JPH0769622A - 硫酸アルミニウムの製造方法 - Google Patents

硫酸アルミニウムの製造方法

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JPH0769622A
JPH0769622A JP4189994A JP18999492A JPH0769622A JP H0769622 A JPH0769622 A JP H0769622A JP 4189994 A JP4189994 A JP 4189994A JP 18999492 A JP18999492 A JP 18999492A JP H0769622 A JPH0769622 A JP H0769622A
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JP
Japan
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aluminum sulfate
particles
solidification
aluminum
hot
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Application number
JP4189994A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakayama
博 中山
Norio Harumiya
紀穂 春宮
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Taimei Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Taimei Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的] 固形硫酸アルミニウムの製造方法において、
固化に要する時間を短縮し、生産性を向上させる方法を
提供する。 [構成] 硫酸アルミニウム熱溶液を固化する際に、粒
子径が250−2000ミクロンの硫酸アルミニウム粒
子または硫酸アルミニウムの誘導体粒子を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固形硫酸アルミニウムの
製造法に関し、詳しくは硫酸アルミニウム熱溶液の固化
時間を短縮し、生産性向上に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固形硫酸アルミニウムは合成後の
熱溶液を金属製の皿に移し、冷却固化して製造されてい
る。この際、硫酸アルミニウム熱溶液中の酸化アルミニ
ウム含有量が増加するにつれて、著しい過冷却現象を生
じ、固化に要する時間が長くなる。一般に、硫酸アルミ
ニウム熱溶液(原液)の酸化アルミニウム含有量が1
7.3重量%を越えた場合著しい過冷却現象を生じると
共に固化に要する時間は増加し部分的に無定形を生成す
る。更に、冷却を強化して、固化を早めると得られた固
形硫酸アルミニウムは主として半透明の外観を有する無
定形で、その後の使用に当たって、水に溶解する際、餅
状となり溶解が困難となることが知られている。かかる
欠点を改善する方法として硫酸アルミニウム熱溶液にB
型結晶硫酸アルミニウムを添加する方法(特公昭37−
9454号公報)が提案されている。
【0003】しかし、一般には固形硫酸アルミニウムは
B型ではないので、予めB型結晶硫酸アルミニウムを合
成し、準備する必要がある欠点があった。
【0004】さらに生産の途中で異常を生じ、B型結晶
硫酸アルミニウムが得られなくなった場合には生産が困
難になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、固形
硫酸アルミニウムの製造において、予めB型結晶硫酸ア
ルミニウムを合成することなく、常に、安定して、固化
に要する時間を短縮させ、生産性を向上することにあ
る。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的は、硫酸アルミニ
ウム熱溶液を固化する際に、粒子径が250−2000
ミクロンの硫酸アルミニウム粒子または硫酸アルミニウ
ムの誘導体粒子を添加することにより達成される。さら
に、詳しくは、硫酸アルミニウムの結晶形が任意でか
つ、その粒子径が250−2000ミクロンである硫酸
アルミニウム粒子またはその誘導体粒子を硫酸アルミニ
ウム熱溶液に添加すると著しい効果(特にその熱溶液の
液厚が30ミリ以上において)が得られることを見いだ
し、本発明に至った。この際、添加する粒子の粒径は2
50−2000ミクロンのものが使用されるが、添加粒
子はこの粒子径以外の粒子を含有していてもよく、その
中に粒子径が250−2000ミクロンの粒子が熱溶液
に対し、0.1重量%以上含まれていれば使用出来る。
一般的には、添加量は熱溶液に対して0.1−1.0重
量%程度で充分である。
【0007】この効果の発現の詳細については明かでな
いが、一定の粒径に大きさを整えられた粒子は硫酸アル
ミニウム熱溶液中で溶解することなく固化の為の種とし
て効果を発揮するものと思われる。添加する粒子の粒子
径が250ミクロン以下では、添加量が多い場合は、熱
溶液中で均一な分散が困難となり、また、添加量が少な
い場合は熱溶液中で溶解する為と推定される。粒子径が
2000ミクロン以上の場合にも添加効果はないが、そ
の理由は、熱溶液中に分散する粒子の数が少ない為、種
としての効果が消失され、添加量を増やしても、種とし
て作用することなく、固化物中に結晶粒として残り実質
的に工業的意味は低下する。本発明者らの研究の結果、
添加する粒子の数は硫酸アルミニウム熱溶液1Kgあた
り約100個以上存在することが望ましいことが判っ
た。
【0008】また、硫酸アルミニウム粒子を添加する場
合、特定の酸化アルミニウム含有量(16.0−18.
0重量%)を有する硫酸アルミニウム粒子を使用するこ
とが好ましい。酸化アルミニウム含有量が16.0重量
%未満の場合、固化に際し、融点の低い不安定な結晶化
が進行しやすく、また、酸化アルミニウム含有量が1
8.0重量%を越えると、無定形を生成しやすくなり、
固化に要する時間は増加する傾向があることが判った。
【0009】
【発明の構成】本発明は、硫酸アルミニウム熱溶液を固
化する際に、固化促進剤として粒子径が250−200
0ミクロン、好ましくは500−840ミクロンの硫酸
アルミニウム粒子またはその誘導体の粒子を添加する事
を特徴とする。粒子径は一般には、任意形状の粒子を球
や直方体など、幾何学的に単純に、立方体に還元して考
え、その代表寸法を用いる。ここでは、JIS Z 8
801に規格された標準ふるいによる測定を行い、ふる
いの目開きの長さで粒子径を示した。
【0010】添加する硫酸アルミニウム粒子の場合、結
晶形は任意の状態のものが使用出来、酸化アルミニウム
含有量が16.0−18.0重量%の粒子が好ましい。
すなわち、本発明に使用する硫酸アルミニウム粒子は、
一般に従来法で製造された固形硫酸アルミニウムを適
宜、粉砕し、ふるいを用いて分級すれば、いつでも準備
が出来る。熱溶液への添加方法は別途、設けた混合槽に
て、熱溶液とこの粒子を混合しても良いが、従来どうり
の工程で、金属製の皿に熱溶液を供給する為の配管ライ
ン中に直接供給しても本発明は可能である。添加量は硫
酸アルミニウム熱溶液に対して0.1−1.0重量%程
度で充分である。本発明により、熱溶液は、無定形を生
成することなく固化が促進され、速やかに固化する。
【0011】本発明の硫酸アルミニウムの誘導体は、一
般式 M2(SO4)Al2(SO4)3・24H2O [た
だし、M;Na、K、Csなど]で表される硫酸アルミ
ニウムの誘導体であるミョウバンを示し、このミョウバ
ン粒子を添加することにより、固化に要する時間が、硫
酸アルミニウム粒子の場合と同様、短縮される。
【0012】尚、本発明の粒子を添加する際の硫酸アル
ミニウム熱溶液の温度は、固化温度より高ければ良い
が、必ずしも固化温度近辺までの冷却を必要とせず、一
般に105−120℃の温度範囲で使用される。
【0013】以下に本発明方法を実施例により詳細に説
明するが、本発明はこれにより制限されるものでない。
【0014】
【実施例】
実施例−1、2、3、4および5 周知の方法で得られたA型およびC型固形硫酸アルミニ
ウム(酸化アルミニウム含有量17重量%)を粉砕、分
級して粒子径が500−840ミクロンおよび840−
1680ミクロンの硫酸アルミニウム粒子を得た。これ
を固化促進剤(種)として、118℃に保持された硫酸
アルミニウム熱溶液の原液(酸化アルミニウム含有量1
7.2重量%)をアルミニウム製冷却皿に移した際に、
原液に対して、0.5重量%を直ちに添加し、10分
間、攪拌した後、放置した。比較として、A型固形硫酸
アルミニウムおよび市販品のB型固形硫酸アルミニウム
を粉砕、分級して粒子径の異なる条件で、更に、無添加
条件で同様な処理をした。各々、冷却皿に移してから粉
砕可能になる迄に要した時間(固化時間)を測定した結
果を、表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】本発明の粒子を添加すると固化時間が短縮
されている。尚、実施例および比較例で固化促進剤とし
て使用した硫酸アルミニウムのX線回折図を添付図に示
す。結晶型の分類は特公昭37−9454号公報、記載
に従い、図1はA型、図2はC型、図3はB型に分類さ
れた。
【0017】
【図1】
【図2】
【図3】
【0018】実施例−6,7および8 118℃に保持された硫酸アルミニウム熱溶液の原液
(酸化アルミニウム含有量17.2重量%)に、添加剤
として、粒子径が500−840ミクロンのA型結晶硫
酸アルミニウム粒子(種)で、かつ、酸化アルミニウム
含有量が16.0−18.0重量%の範囲のものを、ま
た、比較として無添加および酸化アルミニウム含有量が
20.1重量%のものを、各々、原液に対して、0.5
重量%加えて、実施例1,2,3,4および5と同様な
方法により冷却皿に移してから粉砕可能になる迄に要し
た時間を測定した結果を、表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】実施例−9および10 118℃に保持された硫酸アルミニウム熱溶液の原液
(酸化アルミニウム含有量17.2重量%)に固化促進
剤としてカリミョウバン、K2SO4Al2(SO4)3・
24H2Oを原液に対して、0.5重量%添加し、実施
例−1、2、3、4および5と同様な方法で、冷却皿に
移してから粉砕可能になる迄に要した時間を測定した結
果を表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】本発明により、特定の結晶形に限定する
ことなく、粒子径を整えることで、硫酸アルミニウム粒
子または硫酸アルミニウムの誘導体粒子を固化促進剤と
して使用することが可能になった。更に、本粒子径で
は、流動性が改善される結果、作業性も良くなり、添加
方法などに何等制約を受けること無く、任意の方法で添
加、混合が可能になった。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明方法を実施するために、固化促進剤と
して、使用した硫酸アルミニウムのX線回折図を示す。
(縦軸のIはX線回折線の強度、横軸のθは回折角を示
す。)
【図1】本発明に用いたA型結晶硫酸アルミニウムのX
線回折図である。
【図2】本発明に用いたC型結晶硫酸アルミニウムのX
線回折図である。
【図3】本発明に用いた市販のB型結晶硫酸アルミニウ
ムのX線回折図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸アルミニウム熱溶液を固化する際
    に、粒子径が250−2000ミクロンの硫酸アルミニ
    ウム粒子または250−2000ミクロンの硫酸アルミ
    ニウムの誘導体粒子を添加する事を特徴とする硫酸アル
    ミニウムの固化方法。
  2. 【請求項2】 硫酸アルミニウム粒子が任意の結晶状態
    からなる硫酸アルミニウムである第1項記載の固化方
    法。
  3. 【請求項3】 硫酸アルミニウム粒子の酸化アルミニウ
    ム含有量範囲が、16.0−18.0重量%である第2
    項記載の固化方法。
  4. 【請求項4】 硫酸アルミニウムの誘導体粒子がアルミ
    ニウムを含むミョウバンである第1項記載の固化方法。
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