JPH0769603A - メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法 - Google Patents
メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法Info
- Publication number
- JPH0769603A JPH0769603A JP5240266A JP24026693A JPH0769603A JP H0769603 A JPH0769603 A JP H0769603A JP 5240266 A JP5240266 A JP 5240266A JP 24026693 A JP24026693 A JP 24026693A JP H0769603 A JPH0769603 A JP H0769603A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- earth element
- hydrogen
- carbon monoxide
- rare earth
- methane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/36—Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 希土類元素を含む金属酸化物の酸化・還元反
応を利用して、メタンまたはメタンを含む天然ガスから
水素,一酸化炭素を製造する。 【構成】 200〜1000℃において、メタンまたは
メタンを含む天然ガスを,反応媒体である希土類を含む
金属酸化物中の格子酸素と反応させる。ついで、還元さ
れた反応媒体を水蒸気または/および二酸化炭素と反応
させ、水素または/および一酸化炭素を生成させて、反
応媒体を元の酸化状態に戻す。これによって、反応を連
続的に行なうことができる。
応を利用して、メタンまたはメタンを含む天然ガスから
水素,一酸化炭素を製造する。 【構成】 200〜1000℃において、メタンまたは
メタンを含む天然ガスを,反応媒体である希土類を含む
金属酸化物中の格子酸素と反応させる。ついで、還元さ
れた反応媒体を水蒸気または/および二酸化炭素と反応
させ、水素または/および一酸化炭素を生成させて、反
応媒体を元の酸化状態に戻す。これによって、反応を連
続的に行なうことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,天然ガスからメタノー
ルや液体燃料を製造する際の中間体である合成ガスを効
率よく製造する方法と、化学原料や燃料として有用な水
素または一酸化炭素を製造する方法に関する。
ルや液体燃料を製造する際の中間体である合成ガスを効
率よく製造する方法と、化学原料や燃料として有用な水
素または一酸化炭素を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタンは、天然ガスの主成分として世界
に豊富に存在する資源であるが、その反応性の低さのた
め,そのほとんどが燃料として消費されており、化学工
業原料としての利用法は限られていた。しかし、石油資
源の枯渇が叫ばれて以来、メタンは石油を補完する化学
工業原料として注目を集め、例えばメタンから合成ガス
を経由してメタノールや液体燃料製造が行なわれてい
る。メタンからの合成ガス製造法としては、主に水蒸気
改質法が工業的に実施されているが、近年、マレーシア
のSMDSプロセスにおいてメタンの部分酸化法が採用
されるに至っている。一方、水素,一酸化炭素の製造法
に関し、特開昭58-36901号が提案されている。特開昭58
-36901号の発明は、第II族または第III 族の金属酸化物
を水素,一酸化炭素,メタン等を含有する還元ガスで還
元する段階(1)と,還元された第II族または第III 族の
金属および/または金属酸化物を水蒸気または炭酸ガス
で酸化する段階(2)とを連続的に繰返すことによって、
水素,一酸化炭素を製造する方法であり、酸化インジウ
ムを用いた場合、例えば段階(1)と(2)は下式の様に行な
われることが開示されている。 段階(1) 2In2O3+CH4 → 2In2O+CO2+H2O 段階(2) In2O +2CO2 → In2O3+2CO または In2O +2H2O → In2O3+2H2
に豊富に存在する資源であるが、その反応性の低さのた
め,そのほとんどが燃料として消費されており、化学工
業原料としての利用法は限られていた。しかし、石油資
源の枯渇が叫ばれて以来、メタンは石油を補完する化学
工業原料として注目を集め、例えばメタンから合成ガス
を経由してメタノールや液体燃料製造が行なわれてい
る。メタンからの合成ガス製造法としては、主に水蒸気
改質法が工業的に実施されているが、近年、マレーシア
のSMDSプロセスにおいてメタンの部分酸化法が採用
されるに至っている。一方、水素,一酸化炭素の製造法
に関し、特開昭58-36901号が提案されている。特開昭58
-36901号の発明は、第II族または第III 族の金属酸化物
を水素,一酸化炭素,メタン等を含有する還元ガスで還
元する段階(1)と,還元された第II族または第III 族の
金属および/または金属酸化物を水蒸気または炭酸ガス
で酸化する段階(2)とを連続的に繰返すことによって、
水素,一酸化炭素を製造する方法であり、酸化インジウ
ムを用いた場合、例えば段階(1)と(2)は下式の様に行な
われることが開示されている。 段階(1) 2In2O3+CH4 → 2In2O+CO2+H2O 段階(2) In2O +2CO2 → In2O3+2CO または In2O +2H2O → In2O3+2H2
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水蒸気改質法
によって水素と一酸化炭素を効率よく製造するために
は、平衡論的には1000℃以上の高温が必要である。この
ように、水蒸気改質法は吸熱反応であるため多大なエネ
ルギーを必要とし、コストアップの主な要因となってい
る。また、SMDSプロセスは純酸素を原料として用い
るため、高価な酸素製造プラントが必要である。一方,
上記国内特許では、段階(1)で金属酸化物の還元に用い
たメタンは化学的に利用価値の低い水と一酸化炭素に転
換されてしまうため不経済であり、実用的な反応方法に
至っていない。したがって、合成ガスや水素,一酸化炭
素をより効率よく得ることができる反応方法の開発が望
まれるところである。本発明は従来の問題点を解決し、
反応媒体として希土類を含む金属酸化物の還元反応を用
いることによって、メタンから合成ガスを効率よく製造
する方法を提供するとともに、還元された反応媒体を水
や二酸化炭素で酸化して元の酸化状態に戻す際、合成ガ
スの成分である水素または一酸化炭素をそれぞれ別個に
または同時に生成させることによって連続的に合成ガス
を製造することを目的とするものである。
によって水素と一酸化炭素を効率よく製造するために
は、平衡論的には1000℃以上の高温が必要である。この
ように、水蒸気改質法は吸熱反応であるため多大なエネ
ルギーを必要とし、コストアップの主な要因となってい
る。また、SMDSプロセスは純酸素を原料として用い
るため、高価な酸素製造プラントが必要である。一方,
上記国内特許では、段階(1)で金属酸化物の還元に用い
たメタンは化学的に利用価値の低い水と一酸化炭素に転
換されてしまうため不経済であり、実用的な反応方法に
至っていない。したがって、合成ガスや水素,一酸化炭
素をより効率よく得ることができる反応方法の開発が望
まれるところである。本発明は従来の問題点を解決し、
反応媒体として希土類を含む金属酸化物の還元反応を用
いることによって、メタンから合成ガスを効率よく製造
する方法を提供するとともに、還元された反応媒体を水
や二酸化炭素で酸化して元の酸化状態に戻す際、合成ガ
スの成分である水素または一酸化炭素をそれぞれ別個に
または同時に生成させることによって連続的に合成ガス
を製造することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、希土類金属を含む化合物を反応媒体と
してメタンと反応させることを検討した結果、水素/一
酸化炭素のモル比が1〜3の合成ガスを従来よりも低温
かつ高選択率で製造し得ること、および還元された反応
媒体上に水蒸気や二酸化炭素を通過させると、有用な水
素や一酸化炭素に変換し、反応媒体は元の酸化状態に戻
り、連続的に反応を繰り返すことができることを見出
し、この知見に基づき、本発明を完成するに至った。本
発明は、希土類金属を含む化合物を反応媒体として、20
0〜1000℃において、メタンまたはメタンを含む天然ガ
スと反応させて、合成ガスを製造するとともに、還元さ
れた反応媒体上に水蒸気または/および二酸化炭素を反
応させて水素または/および一酸化炭素を製造する方法
に関する。
を達成するため、希土類金属を含む化合物を反応媒体と
してメタンと反応させることを検討した結果、水素/一
酸化炭素のモル比が1〜3の合成ガスを従来よりも低温
かつ高選択率で製造し得ること、および還元された反応
媒体上に水蒸気や二酸化炭素を通過させると、有用な水
素や一酸化炭素に変換し、反応媒体は元の酸化状態に戻
り、連続的に反応を繰り返すことができることを見出
し、この知見に基づき、本発明を完成するに至った。本
発明は、希土類金属を含む化合物を反応媒体として、20
0〜1000℃において、メタンまたはメタンを含む天然ガ
スと反応させて、合成ガスを製造するとともに、還元さ
れた反応媒体上に水蒸気または/および二酸化炭素を反
応させて水素または/および一酸化炭素を製造する方法
に関する。
【0005】本発明の反応は以下のようにして行なわれ
る。すなわち、反応媒体として使用される希土類金属
は、金属酸化物または複合酸化物の形で使用される。こ
れらの希土類金属としては,Ce,Pr,Tb,Smが好ましく、
特にCeが好ましい。酸化状態においては前記金属の通常
安定な酸化物または複合酸化物の形で、還元状態におい
てはそれより原子価の低い酸化状態である。元素金属の
状態まで還元してしまうと、金属同士の凝集が起こり、
活性が低下するので好ましくない。蛍石構造をもつCeO2
は還元されることによって酸素欠陥を生成するが、その
基本構造は変化せずに酸素欠陥濃度で規定される種々の
相をとりながら、セスキ酸化物Ce2O3にまで還元され
る。参考のため図4に、Bevan,KordisらによるCeO2の相
図を示す。酸化セリウムでは、ι相が出現すると還元さ
れにくくなるため、還元率は15%以下が好ましい。ま
た、希土類金属の酸化物の還元あるいはメタン分子の酸
化を促進する金属を添加することもできる。添加する金
属としては、メタン分子より水素原子を引き抜いて、水
素を生成させる過程を促進する効果のある金属、すなわ
ち脱水素能のある金属が好適であり、Pt,Rh,Pd,Ru,Ir,F
e,Co,Niが、中でもPt,Niが特に好ましい。希土類金属酸
化物媒体は微粉砕して用いてもよく、また成粒して適当
な粒子に揃えて用いてもよい。また、場合によってはシ
リカ,アルミナ等のバインダーを加えて成型することも
できる。
る。すなわち、反応媒体として使用される希土類金属
は、金属酸化物または複合酸化物の形で使用される。こ
れらの希土類金属としては,Ce,Pr,Tb,Smが好ましく、
特にCeが好ましい。酸化状態においては前記金属の通常
安定な酸化物または複合酸化物の形で、還元状態におい
てはそれより原子価の低い酸化状態である。元素金属の
状態まで還元してしまうと、金属同士の凝集が起こり、
活性が低下するので好ましくない。蛍石構造をもつCeO2
は還元されることによって酸素欠陥を生成するが、その
基本構造は変化せずに酸素欠陥濃度で規定される種々の
相をとりながら、セスキ酸化物Ce2O3にまで還元され
る。参考のため図4に、Bevan,KordisらによるCeO2の相
図を示す。酸化セリウムでは、ι相が出現すると還元さ
れにくくなるため、還元率は15%以下が好ましい。ま
た、希土類金属の酸化物の還元あるいはメタン分子の酸
化を促進する金属を添加することもできる。添加する金
属としては、メタン分子より水素原子を引き抜いて、水
素を生成させる過程を促進する効果のある金属、すなわ
ち脱水素能のある金属が好適であり、Pt,Rh,Pd,Ru,Ir,F
e,Co,Niが、中でもPt,Niが特に好ましい。希土類金属酸
化物媒体は微粉砕して用いてもよく、また成粒して適当
な粒子に揃えて用いてもよい。また、場合によってはシ
リカ,アルミナ等のバインダーを加えて成型することも
できる。
【0006】本発明の段階(1)の反応は、一般に希土類
酸化物をMnOm(Mは希土類元素)と表示すると下式のご
とく書ける。 xCH4 + MnOm → 2xH2 + xCO + MnOm-x (ここで,xは化学量論係数) 酸化セリウムを用いた場合には下式のごとく行なわれ
る。 xCH4 + CeO2 → 2xH2 + xCO + CeO2-x 段階(1)での反応が水蒸気と二酸化炭素あるいはエタ
ン,エチレン,メタノール,ホルムアルデヒド等の生成
を伴なう場合には、これらの量論式に従わないことは自
明である。
酸化物をMnOm(Mは希土類元素)と表示すると下式のご
とく書ける。 xCH4 + MnOm → 2xH2 + xCO + MnOm-x (ここで,xは化学量論係数) 酸化セリウムを用いた場合には下式のごとく行なわれ
る。 xCH4 + CeO2 → 2xH2 + xCO + CeO2-x 段階(1)での反応が水蒸気と二酸化炭素あるいはエタ
ン,エチレン,メタノール,ホルムアルデヒド等の生成
を伴なう場合には、これらの量論式に従わないことは自
明である。
【0007】これらの反応の反応温度は金属の種類によ
って異なるが、200〜1000℃,好ましくは500〜1000℃,
さらに好ましくは600〜800℃で反応させる。反応温度が
200℃未満では反応速度が著しく減少し、1000℃を越え
ると使用できる反応管の材料が高価となり、不経済であ
る。反応時間は反応温度により異なり、一般には反応温
度が高いときは短時間、反応温度が低いときは長時間反
応を行なうのがよい。反応は、通常、常圧下で行なわれ
るが、場合によっては加圧下で行なってもよい。
って異なるが、200〜1000℃,好ましくは500〜1000℃,
さらに好ましくは600〜800℃で反応させる。反応温度が
200℃未満では反応速度が著しく減少し、1000℃を越え
ると使用できる反応管の材料が高価となり、不経済であ
る。反応時間は反応温度により異なり、一般には反応温
度が高いときは短時間、反応温度が低いときは長時間反
応を行なうのがよい。反応は、通常、常圧下で行なわれ
るが、場合によっては加圧下で行なってもよい。
【0008】前記反応には、通常天然ガスから分離した
メタンを用いるが、石炭その他の物質から製造されたメ
タンを用いてもよい。さらに、メタンを含む天然ガスそ
のものを原料として用いることもできる。段階(2)の反
応は例えば下式のごとく行なわれる。 CeO2-x + xCO2 → CeO2 + xCO または CeO2-x + xH2O → CeO2 + xH2
メタンを用いるが、石炭その他の物質から製造されたメ
タンを用いてもよい。さらに、メタンを含む天然ガスそ
のものを原料として用いることもできる。段階(2)の反
応は例えば下式のごとく行なわれる。 CeO2-x + xCO2 → CeO2 + xCO または CeO2-x + xH2O → CeO2 + xH2
【0009】これらの反応は、いずれかを選択すること
で水素のみを、または一酸化炭素のみを得ることができ
る。水素および一酸化炭素の両方を得ようとする場合に
は、水蒸気と二酸化炭素の酸化速度が異なることから、
両者の比または/および温度条件を変えることによって
水素と一酸化炭素を所望の割合で得ることができる。反
応温度は100〜1000℃,好ましくは300〜600℃である。
なお、段階(2)の反応において水蒸気や二酸化炭素の代
りに酸素または空気を用いて還元された金属化合物を酸
化することができるのは言うまでもない。
で水素のみを、または一酸化炭素のみを得ることができ
る。水素および一酸化炭素の両方を得ようとする場合に
は、水蒸気と二酸化炭素の酸化速度が異なることから、
両者の比または/および温度条件を変えることによって
水素と一酸化炭素を所望の割合で得ることができる。反
応温度は100〜1000℃,好ましくは300〜600℃である。
なお、段階(2)の反応において水蒸気や二酸化炭素の代
りに酸素または空気を用いて還元された金属化合物を酸
化することができるのは言うまでもない。
【0010】本発明においては、上記の2つの段階を連
続して繰り返すことによって、(1)の段階では水素/一
酸化炭素比が2付近の合成ガスと、(2)の段階では比較
的高純度の水素または一酸化炭素を効率よく製造するこ
とができる。
続して繰り返すことによって、(1)の段階では水素/一
酸化炭素比が2付近の合成ガスと、(2)の段階では比較
的高純度の水素または一酸化炭素を効率よく製造するこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳し
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
く説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0012】実施例1の結果を表1および図1に、実施
例2の結果を表2および図2に示す。比較例1の結果を
表3に示す。さらに、実施例3および実施例4の結果を
図3に示す。
例2の結果を表2および図2に示す。比較例1の結果を
表3に示す。さらに、実施例3および実施例4の結果を
図3に示す。
【0013】[反応方法]反応は固定床流通式反応装置
を用いて行なった。金属酸化物媒体は22〜42メッシュに
成型したもの3gを用いた。 反応に際し、金属酸化物
媒体3gを内径8mmの石英管に充填し、上下を石英ウー
ルで固定した。ついで,700℃で1時間酸素気流中で焼
成してから反応に用いた。 [段階(1)の反応の標準条件] 反応温度 :700℃ 全ガス供給量:120ml/min メタン分圧 :50.5kPa (バランスとしてArを用い全
圧101kPaとする) 反応時間 :120min [還元率の定義]
を用いて行なった。金属酸化物媒体は22〜42メッシュに
成型したもの3gを用いた。 反応に際し、金属酸化物
媒体3gを内径8mmの石英管に充填し、上下を石英ウー
ルで固定した。ついで,700℃で1時間酸素気流中で焼
成してから反応に用いた。 [段階(1)の反応の標準条件] 反応温度 :700℃ 全ガス供給量:120ml/min メタン分圧 :50.5kPa (バランスとしてArを用い全
圧101kPaとする) 反応時間 :120min [還元率の定義]
【0014】
【実施例1】酸化セリウム3gを用いて、標準条件下で
反応した。結果を表1と図1に示す。この結果から、反
応初期にH2OとCO2の生成がみられるが、約20分で生成し
なくなっている。それに対し、H2とCOは連続的に、しか
もH2:CO比がほぼ2:1の割合で生成していることがわか
る。なお、図1より図積分で生成物の生成量を計算し、
反応開始2時間後の還元率を計算すると7.1%であっ
た。
反応した。結果を表1と図1に示す。この結果から、反
応初期にH2OとCO2の生成がみられるが、約20分で生成し
なくなっている。それに対し、H2とCOは連続的に、しか
もH2:CO比がほぼ2:1の割合で生成していることがわか
る。なお、図1より図積分で生成物の生成量を計算し、
反応開始2時間後の還元率を計算すると7.1%であっ
た。
【0015】
【表1】
【0016】
【実施例2】金属酸化物媒体として、錠剤成型する前
に、酸化セリウムにPt黒1wt%を物理混合により担持し
たもの3gを用いた。反応温度を600℃に代えた以外は標
準条件で行なった。結果を表2に示す。この結果から、
実施例1と同様にH2:CO比がほぼ2:1の割合で生成する
ことがわかる。また、図2にPtを添加した場合と無添加
の場合のH2とCOの生成速度の比較を示す。この図から、
Ptを添加することにより反応が促進されることがわか
る。なお、実施例1と同様にして計算した反応開始2時
間後の還元率はPtを添加することにより2.2%から9.2%
に増加した。
に、酸化セリウムにPt黒1wt%を物理混合により担持し
たもの3gを用いた。反応温度を600℃に代えた以外は標
準条件で行なった。結果を表2に示す。この結果から、
実施例1と同様にH2:CO比がほぼ2:1の割合で生成する
ことがわかる。また、図2にPtを添加した場合と無添加
の場合のH2とCOの生成速度の比較を示す。この図から、
Ptを添加することにより反応が促進されることがわか
る。なお、実施例1と同様にして計算した反応開始2時
間後の還元率はPtを添加することにより2.2%から9.2%
に増加した。
【0017】
【表2】
【0018】
【比較例1】金属酸化物媒体として、酸化インジウム3
gを用いた。全ガス供給量を60ml/min,反応時間を60分
に代えた以外は標準条件と同様にして行なった。結果を
表3に示す。この結果から、H2O,CO,CO2が生成したが、
H2は生成しないことがわかる。
gを用いた。全ガス供給量を60ml/min,反応時間を60分
に代えた以外は標準条件と同様にして行なった。結果を
表3に示す。この結果から、H2O,CO,CO2が生成したが、
H2は生成しないことがわかる。
【0019】
【表3】
【0020】
【実施例3】段階(1)の反応を行なった後、還元率が7.1
%である酸化セリウム上に、反応温度450℃、全ガス供
給量40ml/min,CO2分圧12.6kPa(バランスとしてArを用
い全圧101kPaとする)、反応温度60分の条件下で、CO2
とArの混合ガスを供給した。結果を図3に示す。これに
よって、CO2がCOに変換することがわかる。
%である酸化セリウム上に、反応温度450℃、全ガス供
給量40ml/min,CO2分圧12.6kPa(バランスとしてArを用
い全圧101kPaとする)、反応温度60分の条件下で、CO2
とArの混合ガスを供給した。結果を図3に示す。これに
よって、CO2がCOに変換することがわかる。
【0021】
【実施例4】段階(1)の反応を行なった後、還元率が11
%であるPt添加酸化セリウム上に、実施例3と同一条件
でCO2とArの混合ガスを供給した。結果を図3に示す。
実施例3と同様に、CO2がCOに変換することがわかる。
%であるPt添加酸化セリウム上に、実施例3と同一条件
でCO2とArの混合ガスを供給した。結果を図3に示す。
実施例3と同様に、CO2がCOに変換することがわかる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、反応媒体である希土類
元素を含む金属酸化物の酸化・還元反応を用いるので、
従来の方法に比べて,メタンまたはメタンを主成分とす
る炭化水素ガスからメタノール,高級炭化水素などの合
成に適した水素/一酸化炭素比がほぼ2の値をもつ合成
ガスを低温かつ選択的に得ることができる。さらに、前
記段階で還元された反応媒体上に水蒸気または二酸化炭
素を個別または同時に接触させ、高純度の水素または一
酸化炭素または両者の混合ガスをも製造することができ
る。
元素を含む金属酸化物の酸化・還元反応を用いるので、
従来の方法に比べて,メタンまたはメタンを主成分とす
る炭化水素ガスからメタノール,高級炭化水素などの合
成に適した水素/一酸化炭素比がほぼ2の値をもつ合成
ガスを低温かつ選択的に得ることができる。さらに、前
記段階で還元された反応媒体上に水蒸気または二酸化炭
素を個別または同時に接触させ、高純度の水素または一
酸化炭素または両者の混合ガスをも製造することができ
る。
【図1】実施例1の結果を示すグラフである。
【図2】実施例2の結果を示すグラフである。
【図3】実施例3及び4のの結果を示すグラフである。
【図4】CeO2の相図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01B 31/18 A
Claims (4)
- 【請求項1】 反応媒体として、希土類元素の金属酸化
物または複合酸化物、または前記いずれかの化合物上に
希土類元素の酸化・還元を促進せしめる金属化合物を担
持したものを用いて、メタンまたはメタンを主成分とす
る炭化水素ガスと反応させ、反応媒体中の該希土類元素
をより低級の酸化状態に還元するとともに、水素/一酸
化炭素モル比が1〜3の範囲の合成ガスを得ることを特
徴とする水素,一酸化炭素の製造方法。 - 【請求項2】 反応媒体として、希土類元素の金属酸化
物または複合酸化物、または前記いずれかの化合物上に
希土類元素の酸化・還元を促進せしめる金属化合物を担
持したものを用いて、メタンまたはメタンを主成分とす
る炭化水素ガスと反応させ、反応媒体中の該希土類元素
をより低級の酸化状態に還元するとともに、水素/一酸
化炭素モル比が1〜3の範囲の合成ガスを得る段階、そ
の段階で還元されたより低級の酸化状態の希土類元素を
含む反応媒体上に,水蒸気または二酸化炭素を個別また
は同時に接触させて水素または/および一酸化炭素を得
るとともに、より高級の酸化状態の希土類元素へ酸化せ
しめる段階とを連続的に繰返すことを特徴とする水素,
一酸化炭素の製造方法。 - 【請求項3】 前記希土類元素がCeである請求項1の水
素,一酸化炭素の製造方法。 - 【請求項4】 前記希土類元素をより低級の酸化状態に
還元するのを促進せしめる金属化合物がPt化合物である
請求項1の水素,一酸化炭素の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24026693A JP3512444B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24026693A JP3512444B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0769603A true JPH0769603A (ja) | 1995-03-14 |
JP3512444B2 JP3512444B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=17056943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24026693A Expired - Fee Related JP3512444B2 (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3512444B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007246369A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Toshiba Corp | 水素製造装置、水素製造システム及び水素製造方法 |
JP2009263199A (ja) * | 2008-04-01 | 2009-11-12 | Air Water Inc | 一酸化炭素ガス発生装置および方法 |
WO2011028133A1 (en) | 2009-09-04 | 2011-03-10 | Eicproc As | Method for producing synthesis gas from natural gas using a promoter and ceria in the form ce203 |
WO2012017916A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 三井金属鉱業株式会社 | 製鉄所における二酸化炭素からの一酸化炭素への変換システム |
WO2012050192A1 (ja) * | 2010-10-15 | 2012-04-19 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
WO2012057162A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
WO2012057161A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
WO2012124636A1 (ja) | 2011-03-11 | 2012-09-20 | 株式会社日本製鋼所 | 合成ガスとナノカーボンの製造方法および製造システム |
WO2020175426A1 (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 国立大学法人東北大学 | 炭化水素低温改質システム、並びに水素及び/又は合成ガスの低温での製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104162443B (zh) * | 2014-06-30 | 2016-08-17 | 中国科学院福建物质结构研究所 | 含卤素助剂的Pd-X/Al2O3催化剂及其制备方法和应用 |
-
1993
- 1993-09-02 JP JP24026693A patent/JP3512444B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007246369A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Toshiba Corp | 水素製造装置、水素製造システム及び水素製造方法 |
JP2009263199A (ja) * | 2008-04-01 | 2009-11-12 | Air Water Inc | 一酸化炭素ガス発生装置および方法 |
WO2011028133A1 (en) | 2009-09-04 | 2011-03-10 | Eicproc As | Method for producing synthesis gas from natural gas using a promoter and ceria in the form ce203 |
WO2012017916A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | 三井金属鉱業株式会社 | 製鉄所における二酸化炭素からの一酸化炭素への変換システム |
WO2012050192A1 (ja) * | 2010-10-15 | 2012-04-19 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
JP6111070B2 (ja) * | 2010-10-15 | 2017-04-05 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
JP5858926B2 (ja) * | 2010-10-26 | 2016-02-10 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
WO2012057162A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
WO2012057161A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-03 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
CN103003198A (zh) * | 2010-10-26 | 2013-03-27 | 三井金属矿业株式会社 | 一氧化碳的制造方法及制造装置 |
JPWO2012057161A1 (ja) * | 2010-10-26 | 2014-05-12 | 三井金属鉱業株式会社 | 一酸化炭素の製造方法及び製造装置 |
JP2012188321A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Japan Steel Works Ltd:The | 合成ガスとナノカーボンの製造方法および製造システム |
US9327970B2 (en) | 2011-03-11 | 2016-05-03 | The Japan Steel Works, Ltd. | Synthesis gas and nanocarbon production method and production system |
US9498764B2 (en) | 2011-03-11 | 2016-11-22 | The Japan Steel Works, Ltd. | Synthesis gas and nanocarbon production method and production system |
WO2012124636A1 (ja) | 2011-03-11 | 2012-09-20 | 株式会社日本製鋼所 | 合成ガスとナノカーボンの製造方法および製造システム |
WO2020175426A1 (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 国立大学法人東北大学 | 炭化水素低温改質システム、並びに水素及び/又は合成ガスの低温での製造方法 |
JPWO2020175426A1 (ja) * | 2019-02-27 | 2021-09-30 | 国立大学法人東北大学 | 炭化水素低温改質システム、並びに水素及び/又は合成ガスの低温での製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3512444B2 (ja) | 2004-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2761609B2 (ja) | メタンの合成ガスへの変換のための改良方法 | |
CA2340822C (en) | Process for the production of hydrogen | |
Tsang et al. | Recent advances in the conversion of methane to synthesis gas | |
US6929668B2 (en) | Process for production of hydrogen by partial oxidation of hydrocarbons | |
CN108855109A (zh) | 一种化学链部分氧化甲烷制合成气氧载体及其制备方法和应用 | |
US20040101472A1 (en) | Method for partial oxidation of methane using dense, oxygen selective permeation ceramic membrane | |
JP2012511043A (ja) | 天然ガスと二酸化炭素の混合改質反応から生成された合成ガスを利用したメタノール合成方法 | |
CN1982205A (zh) | 复合金属氧化物在氢气的自热产生中的用途 | |
JP3512444B2 (ja) | メタンを原料とする水素,一酸化炭素の製造方法 | |
WO2009064591A2 (en) | Selective oxidation agent of hydrocarbons to synthesis gas based on separate particles of o-carrier and hydrocarbon activator | |
JPH11106770A (ja) | ジメチルエーテル改質ガスを使用する発電方法および装置 | |
US4755537A (en) | Syngas conversion catalyst production and use thereof | |
EP0582004B1 (en) | Novel composite catalysts and their use in a process for the oxidative conversion of methane or natural gas to synthesis gas | |
Zhang et al. | CO 2 Conversion to Value‐Added Gas‐Phase Products: Technology Overview and Catalysts Selection | |
JPS6324979B2 (ja) | ||
JPH04331704A (ja) | 一酸化炭素および水素を含有する合成ガスの製造方法 | |
WO2000056658A1 (en) | Method for selectively oxidizing hydrocarbons | |
KR101594901B1 (ko) | 환원가스 제조용 개질 촉매, 그 제조방법 및 상기 개질 촉매를 이용하여 환원가스를 제조하는 방법 | |
JPH01148343A (ja) | 合成ガス製造用触媒 | |
BG109348A (bg) | Метод за преработване на природен газ в горива | |
JPH10194703A (ja) | 合成ガスの製造用触媒及び合成ガスの製造方法 | |
JPH05208801A (ja) | メタン含有ガスと二酸化炭素含有ガスから合成ガスを製造する方法 | |
JP2014217793A (ja) | 合成ガス製造用触媒、該触媒の再生方法、及び合成ガスの製造方法 | |
JP2014200705A (ja) | 合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造方法 | |
KR101588071B1 (ko) | 아세트산 및 암모니아의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040107 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |