JPH0766585B2 - 光磁気記録媒体形成用Tb―Fe系焼結スパッタリングターゲット材 - Google Patents

光磁気記録媒体形成用Tb―Fe系焼結スパッタリングターゲット材

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JPH0766585B2
JPH0766585B2 JP4938086A JP4938086A JPH0766585B2 JP H0766585 B2 JPH0766585 B2 JP H0766585B2 JP 4938086 A JP4938086 A JP 4938086A JP 4938086 A JP4938086 A JP 4938086A JP H0766585 B2 JPH0766585 B2 JP H0766585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光磁気記録媒体として最近注目されている
Tb−Fe、Tb−Fe−Co、およびTb−Fe−Co−TiからなるTb
−Fe系薄膜をスパッタリングによって製造する際に用い
られるターゲット材に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、上記のTb−Fe系薄膜、すなわち重量%で、Tb:30
〜50%を含有し、さらに必要に応じてTi:0.1〜10%を含
有し、残りがFeまたはFe+Coと不可避不純物からなる組
成を有する薄膜で構成された光磁気記録媒体が、書き換
え可能な高密度記録媒体として注目を集めており、この
ような記録媒体をスパッタリングによって製造する際に
用いられるターゲット材として、その基本系について述
べれば、 1) 上記薄膜組成と同じ割合に配合したTbとFeをアー
ク溶解炉で溶解して合金インゴットを製造し、このイン
ゴットを粉砕して得た合金粉末をホットプレスによって
成形した、全体が金属間化合物で構成されたTb−Fe系合
金スパッタリングターゲット材(以下、合金ターゲット
材という。特願昭59−211967号参照)、 2) 微細に分割したTbとFeを上記薄膜組成と同じ割合
に配合し、混合した混合物に、真空中または不活性ガス
雰囲気中において、TbとFeの共融点未満の温度で熱間成
形を施して、TbとFeとの界面に金属間化合物を形成させ
てTbとFeとを接合させたTb−Fe系焼結スパッタリングタ
ーゲット材(以下、焼結ターゲット材という。特願昭59
−219227号参照)、 3) 上記薄膜組成に相当する割合でFe板上にTbチップ
を置くか、またはその逆にTb板上にFeチップを置くこと
によって、2種のターゲット材を組み合わせたTb−Fe系
複合スパッタリングターゲット材(以下、複合ターゲッ
ト材という)、が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記1)の全体が金属間化合物からなる
合金ターゲット材を使用してスパッタリングを施すと、
それによって得られた薄膜では、ターゲット材中心直上
位置から周辺に向ってTbの割合が、例えば17原子%から
33原子%まで著しく増大し、 つぎに、前記2)の焼結ターゲット材では、上記とは逆
に、そのスパッタリングによって生成した薄膜の中のTb
の割合がターゲット材中心直上位置から周辺に向って著
しく減少し、 また、前記3)の複合〜ターゲット材によっても、生成
した薄膜中のTbの割合が、チップ形状、寸法、配置等に
よって、例えば20原子%から30原子%まで薄膜面上で変
動し、 このように従来の上記ターゲット材では、TbとFeが著し
く不均一に分布したスパッタリング薄膜を生成し、薄膜
全体にわたって均一な組成を有する記録媒体が得られな
いという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような従来ターゲット材
のもつ問題点を解決すべく種々研究を行なった結果、 (1) 光磁気記録媒体である薄膜と同じ組成、すなわ
ちTb:30〜50重量%を含有し、残りがFe、またはFeとC
o、および不可避不純物からなる組成を有する焼結ター
ゲット材において、これが、Tb−Fe化合物と、Feと、T
b、あるいはTb−Fe−Co化合物と、Feおよび/またはFe
−Co合金と、Tbが焼結によって結合した微細な混合組織
をもつようにすると、前記混合組織における前記Tb−Fe
化合物およびTb−Fe−Co化合物の金属間化合物のスパッ
タリング面における割合が、スパッタリング薄膜全体に
わたる組成の均一性を左右すること。
(2) 上記ターゲット材のスパッタリング面における
上記金属間化合物の割合を、スパッタリング面に占める
割合で20〜60面積%にすると、中心から周辺に至るまで
TbとFe、またはTbとFeとCoが均一に分布したスパッタリ
ング薄膜が生成されるようになること。
(3) 上記(1)の組織および上記(2)の金属間化
合物割合を満足する焼結ターゲット材に、耐食性向上元
素としてTiを含有させて上記金属間化合物およびFeに固
溶させても上記(1)および(2)で述べた特性が損な
われないこと。
以上(1)〜(3)に示される研究結果を得たのであ
る。
この発明は、上記の研究結果にもとづいてなされたもの
であって、 (a) Tb−Fe化合物(金属間化合物)と、Feと、Tbと
が焼結によって結合した微細な混合組織を有するTb−Fe
焼結体、 (b) Tb−Fe−Co化合物(金属間化合物)と、Feおよ
び/またはFe−Co合金と、Tbとが焼結によって結合した
微細な混合組織を有するTb−Fe−Co焼結体、 (c) Tb−Fe−Co化合物(金属間化合物)と、Tb−Fe
−Ti化合物(金属間化合物)と、Fe−Co合金と、Fe−Ti
合金と、Tbとが焼結によって結合した微細な混合組織を
有するTb−Fe−Co−Ti焼結体、 以上(a)〜(c)のいずれかの焼結体からなり、かつ
スパッタリング面における上記金属間化合物の割合が、
スパッタリング面に占める割合で20〜60面積%である、
広い面積にわたって均一な組成を有する光磁気記録媒体
の形成が可能な焼結ターゲット材に特徴を有するもので
ある。
なお、上記のようにこの発明の焼結ターゲット材におけ
るTbの含有量は薄膜のそれと同じ30〜50重量%であり、
これはその含有量が30重量%未満でも、50重量%を越え
ても光磁気記録媒体として利用するのに適した磁気特性
を有する薄膜を生成させることができないからであり、
またTiの含有量も同様に0.1〜10%とするのがよく、こ
れはその含有量が0.1%未満では薄膜の含有量も0.1%未
満となって所望の耐食性向上効果が得られず、一方その
含有量が10%を越えると、スパッタリング薄膜の含有量
も10%を越えるようになって保磁力が急激に低下するよ
うになるからである。
さらに、この発明の焼結ターゲット材において、スパッ
タリング面における金属間化合物の割合を20〜60面積%
と定めたのは、以下の実験結果によるものである。すな
わち、スパッタリング面に種々の面積割合で金属間化合
物が存在している焼結ターゲット材をそれぞれスパッタ
リングして、光磁気記録媒体として利用すべき種々の薄
膜を基体上に付着させ、これらの薄膜について、その焼
結ターゲット材中心直上位置から、外周に至る間の数個
所においてTb含有量を調べることによって、この種焼結
ターゲット材のスパッタリング面における金属間化合物
の面積割合と、前記薄膜の半径方向におけるTb含有量と
の関係を実験によって求め、これを模式的に表わすと、
第1図のような結果が得られた。
第1図には、種々の金属間化合物の面積割合(図ではIM
C%で示す)について、前記薄膜のターゲット中心直上
位置から端縁に至る距離(横軸)に対する、Tb含有量の
目的組成(0で示す)からのずれ(縦軸上に±原子%で
示す)を示しており、この図によると、スパッタリング
面における金属間化合物の面積割合が小さければ、薄膜
中のTb含有量は、焼結ターゲット材中心直上で多くなる
一方、その端部へ至るにしたがって極端に少なくなる
が、この面積比が20%に達するとTbは焼結ターゲット材
の全面にわたってほぼ均一に分布するようになって、そ
の状態は面積割合60%まで保たれ、さらに面積割合が60
%を越すと、Tbは焼結ターゲット材直上中心部では少な
く、極部に近づくにつれて多くなることがわかる。
したがって、この発明の焼結ターゲット材ではスパッタ
リング面における金属間化合物の面積割合を20〜60%と
定めた。
なお、この発明の焼結ターゲット材を使用してスパッタ
リングする場合に基体を回転させれば、Tbがより一層均
一に分布した薄膜を基体上に生成できることは言う迄も
ない。
また、この発明の焼結ターゲット材は、 (a) まず最初に、微細に分割された、例えば粉末、
小粒または小片のTbと、FeおよびCoの単体並びにこれら
の合金、そして必要な場合には耐食性向上元素であるTi
およびFe−Ti合金を用意し、これらを所定割合に配合
し、不活性雰囲気中で、例えばボールミルにより混合
し、 (b) ついで、この混合物に、一般に圧力:0.01〜10
-6Torrの真空中またはアルゴンガスのような不活性ガス
雰囲気中で、前記混合物中に存在する金属成分の液相発
現温度未満の温度、すなわち前記金属成分の共融点より
も例えば300〜50℃低い温度において熱間パック圧延、
ホットプレス、熱間静水圧プレス(HIP)、熱間鍛造等
による熱間成形を施して、前記混合物中の各金属粒子の
塑性変形、部分的な相互固相拡散、およびその結果とし
ての界面における金属間化合物の形成と接合を起し、も
って一般に95〜100%の相対密度を有する緻密で強度の
高い焼結体を形成させ、 (c) その後、同じく真空中または不活性ガス雰囲気
中で、前記焼結体中に存在する金属成分の液相発現温度
以下の温度、例えば前記金属成分の共融点直下ないしこ
れよりも200℃低い温度に、その焼結体を長時間(例え
ば数十時間)加熱する熱処理を施すことによって、この
焼結体中に金属間化合物を生成、生長させることによっ
て、焼結ターゲット材のスパッタリング面における金属
間化合物の面積割合を所定の値におさえた焼結ターゲッ
ト材を得る。
以上(a)〜(c)の基本工程により製造される。
ここで施される熱処理では、加熱処理の条件、すなわち
その熱処理において適用する温度および加熱時間を適宜
選定することによって、金属間化合物の生成する割合、
すなわちそれのスパッタリング面における面積割合が所
定の値となるように調整される。
この熱処理温度が前記成分の液相発現温度以上になると
金属間化合物の面積割合を正確に制御するこが困難とな
るため、所定の面積割合を得るには、この液相発現温度
よりも低い温度で起る固相拡散を利用する。一方、この
熱処理温度が低すぎると前記拡散は余りにも緩慢となっ
て、熱処理に時間がかかりすぎるようになるため、一般
に熱処理温度は前記液相発現温度直下ないしこれよりも
200℃低い温度までの範囲であるのが好ましい。
金属間化合物の面積割合は熱処理温度と加熱温度の一方
または双方を変えることによって種々の値に変化し、こ
の面積割合は、例えば、平均粒径:100μmの原料粉末を
成形して得たTb23Fe69Co8の焼結体では、これを670℃で
50時間保持すると37%、680℃で40時間保持すると34
%、600℃で120時間保持すると40%となる。
また、この面積割合は、熱処理温度と加熱時間ばかりで
なく、原料の粒径によっても変化させることができ、例
えば上記組成を有する焼結体において、その原料粉末の
平均粒径が50μmである場合は、670℃で50時間保持す
ると、面積割合は42%となり、以上の熱処理温度、加熱
時間および原料の平均粒径を適宜選定することによっ
て、この発明の範囲内の面積割合を有する焼結ターゲッ
ト材を随意に得ることができる。
〔実施例〕
ついで、この発明の焼結ターゲット材を実施例により比
較例と対比しながら説明する。
実施例1 (a) いずれも平均粒径:100μmを有する純度:99.8
%のTb粉末と、同99.9%のFe75−Co25(原子百分率)合
金粉末と、同99.9%(以上重量%)のFe粉末とを、Tb:F
e75−Co25:Feの配合割合が45.81:22.70:31.49(重量
%)となるように所定量秤量したものをボールミルを用
いてアルゴンガス中で30分間乾式混合して、総重量250g
の混合粉末を調製した。
(b) ついで、肉厚:1.2mmを有し、かつ内部に直径:1
25mm×厚さ(高さ):4.0mmの円板上の空間を有するステ
ンレス鋼缶の中央に外径:12.7mm×長さ:500mm×厚さ:1.
0mmのステンレス管を垂直に取り付けて、前記円板状の
空間内に前記混合粉末を充填してから、前記ステンレス
鋼缶の内部を排気して真空度:1×10-5Torrまで真空引き
した後、前記ステンレス鋼缶の根もとをガスバーナーで
加熱圧着して前記混合粉末を前記ステンレス缶内に密封
した。このようにステンレス鋼缶内に真空パックされた
混合粉末に、通常の圧延機により、温度:600℃および1
回当りの圧下率:10%において缶全体の厚み(高さ)が
4.5mm程度に圧縮されるまで熱間パック圧延を施し、缶
内部で圧延された相対密度:100%の焼結体を製造した。
(c) その後この焼結体を、熱処理炉中に装入し、圧
力:1×10-5Torr以下の高真空の下に、700℃/hrの昇温速
度で室温から670℃まで加熱してこの温度に50時間保持
する熱処理を施し、ついで室温まで急冷してから外側の
ステンレス鋼缶を旋盤により取り除くことにより直径:1
27mm×厚さ:2.3mmの寸法とTb23Fe69Co8の組成を有する
本発明焼結ターゲット材1を製造した。
このようにして得られた本発明焼結ターゲット材1を顕
微鏡によって組織観察したところ、第3図の顕微鏡写真
図(50倍)およびこの図に示された金属組織をわかり易
くするための模式的な説明図である第3図のaに示され
るように、一部単体の状態で残ったTb(白色部分)と、
やはり一部単体の状態で残ったFe−Co合金およびFe(黒
色部分)との間に、金属間化合物(灰色部分)が均一に
分布した微細な混合組織が形成され、この金属間化合物
の面積比は37%であることがわかった。
つぎに、この本発明焼結ターゲット材1の性能を評価す
るために、これに、アルゴン分圧:5×10-2Torrでプリス
パッタを1時間施した後、バイアス電圧:0V、スパッタ
電力:75Wと一定に保ち、第2図に示されるように、焼結
ターゲット材のスパッタリング面から70mmの間隔をあけ
て、その焼結ターゲット材中心直上より径方向へ直線状
に20mm間隔で配置した11個のスライドガラスを基体と
し、マグネトロンスパッタリングによって、この基体表
面に薄膜を付着させた。このようにして生成した各スラ
イドガラス上の薄膜中のTb量(原子%で示す)を分析に
よって求め、このTb量の焼結ターゲット材中心直上を通
る直径方向に沿った変化を第4図に示した。
第4図から、20mm×6=120mmという広範囲にわたってT
b量の変化が±0.1原子%と極めて小さいことがわかる。
実施例2 配合割合を41.57:58.43(重量%)としたTb粉末とFe粉
末とから混合粉末を調製し、また熱処理において800℃
に5時間保持の条件を採用した以外は実施例1と同様な
方法によって、Tb20Fe80の組成を有する本発明焼結ター
ゲット2を製造した。
この結果得られた本発明焼結ターゲット2の金属組織を
示した第5図の顕微鏡写真図(50倍)およびこの図に示
された金属組織をわかり易く示すための模式的な説明図
である第5図のaによると、一部単体の状態で残ったTb
(白色部分)と、同じく単体の状態で残ったFe(黒色部
分)との間に、TbとFeとの金属間化合物(灰色部分)が
均一に分布した微細な混合組織が形成され、この金属間
化合物の面積比は53%であることがわかった。
つぎに、この本発明焼結ターゲット2に、実施例1と同
様にしてスパッタリングを施したとろ、第6図に示され
るような結果が得られた。
第6図から、20mm×6=120mmという広範囲にわたってT
b量の変化が±1原子%と極めて小さいことがわかる。
実施例3 原料としてTb、Fe−75−Co25合金、Fe94.18−Ti5.82
金を使用し、これらの粉末を41.53:11.80:46.67(重量
%)の割合で混合して混合粉末を調製した以外は実施例
1と同様な方法によって、Tiが2.5重量%添加さたTb20F
e72Co4Ti4の組成を有する本発明焼結ターゲット3を製
造した。
この結果得られた本発明焼結ターゲット3の金属組織を
示した第7図の顕微鏡写真図(300倍)およびこの図に
示された金属組織をわかり易く示すための模式的な説明
図である第7図のaによると、一部単体の状態で残った
Tbと、同じく単体の状態で残ったFe−Co合金およびFe−
Ti合金との間に、Fe−Co−Tb化合物とFe−Ti−Tb化合物
からなる金属間化合物が均一に分布した微細な混合組織
が形成され、この金属間化合物の面積比は20%であるこ
とがわかった。
つぎに、この本発明焼結ターゲット3に、実施例1と同
様にしてスパッタリングを施したところ、第8図に示さ
れるような結果が得られた。
第8図から、耐食性向上元素としてTiが添加された本発
明焼結ターゲット材3においても、20mm×6=120mmと
いう広範囲にわたって、Tb量の変化が±1原子%と極め
て小さいことがわかる。
比較例1 熱処理において、670℃に20時間保持の条件を採用して
金属間化合物の面積割合を18%とした以外は実施例1と
同様な方法によって、 Tb23Fe69Co8の組成を有する比較焼結ターゲット材1を
製造した。
この比較焼結ターゲット1の顕微鏡写真図(50倍)およ
びその説明図をそれぞれ第9図および第9図のaとして
示し、またこの比較焼結ターゲット材1に実施例1と同
様にスパッタリングを施した結果を第10図に示す。
これらの図から、Tb単体(白色部分)と、Fe−Co合金単
体およびFe単体(黒色部分)との間に介在する金属間化
合物(灰色部分)の面積割合が本発明範囲から外れて小
さくなると(18%)、Tb量が±1原子%とほぼ均一な領
域は20mm×4=80mmとなり、実施例1〜3と較べて狭く
なっていることがわかる。
比較例2 実施例1と同じ原料粉末を実施例1と同じ配合割合で混
合した混合粉末をアーク溶解炉で溶解して、全体をTb23
Fe69Co8の組成を有する金属間化合物を製造した。つい
でこれをアルゴンガス中でスタンプミルにより、平均粒
径:5μmまで粉砕した後、その微粉末に、内径:127mmの
グラファイトモールド中、1×10-5Torrの真空下にホッ
トプレスを施すことによって、厚さ:3.0mmの比較焼結タ
ーゲット材2を製造した。
この結果得られた比較焼結ターゲット材2の金属組織を
第11図(1000倍)に示す。
つぎに、この結果得られたほとんどが各種の金属間化合
物で構成された比較焼結ターゲット材2に実施例1と同
様にスパッタリングを施した結果、第12図に示したよう
な結果が得られ、この図によると、焼結ターゲット材中
心直上では、Tb量がその平均的な値(23原子%)よりも
著しく少なく、その中心から周辺に向ってそのTb量は急
激に増大し、このスパッタリング薄膜には組成の均一な
部分が殆ど形成されなかったことがわかる。
このように実施例1〜3および比較例1,2によれば、焼
結ターゲット材のスパッタリング面における金属間化合
物の面積割合によってスパッタリング薄膜面上で組成の
均一な部分の面積の割合が変化し、実施例1〜3では比
較例1,2よりも組成の均一なスパッタリング薄膜が生成
されることがわかる。
〔発明の効果〕
以上述べた説明から明らかなように、この発明の焼結タ
ーゲット材によると、広い面積にわたって均一な組成を
有し、したがって品質の安定した光磁気記録媒体を形成
することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼結ターゲット材のスパッタリング面における
金属間化合物の面積割合(IMC%)に対するスパッタリ
ング薄膜上のTb含有量の変化を示すグラフ、第2図は実
施例および比較例のスパッタリングにおいて採用した、
焼結ターゲット材に対する11個の基本の配置状態を示す
図、第3図、第5図、第7図、第9図、第11図は焼結タ
ーゲット材の金属組織を示す顕微鏡写真図、第3図の
a、第5図のa、第7図のa、第9図のaはこれらの顕
微鏡写真図に示された金属組織をわかりやすくするため
の模式的な説明図、そして第4図、第6図、第8図、第
10図、第12図は基本の位置によってスパッタリング薄膜
中のTb含有量が変化することを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古橋 亮子 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱金属株 式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−130236(JP,A) 特開 昭62−130235(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Tb−Fe焼結体からなるスパッタリングター
    ゲット材において、Tb−Fe化合物と、Feと、Tbとが焼結
    によって結合した微細な混合組織を有し、かつスパッタ
    リング面における上記Tb−Fe化合物の割合が、スパッタ
    リング面に占める割合で20〜60面積%であることを特徴
    とする光磁気記録媒体形成用Tb−Fe系焼結スパッタリン
    グターゲット材。
  2. 【請求項2】Tb−Fe−Co焼結体からなるスパッタリング
    ターゲット材において、Tb−Fe−Co化合物と、Feおよび
    /またはFe−Co合金と、Tbとが焼結によって結合した微
    細な混合組織を有し、かつスパッタリング面における上
    記Tb−Fe−Co化合物の割合が、スパッタリング面に占め
    る割合で20〜60面積%であることを特徴とする光磁気記
    録媒体形成用Tb−Fe系焼結スパッタリングターゲット
    材。
  3. 【請求項3】Tb−Fe−Co−Ti焼結体からなるスパッタリ
    ングターゲット材において、Tb−Fe−Co化合物と、Tb−
    Fe−Ti化合物と、Fe−Co合金と、Fe−Ti合金と、Tbとが
    焼結によって結合した微細な混合組織を有し、かつスパ
    ッタリング面における上記Tb−Fe−Co化合物およびTb−
    Fe−Ti化合物の割合が、スパッタリング面に占める割合
    で20〜60面積%であることを特徴とする光磁気記録媒体
    形成用Tb−Fe系焼結スパッタリングターゲット材。
JP4938086A 1986-03-06 1986-03-06 光磁気記録媒体形成用Tb―Fe系焼結スパッタリングターゲット材 Expired - Lifetime JPH0766585B2 (ja)

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