JPH0770058B2 - 磁気記録媒体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及び製造装置

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JPH0770058B2 JP63021811A JP2181188A JPH0770058B2 JP H0770058 B2 JPH0770058 B2 JP H0770058B2 JP 63021811 A JP63021811 A JP 63021811A JP 2181188 A JP2181188 A JP 2181188A JP H0770058 B2 JPH0770058 B2 JP H0770058B2
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    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録媒体の製造方法及び製造装置に関
し、更に詳しくは窒化鉄系薄膜型磁気記録媒体の製造方
法及び製造装置に関する。
〔従来の技術〕
磁気記録媒体としては、従来より強磁性体粉末を有機バ
インダー中に分散させた磁気塗料を非磁性機体上に塗布
し乾燥させて得た塗布型のものが広く使用されてきてい
る。しかしながら、この塗布型磁気記録媒体は、強磁性
体粉末として主として金属酸化物粉末を用いているため
に飽和磁化が小さく、有機バインダーを含むために磁性
層中の強磁性体の濃度を上げられず、それにより高密度
記録には適しておらず、また製造工程が複雑であるなど
の欠点を有する。
近年高密度記録への要求が高まり、これに対応して金属
薄膜を非磁性基体上に形成した磁気記録媒体が開発され
ている。これは真空蒸着、スパツタリング、イオンプレ
ーテイング等のペーパーデポジシヨン法、あるいは電気
メツキ、無電解メツキ等のメツキ法によつて金属薄膜を
非磁性基体上に形成するもので、この方法で得られた磁
気記録媒体を金属薄膜型磁気記録媒体というが、この形
式のものは純粋な金属の薄膜のももに限られず、その金
属薄膜形成時に部分酸化を施して部分酸化薄膜としたも
の、あるいは窒化して窒化金属薄膜としたものがあり、
これらを総称して薄膜型磁気記録媒体という。また、こ
の形式のものは有機バインダーを含有しないので非バイ
ンダー型磁気記録媒体とも呼ばれている。
この金属薄膜型磁気記録媒体においては飽和磁化の大き
い強磁性金属をバインダーを含有しない状態で薄膜とし
て形成させることができるので、塗布型に比して高保磁
力化と薄膜化が可能であり、しかも製造工程が簡単化さ
れるため。注目を集めている。
しかし、金属薄膜型磁気記録媒体の金属薄膜は身かけは
均一で平滑な金属の面を有しているが、微細構造では粗
であり、金属微粒子が並んでいるような構造を有してい
ること、更にFe、Co、Niといつた磁性元素が電気化学的
に活性で充分な耐蝕性を有さないために、腐蝕され易
く、このためこの型の磁気記録媒体は塗布型磁気記録媒
体と比較して耐候性及び耐錆性が劣つている。特にカセ
ツトテープやビデオテープ等として用いられる磁気記録
媒体は記録、再生時に該媒体表面が磁気ヘツドで擦られ
るため、金属薄膜上に極めてわずかに錆が存在していて
も摩擦によりそれが脱落してヘツドに目詰りが生じ、そ
れによりヘツド及び磁気記録媒体に傷がつく。
さらに、金属薄膜型磁気記録媒体は耐久性に問題があ
る。この型の磁気記録媒体では金属薄膜が平滑であるた
め摩擦が大きくハリツキを起こし易く、VTRにおけるス
チル耐久性等において塗布型のものに比して劣つてい
る。
このような金属薄膜型磁気記録媒体の耐候性及び耐久性
を改良するために、イオンプレーテイングにより表面窒
化処理を施す方法(特開昭50−33806号)スパツタリン
グにより窒化ケイ素膜を設ける方法(特開昭53−30304
号)、磁性膜を窒素ガス等の雰囲気中での放電にさらし
てこの磁性表面層を形成する方法(特開昭53−85403
号)、磁性金属薄膜上に窒化された金属薄膜を設ける方
法(特開昭54−143111号)等が知られている。
薄膜型磁気記録媒体を製造する方法として、基体上に加
熱蒸発させた鉄の蒸気を入射させると同時に、イオン銃
を用いて窒素と酸素を含む混合ガスのイオンを前記基体
上に照射して前記基体上に窒化鉄薄膜からなる磁性層を
作製する方法(特開昭60−231924号)がある。
特に、磁性膜中に少なくとも鉄、窒素を含有する窒化鉄
系薄膜は高い耐蝕性を有し、かつ原材料が安価であるこ
とから、金属薄膜型磁気記録媒体の磁性薄膜として有望
である。(特開昭60−28028号、特開昭60−236113号
等)。
上記窒化鉄系薄膜の成膜方法としては、まず反応性イオ
ンプレーテイング法による手法が提案、開示された(特
開昭60−236113号、ジヤパニーズジヤーナルオブアプラ
イドフイジツクスP1576〜1579、23巻、1984年)。しか
しながら、イオンプレーテイング法による時は成膜時の
真空度が低くなり膜質が低下する(例えば角型比劣化)
あるいは成膜時のパラメター制御が困難である等の問題
があつた。かわつて、窒素をイオン銃を用いてイオン化
し成膜部分にイオン流として送りこみつつ成膜する技術
が開発された(特開昭60−231924号、特開昭61−926号
等)。この方法によれば窒素イオンのエネルギー、量等
を鉄蒸気流と独立に制御することが可能であり、より高
品質の成膜が可能となつている。しかしながら、このイ
オン銃による窒素イオン流を使用する方法は、成膜スピ
ードが遅く、より高速で成膜を行なうためにはイオン銃
を大口径、大電流化しなくてはならない、という欠点を
有している。例えば昭和59年度「秋季金属学会」予稿集
P470によれば、窒素イオン電流速度0.2mA/cm2、鉄蒸発
速度20Å/secにて窒化鉄薄膜を形成しているが、この蒸
発速度は広く研究されているCoNi−O系磁気記録媒体の
蒸発速度500〜2000Å/secに比べて格段に少さい。しか
るにイオン銃を使用した場合のイオン電流密度向上は技
術的困難が大きい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の窒化鉄系薄膜型磁気記録媒体の製造方法及び製造
装置は、それぞれ前述のごとく欠点を有しており、より
製造効率の高い、良品質の窒化鉄薄膜型磁気記録媒体の
製造方法、及び装置の開発が望まれていた。
本発明の目的は、良好な耐候性及び高い抗磁力を有する
窒化鉄系薄膜型磁気記録媒体を高効率に製造する方法、
及びその製造装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記本発明の目的は、 非磁性基体上に少なくとも鉄及び窒素を含有する窒化鉄
系強磁性薄膜を形成する磁気記録媒体の製造方法におい
て、該非磁性基体上に鉄蒸気流、励起状態にある窒素分
子及び/又は窒素原子流並びにイオン流を同時にさしむ
けることにより窒化鉄系強磁性薄膜を成膜することによ
り達成できることが本発明者等の検討の結果明らかにな
った。
さらに、 非磁性基体搬送手段、金属蒸発手段、イオン流発生手
段、励起状態にある窒素分子及び又は窒素原子流の発生
手段並びに該分子及び又は原子流の移送手段を具備して
なることを特徴とする磁気記録媒体の製造装置を用いる
ことにより有効に達成できることが分かつた。
すなわち、従来の窒化鉄系強磁性薄膜の製造方法におい
ては、鉄蒸気流及び窒素イオン流を非磁性基体上にさし
むけて、そこで鉄の窒化を起こさせ窒化鉄系強磁性薄膜
を成膜していたが、本発明の方法では、鉄蒸気流及びイ
オン流と同時に別の発生源からの励起状態にある窒素分
子及び又は窒素原子流をさしむけることによりさらに高
効率に窒化を起こさせ窒化鉄系強磁性薄膜を形成するも
のである。
本発明者等が鋭意検討した結果、前記イオン流は窒化鉄
の結晶成長を制御しさらに強磁性薄膜の抗磁力及び角型
比を向上させる機能があることが分かつた。従来法では
窒素イオン流単独で鉄の窒化及び結晶性制御等の両面の
役割を担わせていたが、本発明では鉄の窒化を起こし易
い窒素の励起分子、励起原子をイオン流とは別の発生源
から同時にさしむけることにより窒化鉄系強磁性薄膜の
成膜の高速化と特性の向上が可能となつた。
本発明で用いられる非磁性基体としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリ塩化ビ
ニル、三酢酸セルロース、ポリカーボネートなどのプラ
スチツク基体が望ましい。
本発明の強磁性薄膜は、少なくとも鉄、窒素を含有する
窒化鉄系強磁性薄膜である。窒化鉄系とは、該薄膜が必
らずしも単一の窒化鉄物質よりなるものではなく、α−
Fe、ε−Fe2〜3N、γ′−Fe4N、Fe8N等を包含するこ
とをも意味する。また、本出願人が先に提示したように
(特開昭61−54023号)強磁性薄膜中に酸素を含有し、
上記に加えて更に酸化鉄FeOXを混入せしめることもまた
可能である。その他、コバルト、ニツケル等の強磁性金
属元素、Cr、Ti、Al等の耐蝕性元素等を適量混入せしめ
ることも可能である。
非磁性基体上には鉄蒸気流、励起分子及び又は原子流、
イオン流の三者が送りこまれる。
鉄蒸気流中には上記に述べたごとくコバルト、ニツケル
等を含むことが可能であるが、主成分を鉄とすることが
好ましい。該鉄蒸気流は真空中での蒸発により得られる
ものであつて、電子ビーム加熱、高周波誘導加熱等によ
り鉄を主成分とする磁性金属材料を加熱蒸発せしめるこ
とにより得られる。この鉄蒸気流は非磁性基体に対し斜
め方向から入射することが良好な磁気特性を得るために
望ましい。
この鉄蒸気流と同時に励起状態とした窒素分子及びまた
は窒素原子流を成膜部分に差し向けることが、本発明の
特徴的な一つの点である。窒素分子の励起状態には種々
のものがあり、かつ種々の生成手段がありうるが、生成
領域から成膜部分への移送時間に対して充分長い寿命を
持つた励起状態であることが必要である。また、窒素原
子は反応性の観点から、窒素分子に比べより活性であ
り、好ましい。
窒素分子、原子の励起状態は低温プラズマにより生成す
るのが簡便であるが、また励起能の高い電磁波例えば、
紫外光、X線、等を使用しても良い。低温プラズマは直
交流グロー放電、高周波放電、またこのあたりの区別は
必ずしも判然としないが、電子衝突をくみあわせた手
段、あるいはマイクロ波放電等により生成される。この
プラズマ領域内の励起した窒素分子、原子を成膜時に利
用するわけであるが、この時上で述べたように長寿命の
励起種を多くすべく最適の条件を選択することが望まし
い。例えば上記電子衝突の手法であれば電子エネルギー
として50eV〜200eV程度のエネルギーで窒素分子に電子
が衝突すると励起状態が密度高く得られる。しかしなが
ら、こういつた条件は装置により当然差異がみられ、各
個別装置にて最良の運転条件を探すべきことはもちろん
である。
また、低温プラズマの発生手段として、ECR(電子サイ
クロトロン共鳴)放電を利用することもできる。ECR放
電を利用すれば、高密度のプラズマが簡易に生成され、
かつ熱フイラメントを使用していないために、反応性ガ
スの使用に際しても有利である。ECRプラズマ源の発散
磁界により、成膜部分に効率的にプラズマを移送でき
る。
この励起状態にある窒素分子、原子を成膜時にイオン流
と同時に非磁性基体へ差し向けるという方法は、従来全
く知られていない。すなわち、本明細書の中で上に述べ
た文献、特許明細書等では成膜に関与するパラメターと
して鉄蒸発速度、窒素イオン電流密度、窒素分圧等で整
理が行なわれており、励起状態にある窒素分子及びまた
は原子の役割については触れられていない。また、イオ
ンプレーテイング法によればイオンと同時に若干の励起
状態の分子及びまたは原子を生じさせるものであるが、
前記従来例ではこれら励起状態の分子、及びまたは原子
を成膜部分に差し向けるという手段はとつておらず、本
発明の励起状態にある窒素分子及びまたは窒素原子を同
時に差し向けるという手段は新規なものである。
また、本発明では、非磁性基体上の成膜部分に更にイオ
ン流を差し向ける。このイオンは、ネオン、アルゴン、
クリプトン等の不活性ガスのイオン、窒素イオン、また
イオン流に酸化の機能を付与する時は、酸素分子イオン
を混入せしめ、さらにまた炭化の機能を付与する時は、
メタン、アセチレン等有機化合物のイオンを混入せしめ
るなど目的に応じて任意に選択される。通常、比較的安
価ということもあつて、アルゴンのイオンが使用され
る。
従来法においても成膜部分には窒素イオン流を送り込ん
でいたが本発明者らはイオンの役割に対しこれを明らか
にするための実験を重ね、結晶性の制御の点ではイオン
種に依存せず単にイオン照射すれば効果があることを見
出し本発明に至つたものである。
必要とされるイオン量は基体上に到達するFe原子の5%
以上更に望ましくは10%以上である。これよりイオン量
が少ないと角型比が劣化し必要な一軸異方性を付与でき
ない。またイオンのエネルギーは50eV以上1000eV以下が
望ましい。50eV以下ではイオンひきだしのための加速電
圧が小さく充分なイオン電流値を得られない。また、10
00eV以上ではスパツタリング効果が著しくなり膜が堆積
し難くなる。
非磁性基体上に入射するイオンの入射角は任意でよくこ
のイオン入射角により結晶性制御の効果が影響を受ける
ことはない。但し、このイオン流の方向は、非磁性基体
上に投影した時鉄蒸気流の方向と平行もしくはほぼ平行
であることが望ましい。平行からずれても角型比は鉄蒸
気流入射方向に0.85以上程度の一軸異方性を示すがこれ
は抗磁力がやや低下する傾向がでてくるためである。
イオン流はイオン生成手段により生成したイオンを成膜
部分に差し向けられるが、高真空度下で成膜が可能であ
り、かつ制御容易なことからイオン銃により該イオン流
を生成、放出を行なうことが望ましい。
イオン銃としてはカウフマン型、フリーマン型等の大電
流、大口径用途のものを使用するのが望ましいが、大電
流をとれ、かつ低エネルギーである点からエンドホール
型のイオン銃の使用もまた好ましい。
以下の実施例、比較例により、本発明の効果を一層明確
にする。
(実施例−1) 第1図に示す成膜装置を用いて、厚さ13μmのポリエチ
レンテレフタレートフイルム2上に窒化鉄強磁性薄膜が
成膜された磁気記録媒体を作成した。
まず、真空槽内1.0×10-6Torrの真空度となるまで排気
した上で、マグネシア製ルツボ11内の鉄10を電子ビーム
9により加熱溶融して一定の蒸発速度が得られるように
調整した。蒸着入射角は65゜であつた。
一方、ガス導入口7へは、Arガスを2ml/分導入し、ガス
導入口6へは、N2ガスを10ml/分導入した。この時、前
記真空槽内の真空度は、2.5×10-4Torrであつた。
しかる後、カウフマン型イオン銃8を作動させアルゴン
イオン流13を送りこめる状態にした。その作動条件は、
加速電圧0.4kVであり、イオン電流値は20mAであつた。
また、プラズマ生成室4には、高周波電源に接続された
コイル5が巻回されており、400Wの投入電力でプラズマ
が生成できるようにした。
以上のような準備をした後、前記電子ビーム9の照射、
前記カウフマン型イオン銃8、前記コイル5に電力を投
入して、鉄蒸気流に、前記アルゴンイオン流13、励起状
態にある窒素分子や窒素原子流14を同時に、基体ホルダ
ー1上に置かれた前記ポリエチレンテレフタレート2上
にさしむけ、窒化鉄の成膜を行つた。前記プラズマ発生
室4でつくられた励起状態にある窒素分子や窒素原子は
移送管3を通つて前記励起状態にある窒素分子や窒素原
子流14としてさしむけられる。なお、鉄の蒸発速度を5
Å/秒、20Å/秒、50Å/秒、100Å/秒と順次変化さ
せ、各場合総膜厚が1500Åとなるように成膜した。
水晶振動式膜厚モニターにより膜厚を測定し、蒸発速度
をコントロールした。(図示せず) (実施例−2) 実施例−1において、前記ガス導入口7にアルゴンガス
の代りに窒素ガスを2ml/分導入した。このとき、真空槽
内の真空度は、2.3×10-4Torrであつた。他は、実施例
−1と同様の条件で総膜厚が1500Åとなるように成膜し
た。
〔比較例−1〕 実施例−1において、前記コイル5に電力を投入せず、
前記プラズマ生成室4内にプラズマが生成しない状態
で、窒素ガスを10ml/分導入した。
他は実施例−1と同様の条件で総膜厚が1500Åとなるよ
うに成膜した。
〔比較例−2〕 実施例−2において、前記ガス導入口6には、窒素ガス
は導入せずに、他は実施例−2と同様の条件で総膜厚が
1500Åとなるように成膜した。
以上の実施例、比較例により得られた窒化鉄磁性薄膜の
保磁力(Hc)を、振動試料磁束計(VSM)により測定し
た。その結果を下の表−1に示す。
イオン流は、アルゴンであつても窒素であつても大差な
いことは、実施例−1と、実施例−2を対比すれば分
る。プラズマ発生源を働かせないで成膜した、比較例−
1、−2の場合、同じ成膜速度(鉄の蒸発速度)で比較
したとき、実施例−1、−2よりもHcが著るしく低く鉄
蒸気流、イオン流とともにプラズマ発生室からの励起状
態にある窒素原子、窒素分子が同時にさしむけられるこ
とが有効であることが分る。前記イオン銃8に窒素ガス
を導入した比較例−2の方が、同じく、アルゴンガスを
導入した比較例−1の場合より、同じ成膜速度でもHcは
高くできるが、それでも実施例と比較した場合、鉄の蒸
発速度5Å/秒で930OeのHcが得られるが、実施例−1
では、同じHcが、4倍の蒸発速度で20Å/秒で得られて
いる。
〔実施例−3〕 第2図に示す、連続成膜装置を用いて、13μmの厚さの
ポリエチレンテレフタレートフイルム102上に厚さ1500
Åの窒化鉄磁性薄膜を成膜した。真空槽内を真空度1.0
×10-6Torrになるまで排気した後、ガス導入口106よ
り、窒素ガスを30ml/分、ガス導入口107より、Arガスを
30ml/分を各々導入した。この時の真空度は1.8×10-4To
rrとなつた。前記ポリエチレンテレフタレートフイルム
102が巻かれたロール120から、1.0m/分の速度で送り出
され、冷却キヤン101上に沿つて搬送され、成膜され巻
取りロール121に巻取つた。
マグネシア製ルツボ111中の鉄110が、電子ビーム109で
溶融され、防着板122の脇を通つて前記ポリエチレンテ
レフタレートフイルム102上で窒素と反応して窒化鉄が
成膜される。成膜される膜厚が1500Åとなるような条件
で前記鉄110を蒸発した。蒸着入射角は90゜から60゜の
間である。
カウフマン型イオン銃108及びプラズマ発生室104に巻回
されたコイル105への投入電力は、実施例−1と同じで
ある。
得られた窒化鉄薄膜の特性は、Hcが880oe、角型比が0.8
7であつた。
〔比較例−3〕 実施例−3において、前記プラズマ発生室104に巻回さ
れた前記コイル105に電力をかけず、プラズマを発生さ
せないで成膜した。このとき得られた窒化鉄薄膜の特性
は、Hcが530oe、角型比0.48と実施例−3に比較してか
なり低下した。
〔発明の効果〕
本発明の方法及び装置により耐蝕性にすぐれる窒化鉄系
薄膜型磁気記録媒体を高成膜速度で得られ、生産性の向
上に大きく寄与する。
また、得られる磁気記録媒体は高い抗磁力を有し、高密
度記録に適するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用される製造装置、第2図は同じく
本発明で使用される連続巻取式の製造装置である。 2、102……ポリエチレンテレフタレートフイルム 10、110……鉄 8、108……カウフマン型イオン銃 4、104……プラズマ発生室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基体上に少なくとも鉄及び窒素を含
    有する窒化鉄系強磁性薄膜を成膜する磁気記録媒体の製
    造方法において、該非磁性基体上に鉄蒸気流、励起状態
    にある窒素分子及び又は窒素原子流並びにイオン流を同
    時にさしむけることにより窒化鉄系強磁性薄膜を成膜す
    ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】非磁性基体搬送手段、金属蒸発手段、イオ
    ン流発生手段、励起状態にある窒素分子及び又は窒素原
    子流の発生手段並びに該分子及び又は原子流の移送手段
    を具備してなることを特徴とする磁気記録媒体の製造装
    置。
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