酸イオンを挙げ
ることができる。
【0018】前記写真構成層とは支持体上のハロゲン化
銀乳剤層を有する側の全層(ハロゲン化銀乳剤層+非感
光性層)のことをさしている。
【0019】本発明において前記写真構成層に含まれる
Ca量は好ましくは0.5〜20mg/m2である。
【0020】以下に本発明の一般式(1)で示される化
合物の具体例をあげるが、本発明はこれらに限定されな
い。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】以下に本発明に用いられる一般式(2)で
示されるフッ素系カチオン性界面活性剤を下記に示す
が、これらに限定されるものではない。
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】本発明に係わるフッ素系アニオン性界面活
性剤あるいはフッ素系カチオン性界面活性剤は、例えば
米国特許2,559,751号、同2,567,011号、同2,732,398
号、同2,764,602号、同2,806,866号、同2,809,998号、
同2,915,376号、同2,915,528号、同2,918,501号、同2,9
34,450号、同2,937,098号、同2,957,031号、同3,472,89
4号、同3,555,089号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45-37304号、特開昭47-9613号、同49-1346
14号、同50-117705号、同50-117727号、同50-121243
号、同52-41182号、同51-12392号、英国化学雑誌(J.Ch
em.Soc.)1950年2789頁、同1957年2574頁及び2640頁、
米国化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79巻2549頁(1957
年)、油化学(J.Japan Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3524頁(1965
年)等に記載された方法によって合成することができ
る。
【0031】これらのフッ素系界面活性剤のうち、ある
種のものは大日本インキ化学工業社からメガファック
(Megafac)Fなる商品名で、ミネソタ・マイニング・ア
ンド・マニファクチュアリング・カンパニー社からはフ
ルオラッド(Fluorad)FCなる商品名で、インペリアル
・ケミカル・インダストリー社からモンフロオール(Mo
nfor)なる商品名で、イー・アイ・デュポン・ネメラス
・アンド・カンパニー社からはゾニルス(Zonyls)なる
商品名で、又、ファルベベルケ・ヘキスト社からリコベ
ット(Licowet)VPEなる商品名でそれぞれ市販されてい
る。
【0032】本発明に使用されるフッ素系カチオン性界
面活性剤とフッ素系アニオン性界面活性剤の合計使用量
は1m2当たり0.1〜1000mgがよく、好ましくは0.5〜300m
g、更に好ましくは1.0〜150mgが良い。併用する時に、
それぞれ2種以上ずつ併用してもかまわない。
【0033】その他にフッ素系ノニオン性界面活性剤、
フッ素系ベタイン性界面活性剤、炭化水素系のアニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、ベタイン性界面活性剤を併用してもかまわな
い。
【0034】本発明のフッ素系カチオン性界面活性剤と
フッ素系アニオン性界面活性剤の添加割合は、モル比で
1:10〜10:1が好ましく、更には3:7〜7:3が好
ましい。
【0035】本発明のフッ素系カチオン性界面活性剤及
びフッ素系アニオン性界面活性剤の添加場所は特に制限
されないが、感光材料の表面保護層又はバック層側表面
層、中間製品の表面層等であることが好ましい。又、感
光材料の表面層又はバック層側表面層上に本発明に係わ
る活性剤を更にオーバーコートして用いることもでき
る。
【0036】上記化合物は、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メチレンク
ロライド、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素類の溶媒に溶解して用いる
ことができる。
【0037】又、上記化合物は単独で用いてもよいが、
バインダーと併用して用いることもできる。
【0038】本発明において支持体をはさんで該乳剤層
と反対側の最外層に使用できる前記一般式(A)、
(B)、(C)で表される少なくとも一つの高級脂肪酸
(又はその塩)、あるいは少なくとも炭素原子数8の脂
肪族炭化水素基含有エステルについて更に詳しく述べる
と、一般式(A)のR6は脂肪族炭化水素基を表すが、
炭素原子数が12〜70のものが好ましく、又置換基を有し
ても良い。M′はカチオンを表し、例えば水素原子、N
a、K、Li、Mg、Ca、Sn、Ba等の金属、又はHN
(R113、N(R114(R11は炭素原子数1〜18のア
ルキル基、置換アルキル基)などが挙げられるが、本発
明においてはM′で表されるカチオンは水素原子以外の
ものであることが好ましい。
【0039】一般式(B)のR7及びR8はそれぞれ脂肪
族炭化水素基を表し、好ましくは炭素原子数がそれぞれ
12〜70であり、R7及びR8の炭素原子数の合計が24〜14
0である脂肪族炭化水素基である。更に好ましくは、R7
及びR8の少なくとも1つが炭素原子数12の分岐脂肪族
炭化水素基であり、R7及びR8の炭素原子数の合計が32
〜140であるものである。X2は2価の連結基を表す。
【0040】一般式(C)のR9、R10はそれぞれ脂肪
族炭化水素基を表し、好ましくは炭素原子数がそれぞれ
12〜66であり、R9及びR10の炭素原子数の合計が24〜1
32である脂肪族炭化水素基である。更に好ましくは、R
9及びR10の少なくとも1つが炭素原子数12の分岐脂肪
族炭化水素基であり、R9及びR10の炭素原子数の合計
が36〜132であるものである。X3は2価の連結基を表
す。
【0041】以下本発明に好ましく用いられる上記一般
式(A)、一般式(B)又は一般式(C)で表される具
体的例示化合物を示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0042】A−1 (n)C21H43COOC17H35(iso) A−2 (n)C21H43COOC15H31(iso) A−3 (n)C21H43COOC18H37(iso) A−4 (n)C21H43COOC24H49(iso) A−5 (iso)C17H35COOC32H65〜C36H73(iso) A−6 (n)C27H55COOC18H37(iso) A−7 (n)C17H35COOC32H65〜C36H73(iso) A−8 (n)C21H43COOC16H33(iso) A−9 (n)C21H43COOC20H41(iso) A−10 (n)C23H47COOC24H49(iso) A−11 (iso)C17H35COOC50H101(n) A−12 (iso)C23H47COOC24H49(iso) A−13 (iso)C31H63〜C35H71COOC18H37(iso) A−14 (n)C27H55COOC24H49(iso) A−15 (n)C25H51COOC18H37(iso) A−16 (n)C21H43COOC24H49(iso) A−17 (iso)C17H35COOC32H65〜C36H73(iso) A−18 (n)C17H35COOC18H37(iso) A−19 (n)C17H35COOC32H65〜C36H73(iso) A−20 (n)C21H43COOC16H33(iso) A−21 (n)C21H43COOC20H41(iso) A−22 (n)C21H43COOC24H49(iso) A−23 (iso)C17H35COOC50H101(n) A−24 (iso)C23H47COOC24H49(iso) A−25 (iso)C31H63〜C35H71COOC18H37(n) A−26 (n)C27H55COOC24H49(iso) A−27 (n)C15H31COOC16H33(n) A-28 (n)C17H35COOC18H37(n) A−29 (n)C17H35COONa A−30 (n)C21H43COOH A−31 (n)C21H43COONa A−32 (n)C21H43COOHN(C2H5)3 A−33 (n)C21H43COON(C2H5)4 A−34 (n)C27H55COOK A−35 (iso)C23H47COOH A−36 (n)C15H31COOHN(C8H17)3 A−37 (n)C17H35COOH A−38 (iso)C17H35COO1/2Ca A−39 C21H43COOK A−40 C21H43COOHN(C2H4OH)3 A−41 C1735COO1/2Ba
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】上記化合物は、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メチレンク
ロライド、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素類の溶媒に溶解して用いる
ことができる。
【0049】又、上記化合物は単独で用いてもよいが、
バインダーと併用して用いることもできる。
【0050】一般式(A)、(B)又は(C)で表され
る化合物の使用量は、感光材料1m当たり1〜500mg
であることが好ましく、特に5〜100mgが好ましい。
【0051】又、写真構成層に含有されるCa量は感光
材料1m2当たり0.5〜20mgであることが好ましく、更に
1〜18mgがより好ましい。
【0052】本発明に於いて上記化合物と併用し得るバ
インダーとしては、例えばポリスチレン、ポリメチルメ
タクリレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニト
リル及び酢酸ビニルなどの重合体もしくは共重合体、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ニ
トロセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘
導体、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、
ポリビニルベンザールなどのアセタール類などが挙げら
れるが、皮膜形成能を有し溶媒に可溶なものならば上記
に限定されるものではない。
【0053】本発明に用いられる親水性コロイドとして
は、ゼラチンの他に誘導体ゼラチン、コロイド状アルブ
ミン、寒天、アラビアゴム、アルギン酸、例えばアセチ
ル含量19〜26%にまで加水分解されたセルロースアセテ
ートの如きセルロース誘導体、アクリルアミド、イミド
化ポリアクリルアミド、カゼイン、例えばビニルアルコ
ール、ビニルシアノアセテートコポリマーの如きウレタ
ンカルボン酸基又はシアノアセチル基を含むビニルアル
コールポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、加水分解ポリビニルアセテート、蛋白質又は
飽和アシル化蛋白質とビニル基を有するモノマーとの重
合で得られるポリマー等が包含される。
【0054】本発明においては、上記親水性コロイドか
らなる被膜の物性を改良する目的で、必要に応じて各種
の膜物性改良剤、例えば硬膜剤を用いることは望まし
い。硬膜剤を併用すれば、擦過傷防止に効果が得られる
のみならず、被膜の機械的強度及び処理液に対する耐溶
解性もより改善され、極めて良好な膜物性を持った感光
材料を得ることができる。親水性コロイドとしてゼラチ
ンを用いる場合、代表的な硬膜剤の具体例としてはアル
デヒド系、エポキシ系、エチレンイミン系、活性ハロゲ
ン系、ビニルスルホン系、イソシアナート系、スルホン
酸エステル系、カルボジイミド系、ムコクロル酸系、ア
シロイル系等の各硬膜剤を挙げることができる。
【0055】硬膜剤の添加量は、目的とするゼラチン膜
の種類、要求される物理的性質、写真特性に応じて本発
明効果を損なわない任意の範囲であればよいが、本発明
の感光材料の最外層及びその他の親水性コロイド層が含
むゼラチンの乾燥状態時の量の0.01重量%以上、好まし
くは1重量%以上含まれることが望ましい。
【0056】本発明の感光材料の親水性コロイド層に
は、必要に応じて前記硬膜剤以外の写真用添加剤を含ん
でいてもよく、例えばゼラチン可塑剤、界面活性剤、紫
外線吸収剤、アンチステイン剤、pH調節剤、酸化防止
剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上剤、染料、モルダ
ント、増白剤、現像速度調整剤、マット剤等を本発明の
効果が損なわれない範囲内で使用することができる。
【0057】又、乳剤層側の最外層には更に必要に応じ
てマット剤、界面活性剤、染料などを含有させることが
できる。
【0058】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は常
法により化学増感することができる。又、目的により種
々の分光増感色素、例えばメロシアニン色素、カルボシ
アニン色素、シアニン色素等を用いて分光増感すること
ができる。
【0059】ハロゲン化銀乳剤には安定剤又はカブリ防
止剤を添加することができる。
【0060】本発明においては、カラーカプラーとして
4当量型メチレン系イエローカプラーや2当量型ジケト
メチレン系イエローカプラー、4当量型又は2当量型の
ピラゾロン系マゼンタカプラーやインダゾロン系マゼン
タカプラー、α-ナフトール系シアンカプラーやフェノ
ール系シアンカプラー等を用いることができる。又、い
わゆるDIRカプラーも使用できる。
【0061】更に、本発明の写真構成層には、染料、紫
外線吸収剤、前述の如き硬膜剤、界面活性剤等を含有さ
せることができる。
【0062】本発明の感光材料に使用しうる支持体とし
ては、例えばポリオレフィン(ポリエチレン等)、セル
ロース誘導体(ポリスチレン、セルローストリアセテー
ト等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート
等)等のフィルム又はバライタ紙、合成紙又は紙等の両
面をこれらのポリマーフィルムで被膜したシートからな
る支持体及びその類似物等が挙げられる。
【0063】本発明の感光材料の写真構成層は、ディッ
プコート、リバースロールコート、スライドホッパーコ
ート、ファウンテコアドクターコート、エアーナイフコ
ート、カーテンコート、エクストルージョンコート等、
種々の方法を用いて1層ずつ又は多層同時に塗布するこ
とができる。
【0064】本発明に用いられる各種添加剤、ベヒク
ル、支持体、塗布方法等についてはプロダクト・ライセ
ンシング・インデックス(Product Licensing Index)
誌,92巻,107〜110頁(1971年12月)の記載を参考にする
ことができる。
【0065】本発明の感光材料の露光光源については特
に制限はなく、低照度のものから高照度のものまで使用
でき、又、露光時間としては、数10秒〜10-6秒程度の範
囲で実施できる。
【0066】本発明の感光材料は、黒白写真感光材料、
カラー写真感光材料又、一般用、印刷用、X線用、放射
線用等のいずれにも適用でき、具体的には、黒白のネガ
フィルム、ペーパー、反射写真感光材料及びカラーのネ
ガフィルム、ペーパー、反転及び処理液中に発色剤を含
有する、いわゆる外式カラー感光材料等あらゆるハロゲ
ン化銀写真感光材料に適用できる。
【0067】以下に、本発明の具体的実施例を述べる
が、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0068】
【実施例】本実施例に使用する写真層側の感光性層と非
感光性層(保護層を含む)のゼラチンはイオン交換樹脂
によりカルシウムイオンを除去したものを使用した。な
お該イオン交換処理を施さないゼラチンのカルシウム含
有量は3252ppmであった。
【0069】イオン交換処理で得られたゼラチンのカル
シウム量は5.8ppmであった。試料の作成においては各種
の非処理ゼラチンに実施例の目標値になるようにカルシ
ウムを添加又は脱カルシウム処理ゼラチンに同様にカル
シウムを添加して行った。
【0070】実施例−1 以下の全ての実施例において、感光材料中の添加量は特
に記載のない限り、1m2当たりのg数を示す。又、ハロ
ゲン化銀、コロイド銀は銀に換算して示した。
【0071】トリアセチルセルロースフィルム支持体の
片面(表面)に下引加工を施し、次いで当該下引加工を
施した面と反対側の面(バック面)に、下記組成のバッ
ク層を支持体側から順次作成した。
【0072】バック層第1層 下記バック層第1層用塗布液を20ml/m2の割合で塗布
し、80℃で5分間乾燥した。
【0073】 アルミナゾルAS−100(日産化学工業[株]製) 40g アセトン 500ml メタノール 400ml ジメチルホルムアミド 100mlバック層第2層 上記バック層第1層の上に、下記バック層第2層用塗布
液を20ml/m2になるように塗布し、80℃で5分間乾燥し
た。
【0074】 ジアセチルセルロース 1g SiO2微粒子(平均粒径3.0μm) 0.02g アセトン 500ml 酢酸エチル 500mlバック層第3層 上記バック層第2層の上に、下記バック層第3層用塗布
液を20ml/m2になるように塗布し、90℃で5分間乾燥し
た。
【0075】 トルエン 700ml メチルエチルケトン 300ml 高級脂肪酸(又はその塩)あるいは脂肪酸エステル(表1) 次いで、バック層を設けた支持体の表面側(乳剤層側)
に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成して
多層カラー感光材料試料を作成した。
【0076】 第1層:ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15 UV吸収剤(UV−1) 0.20 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02 高沸点溶媒(OiL−1) 0.20 高沸点溶媒(OiL−2) 0.20 ゼラチン 1.6 第2層:中間層(IL−1) ゼラチン 1.3 第3層:低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm,平均沃度含有量2.0モル%) 0.4 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm,平均沃度含有量8.0モル%) 0.3 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50 シアンカプラー(C−2) 0.13 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07 DIR化合物(D−1) 0.006 DIR化合物(D−2) 0.01 高沸点溶媒(OiL−1) 0.55 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第4層:高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm,平均沃度含有量7.5モル%) 0.9 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03 DIR化合物(D−2) 0.02 高沸点溶媒(OiL−1) 0.25 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第5層:中間層(IL−2) ゼラチン 0.8 第6層:低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm,平均沃度含有量8.0モル%) 0.6 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm,平均沃度含有量2.0モル%) 0.2 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17 マゼンタカプラー(M−2) 0.43 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10 DIR化合物(D−3) 0.02 高沸点溶媒(OiL−2) 0.70 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第7層:高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm,平均沃度含有量7.5モル%) 0.9 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.03 マゼンタカプラー(M−2) 0.13 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04 DIR化合物(D−3) 0.004 高沸点溶媒(OiL−2) 0.35 ゼラチン 1.0 第8層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 添加剤(HS−1) 0.07 添加剤(HS−2) 0.07 高沸点溶媒(OiL−2) 0.15 ゼラチン 1.0 第9層:低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm,平均沃度含有量2.0モル%) 0.25 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm,平均沃度含有量8.0モル%) 0.25 増感色素(S−9)5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.60 イエローカプラー(Y−2) 0.32 DIR化合物(D−1) 0.003 DIR化合物(D−2) 0.006 高沸点溶媒(OiL−2) 0.18 ゼラチン 1.3 第10層:高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm,平均沃度含有量8.5モル%) 0.5 増感色素(S−10) 3.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18 イエローカプラー(Y−2) 0.10 高沸点溶媒(OiL−2) 0.05 ゼラチン 1.0 第11層:第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀(平均粒径0.08μm,平均沃度含有量1.0モル%) 0.3 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07 紫外線吸収剤(UV−2) 0.1 添加剤(HS−1) 0.2 添加剤(HS−2) 0.1 高沸点溶媒(OiL−1) 0.07 高沸点溶媒(OiL−3) 0.07 ゼラチン 0.8 第12層:第2保護層(PRO−2) 保護層に含有する化合物(表1に示す) 0.02 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02 メチルメタクリレート:エチルメタクリレート:メタクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径3μm) 0.13 ゼラチン 0.5 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調製し
た。
【0077】平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃化銀含有率2モル%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。
【0078】溶液〈G−1〉を温度70℃、pAg7.8、pH
7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の種乳剤を
添加した。
【0079】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、〈H−1〉と〈S−1〉を1:1の流量比を保ちな
がら、加速された流量(終了時の流量が初期流量の3.6
倍)で86分を要して添加した。
【0080】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉と〈S
−2〉を1:1の流量比で加速された流量(終了時の流
量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0081】粒子形成中のpAgとpHは、臭化カリウム水
溶液と56%酢酸水溶液を用いて制御した。粒子形成後
に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を施
し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH及
びpAgを、それぞれ5.8及び8.06に調整した。
【0082】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.0モル%の八面体沃臭
化銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0083】 〈G−1〉 オセインゼラチン 100.0g 化合物−1の10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 660.0ml 水で 5000.0ml 〈H−1〉 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.0g 水で仕上げる 1030.5ml 〈S−1〉 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml 〈H−2〉 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ml 〈S−2〉 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml
【0084】
【化18】
【0085】同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、
pAg、pH、流量、添加時間及びハライド組成を変化さ
せ、平均粒径及び沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を調
製した。
【0086】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シェ
ル型単分散乳剤であった。各乳剤はチオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下に
て最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロキシ-6-
メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン(ST−1)、1-
フェニル-5-メルカプトテトラゾール(AF−1)を加
えた。尚、上記の感光材料試料は更に化合物Su−1,
Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1,H−2、安定剤
ST−1、カブリ防止剤AF−1,AF−2(重量平均
分子量10,000のもの及び1,100,000のもの)、染料AI
−1,AI−2及び化合物DI−1(9.4mg/m2)を含有
する。使用した添加剤は、以下の如くである。
【0087】HS−1:ヒダントイン HS−2:4-ウレイドヒダントイン SC−1:2-sec-オクタデシル-5-メチルハイドロキノ
ンと2-sec-ヘキサデセニルハイドロキノンの2:3混合
物 Oil−1:ジオクチルフタレート Oil−2:トリクレジルホスフェート Oil−3:ジブチルフタレート Su−1:トリ-i-プロピルナフタレン-1-スルホン酸ナ
トリウム Su−2:スルホ琥珀酸ジオクチルエステル・ナトリウ
ム H−1:2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジン・ナ
トリウム H−2:ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル AF−2:ポリ-N-ビニルピロリドン
【0088】
【化19】
【0089】
【化20】
【0090】
【化21】
【0091】
【化22】
【0092】
【化23】
【0093】
【化24】
【0094】
【化25】
【0095】(圧力カブリの測定法)暗室で試料を作成
し、35mm×111mmの大きさに切断した。これを内径22mm
のパトローネ(現行)へ収納し、コニカ(株)製カメラ
FT−1に装填した状態で強制劣化(23℃・80%RHで1
日)を行った。
【0096】その後、感光材料試料を全部巻き上げ、下
記処理工程に従って現像処理を行い、圧力カブリの評価
を行った。
【0097】発生した斑点状のカブリのイエロー濃度と
試料先端側のカブリのない部分とをマイクロデンシトメ
ーターで測定し、その濃度差ΔDを求め下記基準に従い
評価した。
【0098】◎:0〜0.02 ○:0.03〜0.06 △:0.07
〜0.10 ×:0.11〜0.17 ××:0.18以上 −現像処理工程− 処 理 工 程 処理時間 処理温度(℃) 発色現像 3分15秒 38 漂白 1 2分10秒 38 漂白 2 4分20秒 38 定着 1 2分10秒 38 定着 2 2分10秒 38 定着調整 2 1分05秒 38 定着調整 1 2分10秒 38 水洗 1 1分05秒 20 水洗 2 2分10秒 20 安定 1分05秒 38 乾燥 4分40秒 60 ただし、安定化の工程は3槽カスケード方式で行った。
【0099】 〈発色現像液〉 水 800ml 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水で仕上げる 1,000ml 水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH10.06に調整す
る。
【0100】 〈漂白液〉 水 700ml 1,3-ジアミノプロパン四酢酸第2鉄アンモニウム 175g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水で仕上げる 1,000ml アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に調整する。
【0101】 〈定着液〉 水 800ml チオ硫酸アンモニウム 150g チオシアン酸アンモニウム 120g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 2g 水で仕上げる 1,000ml アンモニア水又は酢酸を用いてpH6.5に調整する。
【0102】 〈安定液〉 下記の(化26)で示される化合物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラアミン 0.2g 1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC社製:L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水で仕上げる 1,000ml アンモニア水又は50%硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0103】
【化26】
【0104】(フィルム汚れの評価)各試料を35mm×11
7cmに断裁し、シネ型自動現像機NCV−60(ノーリツ
綱機(株)製)にて、それぞれ現像処理を施し、フィル
ム長(117cm)に対する写真層側表面の汚れの比率を以
下の基準で評価した。
【0105】A:1%未満 B:1%以上〜10%未満 C:10%以上〜50%未満 D:50%以上〜100%未満 Bランク以上であれば実用上問題ないレベルである。
【0106】(耐接着性の評価法)試料を5cm2大きさ
に2枚ずつ切りとり、それぞれ互いに接触しないように
23℃、90%RHの雰囲気下で1日間調湿した後、それぞれ
同一試料の2枚の保護層どうしを接触させて800gの荷
重をかけ、55℃、80%RHの雰囲気下で3日間保存した
後、試料を剥して接着部分の面積を測定し、耐接着性を
評価した。なお、評価基準は以下の通りである。
【0107】 ランク 接着部分の面積 A 0〜10%未満 B 10〜20%未満 C 20〜40%未満 D 40〜60%未満 E 60%以上 (帯電防止性の評価法)帯電防止性能スタチックマーク
の発生の測定によって決められたスタチックマーク発生
試験を行った。その試験法とはゴムシート上に未露光材
料の乳剤層側表面を下向きにして上からゴムローラで圧
着後、剥離することによりスタチックマークを発生させ
る方法によった。25℃、10%RH雰囲気下で行った。な
お、試料片の調湿は前記条件で24時間行った。
【0108】 A スタチックマークの発生が認められない B スタチックマークが少し発生する C スタチックマークが相当発生する D スタチックマークが著しく発生する E スタチックマークが全面に発生する 以上の各種評価の結果を表1に示した。
【0109】尚、表中のSF−1は比較化合物C8F17CON
(C2H5)CH2COOK、SF−2は別の比較化合物C8F17CONH(C
H2)3N+(CH3)3Br-を表す。
【0110】尚、試料101に使用したゼラチンはカルシ
ウム量が2875ppmの非処理ゼラチンを使用した。これに
目標値66mg/m2にするために全層のゼラチン当たり2113
ppmのCa2+を添加した。
【0111】試料109は非処理ゼラチンだけを使用し、
その他の処方、塗布方法は試料101と同様に作成した。
【0112】試料117、125、133、141は脱カルシウム処
理ゼラチンを使用し、全層のゼラチンに実施例の目標値
となるようにCa2+を添加した。その他の処方、塗布方法
は試料101と同様に作成した。
【0113】〔表1〕〔表2〕に示すように試料101の
乳剤側第12層にフッ素系界面活性剤を、BC側第3層に
高級脂肪酸又は脂肪酸エステルを添加し、それ以外の処
方、塗布方法は試料101と同様に塗布して試料102〜108
を作成した。
【0114】同様に試料109、117、125、133、141に
〔表1〕〔表2〕に示すようなフッ素系界面活性剤、高
級脂肪酸又は脂肪酸エステルを添加し、それ以外の処
方、塗布方法はそれぞれ試料109、117、125、133、141
と同様に塗布して試料110〜116,118〜124,126〜132,
134〜140,142〜148を作成した。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】前記〔表1〕〔表2〕のように本発明の化
合物を併用して使用し、かつ本発明のカルシウム含有量
内にある試料においては自動現像機でのフィルム汚れ防
止、耐接着性、圧力カブリ防止は勿論のこと、帯電防止
性能もすぐれていることが明確である。
【0118】実施例−2 試料102、110、118、126、134、142の乳剤層第12層で使
用したSF−1、SF−2の代替としてSF−3、SF
−4を用いた。それ以外は同様に作成し、それぞれ試料
201、202、203、204、205、206とした。
【0119】試料108、116、124、132、140、148のBC
層第3層で使用したA−12の代替としてA−13を用い
た。それ以外は同様に作成し、それぞれ試料207、208、
209、210、211、212とした。
【0120】試料207〜212の乳剤層第12層で使用したF
A−6、FA−4、BC第3層で使用したA−13の代替
として〔表3〕〔表4〕に示すフッ素系アニオン性界面
活性剤、フッ素系カチオン性界面活性剤、高級脂肪酸
(その塩)又は脂肪酸エステルを使用し、それ以外は同
様に試料213〜218、219〜244、225〜230、231〜236、23
7〜242及び243〜248を作成した。
【0121】なお、それぞれの使用量は〔表3〕〔表
4〕に示す通りである。
【0122】実施例1の評価と同様にフィルム汚れ、圧
力カブリ、耐接着性、帯電防止評価を行い、その結果を
〔表3〕〔表4〕に示した。
【0123】〔表3〕〔表4〕において、SF−3は比
較化合物C8F17(CH2)4COOKを表し、SF−4は別の比較
化合物C8F15−O−Ph−SO2NH(CH2)3N+(CH3)3・Br-(Ph:フ
ェニレン)を表す。
【0124】
【表3】
【0125】
【表4】
【0126】前記〔表3〕〔表4〕のように本発明の化
合物を併用して使用し、かつ本発明のカルシウム含有量
内にある試料においては自動現像機でのフィルム汚れ防
止、耐接着性、圧力カブリ防止は勿論のこと、帯電防止
性能も優れていることが明確である。
【0127】
【発明の効果】本発明は各ハロゲン化乳剤層の上層に設
けられた非感光性層に特定のフッ素系アニオン性界面活
性剤と特定のフッ素系カチオン性界面活性剤を用い、更
にカルシウム含量の低い(20mg/m2以下)ゼラチンを用
いることにより、帯電防止性良好であって自動現像機で
のフィルム汚れ防止、耐接着性に優れ、かつ圧力カブリ
をも改良したハロゲン化銀写真感光材料を提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/85

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有し、該ハロゲン化銀乳剤層の支持体側とは
    反対側に、下記一般式(1)に示すフッ素系アニオン性
    界面活性剤と下記一般式(2)に示すフッ素系カチオン
    性界面活性剤とを含有する非感光性層を有し、更に該乳
    剤層を有する側の全写真構成層に含まれるカルシウム量
    が20mg/m2以下であることを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化1】 式中、R1は水素原子もしくは炭素原子数1〜5のアル
    キル基を表す。Bは2価の連結基を表す。DはCOOM又
    は、SO3Mを表す。Mはアルカリ金属もしくは第4級アン
    モニウム塩を表す。xは3〜20、yは0〜10を表す。 【化2】 式中、R2は水素もしくは炭素原子数1〜5のアルキル
    基を表す。R3,R4,R5はそれぞれ同一でも異なって
    いてもよく、水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル
    基もしくはヒドロキシアルキル基を表す。Xは四級アン
    モニウムの対イオンを表す。nは1〜10の整数、mは1
    〜6の整数、lは0か1、kは0〜5の整数を表す。
  2. 【請求項2】 含まれるカルシウム量が0.5〜20mg/m2
    以下であることを特徴とする請求項1のハロゲン化銀写
    真感光材料。
  3. 【請求項3】 支持体をはさんで該乳剤層と反対側の最
    外層に下記一般式(A)、(B)及び(C)で表される
    化合物の少なくとも一つを含有する請求項1または2記
    載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(A) R6COOM′ 式中、R6は脂肪族炭化水素基を表し、M′はアルカリ
    金属、脂肪族炭化水素基、もしくは第4級アンモニウム
    塩を表す。 一般式(B) R7OOC−X2−COOR8 式中、R7、R8はそれぞれ脂肪族炭化水素基を表し、X
    2は2価の連結基を表す。 一般式(C) R9COO−X3−OOCR10 式中、R9、R10はそれぞれ脂肪族炭化水素基を表し、
    3は2価の連結基を表す。
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JP22551293A Pending JPH0777769A (ja) 1993-09-10 1993-09-10 ハロゲン化銀写真感光材料

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JP (1) JPH0777769A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5943737A (en) * 1996-08-07 1999-08-31 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Door grip structure for vehicles

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