JP5644059B2 - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板について、詳細に説明する。以下、「%」は、特に断りがない限り、「質量%」を意味する。また、以下において、「質量%でX%以上Y%以下」を「X〜Y%」、「質量%でZ%以下」を「≦Z%」と表記することがある。また、本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を単に「鋼板」と表記し、表面にめっき層が備えられる(形成される)鋼板母材を「母材」と表記する。
(1)C:0.030〜0.25%
本発明の鋼板は、例えば、440MPa以上のハイテン母材を対象としたものであり、Cは低コストで強度向上に有効な元素である。強度向上の効果を十分に得られるようにするため、C含有量は0.030%以上とする。好ましくは、0.050%以上である。一方、切断や打ち抜き部の亀裂進展が大きくならないようにするため、C含有量は0.25%以下とする。好ましくは、0.20%以下である。
Siは、合金化処理工程において、めっき層と母材との界面密着強度を増加させる重要な元素である。母材にSiが含有されることによる界面密着強度の増加メカニズムとして、「鉄と鋼、Vol.89、No.1(2003)、第46頁〜第53頁」には、Si含有により、合金化時にめっき層中のZnが母材の粒界へ拡散するのを助長し、母材とめっき層との界面の凹凸を増加させるとともに、剥離径路が迂回されてエネルギーが吸収されるためであることが提案されている。
界面密着強度の向上効果を十分に得られるようにするため、Si含有量は0.030%以上とする。好ましくは、0.050%以上である。一方、鋼板の成形性に悪影響を及ぼさないようにする、また、合金化速度の著しい低下による合金化処理時間の長時間化を抑制して、生産性の低下及び設備の長大化を防ぐ観点から、Si含有量は0.20%以下とする。好ましくは、0.15%以下である。
鋼板の脆化を抑制するため、Mn含有量は3.0%以下とする。好ましくは、2.5%以下である。さらに、伸びの過度の低下や、TiCの析出を低減して降伏点が必要以上に上昇することを防止する観点から、1.5%以下とすることがより好ましい。一方、母材の脆化を抑制するため、Mn含有量は0.030%以上とする。
Pは、本発明においては不純物であり、その含有量は少ないほど良い。伸びが小さくなる等、鋼板の成形性に悪影響を及ぼさないようにする、また、合金化速度の著しい低下による合金化処理時間の長時間化を抑制して、生産性の低下及び設備の長大化を防ぐ観点から、P含有量は0.050%以下とする。好ましくは、0.030%以下である。
Sは、本発明においては不純物であり、その含有量は少ないほど良い。MnSの多量の析出に起因する鋼板の延性低下を抑制するため、S含有量は0.010%以下とする。好ましくは、0.0050%以下である。
Alは、Siと同様に、めっき層と母材との界面密着強度を増加させる重要な元素である。その効果を発現させるため、Alは固溶状態で0.10%以上含有させる。好ましくは、0.20%以上である。一方、Alを固溶状態で多量に含有させても、その効果は飽和する。また、めっきライン通板時に鋼帯同士を溶接する場合の溶接性の低下を抑制する観点から、固溶状態のAl含有量は0.80%以下とする。sol.Alの好ましい含有量は、0.20〜0.60%である。
Nは、鋼板の成形性を低下させるため、少ないほど良い。N含有量は0.0060%以下とする。
これらの元素は、任意添加元素である。Ti及び/又はNbを0.0040%以上0.50%以下添加することにより、Cを炭化物、Nを窒化物として固定し、鋼板の成形性を向上させることが可能になる。ただし、Cの含有量が少なく、Ti及び/又はNbを添加した鋼板を成形した成形品は、低温で加工変形応力とは異なる方向の衝撃応力を加えられると、簡単に割れてしまうことがある。そこで、かかる割れを防止するため、Ti及び/又はNbとともに、Bを微量(0.0050%以下)添加することが好ましい。
鋼板表層部の脱炭は、鋼板表面から酸素が拡散浸透した結果である。十分な界面密着強度を確保するため、めっき層と母材との界面から5μm以内の母材中の炭素濃度C1(%)は、めっき層と母材との界面から200μm以上内部の母材中の炭素濃度C2(%)よりも0.030%以上低下しないようにする。より好ましくは、C1≧C2−0.020である。
(1)Fe:8.0〜15%
合金化度の目安として、めっき層のFe含有量は、8.0%以上とする。好ましくは、9.0%以上である。合金化が不足すると、めっき層表層部にη相が局所的に残存し、プレス成形時に金型との焼きつきが生じやすくなるほか、鋼板表面に配設される接着剤とめっき層との界面における接着強度が低下し、当該界面で剥離が生じやすくなる。一方、耐パウダリング性の低下を抑制する、また、合金化の所要時間を低減して生産性を向上させやすくする観点から、めっき層のFe含有量は15%以下とする。好ましくは、14%以下、より好ましくは10%未満である。
めっき付着量の制御を容易にするため、めっき層のAl含有量は0.15%以上とする。一方、合金化速度の低下を抑制して鋼板の生産性低下を抑制する観点から、めっき層のAl含有量は0.50%以下とする。めっき層に含有されるAlは、後述するめっき浴中のAl濃度でほぼ決定されるが、めっき付着量や母材のAlによっても若干変動する。本発明では、Alを多く含有する母材をめっき基材として用いるので、Al含有量の少ない母材を基材に用いた場合と比較して、Alの含有量が多くなる傾向がある。本発明において、めっき層のAl含有量は、めっき付着量が片面あたり40g/m2〜60g/m2程度の場合、0.20%以上0.40%以下とするのが好ましい。
図1は、本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法(以下において、「本発明の製造方法」という。)の流れを示すフローチャートである。図1に示すように、本発明の製造方法は、熱間圧延工程(工程S1)と、巻き取り工程(工程S2)と、酸洗工程(工程S3)と、冷間圧延工程(工程S4)と、還元焼鈍工程(工程S5)と、浸漬工程(工程S6)と、付着量制御工程(工程S7)と、合金化処理工程(工程S8)とを有し、工程S1〜工程S8を経て、本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板が製造される。以下、工程毎に説明する。
工程S1は、C:0.030〜0.25%、Si:0.030〜0.20%、Mn:0.030〜3.0%、P:≦0.050%、S:≦0.010%、N:≦0.0060%、及び、sol.Al:0.10〜0.80%、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有する鋼スラブ(以下において、単に「鋼スラブ」という。)を熱間圧延して鋼板とする工程である。工程S1は、例えば、鋼スラブを加熱炉で加熱し、粗圧延機及び仕上圧延機にて熱間圧延する過程を経て、鋼スラブを帯状の鋼板(ストリップ)にする形態、とすることができる。
工程S2は、上記工程S1で熱間圧延された鋼板を、巻取機を用いてコイルに巻き取る工程である。コイルに巻き取る際のコイル巻き取り温度は、内部酸化を防止する意味で操業に支障を与えない程度に低温とするのが好ましい。このため、工程S2では、コイル巻き取り温度を650℃以下とする。一方、操業性を阻害しないようにする等の観点から、コイル巻き取り温度は600℃以上とすることが好ましい。
工程S3は、上記工程S2の終了後に、鋼板を酸洗する工程である。上記工程S2で巻き取られた鋼板(鋼帯)は、表面にスケールが形成されている。それゆえ、このスケールを除去するため、鋼板を酸洗する。工程S3で使用する酸は、塩酸と硫酸が主流である。また、過酸洗を防止するため、ごく少量の抑制剤(例えば、酸腐食抑制剤(朝日化学工業株式会社製のイビット710N等)等)を添加することができる。
工程S4は、上記工程S3で酸洗された鋼板を、冷間圧延する工程である。上記工程S3でスケールを除去された鋼板は、引き続き、熱延鋼板から所定の板厚の冷延母材を得るために、冷間圧延が施される。モーターパワー、各スタンドの速度範囲、形状、板厚変動、及び、作業性等の観点から、工程S4における総圧下率は40%以上95%以下とすることが好ましい。
工程S5は、上記工程S4で冷間圧延された鋼板を、還元雰囲気且つ露点−40℃未満の雰囲気で焼鈍する工程である。上記工程S4を経た母材には、圧延油や鉄粉が付着している。それゆえ、めっき外観を向上させる等の観点から、冷間圧延工程後の鋼板を焼鈍する前に、アルカリ脱脂槽へ入れてアルカリ脱脂することにより、洗浄しても良い。本発明の製造方法では、上記工程S4の後、又は、上記工程S4及びアルカリ脱脂の後に、水素を5.0〜20%含有する窒素還元雰囲気下で、鋼板を必要な温度(例えば、820℃)まで上昇させることにより、還元焼鈍を行う。この場合、Feに対して還元雰囲気であるが、易酸化元素については酸化雰囲気であり、雰囲気中の露点が高くなった場合には、これら元素は内部酸化に移行し固溶Siが消費されてしまうことになる。
本発明の製造方法では、後述する合金化処理工程において、母材のSiやAlの効果により、母材の結晶粒界へZnの侵入を助長し、めっき層と母材との界面密着強度を向上させる。そのため、母材に含まれるSi及びAlは、固溶状態で存在することが好ましい。本発明の製造方法では、工程S5において雰囲気中の露点を低めに設定することで、母材内部でのSi、Alの酸化が抑制されると考えられる。
工程S5において、めっき密着性に十分な固溶Siを確保するため、雰囲気の露点は−40℃未満とする。より好ましくは、−45℃未満である。雰囲気の露点の下限は特に限定されるものではないが、大量の還元ガスを導入する必要があるため、−60℃以上とすることが好ましい。
工程S6は、上記工程S5で還元焼鈍された鋼板を、0.080〜0.15%のAlを含有する溶融亜鉛めっき浴へ浸漬する工程である。工程S6は、例えば、上記工程S5を経た鋼板を、めっき浴温近傍(例えば、470℃程度)まで冷却した後、めっき浴へ浸漬する形態とすることができる。めっき付着量の制御を行いやすくするため、めっき浴中のAl濃度は0.080%以上とする。好ましくは、0.090%以上である。一方、めっき層−母材界面へのFe−Al合金層の形成を抑制することにより、後述する工程S8で所定の合金化度を得るために必要とされる処理時間を低減し、生産性の低下を抑制するため、めっき浴中のAl濃度は、0.15%以下とする。好ましくは、0.14%以下である。
めっき浴への浸漬時間は、1秒以上であれば、性能、操業性を阻害しない。その他のめっき条件は、一般的に採用されているものを用いることができる。例えば、めっき浴温は450℃以上470℃以下、侵入材温(還元焼鈍工程後に冷却された後の温度)は450℃以上480℃以下とすることができる。また、めっき浴中のAl以外の成分として、不可避的不純物であるFe、Pb、Cd、Cr、Ni、W、Ti、Mg、Si、Mn、Sn、Asのそれぞれが、0.10%以下含有されていても良い。不可避的不純物のそれぞれが0.10%以下含有されていても、鋼板の性能はほとんど変わらない。
工程S7は、上記工程S6の終了後に、鋼板の表面の亜鉛付着量を制御する工程である。工程S7は、例えば、鋼板の表面の亜鉛付着量が、一般に製品として用いられる25g/m2以上70g/m2以下となるように、めっき層の付着量を制御する工程とすることができる。
工程S8は、上記工程S7を経た鋼板を、530℃以下の温度で合金化処理することにより、Fe:8.0〜15%、及び、Al:0.080〜0.50%を含有する合金化溶融亜鉛めっき層を形成する工程である。工程S8において、合金化処理温度を高くすると、母材の結晶粒内へのZnの拡散速度が大きくなり、Znが粒界よりも粒内へ拡散しやすくなる。その結果、めっき層と母材との界面密着強度が低下する。そのため、めっき層と母材との界面密着強度の低下を抑制する観点から、合金化処理温度は530℃以下とする。好ましくは、520℃以下である。一方、合金化処理温度が低いと、Znの拡散速度が小さくなり、合金化処理時間が長くなる。かかる場合であっても、η相が存在しない程度にまで合金化処理を行えば、優れた界面密着強度を有する鋼板が得られる。しかし、生産性の低下を防止する観点から、合金化処理温度は470℃以上とすることが好ましい。より好ましくは、480℃以上である。
本発明において、合金化処理温度に達するまでの昇温速度、合金化処理温度での保持時間、及び、保持後の冷却速度等は、特に制限されない。合金化処理における加熱手段は、上記形態のめっき層を形成可能であれば、輻射加熱、高周波誘導加熱、通電加熱等、何れの手段によっても良い。
上記工程S1〜工程S8を経て製造された鋼板の表面には、必要に応じて、防錆処理(例えば、クロメート処理やクロムフリー処理等)、リン酸塩処理、樹脂皮膜塗布等の後処理を施すことができ、防錆油を塗布することも可能である。
表1に、今回使用した供試材の化学組成をあわせて示す。表1において、添加しなかった元素の欄には「−」と記載した。また、本発明の技術的範囲に含まれる供試材を「本発明例」、本発明の技術的範囲に含まれない供試材を「比較例」とした。
2−1)めっき層の組成分析
合金化処理後の供試材から、25mmφの試料片を採取し、0.50体積%インヒビター(商品名「イビット710N」、朝日化学工業株式会社製)を含有した10%HCl水溶液でめっき層を溶解し、これを、誘導結合プラズマ(ICP)法で分析することにより、めっき層の組成を分析した。分析結果(「Fe濃度(%)」及び「Al濃度(%)」)を表2に示す。
鋼板界面からの深さ方向の距離を明確にするため、上記皮膜溶解後の母材を水洗後、十分に乾燥してGDS分析供試材とした。深さ方向の炭素の分析条件については、装置はマーカス型高周波グロー放電発光分析装置(JY−5000RF)を使用し、放電面積は4mmφ、RF出力は35W、アルゴン圧は600Paとした。また、めっき層と母材との界面から深さ200μmまでの分析も実施し、めっき層と母材との界面から5μm以内の母材中の炭素濃度C1と、めっき層と母材との界面から200μm以上内部の母材中の炭素濃度C2との差を導出した。結果を表2に示す。
合金化処理後の供試材を、長手方向が圧延方向となるように、20mm×100mmに裁断し、サンスター社製の一液加熱硬化型エポキシ接着剤を用い、重ね代:12.5mm、接着剤膜厚:200μm、焼付条件:170℃×30分間、引張速度:5.0mm/min、及び、温度:−30℃の条件で、長手方向に引張試験を実施した。引張試験で測定した界面密着強度の結果を、表2に示す。
合金化処理後の供試材を、長手方向が圧延方向となるように、30mm×100mmに裁断したサンプルに、防錆油(商品名「550HN」、日本パーカライジング株式会社製)を刷毛塗りし、ブランクホルダー圧フリー(ダイスとポンチとの間に板厚以上のスペースを確保)のハット成形試験を室温で行った。ハット成形試験の模式図を図2に示す。ここで、「ハット成形試験」とは、図2(a)に試験装置の一部を拡大して示すように、所定の間隔を開けて備えられるダイ31の上に、成形前の供試材32を載せ、当該供試材32の上方からポンチ33を下方へと移動させることにより、成形された供試材34(図2(b)参照)とする試験を意味する。このようにして供試材34へと成形した後、供試材34の縦壁部35にテープ(JIS Z−1522に準ずる、ニチバン株式会社製のセロテープ。「セロテープ」はニチバン株式会社の登録商標。)を貼り、その後、当該テープを剥離して、テープ剥離後の成形品の質量を測定した。そして、テープ剥離後の成形品の質量と、成形前の供試材31の質量とを比較することにより、1サンプルあたりのめっき層の剥離量を算出した。その他の条件は、ポンチ平行部:28mm、ダイス平行部:30mm、ポンチ肩R:3.0mm、ダイス肩R:5.0mm、成形速度:60mm/minとした。剥離量の結果を、表2に示す。
表2に示すように、本発明例の供試材は、界面密着強度が25MPaを超え、合金化が遅延しなかった。一方、供試材1、供試材6、供試材7、供試材16、及び、供試材26は、本発明例の供試材と比較して界面密着強度が低く、剥離量が多かった。また、供試材5、及び、供試材21は、合金化が遅延した。また、めっき層のFe含有量(皮膜Fe濃度)が15%を超えた供試材24、及び、供試材26では、剥離量が40mgを超えた。また、供試材20は、前述したように目的のめっき付着量に制御することが困難であったため、性能を評価しなかった。また、供試材22は、今回の実験では表2に示す性能は比較的良好であったが、めっき皮膜中にη相が残存しているため、金型との焼き付きやめっき面における接着剤の剥離が生じやすいことが懸念される(実際、別の機会の同様の実験では、プレス成形時の型カジリやめっき−接着剤界面での剥離が生じた。)。
以上より、本発明によれば、成形性を備え、且つ、めっき層と鋼板母材との界面密着強度を向上させることが可能な、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、及び、生産性を向上させることが可能な合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することができた。
S2…巻き取り工程
S3…酸洗工程
S4…冷間圧延工程
S5…還元焼鈍工程
S6…浸漬工程
S7…付着量制御工程
S8…合金化処理工程
31…ダイ
32…成形前の供試材
33…ポンチ
34…成形後の供試材
35…縦壁部
Claims (4)
- 質量%で、C:0.030%以上0.25%以下、Si:0.030%以上0.20%以下、Mn:0.030%以上3.0%以下、P:0.050%以下、S:0.010%以下、N:0.0060%以下、及び、sol.Al:0.10%以上0.80%以下、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有する鋼板母材の表面に、質量%で、Fe:8.0%以上15%以下、及び、Al:0.15%以上0.50%以下を含有する合金化溶融亜鉛めっき層を備える合金化溶融亜鉛めっき鋼板であって、
前記合金化溶融亜鉛めっき層と前記鋼板母材との界面から5μm以内の前記鋼板母材中の炭素濃度を質量%でC1%、前記合金化溶融亜鉛めっき層と前記鋼板母材との界面から200μm以上内部の前記鋼板母材中の炭素濃度を質量%でC2%とするとき、C1及びC2がC1≧C2−0.030を満たすことを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板。 - 前記鋼板母材中には、質量%で、Ti:0.0040%以上0.50%以下、及び、Nb:0.0040%以上0.50%以下の何れか一方又は両方が含有され、さらに、B:0.0050%以下が含有されることを特徴とする、請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
- 質量%で、C:0.030%以上0.25%以下、Si:0.030%以上0.20%以下、Mn:0.030%以上3.0%以下、P:0.050%以下、S:0.010%以下、N:0.0060%以下、及び、sol.Al:0.10%以上0.80%以下、且つ、残部がFe及び不可避的不純物からなる化学組成を有する鋼スラブを熱間圧延して鋼板とする熱間圧延工程と、
前記熱間圧延工程で熱間圧延された前記鋼板を650℃以下の温度で巻き取る巻き取り工程と、
前記巻き取り工程後に前記鋼板を酸洗する酸洗工程と、
前記酸洗工程後に前記鋼板を冷間圧延する冷間圧延工程と、
前記冷間圧延工程後に冷間圧延された前記鋼板を還元雰囲気且つ露点−40℃未満の雰囲気で焼鈍する還元焼鈍工程と、
前記還元焼鈍工程で焼鈍された前記鋼板を質量%で0.080%以上0.15%以下のAlを含有する溶融亜鉛めっき浴へ浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程後に、前記鋼板の表面の亜鉛付着量を制御する付着量制御工程と、
前記付着量制御工程後に、前記鋼板を、530℃以下の温度で合金化処理する合金化処理工程と、を備え、
前記合金化処理工程において、質量%で、Fe:8.0%以上15%以下、及び、Al:0.080%以上0.50%以下を含有する合金化溶融亜鉛めっき層が形成されることを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 前記鋼スラブには、質量%で、Ti:0.0040%以上0.50%以下、及び、Nb:0.0040%以上0.50%以下の何れか一方又は両方が含有され、さらに、B:0.0050%以下、が含有されることを特徴とする、請求項3に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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