JPH0767267B2 - 磁気デイスク装置の位置決めキヤリツジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、磁気ディスク装置に用いられる位置決めキャ
リッジの構造に関する。

［従来の技術］ 従来、この種の磁気ディスク装置の位置決めキャリッジ
は、第３図に示すように、磁気ディスク12上の特定の情
報を呼び出す磁気ヘッド11と、該磁気ヘッド11を支持す
るアーム組立体１と、コイル組立体２と永久磁石組立体
４とで構成しアーム組立体１を回転させて磁気ヘッド11
の位置決め作用を行う磁気回路５とよりなる。

アーム組立体１は、一端に磁気ヘッド11を有する複数の
アーム体1aでなり、他端がハウジング６内の軸８に軸受
９を介して取付けた回転体10に固着している。

磁気回路５のコイル組立体２は、アーム組立体１と反対
位置の回転体10側面に固着し、図示しない制御回路によ
って制御される。磁気回路５の永久磁石組立体４は、該
コイル組立体２を挟むように位置し、ハウジング13に固
着している。

磁気ヘッド11の位置決めは、磁気ヘッド11の位置を検出
し、上記制御回路によりコイル組立体２に通電して永久
磁石体組立体４との磁気的相互作用によって該コイル組
立体２を回転させ、該コイル組立体２の回転によって磁
気ヘッド11を移動し、磁気ヘッド11の位置検出をすると
いう閉ループ過程を採るサーボ回路系によって制御す
る。

［解決すべき問題点］ 上述した従来の磁気ディスク装置の位置決めキャリッジ
にあっては、永久磁石組立体４をハウジング内で固定し
ていたため、コイル組立体２の回転の際永久磁石組立体
４が受ける反力が加振力となりその振動がハウジング
６、軸８に伝わり、磁気ヘッド11が大きく振動して磁気
ヘッド11の正確な位置決めが出来なくなるという欠点が
あった。

［問題点の解決手段］ 本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもの
で、磁気ヘッドの正確な位置決めができる磁気ディスク
装置の位置決めキャリッジを提供せんとするものであ
る。

そのために、本発明は、ハウジング内の回転軸に取付け
た磁気ヘッドを支持するアーム体を、該回転軸に取付け
たコイル体及び永久磁石体で構成した磁気回路により回
転させ、上記磁気ヘッドの位置決めを行う磁気ディスク
装置の位置決めキャリッジにおいて、上記永久磁石体
を、上記ハウジング内に回転可能の支持し、かつ該永久
磁石体と該ハウジング間に上記コイル体の回転の際に永
久磁石体に生じる反力を緩和する緩和部材を介在した磁
気ディスク装置の位置決めキャリッジを提供するもので
ある。

［実施例］ 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図は本発明の一実施例に係る磁気ディスク装置の位
置決めキャリッジの縦断面図であり、第２図は横断面図
である。

磁気ディスク装置の位置決めキャリッジは、アーム組立
体１と、コイル組立体２及び軸３で軸支した永久磁石組
立体４とで構成する磁気回路５と、該永久磁石組立体５
とハウジング６の間に挿入した反力緩和用の部材７とよ
りなる。

アーム組立体１は、複数のアーム体1aでなり、該アーム
体1aの一方の端部は、ハウジング６に垂直に設けた軸８
に軸受９を介して取付けた回転体10の左周面に固着し、
アーム体1aの他方の端部には、磁気ヘッド11を有してい
る。

磁気回路５は、コイル組立体２と永久磁石組立体４とよ
りなる。

該コイル組立体２は、制御回路（図示せず）で制御する
コイル体で形成し、一方端部が回転体10の右周面に固着
し、該コイル組立体２の回転によって回転体10を介して
アーム組立体１が回転する。

該永久磁石組立体４は、コイル組立体２を上下から挟む
ような形で配置した互いに平行な一対の永久磁石により
構成している。これにより、コイル組立体２の通電の
際、該コイル組立体２に反発回転力を与える。該永久磁
石組立体４の平面形状は、第２図に示す如く、該永久磁
石組立体４をハウジング６の内周面と等間隔の間隙12を
おいて配置できるように、ハウジング６の内周面に対応
した形状をなす。また該永久磁石組立体４の右端部は、
ハウジング６に垂直に設けた軸３に結合している。該軸
３は、その上端部及び下端部が各々軸受3a,3bに接合
し、永久磁石組立体４の軸周りの回転を可能にしてい
る。

反力緩和用の部材７は、ゴム又は樹脂等で形成したもの
で、永久磁石組立体４とハウジング６の間の間隙12に介
在している（第２図）。これにより、永久磁石組立体４
に生じる反力を緩和する。

次に本実施例の作用について説明する。

ボイスコイルモータ制御回路によりコイル組立体２に通
電すると、該コイル組立体２と永久磁石組立体４の磁気
的相互作用により、コイル組立体２が軸８のまわりを回
転し、永久磁石組立体４がコイル組立体２の回転運動の
反力を受ける。

このとき、反力を受けた永久磁石組立体４は軸３を中心
に反力方向に回転し、該永久磁石組立体４の回転反力を
反力緩和用の部材７が受け止め緩和する。

従って、コイル組立体２の回転運動による永久磁石組立
体４の反力は著しく緩和される結果、ハウジング６、軸
８、アーム組立体１、磁気ヘッド11への振動は微小とな
り、磁気ヘッド11の正確な位置決めが行われる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明は、永久磁石体をハウジン
グ内に回転可能に支持し、かつ該永久磁石体と該ハウジ
ング間にコイル体の回転の際に該永久磁石体に生じる反
力を緩和する緩和部材を介在したため、コイル体の回転
運動の際、永久磁石体に生じる反力を大幅に減少させ、
磁気ヘッドに伝わる振動が微小なものとなり、磁気ヘッ
ドの正確な位置決めができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る磁気ディスク装置の位
置決めキャリッジの縦断面図、第２図はその横断面図、
第３図は従来の磁気ディスク装置の位置決めキャリッジ
の縦断面図である。 1:アーム組立体、2:コイル組立体 3:軸、4:永久磁石組立体 5:磁気回路、6:ハウジング 7:反力緩和用の部材 10:回転体、11:磁気ヘッド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ハウジング内の回転軸に取付けた磁気ヘッ
   ドを支持するアーム体を、該回転軸に取付けたコイル体
   及び永久磁石体で構成した磁気回路により回転させ、上
   記磁気ヘッドの位置決めを行う磁気ディスク装置の位置
   決めキャリッジにおいて、 上記永久磁石体を、上記ハウジング内に回転可能に支持
   し、かつ該永久磁石体と該ハウジング間に上記コイル体
   の回転の際に永久磁石体に生じる反力を緩和する緩和部
   材を介在したことを特徴とする磁気ディスク装置の位置
   決めキャリッジ。