JP2002194518A - 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002194518A
JP2002194518A JP2000394882A JP2000394882A JP2002194518A JP 2002194518 A JP2002194518 A JP 2002194518A JP 2000394882 A JP2000394882 A JP 2000394882A JP 2000394882 A JP2000394882 A JP 2000394882A JP 2002194518 A JP2002194518 A JP 2002194518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
hot
dip galvanized
less
plating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000394882A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Toki
保 土岐
Hiroshi Takebayashi
浩史 竹林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2000394882A priority Critical patent/JP2002194518A/ja
Publication of JP2002194518A publication Critical patent/JP2002194518A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が美麗で、従来のGI鋼板と同様に密着
性や耐食性が良好な、抵抗溶接性に優れた溶融亜鉛めっ
き鋼板およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 母材の少なくとも片面に、Fe-Al 合金
を形成するAl が、金属Al 量として0〜150mg/m2
であるめっき皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板。質量%
でAl を0.15〜1.0%、Fe を0.5〜6.0
%、Mg を1.4%以下含有していればなおよい。めっ
き皮膜表面のAl 酸化物がその金属Al量で15mg/m2
以下であればなおよい。上記鋼板は、母材を、Al を
0.13〜0.5%含有する溶融Zn めっき浴に浸漬時
間3秒以内の条件下で浸漬し、付着量を調整した後、4
20〜600℃の範囲に3秒以上、30秒以下保持する
リフロー処理を施して製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品、建築用
材、自動車などの素材として好適な溶融亜鉛めっき鋼板
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融亜鉛めっき鋼板としては、質
量%で(以下、化学組成を表す%表示は質量%を意味す
る)Al を0.13%程度以上含有するめっき浴に浸漬
して溶融めっきし、次いで付着量を調整した後に、加熱
しないで冷却する溶融亜鉛めっき鋼板(以下単に「GI
鋼板」と記す)と、Al を0.13%程度以下含有する
低Al のめっき浴に浸漬し付着量を調整した後、めっき
皮膜中のFe が8〜12%になるように、鋼板を加熱し
てめっき皮膜を合金化処理する合金化溶融亜鉛めっき鋼
板(以下単に「GA鋼板」と記す)とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】GI鋼板は、脆いFe-
Zn 合金層の成長を抑制し、付着量制御の精度やめっき
皮膜の密着性を向上させるために、従来、Al を高めに
含有させためっき浴を用いてめっきされる。めっき皮膜
のAl 含有量は、通常0.20〜0.50%程度であ
る。GA鋼板では、合金化処理を迅速に施すために、め
っき浴のAl 含有量を低く制限してめっきし、めっき皮
膜のAl 含有量は、通常、0.15〜0.40%程度で
ある。
【0004】めっき皮膜のAl 含有量が高く、かつ、合
金化処理を施さないGI鋼板では、めっき皮膜と母材と
の界面に脆いFe-Zn 合金層が発達せず、GA鋼板に比
較して密着性が良好で優れた加工性を有するめっき皮膜
を備えている。このためにGI鋼板では厚目付めっきが
可能であり、耐食性も優れる。
【0005】めっき鋼板は加工時の切断部などでめっき
皮膜が剥離し、あるいは損傷して、その部分の耐食性
(以下、単に「端面耐食性」と記す)が損なわれる場合
がある。めっき鋼板においては端面耐食性が良好なこと
も重要であるが、GI鋼板は端面耐食性においてもGA
鋼板よりも優れた性能を有していることが知られてい
る。
【0006】溶融めっき鋼板の付着量は、通常、高圧ガ
スを吹き付けて付着量を調整するいわゆる気体絞り法に
より調整される。GI鋼板では、付着量調整の際の振動
などにより生じた溶融めっき表面の凹凸がめっき皮膜に
残存し、表面外観がGA鋼板よりも劣るという問題があ
る。また、めっき時にドロス(Fe-Zn あるいはFe-A
l 系合金の粒)も付着して表面外観を損なう場合がある
という問題もある。
【0007】めっき鋼板を使用する際には、抵抗溶接、
特に、溶接電極により通電して溶接するスポット溶接が
広く使用されている。スポット溶接時には溶接組み立て
時の生産性を向上させるために、同一電極で連続して溶
接できる回数(連続打点性)が優れていることが重要と
されている。
【0008】GA鋼板の場合には、めっき皮膜にFe が
含有されているためにめっき皮膜の融点が高く、めっき
皮膜による溶接電極の損傷が少ないので、十分な連続打
点性が得られる。しかしながらGI鋼板の場合はめっき
皮膜の融点が低いため、溶接部のめっき層が容易に溶融
し、電極が汚染されるために損耗が大きく、連続打点性
が損なわれて、溶接組み立ての生産性が損なわれる場合
がある。
【0009】溶接学会全国大会講演概要集(第54集、19
94/4、頁252 〜253 )には、溶融亜鉛めっき鋼板の電極
寿命に及ぼすめっき皮膜のAl 含有量の影響が報告され
ている。すなわち同文献には、GI鋼板のめっき皮膜の
Al 含有量が、0.3〜0.4%以上になるとスポット
溶接時の連続打点性が著しく損なわれること、GI鋼板
のめっき皮膜のAl 含有量を0.26%以下にした場合
に、溶接部めっき皮膜のFe-Zn 合金化を促進し、これ
によりめっき層の融点を速やかに高めて、連続打点性を
改善できることが示されている。
【0010】しかしながら、めっき皮膜のAl 含有量を
低くするにはめっき浴のAl 濃度を低下させる必要があ
るが、これにより、めっき浴浸漬時に鋼板表面にFe-Z
n 合金相が形成され、めっき付着量の制御が困難となる
うえ、めっき浴でのドロスが増し、製品の表面外観が損
なわれるなどの問題が生じる。また、溶融めっき浴のA
l 濃度の変更は容易ではないため、結果としてめっきチ
ャンスが制約されるという問題もある。
【0011】これらのことから、これまでのGI鋼板
は、優れた表面外観を必要とする家電製品、自動車など
の外装部材や、組み立て時に抵抗溶接を多用する用途な
どには用いられることが少なく、GI鋼板が備えている
優れた性能をこれらの用途に活用することが困難であっ
た。
【0012】本発明の目的とするところは、従来のGI
鋼板では実現できなかった優れた抵抗溶接性を備えた溶
融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供することに
ある。さらには、表面が美麗で、従来のGI鋼板と同様
に良好な密着性と耐食性を備えた、抵抗溶接性に優れた
溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、GI鋼板
のめっき皮膜の表面外観と抵抗溶接性の改善手段につい
て種々研究した結果、以下の知見を得た。
【0014】a.GI鋼板のめっき皮膜をその溶融以上
に再加熱すること(以下、「リフロー処理」と記す)に
より、めっき皮膜表面に凹凸やドロス欠陥のない、表面
外観が優れためっき鋼板を得ることができる。
【0015】また、この際のめっき皮膜に含有されるA
l とFe の量を適正範囲とすることにより、リフロー処
理に際して脆いFe-Zn 合金層の発達を抑制し、優れた
密着性を維持することができる。また、めっき皮膜に適
量のMg を含有させることにより、リフロー処理しため
っき鋼板の端面耐食性をさらに改善することができる。
【0016】b.溶融亜鉛めっき鋼板の抵抗溶接性に影
響するのは、めっき皮膜のAl 含有量ではなく、その内
のFe-Al 合金となっている金属Al の量(以下、この
Al量を「反応Al 量」と記す)である。すなわち、Fe
-Al 合金の生成量が特定の値以下になる場合に、スポ
ット溶接時の連続打点性が著しく改善される。本発明者
らの研究結果によれば、上記しきい値(閾値)は、反応
Al 量で150mg/m2であることが明らかになった。こ
のことは、めっき皮膜のAl 含有量が多い場合であって
も、そのFe-Al 合金の生成量を上記閾値以下とするこ
とにより、良好な連続打点性を確保できることを意味し
ている。
【0017】この理由は定かではないが以下のような現
象によるものと推測される。Fe-Al 合金層はめっき皮
膜と母材表面との界面に生成する。その生成量が反応A
l 量で上記閾値を超えるめっき皮膜では、スポット溶接
時に溶接電極部でZn が溶解した際に、溶融部でのめっ
き皮膜のFe-Zn 合金化反応が抑制される。このため電
極が溶融Zn と接する時間が長くなり、電極の汚染と損
耗が加速される。
【0018】反応Al 量が閾値以下であるめっき皮膜で
は、電極下の溶融部におけるFe-Zn 合金化反応が容易
に進行し、融点が高くなって電極が溶融Zn と接する時
間が短くなるために、電極が損耗しにくいものと推察さ
れる。
【0019】c.反応Al 量を低減する方法としては、
めっき浴のAl 濃度を低くしてめっきする方法でも可能
である。しかしながら、めっき浴のAl 濃度を低くする
と、めっき皮膜密着性が損なわれる場合があるうえ、め
っき浴条件の変動はドロス多発の原因にもなる。従って
めっき浴のAl 濃度を低くする方法は必ずしも有効な手
段とはいえない。
【0020】溶融めっき鋼板に特定条件でリフロー処理
を施すことにより、反応Al 量を低減することができ
る。すなわち、リフロー処理時の鋼板とめっきの間でF
e 、Zn の熱拡散を進行させ、めっき時に形成されたF
e-Al 合金相中のAl をFe-Zn 合金相中に固溶させる
ことにより、反応Al 量を減少させ、閾値以下にするこ
とができる。リフロー処理条件によっては、反応Al 量
を0とすることもできる。
【0021】以上述べた条件を満足することにより、表
面外観、密着性が良好で、抵抗溶接性に優れた溶融亜鉛
めっき鋼板を得ることができる。本発明はこれらの知見
を基にして完成されたものであり、その要旨は下記
(1)〜(4)に記載の溶接性に優れた溶融亜鉛めっき
鋼板、および、(5)に記載のその製造方法にある。
【0022】(1)母材の少なくとも片面に溶融亜鉛め
っき皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、めっき
皮膜中のFe-Al 合金を形成するAl が、金属Al 量と
して0〜150mg/m2 であることを特徴とする溶接性に
優れた溶融亜鉛めっき鋼板。
【0023】(2)母材の少なくとも片面に溶融亜鉛め
っき皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、そのめ
っき皮膜は、質量%でAl を0.15%以上、1.0%
以下、Fe を0.30%以上、6.0%以下含有し、残
部がZn および不可避的不純物よりなり、Fe-Al 合金
を形成するAl が、金属Al 量として0〜150mg/m 2
であることを特徴とする溶接性に優れた溶融亜鉛めっき
鋼板。
【0024】(3)母材の少なくとも片面に溶融亜鉛め
っき皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、そのめ
っき皮膜は、質量%でAl を0.15%以上、1.0%
以下、Fe を0.30%以上、6.0%以下、Mg を
0.02%以上、1.4%以下含有し、残部がZn およ
び不可避的不純物よりなり、Fe-Al 合金を形成するA
l が、金属Al 量として0〜150mg/m2 であることを
特徴とする溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板。
【0025】(4)めっき皮膜表面のAl 酸化物量が、
金属Al 換算で15mg/m2 以下であることを特徴とする
上記(1)〜(3)のいずれかに記載の溶接性に優れた
溶融亜鉛めっき鋼板。
【0026】(5)母材を、質量%でAl を0.13%
以上、0.5%以下含有する溶融Zn めっき浴に、3秒
以下浸漬し、引き上げて付着量を調整した後、420℃
以上、600℃以下で3秒以上、60秒以下保持するリ
フロー処理を施すことを特徴とする上記(1)〜(4)
のいずれかに記載の溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板
の製造方法。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を詳細に述べ
る。 母材:鋼の種類は家電製品、建築用材、自動車、などの
用途に従来から使用されている鋼板、あるいはめっき鋼
板の母材を用いることができる。鋼種でいえば、極低炭
素鋼、低炭素鋼、さらには、Si 、Mn 、P、Al 、C
u などの各種の合金元素を含有する炭素鋼など、用途で
いえば、一般用、絞り加工用、高強度用など、形態でい
えば、冷間圧延鋼板、熱間圧延鋼板など、公知の鋼板を
用いることができる。
【0028】めっき皮膜の化学組成; Al :溶融亜鉛めっき浴にAl を含有させて溶融めっき
すると、めっき時にめっき皮膜と母材との界面にFe2
l5相などからなる合金層が成長する。これにより、溶融
めっき時や、その後に施すリフロー処理時に脆いFe-Z
n 合金層が発達するのを抑制し、めっき時の付着量制御
の精度向上や、めっき鋼板のめっき皮膜の密着性を向上
させる効果が得られる。従って、めっき皮膜にはAl
を、全Al量として、0.15%以上含有させるのが好
ましい。より好ましい含有量は0.30%以上である。
【0029】めっき皮膜のAl 含有量が1.0%を超え
ると、リフロー処理時のFe-Zn 合金化速度が低下し、
Fe 含有量を好ましい範囲(0.30%以上)とするの
に長時間を要して生産性を損なう場合がある。また、反
応Al量を、以下に述べる所望の範囲内に調整すること
が困難となる場合もある。これを避けるためにめっき皮
膜のAl 含有量は1.0%以下とするのが好ましい。溶
接性をより向上させるには、Al 含有量を0.5%以下
にするのがより好ましい。
【0030】反応Al 量:めっき浴にAl を含有させて
溶融めっきすると、めっき皮膜に含有されるAl の内の
一部はFe2Al5相や、FeAl3 相などからなるFe-Al
合金となり、さらに極めて僅かではあるが一部はめっき
皮膜表面のAl 酸化物となる。残りはめっき皮膜のZn
に固溶する。
【0031】スポット溶接性は、Fe-Al 合金となって
いる金属Al の量、すなわち反応Al 量が少ないほど良
好となり、特に反応Al 量が150mg/m2 以下の場合に
極めて顕著なスポット溶接性改善効果が得られる。この
ことから、本発明ではめっき皮膜の反応Al 量を150
mg/m2 以下とする。好ましくは120mg/m2 以下であ
る。
【0032】反応Al 量は、材料とプロセス、vol.4(19
91) 、頁1412に記載されているように、めっき鋼板を発
煙硝酸溶液に浸漬してめっき皮膜を溶解し、溶解せずに
残存したFe-Al 合金相を、インヒビターを含有する塩
酸溶液に浸漬して溶解し、得られた溶液をICP分光分
析することにより定量評価できる。
【0033】Al 酸化物:めっき皮膜に含有されるAl
の一部はめっき皮膜表面で酸化してAl 酸化物となる。
Al 酸化物は絶縁性が高いため、この量が増すと抵抗溶
接時の通電性が悪くなり、溶接性が損なわれる。これを
避けるために、めっき皮膜表面のAl 酸化物の量は、金
属Al 換算で15mg/m2 以下とするのが好ましい。より
好ましくは10mg/m2以下である。
【0034】Al 酸化物の量は、アンモニア水:500ミリリ
ットル にイオン交換水を加えて1リットルとした水溶液に重ク
ロム酸アンモニウムを20g 溶解させた溶液に、めっき
鋼板を10分間浸漬してめっき皮膜を溶解し、得られた
溶液をICP分光分析法により金属Al 量を測定して求
められる。
【0035】Fe :めっき皮膜と母材との界面に形成さ
れたFe-Al 合金は、リフロー処理時の熱拡散により、
Fe-Zn 合金相に固溶されて減少する。めっき皮膜のF
e 含有量を0.30%以上とすることにより、反応Al
量を150mg/m2 以下に低減し、スポット溶接性を改善
することが容易になる。このことから、めっき皮膜のF
e 含有量は0.30%以上とするのが好ましい。溶接性
をより改善するには、めっき皮膜のFe 含有量を0.5
0%以上とするのがより好ましい。さらに好ましくは
1.0%以上である。
【0036】めっき皮膜のFe 含有量が6.0%を超え
ると、脆いFe-Zn 系合金層が厚く発達し、めっき皮膜
の密着性が損なわれる。これを避けるためにFe 含有量
は6.0%以下とするのが好ましい。めっき皮膜の加工
性をさらに向上させるために、より好ましくは4%以下
とする。
【0037】Mg :Mg はめっき皮膜に生じる腐食生成
物を緻密にし、安定化させる作用があり、めっき皮膜に
Mg を含有させることで端面耐食性を改善する効果が得
られる。溶融亜鉛めっき鋼板は、めっき皮膜が犠牲防食
作用に富むので端面耐食性が優れているが、端面耐食性
をさらに改善したい場合には、Mg を0.02%以上含
有させるのが好ましい。より好ましくは0.2%以上で
ある。Mg 含有量が1.4%を超えると溶融めっき浴面
での酸化物が増し、めっき作業を阻害する。これを避け
るために、Mg を含有させる場合の上限を1.4%とす
る。好ましくは1.2%以下、より好ましくは0.8%
以下である。
【0038】残部はZn および不可避的不純物である。 めっき付着量:特に限定する必要はないが、好ましくは
片面当たりの付着量で、30〜200g/m2程度である。
30g/m2に満たない場合は耐食性が不足し、200g/m2
を超える場合には、反応Al量を低減したとしても、Z
n 量が多いため溶接性改善効果が不足する場合がある。
【0039】めっき皮膜表面の平滑度は特に限定するも
のではないが、後ほど述べるめっき後に溶接性改善のた
めに施すリフロー処理により、本発明の鋼板は従来のG
I鋼板に比較して凹凸やドロス欠陥が少なく、優れた平
滑性を備えためっき鋼板が得られる。
【0040】めっき後の製品表面には、公知のクロム酸
処理、リン酸塩処理、樹脂皮膜塗布などの後処理を施し
ても構わない。 製造方法:本発明に係る溶融亜鉛めっき鋼板を製造する
には、基本的にはGI鋼板の製造方法に準じておこなえ
ばよいが、好適な製造方法を以下に例示する。
【0041】母材は通常の方法に従って、例えば連続加
熱炉で再結晶焼鈍した後にめっき浴温度近傍まで冷却
し、めっき浴に浸漬し、引き上げて気体絞り法など公知
の方法でめっき付着量を調整する。母材が再結晶焼鈍を
必要としない場合には、母材を少なくとも600℃以上
の還元雰囲気下で加熱した後、めっき浴温度近傍まで冷
却してめっき浴に浸漬する。
【0042】めっき浴には、めっき皮膜のAl 含有量が
0.15%以上、1.0%以下となるように、溶融亜鉛
めっき浴にはAl を0.13%以上、0.5%以下含有
させる。Al はZn に比較してFe との反応性が高く、
めっき皮膜と母材との界面にFe-Al 合金として析出す
るため、Al はめっき皮膜中にめっき浴の濃度以上に濃
化するからである。
【0043】めっき皮膜にMg を含有させる場合には、
めっき皮膜で所望の量と同一の量のMg をめっき浴に含
有させる。これはMg については、めっき浴とめっき皮
膜で差が極めて少ないからである。
【0044】めっき浴温度を過度に高くすると、めっき
浴浸漬中に合金相が過度に発達する。逆に過度に低くす
るとめっき付着量の調整が困難となる。このため、めっ
き浴の温度は、その融点よりも30〜60℃高く設定す
るのがよい。
【0045】めっき浴への浸漬時間が長くなるにつれて
母材とめっき浴間での反応が進み、Fe-Al 合金層が成
長する。反応Al 量を過度に高くしないためにも、浸漬
時間は3秒以内とするのがよい。
【0046】めっき浴に浸漬した母材はめっき浴から引
き上げて付着量を調整するが、通常の気体絞り法などで
めっき付着量を調整すると、めっき皮膜表面には凹凸が
生じる。また、めっき浴のドロスがめっき皮膜表面に付
着して表面欠陥となる場合がある。
【0047】本発明の製造方法においては、めっき付着
量を調整しためっき鋼板に、再加熱してめっき表面を再
溶解するリフロー処理を施し、気体絞りなどの外圧がな
い状態で凝固させることにより、上記凹凸を解消する。
上記リフロー処理では、めっき皮膜にη相(Zn 相)が
残存するように合金化させるが、ドロス欠陥は、この合
金化時にめっき皮膜との間での相互拡散により軽減され
るので、表面欠陥のない美麗なめっき皮膜が得られる。
【0048】リフロー処理の加熱温度は、鋼板温度で測
定して、亜鉛の融点である420℃以上とする。迅速に
合金化するには480℃以上とするのが好ましい。加熱
温度を過度に高くすると合金化の急速に進行し、Fe 含
有量の調整が困難となる。これを避けるために加熱温度
は600℃以下とする。好ましくは550℃以下であ
る。
【0049】リフロー処理時の加熱時間は、上記温度範
囲内での保持時間で、3秒以上、60秒以下とするのが
よい。保持時間が3秒に満たない場合には、めっき皮膜
のFe 含有量が0.5%に達せず、60秒を超えるとめ
っき皮膜表面のAl 酸化物を15mg/m2 以下とするのが
困難となる。好ましくは5秒以上、30秒以下である。
【0050】リフロー処理時の加熱手段は、ガス加熱、
高周波誘導加熱、通電加熱など、公知の方法によればよ
い。また、リフロー処理は、溶融めっきに連続して施す
のがよいが、溶融めっきして一旦冷却した鋼板を再加熱
して施しても構わない。
【0051】めっき皮膜表面のAl 酸化物量が金属Al
換算で15mg/m2 を超えた場合には、それを低減するた
めに、めっき鋼板を水酸化ナトリウムなどを含有する溶
液中に浸漬するか、またはこれらの溶液をめっき皮膜に
噴射して、めっき皮膜表面のAl 酸化物を除去しても構
わない。
【0052】上記以外の製造条件は公知の条件によれば
よい。
【0053】
【実施例】表1に示す種々の化学組成を有する厚さが
1.6mmの冷間圧延鋼板を母材とし、これらの母材を連
続溶融亜鉛めっき設備にて還元性雰囲気中で焼鈍し、A
l 濃度が0.10〜0.6%である460℃近傍の溶融
亜鉛めっき浴に浸漬し、引き上げて付着量を気体絞り法
で片面当たり100/m2 に調整した。次いで、赤外線加
熱炉により、400〜620℃の範囲に再加熱して種々
の時間保持した後、5℃/秒の冷却速度で冷却するリフ
ロー処理を施した。比較のために、リフロー処理をおこ
なわないめっき鋼板も作成した。
【0054】
【表1】
【0055】得られためっき鋼板のめっき皮膜の性状を
以下の方法で調査した。 化学組成:めっき皮膜のAl 、Fe 、Mg などの含有量
は、めっき鋼板をインヒビターを添加した10%塩酸水
溶液中に浸漬してめっき皮膜を溶解し、得られた溶液を
ICP分光分析法で測定した。反応Al 量は、めっき鋼
板を、発煙硝酸溶液に浸漬してめっき皮膜を溶解し、溶
解せずに残存したFe-Al 合金相を、インヒビターを含
有する塩酸溶液に浸漬して溶解し、得られた溶液をIC
P分光分析することにより測定した。
【0056】表面のAl 酸化物量:めっき鋼板を、アン
モニア水:500ミリリットル にイオン交換水を加えて1リット
ルとした水溶液に重クロム酸アンモニウムを20g 溶解
させた溶液に10分間浸漬し、めっき皮膜を溶解した溶
液をICP分光分析法により分析して金属Al 量を測定
した。
【0057】密着性:密着性は、公知のデュポン式衝撃
試験法により、試験片に重錘を落下させて一定の衝撃荷
重を試験片に作用させ、試験片に生じた張り出し部のめ
っき皮膜の密着性を、テープ剥離試験により調査した。
ダイ穴の直径は12mm、ポンチ先端の球頭部の直径は
6mm、重錘の質量は5.4kg、重錘の落下距離は50
cmとした。テープ剥離試験は張り出し部外側に粘着テ
ープを貼り付け、剥離させて付着するめっき皮膜の量を
目視観察した。めっきの剥離が認められない場合を良好
(◎)、僅かに剥離が認められた場合をやや良好
(○)、全面剥離であった場合を不良(×)とした。
【0058】めっき鋼板の端面耐食性:JIS−Z23
71で規定されている塩水噴霧試験を実施し、端面が1
00%赤錆で覆われるまでの塩水噴霧時間を測定して評
価した。
【0059】めっき皮膜のスポット溶接性:めっき鋼板
から得た試験片を2枚重ね合わせ、以下に示す溶接条件
で、同一の電極を用いてスポット溶接を連続しておこな
い、50回溶接するごとにナゲット径を測定し、ナゲッ
トが形成できなくなるまでの連続溶接回数を測定した。
スポット溶接性は1500回以上連続打点が可能な場合
を良好と判断した。 スポット溶接条件; 加圧力:1500N、 スクイズ時間:17サイクル、 通電時間:8サイクル、 保持時間:5サイクル、 溶接電流:スパッタ発生直前の電流とする、 チップ形状:5mmφCF型(球状で先端に平坦部有
り)。
【0060】種々のめっき条件及び製品の性能評価結果
を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2から判るように、めっき浴のAl 濃度
を0.13%〜0.5%として溶融めっきすることによ
り、めっき皮膜のAl 含有量を0.15〜1.0%とす
ることができ、めっき後のリフロー処理を鋼板温度で4
20〜600℃で施すことにより、めっき皮膜のFe 含
有量を0.30〜6.0%にでき、また、Fe-Zn 合金
層を所定量形成させることにより、めっき皮膜の反応A
l 量を150mg/m2 以下にでき、リフロー処理時の加熱
時間を3秒〜60秒とすることにより、めっき皮膜表面
のAl 酸化物量を15g/m2以下にでき、加工性に優れ、
さらに、スポット溶接の連続打点性が優れ、抵抗溶接性
を備えた溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができた。試験
番号20〜24の結果から判るように、Mg を適量含有
した鋼板は、優れた端面耐食性を備えていた。これらの
効果は、種々の化学組成を有する母材に関して、同様に
認められた。
【0063】これに対し、試験番号7、8、10、1
1、25、27、29および30に示すように、めっき
皮膜の反応Al 量が150mg/m2 を超えた場合には、ス
ポット溶接の連続打点性がよくなかった。試験番号1と
15は溶接性は優れていたが、めっき皮膜のFe 含有量
が高すぎたためにめっき皮膜の密着性は芳しくなかっ
た。試験番号18に示すように、めっき皮膜表面のAl
酸化物の量が15mg/m2 を超えた場合には、連続打点性
がややよくなかった。
【0064】また、得られためっき鋼板の表面外観を目
視検査した結果、リフロー処理を適正におこなった鋼板
は、いずれも凹凸やドロス欠陥が無く、美麗な表面外観
を呈していた。
【0065】
【発明の効果】本発明の溶融亜鉛めっき鋼板は、GI鋼
板の長所とGA鋼板の長所とを併せ備え、表面が美麗
で、厚目付が可能で優れた耐食性を備えているうえにめ
っき皮膜の密着性が良好であり、さらに極めて優れたス
ポット溶接性を備えている。従って、家電製品、建築用
途、自動車などの耐食性材料として、内装材のみならず
外装材としても極めて好適である。また本発明のめっき
鋼板は、安価に製造できるので、工業的な価値が極めて
大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材の少なくとも片面に溶融亜鉛めっき
    皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、めっき皮膜
    中のFe-Al 合金を形成するAl が、金属Al 量として
    0〜150mg/m2 であることを特徴とする溶接性に優れ
    た溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 母材の少なくとも片面に溶融亜鉛めっき
    皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、そのめっき
    皮膜は、質量%でAl を0.15%以上、1.0%以
    下、Fe を0.30%以上、6.0%以下含有し、残部
    がZn および不可避的不純物よりなり、Fe-Al 合金を
    形成するAl が、金属Al 量として0〜150mg/m2
    あることを特徴とする溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼
    板。
  3. 【請求項3】 母材の少なくとも片面に溶融亜鉛めっき
    皮膜を備えた溶融亜鉛めっき鋼板であって、そのめっき
    皮膜は、質量%でAl を0.15%以上、1.0%以
    下、Fe を0.30%以上、6.0%以下、Mg を0.
    02%以上、1.4%以下含有し、残部がZn および不
    可避的不純物よりなり、Fe-Al 合金を形成するAl
    が、金属Al 量として0〜150mg/m2 であることを特
    徴とする溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. 【請求項4】 めっき皮膜表面のAl 酸化物量が、金属
    Al 換算で15mg/m 2 以下であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の溶接性に優れた溶融亜鉛め
    っき鋼板。
  5. 【請求項5】 母材を、質量%でAl を0.13%以
    上、0.5%以下含有する溶融Zn めっき浴に、3秒以
    下浸漬し、引き上げて付着量を調整した後、420℃以
    上、600℃以下で3秒以上、60秒以下保持するリフ
    ロー処理を施すことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。
JP2000394882A 2000-12-26 2000-12-26 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 Pending JP2002194518A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000394882A JP2002194518A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000394882A JP2002194518A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002194518A true JP2002194518A (ja) 2002-07-10

Family

ID=18860440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000394882A Pending JP2002194518A (ja) 2000-12-26 2000-12-26 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002194518A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005056863A1 (ja) * 2003-12-12 2005-06-23 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JP2013541645A (ja) * 2010-10-21 2013-11-14 ポスコ めっき性、めっき密着性及びスポット溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
US8653399B2 (en) 2008-01-29 2014-02-18 Honda Motor Co., Ltd Steel sheet heat treatment/stamp system and method
CN104204257A (zh) * 2012-03-28 2014-12-10 新日铁住金株式会社 热锻压用拼焊板和热锻压构件以及它们的制造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005056863A1 (ja) * 2003-12-12 2005-06-23 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JPWO2005056863A1 (ja) * 2003-12-12 2007-07-05 住友金属工業株式会社 溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JP4506672B2 (ja) * 2003-12-12 2010-07-21 住友金属工業株式会社 溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
US8653399B2 (en) 2008-01-29 2014-02-18 Honda Motor Co., Ltd Steel sheet heat treatment/stamp system and method
JP2013541645A (ja) * 2010-10-21 2013-11-14 ポスコ めっき性、めっき密着性及びスポット溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
CN104204257A (zh) * 2012-03-28 2014-12-10 新日铁住金株式会社 热锻压用拼焊板和热锻压构件以及它们的制造方法
US9901969B2 (en) 2012-03-28 2018-02-27 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Tailored blank for hot stamping, hot stamped member, and methods for manufacturing same
US10807138B2 (en) 2012-03-28 2020-10-20 Nippon Steel Corporation Tailored blank for hot stamping, hot stamped member, and methods for manufacturing same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI447261B (zh) 熔融Al-Zn系鍍敷鋼板
JP7359894B2 (ja) 溶接性及び加工部耐食性に優れた亜鉛合金めっき鋼材及びその製造方法
WO2020113844A1 (zh) 一种耐腐蚀热冲压零件的制备方法及装置
WO2012053694A1 (ko) 도금성, 도금 밀착성 및 스폿 용접성이 우수한 용융아연도금강판 및 그 제조방법
JP2015214747A (ja) 溶融Al−Zn系めっき鋼板及びその製造方法
WO2014155944A1 (ja) 溶融Al-Zn系めっき鋼板及びその製造方法
JP4506128B2 (ja) 熱間プレス成形品およびその製造方法
JP2009120948A (ja) 耐食性及び溶接性に優れる合金めっき鋼材
JP6315153B1 (ja) 溶融Al−Zn系めっき鋼板
JP2007314858A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JP2002356759A (ja) 耐食性に優れる溶融Zn−Al−Cr合金めっき鋼材
JP2002194518A (ja) 溶接性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JP2002371342A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JP2001355051A (ja) 耐食性に優れた溶融Zn−Sn系めっき鋼板
JP2001279409A (ja) 加工性に優れた合金化溶融亜鉛めっき高張力鋼板及びその製造方法
JPH0565612A (ja) Si含有鋼板の溶融亜鉛めつき方法
JP6939825B2 (ja) Al系めっき鋼板及びその製造方法
JP6939824B2 (ja) Al系めっき鋼板及びその製造方法
JP6939826B2 (ja) Al系めっき鋼板及びその製造方法
JPH11158595A (ja) 外観性と密着性に優れた難めっき鋼板の連続溶融めっき方法
JPH05311372A (ja) 接着構造用合金化溶融亜鉛めっき鋼板
JP2982653B2 (ja) 高耐食性Al−Zn合金溶融めっき鋼板とその製造方法
JP4418072B2 (ja) 高張力溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法
JP5644059B2 (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JP3717114B2 (ja) 溶融Sn−Zn系めっき鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040210

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20040226

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20040326