JPH0769774B2 - 両面印刷装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、レーザプリンタ等の両面印刷装置に係り、特
に、メモリの一領域を印刷データバッファとして使用す
る制御に関する。

［従来の技術］ 従来、レーザプリンタ等の印刷装置において、用紙の表
裏両面に文字、グラフィック等のデータを印刷する、い
わゆる両面印刷を行うことは、例えば、特開昭59-17935
4号公報に示されように既に知られている。ところで、
このように両面印刷を行う場合、ホストコンピュータ等
から転送される両面ページ分の印刷データを受信バッフ
ァを介してページメモリの領域に記憶し、印刷装置の制
御側で該ページメモリ領域の印刷データをビデオRAMに
展開して、そのビットデータに基づいて印刷制御を行っ
ていた。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記の構成では、ページメモリのほぼ全
域を使用する状態にあり、複数ページの印刷データを該
メモリに記憶して行く途中で、該メモリに空き領域が無
くなってしまう状態、つまりメモリフルが発生する場合
がある。即ち、両面印刷装置では、表面を下面として排
出するフェイスダウン排紙を行うには用紙搬送経路の制
御等から用紙面の印刷順序は裏面→表面となる。

従って、この場合、ページメモリ上に表裏両ページ分の
データを記憶させる必要があるが、この２ページ分のデ
ータを記憶していく段階でメモリフルが発生することが
ある。この時、制御装置は、メモリフルエラーとして、
以後の印刷データの記憶、印刷動作を停止させ、オペレ
ータからの指令を持つように制御していた。そして、オ
ペレータは、該ページメモリをクリアし、１ページ単位
印刷のモード（片面印刷モード）にセットし、再度ホス
トコンピュータから印刷データを送信していた。このた
め、メモリフルは、印刷装置のスループットの低下を招
くことになっていた。

本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、両面印刷を行う際に、メモリフルとなった場合で
も、印刷データを格納し、その印刷動作を止めることな
く、格納された全ページの印刷を完了させて、印刷装置
のスループットを向上させる両面印刷装置を提供するこ
とを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために本発明は、外部装置より入
力される印刷データを複数ページ分記憶するページメモ
リと、このページメモリ内の印刷データに基づきビット
パターンを発生するキャラクタジェネレータと、このビ
ットパターンを記憶するビットメモリと、このビットメ
モリの印刷パターンを用紙の表裏両面に逐次印刷する印
刷手段とを備えた両面印刷装置において、ページメモリ
内に、表面ページの印刷データを記憶させ、その記憶が
完了した時に続いて裏面ページの印刷データを記憶させ
る記憶制御手段と、記憶制御手段により裏面ページの印
刷データをページメモリに記憶させている際に、裏面ペ
ージの印刷データの記憶が完了する前に、同メモリに空
き領域が無くなったか否かを判断する判断手段と、この
判断手段によりページメモリに空き領域が無くなったと
判断されたとき、同メモリに揃っている表面ページの印
刷データのみを裏面側が白紙の状態で印刷出力するよう
前記印刷手段を制御し、その印刷出力終了後、表面ペー
ジの印刷データを同メモリから消去し、さらに、裏面ペ
ージの印刷データの記憶を続行するように前記記憶制御
手段を制御する制御手段とを備えたものである。

［作用］ 上記構成によれば、ページメモリへの表面ページの印刷
データの記憶完了後、裏面ページの印刷データを記憶し
ているときに、ページメモリの空き領域がなくなった場
合には、裏面が白紙の状態で表面ページのみを印刷出力
して、その出力した表面ページに対応する印刷データを
ページメモリから消去する。すると、消去された印刷デ
ータに相当する空き領域がページメモリに形成されるの
で、その空き領域に裏面ページの印刷データが記憶さ
れ、引き続いて印刷処理が続行される。

［実施例］ 第１図は本発明の一実施例による両面記憶装置の全体構
成を示す。

本実施例はレーザプリンタの場合で、本体１内には、レ
ーザ／スキャナ部２、画像記録プロセス装置３、定着装
置４などが設けられ、プロセス装置３は、感光ドラム
５、主帯電器６、現像器７、転写帯電器（転写部）８、
分離器９などから構成されている。レーザ／スキャナ部
２は、文字・グラフィックなどの記録データについての
レーザ光でなる光像を反射ミラー10を経て感光ドラム５
に照射し、もって、同感光ドラム５上に潜像を形成し、
この潜像を現像器７により現像し、さらに転写帯電器８
により用紙に転写する。

用紙の搬送系については、本体１の一側方に用紙11が収
容された給紙カセット1a,12bが２個装着されており、給
紙ローラ13a,13b、レジストローラ14により用紙11は転
写部８に搬送され、転写、分離後、搬送ガイド部15を経
て定着装置４に搬送される。さらに、この定着装置４の
下流側には搬送路切換レバー16,17が配置され、搬送路
は切換レバー16により、本体１の上面に設けたフェイス
ダウントレイ18側と、本体１の他側方に設けたフェイス
アップトレイ19および反転トレイ20側のいずれかに切換
えられる。他方、切換レバー17により後者側のフェイス
アップトレイ19と反転トレイ20のいずれかに切換えられ
る。

さらに、反転トレイ20上の用紙を反転搬送する装置とし
て、反転ローラ21、反転搬送路22斜送ローラ23および反
転済用紙トレイ24が設けられ、さらに、反転済用紙トレ
イ24上の用紙を上記レジストローラ14の上流側に再給紙
する再給紙ローラ25が設けられている。また、フェイス
ダウントレイ18に向う搬送路26には排紙ローラ27が設け
られている。

なお、第１図において、実線矢印は両面印刷モードにお
ける先の印刷時の用紙の搬送ルート、破線矢印は反転後
の印刷時の用紙の搬送ルートを示す。

第２図は上記レーザ／スキャナ部２を主体とした印刷機
構部（エンジン）を制御する装置のブロック構成を示
す。

本制御装置は、装置全体を制御するCPU50と、外部装置
例えばホストコンピュータ51からインタフェース52を介
してCPU50に入力された複数ページ分の印刷記録すべき
データを一時的に格納する受信バッファ61と、第３図に
示すように受信バッファ61の印刷データをブロックに分
割し、用紙11面上の記録位置を示す位置データと共に複
数ページ分記憶するページメモリ62と、表面ページ（奇
数ページ）の全データがページメモリ62に記憶されたこ
とを示す表ページデータフラグ63と、裏面ページ（奇数
ページ）の全データがページメモリ62に記憶されたこと
を示す裏ページデータフラグ64と、ページメモリ62がメ
モリフル状態になったことを示すメモリフルフラグ65
と、裏面ページを白紙ページとして印刷することを示す
裏面白紙フラグ66等を有するRAM53と、装置の制御プロ
グラムを格納したプログラムメモリ71と、前記ページメ
モリ62の１ブロック分をその印刷データ（コード）に基
づいてビットパターンを発生させるキャラクタジェネレ
ータ（CG）72等を有するROM54と、前記１ブロックのビ
ットパターンを記憶するビデオRAM55と、このビットパ
ターンに基づいて印刷する印刷機構部（エンジン）56等
から構成される。

次に、上記制御装置の動作について、その動作手順を示
した第４図のフローチャートに基づき説明する。

CPU50は、ホストコンピュータ51から送られてきたペー
ジデータをインターフェイス52を介して受信バッファ61
に一時的に格納し、その格納された印刷すべきデータを
所定のブロック単位でページメモリ62に記憶する（ステ
ップS1）。表ページデータフラグ63がセット中であるか
否かを判断し（S2）、このときは、まだ表ページデータ
フラグ63はセットされていないため、続いて、表面ペー
ジの全データがページメモリ62に記憶されたか否か、即
ち、受信バッファ61からページメモリ62に転送される１
ブロックに１ページの区切りを示すFFコードが存在する
か否かを判断する（S3）。表面ページの全データがペー
ジメモリ62にまだ記憶されていない場合には、メモリフ
ルフラグ65がセットされているか否か、即ちページメモ
リ62の記憶領域がメモリフル状態になっているか否かを
判断する（S4）。

メモリフル状態でない（メモリフルフラグがセットされ
ていない）場合には、表ページデータフラグ63がセット
されるまで、前記S1〜S4の処理が繰返し実行され、表面
ページの全データがページメモリ62に記憶されると共
に、表ページデータフラグ63がセットされる（S5）。

次いで、裏面ページの印刷データが所定のブロック単位
で記憶され始め（S1）、裏ページの全データがページメ
モリ62に記憶されるか（S6でYES）、ページメモリ62が
メモリフル状態になる（S4でYES）まで、順次裏面ペー
ジのデータが記憶される。そして、裏面ページの全デー
タがページメモリ62に記憶される（S6でYES）と、裏ペ
ージデータフラグ64がセットされる（S7）。

すると、表ページデータフラグ63及び裏ページデータフ
ラグ64がそれぞれセットされているか否かが判断される
（S8,S9）。このとき、両データフラグ63、64は共にセ
ットされているため、次のS10にて両面印刷処理が実行
される。

即ち、ページメモリ62に記憶されている裏面ページの１
ブロック分の印刷データをキャラクタジェネレータ72に
基づいてビットパターンとしてビデオRAM55に展開し、
印刷機構部56により用紙11上に印刷を行い、上記動作を
繰返して裏面ページを印刷する。次いで、用紙11は切換
レバー16、17の下方を経て、反転トレイ20まで紙送りさ
れ、反転ローラ21の逆回転により用紙11は反転される。
そして、その用紙11は反転搬送路22、斜送ローラ23、反
転済用紙トレイ24を経て、印刷機構部56に再び搬送され
る。すると、ページメモリ62に記憶されている表面ペー
ジの１ブロック分の印刷データがキャラクタジェネレー
タ72に基づいてビットパターンとしてビデオRAM55に展
開され、印刷機構部56により用紙11上に印刷を行い、上
記動作を繰返して表面ページの印刷を終了する。その
後、用紙11は切換レバー16の上方を経てフェイスダウン
トレイ18まで搬送される。

引続いて、印刷された表裏両面のページデータがページ
メモリ62から削除され、その記憶領域内に空白エリアを
確保し（S11）、両ページフラグ63、64等各フラグをセ
ットし（S12）、S1に戻る。

一方、表面ページの全データがページメモリ62に記憶さ
れる前に、ページメモリ62がメモリフル状態になった場
合（S4でYES、S8でNO）、図示しない周知の表示装置に
“メモリフル”を表示すると共に、周知のブザーで警報
し、それをホストコンピュータ51にエラー信号として送
り、装置全体を停止状態にして、オペレータの操作を待
つ（S13）。

また、表面ページの全データがページメモリ62に記憶さ
れた（S1〜S5）後、かつ裏面ページの全データがページ
メモリ62に記憶される前に、ページメモリ62がメモリフ
ル状態になった場合（S6でNO、S4,S8共にYES、S9でN
O）、RAM53の裏面白紙フラグ66をセットし（S14）、片
面印刷処理を実行する（S15）。即ち、裏面ページがダ
ミー（白紙）ページであるとみなし、ページメモリ62に
記憶されている表面ページの１ブロック分の印刷データ
をキャラクタジェネレータ72に基づいてビデオRAM55に
ビットパターンとして展開し、そのビットパターンに基
づいて印刷機構部56により用紙11上に印刷を行い、上記
動作を繰返し、表面ページを強制的に印刷する。印刷終
了後、用紙11は下方に回動した切換レバー16の上方を経
て、搬送路26、排紙ローラ27を通ってフェイスダウント
レイ18まで搬送される。

次いで、印刷した表面ページのデータをページメモリ62
から削除し（S16）、ページメモリ62の記憶領域に空エ
リアを確保して、裏面ページの残りの印刷データの転送
に備える。そして、表ページデータフラグ63、メモリフ
ルフラグ65及び裏面白紙フラグ66をリセットし（S1
7）、S1に戻る。

なお、裏面白紙フラグをセットしてのS15での片面印刷
処理は、用紙を反転させてから表面を印刷し、用紙を排
出するようにしてもよい。

かくして、メモリフルが発生しても、可能な限り印字動
作が停止しないようにすることができ、 したがって、従来のように、印字動作が停止してオペレ
ータの介在を必要とするといったことを低減することが
できる。

また、本実施例の両面印刷装置においては、両面印刷の
速度を上げるためには、同時に用紙２枚を印刷装置内の
搬送路および反転搬送にそれぞれ給紙しておき、１枚目
の裏面（第２ページ）、２枚目の裏面（第４ページ）、
１枚目の表面（第１ページ）、２枚目の表面（第３ペー
ジ）の順に印字するように制御する。このような両面印
刷装置にあっては、印刷データをページメモリ62に、１
ページ目、２ページ目、３ページ目、４ページ目の各ブ
ロックの順番で記憶させて、印刷機構部56に、２ページ
目、４ページ目、１ページ目、３ページ目の各ブロック
の順番で印刷出力させることになる。

そして、もし、ここで、３ページ目のブロックがページ
メモリ62にロードされている時にメモリフルが発生し、
ロードが停止したとすると、表裏が揃っていないと判断
され、表面の印字データのみ展開されていると判断され
るので、３ページ目にダミーページを付加し、２ページ
目、１ページ目と印刷した後、印刷装置外に用紙を排出
する。

また、もし、２ページ目のブロックがページメモリ53に
ロードされている時にメモリフルが発生し、ロードが停
止したとすると、表裏が揃っていないと判断され、表面
の印字データのみ記憶されていると判断されるので、２
ページ目にダミーページを付加し、１ページ目を印字し
た後、印刷装置外に用紙を排出する。

あるいは、２ページ目にダミーページを付加し、１ペー
ジ目を印刷した後、再度、反転トレイ20側に用紙を搬送
し、２ページ目のブロックをページメモリ上にロードし
た後、２ページ目を印刷し、もう一度用紙搬送をループ
させた後、印刷装置外に用紙を排出する。

このように動作させることにより、いずれの場合も、メ
モリフルによって印字動作が停止することはなくなり、
両面印刷を継続して印刷を完了することができる。

［発明の効果］ 以上のように本発明によれば、両面印刷装置にあって、
メモリフルが発生した場合、強制的に印刷排出を行い、
メモリに空エリアを確保するようにしているのでメモリ
フルエラーとなって印刷動作が停止することを極力、防
止することができ、したがって、オペレータが常時監視
する必要がなく、両面印刷装置のスループットを向上さ
せることができる。特に、ページメモリ内に、表面ペー
ジな印刷データを記憶させ、その記憶が完了した時に続
いて裏面ページの印刷データを記憶させるようにしてお
り、この記憶の最中で、裏面ページの印刷データの記憶
が完了する前に、同メモリに空き領域が無くなったとき
には、同メモリに揃っている表面ページの印刷データの
みを裏面側が白紙の状態で印刷出力し、その印刷出力終
了後、表面ページの印刷データを同メモリから消去し、
裏面ページの印刷データの記憶を続行するようにしてい
るので、表面ページ及び裏面ページが途中までの印刷が
なされたりすることを防げ、常にユーザが望んでいる画
像を出力することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による両面印刷装置の全体構
成図、第２図は同装置における制御装置のブロック図、
第３図はページメモリのメモリマップを示す概略図、第
４図は同制御装置の制御手順を示すフローチャートであ
る。 ３……画像記録プロセス装置、11……用紙、50……CPU
（判断手段、制御手段）、51……ホストコンピュータ、
54……ROM、55……ビデオRAM、56……印刷機構部部（エ
ンジン）、61……受信バッファ、62……ページメモリ、
63……表ページデータフラグ、64……裏ページデータフ
ラグ、65……メモリフルフラグ、66……裏面白紙フラ
グ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 元 愛知県名古屋市瑞穂区掘田通９丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (72)発明者 高橋 清 愛知県名古屋市瑞穂区掘田通９丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−293063（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外部装置より入力される印刷データを複数
   ページ分記憶するページメモリと、このページメモリ内
   の印刷データに基づきビットパターンを発生するキャラ
   クタジェネレータと、このビットパターンを記憶するビ
   ットメモリと、このビットメモリの印刷パターンを用紙
   の表裏両面に逐次印刷する印刷手段とを備えた両面印刷
   装置において、 前記ページメモリ内に、表面ページの印刷データを記憶
   させ、その記憶が完了した時に続いて裏面ページの印刷
   データを記憶させる記憶制御手段と、 前記記憶制御手段により裏面ページの印刷データを前記
   ページメモリに記憶させている際に、裏面ページの印刷
   データの記憶が完了する前に、同メモリに空き領域が無
   くなったか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により前記ページメモリに空き領域が無く
   なったと判断されたとき、同メモリに揃っている表面ペ
   ージの印刷データのみを裏面側が白紙の状態で印刷出力
   するよう前記印刷手段を制御し、その印刷出力終了後、
   表面ページの印刷データを同メモリから消去し、さら
   に、裏面ページの印刷データの記憶を続行するように前
   記記憶制御手段を制御する制御手段と を備えたことを特徴とする両面印刷装置。