JPH0767914B2 - スク−タ−のフレ−ム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、スクーターのフレームに関する。

〔発明の技術的背景と問題点〕

エンジンで後輪を駆動して走行する二輪のスクーター
は、エンジンがシートの下側のフレームカバー内に装着
され、シートの前側は低いフートボードになっていて、
ライダーが足をそろえてフードボード上に置くことがで
きるようにしてあって、女性でも乗り易いようにしてあ
る。フレームは、前ホークを取付けるヘッドパイプか
ら、メインフレームが、車体の中心線に沿って下方に下
り更に後側に伸び、フレームカバー前部で上方に立上
り、この立上ったメインフレームの後端に、略左右対称
にした左右の後のフレームの前端が連結されている。そ
して、エンジンは、メインフレームの後側に配置され
る。このため、ホイールベースは、メインフレームとエ
ンジン位置の関係による制約が大きく、短くできない不
都合がある。

〔発明の目的〕

この発明は、かかる点に鑑み、メインフレームの後部を
側方にオフセットし、エンジンのシリンダー前部をメイ
ンフレーム後部の側方に配置できるようにして、ホイー
ルベースを短くできるスクーターのフレームを得ること
を目的とする。

〔発明の構成〕

以下、本発明を図面に示す実施例について説明する。

図示のフレームは、鋼管を主たる材料としたもので、前
端には、前ホークを取付けるヘッドパイプ１がある。メ
インフレーム２は、Ｕ字状に湾曲されており、その前端
をヘッドパイプ１に溶着し、下方に下って後向きに曲げ
られて後方に延び、その最下辺部に足乗せ部が形成さ
れ、更に上記足乗せ部の後方で上方に向けてある。そし
て、メインフレーム２は後側に延びる部分から、徐々に
車両平面視車体中心線に対して車幅方向側方（第１図で
は進行方向左側）に偏位するように曲げてオフセットし
てある。メインフレーム２の後端には、左右の後フレー
ム４を溶着する。左右の後フレーム４は、前部をメイン
フレーム２のオフセット量に合せて長さを変えてあり、
後部は略左右対称位置にしてある。エンジンケース５
は、左右の後フレーム４の前部に下向きに設けたブラケ
ット６に懸架し、シリンダー７の前部が、メインフレー
ム２の側方（図では右側）に位置され、車体中心線か
ら、メインフレームと反対側に偏位して設けられる。

しかして、メインフレーム２の後部を側方に偏位させて
オフセットしてあるので、エンジンケース５から突出し
たシリンダー７をメインフレーム２の側方に位置させる
ことができ、シリンダー７を前傾にして低い位置にでき
て、重心位置を下げて安定性を増すことができ、走行に
よる風も当り易くなって、シリンダー７の冷却性がよ
く、出力増加も図れる。そして、フレームカバー３の前
側の足を置く部分を十分に取りながら、ホイールベース
を短くすることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明は、ヘッドパイプから下
方に下って後側に延び、足乗せ部の後方で上向きに立上
る１本のメインフレームの後部を車両平面視車体中心線
に対して車幅方向側方に偏位させたので、シリンダーを
前傾させて低い位置に配置できて冷却性がよく出力増加
を図ることができる。そして、ライダーが足を置く場所
を十分確保しながら、ホイールベースを短く、小型軽量
にできて、操作性のよいものにできる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、第１図は平面図、第２図
は側面図、第３図は斜視図である。 １……ヘッドパイプ、２……メインフレーム、３……フ
レームカバー、４……後フレーム、７……シリンダー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ヘッドパイプから後下方に延び下部から略
   水平に後方に屈曲させた１本のメインフレームを備え、
   該メインフレームの略水平部分の上方を足乗せ部とする
   と共に、そのメインフレームの後部にエンジンを揺動自
   在に軸支したスクーターにおけるフレームにおいて、上
   記メインフレームの該足乗せ部の後方に上向き立上がり
   部を形成すると共に、少なくとも該立上がり部を車両平
   面視車体中心線に対して車幅方向側方に偏位させたこと
   を特徴とするスクーターのフレーム。