JPH0772332B2 - スポツト溶接性に優れた合金化溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 - Google Patents

スポツト溶接性に優れた合金化溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法

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JPH0772332B2
JPH0772332B2 JP62064099A JP6409987A JPH0772332B2 JP H0772332 B2 JPH0772332 B2 JP H0772332B2 JP 62064099 A JP62064099 A JP 62064099A JP 6409987 A JP6409987 A JP 6409987A JP H0772332 B2 JPH0772332 B2 JP H0772332B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スポット溶接性に優れた合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 亜鉛めっき鋼板の溶接を向上させる方法としては、例え
ば、特開昭55−110783号の如くめっき鋼板表面にAl2O3
等の酸化物被膜を生成せしめ、該酸化物の高融点、高電
気抵抗を利用し、溶接性を向上させるとともに電極チッ
プとめっき金属との接触を妨げ、チップの溶損を防止し
て寿命延長を図ることが開示されている。
また、特開昭59−104463号の如く、めっき鋼板の表面に
加熱処理により、ZnO/Zn比を0.1〜0.7にした酸化膜を生
成させ同様に溶接性を向上させることが開示されてい
る。
(発明の解決しようとする問題点) しかしながら、このような方法においても、未だ工業規
模では満足すべき結果が得られ難く、めっき鋼板におけ
る溶接性の向上が強く要求されている。本発明はこのよ
うな要求を有利に満足するためになされたものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の特徴とするところは、合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を製造する際に、めっき層の表面積の80%以上が粒径
3μm以下の結晶粒からなる合金層で覆われた合金化溶
融亜鉛めっき鋼板を原板として、ZnOを主体とする酸化
膜生成処理を行うことを特徴とするスポット溶接性に優
れた合金化溶融めっき鋼板の製造方法にある。
本発明の対象とする亜鉛めっき鋼板は、溶融めっき法に
よる各種亜鉛めっき鋼板であり、例えば、鉄−亜鉛合金
化溶融亜鉛めっき鋼板、片面鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛め
っき層、他面溶融亜鉛めっき層からなるめっき鋼板、片
面鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき層、他面鉄からなるめ
っき鋼板等で、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき層は鉄6
〜12%、残亜鉛および不純物からなるめっき鋼板であ
る。
まず、このようなめっき鋼板の鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛
めっき層表面に粒径3μm以下の結晶粒からなる合金層
を表面積の80%以上生成せしめることで、ZnOを主体と
する酸化膜をZnO量で30〜500mg/m2(片面当たり)生成
させることが容易になり、溶接性に優れた合金化溶融亜
鉛めっき鋼板とすることができる。従来の上記めっき鋼
板においては、粒径3μm超の結晶が過半量であり、酸
化膜の生成が不安定であった。
即ち、第1図(比較列3の条件で製造)に示すごとく、
結晶粒の過半量が粒径3μm超である。
本発明者は鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき層表面の合金
層の結晶粒を粒径3μm以下にすることによって、ZnO
を主体とする酸化膜が生成し易くなり、溶接性に優れた
合金化溶融亜鉛めっき鋼板とすることをみいだした。
その理由は明らかではないが、結晶粒が小さいために表
面積が大きくなり酸化膜が多くなるか、結晶粒の組成が
違い酸化膜が生成し易いか、結晶の方位の違いで酸化膜
が生成し易いか、いずれにしても、鉄−亜鉛合金層の結
晶粒を粒径3μm以下にすることによって、酸化膜が生
成し易くなると考えられる。即ち第2図(実施例3の条
件で製造)に示すごとく結晶粒の過半量が粒径3μm未
満となっている。
また、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき層表面を粒径3μ
m以下の結晶粒の合金層の表面積を80%以上にするの
は、それ未満の表面積ではZnOを主体とする酸化膜をZnO
量で30〜500mg/m2(片面当たり)生成させられないこと
がある。そのときの鉄−亜鉛合金層の結晶の形態は粒
状、燐片状、針状等のいずれでもよいが、結晶粒を小さ
くするためには粒状、燐片状が望ましい。鉄−亜鉛合金
化溶融亜鉛めっき層の組成は、ζ相、δ相、Γ相等い
ずれでもよいが、結晶粒を小さくするにはδ相が望ま
しい。
さらに、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき相表面の鉄−亜
鉛合金相の結晶粒を粒径3μm以下とする方法としては
特に規定するものではないが、溶融めっき後、合金化の
ための熱処理の鋼板温度を450〜800℃と高温にして、短
時間(10秒以下が好ましい。)にして合金化を完了させ
る。このことは、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき層と地
鉄との合金化反応が短時間のため密着性に悪いとされる
Γ相の生成が抑制でき、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき
層の地鉄との密着性も向上する。
つぎに、このようなめっき鋼板の鉄−亜鉛合金化溶融亜
鉛めっき鋼板の表面に生成せしめるZnOを主体とする酸
化膜としては、酸化物中にZnOの他にAl、Fe、Pb、Sb等
を含有するものでもよい。
このような酸化膜の生成量としては、酸化膜中のZnO量
(片面当たり)として、30〜500mg/m2で、30mg/m2未満
では効果がなく、また、500mg/m2を越えると電気抵抗が
大きくなり、電極チップが軟化変形を生じ易くなり、チ
ップ寿命が短命になり好ましくない。すなわち、溶接等
においては、その加熱によりめっき金属が溶融状態とな
り、ついで、鋼板との反応へと進行するが、先のめっき
金属が溶融状態のとき電極チップと直接接触すると、チ
ップ組成の銅とめっき組成の亜鉛が選択的に反応して、
チップが損耗し、電極チップ寿命を短命にすることにな
る。
この溶融状態のめっき金属は、前記めっき鋼板表面に生
成せしめた酸化膜により、チップとの接触を断ち、めっ
き金属のチップとの直接接触による溶損等を防止すると
ともに、さらに、溶融状態のめっき金属が鋼板の鉄と合
金化され、主として鉄−亜鉛合金となり、これが酸化膜
の亀裂部等を通して、あるいは、酸化膜と一緒に電極チ
ップ先端部へ付着し、堆積してチップの保護膜となり、
理由は明確でないが、溶接を継続しても保護膜の厚み、
形状等には変化がなく、常時良好な溶接ができ、かつ、
チップの損傷も防止できる。
また、このチップ保護膜は、先端形状を凸状に保つ効果
を有するので、チップが同程度に軟化損傷した場合で
も、低電流で溶接ができ、電極チップ寿命を大幅に延長
することができる。すなわち、亜鉛めっき表面に電極保
護金属を付着させるZnOを主体とする酸化膜を生成せし
め、溶接熱により、めっき金属と鋼板との合金を上記酸
化膜を通して、あるいは、酸化膜と一緒に電極チップへ
付着させつつ、溶接するものである。
しかして、前記の如き酸化膜の生成方法としては、めっ
き後、めっき最表面が固相状態または、めっき相を合金
化する場合は、合金化が進行し、表面の粗面化が完了し
た後、加熱処理により、ZnOを主体とする酸化膜が確実
に生成する。その具体的な方法としては、例えば、連続
溶融めっきの場合には、ライン内に合金化炉があり、こ
の合金化炉で露点調整などを加味して加熱することによ
り、また、合金化処理する場合には、合金化完了後同様
に加熱することによって、確実に生成させることができ
る。加熱条件としては、露点0℃の場合、加熱温度350
℃以上の加熱、当然のことながら、露点がさらに高く維
持できる場合は、低温、または、短時間処理で十分な酸
化膜量を得ることができる。
(実施例) つぎに本発明の実施例を比較例とともに第1表に挙げ
る。
注1:めっき鋼板の種類 両面AS:溶融点−亜鉛合金化めっき鋼板(溶融亜鉛めっ
き後、加熱処理し、表に示す鉄分を含有し、残亜鉛およ
び不純物、以下、鉄−亜鉛合金化めっき相は同等)、 片面AS:片面が溶融鉄−亜鉛合金化めっき層で他面は
鉄、 AS/Gi:片面が溶融鉄−亜鉛合金化めっき層で他面は溶融
亜鉛めっき層の溶融亜鉛めっき鋼板、 鋼板厚は、いずれも0.8mmの普通鋼。
注2:合金層粒径 合金層粒径は平均の粒径である。
注3:酸化膜生成条件 酸化膜生成条件の方法はAが連続溶融亜鉛めっきの場合
に、ライン内で合金化炉がありその合金化炉で処理した
もの、Bがライン外で箱型焼鈍炉で処理したもの、(温
度は板温を示す) 注4:酸化物中のZnO測定 5%沃素メチルアルコール溶液で、めっき層のみ溶解
し、抽出残渣を混合融剤(硼酸1炭酸ナトリウム3)で
溶解した後、塩酸で溶液化してICPで分析した亜鉛量をZ
nO量に換算。
注5:溶接条件 溶接条件は下記による。
1)加圧力:250kgf、 2)初期加圧時間:40Hz、 3)通電時間:12Hz、 4)保持時間:5Hz、 5)溶接電流:11kA、 6)チップ先端径:5.0φ(円錐台頭型)、 7)電極寿命終点判定:溶接電流85%でのナゲット径が
3.6mmを確保できる打点数、 8)電極材質:Cu−Cr(一般に用いられているもの)。
溶接は、めっき鋼板の片面を上、他面を下として、2枚
重ね合わせて連続打点数をとった。
(発明の効果) かくすることにより、スポット溶接において、連続打点
数を増加し、それだけチップを取り替えることなく長時
間溶接でき、チップの耐久性を向上させることができ、
かつ、適性溶接電流範囲も従来材と同じレベルであり、
溶接性も良好である等の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例での合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の走
査型電子顕微鏡写真(×3000倍)、第2図は本発明の合
金化溶融亜鉛めっき鋼板表面の走査型電子顕微鏡写真
(×3000倍)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際
    に、めっき層の表面積の80%以上が粒径3μm以下の結
    晶粒からなる合金層で覆われた合金化溶融亜鉛めっき鋼
    板を原板として、ZnOを主体とする酸化膜生成処理を行
    うことを特徴とするスポット溶接性に優れた合金化溶融
    めっき鋼板の製造方法。
JP62064099A 1987-03-20 1987-03-20 スポツト溶接性に優れた合金化溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0772332B2 (ja)

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