JPH0773950A - 端子圧着構造及び端子圧着方法並びにこれらに用いる圧着端子 - Google Patents

端子圧着構造及び端子圧着方法並びにこれらに用いる圧着端子

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JPH0773950A
JPH0773950A JP30015893A JP30015893A JPH0773950A JP H0773950 A JPH0773950 A JP H0773950A JP 30015893 A JP30015893 A JP 30015893A JP 30015893 A JP30015893 A JP 30015893A JP H0773950 A JPH0773950 A JP H0773950A
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栄治 不藤
Masayuki Kawamura
正幸 川村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】各ワイヤーバレルA1,A2を、相互にオーバ
ラップさせた状態で、一方のワイヤーバレルA1の段部
Tに、他方のワイヤーバレルA2の先端部を係合させ
る。 【効果】芯線W1の熱膨張によって各ワイヤーバレルA
1,A2が拡開するのを抑制することができる。B型圧
着のように芯線W1が偏ったり、ワイヤーバレルA1,
A2によって芯線W1芯線が損傷したりする虞がない。
従って、電気的、機械的接続性能に優れる。また、クリ
ンプハイトhを高くし、クリンプワイドdを狭くするこ
とがでるので、コネクタハウジング内部での端子圧着に
適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オープンドバレル型
圧着端子の圧着構造及び圧着方法並びにこれらに用いる
圧着端子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、電線の端部に圧着される圧着端子の一つとして、図
10に示すように、電線Wの端部の芯線W1に圧着され
る一対のワイヤーバレル91と、被覆端部W2に圧着さ
れる一対のインスレーションバレル92とを突設したオ
ープンドバレル型の圧着端子90が知られている。この
圧着端子90の各バレル91,92部分は、ほぼU字状
断面の線対称形状に形成されており、各ワイヤーバレル
91間に電線Wの芯線W1を、各インスレーションバレ
ル92間に被覆端部W2を、それぞれ導入した状態で、
端子圧着装置の、各バレル91,92を挟んで上下に対
向配置された二対のクリンパー93とアンビル94とに
よって、上記各バレル91,92をそれぞれ挟み込んで
かしめることにより、圧着端子90を電線Wの端部に圧
着させることができる。
【0003】そして、上記ワイヤーバレル91の圧着方
式として、 一方のワイヤーバレル91の先端部91
aを他方のワイヤーバレル91の先端部91bに重ね合
わせるオーバーラップ圧着(図11及び特開平3−16
5478号公報参照)、及び 各ワイヤーバレル91
の一方の先端部91aを、他方の先端部91bに接触さ
せた状態で、当該各先端部91a,91bを電線Wの芯
線W1に食い込ませるB型圧着(図12及び特公昭55
−37840号公報参照)が一般に採用されている。
【0004】上記オーバラップ圧着においては、各ワイ
ヤーバレル91が弾性復元力によって拡開して、電気
的、機械的接続性能が低下する虞がある。そこで、各ワ
イヤーバレル91を鋭角に屈折させることにより、当該
各ワイヤーバレル91が拡開するのを抑制することも行
われている(例えば実公昭52−24784号公報参
照)。しかし、この場合においても、各ワイヤーバレル
91の先端部91a,91bどうしが、単に接触してい
るだけであるので、芯線W1が熱膨張した場合には、各
ワイヤーバレル91が拡開するのを抑制することができ
ない。このため、芯線W1の膨張と収縮の繰り返しによ
って、電気的、機械的接続性能が劣化し易く、自動車用
のワイヤーハーネス等、振動が大きい条件下で使用され
る配線には適用し難いという問題があった。
【0005】また、B型圧着については、一方のワイヤ
ーバレル91の先端部91aと、他方のワイヤーバレル
91の先端部91bとが、中央部において接触している
ので、芯線W1の熱膨張によって各ワイヤーバレル91
が拡開する方向へ押圧されても、上記中央部の接触箇所
において当該押圧力を互いに打ち消し合って、各ワイヤ
ーバレル91が拡開するのを防止することができる。し
かし、上記B型圧着は、圧着時において芯線W1が何れ
か一方のワイヤーバレル91側に偏ることがあり、この
場合には、左右のワイヤーバレル91相互間で圧着密度
の差が生じて、接触抵抗が大きくなったり、圧着強度に
強弱が生じたりする等、所望の電気的、機械的接続性能
を得ることができなくなるという問題があった。また、
各ワイヤーバレル91が芯線W1の相互間に食い込むた
めに、芯線W1が損傷して、使用中に芯線切れを生じ、
所望の電気的接続性能を得ることができなくなる場合も
あった。
【0006】一方、従来より、電線間の電気的な接続を
行うコネクタの一つとして、コネクタハウジングの内部
において電線に圧着端子を圧着させることができる圧着
コネクタが提供されている。この圧着コネクタは、図1
3に示すように、コネクタハウジング100の上下両面
に開口部101、102を設け、この開口部を蓋10
3、104によって開閉可能に覆っているものであり、
上記コネクタハウジング100の内部には、複数の圧着
端子挿入部105が並設されている。この圧着コネクタ
によれば、各圧着端子挿入部105に圧着端子90を装
填した状態で、当該圧着端子挿入部105にクリンパー
93を挿通させて、アンビル94との間で圧着端子90
のワイヤーバレル91をかしめることにより、当該ワイ
ヤーバレル91を電線Wの端部の芯線W1に圧着するこ
とができ、同時に圧着端子90のインシュレーションバ
レル92を、コネクタハウジング100の底部で受け止
めた状態で加圧することにより、当該インシュレーショ
ンバレル92を電線Wの被覆端部に圧着することができ
る。このような圧着コネクタは、電線Wと圧着端子90
との圧着作業を、容易且つ迅速に行うことができるとい
う利点があり、特にワイヤーハーネスの製造の自動化を
達成する上で、極めて好適である。
【0007】ところが、上記オーバラップ圧着とB型圧
着の何れについても、クリンプワイドdが広くなること
から、これをかしめるクリンパー93とアンビル94の
幅も広くなって、圧着コネクタの圧着端子挿入部105
に、クリンパー93を挿通させることができない。この
ため、圧着コネクタにおける圧着方式として適用するこ
とができないという問題があった。
【0008】さらに、上記オーバーラップ圧着に用いら
れるクリンパー93は、各ワイヤーバレル91を導入す
る切欠溝93aの内奥部に、段差93bを設けて滑らか
に連続させた第1の曲面93cと第2の曲面93dとが
形成されているものであり(図11参照)、これとアン
ビル94との間でワイヤーバレル91部分を挟み込んで
加圧することにより、一方のワイヤーバレル91の先端
部91aを、対応する第1の曲面93cに、他方のワイ
ヤーバレル91の先端部91bを、対応する第2の曲面
93dにそれぞれ沿わせ、これら曲面93c,93dの
境界部の段差93bを利用して、ワイヤーバレル91の
一方の先端部91aを、他方のワイヤーバレル91の先
端部91bの外周側に重ね合わせてかしめるようにして
いる。
【0009】ところが、上記クリンパー93を用いて、
細線用等のクリンプワイドdが狭い圧着端子90をオー
バラップ圧着する場合、一方のワイヤーバレル91の先
端部91aと他方のワイヤーバレル91の先端部91b
とが、互いに重なり合わずに突き合った状態となる場合
がある(図14c参照)。これは、クリンパー93の切
欠溝93aに圧着端子90のワイヤーバレル91部分を
導入した際に、まず一方のワイヤーバレル91の先端部
91aと他方のワイヤーバレル91の先端部91bと
が、第1の曲面93cに接した状態で突き合わされ(図
14a参照)、この突き合わせ状態が解除されずにその
まま圧着動作が進行するためである(図14b,c参
照)。そしてこの場合においては、ワイヤーバレル91
の逃げ場がなくなった時点で、ワイヤーバレル91の両
側部分が座屈して、皺条の亀裂Kが発生したり、圧着部
が開口し易くなったりすることから、電気的、機械的接
続性能が低下するという問題が生じている。
【0010】この発明は、上記問題点に鑑みてなされて
ものであり、電気的、機械的接続性能に優れるととも
に、圧着コネクタにも適用することができる端子圧着構
造及び端子圧着方法並びにこれらに用いる圧着端子を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に係る端子圧着構造は、少なくとも一対のバ
レルを有するオープンドバレル型の圧着端子の上記バレ
ル部分をかしめることにより、当該圧着端子を電線の端
部に圧着している端子圧着構造において、一方のバレル
が他方のバレルの外側にオーバラップしているととも
に、各バレルが拡開するのを抑制すべく、一方のバレル
の先端側と他方のバレル先端側とを係合していることを
特徴とするものである。
【0012】請求項2に係る端子圧着構造は、請求項1
に係る端子圧着構造において、一方のバレルの先端側の
内側に形成された段部と、他方のバレルの先端部とを係
合していることを特徴とするものである。請求項3に係
る端子圧着構造は、請求項2に係る端子圧着構造におい
て、上記一方のバレルと他方のバレルのそれぞれの係合
面が、かしめ方向にほぼ沿っていることを特徴とするも
のである。
【0013】請求項4に係る端子圧着構造は、請求項1
に係る端子圧着構造において、上記一方のバレルの先端
側の内側に形成された凸面と、他方のバレルの先端側の
外側に形成された凹面とを係合していることを特徴とす
るものである。請求項5に係る端子圧着構造は、請求項
1乃至4のいずれかに係る端子圧着構造において、上記
一方のバレルの内側に対して、他方のバレルの先端部を
突き当てていることを特徴とするものである。
【0014】請求項6に係る端子圧着構造は、請求項1
乃至5のいずれかに係る端子圧着構造において、上記一
方のバレルが、他方のバレルよりも長尺であることを特
徴とするものである。また、請求項7に係る端子圧着方
法は、電線の端部に圧着させる少なくとも一対のバレル
を有するオープンドバレル型の圧着端子の上記バレル部
分を、クリンパーとアンビルとによって挟み込んでかし
めることにより、当該圧着端子を電線の端部に圧着させ
る端子圧着方法において、一方のバレルの先端側の内側
に段部を形成した状態で、各バレルをクリンパーの切欠
溝に導入し、上記一方のバレルを切欠溝の内奥部に沿っ
て湾曲させて、他方のバレルの外側にオーバラップさせ
るとともに、各バレルが拡開するのを抑制すべく、上記
一方のバレルの段部と他方のバレルの先端部とを係合さ
せることを特徴とするものである。
【0015】請求項8に係る端子圧着方法は、請求項7
に係る端子圧着方法において、上記一方のバレルの段部
と他方のバレルの先端部とを、互いの係合面がかしめ方
向にほぼ沿うように係合させることを特徴とするもので
ある。請求項9に係る端子圧着方法は、電線の端部に圧
着させる少なくとも一対のバレルを有するオープンドバ
レル型の圧着端子の上記バレル部分を、クリンパーとア
ンビルとによって挟み込んでかしめることにより、当該
圧着端子を電線の端部に圧着させる端子圧着方法におい
て、一方のバレルの先端部を外側に折り返して厚肉部を
形成した状態で、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入
し、上記一方のバレルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲さ
せて、他方のバレルの外側にオーバラップさせるととも
に、上記厚肉部によって、一方のバレルの先端側の内側
を凸面に、他方のバレルの先端側の外側を凹面にそれぞ
れ変形させて、各バレルが拡開するのを抑制すべく、上
記凸面と凹面とを係合させることを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項10に係る端子圧着方法は、電線の
端部に圧着させる少なくとも一対のバレルを有するオー
プンドバレル型の圧着端子の上記バレル部分を、クリン
パーとアンビルとによって挟み込んでかしめることによ
り、当該圧着端子を電線の端部に圧着させる端子圧着方
法において、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入し、
上記一方のバレルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲させ
て、他方のバレルの外側にオーバラップさせるととも
に、上記クリンパーによって一方のバレルの先端側の内
側を凸面に、他方のバレルの先端側の外側を凹面にそれ
ぞれ変形させて、各バレルが拡開するのを抑制すべく、
上記凸面と凹面とを係合させることを特徴とするもので
ある。
【0017】請求項11に係る端子圧着方法は、請求項
7乃至10のいずれかに係る端子圧着方法において、上
記一方のバレルの内側に対して、他方のバレルの先端部
を突き当てた状態で、一方のバレルと他方のバレルとを
係合させることを特徴とするものである。請求項12に
係る端子圧着方法は、請求項7乃至11のいずれかに係
る端子圧着方法において、上記一方のバレルの先端部
を、他方のバレルの先端部よりも所定長さ突出させた状
態で、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入して、各バ
レルを互いに接近する方向へ傾倒させた後、上記一方の
バレルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲させて、他方のバ
レルの外側にオーバラップさせることを特徴とするもの
である。
【0018】さらに、請求項13に係る圧着端子は、電
線の端部にオーバラップ圧着させる少なくとも一対のバ
レルを有するオープンドバレル型の圧着端子において、
一方のバレルの先端側の内側に、圧着状態で他方のバレ
ルの先端部を係合させる段部を形成したことを特徴とす
るものである。請求項14に係る圧着端子は、請求項1
3に係る圧着端子において、上記段部を形成した一方の
バレルの先端部が、他方のバレルの先端部よりも所定長
さ突出していることを特徴とするものである。
【0019】請求項15に係る圧着端子は、電線の端部
にオーバラップ圧着させる少なくとも一対のバレルを有
するオープンドバレル型の圧着端子において、一方のバ
レルの先端部を外側に折り返して、圧着状態で一方のバ
レルの先端側の内側を凸面に、他方のバレルの先端側の
外側を凹面にそれぞれ変形させる厚肉部を形成したこと
を特徴とするものである。
【0020】請求項16に係る圧着端子は、請求項15
に係る圧着端子において、上記厚肉部を形成した一方の
バレルの先端部が、他方のバレルの先端部よりも所定長
さ突出していることを特徴とするものである。
【0021】
【作用】請求項1に係る端子圧着構造によれば、一方の
バレルを他方のバレルにオーバラップさせるものである
ので、B型圧着のように芯線が偏ったり、バレルによっ
て芯線を損傷させたりする虞がない。しかも、一方のバ
レルと他方のバレルとを係合させるので、芯線の熱膨張
によって各バレルが拡開するのを抑制することができ
る。この結果、クリンプハイトを高くし、クリンプワイ
ドを狭くすることが可能になり、圧着コネクタのハウジ
ング内部において端子圧着を行うこともできる。
【0022】請求項2、請求項7及び請求項13に係る
発明によれば、一方のバレルの内側の段部と、他方のバ
レルの先端部との係合にて、芯線の熱膨張によって各バ
レルが拡開するのを抑制することができる。請求項3及
び請求項8に係る発明によれば、上記一方のバレルの段
部と他方のバレルの先端部との係合面が、かしめ方向に
ほぼ沿うので、芯線の熱膨張によってかしめ方向と直交
する方向に作用する分力に対して、特に強固な抵抗力を
発揮することができる。
【0023】請求項4、請求項9、請求項10及び請求
項15に係る発明によれば、一方のバレルの内側の凸面
と、他方のバレルの外側の凹面との係合にて、芯線の熱
膨張によって各バレルが拡開するのを抑制することがで
きる。請求項5及び請求項11に係る発明によれば、一
方のバレルの内側に対して、他方のバレルの先端部を突
き当てるようにしているので、芯線の熱膨張によってか
しめ方向と逆向きに作用する分力を、他方のバレルを介
して、一方のバレルのオーバラップ部分の基部側で受け
止めることができる。このため、かしめ方向に作用する
分力に対して、特に強固な抵抗力を発揮することができ
る。
【0024】請求項6、請求項12、請求項14及び請
求項16に係る発明によれば、一方のバレルの先端部
を、他方のバレルの先端部よりも所定長さ突出させた状
態で、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入して、各バ
レルの先端部どうしが、クリンパーの切欠溝の内奥部に
おいて突き合うのを防止する。また、各バレルをクリン
パーの切欠溝に導入した後、各バレルを互いに接近する
方向へ傾倒させると、他方のバレルの先端部とクリンパ
ーの切欠溝の内奥部との間に隙間を形成することができ
るので、当該一方のバレルを他方のバレル外側に容易且
つ確実に導くことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面により詳細に説
明する。図2は、この発明の端子圧着方法に使用する端
子圧着装置を示す要部正面図である。この端子圧着装置
は、圧着コネクタCのコネクタハウジングC1の内部に
装填された圧着端子Aを挟み込んでかしめるクリンパー
1及びアンビル2と、上記クリンパー1の先端側を挟み
込んでクリンパー1が開脚するのを規制する爪部挟持部
材3とを備えている。
【0026】上記圧着端子Aは、図3に示すように、電
線Wの芯線W1に圧着される一対のワイヤーバレルA
1,A2と、電線Wの被覆端部W2に圧着される一対の
インスレーションバレルA3,A4とを突設したもので
あり、ワイヤーバレルA1,A2については、先端部に
段差Eを有するように、一方のワイヤーバレルA1の先
端部を、他方のワイヤーバレルA2の先端部よりも所定
長さ突出させてある(図1a参照)。また、上記一方の
ワイヤーバレルA1の先端部は、内側に折り返されてお
り、これによって当該先端部に段部Tが形成されている
(図4参照)。この段部Tは、ワイヤーバレルA1,A
2部分を電線Wの芯線W1に圧着した際に、上記他方の
ワイヤーバレルA2の先端部を係合させるためのもので
あり、その段差tは、ワイヤーバレルA1の板厚程度に
設定されており、ワイヤーバレルA1の先端からの距離
Lは、ワイヤーバレルA1の板厚の2〜4倍程度に設定
されている。
【0027】上記クリンパー1は、コネクタハウジング
C1の上方に昇降可能に設けられており、図示しない加
圧手段によって下方へ加圧することにより、圧着端子A
のワイヤーバレルA1,A2部分を押圧することができ
る。このクリンパー1は、コネクタハウジングC1に並
列に設けられた複数の圧着端子挿入部C2を挿通可能な
ものであり、その下端側には、双脚状の爪部11が形成
されており、この爪部11の相互間が、アンビル2と協
働して圧着端子AのワイヤーバレルA1,A2をかしめ
る切欠溝10として構成されている。
【0028】上記切欠溝10の開放側端部には、図1に
示すように、ワイヤーバレルA1,A2の導入を案内す
る導入案内部10aが形成されており、この導入案内部
10aに連続させて、各ワイヤーバレルA1,A2を互
いに接近する方向へ加圧して傾倒させる加圧部10bが
形成されている。そして、切欠溝10の内奥部には、各
ワイヤーバレルA1,A2を湾曲させて一方のワイヤー
バレルA1を他方のワイヤーバレルA2にオーバラップ
させる湾曲部10cが形成されている。この湾曲部10
cは、単一の曲面からなるほぼ半円状のものであり、そ
の半径rは、一方のワイヤーバレルA1と他方のワイヤ
ーバレルA2との段差Eに対して次式Iを満足するよう
に設定されている。
【0029】πr/2≒E …式I なお、上記加圧部10bにおける溝幅D1は、両ワイヤ
ーバレルA1,A2を互いに接近する方向へ傾倒させ、
且つ傾倒状態において、一方のワイヤーバレルA1の先
端と、他方のワイヤーバレルA2の先端延長線とが、切
欠溝10のほぼ中央部において交差するように、圧着端
子AのワイヤーバレルA1,A2部分における全幅D2
よりも所定幅小さく設定されている。
【0030】上記アンビル2は、コネクタハウジングC
1の下方に固定されており、その上端部は、コネクタハ
ウジングC1のセット位置4(図2参照)から所定高さ
突出されている。従って、上記アンビル2の上端部は、
上記セット位置4にコネクタハウジングC1をセットし
た状態で、コネクタハウジングC1の圧着端子挿入部C
2内に導入されることになる。
【0031】上記爪部挟持部材3は、圧着端子Aをかし
める際にクリンパー1の爪部11を挟持して、当該爪部
11が開脚するのを防止するものであり、上記爪部11
を挟持する一対の挟持片31と、この挟持片31を上下
方向に摺動自在に保持する保持部材32と、上記挟持片
31の高さ調整を行うスペーサ33とを備えている。上
記挟持片31は、爪部11と接触する側の面31aが鉛
直に形成され、この面31aの反対側が、上方が漸次爪
部11側へ近づく傾斜面31bに形成されている。ま
た、各挟持片31には、これを保持部材32に対して固
定するためのねじNを挿通する挿通孔31cが形成され
ている。この挿通孔31cは、挟持片31の上下方向へ
の移動調整を許容すべく、長穴に形成されている。
【0032】また、保持部材32は、上記挟持片31を
導入可能な溝部32aを備えており、この溝部32aの
側壁32bは、上記挟持片31の傾斜面31bに沿わせ
てある。スペーサ33は、上記保持部材32を固定する
基台5と挟持片31の底面との間に介在されており、上
記挟持片31とスペーサ33の互いの接触面は、それぞ
れ傾斜面に形成されている。また、スペーサ33は、上
記基台5に沿って水平方向に移動可能に設けられてお
り、その水平方向への移動量を調整することにより、挟
持片31を上下方向に移動調整できるようになってい
る。このように、上記挟持片31を上下方向に移動調整
することにより、爪部11と、挟持片31との隙間がほ
ぼ零になるように調整することができる。
【0033】なお、上記端子圧着装置には、コネクタハ
ウジングC1の底部との間で電線Wの被覆端部W2を挟
み込んで、圧着端子AのインスレーションバレルA2を
かしめるパンチが上記クリンパー1と同行移動可能に構
成されている(図示せず)。以上の構成であれば、コネ
クタハウジングC1の圧着端子挿入部C2に挿入した圧
着端子Aを、アンビル2によって支承した状態で(図1
a参照)、クリンパー1を下降させて、クリンパー1を
コネクタハウジング1の圧着端子挿入部C2に導入する
ことにより、圧着端子AのワイヤーバレルA1,A2
を、クリンパー1の導入案内部10aによって案内させ
て、切欠溝10内へ導入することができるとともに(図
1b参照)、加圧部10bによってワイヤーバレルA
1,A2を互いに接近する方向に傾倒させることができ
る(図1c参照)。そして、さらにクリンパー1を下降
させると、長尺側のワイヤーバレルA1が切欠溝10の
湾曲部10cに突き当たり(図1d参照)、徐々に切欠
溝10の湾曲部10cに沿って湾曲される(図1e参
照)。この状態でさらにクリンパーを下降させることに
より、上記湾曲された長尺側のワイヤーバレルA1を、
他方のワイヤーバレルA2の外側にオーバラップさせる
ことができるとともに、長尺側のワイヤーバレルA1に
形成された段部Tに、他方のワイヤーバレルA2の先端
部を係合させることができる(図1f参照)。
【0034】以上により、圧着端子Aのワイヤーバレル
A1,A2部分を、電線Wの芯線W1部に圧着させるこ
とができるが、この圧着に際しては、芯線W1の外径に
応じて段部Tの位置やワイヤーバレルA1,A2相互の
段差E等を適宜選択することにより、一方のワイヤーバ
レルA1の段部Tと、他方のワイヤーバレルA2の先端
部とを、互いの係合面Sがかしめ方向にほぼ沿うように
係合させるとともに、一方のワイヤーバレルA1の内側
に対して、他方のワイヤーバレルA2先端部を突き当て
るようにしている(図5参照)。
【0035】上記実施例によれば、圧着端子Aの各ワイ
ヤーバレルA1,A2をオーバラップさせるオーバラッ
プ圧着であるので、B型圧着のように芯線W1が左右に
偏る虞がなく、所望の電気的、機械的接続性能を得るこ
とができる。また、各ワイヤーバレルA1,A2によっ
て、芯線W1を損傷させる虞がないので、使用中に芯線
切れが生じるのを防止することができる。
【0036】しかも、一方のワイヤーバレルA1の段部
Tと他方のワイヤーバレルA2の先端部とを係合させて
いるので、芯線W1の熱膨張によって各ワイヤーバレル
A1,A2が拡開するのを抑制することができる。この
ため、当該熱膨張に起因して電気的、機械的接続性能が
劣化するのを防止することができる。特に、一方のワイ
ヤーバレルA1の段部Tと他方のワイヤーバレルA2の
先端部との係合面Sが、かしめ方向にほぼ沿うように係
合しているので、芯線W1の熱膨張によってかしめ方向
と直交する方向に作用する分力X,Yに対して、特に強
固な抵抗力を発揮することができるとともに、一方のワ
イヤーバレルA1の内側に対して、他方のワイヤーバレ
ルA2の先端部を突き当てており、かしめ方向と逆向き
に作用する分力Zを、他方のワイヤーバレルA2を介し
て、一方のワイヤーバレルA1のオーバラップ部分の基
部側Pで受け止めることができるので、かしめ方向と逆
向きに作用する分力Zに対して、強固な抵抗力を発揮す
ることができる。従って、芯線W1の熱膨張によって各
ワイヤーバレルA1,A2が拡開するのをより効果的に
抑制することができる。
【0037】そして、このように各ワイヤーバレルA
1,A2が拡開するのを抑制しているので、クリンプハ
イトhを高くし、クリンプワイドdを狭くすることがで
きる。この結果、上記したコネクタハウジングC1内で
の端子圧着が初めて可能となる。さらに、上記実施例に
おいては、一方のワイヤーバレルA1の先端部を、他方
のワイヤーバレルA2の先端部よりも所定長さ突出させ
た状態で、各ワイヤーバレルA1,A2をクリンパー1
の切欠溝10に導入するので、各ワイヤーバレルA1,
A2の先端どうしが、クリンパー1の切欠溝10の内奥
部において突き合う虞がない。また、各ワイヤーバレル
A1,A2を互いに接近する方向へ傾倒させるので、他
方のワイヤーバレルA2の先端部と上記切欠溝10の湾
曲部10cとの間に隙間Qが形成される結果(図1d参
照)、長尺側のワイヤーバレルA1を湾曲部10cに沿
わせて湾曲させた後他方のワイヤーバレルA2にオーバ
ラップさせる際に、当該長尺側のワイヤーバレルA1の
先端を、他方のワイヤーバレルA2の外側に容易且つ確
実に導くことができる。従って、クリンプワイドdの狭
い圧着端子Aについても、オーバラップ圧着を確実に行
わせることができる。
【0038】一方、上記端子圧着装置については、クリ
ンパー1の切欠溝10に圧着端子AのワイヤーバレルA
1,A2部分を押し込むことによって、ワイヤーバレル
A1,A2を傾倒させる工程と湾曲させる工程とを、連
続的に行うことができるので、これら各工程を容易かつ
能率的に行うことができる。しかも、上記切欠溝10の
湾曲部10cが、単一の曲面からなるので、従来の段差
を設けて二つの曲面で構成したものよりも、当該湾曲部
10cの成形を容易に行うことができる。
【0039】さらに、湾曲部10cの半径rと一対のワ
イヤーバレルA1,A2の段差Eとの関係が、πr/2
≒Eになるように設定されているので、長尺側のワイヤ
ーバレルA1が湾曲されて、湾曲部10cのほぼ3/4
の範囲に沿った時点で、当該長尺側のワイヤーバレルA
1の先端部に、他方のワイヤーバレルA2の先端部が接
近することになる(図1d参照)。従って、長尺側のワ
イヤーバレルA1を他方のワイヤーバレルA2の外側に
より確実に導くことができる。
【0040】また、上記圧着端子Aの圧着に際しては、
圧着端子挿入部C2を挿通した上記クリンパー1の爪部
11を、爪部挟持部材3によって挟み込んで、当該爪部
11が開脚するのを規制することができるので、クリン
パー1とアンビル2との間で、圧着端子Aのワイヤーバ
レルA1,A2部をほぼ隙間なく包囲することができ
る。このため、上記ワイヤーバレルA1,A2部をかな
りの圧力でかしめることが可能となり、当該ワイヤーバ
レルA1,A2を、電線Wの芯線に確実且つ強固に圧着
させることができる。
【0041】なお、上記一方のワイヤーバレルA1の段
部Tとしては、種々の方法によって形成することがで
き、例えば図6に示すように、凹溝によって形成するこ
ともできる。図7は圧着端子Aの他の実施例を示す要部
切断斜視図である。この圧着端子Aが図3及び図4に示
す圧着端子Aと異なる点は、一方のワイヤーバレルA1
の先端部が、外側に折り返されており、これによって当
該先端部に厚肉部Fが形成されている点である。この厚
肉部Fは、ワイヤーバレルA1,A2部分を電線Wの芯
線W1に圧着した際に、一方のワイヤーバレルA1の先
端側の内側を凸面S1に、他方のワイヤーバレルA2の
先端側の外側を凹面S2にそれぞれ変形させるためのも
のである(図8参照)。この圧着端子Aについても、ワ
イヤーバレルA1の先端からの距離Lは、ワイヤーバレ
ルA1の板厚の2〜4倍程度に設定されており、また、
先端部に段差Eを有するように、一方のワイヤーバレル
A1の先端部が、他方のワイヤーバレルA2の先端部よ
りも所定長さ突出している。
【0042】図8は、上記厚肉部Fを有する圧着端子A
を用いた端子圧着構造を示す拡大断面図である。この端
子圧着構造は、図1に示す場合と同様、クリンパー1と
アンビル2とによって、ワイヤーバレルA1,A2部分
をかしめることにより、得られたものであり、一方のワ
イヤーバレルA1を他方のワイヤーバレルA2の外側に
オーバラップさせているとともに、上記厚肉部Fによっ
て、一方のワイヤーバレルA1の先端側の内側を凸面S
1に、他方のワイヤーバレルA2の先端側の外側を凹面
S2にそれぞれ変形させて、当該凸面S1と凹面S2と
を係合させており、この係合状態において、ワイヤーバ
レルA2の凹面S2の先端側が、上記凸面S1と凹面S
2の双方に接し、且つ一方のコーナーポイントP1を中
心とする円弧線Jよりも外側に突出している。また、ワ
イヤーバレルA2の先端部を、ワイヤーバレルA1の内
側に突き当てている。
【0043】上記端子圧着構造において、芯線W1が熱
膨張した場合、ワイヤーバレルA1の先端部を、上記円
弧線Jに沿って拡開させようとするが、この拡開作用を
上記ワイヤーバレルA2の凹面S2の先端側によって受
け止めることができる。また、上記芯線W1の熱膨張に
伴って、ワイヤーバレルA2の先端側を、コーナーポイ
ントP2を起点として拡開させようとするが、この拡開
作用を、ワイヤーバレルA1の凸面S1によって受け止
めることができる。即ち、芯線W1の熱膨張によってか
しめ方向と直交する方向に作用する分力X,Yに対し
て、強固な抵抗力を発揮することができる。さらに、一
方のワイヤーバレルA1の内側に対して、他方のワイヤ
ーバレルA2の先端部を突き当てており、かしめ方向と
逆向きに作用する分力Zを、他方のワイヤーバレルA2
を介して、一方のワイヤーバレルA1のオーバラップ部
分の基部側Pで受け止めることができるので、かしめ方
向と逆向きに作用する分力Zに対しても、強固な抵抗力
を発揮することができる。
【0044】図9は、端子圧着構造の他の実施例を示す
拡大断面図である。この端子圧着構造が図8に示す端子
圧着構造と異なる点は、ワイヤーバレルA1の先端に厚
肉部Fを形成することなく、一方のワイヤーバレルA1
の先端側の内側を凸面S1に、他方のワイヤーバレルA
2の先端側の外側を凹面S2にそれぞれ変形させて、当
該凸面S1と凹面S2とを係合させている点である。こ
の実施例においては、クリンパー1の内奥部に突起10
eを設け、各ワイヤーバレルA1,A2をかしめると同
時に、上記突起10eによって、一方のワイヤーバレル
A1の先端側の内側を凸面S1に、他方のワイヤーバレ
ルA2の先端側の外側を凹面S2にそれぞれ変形させて
いる。
【0045】この発明の実施に使用する圧着端子Aとし
ては、少なくとも一対のワイヤーバレルA1,A2を突
設したものであればよく、また、各ワイヤーバレルA
1,A2相互間に、段差Eを有しないものであってもよ
い。さらに、この発明は、ワイヤーバレルA1,A2だ
けでなく、インスレーションバレルA3,A4について
も適用して実施することができるほか、ハウジング内圧
着のみならず、ハウジング外圧着にも適用して実施する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、この発明は、圧着端子の
一方のバレルを他方のバレルにオーバラップさせるもの
であるので、B型圧着のように芯線が偏ったり、バレル
によって芯線を損傷させたりする虞がない。しかも、一
方のバレルと他方のバレルとを係合させるようにしてい
るので、芯線の熱膨張によって各バレルが拡開するのを
抑制することができる。この結果、クリンプハイトを高
くし、クリンプワイドを狭くすることができる。従っ
て、電気的、機械的接続性能に優れるとともに、圧着コ
ネクタにも適用することができるという特有の効果を奏
する。
【0047】特に、請求項3及び請求項8に係る発明に
よれば、上記一方のバレルの段部と他方のバレルの先端
部との係合面が、かしめ方向にほぼ沿うので、芯線の熱
膨張によってかしめ方向と直交する方向に作用する分力
に対して、特に強固な抵抗力を発揮することができる。
このため、より優れた電気的、機械的接続性能を発揮す
ることができる。
【0048】また、請求項5及び請求項11に係る発明
によれば、一方のバレルの内側に対して、他方のバレル
の先端部を突き当てるので、芯線の熱膨張によってかし
め方向と逆向きに作用する分力を、他方のバレルを介し
て、一方のバレルのオーバラップ部分の基部側で受け止
めることができる。このため、かしめ方向に作用する分
力に対して、特に強固な抵抗力を発揮することができ、
より優れた電気的、機械的接続性能を発揮することがで
きる。
【0049】さらに、請求項6、請求項12、請求項1
4及び請求項16に係る発明によれば、一方のバレルの
先端部を、他方のバレルの先端部よりも所定長さ突出さ
せた状態で、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入する
ことにより、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入した
際に、各バレルの先端どうしが、クリンパーの切欠溝の
内奥部において突き合うのを防止することができる。ま
た、クリンパーの切欠溝によって各バレルを互いに接近
する方向へ傾倒させることにより、他方のバレルの先端
部とクリンパーの切欠溝の内奥部との間に隙間を形成す
ることができるので、一方のバレルを他方のバレルにオ
ーバラップさせる際に、当該一方のバレルを他方のバレ
ルの外側に容易且つ確実に導くことができる。このた
め、クリンプワイドの小さい圧着端子についても、オー
バラップ圧着を確実に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の端子圧着方法を示す工程図である。
【図2】端子圧着装置を示す要部断面図である。
【図3】圧着端子と電線の斜視図である。
【図4】ワイヤーバレルの段部を示す切断斜視図であ
る。
【図5】端子圧着構造を示す拡大断面図である。
【図6】ワイヤーバレルの段部の他の実施例を示す切断
斜視図である。
【図7】圧着端子の他の実施例を示す要部切断斜視図で
ある。
【図8】端子圧着構造の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【図9】端子圧着構造のさらに他の実施例を示す拡大断
面図である。
【図10】従来の圧着端子及び端子圧着装置を示す斜視
図である。
【図11】従来のオーバラップ圧着を示す断面図であ
る。
【図12】従来のB型圧着を示す断面図である。
【図13】圧着コネクタを示す斜視図である。
【図14】従来のオーバラップ圧着における圧着不良の
メカニズムを示す断面図である。
【符号の説明】
1 クリンパー 2 アンビル 10 切欠溝 A 圧着端子 A1 ワイヤーバレル A2 ワイヤーバレル W 電線 W1 芯線 T 段部 S 係合面 S1 凸面 S2 凹面 F 厚肉部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一対のバレルを有するオープン
    ドバレル型の圧着端子の上記バレル部分をかしめること
    により、当該圧着端子を電線の端部に圧着している端子
    圧着構造において、 一方のバレルが他方のバレルの外側にオーバラップして
    いるとともに、各バレルが拡開するのを抑制すべく、一
    方のバレルの先端側と他方のバレル先端側とを係合して
    いることを特徴とする端子圧着構造。
  2. 【請求項2】一方のバレルの先端側の内側に形成された
    段部と、他方のバレルの先端部とを係合している請求項
    1記載の端子圧着構造。
  3. 【請求項3】上記一方のバレルと他方のバレルのそれぞ
    れの係合面が、かしめ方向にほぼ沿っている請求項2記
    載の端子圧着構造。
  4. 【請求項4】上記一方のバレルの先端側の内側に形成さ
    れた凸面と、他方のバレルの先端側の外側に形成された
    凹面とを係合している請求項1記載の端子圧着構造。
  5. 【請求項5】上記一方のバレルの内側に対して、他方の
    バレルの先端部を突き当てている請求項1乃至4のいず
    れかに記載の端子圧着構造。
  6. 【請求項6】上記一方のバレルが、他方のバレルよりも
    長尺である請求項1乃至5のいずれかに記載の端子圧着
    構造。
  7. 【請求項7】電線の端部に圧着させる少なくとも一対の
    バレルを有するオープンドバレル型の圧着端子の上記バ
    レル部分を、クリンパーとアンビルとによって挟み込ん
    でかしめることにより、当該圧着端子を電線の端部に圧
    着させる端子圧着方法において、 一方のバレルの先端側の内側に段部を形成した状態で、
    各バレルをクリンパーの切欠溝に導入し、上記一方のバ
    レルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲させて、他方のバレ
    ルの外側にオーバラップさせるとともに、各バレルが拡
    開するのを抑制すべく、上記一方のバレルの段部と他方
    のバレルの先端部とを係合させることを特徴とする端子
    圧着方法。
  8. 【請求項8】上記一方のバレルの段部と他方のバレルの
    先端部とを、互いの係合面がかしめ方向にほぼ沿うよう
    に係合させる請求項7記載の端子圧着方法。
  9. 【請求項9】電線の端部に圧着させる少なくとも一対の
    バレルを有するオープンドバレル型の圧着端子の上記バ
    レル部分を、クリンパーとアンビルとによって挟み込ん
    でかしめることにより、当該圧着端子を電線の端部に圧
    着させる端子圧着方法において、 一方のバレルの先端部を外側に折り返して厚肉部を形成
    した状態で、各バレルをクリンパーの切欠溝に導入し、
    上記一方のバレルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲させ
    て、他方のバレルの外側にオーバラップさせるととも
    に、上記厚肉部によって、一方のバレルの先端側の内側
    を凸面に、他方のバレルの先端側の外側を凹面にそれぞ
    れ変形させて、各バレルが拡開するのを抑制すべく、上
    記凸面と凹面とを係合させることを特徴とする端子圧着
    方法。
  10. 【請求項10】電線の端部に圧着させる少なくとも一対
    のバレルを有するオープンドバレル型の圧着端子の上記
    バレル部分を、クリンパーとアンビルとによって挟み込
    んでかしめることにより、当該圧着端子を電線の端部に
    圧着させる端子圧着方法において、 各バレルをクリンパーの切欠溝に導入し、上記一方のバ
    レルを切欠溝の内奥部に沿って湾曲させて、他方のバレ
    ルの外側にオーバラップさせるとともに、上記クリンパ
    ーによって一方のバレルの先端側の内側を凸面に、他方
    のバレルの先端側の外側を凹面にそれぞれ変形させて、
    各バレルが拡開するのを抑制すべく、上記凸面と凹面と
    を係合させることを特徴とする端子圧着方法。
  11. 【請求項11】上記一方のバレルの内側に対して、他方
    のバレルの先端部を突き当てた状態で、一方のバレルと
    他方のバレルとを係合させる請求項7乃至10のいずれ
    かに記載の端子圧着方法。
  12. 【請求項12】上記一方のバレルの先端部を、他方のバ
    レルの先端部よりも所定長さ突出させた状態で、各バレ
    ルをクリンパーの切欠溝に導入して、各バレルを互いに
    接近する方向へ傾倒させた後、上記一方のバレルを切欠
    溝の内奥部に沿って湾曲させて、他方のバレルの外側に
    オーバラップさせる請求項7乃至11のいずれかに記載
    の端子圧着方法。
  13. 【請求項13】電線の端部にオーバラップ圧着させる少
    なくとも一対のバレルを有するオープンドバレル型の圧
    着端子において、 一方のバレルの先端側の内側に、圧着状態で他方のバレ
    ルの先端部を係合させる段部を形成したことを特徴とす
    る圧着端子。
  14. 【請求項14】上記段部を形成した一方のバレルの先端
    部が、他方のバレルの先端部よりも所定長さ突出してい
    る請求項13記載の圧着端子。
  15. 【請求項15】電線の端部にオーバラップ圧着させる少
    なくとも一対のバレルを有するオープンドバレル型の圧
    着端子において、 一方のバレルの先端部を外側に折り返して、圧着状態で
    一方のバレルの先端側の内側を凸面に、他方のバレルの
    先端側の外側を凹面にそれぞれ変形させる厚肉部を形成
    したことを特徴とする圧着端子。
  16. 【請求項16】上記厚肉部を形成した一方のバレルの先
    端部が、他方のバレルの先端部よりも所定長さ突出して
    いる請求項15記載の圧着端子。
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