JPH0766736A - ビタビ復号装置 - Google Patents

ビタビ復号装置

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JPH0766736A
JPH0766736A JP5210614A JP21061493A JPH0766736A JP H0766736 A JPH0766736 A JP H0766736A JP 5210614 A JP5210614 A JP 5210614A JP 21061493 A JP21061493 A JP 21061493A JP H0766736 A JPH0766736 A JP H0766736A
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circuit
circuits
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state
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JP5210614A
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Tamotsu Ikeda
保 池田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さい回路規模によりステートメトリックの
オーバーフロー等の問題の発生を防止可能なビタビ復号
装置を提供することを目的とする。 【構成】 ACS回路111 〜11n は、n個の状態に
対応するステートメトリックSMiおよびブランチメト
リックBMiを算出する。減算回路121 〜12n は、
入力される信号から最小値検出回路16で検出されるス
テートメトリックの最小値を減算して正規化する。遅延
回路131 〜13n は、入力される信号に、最小値検出
回路16における最小値検出演算に必要な時間の遅延を
与える。加算回路141 〜14n は、入力される信号
に、その時点でACS回路111 〜11n により生成さ
れたブランチメトリックを加算する。ステートメトリッ
ク記憶回路151 〜15n は、加算回路141 〜14n
から出力されるステートメトリックを記憶する。最小値
検出回路16は、ステートメトリック記憶回路151
15n から入力されるステートメトリックの内から最小
値を検出して、減算回路121 〜12n に入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衛星放送等の信号の復調
に使用されるビタビ復号装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星通信システムにおいては、受信信号
のS/N比の改善が他の通信システム、例えば有線通信
システム等に比較して困難である。従って、衛星通信シ
ステムの設計においては、伝送路上での各種障害、妨害
によって発生するエラーを訂正する誤り訂正が重視され
る。誤り訂正を行うための誤り訂正方式は、従来から種
々の方式が提案されているが、特に注目されているもの
にたたみ込み符号化方式(ビタビ復号方式)がある。ビ
タビ復号方式は、符号系列(パス)の拘束長が短いため
情報効率が高い。また、最尤復号方式である上、軟判定
を組み合わせることができるため高い訂正能力を有する
という特徴を有する。
【0003】たたみ込み符号は、ブロック符号に比べ簡
単な装置により誤り訂正能力を高くすることができる。
ビタビ復号方式は、符号化装置として拘束長の短いたた
み込み符号化装置、および、復号化装置としてビタビ復
号装置を組み合わせた誤り訂正方式であり、たたみ込み
符号を使用する誤り訂正方式の中で最も強力な訂正能力
を有する。
【0004】ビタビ復号装置は、一定長の受信符号系列
(パス)とのユークリッド距離が最も小さい送信符号系
列を存在しうる全ての送信符号系列の中から選択し、そ
れに対応する情報シンボルを決定することにより復号を
行う。送信符号系列の選択は、存在し得るすべての一定
長の送信符号系列の中から、ステートメトリックが最小
となるような送信符号系列を選ぶことにより行われる。
ここで、ステートメトリックとは、ビタビ復号装置の各
内部状態へ到達する符号系列に対応するブランチメトリ
ックの和である。また、ブランチメトリックとは、1個
の受信シンボル、および、仮定し得るすべてのシンボル
とのユークリッド距離の平方の最小値である。
【0005】以下、一般的なビタビ復号装置を説明す
る。図4は、一般的なビタビ復号装置6の構成を示す図
である。ビタビ復号装置6は、ある符号系列に対応する
ブランチメトリックとステートメトリックとの加算、こ
の加算結果の最小値の検出、および、加算結果の最小値
の選択を行ういわゆるACS(Add Compare
Select)回路63、ステートメトリックを記憶
するステートメトリック記憶回路64、および、加算回
路61、62から構成される。また図4において、信号
BM1および信号SM1は、所定の符号系列(パス)の
この時点の状態におけるブランチメトリック(BM)、
および、ステートメトリック(SM)を表し、信号BM
2および信号SM2は、別の符号系列のこの時点におけ
るブランチメトリック、および、ステートメトリックを
表す。また、上記各部の接続を示す線に付されたSxx
の符号は、対応する各部分の入出力信号を示す(以下同
様)。
【0006】以下、ビタビ復号装置6の動作を説明す
る。ビタビ復号装置6に入力される、各符号系列のブラ
ンチメトリックおよびステートメトリック(BM1、B
M2、SM1、SM2)は、それぞれ図中に示すよう
に、加算回路61、62で加算される。ACS回路63
は、加算回路61、62の加算結果S61、S62を比
較し、これらの内の小さい方を選択して出力する。AC
S回路63において選択された最小ステートメトリック
S63は、次の時点における状態に対応するステートメ
トリックとなる。ステートメトリック記憶回路64は、
最小ステートメトリックS63を記憶しする。ステート
メトリック記憶回路64から出力され、各符号系列に対
応するその時点の状態のステートメトリックは、次の時
点における、ビタビ復号装置6への入力信号SM1、S
M2となる。
【0007】ステートメトリック記憶回路64の記憶容
量、および、1ワードのビット数は有限である。従っ
て、ステートメトリック記憶回路64に記憶されるステ
ートメトリックについて、各時点で算出されるブランチ
メトリックを加算することにより生じるオーバフローを
防ぐため何らかの処理が必要となる。以下、ステートメ
トリック記憶回路64といったステートメトリックを記
憶する回路の容量、あるいは、ワードのビット数をオー
バーフローする事態を防止する処理を正規化と呼ぶ。
【0008】以下、一般的なステートメトリックの正規
化処理を説明する。一般的なビタビ復号装置における正
規化処理は、受信信号1シンボル分の処理を行うごと
に、各符号系列に対応するステートメトリックの最小値
を求め、その最小値を各符号系列に対応するステートメ
トリックそれぞれから減算することにより行われる。図
5は、一般的なステートメトリックの正規化回路7の構
成を示す図である。ACS回路71、72は、それぞれ
対応する符号系列のステートメトリックを算出する。減
算回路73、74は、ACS回路71、72で算出され
たステートメトリックS71、S72から、最小値演算
回路77によって算出された最小値S77を減算して正
規化する。ステートメトリック記憶回路75、76は、
送受信回路73、74によって正規化されたステートメ
トリックS73、S74を記憶する。最小値演算回路7
7は、ステートメトリック記憶回路75、76に記憶さ
れたステートメトリックS75、76の中から最小値を
検出する。
【0009】ビタビ復号装置6における正規化の処理
は、次式で示される。
【0010】
【数1】 SMi(t)=SMj(t−1)+BMji(t) −min{SM(t−1)} …(1) ただし、SMi(t)は時点tにおける状態iのステー
トメトリックの値、BMji(t)は、時点tにおい
て、状態jから状態iへ遷移するパスに対するブランチ
メトリック、min{SM(t)}は時点tにおける全
てのパスに対応するステートメトリックの内の最小値を
示す。
【0011】以下、ステートメトリックの最小値を求め
る方法の例を説明する。以下に述べる方法は、あるステ
ートメトリックが最小か否かを判断する方法である。図
6は、あるステートメトリックが最小か否かを判断する
演算回路20の例を示す図である。図6において、比較
回路201〜206は、それぞれ入力端子a、bに入力
される異なる状態に対応するステートメトリックSM1
〜SM4の内の任意の組み合わせの内のいずれが小さい
かを判断し、それぞれの入力aに入力される値が入力b
に入力される値よりも小さい場合に論理値0を出力し、
その逆の場合に論理値1を出力する。最小値選択回路2
07は、否定論理回路と論理積回路からなる論理演算回
路であって、比較回路201〜206の比較結果に基づ
いて演算を行う。つまり最小値選択回路207は、ステ
ートメトリックSM1が最小である場合には信号S20
7aを論理値1にしてその他の信号を論理値0に、ステ
ートメトリックSM2が最小である場合には信号S20
7bを論理値1にしてその他の信号を論理値0に、ステ
ートメトリックSM3が最小である場合には信号S20
7cを論理値1にしてその他の信号を論理値0に、ステ
ートメトリックSM4が最小である場合には信号S20
7dを論理値1にしてその他の信号を論理値0にする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のステートメトリ
ックの正規化においては、取り扱う状態数の増加に伴っ
てステートメトリックの最小値を求めることが時間的、
あるいは、回路構成の面で困難になるという問題があ
る。以下、例を挙げてこの問題を説明する。例えば、ト
ーナメント方式と呼ばれるステートメトリックの最小値
を求める方法がある。トーナメント方式においては、そ
れぞれ入力される2つの符号系列に対応するステートメ
トリックの内から値の小さい方を選択して出力する比較
回路を多段構成して、ステートメトリックの最小値を演
算(検出)する方法である。このトーナメント方式によ
る最小値の演算においては、NOSをビタビ復号装置の
状態数とすると、(log2 NOS)段の比較回路が必
要となり、演算時間は(比較回路1段の遅延時間×比較
回路の段数)となる。
【0013】従ってトーナメント方式においては、後述
する方法よりも回路規模が小さくなる反面、符号系列の
数(状態数)が増加した場合、最小値の検出が終わらな
いうちに次の受信信号が正規化回路に入力される可能性
が生じる。つまり、受信信号1シンボルの時間内に最小
値を求める演算が終わらず、あるいは、演算が遅延する
ことによって、最小値の値によっては正規化の結果、ス
テートメトリックのアンダーフローが生じて正しい復号
が行われなくなってしまうという問題がある。
【0014】また例えば、上述したあるステートメトリ
ックが最小か否かを判断する方法においては、複数の比
較回路の出力が演算回路に並列に入力される2段構成と
なる。従って、この方法による演算遅延時間は、(比較
回路1段の遅延時間+論理回路の遅延時間)となり、演
算時間の問題からは上述のトーナメント方式よりも有利
となる。しかし、必要な比較回路の数は(NOS×(N
OS−1)/2)に、つまり状態数の2乗に比例するこ
とになり、状態数の増加とともにトーナメント方式に比
べて相対的に回路規模が増大してしまうという問題があ
る。
【0015】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、ビタビ復号装置のステートメト
リック正規化回路を改良して、回路規模が小さいにもか
かわらずステートメトリックのオーバーフロー、あるい
は、アンダーフローといった問題の発生を有効に防止す
ることが可能なビタビ復号装置を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために本発明のビタビ復号装置は、ビタビ復号を行う装
置であって、連続した時系列の受信信号の有する複数の
状態にそれぞれ対応したステートメトリックの最小値
を、実質的に所定の間隔を隔てた該受信信号のシンボル
おきに順次求め、該最小値に基づいて該ステートメトリ
ックそれぞれを正規化する正規化手段を有することを特
徴とする。また好適には、前記正規化手段は、少なくと
も前記最小値を求める演算に要する時間だけ前記各ステ
ートメトリックに遅延を与える遅延手段と、該遅延手段
により遅延された該各ステートメトリックにそれぞれ対
応する所定のブランチメトリックを加算する加算手段と
を有し、該加算手段の加算結果に基づいて前記最小値を
求めることを特徴とする。また好適には、前記所定の間
隔は、少なくとも前記最小値を求める演算に要する時間
間隔であることを特徴とする。また好適には、前記遅延
は、前記受信信号の状態数に対応して変更されることを
特徴とする。本発明のビタビ復号方法は、ビタビ復号を
行う方法であって、連続した時系列の受信信号の有する
複数の状態にそれぞれ対応したステートメトリックの最
小値を、少なくとも該最小値を求める演算に要する間隔
を隔てた該受信信号のシンボルおきに順次求め、該最小
値に基づいて該ステートメトリックそれぞれを正規化す
ることを特徴とする。
【0017】
【作用】各状態に対応するステートメトリックからステ
ートメトリックの最小値を減算するタイミングを、ステ
ートメトリックの最小値の検出に係る演算に要する時間
だけ遅延することにより、該演算を行う時間に余裕を持
たせる。また、該遅延を与えた後の各ステートメトリッ
クそれぞれに、その時点で算出されたブランチメトリッ
クを加算して、これらの値に基づいて最小値を検出する
ことにより、受信信号の各シンボルごとに正規化を行っ
た場合と同等の数値を減算する。
【0018】
【実施例】まず、本発明のビタビ復号装置の原理を説明
する。本発明のビタビ復号装置においては、受信信号1
シンボルの復号処理を行うたびにステートメトリックの
正規化を行う場合であって、このステートメトリックの
正規化の際に必須な最小値の検出演算が受信信号1シン
ボル分の時間内に完了しない場合を前提とする。本発明
のビタビ復号装置は上記の場合に対処するために、各状
態に対するステートメトリックからステートメトリック
の最小値を減算して正規化するタイミングを、ステート
メトリックの最小値の検出演算に要する時間、例えば受
信信号数シンボル分の時間だけ遅延する。受信信号1シ
ンボル分の遅延を与えた場合の復号装置の各部の信号
は、次式で表される。
【0019】
【数2】 SMi(t)=SMj(t−1)+BMji(t) −min{SM(t−2)} …(2) ただし、i,j,tは、整数であり、SMi(t)は、
時点tにおける状態iに対応する正規化されたステート
メトリック(SM)、SMj(t−1)は、時点t−1
における状態jに対応するステートメトリック、BMj
i(t)は、時点tにおいて、状態jから状態iに遷移
するパスに対応するブランチメトリック(BM)、mi
n{SM(t−2)}は、時点t−2におけるステート
メトリックの最小値を示す。
【0020】式2から分かるように、式2中のSMj
(t−1)は、次式のように展開することができる。
【0021】
【数3】 SMi(t)=SMk(t−2)+ BMkj(t−1) −min{SM(t−3)} +BMji(t)−min{SM(t−2)} …(3)
【0022】さらに、式3を次式のように並びかえる。
【0023】
【数4】 SMi(t)=BMkj(t−1)+BMji(t) +SMk(t−2)−min{SM(t−2)} −min{SM(t−3)} …(4)
【0024】式4に示したような演算(正規化)を行っ
た場合、式4の第5項〔min{SM(t−3)}〕の
値によっては計算結果SMi(t)が負の値となり、ス
テートメトリックの値にアンダーフローが起こってしま
う。このアンダーフローを防止するため、式4の第5項
〔min{SM(t−3)}〕を省略して次式の正規化
を行う。
【0025】
【数5】 SMi(t)=BMkj(t−1)+BMji(t) +SMk(t−2)−min{SM(t−2)} …(5)
【0026】ここで、式5において次式のΔSMk(t
−2)は負の数にならない。
【0027】
【数6】 △SMk(t−2)=SMk(t−2)−min{SM(t−2)} …(6)
【0028】従って、式5に示した正規化によってステ
ートメトリックのアンダーフローは起こらない。また、
一般的にビタビ復号装置の状態遷移ダイヤグラム(トレ
リス)上においては、受信信号の4〜5シンボル分の区
間で各状態へのパスが収束する。従って、式6の△SM
k(t−2)の値は、通常高々ブランチメトリックの4
〜5倍程度となる。逆に、各状態へのパスが収束しない
場合は、生き残りパス上のステートメトリックの差が小
さいことを意味する。従って、この場合においても式6
の△SMk(t−2)は上限を有する。
【0029】以上のことから、所定の定数SMmaxを
用いて次のことが導ける。
【0030】
【数7】 0≦SMi(t)≦SMmax …(7)
【0031】式7より、ステートメトリックの記憶装置
の容量、あるいは、1ワードが、SMmaxの値を記憶
した場合にオーバーフローを生じなければ、オーバフロ
ー、および、アンダフローを起こすことなく正規化が可
能であることを示している。
【0032】以上、ステートメトリックの最小値を求め
る演算が受信信号1シンボル分の時間を要する場合につ
いて説明した。同様に、上述の正規化方法は、ステート
メトリックの最小値を求める演算が、受信信号の任意の
nシンボル分の時間を要する場合についても拡張可能で
ある。受信信号nシンボル分の時間を要する場合の正規
化方法は、一般的に次式で表される。
【0033】
【数8】 SMi(t)=SMi1 (t−n) +BMi1 2 (t−n) +BMi2 3 (t−(n−1)) ・ ・ ・ +BMi(n-1) n (t−1) −min{SM(t−n)} …(8)
【0034】以下、本発明の実施例を説明する。本発明
のビタビ復号装置1は、例えば衛星通信等の受信信号の
S/N比の改善が困難な通信システムに使用される装置
であって、上述したステートメトリックの最小値の検出
に受信信号1シンボル分の時間を要する場合に対応する
式5に基づいて構成されたものである。図1は、ビタビ
復号装置1の構成を示す図である。図1において、メト
リック計算回路10は、連続して時系列に入力される受
信信号(入力データ)に基づいて、受信信号のシンボ
ル、および、n個の状態ごとにブランチメトリックBM
i(1≦i≦n)を順次算出する。ACS回路11は、
メトリック計算回路10で算出されたブランチメトリッ
クBMiに基づいて、ある状態に合流するそれぞれのパ
スに対し、受信信号のシンボルとそれらのパスとのユー
クリッド距離(ブランチメトリック)を順次算出し、ま
た、それまでのブランチメトリックの累積和(ステート
メトリック)を順次算出する。上記ユークリッド距離の
算出、および、ステートメトリックの算出の後、これら
の値を比較し、最も尤度の高いパス、つまり、最もステ
ートメトリックの値の小さいパスを順次選択して、この
パスに対応するステートメトリックおよびブランチメト
リックの値を正規化回路2に順次入力する。なおACS
回路11は、後述のように、n個の状態それぞれに対応
して設けられ、それぞれ状態に対応するステートメトリ
ックSMiおよびブランチメトリックBMiを算出する
ACS回路111 〜11n の各部分から構成される。
【0035】正規化回路2は、ACS回路11から入力
されるステートメトリックを正規化してステートメトリ
ック記憶回路15に入力して記憶させる。ステートメト
リック記憶回路15は、ACS回路11から入力される
正規化されたステートメトリックを記憶し、これらの値
を正規化回路2およびACS回路11における処理のた
めに提供する。パスメモリ18は、各パスの情報を記憶
し、この情報を最尤復号判定回路17の処理のために提
供する。最尤復号判定回路17は、ステートメトリック
記憶回路15に記憶される各ステートメトリック、およ
び、パスメモリ18に記憶される各パスの情報に基づい
て最尤パスを判定し、復号データを生成して出力する。
なお各図において、各部分間の接続に付されたSxx
は、対応する部分の入出力信号を示す。
【0036】図2は、図1に示したビタビ復号装置1の
内、ステートメトリックの正規化に関する部分の構成を
示す図である。なお、各符号に付した1〜nの下添字
は、図2に示したもの、あるいは、図示を省略したビタ
ビ復号装置1の各部分であって、受信信号の状態1〜n
に対応するのもであることを示す。
【0037】正規化回路2は、それぞれ受信信号の状態
1〜nに対応する減算回路121 〜12n 、遅延回路1
1 〜13n 、加算回路141 〜14n 、および、各状
態で共通の最小値検出回路16から構成される。ACS
回路111 〜11n は、上述のn個の状態に対応するス
テートメトリックSMiおよびブランチメトリックBM
i(1≦i≦n)を算出して、それぞれ減算回路121
〜12n および加算回路141 〜14n に入力する。減
算回路121 〜12n は、ACS回路111 〜11n
ら入力される信号から最小値検出回路16で検出される
ステートメトリックの最小値を減算して正規化する。遅
延回路131 〜13n は、減算回路121 〜12n から
入力されるステートメトリックに対して、最小値検出回
路16における最小値検出演算に必要な時間、例えば受
信信号1シンボル分の時間の遅延を与えて加算回路14
1 〜14n に入力する。加算回路141 〜14n は、遅
延回路131 〜13n から入力されるステートメトリッ
クに、その時点でACS回路111 〜11n により生成
されたブランチメトリックを加算して、ステートメトリ
ック記憶回路151 〜15n に入力して記憶させる。
【0038】ステートメトリック記憶回路151 〜15
n は、それぞれ図1に示したステートメトリック記憶回
路15を構成するメモリであって、上述した定数SMm
ax以上の容量を有し、加算回路141 〜14n から出
力されるステートメトリックを記憶する。最小値検出回
路16は、受信信号のn個の状態に共通に設けられ、ス
テートメトリック記憶回路151 〜15n から入力され
るステートメトリックの内から最小値を検出して、減算
回路121 〜12n に入力する。以上述べた各部分は、
それぞれハードウェア的に構成されるか、あるいは、計
算機上に同等の機能を有するソフトウェアとして実現さ
れるかを問わない。
【0039】以下、図1、図2、および、式5を参照し
てビタビ復号装置1の動作を説明する。メトリック計算
回路10は受信信号(入力データ)に基づいて、n個の
状態ごとにブランチメトリックBMを順次算出してAC
S回路11に入力する。ここで、ACS回路11に入力
されるブランチメトリックBMは、式5のBMji
(t)に相当し、ステートメトリックSMは、式5のS
Mj(t−1)に相当する。ACS回路11に含まれる
ACS回路111 〜11n は、それぞれ対応する状態i
に対応するステートメトリックSMiおよびブランチメ
トリックBMiを算出して、それぞれ信号S11a1
S11an 、S11b1 〜S11bn として減算回路1
1 〜12n 、および、加算回路141 〜14n に入力
する。この場合、信号S11a1 〜11n は、ACS回
路11に入力されたブランチメトリックが素通しされた
もの、すなわち、式5のBMji(t)に相当し、信号
S11b1 〜11bn は、SMj(t−1)+BMji
(t)に相当する。
【0040】減算回路121 〜12n において、信号S
11a1 〜S11an は、最小値検出回路16において
検出されるステートメトリックの最小値が減算されて正
規化され、信号S121 〜12n として遅延回路131
〜13n に入力され、受信信号1シンボル分の時間だけ
遅延が与えられる。ここで、信号S121 〜12n は、
式5のSMj(t−1)+BMji(t)−min{S
M(t−1)}に相当し、信号S131 〜13n は、S
Mk(t−2)+BMkj(t−1)−min{SM
(t−2)}に相当する。
【0041】信号S131 〜13n は、加算回路141
〜14n において、それぞれ最小値検出回路16におい
て該時点のステートメトリックの最小値(S16)が減
算され、信号S141 〜S14n として最小値検出回路
16に入力される。ここで、信号S16は、式5のmi
n{SM(t−2)}に相当し、信号S141 〜S14
n は、SMi(t)に相当する。信号S141 〜S14
n は、ステートメトリック記憶回路151 〜15n に記
憶され、受信信号1シンボル分の時間の後に読み出さ
れ、最小値検出回路16に入力される。ここで信号S1
1 〜15n は、式5のSMi(t−1)に相当する。
以上の各動作により、図2に示した各部分はステートメ
トリックの正規化を行う。最尤復号判定回路17は、以
上のように正規化されたステートメトリック、および、
パスメモリ18に記憶された各パスの情報に基づいて復
号を行い、復号データとして出力する。
【0042】以下、最小値検出回路16の構成を説明す
る。図3は、図2に示した最小値検出回路16の構成例
を示す図である。最小値検出回路16は、状態数8(n
=8)の場合のいわゆるトーナメント方式による最小値
検出回路である。図3において、比較回路161〜16
7は、それぞれ入力される2つのステートメトリックの
値の内、いずれか小さい方を選択して出力する。
【0043】以下、最小値検出回路16の動作を説明す
る。比較回路161〜163は、それぞれ入力されるス
テートメトリックSM1とSM2、SM3とSM4、S
M5とSM6、SM7とSM8を比較して値の小さい方
を出力する。比較回路165は、比較回路161、16
2から入力されるSM1とSM2の内のいずれか値の小
さい方、および、SM3とSM4の内のいずれか値の小
さい方を比較回路167に入力する。比較回路166
は、比較回路165、166から入力されるSM4とS
M5の内のいずれか値の小さい方、および、SM7とS
M8の内のいずれか値の小さい方を比較回路167に入
力する。比較回路167は、比較回路165、166か
ら入力されるステートメトリックの内、いずれか小さい
方を選択してS167として出力する。この信号S16
7は、図2の減算回路121 〜12n に入力される。最
小値検出回路16は、上述のように演算に要する時間が
長いという短所がある。しかし上述のようにビタビ復号
装置1は、最小値検出回路16をビタビ復号装置1に適
用した場合であって、最小値検出回路16の演算時間が
受信信号1シンボル分の時間を超える場合にも正常なス
テートメトリックの正規化処理が可能であり、従って正
常な受信信号の復号が可能である。
【0044】本発明のビタビ復号装置によれば、例えば
トーナメント方式による最小値演算回路のように、演算
時間が長い回路もステートメトリックの最小値検出に使
用できる。従って、並列に全てのステートメトリックの
組合せに対して比較する場合に比べて回路規模を格段に
小さく構成できる。また、安価な汎用加算回路を用い
て、高速動作が可能なステートメトリック正規化回路を
構成することができる。
【0045】なおビタビ復号装置1が使用される伝送路
の状態により、受信信号の状態数を変更するように構成
してもよく、この場合には、状態数の変更に伴って図3
に示した最小値検出回路16の段数を変更するように構
成してもよい。最小値検出回路16の段数が変更された
場合、最小値検出回路16の処理時間も変わるので、遅
延回路131 〜13n それぞれの遅延時間を変更するよ
うに構成してもよい。上述した実施例に述べた、本発明
のビタビ復号装置は、例えば最小値検出回路16の代わ
りに従来の技術で説明した演算回路20を使用する等、
種々の構成をとることができる。また、上述のように、
ステートメトリックの最小値の検出演算が受信信号1シ
ンボル分以上の時間を要する場合にも、遅延時間を加減
することにより対応可能である。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明のビタビ復号装
置によれば、ステートメトリックの正規化処理におい
て、ステートメトリックの最小値検出演算に受信信号1
シンボル分以上の遅延を許容することができる。従っ
て、該最小値の演算に、例えばトーナメント方式のよう
に演算時間の大きい方法が使用可能であるため、回路規
模の大幅な縮小が可能である。また、従来のビタビ復号
装置と比較して、最小値の演算時間の条件が緩和される
ので、設計しやすい。また、最小値演算回路の演算速度
にその他の回路が拘束されることがないので、より高速
のシステム設計が可能になる。また、従来のビタビ復号
装置と異なり、ステートメトリックの最小値の検出を行
う演算回路に高速の特殊部品を用いる必要がないので、
ビタビ復号装置の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビタビ復号装置の構成を示す図であ
る。
【図2】図1に示した本発明のビタビ復号装置の内、ス
テートメトリックの正規化に関する部分の構成を示す図
である。
【図3】図2に示した最小値検出回路の構成例を示す図
である。
【図4】一般的なビタビ復号装置の構成を示す図であ
る。
【図5】一般的なステートメトリックの正規化回路の構
成を示す図である。
【図6】あるステートメトリックが最小か否かを判断す
る演算回路の例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・ビタビ復号装置、10・・・メトリック計算回
路、2・・・正規化回路、11,111 〜11n ・・・
ACS回路、121 〜12n ・・・減算回路、131
13n ・・・遅延回路、141 〜14n ・・・加算回
路、15,151 〜15n ・・・ステートメトリック記
憶回路、16・・・最小値検出回路、161〜167・
・・比較回路、17・・・最尤復号判定回路、18・・
・パスメモリ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビタビ復号を行う装置であって、 連続した時系列の受信信号の有する複数の状態にそれぞ
    れ対応したステートメトリックの最小値を、実質的に所
    定の間隔を隔てた該受信信号のシンボルおきに順次求
    め、該最小値に基づいて該ステートメトリックそれぞれ
    を正規化する正規化手段を有することを特徴とするビタ
    ビ復号装置。
  2. 【請求項2】前記正規化手段は、少なくとも前記最小値
    を求める演算に要する時間だけ前記各ステートメトリッ
    クに遅延を与える遅延手段と、 該遅延手段により遅延された該各ステートメトリックに
    それぞれ対応する所定のブランチメトリックを加算する
    加算手段とを有し、 該加算手段の加算結果に基づいて前記最小値を求めるこ
    とを特徴とするビタビ復号装置。
  3. 【請求項3】前記所定の間隔は、少なくとも前記最小値
    を求める演算に要する時間間隔であることを特徴とする
    請求項2に記載のビタビ復号装置。
  4. 【請求項4】前記遅延は、前記受信信号の状態数に対応
    して変更されることを特徴とする請求項3に記載のビタ
    ビ復号装置。
  5. 【請求項5】ビタビ復号を行う方法であって、 連続した時系列の受信信号の有する複数の状態にそれぞ
    れ対応したステートメトリックの最小値を、少なくとも
    該最小値を求める演算に要する間隔を隔てた該受信信号
    のシンボルおきに順次求め、該最小値に基づいて該ステ
    ートメトリックそれぞれを正規化することを特徴とする
    ビタビ復号方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000038366A1 (en) * 1998-12-18 2000-06-29 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and system for fast maximum a posteriori decoding
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