JPH0525116Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、磁気デイスク装置の構造に関する
ものである。

〔従来の技術〕

第２図は従来の磁気デイスク装置の構造を示す
一部断面立面図であつて、図において、１は磁気
デイスク、２はこの磁気デイスクを保持して回転
する回転体、４は磁気ヘツド、５はこの磁気ヘツ
ドを駆動する位置決め用駆動部分、６はこの位置
決め用駆動部分を支持する駆動部分固定軸、８は
この軸を保持するハウジング、９はこのハウジン
グと、回転体２を軸受けを介して支持する中心軸
（図示せず）とを保持するベース、１０はカバー
である。

磁気デイスク装置では、磁気デイスク１は回転
体２によつて磁気デイスク１のデイスクの中心を
軸として所定速度で回転しており、磁気ヘツド４
は駆動部分５によつて磁気デイスク１の半径方向
の直線上を駆動され、磁気デイスク１内の指定さ
れたトラツクにアクセスする位置に位置決めされ
る。普通の場合には、複数の磁気ヘツド４が一斉
に同一変位量だけ駆動されるように構成されてお
り、また、多くの場合は、磁気ヘツド４の直線上
の運動は、マグネツトとコイル（電流を通した）
との間の吸引力により直線上を運動させるか、又
はモータの回転運動からカム、リードスクリユ
ー、スチールベルト等を介して直線運動に変換す
る駆動機構によつて駆動される。駆動用のモータ
はフイードバツク制御され、又はステツプモータ
を使用してオープンループで制御される。これら
の機構はすべて位置決め用駆動部分５の中に収蔵
されており、従来よく知られているので詳細な説
明は省略する。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上のように従来の構造では、回転体２を支持
する中心軸と、駆動部５を支持する駆動部分固定
軸６とはベース９に対し、共に片持ち構造で固定
されている。したがつて、ベース９が温度変化等
によつて歪みを生じた場合、ベース９には一般に
その横輻（図面について）の方向の円弧状の撓み
が生じ、その結果、回転体２を支持する中心軸
と、駆動部５を支持する駆動部分固定軸６とはそ
の軸心方向が平行でなくなる。その結果、磁気ヘ
ツド４の移動方向が磁気デイスク１の表面と平行
な平面内におさまらなくなる。磁気ヘツド４と磁
気デイスク１の表面との間の間隙は極めて微細な
値に精密に調整されており、かつ、磁気デイスク
１上での各トラツクの位置は、磁気デイスク１の
半径方向で極めて精密な値に設定されているの
で、磁気ヘツド４の移動方向が磁気デイスク１の
面に平行な平面からはずれると、指定されたトラ
ツクの位置に磁気ヘツド４を正確に位置ぎめする
ことができなくなり、また磁気ヘツド４と磁気デ
イスク１との間の間隙も適当な値でなくなるとい
う問題がある。特に、複数の磁気ヘツド４を共通
のアームで一斉に移動する場合、一つの磁気ヘツ
ド４の位置をその磁気ヘツド４に対応する磁気デ
イスク１のトラツクの中心に合致するように調整
すると、他の磁気ヘツド４はそれに対応する磁気
デイスク１のトラツクの中心からは外れることに
なる。

この考案は上記のような問題点を解決するため
になされたもので、磁気デイスクを支持する軸
と、位置決め用駆動部分を支持する軸とが、常時
平行に保たれる磁気デイスク装置を得ることを目
的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案では剛体の部材によつて構成された４
辺を有する矩形状ケーシングの相対向する２辺に
よつてその２辺に直角な方向を軸心として、磁気
デイスクを支持する軸と駆動部分を支持する軸と
を固定した。

〔作用〕

この考案の構造では、温度変化による歪みが発
生しても矩形状ケーシングの相対向する２辺の平
行度は維持される。

〔実施例〕

以下この考案の実施例を図面について説明す
る。第１図はこの考案の一実施例を示す一部断面
立面図であつて、第２図と同一符号は同一又は相
当部分を示し、３は回転体２を支持する中心軸、
７は軸３と軸６とが固定されるケーシングであ
る。ケーシング７は図に示すとおり剛体の部材に
よつて構成された４辺を有し、この４辺は図の紙
面に直角な方向の寸法が大きい板状部材であつて
も、また紙面に直角な方向の寸法が紙面上に図示
された寸法と同程度の柱状部材であつても差支え
ない。

第１図に示すような構造では、温度変化によつ
てケーシング７の伸縮変形があつても、全体が均
一に変化するので軸３と軸６との間の距離が変化
するだけで、軸３と軸６との平行関係は変化しな
いので、磁気デイスク１と磁気ヘツド４との間の
ギヤツプが正確に所定の値に保たれた状態で、磁
気デイスク１上の指定されたトラツクに対し磁気
ヘツド４の位置を正確に整合させることができ
る。

なお、ケーシング７の形状は第１図に示す実施
例に限定されることなく、磁気デイスク１の回転
体２の中心軸３と磁気ヘツド４を駆動する駆動部
分５を固定する駆動部分固定軸６とを固定するこ
とができるように剛体の部材で構成された矩形状
のケーシングであればよい。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば、磁気デイスク
１の回転体２の中心軸３と磁気ヘツド４を駆動す
る駆動部分５を固定する駆動部分固定軸６とを同
一の剛体部材で連結したので、温度変化等に対し
ても軸３と軸６との平行度を正確に保つことがで
きて、磁気デイスク１上の所望のトラツクに対し
磁気ヘツド４の位置を正確に整合することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す一部断面立
面図、第２図は従来の装置を示す一部断面立面
図。 １は磁気デイスク、２は回転体、３は回転体の
中心軸、４は磁気ヘツド、５は磁気ヘツドを駆動
する駆動部分、６は駆動部分固定軸、７は剛体で
構成した４辺を有する矩形状のケーシング。尚、
各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 磁気デイスクをデイスクの中心を回転の中心と
   して平面内で回転させる回転体と、回転している
   磁気デイスクの半径の方向に位置制御されて磁気
   デイスクの任意のトラツクにアクセスする磁気ヘ
   ツドとを有する磁気デイスク装置において、 上記回転体が軸受けを介して固定される回転体
   の中心軸と、 上記磁気ヘツドを駆動する駆動部分が固定され
   る駆動部分固定軸と、 上記回転体の中心軸と上記駆動部分固定軸とを
   それぞれ固定するため、剛体部材でその４辺が構
   成された矩形状のケーシングと、 を備えたことを特徴とする磁気デイスク装置。