JPH0774188B2 - 3,3−ジアリ−ルオキシアクリロニトリル化合物とその製造方法 - Google Patents

3,3−ジアリ−ルオキシアクリロニトリル化合物とその製造方法

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JPH0774188B2
JPH0774188B2 JP14802287A JP14802287A JPH0774188B2 JP H0774188 B2 JPH0774188 B2 JP H0774188B2 JP 14802287 A JP14802287 A JP 14802287A JP 14802287 A JP14802287 A JP 14802287A JP H0774188 B2 JPH0774188 B2 JP H0774188B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料において有用
な6−アリールオキシ−1H−ピラゾロ[1.5−−1,2,4
−トリアゾール系マゼンタカプラー、もしくは−アリー
ルオキシ−1H−ピラゾロ[5,1−]−1,2,4−トリアゾ
ール系マゼンタカプラーの合成中間体として特に有用な
新規な3,3−ジアリールオキシアクリロニトリル化合物
とその製造方法に関するものである。
(従来の技術と問題点) 1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4−トリアゾール類はハ
ロゲン化銀写真観光材料において優れた色相を与えるマ
ゼンタカプラーとして有用であることが特開昭59−1719
56号、米国特許第4,540,654号に示され、そしてその製
造方法としては例えば特開昭60−197688号、同60−1977
9号、同60−215687号に記載の方法がある。さらにこの
マゼンタカプラーに関連したものとしては中間体合成に
ついて例えば特開昭61−145163号がある。また1H−ピラ
ゾロ[5,1−]−1,2,4−トリアゾール類についても同
様の記載が米国特許第3,725,067号に示され、その製造
方法として例えば特開昭61−249987号がある。
ところで、6位に置換フェノキシ基のようなアリールオ
キシ基を導入した6−アリールオキシ−1H−ピラゾロ
[1,5−]−1,2,4−トリアゾール誘導体及び6−アリ
ールオキシ−1H−ピラゾロ[5,1−]−1,2,4−トリア
ゾール誘導体(以下、単に6−アリールオキシピラゾロ
トリアゾール誘導体という)はマゼンタカプラーとして
とりわけ優れたカラー写真特性を示すので、この化合物
の効率的な製造方法の開発が要求されている。
一般に6−アリールオキシ−1H−ピラゾロ[1,5−
−1,2,4−トリアゾール、6−アリールオキシ−1H−ピ
ラゾロ[5,1−]−1,2,4−トリアゾールいずれも3−
アリールオキシ−5−アミノピラゾールを中間体とすれ
ば合成可能であり、そして3−フェノキシ−5−アミノ
ピラゾールは3,3−ジフェノキシアクリロニトリルとヒ
ドラジンとの反応により合成可能であるが前記の6−ア
リールオキシピラゾロトリアゾール誘導体に対応する、
中間体である3位が置換フェノキシ基であるような3−
フェノキシ−5−アミノピラゾールさらにはそれに用い
る3,3−ジフェノキシアクリロニトリルについては前記
の公報には何も開示がなかった。
一方、特公昭45−22328号ではジクロルアクリノリトリ
ルに一般式HX(Hは水素原子を、Xは酸素、イオウまた
は窒素に基づく求核反応性残基を表わす)で表わされる
求核試薬、またはそれらの塩類と反応させる3,3−二置
換アクリロニトリルの製造法が示されている。しかしア
リールオキシ基の具体例は無置換のフェノキシ基の例し
かない。またこの場合でも反応時間は15時間と長く、抽
出、濃縮操作を必要とする等、必ずしも実際の製造に適
した方法ではなかった。さらに水を溶媒に用いているが
金属塩が水に不溶となるフェノール類、ナフトール類の
場合について明記されていない。そこでは脂肪族アルコ
ール類の実施例に従ってフェノール類、ナフトール類自
身を溶媒として用いる方法も考えられるが原料のフェノ
ール類、ナフトール類が高価な場合、経済的な方法とは
いえない。
それ故、3,3−ジアリールオキシアクリロニトリル類の
高収率かつ簡便な製造方法の開発は6−アリールオキシ
ピラゾロトリアゾール誘導体を合成するうえで非常に重
要な課題となった。
したがって本発明の目的は、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料において有用な6−アリールオキシピラゾトリア
ゾール誘導体からなるマゼンタカプラーの合成中間体と
して重要な3−アリールオキシ−5−アミノピラゾール
を製造する原料である3,3−ジアリールオキシアクリロ
ニトリル化合物とその経済的な製造方法を提供すること
にある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らはこのような従来の3,3−ジアリールオキシ
アクリロニトリル化合物の合成についての問題点を克服
し、特定のアゼンタカプラーに対する合成中間体として
有用な化合物を開発するため鋭意研究を重ねた結果、フ
ェノール類、ナフトール類のアニオンあるいはその等価
体をある種の溶媒の中で生成せしめた後、3,3−ジクロ
ルアクリロニトリルとの置換反応を行わせることをによ
り3,3−ジアリールオキシアクリロニトリル化合物を好
収率で得ることができることを見出し、この知見に基づ
き本発明をなすに至った。すなわち本発明は下記一般式
(I) (式中、R1及びR2はハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基もしくはジアルキルアミノ基で置換したフェニル
基又は無置換ナフチル基を示す。またR1で示されるフェ
ニル基、ナフチル基がR2を兼ねていてもよい。) で表わされる3,3−ジアリ−ルオキシアクリロニトリル
化合物及び 3,3−ジハロゲノアクリロニトリルにハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基もしくはジアルキルアミノ基で
置換したフェノール又は無置換ナフトールを反応させる
ことを特徴とする上記一般式(I)で表わされる化合物
の製造方法を提供するものである。
本発明において前記一般式(I)で表わされる化合物中
R1及びR2で示されるフェニル基、上の置換基は、好まし
くはアルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基で
あり、置換基が2つ以上の場合、それらは同じでも異な
っていてもよい。さらに詳しくは前記一般式(I)で表
わされる化合物中、フェニル基上の置換基は、ハロゲン
原子(例えば、塩素原子、臭素原子等)、アルキル基
(炭素数1〜32、好ましくは1〜20の直鎖、分岐鎖アル
キル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、
シクロアルキル基、シクロアルケニル基で、これらは酸
素原子、窒素原子、イオウ原子、カルボニル基で連結す
る置換基、アミノ基、ニトロ基、またはハロゲン原子で
置換していてもよく、例えばメチル基、プロピル基、t
−ブチル基、トリデシル基、2−メタンスルホニルエチ
ル基、3−(3−ペンタデシルフェノキシ)プロピル
基、2−メチル−2−ニトロプロピル基、2−エトキシ
トリデシル基、トリフルオロメチル基、シクロペンチル
基、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル
基等)、 アルコキシ基(炭素数1〜32、好ましくは1〜20のアル
コキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、t−ブト
キシ基、2−メトキシエトキシ基、2−ドデシルエトキ
シ基、2−メタンスルホニルエトキシ基等)、ジアルキ
ルアミノ等(例えばジメチルアミノ基、ジブチルアミノ
基、ジドデシルアミノ基、メチルブチルアミノ基等)を
表わす。
これらの置換基は、o−、m−、p−位のいずれにあっ
てもよいがo−又はp−位が好ましく、o−位がより好
ましい。
なお一般式(I)においてR1がR2を兼ねるとはR1とR2
例えば1個のフェニル基であり、両オキシ基と結合して
5もしくは6員環を形成していることをいう。
次に前記一般式(I)で表わされる3,3−ジアリールオ
キシアクリロニトリル化合物の代表的具体例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の一般式(I)で表わされる化合物の製造に用い
られる3,3−ジハロゲノアクリロニトリルの合成法につ
いては例えば次のような方法がある。ジャーナル・オブ
・オーガニック・ケミストリー35巻の828ページ(1970
年発行)に記載のように四塩化炭素とアセトニトリルの
混合気体を900℃に加熱することによって約50%の収率
で得ることができる。またケミッシュ・ベリヒテ10巻の
1058ページ(1877年発行)にしたがってクロラールをシ
アノヒドリンアセテートとした後、テトラヘドロン23巻
1145ページ(1967年発行)の通り亜鉛末にて還元を行っ
ても得ることができる。
前記一般式(I)で表わされる化合物の製造方法には置
換フェノール又は無置換ナフトールが用いられ、フェノ
ールの置換基としては前記R1、R2上の置換基と同様のも
のがあげられる。
次に本発明の一般式(I)で表わされる化合物(R1=R2
の場合で示す)は次式に従って製造することができる。
上記式(1)に基づきある種の溶媒中フェノール類また
はナフトール類に塩基を作用させてまずフェノール類、
ナフトール類のアニオンあるいはその等価体を生成せし
め、つづけてここへジハロゲノアクリロニトリル(この
場合はジクロルアクリロニトリルを加えて置換反応を行
う。あるいは一度生成したフェノール類、ナフトール類
のアニオンあるいはその等価体を単離して改めて次の反
応に用いることもできる。このとき反応溶媒は同一でも
異なっていてもよい。また3,3−ジクロルアクリロニト
リル1molに対しフェノール類、ナフトール類及び塩基は
それぞれ2mol用いればよい。
反応溶媒は好ましくはスルホラン、ジメチルスルホキシ
ド、あるいはN,N−ジメチルホルムアミドやN,N−ジメチ
ルアセトアミド等アミド系溶媒、N,N,N′,N′−テトラ
メチルウレア等尿素系溶媒、メタノール、イソプロピル
アルコール、tert−ブタノール等アルコール系溶媒、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等エーテル系溶媒、トリ
エチルアミン、ピリジン等塩基性溶媒、ベンゼン、トル
エン、キシレン等、芳香族系炭化水素であり、より好ま
しくはN,N−ジメチルホルムアミドやN,N−ジメチルアセ
トアミド等アミド系溶媒、tert−ブタノール等求核性の
低いアルコール系溶媒である。
また、塩基は好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、カリウム
−tert−ブトキシド等アルコール金属塩、水素化ナトリ
ウム等金属水素化物、ブチルリチウム、メチルマグネシ
ムウヨージド等有機金属化合物、リチウムジイソプロピ
ルアミド等、金属アミド化合物、ナトリウム、カリウム
等アルカリ金属、ピリジン、トリエチルアミン等有機塩
基類であり、より好ましくはカリウム−tert−ブトキシ
ド、水素化ナトリウム等である。一度生成したフェノー
ル類、ナフトール類のアニオンあるいはその等価体を単
離する場合は、好ましくはメタノール、tert−ブタノー
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トル
エン等減圧留去可能あるいは生成する金属塩が不溶であ
る溶媒、より好ましくはメタノール、ジオキサンを用
い、好ましくはナトリウムメトキシドメタノール溶液、
水素化ナトリウム、カリウム−tert−ブトキシド、金属
ナトリウム、より好ましくはナトリウムメトキシドメタ
ノール溶液、カリウム−tert−ブトキシドを用いて一度
生成したフェノール類、ナフトール類の金属塩として単
離して、改め次の反応に用いることもできる。
反応温度は好ましくは−20℃から150℃の範囲であり、
より好ましくは室温から100℃の範囲である。反応時間
は好しくは塩基との反応が5分から3時間、3,3−ジハ
ロゲノアクリロニトリルとの反応が30分から10時間が適
当であり、より好ましくは塩基との反応が10分から1時
間、3,3−ジハロゲノアクリロニトリルとの反応が3時
間から8時間であるがこれらの条件に限定されるもので
はない。反応終了後はそのまま次の反応に用いてもよ
い。あるいは反応系に水を加えることによって目的物が
結晶として得られてくる場合もある。また、結晶として
得られない場合は抽出した粗生成物を再結晶、蒸留、カ
ラムクロマトグラフィー等の方法を単独または組み合わ
せて精製してもよい。
(発明の効果) 本発明の方法によれば一般式(I)で表わされる種々の
3,3−ジアリールオキシアクリロニトリル化合物を収率
良く合成することができる。この結果、後記の参考例1
に示すようにこの化合物からアミノピラゾール化合物を
経て最終目的化合物である6−アリールオキシ−1H−ピ
ラゾロ[1,5−]−1,2,4−トリアゾール誘導体、ある
いは6−アリールオキシ−1H−ピラゾロ[5,1−]−
1,2,4−トリアゾール誘導体の製造が容易となった。一
般式(I)の化合物は1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4
−トリアゾールもしくは1H−ピラゾロ[5,1−]−1,
2,4−トリアゾールのマゼンタカプラーの合成原料とし
て極めて有用である。
(実施例) 次に、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
なお化合物の番号は例示化合物中の番号に対応する。
実施例1 例示化合物(1)の合成 tert−ブタノール2.5にカリウム−tert−ブトキシド3
58gを加え、室温にて撹拌した。次いでこの溶液にグア
ヤコール396gを滴下し、加熱還流条件にて5分間撹拌し
た。
この溶液中へ3,3−ジクロアクリロニトリル195gを30分
かけて滴下し、その後加熱還流条件にて5時間撹拌し
た。水冷下にて20℃まで冷却ののち水1.3を加え、得
られた結晶をろ別し、乾燥した。これをアセトニトリル
で再結晶したところ目的の例示化合物(1)313gを得た
(収率66%)。融点115.7℃ NMR(CDCl3):δ=6.8−7.4(m,8H),3.93(s,3H),3.
83(s,3H),3.60(s,1H) 実施例2 例示化合物(2)の合成 tert−ブタノール500mlにカリウム−tert−ブトキシド7
4gを加えて室温で撹拌しながらこの中へハイドロキノン
モノメチルエーテル82gを加えた。その後昇温し、加熱
還流条件で10分間撹拌した。この中に3,3−ジクロルア
クリロニトリル40.2gを30分かけて滴下し、その後さら
に加熱還流下で5時間撹拌した。室温まで放冷後水を加
え、酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥後
減圧下濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフ
ィーにて精製し目的の例示化合物(2)44.1gを油状物
として得た(収率45%)。
NMR(CDCl3):δ=6.6〜7.3(m,8H),3.70(s,6H),3,
67(s,1H) 実施例3 例示化合物(3)の合成 N,N−ジメチルアセトアミド60mlに4−メチルフェノー
ル11.4gを溶かし、内温5℃以下で水素化ナトリウム(6
0%含率)を4.0g加えた。そのまま10分間撹拌ののちこ
の中へ3,3−ジクロルアクリロニトリル6.1gを滴下し、
内温90℃まで昇温せしめ5時間撹拌した。室温まで放冷
後水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽
和食塩水で洗浄後、無水芒硝にて乾燥し、減圧下濃縮し
て得られた残留物をクロマトグラフィーにて精製し、目
的の例示化合物(3)9.4gを油状物として得た(収率71
%)。
NMR(CDCl3):δ=6.9〜7.3(m,8H),3.80(s,1H),2.
35(s,6H) 実施例4 例示化合物(4)の合成 tert−ブタノール600mlにカリウム−tert−ブトキシド9
0gを加え、室温で撹拌しながら2−クロロフェノール10
3gを滴下した。このあと昇温し、加熱還流条件で10分間
撹拌した後3,3−ジクロロアクリロニトリル49gを滴下し
た。さらに加熱還流下にて5時間撹拌ののち室温まで放
冷し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸
エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥し、減
圧下濃縮して得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し、油状の目的の例示化合物(4)77g(収
率63%)を得た。
NMR(CDCl3):δ=6.7〜7.3(m,8H),3,67(s,1H) 実施例5 例示化合物(5)の合成 N,N−ジメチルアセトアミド600mlに2−エチルフェノー
ル98gを溶かし、これに内温10℃以下を保ちながら32gの
水素化ナトリウム(含有60%)を添加した。室温で10分
間撹拌した後3,3−ジクロロアクリロニトリル49gを滴下
し、内温90℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後こ
こへ水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチ
ル層を飽和食塩水で洗浄後、無水芒硝で乾燥し、減圧下
濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
にかけ油状の目的の例示化合物(5)82gを得た(収率7
0%)。
NMR(CDCl3):δ=6.9〜7.5(m,8H),3.60(s,1H),2.
67(q,J=7.5Hz,4H),1.22(t,J=7.5Hz,6H) 実施例6 例示化合物(6)の合成 tert−ブタノール280mlにカリウム−tert−ブトキシド4
0gを加え、室温で撹拌しながら、2,4−ジメトキシフェ
ノール54gを滴下した。次いで加熱還流条件で10分撹拌
した後3,3−ジクロルアクリロニトリル22gを滴下し、さ
らに5時間加熱還流条件下にて撹拌し、室温まで冷却し
た。ここへ水を加え酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸
エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥後減圧
下濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ
ーにて精製し、油状の目的の例示化合物(6)を38g得
た(収率59%)。
NMR δ=7.15(d,J=〜9Hz,1H),6.92(d,J=〜9Hz,1
H),6.3〜6.6(m,4H),3.87(s,3H),3.77(s,3H),3.7
5(s,6H),3.52(s,1H), 実施例7 例示化合物(7)の合成 N,N−ジメチルアセトアミド200mlに2−ジメチルアミノ
フェノール61gを加え、氷冷下撹拌した。内温を10℃以
下に保ちながらこの液に水素化ナトリウム(含率60%)
18gを添加した。室温で20分撹拌した後ここへジクロル
アクリロニトリル27gを滴下した。その後内温90℃で5
時間撹拌した後室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチル
で抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄
後、無水芒硝で乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残留
物をカラムクロマトグラフィーにて精製し、油状の目的
の例示化合物(7)50gを得た(収率70%)。
NMR(CDCl3):δ=6.8〜7.2(m,8H),2.66(s,1H),26
6(s,12H) 実施例8 例示化合物(8)の合成 tert−ブタノール40mlにカリウム−tert−ブトキシド1
1.2gを加えて室温で撹拌しながらこれに2−ナフトール
14.4gを加えた。その後昇温し、加熱還流条件で10分間
撹拌した。この液に3,3−ジクロルアクリロニトリル6.1
を滴下し、その後さらに加熱還流下で5時間撹拌した。
室温まで冷却後水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥後減圧
下濃縮し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
にて精製し油状の目的の例示化合物(8)6.9g(収率41
%)を得た。
NMR(CDCl3):δ=7.0〜8.0(m,14H),3.87(s,1H) 実施例9 例示化合物(9)の合成 N,N−ジメチルアセトアミド20mlにカテコール3.3gを溶
かし、内温を10℃以下に保ちながらこれに水素化ナトリ
ウム(含率60%)2.4gをヘキサンで洗浄したものを加え
た。室温で10分撹拌した後この液に3,3−ジクロルアク
リロニトリル3.7gを滴下し、内温90℃にて3時間撹拌し
た。室温まで冷却した後水を加え、得られた油状物をデ
カンテーションで分離し、このものにアセトニトリルを
加えて撹拌し、得られた結晶をろ取して目的の例示化合
物(9)を3.4g得た(収率71%)。融点82.0〜83.5℃ NMR(CDCl3):δ=7.27(s,4H),4.33(s,1H) さて本発明によって得られる3,3−ジアリールオキシア
クリロニトリル化合物を合成中間体として、種種の6−
アリールオキシ−1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4−ト
リアゾール類、あるいは6−アリールオキシ−1H−ピラ
ゾロ[5,1−]−1,2,4−トリアゾール類を得ることが
できた。1例として以下に例示化合物(1)を用いた6
−アリールオキシ−1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4−
トリアゾール化合物の合成例を示す。
化合物(21)の合成 例示化合物(1)90gに抱水ヒドラジン80%水溶液90ml
を加え、内温100℃で1時間加熱撹拌した。室温まで冷
却後食塩を加え、酢酸エチル540mlで抽出し、得られた
酢酸エチル層を飽和食塩水180mlで、3回洗浄した。無
水芒硝で乾燥後、氷冷下内温を15℃以下に保ちながらこ
こへ塩酸ガス22gを吹き込み、得られた結晶を吸引ろ過
し、化合物(21)の結晶を50g(収率69%)得た。融点:
185.0〜187.0℃ NMR(DMSO−d6):δ=9.5(brs,4H),6.8〜7.9(m,4
H),4.80(s,1H),3.83(s,3H) 化合物(23)の合成 メタノール100mlに化合物(21)32.4gを加え、内温5℃
如何で撹拌しながらトリエチルアミン18.6mlを滴下し
た。ひき続いて化合物(22)54gを加え、室温にて3時
間30分撹拌した。一方、塩酸ヒドロキシルアミン14gを
メタノール140mlに溶かし、この液にナトリウムメトキ
シド28%メタノール溶液40mlを加え、生成した食塩をろ
別し、この溶液を先の反応溶液に加えた。その後、室温
にて4時間30分撹拌ののち300mlの水を加え、得られた
結晶をろ取し、水洗い、乾燥したところ、化合物(23)
を48.2g得た(収率85%)。融点169.5〜171.0℃ NMR(DMSO−d6);δ=11.60(brs,1H),9.87(brs,1
H),8.03(brs,1H),7.87(s,4H),6.7−7.3(m,4H),
5.47(brs,1H),3.80(s,3H),3.21(t,J=6.0Hz,2H),
2.69(t,J=6.0Hz,2H) 化合物(24)の合成 N,N−ジメチルアセトアミド60mlに化合物(23)21.1gを
加えて溶かした。内温10℃以下とし、ここへp−トルエ
ンスルホニルクロリド9.5gを加え、続けてピリジン4.0m
lを滴下した。室温で1時間撹拌した後水を加えて油状
物を得た。デカンテーションにて水を除いた後に、N,N
−ジメチルアセトアミド10mlを加え、つづけてメタノー
ル200ml、ピリジン4.0mlを加え、加熱還流条件にて1時
間撹拌した。メタノールを減圧下にて留去した後水を加
えて油状物を得た。デカンテーションにて水を除き、メ
タノールを加えて撹拌し、得られた結晶をろ取し、乾燥
して化合物(24)を11.3g得た(収率56%)。融点192.0
〜193.0℃ NMR(DMSO−d6):δ=12.68(brs,1H),7.87(s,4H),
6.8−7.2(m,4H),5.24(s,1H),3.96(t,J=〜6Hz,2
H),3.77(s,3H),3.07(t,J=〜6Hz,2H) 化合物(26)の合成 1,2−ジクロルエタン40mlに化合物(25)8.0gを加え、
ここへスルフリルクロリド1.0mlを滴下した。10分間撹
拌の後、減圧下にて1,2−ジクロルエタンを留去した。
一方、化合物(24)11.3gを30mlのDmFに溶かしておき、
この中に前述の化合物(25)とスルフリルクロリドから
調製したものを10mlのDmFに溶かし、室温で10分かけて
滴下した。そのまま30分間撹拌の後反応混合物に水を加
え、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた酢酸エチル
層を飽和食塩水で洗浄後、減圧下濃縮し、油状物を得
た。これにアセトニトリル30mlを加え、得られた結晶を
ろ取し、化合物(26)9.8gを得た(収率91%)。融点16
9.0〜169.5℃ NMR(CDCl3):δ=10.93(brs,1H),6.5−7.8(m,11
H),3.8−4.1(m,4H),3.70(s,3H),3.03(t,J=〜6.0
Hz,2H),0.7−1.9(m,15H),0.60(s,9H) 化合物(28)の合成 イソプロピルアルコール20mlに化合物(26)を7.0g加
え、これに80%抱水ヒドラジン0.75mlを滴下後、加熱還
流条件にて3時間撹拌した。溶媒を減圧下にて留去した
後、N,N−ジメチルアセトアミド30mlを加え、室温にて
化合物(27)5.0g、続けてトリエチルアミン1.66mlを滴
下した。そのまま1時間撹拌の後水及び酢酸エチルを加
え、副生したフタルヒドラジドをろ別し、ろ液の抽出を
行い、得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後無水
芒硝で乾燥し、濃縮した。
残留物に酢酸エチル3mlを加えて溶解し、続けてn−ヘ
キサン300mlを加えて撹拌し、得られた結晶をろ取し
た。得られた結晶に酢酸エチル3mlを加えて溶解し、続
けてn−ヘキサン200mlを加えて再結晶を行い、最終的
に化合物(28)6.6gを得た(収率69%)。融点100.0〜1
01.0℃ NMR(CDCl3):δ=10.30(brs,1H),6.5−7.9(m,10
H),5.50(t,J=6.0Hz,1H),3.8−4.2(m,4H),3.73
(s,3H),2.9−3.4(m,2H),2.6−2.9(m,2H),0.7−1.
9(m,38H),0.70(s,9H),0.60(s,9H)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式 (式中、R1及びR2はハロゲン原子、アルキル基、アルコ
    キシ基もしくはジアルキルアミノ基で置換したフェニル
    基又は無置換のナフチル基を示す。またR1で示されるフ
    ェニル基、ナフチル基がR2を兼ねていてもよい。) で表わされる3,3−ジアリールオキシアクリロニトリル
    化合物。
  2. 【請求項2】3,3−ジハロゲノアクリロニトリルにハロ
    ゲン原子、アルキル基、アルコキシ基もしくはジアルキ
    ルアミノ基で置換したフェノール又は無置換のナフトー
    ルを反応させ一般式 (式中、R1及びR2は前記のハロゲン原子、アルキル基、
    アルコキシ基、もしくはジアルキルアミノ基で置換した
    フェニル基又は無置換のナフチル基を示す。 またR1のフェニル基、ナフチル基がR2を兼ねていてもよ
    い。) で表わされる化合物を得ることを特徴とする3,3−ジア
    リール−オキシアクリロニトリル化合物の製造方法。
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