JPH0770422A - 液晶ポリエステル樹脂組成物およびランプリフレクター - Google Patents
液晶ポリエステル樹脂組成物およびランプリフレクターInfo
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Abstract
に、その成形体の片面がハロゲンランプ等の照射により
比較的高温にさらされた場合においても蓄熱が少なく、
よって該成形体の変形を生じにくい液晶ポリエステル樹
脂組成物および該液晶ポリエステル樹脂組成物で成形さ
れたランプリフレクターを提供する。 【構成】(1)液晶ポリエステルが100重量部、並び
にアルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよび
アルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも一
種が40〜200重量部からなる液晶ポリエステル樹脂
組成物。および(2)該液晶ポリエステル樹脂組成物で
成形されたランプリフレクター。
Description
耐熱性を有するとともに、その成形体の片面がハロゲン
ランプ等の照射により比較的高温にさらされた場合にお
いても蓄熱が少なく、よって該成形体の変形を生じにく
い液晶ポリエステル樹脂組成物および該液晶ポリエステ
ル樹脂組成物で成形されたランプリフレクターに関す
る。
ドランプリフレクターには、従来鋼板等の金属材料、ガ
ラス材料が使用されていた。しかし、近年自動車の外
観、デザインが重視されるようになり、そのヘッドラン
プリフレクターも車種毎に異なるデザインが要求される
ようになった。したがって、その材料として成形加工性
に優れ、デザインの自由度が高い樹脂材料が注目されつ
つある。樹脂材料の1つとして、不飽和ポリエステル樹
脂をガラス繊維、無機充填材等で強化したバルクモール
ディングコンパウンド(BMC)が主に耐熱性、材料費
の有利さから一部で使用されている。しかしながらBM
Cは、材料のリサイクル性、また成形時のバリ発生のた
め後処理工程を必要とすること等の問題を抱えている。
れる熱可塑性のエンジニアリングプラスチックとしてポ
リカーボネート、ポリフェニレンサルファイド樹脂につ
いてランプリフレクター材料として検討が進められてい
る。しかしながら、光源の温度の高いハロゲンランプを
使用した場合や、大きな光量を得ることができるプロジ
ェクタータイプのリフレクターを対象とした場合には、
熱による変形が生じるために使用できない。
め溶融状態でも絡み合いを起こさず結晶状態を有するポ
リドメインを形成し、低せん断により分子鎖が流れ方向
に著しく配向する挙動を示し、一般に溶融液晶型(サー
モトロピック液晶型)ポリマーと呼ばれている。この特
異的な挙動のため溶融流動性が極めて優れ、構造によっ
ては300℃以上の耐熱変形性を有し、ランプリフレク
ター材料として適用可能と考えられるものである。しか
しながら、液晶ポリエステルで成形されたランプリフレ
クターを長時間ランプ点灯下に保持した場合、時間の経
過とともに該液晶ポリエステルに蓄熱が起こり、最終的
には材料の変形に至ることがある。特に、ハロゲンラン
プを使用した場合や、リフレクターが高光量を得ること
のできるプロジェクタータイプの場合にこの傾向が強
い。したがって高い耐熱性を有する従来の液晶ポリエス
テル単独では、ランプリフレクターとして充分な性能を
有するものは得られていない。
点を解決して、樹脂組成物自身が高い耐熱性を有すると
ともに、その成形体の片面がハロゲンランプ等の照射に
より比較的高温にさらされた場合においても蓄熱が少な
く、よって該成形体の変形を生じにくい液晶ポリエステ
ル樹脂組成物および該液晶ポリエステル樹脂組成物で成
形されたランプリフレクターを提供することを目的とす
るものである。
点を解決するために鋭意検討した結果、液晶ポリエステ
ルにアルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよ
びアルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも
一種を特定量配合することにより、またさらに酸化チタ
ンもしくはタルクを特定量配合することにより、上記目
的を達成できる組成物を得、該組成物から得られた成形
品はランプリフレクターとして優れた適性を有すること
を見出し本発明に至った。すなわち、本発明は次に記す
発明である。 (1)液晶ポリエステルが100重量部、並びにアルミ
ニウムパウダー、アルミニウムフレークおよびアルミニ
ウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種が40
〜200重量部からなる液晶ポリエステル樹脂組成物。 (2)液晶ポリエステルが100重量部、アルミニウム
パウダー、アルミニウムフレークおよびアルミニウム繊
維からなる群から選ばれた少なくとも一種が40〜19
5重量部、並びに酸化チタンおよび/またはタルクが5
〜80重量部からなり、アルミニウムパウダー、アルミ
ニウムフレークおよびアルミニウム繊維からなる群から
選ばれた少なくとも一種並びに酸化チタンおよび/また
はタルクの合計量が45〜200重量部である液晶ポリ
エステル樹脂組成物。 (3)液晶ポリエステルが下式(A1 )で表される繰り
返し構造単位を少なくとも全体の30モル%含むもので
ある(1)または(2)記載の液晶ポリエステル樹脂組
成物。
が340℃以上である(1)、(2)または(3)記載
の液晶ポリエステル樹脂組成物。 記 流動温度:4℃/分の昇温速度で加熱された樹脂を荷重
100kgf/cm2のもとで、内径1mm、長さ10
mmのノズルから押し出す条件で測定したときに、溶融
粘度が48000ポイズを示す温度。 (5)前記(1)、(2)、(3)または(4)記載の
液晶ポリエステル樹脂組成物で成形されたランプリフレ
クター。
サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステル
であり、(1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと
芳香族ヒドロキシカルボン酸との組み合わせからなるも
の、(2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸からなる
もの、(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの
組み合わせからなるもの、(4)ポリエチレンテレフタ
レートなどのポリエステルに芳香族ヒドロキシカルボン
酸を反応させたものなどが挙げられ、400℃以下の温
度で異方性溶融体を形成するものである。なお、これら
の芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸の代わりに、それらのエステル形成
性誘導体が使用されることもある。該液晶ポリエステル
の繰り返し構造単位としては下記のものを例示すること
ができるが、これらに限定されるものではない。
り返し構造単位:
造単位:
位:
ら特に好ましい液晶ポリエステルは、下式(A1 )で表
される繰り返し構造単位を少なくとも30モル%含むも
のである。
が下式(a)〜(f)のものが好ましい。 (a):(A1 )、(B1 )または(B1 )と(B2 )
の混合物、(C1 )。 (b):(A1 )、(A2 )。 (c):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、A1 の一部をA2 で置きかえたもの。 (d):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、B1 の一部をB3 で置きかえたもの。 (e):(a)の構造単位の組み合わせのものにおい
て、C1 の一部をC3 で置きかえたもの。 (f):(b)の構造単位の組み合わせたものにB1 と
C1 の構造単位を加えたもの。 基本的な構造となる(a)、(b)の液晶ポリエステル
については、それぞれ、たとえば特公昭47−4787
0号公報、特公昭63−3888号公報などに記載され
ている。
とは、粉末状のアルミニウム金属のことであり、通常ア
ルミニウム金属の機械的粉砕あるいは物理化学的製粉化
により得られるものである。たとえばスタンプミル法、
溶融アルミニウムからの噴射法(アトマイズ法)などに
より製造される。アルミニウムパウダーの粒度について
は、成形品の外観、成形品中での均一分散性などの点か
ら、1000μm以下のものが90%以上あるものが好
ましく、200μm以下のものが90%以上あるものが
さらに好ましい。アルミニウムパウダーの市販品として
は、商品名AC−1003、AC−2500(東洋アル
ミニウム(株)製)などが挙げられる。
とは、鱗片状のアルミニウム金属を示し、150μmの
ふるい通過率が90%以上のものが好ましい。アルミニ
ウムフレークの市販品としては、商品名P−0100
〔東洋アルミニウム(株)製〕などがある。
繊維状のアルミニウム金属を示し、ビビリ切削法または
アルミニウムワイヤーの切断等により製造される。本発
明の液晶ポリエステル樹脂組成物において、アルミニウ
ムパウダー、アルミニウムフレークおよびアルミニウム
繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種の組成割合
は、液晶ポリエステル100重量部に対して40〜20
0重量部であり、好ましくは50〜190重量部であ
る。アルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよ
びアルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも
一種の割合が200重量部より多い場合には、溶融混練
時に計量が不安定となり押し出し物の引き取り性が著し
く低下し、機械物性も低くなるため好ましくない。ま
た、アルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよ
びアルミニウム繊維から選ばれた少なくとも一種の割合
が40重量部未満の場合も、目的とする蓄熱を防止する
効果が不十分となり好ましくない。
チタンTiO2 のことで一般的に陰ぺい力の大きい白色
顔料として広く使用されているものである。結晶形には
アナターゼ型とルチル型があり、前者は準安定性であ
り、高温で安定なルチル型に転移する。粒径としては
0.10〜0.40μmのものが一般的である。またA
lやSiなどの含水酸化物や樹脂と相溶性のよい有機物
でその表面を処理したものも熱安定性に悪影響を与えな
い範囲で使用することができる。市販されているものの
例としては商品名タイペーク CR−50、CR−6
0、A−100〔石原産業(株)製〕、KR310〔チ
タン工業(株)製〕などがある。
i4 O10)(OH)2 で表される化学組成をもつ白色微
粉末で、その構造はSiO2 とMg(OH)2 とSiO
2 の三層状をなし、一般に滑剤として使用されている。
タルクの重量平均粒径は、1〜10μmのものが一般的
であるが、本発明で用いるタルクは重量平均粒径で5μ
m以上のものが好ましい。5μm未満のものは、溶融混
練時、スリップするためスクリューへのかみこみが悪く
計量が不安定となり、押出物の引取性が悪い。また、衝
撃強度も低い。平均粒径の上限については特に限定はな
いが、成形品の外観、成形品中での均一分散性などの面
から50μm以下が好ましい。市販品としては商品名X
−50〔日本タルク(株)製〕、商品名タルカンパウダ
ーPK−C、商品名タルカンハヤシNN〔林化成(株)
製〕などがある。
いて、アルミニウムパウダー、アルミニウムフレークお
よびアルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくと
も一種に加え、酸化チタンおよび/またはタルクを配合
することにより該液晶ポリエステル樹脂組成物から得ら
れる成形体の表面をより平滑にすることができる。
アルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよびア
ルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種
の組成割合は液晶ポリエステル100重量部に対して4
0〜195重量部であり、好ましくは50〜190重量
部である。また、酸化チタンおよび/またはタルクの組
成割合は5〜80重量部であり、好ましくは10〜60
重量部である。該組成割合が80重量部を越えると、溶
融混練時の造粒性が不安定になり好ましくなく、5重量
部未満では、目的とする表面を平滑にする効果が不十分
であるので好ましくない。
ウムフレークおよびアルミニウム繊維から選ばれた少な
くとも一種並びに酸化チタンもしくはタルクの合計量
は、45〜200重量部であり、好ましくは60〜19
0重量部である。アルミニウムパウダー、アルミニウム
フレークおよびアルミニウム繊維から選ばれた少なくと
も一種並びに酸化チタンおよび/またはタルクの合計量
が、200重量部より多い場合には、該混練時に計量が
不安定となり押し出し物の引き取り性が著しく低下し、
機械物性も低くなるため好ましくなく、また該合計量が
45重量部未満の場合も、目的とする蓄熱を防止する効
果が不十分となり好ましくない。
ス繊維、シリカアルミナ繊維、ウォラストナイト、炭素
繊維、チタン酸カリウムウィスカーなどの繊維状あるい
は針状の補強材;炭酸カルシウム、ドロマイト、マイ
カ、クレイ、ガラスビーズなどの無機充填材;フッ素樹
脂などの離型改良剤;染料、顔料などの着色剤;酸化防
止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性
剤などの通常の添加剤を1種以上添加することができ
る。
の配合手段は特に限定されない。液晶ポリエステル並び
にアルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよび
アルミニウム繊維から選ばれた少なくとも一種、並びに
酸化チタンおよび/またはタルク、必要に応じてガラス
繊維などの補強剤や無機充填剤、離型改良剤、熱安定剤
類等をヘンシェルミキサー、タンブラー等を用いて混合
した後、押出機を用いて溶融混練することが好ましい。
ーの製作は、たとえば以下のようにして行うことができ
る。 (1)射出成形により必要とするデザインのランプリフ
レクターの成形加工をおこなう。加工された成形品は、
最終製品において、ランプ点灯時の熱による樹脂材料か
らの揮発成分の発生、およびそれに伴う表面白化等を防
止するためにアニール処理を施すことが望ましい。例え
ば、300℃以下の空気または不活性ガス雰囲気中で2
時間以上処理を施すことにより目的が達成される。 (2)アンダーコート剤をランプリフレクター成形品に
塗布する。熱硬化性あるいは紫外線硬化性のものが一般
に使用される。 (3)熱あるいは紫外線照射によりアンダーコート剤の
硬化処理をおこなう。 (4)アルミ蒸着処理を施す。蒸着するアルミの厚みは
数μm以内が一般的である。 (5)トップコーティング処理を施す。たとえばアクリ
ル系の熱硬化性樹脂等が使用できる。 (6)熱処理を行う。
れらに限定されるものではない。なお、実施例中のラン
プ点灯実機試験後の変形度合い評価、および各種物性は
次の方法で測定した。 (1)ランプ点灯実機試験後の変形度合い評価:ランプ
照射方向(正面方向)からみて、最前面の内径63m
m、奥行き50mm,厚み2mmで双曲面をもったラン
プリフレクター用成形品を射出成形した後、前述の工程
に基づいてアルミ蒸着処理等を施した。このランプリフ
レクターに12V、55Wのハロゲンランプを装着し、
240時間点灯後のランプリフレクターの変形度合いを
目視評価した。
みの試験片を用い、JIS R2618に準拠して測定
した。 (3)引張強度:ASTM4号引張ダンベルを成形し、
ASTM D638に準拠して測定した。
下、TDULということがある。):長さ127mm、
幅12.7mm、厚み6.4mmの試験片を成形し、そ
れぞれASTM D790、ASTM D648に準拠
して測定した。 (5)アイゾット衝撃強度:曲げ弾性率測定用試験片
(長さ127mm、幅12.7mm、厚み6.4mm)
を成形し、これを2等分してアイゾット衝撃強度測定用
の試験片とし、ASTM D−256に準拠して測定し
た。 (6)表面粗さ Ra(μm) 接触式表面粗さ計〔(株)小坂研究所製 SE−30D
型〕を用いて、JIS−B0601に準拠して測定し
た。
A1 :B1 :C1 のモル比が50:25:25であり、
流動温度が375℃である液晶ポリエステルとアルミニ
ウムパウダー〔東洋アルミニウム(株)製AC−100
3;150μmアンダー:95%以上、45μmアンダ
ー:65〜85%〕を表1に示す組成でヘンシェルミキ
サーで混合後、二軸押出機〔池貝鉄工(株)製PCM−
30型〕を用いて、シリンダー温度390℃で造粒し、
液晶ポリエステル樹脂組成物を得た。
い液晶ポリエステル樹脂組成物(比較例1)および、ア
ルミニウムパウダーの代わりにガラス繊維〔セントラル
硝子(株)製EFH75−01〕を67重量部を含む樹
脂組成物(比較例2)を得た。
り熱伝導率、荷重たわみ温度、引張強度、曲げ弾性率、
アイゾット衝撃強度を測定した結果および上記の方法に
よりランプリフレクターを製作し、ランプ点灯実機試験
を行いその変形度合いを評価した結果を表1に示す。
ポリエステル樹脂組成物(実施例1〜5)は、アルミニ
ウムパウダーを含まない液晶ポリエステル樹脂組成物
(比較例1)およびアルミニウムパウダーの代わりにガ
ラス繊維を含む液晶ポリエステル樹脂組成物(比較例
2)に比べ、熱伝導率が高いことがわかる。また、実施
例1の液晶ポリエステル樹脂組成物から得られたランプ
リフレクター成形品の表面粗さRaは0.5μmであっ
た。ランプリフレクターでのランプ点灯実機試験後の変
形についてもアルミニウムパウダーを含まない液晶ポリ
エステル樹脂組成物(比較例1)およびアルミニウムパ
ウダーの代わりにガラス繊維を含む液晶ポリエステル樹
脂組成物(比較例2)に変形がみられるのに対し、アル
ミニウムパウダーを含む液晶ポリエステル樹脂組成物
(実施例1〜5)には、まったく変形がみられない。
加量が40重量部未満のもの(比較例3)は、熱伝導率
の向上効果が十分でなく、ランプ点灯実機試験後にも変
形がみられた。また、アルミニウムパウダーの添加量が
200重量部を越えるもの(比較例4)は、造粒時に押
出物の引取性が極めて悪く、引張強度、アイゾット衝撃
強度についても低い値を示した。
ク〔東洋アルミニウム(株)製P−0100;45μm
アンダー:98%以上〕を用いるほかは実施例1と同様
にして混合、造粒した液晶ポリエステル樹脂組成物につ
いて、実施した結果を表2に示す。アルミニウムフレー
クを含む本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物の成形品
の熱伝導率は高い値を示し、ランプ点灯実機試験後の変
形はまったくみられなかった。
さらにアルミニウム繊維(60〜90μm径、3mm
長)またはガラス繊維を用いるほかは実施例1と同様な
方法で実験を行った。結果を表2に示す。アルミニウム
パウダーおよびアルミニウム繊維を含む本発明の液晶ポ
リエステル樹脂組成物、アルミニウムパウダーを含む液
晶ポリエステル樹脂組成物にガラス繊維を加えたもの
は、それぞれ高い熱伝導率を示し、ランプ点灯実機試験
後の変形はまったくみられなかった。
酸化チタンCR−60〔石原産業(株)製〕またはタル
クX−50〔日本タルク(株)製〕を用いるほかは実施
例1と同様な方法で実験を行った。結果を表3に示す。
実施例14〜17に示す本発明の液晶ポリエステル樹脂
組成物は高い熱伝導率を示し、リフレクター成形体の表
面粗さRaはいずれも0.2μmと極めて小さい値を示
した。また、ランプ点灯実機試験後の変形はまったくみ
られず、その表面状態も良好であった。
液晶ポリエステル樹脂組成物は、樹脂組成物自身が高い
耐熱性を有するとともに、その成形体の片面がハロゲン
ランプ等の照射により比較的高温にさらされた場合にお
いても蓄熱が少なく、よって該成形体の変形を生じにく
いものであり、また該液晶ポリエステル樹脂組成物で成
形されたランプリフレクターは高光量のランプ用として
長い時間にわたって変形が少なく有用である。さらに酸
化チタンもしくはタルクを含む本発明の液晶ポリエステ
ル樹脂組成物は、得られた成形体の表面がより平滑とな
るのでさらに好ましく有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】液晶ポリエステルが100重量部、並びに
アルミニウムパウダー、アルミニウムフレークおよびア
ルミニウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種
が40〜200重量部からなる液晶ポリエステル樹脂組
成物。 - 【請求項2】液晶ポリエステルが100重量部、アルミ
ニウムパウダー、アルミニウムフレークおよびアルミニ
ウム繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種が40
〜195重量部、並びに酸化チタンおよび/またはタル
クが5〜80重量部からなり、アルミニウムパウダー、
アルミニウムフレークおよびアルミニウム繊維からなる
群から選ばれた少なくとも一種並びに酸化チタンおよび
/またはタルクの合計量が45〜200重量部である液
晶ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】液晶ポリエステルが下式(A1 )で表され
る繰り返し構造単位を少なくとも全体の30モル%含む
ものである請求項1または2記載の液晶ポリエステル樹
脂組成物。 【化1】 - 【請求項4】下記の方法で求めた液晶ポリエステルの流
動温度が340℃以上である請求項1、2または3記載
の液晶ポリエステル樹脂組成物。 記 流動温度:4℃/分の昇温速度で加熱された樹脂を荷重
100kgf/cm2のもとで、内径1mm、長さ10
mmのノズルから押し出す条件で測定したときに、溶融
粘度が48000ポイズを示す温度。 - 【請求項5】請求項1、2、3または4記載の液晶ポリ
エステル樹脂組成物で成形されたランプリフレクター。
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